JP2005304149A - ディジタル保護制御装置の信号入出力方式 - Google Patents

ディジタル保護制御装置の信号入出力方式 Download PDF

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Abstract

【課題】盤内CPUユニットから端子台を介して盤外の設備・機器との間の信号入出力のための盤内配線を大幅に削減する。
【解決手段】端子台11A,11Bはシリアル伝送回路を実装し、CPUユニット12との間の信号入出力をシリアル伝送する。CPUユニット12は、シリアル伝送のための1つのリモートI/O基板12Fを設ける。端子台側にはDI/DO信号入出力のためのパラレル/シリアルの相互の変換回路と、AI信号入出力のためのディジタル/アナログ変換回路を実装する。端子台は、設備・機器との間の入出力信号電圧を変換する信号電圧変換回路を設ける。
CPUユニットを二重化構成した場合、シリアル伝送路を端子台側で分離する構成、およびアドレス設定スイッチをネームプレート背後に設ける構成を含む。端子台の両側を設備・機器との配線接続用に使用できる構造を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディジタル形保護制御装置と、この装置の保護制御対象になる外部設備・機器との間の信号入出力方式に関するものである。
現在、配電盤内等に設置されるディジタル形保護制御装置と、この装置の保護制御対象になる外部の設備・機器との間を信号線で接続するには、一般的には図10に示すように、端子台1A,1B,1Cによって、盤外のユーザ側配線と盤内のメーカ側配線を互いに接続することで、端子台1A,1B,1Cで分離・組み立てを可能にしている(例えば、特許文献1参照)。
なお、ユーザ側配線は、一般的にDC110V等の比較的高い電圧を取り扱う強電回路となっており、ディジタル形保護制御装置の中枢部を司るCPUユニット2にはそのまま取り込むことができない。このため、端子台1A,1B,1CとCPUユニット2との間に入出力モジュール3A,3B、アナログ入力モジュール3C等の信号電圧変換回路を設け、DC110V等の強電信号からDC24V等の弱電信号に電圧変換することでCPUユニット2との信号入出力を実現している。
また、端子台1A,1B,1Cの端子配列については、図11に示すように、端子台2本分の盤内配線を1本の配線ダクト4で共用することで、盤内の省スペース化を図るものもある。
なお、CPUユニット2は、図中では、メインCPU基板2Aと、リレー演算基板2Bと、ディジタル入出力(DI/DO)基板2C、2Dと、アナログ入力(AI)基板2Eで構成される場合で示す。このCPUユニット2とモジュール3A,3B,3Cおよび端子台1A,1B,1Cによってディジタル形保護制御装置を実現し、例えば変電所に設置されて多数の変電設備・機器を保護対象とし、各種の計測器からのアナログ/ディジタル入力信号を基にしたディジタル処理によって目的とする監視と保護演算を行い、ディジタル出力によってしゃ断器や開閉器、断路器などを制御する。
特開平09−121442号公報
従来のディジタル形保護制御装置と外部の設備・機器との間の信号入出力方式では、以下の問題があった。
・端子台で取り込む信号の数と同じ分、CPUユニットまで配線する必要があり、盤内の配線量が多い。
・端子台とCPUユニットとの間に必ず信号電圧変換回路を設ける必要があり、盤内の実装効率を低下させている。
・最近、配電盤のさらなる高密度化、低価格化が要求されており、現状の信号入出力方式では限界にきている。
本発明の目的は、上記の各課題を解決したディジタル形保護制御装置の信号入出力方式を提供することにある。
本発明は、端子台とCPUユニットとはディジタル信号のシリアル伝送で入出力することで、盤内配線量の大幅な削減、省スペース化、CPUユニットの基板削減を図るものである。
さらに、本発明は、装置を複数のCPUユニットで二重化構成する場合には、各CPUユニットと端子台との間の信号線を共用可能にし、信号線の削減およびCPUユニット内部の基板枚数を削減するものである。
さらに、本発明は、端子台をその両側を盤外配線用に使用できる構造とすることで、1本のシリアル伝送機能付き端子台で従来の端子台の2本分の配線機能を持たせ、端子台の盤内実装効率を向上するものである。
以上のことから、本発明は以下の構成を特徴とする。
(1)盤内に実装されるCPUユニットと盤外の保護制御対象となる設備・機器との間で、DI回路、DO回路、AI回路の少なくとも1つの信号入出力回路を介して信号を入出力し、前記信号入出力回路と前記設備・機器との間を盤内の端子台で配線接続する構成にしたディジタル形保護制御装置の信号入出力方式であって、
前記信号入出力回路は前記端子台側に設け、この信号入出力回路と前記CPUユニットとの間でディジタル信号のシリアル伝送で入出力するシリアル/パラレル変換回路を前記端子台側に設けたことを特徴とする。
(2)前記CPUユニットを二重化構成したディジタル形保護制御装置とする場合、前記端子台と複数のCPUユニット間の信号入出力をそれぞれシリアル伝送し、このシリアル伝送路を端子台側で分離する構成にしたことを特徴とする。
(3)前記端子台は、前記複数のCPUユニットと信号入出力回路との接続アドレスを設定するスイッチを、端子台のネームプレートの背後に設けたことを特徴とする。
(4)前記端子台は、前記信号入出力回路と前記設備・機器との間の入出力信号電圧を変換する信号電圧変換回路を設けたことを特徴とする。
(5)前記端子台は、その両側を前記設備・機器との配線接続用に使用できる構造としたことを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、以下の効果がある。
(1)シリアル伝送機能を実装した端子台の提供により、盤内配線の配線量を大幅に削減できると共に、配線の引き回しが楽になる。更に信号の受け手にあたるCPUユニット内のDI/DO用基板も大幅に削減できる
(2)2系列のユニットへ情報を渡せるように考慮した端子台の提供により、盤内の省スペース化が可能となる。
(3)盤外配線を左右両方から取り込めるようにした端子台の提供により、従来の端子台2本分の機能が1本で実現できることになり、盤内の端子台部の実装密度が向上できる。
(4)A/D変換機能を実装した端子台モジュールの提供により、アナログ入力情報とディジタル入出力情報を同一の伝送路でCPUユニットと送信できるようになり、盤内配線が削減できる。
(5)アドレス設定用スイッチを端子台ネームプレートの背後に実装した構造の端子台の提供により、常時使用状態ではネームプレートの下にスイッチが隠れるため、ユーザの誤操作を防止でき、且つメーカが設定を行うときは端子台ネームプレートを外すだけでスイッチが現れるので、メンテナンスが容易となる。
(実施形態1)
本実施形態は、シリアル伝送機能を実装した伝送機能付き端子台を提案する。図1に装置構成を示す。端子台11A,11Bはシリアル伝送回路を実装した構成とする。シリアル伝送回路は、例えば、6Mbps程度の高速シリアル伝送機能をもち、端子台11A,11BとCPUユニット12との間の信号入出力をシリアル伝送する送受信回路を設ける。
このシリアル伝送を可能とするため、CPUユニット12は、メインCPU基板12Aとリレー演算基板12Bの他、従来のDI/DO基板やAI基板に代えて、1つのリモートI/O基板12Fを設け、端子台11A,11Bとは入出力対象となる端子台指定情報(入出力チャンネル指定も含む)と入出力信号とをシリアル伝送する。
CPUユニットと端子台との間の入出力信号電圧を変換する信号電圧変換回路は端子台側に実装し、さらに端子台側にはディジタル信号のパラレル/シリアルの相互の変換回路と、ディジタル/アナログ変換回路を実装する。
図2はディジタル入出力(DI/DO)回路とシリアル/パラレル変換回路の例を示す。ディジタル入力(DI)回路131〜1316は、盤外からDC110V等の強電信号で入力される16チャンネルのオン・オフ信号をそれぞれ抵抗R、Rfの分圧回路でDC5Vなどの弱電信号に変換し、これら信号をそれぞれフォトカプラPCで絶縁して取り込む。Vは入力電圧にサージ等が含まれる場合にそれを吸収するソレスタである。パラレル/シリアル(P/S)変換回路14は、各チャンネルの信号を1つのシリアル信号に統合し、CPUユニット側への伝送信号TX+,TX−を生成する。
ディジタル出力(DO)回路151〜1516は、DC5Vなどの弱電出力信号をフォトカプラPCで絶縁して取り込み、この信号をトランジスタTr等でDC110Vなどに電圧増幅して出力する。シリアル/パラレル(S/P)変換回路17はCPUユニット側からシリアル伝送された入力信号RX+,RX−をパラレル信号に変換し、各ディジタル出力回路151〜1516に入力する。このシリアル/パラレル変換は、チャンネル別に分離出力される。
図3はアナログ入力(AI)回路とパラレル/シリアル変換回路の例を示す。アナログ入力回路181〜1816は、盤外からのAC110V等の強電信号で入力される16チャンネルの交流信号をそれぞれ補助変圧器TRで降圧および絶縁して取り込み、フィルタFILでノイズ成分を除去し、サンプル/ホールド回路S/Hでサンプリングし、アナログ/ディジタル変換回路(A/D)で16ビット等のディジタル信号に変換して出力する。アナログ入力回路181〜1816の各ディジタル出力信号はマルチプレクサ19で時分割で、またはCPUユニットからのチャンネル指定情報に従って取り込み、パラレル/シリアル(P/S)変換回路20でシリアル信号TX+,TX−に変換して出力する。
以上の構成により、端子台11A,11BとCPUユニット12間の配線はシリアル信号の送受信のためのTX+、TX−、RX+、RX−の4本のみとなり、盤内配線量を大幅に削減できる。更に、弱電回路であるので配線の線径も小さくでき、配線の引き回しが楽になる。また、端子台の中で既にシリアル伝送用の信号に変換されているため、図10に示すような入出力モジュールやアナログ入力モジュールの設置スペースを盤内に確保することが不要となる。しかも、CPUユニット内のDI/DO用基板、AI用基板も伝送信号を授受する為のリモートI/O基板1枚のみを実装するだけで良く、盤内のモジュール、基板の設置数とスペースを大幅に削減できる。
(実施形態2)
本実施形態は、2系列ユニットへの情報伝送機能を実装した端子台を提案する。図4はCPUユニットを1系CPUユニット121と2系CPUユニット122とで二重化構成する場合を示す。この二重化構成は、例えば、ディジタル形保護制御装置による変電所の保護制御に、一方のCPUユニット121が主検出を行い、他方のCPUユニット122が事故検出を行い、両検出がなされたときに保護を行うことで、信頼性を高めた保護機能を実現する。また、一方のCPUユニットを主保護手段とし、他方のCPUユニットをバックアップ手段とする二重化構成のものもある。
このような二重化構成のディジタル形保護制御装置では、一部または全部のDI情報およびAI情報を盤内で2つのCPUユニットに入力し、DO情報を一方のCPUユニットから選択的に出力することになる。そこで、本実施形態では、各端子台11A、11BとCPUユニット121、122間の信号入出力をそれぞれシリアル伝送方式で伝送し、この伝送路を端子台側で分離することにより、盤内の更なる省スペース化を図る。
図5は、端子台11A,11Bと2重化されたCPUユニット121、122との間の信号入出力のためのDI回路とP/S変換回路の例を示す。各DI回路131〜1316は出力段に2つのフォトカプラPC1,PC2を直列接続で設けることにより、各チャンネルの入力信号を電気的に絶縁し、1系のパラレル/シリアル変換回路141と2系のパラレル/シリアル変換回路142にそれぞれ分離して入力し、両変換回路141、142からCPUユニットにそれぞれシリアル伝送する。
変換回路141、142にはアドレス設定用スイッチ211、212を設け、シリアル伝送対象とするCPUユニットを選択可能にしている。
図6は、二重化構成におけるDO回路とS/P変換回路の信号入出力回路例を示す。S/P変換回路171、172の各チャンネル出力はマルチプレクサ22によってそれぞれ一方を選択して各DO回路151〜1516のディジタル入力にする。このマルチプレクサの入力選択はS/P変換回路171、172に設けるアドレス設定用スイッチ231、232によって選択される。
図7は、二重化構成におけるAI回路とP/S変換回路の信号入出力回路例を示す。AI回路181〜1816は、図3と同様の回路の他に、A/D変換回路の16ビット出力をAI回路別に1系と2系に切り替えできる論理ゲートを設ける
P/S変換回路201、202は、アドレス設定用スイッチ241、242による設定によって、AI回路181〜1816の論理ゲートを切り替えることで、AI回路181〜1816の16ビット出力を時分割で論理和回路25を介して取り込んでシリアル信号に変換する。
(実施形態3)
本実施形態は、盤外配線を左右両方から取り込めるようにした端子台を提案する。
図10に示すように、従来は端子台の片方(左右いずれか)は盤外配線用、もう片方は盤内配線用として使用するものであった。これに対し、本発明の実施形態1になる図1に例を示すように、端子台11A,11Bはシリアル伝送機能を有してCPUユニット側との間の信号入出力を行う。このシリアル伝送機能を搭載した端子台11A、11Bでは盤内配線用としてTX+、TX−、RX+、RX−の4本のみを設けることで済む。
そこで、本実施形態では図8に端子台11A,11Bを拡大した配線端子例を示すように、従来では盤内配線用として確保していた片側も盤外配線用として利用する端子台構造とする。
この構造により、従来の端子台2本分(図11参照)の機能が1本(図8参照)で実現できることになり、盤内の端子台部の実装密度をほぼ倍増できる。
(実施形態4)
本実施形態は、アドレス設定用スイッチを端子台NP(ネームプレート)の背後で端子台本体に実装した構造の端子台を提案する。
図5における16点のDI回路を1ブロックとして構成したときの端子台の外形例を図9に示す。図9の(a)にはNPを付けた状態を、(b)にはNPを外した状態を示し、アドレス設定用スイッチ211、222と、1系/2系の使用/不使用設定スペース213の端子台本体に設け、その操作をNP26を取り外して行う構造とする。
前記の実施形態2のように、複数のモジュール間で伝送を行う場合には一般的にモジュール毎に固有のアドレスを設定する必要があるが、これは盤組み立て時にメーカが実施すべき項目であり、ユーザがアドレス設定を意識する必要はないため、ユーザが装置を使用するときにはアドレス設定用スイッチは見えないようにするのが望ましい。
そこで、図9のように、線番等を記載する端子台NPの背後にアドレス設定用スイッチを設ける構造を採用することで、ユーザに対してはスイッチを意識させず、かつメーカが設定をする場合には端子台NPを外すだけで容易に設定を行うことが可能となる。
本発明の実施形態を示す盤内の装置構成図。 実施形態におけるDI/DO回路とS/P変換回路の例。 実施形態におけるAI回路とP/S変換回路の例。 本発明の他の実施形態を示す二重化装置構成の例。 二重化装置におけるDI回路とP/S変換回路の信号入出力回路例。 二重化装置におけるDO回路とS/P変換回路の信号入出力回路例。 二重化装置におけるAI回路とP/S変換回路の信号入出力回路例。 本発明の他の実施形態を示す端子台の両側を盤外配線に適用した例。 本発明の他の実施形態を示す端子台の構造例。 従来の盤内の装置構成図。 従来の盤内の省スペース化を図った端子台配列。
符号の説明
11A、11B 伝送機能付き端子台
12、121、122 CPUユニット
12A メインCPU基板
12B リレー演算基板
12F リモートI/O基板
131、1316 DI回路
14、141、142、20 P/S変換回路
151、1516 DO回路
17、171、172 S/P変換回路
181、1816 AI回路
19、22 マルチプレクサ
201、202 P/S変換回路
241、242 アドレス設定用スイッチ
26 端子台のネームプレート

Claims (5)

  1. 盤内に実装されるCPUユニットと盤外の保護制御対象となる設備・機器との間で、DI回路、DO回路、AI回路の少なくとも1つの信号入出力回路を介して信号を入出力し、前記信号入出力回路と前記設備・機器との間を盤内の端子台で配線接続する構成にしたディジタル形保護制御装置の信号入出力方式であって、
    前記信号入出力回路は前記端子台側に設け、この信号入出力回路と前記CPUユニットとの間でディジタル信号のシリアル伝送で入出力するシリアル/パラレル変換回路を前記端子台側に設けたことを特徴とするディジタル形保護制御装置の信号入出力方式。
  2. 前記CPUユニットを二重化構成したディジタル形保護制御装置とする場合、前記端子台と複数のCPUユニット間の信号入出力をそれぞれシリアル伝送し、このシリアル伝送路を端子台側で分離する構成にしたことを特徴とする請求項1に記載のディジタル形保護制御装置の信号入出力方式。
  3. 前記端子台は、前記複数のCPUユニットと信号入出力回路との接続アドレスを設定するスイッチを、端子台のネームプレートの背後に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のディジタル形保護制御装置の信号入出力方式。
  4. 前記端子台は、前記信号入出力回路と前記設備・機器との間の入出力信号電圧を変換する信号電圧変換回路を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のディジタル形保護制御装置の信号入出力方式。
  5. 前記端子台は、その両側を前記設備・機器との配線接続用に使用できる構造としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のディジタル形保護制御装置の信号入出力方式。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2259433A1 (en) * 2009-06-02 2010-12-08 LS Industrial Systems Co., Ltd Apparatus and method for processing parallel digital input signals from plurality of circuit breakers
JP2011176924A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Hitachi Ltd ディジタル保護継電装置
JP2019187114A (ja) * 2018-04-11 2019-10-24 三菱電機株式会社 ディジタル保護制御装置

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