JP2005304102A - 過電流保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安価でかつ小型であり、更にその性能に個体差を有しない高速応答可能な過電流保護回路を提供する。
【解決手段】 直流電力を3相交流電力に変換してこれを負荷9に供給する電力変換装置100に用いられ、前記負荷に供給される電流値を検出する電流値検出手段3aと前記検出された電流値をA/D変換するA/D変換器4aと前記A/D変換された電流値の過電流を検出する過電流検出器5aとを備え、前記過電流検出器が論理回路で構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インバータやコンバータ等のパルス幅変調電力変換装置(以下、PWM電力変換装置という)における過電流保護装置に関する。
従来から、直流電力を電圧・電流・周波数の一定した、或いは可変の交流電力に変換するインバータや、サーボモータを駆動するための電力を得るサーボアンプ等のPWM電力変換装置においては、過電流に対する機能保護手段として、様々な過電流保護回路が用いられている。
このPWM電力変換装置では、入力される直流電力を断続するように動作するトランジスタ等のスイッチング素子を過電流から保護する場合には、例えば、そのスイッチング素子自体に所定の電流検出手段を設け、この電流検出手段の出力信号に基づいてスイッチング素子を保護するようにしている。又、上記スイッチング素子と、PWM電力変換装置に接続された電動機や変圧器等の負荷との両方を過電流から保護する場合には、例えば、そのPWM電力変換装置と負荷とを電気的に接続する負荷動力線に所定の電流検出手段を設け、この電流検出手段の出力信号に基づいてスイッチング素子と負荷との両方を保護するようにしている。より具体的には、上記所定の電流検出手段によって上記負荷動力線に流れる電流の電流値を検出し、この検出した電流値が予め設定した所定の閾値を超えた場合にPWM電力変換装置の出力電力を遮断することによって、スイッチング素子や負荷等を保護する。このように、PWM電力変換装置においては、所定の電流検出手段が適宜配設されることによって、スイッチング素子や負荷等が過電流から好適に保護される。尚、上述した、スイッチング素子や負荷動力線等に流れる電流の電流値と、予め設定した閾値との比較に基づいてスイッチング素子や負荷等を保護する技術を、過電流保護技術と呼ぶ。又、その過電流保護技術をPWM電力変換装置内において具現化する電子回路を、過電流保護回路と呼ぶ。
ところで、PWM電力変換装置において、トランジスタ等のスイッチング素子等を過電流による破損から確実に保護するためには、そのスイッチング素子の電気的特性にも因るが、過電流が発生してから概ね10μ秒以内にスイッチング素子を保護するように過電流保護回路が動作する必要がある。換言すれば、過電流保護回路が過電流を検出した際、その過電流保護回路が過電流の検出から概ね10μ秒以内にスイッチング素子を保護するように動作しない場合には、スイッチング素子は過電流によって破壊される。つまり、過電流保護回路には、使用されるスイッチング素子の電気的特性に応じた高速応答性が要求されている。
そこで、過電流保護回路の高速応答性を確保してスイッチング素子等を過電流から確実に保護するために、高速動作が可能であるアナログ電子部品を用いたアナログ回路によって構成される過電流保護回路が種々提案されている(例えば、特許文献1,2,及び3参照)。又、複数のマイクロコンピュータを使用し、この複数のマイクロコンピュータの通信機能を利用する過電流保護回路が提案されている(特許文献4参照)。
特開平10−335999 特開平05−344779 特開2001−028893 特開2002−034263
アナログ回路によって過電流保護回路を構成する提案によれば、過電流保護回路の高速応答性が確保されるので、その限りでは確かに過電流によるスイッチング素子等の破壊は防止される。
しかしながら、この提案では、過電流保護回路におけるD/A変換器や比較器等の複雑な電子回路をアナログ回路によって構成するので、アナログ電子部品の点数の増加により過電流保護回路、ひいてはPWM制御装置がコストアップするという問題があった。又、アナログ電子部品によって構成される複雑なアナログ回路は集積化が困難であるため、PWM電力変換装置が大型化するといった問題があった。又、この場合には、アナログ電子部品の部品定数の固体誤差によって、過電流保護回路の性能に個体差が生じる場合があった。更に、この場合には、PWM電力変換装置が配置される場所の温度によってアナログ電子部品の特性が変動して、これにより過電流保護回路の性能が変化する場合があった。
又、マイクロコンピュータを用いて過電流保護回路を構成する提案では、マイクロコンピュータの動作に異常が発生した場合や、マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウェアに不具合があった場合には、所定の過電流保護機能が発現しないため、過電流によってスイッチング素子等が破壊される場合があった。又、この提案では、過電流保護回路の応答性は使用されるマイクロコンピュータの処理速度に依存するため、十分な応答速度が得られないことがあった。この場合、過電流保護回路の応答性を高速化するためには高速動作が可能なマイクロコンピュータを用いればよいが、これは過電流保護回路のコストアップに繋がった。
本発明は、上記課題を解決するために論理回路によって過電流保護回路を構成するものであり、安価でかつ小型であり、更にその性能に個体差を有しない高速応答可能な過電流保護回路を提供することを目的としている。
本発明の過電流保護回路は、3相の負荷動力線に設けられた2つ若しくは3つの電流検出手段の出力値をA/D変換し、そのA/D変換値に基づいて、マイクロコンピュータを介することなく、専用の論理回路により過電流保護回路を実現して達成するものである。このような論理回路によって過電流保護回路を構成する場合には、その過電流保護回路の規模が大きくなる傾向があるが、本発明により論理回路を小型化することが可能になる。
そして、上記課題を解決するために、本発明に係る過電流保護装置は、直流電力を3相交流電力に変換してこれを負荷に供給する電力変換装置に用いられ、前記負荷に供給される電流値を検出する電流値検出手段と前記検出された電流値をA/D変換するA/D変換器と前記A/D変換された電流値の過電流を検出する過電流検出器とを備え、前記過電流検出器が論理回路で構成されている(請求項1)。かかる構成とすると、過電流検出器が論理回路で構成されるので、性能に個体差を有しない過電流によるスイッチング素子等の破損を確実に防止することが可能な過電流保護装置を提供することが可能になる。
この場合、前記電流値検出手段及びA/D変換器が3相分の電流値を検出してこれをA/D変換し、前記過電流検出器は該A/D変換された3相分の電流値に基づいて前記過電流を検出する(請求項2)。かかる構成とすると、負荷を過電流による破損から好適に保護することが可能になる。
又、この場合、前記電流値検出手段及びA/D変換器が2相分の電流値を検出してこれをA/D変換し、前記過電流検出器は該A/D変換された2相分の電流値に基づいて前記過電流を検出する(請求項3)。かかる構成としても、負荷を過電流による破損から好適に保護することが可能になる。
この場合、前記過電流検出器は前記A/D変換された2相分の電流値から他の1相分の電流値を算出し、該算出された他の1相分の電流値と前記2相分の電流値とに基づいて前記過電流を検出する(請求項4)。かかる構成とすると、2相についてのみ負荷電流値を検出するので、電流値検出手段の数を低減することが可能になる。
又、上記の場合、前記電流値検出手段及びA/D変換器が少なくとも2相分の電流値を検出してこれをA/D変換し、前記過電流検出器は前記A/D変換された3相分、又は、前記A/D変換された2相分及び前記他の1相分の電流値の絶対値の最大値を算出し、該算出された最大値と所定の閾値電流値との比較に基づいて前記過電流を検出する(請求項5)。かかる構成とすると、1つのA/D変換値の絶対値と所定の閾値電流値とを比較するので、過電流保護装置を小型化することが可能になる。
この場合、前記過電流検出器は、前記A/D変換された3相分、又は、前記A/D変換された2相分及び前記他の1相分の電流値の最上位ビットの情報に基づいて前記最大値を算出する(請求項6)。かかる構成とすると、簡易な論理によって絶対値が最大となるA/D変換値を選択することができるので、過電流保護装置の応答性を高速化することが可能になる。
この場合、前記過電流検出器は、前記所定の閾値電流値としての前記電力変換装置の出力を一時的に停止する電流制限閾値電流値と前記電力変換装置の出力を永続的に停止する過電流エラー閾値電流値とを時分割でそれぞれ前記最大値と比較する(請求項7)。かかる構成とすると、複数の閾値と最大値とを時分割で比較するので、小規模で安価な過電流保護装置を好適に実現することが可能になる。
又、上記の場合、前記電力変換装置が直流電力から3相交流電力への変換を制御するPWM信号出力回路を備え、該PWM信号出力回路が論理回路で構成されている(請求項8)。かかる構成とすると、PWM信号出力回路が論理回路として構成されるので、そのPWM信号出力回路のコストダウンや小型化が可能になる。
この場合、前記過電流検出器と前記PWM信号出力回路とが同じ集積回路上に実現されている(請求項9)。かかる構成とすると、PWM信号出力回路と過電流検出器とが共に論理回路として一論理素子内に格納されるので、PWM電力変換装置のコストダウンや小型化が可能になる。
本発明は、以上に述べたような手段で実施され、安価でかつ小型であり、更にその性能に個体差を有しない高速応答可能な過電流保護回路を提供することが可能になるという効果が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
先ず、1つの3相負荷を駆動し(この形態を1軸と称す)、その1つの3相負荷に係る3相の負荷電流値を用いて3相負荷及びスイッチング素子を過電流から保護する本発明の実施の形態1における第1の構成例について説明する。
図1は、本実施の形態1における第1の構成例に係る過電流保護回路を搭載したPWM電力変換装置の基本的な全体構成を模式的に示す回路図である。
図1に示すように、PWM電力変換装置100は、3相負荷を駆動するための直流電力を供給する電力回路1と、この電力回路1が供給する直流電力を後述するPWM信号発生回路が発生するPWM信号に基づいて3相交流電力に変換する各々6個のトランジスタ及びダイオードで構成される3相のスイッチング回路2と、このスイッチング回路2で変換された3相交流電力を3相負荷に供給する負荷動力線u,v及びwに設けられ3相負荷に供給されるu相,v相及びw相の3相の電力の負荷電流を検出する3個の電流センサ301a,301b及び301cで構成される電流センサ部(電流値検出手段)3aと、この電流センサ部3aの電流センサ301a,301b及び301cの各々から出力されるアナログ値をデジタル値に変換する3個のA/D変換器401a,401b及び401cで構成されるA/D変換部4aと、このA/D変換部4aから出力されるA/D変換値と予め設定される閾値との比較に基づいて後述するPWM信号発生回路が発生するPWM信号の出力又は停止を制御してスイッチング回路2及び3相負荷を過電流による破損から保護する過電流保護回路(過電流検出器)5aと、PWM信号を発生し、かつ過電流保護回路5aの出力信号に基づいてPWM信号を出力又は停止するPWM信号発生回路6と、少なくとも電力回路1と過電流保護回路5aとPWM信号発生回路6との動作を適宜制御するマイクロコンピュータ7とを備えている。ここで、過電流保護回路5aとPWM信号発生回路6とは共に論理回路で構成され、その過電流保護回路5aとPWM信号発生回路6とが同一論理素子上に配設されて論理素子8aが構成されている。尚、PWM電力変換装置100に接続される3相負荷としては、ここでは、3相の電動機9を例示している。
図2は、図1の過電流保護回路の内部構成を模式的に示すブロック図である。
図2に示すように、過電流保護回路5aは、共用論理回路10aを、その第1の構成要素として有している。この共用論理回路10aは、A/D変換部4aから出力される3相の負荷電流値Iu,Iv及びIwのA/D変換値が入力され、その3相のA/D変換値の内から絶対値が最大となる1つのA/D変換値を選択し、その選択した1つのA/D変換値の絶対値を求め、その求めた絶対値と予め設定される閾値とを比較し、その比較に基づいてPWM信号発生回路6からのPWM信号の出力又は停止を制御するための第1の制御信号を出力する。又、この過電流保護回路5aは、共用論理回路10aから出力される第1の制御信号を用いてPWM信号発生回路6からのPWM信号の出力又は停止を直接制御する第2の制御信号をPWM信号発生回路6に出力する制御論理回路11aを、その第2の構成要素として有している。更に、この過電流保護回路5aは、共用論理回路10aにおいて3相のA/D変換値の内の絶対値が最大となる1つのA/D変換値と比較する際に用いられる閾値や、A/D変換部4aから入力されるA/D変換値等が記憶される共有メモリ12aを、その第3の構成要素として有している。そして、図2に示すように、共用論理回路10aは、制御論理回路11a及び共有メモリ12aと同じ集積回路上に実現され、電気信号を伝送するための配線を介して、A/D変換部4aと外部データバスとに接続されている。
図2を参照して、過電流保護回路5aにおける、本発明を特徴付ける共用論理回路10aの内部構成について詳細に説明する。
図2に示すように、過電流保護回路5aにおける共用論理回路10aは、その共用論理回路10aにおける後述する各構成要素の動作順序を制御する回路動作順序制御用カウンタ101aと、外部に配設されるA/D変換部4aの変換開始信号と、A/D変換値をシリアル転送するためのシリアルクロックを発生する変換クロック発生回路101bとを有している。又、この共用論理回路10aは、A/D変換部4aから出力されるu相に係るシリアルデータをパラレルデータとするためのu相シフトレジスタ101cと、A/D変換部4aから出力されるv相に係るシリアルデータをパラレルデータとするためのv相シフトレジスタ101dと、A/D変換部4aから出力されるw相に係るシリアルデータをパラレルデータとするためのw相シフトレジスタ101eとを有している。又、この共用論理回路10aは、u相,v相及びw相の各相に係る各パラレルデータの最上位ビットの情報(1、又は0)から前記各パラレルデータの符号(正、又は負)を判定し、これによって前記各パラレルデータの内から絶対値が最大となるパラレルデータを1つ選択するデータ選択論理回路101fと、このデータ選択論理回路101fが出力するデータ選択指令信号に従って前記各パラレルデータの内から絶対値が最大となるパラレルデータを選択して出力するデータセレクタ回路101gとを有している。又、この共用論理回路10aは、データセレクタ回路101gから出力されるパラレルデータを絶対値化する絶対値回路101hと、この絶対値回路101hから出力される絶対値化されたパラレルデータと、後述するバス調停器101m及び閾値読み出し論理回路101kを介して伝送される共有メモリ12aに予め格納された3種類の閾値の各々とを比較する比較器101iと、この比較器101iから出力される3種類の比較結果を制御論理回路11aに割り振る比較出力選択論理回路101jとを有している。又、この共用論理回路10aは、後述するバス調停器101mを介して共有メモリ12aに予め格納されている閾値を読み出す閾値読み出し論理回路101kと、u相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101d及びw相シフトレジスタ101eによって各々変換されたパラレルデータを後述するバス調停器101mを介して共有メモリ12aに書き込む書き込み論理回路101lとを有している。更に、この共用論理回路10aは、書き込み論理回路101l及び共有メモリ12a、閾値読み出し論理回路101k及び共有メモリ12a、外部データバス及び共有メモリ12aの各々についてバスの調停を行うバス調停器101mを有している。
又、過電流保護回路5aにおける制御論理回路11aの内部構成について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図7は、図2に示した制御論理回路の基本的な内部構成を模式的に示す構成図である。
図7に示すように、過電流保護回路5aにおける制御論理回路11aは、共用論理回路10aが出力する第1の制御信号が入力されるAND回路111a,111b及びフリップ・フロップ回路111cと、AND回路111a,111bの出力が入力されるフリップ・フロップ回路111dと、フリップ・フロップ回路111c及びフリップ・フロップ回路111dの出力が入力されるOR回路111eとを有している。そして、比較出力選択論理回路101jから出力される、絶対値回路101hが出力する絶対値と後述するOC閾値との比較結果に基づく第1の制御信号(OC)が、フリップ・フロップ回路111cのセット端子(S)に入力されるよう構成されている。尚、フリップ・フロップ回路111cのリセット端子(R)に入力される論理は、通常は図7に示すように0の論理に固定されているが、ソフトウェア又はハードウェア等によって制御することも可能である。又、比較出力選択論理回路101jから出力される、絶対値回路101hが出力する絶対値と後述するCLH閾値との比較結果に基づく第1の制御信号(CLH)が、AND回路111a,111bの一方の端子に入力されるよう構成されている。又、比較出力選択論理回路101jから出力される、絶対値回路101hが出力する絶対値と後述するCLL閾値との比較結果に基づく第1の制御信号(CLL)が、AND回路111a,111bの他方の端子に入力されるよう構成されている。又、AND回路111aの出力が、フリップ・フロップ回路111dのセット端子(S)に入力されるよう構成されている。又、AND回路111bの出力が、フリップ・フロップ回路111dのリセット端子(R)に入力されるよう構成されている。更に、フリップ・フロップ回路111c及びフリップ・フロップ回路111dの出力が、OR回路111eに入力されるよう構成されている。そして、このOR回路111eの出力が例えば0である時は、PWM信号発生回路6からはPWM信号が出力される。しかし、このOR回路111eの出力が例えば1である時は、PWM信号発生回路6からはPWM信号が出力されない。このように、本実施の形態1に係るPWM電力変換装置100からの電力の出力(つまり、PWM信号発生回路6からのPWM信号の出力)は、制御論理回路11aにおけるOR回路111eの出力(1、又は0)によって適宜制御される。
図1、図2、図8、図9及び図10を参照しながら、本実施の形態1における第1の構成例に係る過電流保護回路の基本的な動作について説明する。ここで、図8は、過電流保護回路の動作を示すフローチャートである。尚、図8では、A/D変換部4aで電流値をA/D変換する際の1サンプリング分に関する過電流保護回路の動作を示している。又、図9は、A/D変換値の符号に基づいて、3種類のA/D変換値の内から絶対値が最大となるA/D変換値を選択する論理を説明する論理図であって、(a)は0を識別する場合の論理図であり、(b)は0を正の数として識別する場合の論理図である。又、図10は、過電流保護回路による過電流保護動作の様子を模式的に示す模式図である。
図1、図2及び図8を参照して、電流センサ部3aによって電動機9を駆動するための負荷動力線u,v及びwの3相(u相,v相及びw相)の電流値が各々検出されると、その各々検出された電流値(アナログ値)がA/D変換部4aのA/D変換器401a,401b及び401cに各々入力される。すると、このA/D変換部4aでは、入力されるアナログ値が対応するデジタル値に変換される(ステップS1)。
次いで、A/D変換部4aにおいて、入力されるアナログ値が対応するデジタル値に変換されると、その各々のデジタル値はシリアルデータとして過電流保護回路5aにおける共用論理回路10aのu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101d及びw相シフトレジスタ101eに各々伝送され格納される。これにより、これらのu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101d及びw相シフトレジスタ101eの各々において、A/D変換部4aから伝送されたシリアルデータが、各々パラレルデータに変換されたことになる(ステップS2)。尚、この時、u相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101d及びw相シフトレジスタ101eの各々で変換されて得られたパラレルデータは、必要に応じ書き込み論理回路101lによってバス調停器101mを介して共有メモリ12aに格納される。
ステップS2によってu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101d及びw相シフトレジスタ101eに3相のパラレルデータが準備されると、図2に示すデータ選択論理回路101fによって、その3相に係る各パラレルデータの最上位ビットの情報(1、又は0)から、各パラレルデータの符号(正、又は負)が判定される。ここで、この各パラレルデータの符号の判定は、正又は負の符号を備えるA/D変換値が、通常は符号付2進数や2の補数で表現されていることを利用することによって行われる。例えば、パラレルデータの最上位ビットが1であれば、そのパラレルデータは負の数であることが判定される。又、パラレルデータの最上位ビットが0であれば、そのパラレルデータは正の数であることが判定される。そして、3相の各パラレルデータの符号が各々判定されると、その判定された符号に基づいて、3相に係る各パラレルデータの内から絶対値が最大となるパラレルデータがデータ選択論理回路101fによって1つ選択される。つまり、データ選択論理回路101fは、3相に係る各パラレルデータの内からどのデータを絶対値が最大になるデータとして選択するかを決定し、その情報をデータセレクタ回路101gに出力する(ステップS3)。
ここで、データ選択論理回路101fが行う、パラレルデータの符号に基づくデータの選択論理について詳細に説明する。
ステップS3におけるデータの選択は、中性点のない3相負荷の場合、3本の負荷動力線に流れる電流値の総和がゼロになる(即ち、Iu+Iv+Iw=0)という性質を利用することによって行われる。つまり、データ選択論理回路101fが図9に示す論理図に相当する選択機能を備えており、この選択機能が動作することによって3相に係る各パラレルデータの内から絶対値が最大となるパラレルデータが1つ選択される。より具体的には、図9(a)のAに示すように、u相の電流値Iuに基づくA/D変換値と、v相の電流値Ivに基づくA/D変換値と、w相の電流値Iwに基づくA/D変換値とが全て0である場合には、絶対値が最大となる電流値はIu,Iv,Iwの全てである。この場合、データ選択論理回路101fは、電流値Iu,Iv,Iwの何れの電流値に対応するA/D変換値を選択してもよい。又、図9(a)のBに示すように、u相の電流値Iuに基づくA/D変換値が0であり、v相の電流値Ivに基づくA/D変換値の符号が正であり、w相の電流値Iwに基づくA/D変換値の符号が負である場合には、絶対値が最大となる電流値はIv,Iwの両方である。この場合、電流値Ivと電流値Iwとは互いに等しい電流値であるため、データ選択論理回路101fは、電流値Iv,Iwの何れの電流値に対応するA/D変換値を選択してもよい。又、図9(a)のDに示すように、u相の電流値Iuに基づくA/D変換値の符号が正であり、v相の電流値Ivに基づくA/D変換値が0であり、w相の電流値Iwに基づくA/D変換値の符号が負である場合には、絶対値が最大となる電流値はIu,Iwの両方である。この場合、電流値Iuと電流値Iwとは互いに等しい電流値であるため、データ選択論理回路101fは、電流値Iu,Iwの何れの電流値に対応するA/D変換値を選択してもよい。又、図9(a)のFに示すように、u相の電流値Iuに基づくA/D変換値の符号が正であり、v相の電流値Ivに基づくA/D変換値の符号が負であり、w相の電流値Iwに基づくA/D変換値が0である場合には、絶対値が最大となる電流値はIu,Ivの両方である。この場合、電流値Iuと電流値Ivとは互いに等しい電流値であるため、データ選択論理回路101fは、電流値Iu,Ivの何れの電流値に対応するA/D変換値を選択してもよい。又、図9(a)のHに示すように、u相の電流値Iuに基づくA/D変換値の符号が正であり、v相の電流値Ivに基づくA/D変換値の符号が負であり、w相の電流値Iwに基づくA/D変換値の符号が負である場合には、絶対値が最大となる電流値はIuである。従って、この場合には、データ選択論理回路101fは電流値Iuに対応するA/D変換値を選択する。又、図9(a)のJに示すように、u相の電流値Iuに基づくA/D変換値の符号が負であり、v相の電流値Ivに基づくA/D変換値の符号が正であり、w相の電流値Iwに基づくA/D変換値の符号が負である場合には、絶対値が最大となる電流値はIvである。従って、この場合には、データ選択論理回路101fは電流値Ivに対応するA/D変換値を選択する。又、図9(a)のLに示すように、u相の電流値Iuに基づくA/D変換値の符号が負であり、v相の電流値Ivに基づくA/D変換値の符号が負であり、w相の電流値Iwに基づくA/D変換値の符号が正である場合には、絶対値が最大となる電流値はIwである。従って、この場合には、データ選択論理回路101fは電流値Iwに対応するA/D変換値を選択する。このように、データ選択論理回路101fは、3つのA/D変換値の最上位ビットの情報(計、3ビット)を利用して、3つのA/D変換値の内から絶対値が最大となる1つのA/D変換値を選択する。3つのA/D変換値の最上位ビットの情報のみを利用してデータを選択するので、そのデータ選択論理回路101fの回路規模は小さくて済む。尚、0を正の数として識別する場合には、図9(a)に示した論理図は図9(b)に示すように簡略化される。この場合、図9(b)に示すように絶対値が最大となる電流値は一意的に選択され、又、0を識別する必要が無いため、データ選択論理回路101fを更に小型化することが可能になる。
さて、ステップS3において3相に係る各パラレルデータの内から絶対値が最大となるパラレルデータが1つ選択されると、データ選択論理回路101fからデータセレクタ回路101gに対して、絶対値が最大となるパラレルデータを1つ選択して出力させる旨のデータ選択指令信号が出力される。すると、データセレクタ回路101gは、そのデータ選択指令信号に基づいて絶対値が最大となるパラレルデータを1つ選択し、その選択したパラレルデータを絶対値回路101hに出力する(ステップS4)。
ステップS4によって選択された1つのパラレルデータが出力されると、絶対値回路101hでは、その選択された1つのパラレルデータの絶対値が計算される。ここで、この計算された絶対値のデータは、データセレクタ回路101gから新たなパラレルデータが出力されるまでの間、絶対値回路101hに記憶される(ステップS5)。
一方、絶対値回路101hによって計算された絶対値との比較に用いるための閾値が、閾値読み出し論理回路101kによって、バス調停器101mを介して共有メモリ12aから読み出される。ここで、本実施の形態では、絶対値回路101hによって得られた絶対値との比較に用いられる閾値としては、過剰な過電流が発生した際にPWM電力変換装置100からの電力の出力を永久的に停止するために用いられる過電流閾値(OC閾値)と、過電流が発生した際にPWM電力変換装置100からの電力の出力を一時的に停止するために用いられるカレントリミットH閾値(CLH閾値)と、過電流状態が解消されてPWM電力変換装置100からの電力の出力を再開するために用いられるカレントリミットL閾値(CLL閾値)との3種類の閾値が用いられる。尚、PWM電力変換装置100からの電力の出力を一時的に遮断するためのカレントリミットH閾値は、永久的にPWM電力変換装置100からの電力の出力を遮断するためのOC閾値に比べて低い値に設定されている。又、一時的にPWM電力変換装置100からの電力の出力を遮断するためのカレントリミットH閾値とカレントリミットL閾値とは、ヒステリシスを構成するために、近接する2つの値となるように設定されている。これらの3種類の閾値は共有メモリ12aに予め格納されており、通常はマイクロコンピュータ7によって書き込まれる。
先ず、共有メモリ12aからは、閾値読み出し論理回路101kによってOC閾値が読み出される。そして、この読み出されたOC閾値と、ステップS5によって得られた絶対値が最大となるパラレルデータの絶対値とが比較器101iによって比較される。この比較によって、ステップS5によって得られた絶対値がOC閾値以上であるか否かに関する第1の制御信号(OC)が生成される。この比較器101iによって生成される第1の制御信号(OC)は比較出力選択論理回路101jによって出力先を割り振られ、制御論理回路11aにおけるフリップ・フロップ回路111cのセット端子(S)に出力される(ステップS6)。
次に、共有メモリ12aからは、閾値読み出し論理回路101kによってカレントリミットH閾値が読み出される。そして、この読み出されたカレントリミットH閾値と、ステップS5によって得られた絶対値が最大となるパラレルデータの絶対値とが比較器101iによって比較される。この比較によって、ステップS5によって得られた絶対値がカレントリミットH閾値以上であるか否かに関する第1の制御信号(CLH)が生成される。この比較器101iによって生成される第1の制御信号(CLH)は比較出力選択論理回路101jによって割り振られ、制御論理回路11aにおけるAND回路111a,111bの一方の端子に出力される(ステップS7)。
次に、共有メモリ12aからは、閾値読み出し論理回路101kによってカレントリミットL閾値が読み出される。そして、この読み出されたカレントリミットL閾値と、ステップS5によって得られた絶対値が最大となるパラレルデータの絶対値とが比較器101iによって比較される。この比較によって、ステップS5によって得られた絶対値がカレントリミットL閾値以上であるか否かに関する第1の制御信号(CLL)が生成される。この比較器101iによって生成される第1の制御信号(CLL)は比較出力選択論理回路101jによって割り振られ、制御論理回路11aにおけるAND回路111a,111bの他方の端子に出力される(ステップS8)。
尚、比較器101iにおける2値の大小関係の比較は、通常は、減算演算を行った後の値の最上位ビットの符号を判定することによって実現される。このことから、比較器101iの回路規模は、減算回路の回路規模と同程度の規模となる。換言すれば、比較器101iの回路規模は、加算回路の回路規模と同程度の規模となる。
このように、本実施の形態では、絶対値回路101hから出力される絶対値が最大となるパラレルデータの絶対値と、3種類の各閾値とが、時分割で比較される。
そして、その絶対値と3種類の各閾値との各々の比較によって生成される第1の制御信号(OC,CLH,CLL)が比較出力選択論理回路101jによって振り分けられて制御論理回路11aに入力されると、その制御論理回路11aはそれらの第1の制御信号(OC,CLH,CLL)の情報に基づいて、PWM信号発生回路6に対してPWM信号の出力又は停止のための第2の制御信号(0、又は1)を出力する(ステップS9)。ここで、制御論理回路11aに第1の制御信号の信号OCが入力されると、この信号OCはフリップ・フロップ回路111cに入力される。すると、フリップ・フロップ回路111cのリセット端子には、ソフトウェア又はハードウェア等で1の論理を入力しない限り常に0の論理が入力されているので、フリップ・フロップ回路111cからは1が出力される。すると、OR回路111から1(PWM停止信号)が第2の制御信号として出力される。つまり、一旦、第1の制御信号の信号OCが出力されると、制御論理回路11aからは第2の制御信号としてPWM停止信号が永続的に出力され続ける。
又、制御論理回路11aに第1の制御信号の信号CLHと信号CLLとの双方が入力されると、AND回路111aから1が出力されるとともに、AND回路111bから0が出力される。すると、フリップ・フロップ回路111dのセット端子及びリセット端子に1及び0がそれぞれ入力されるので、フリップ・フロップ回路111dからは1が出力される。すると、OR回路111から1(PWM停止信号)が第2の制御信号として出力される。
一方、制御論理回路11aに第1の制御信号の信号CLHと信号CLLとの何れも入力されない場合には、AND回路111aから0が出力されるとともに、AND回路111bから1が出力される。すると、フリップ・フロップ回路111dのセット端子及びリセット端子に0及び1がそれぞれ入力されるので、フリップ・フロップ回路111dからは0が出力される。すると、制御論理回路11aに第1の制御信号の信号OCが入力されていない限り、OR回路111から0(PWM出力信号)が第2の制御信号として出力される。つまり、制御論理回路11aに第1の制御信号の信号CLHと信号CLLとの双方が入力されても、その双方の信号CLH,CLLが消滅すると、制御論理回路11aからは第2の制御信号としてPWM出力信号が出力される。過電流保護回路5aにおけるPWM信号発生回路6は、このように第2の制御信号により適宜制御されることにより、PWM信号の出力又は停止を実行する。これにより、PWM電力変換装置100は、電動機9及びスイッチング回路を構成するトランジスタ等を過電流による破損から保護するよう、電力を出力又は停止する。
ここで、過電流保護回路5aによる過電流保護動作について、図面を参照しながら具体的に説明する。
図10は過電流保護動作を示す図であって、(a)は負荷電流を示す図、(b)はPWM信号を示す図、(c)はエラー信号を示す図である。
図10(a)において、TOCは過電流が発生した際にPWM電力変換装置100からの電力の出力を永久的に停止するために用いられる過電流閾値を示し、TCLHは過電流が発生した際にPWM電力変換装置100からの電力の出力を一時的に停止するために用いられるカレントリミットH閾値を示し、TCLLは過電流状態が解消されてPWM電力変換装置100からの電力の出力を再開するために用いられるカレントリミットL閾値を示している。又、曲線Aは、3相負荷に流れる電流値の経時的変化の一例を示している。又、図10(b)においてはPWM信号発生回路6が出力するPWM信号の出力波形を負論理で示しており、図10(c)においてはエラー信号を正論理で示している。
図10に示すように、3相負荷に流れる電流値がカレントリミットH閾値TCLH以下である場合には、(b)及び(c)に示すようにPWM信号が正常に出力されかつエラー信号が出力されないので、PWM電力変換装置100からは所定の電力が3相負荷に対して出力される。しかし、3相負荷に流れる電流値が上昇してカレントリミットH閾値TCLHに到達すると(図10−a部)、過電流保護回路5aが機能して、(b)に示すようにPWM信号発生回路6から出力されていたPWM信号が停止される。つまり、PWM電力変換装置100からの電力の出力が遮断されるので、3相負荷やスイッチング回路2を構成するトランジスタ等が過電流から保護される。この時、エラー信号は出力されない状態で保持される。その後、3相負荷に流れる電流値が低下してカレントリミットL閾値TCLLまで低下すると(図10−b部)、再び過電流保護回路5aが機能して、(b)に示すようにPWM信号発生回路6からPWM信号が再び出力されるようになる。つまり、PWM電力変換装置100からの電力の出力が再開される。しかし、3相負荷に流れる電流値が再び上昇してカレントリミットH閾値TCLHに到達し(図10−c部)、更に過電流閾値TOCにまで到達すると(図10−d部)、過電流保護回路5aが機能してエラー処理が実行され、(b)に示すようにPWM信号発生回路6から出力されていたPWM信号が再び停止されると共に、(c)に示すようにエラー信号が出力される。つまり、PWM電力変換装置100からの電力の出力が遮断され、3相負荷やスイッチング回路2を構成するトランジスタ等が過電流から保護されるようになる。この場合、(c)のエラー信号をソフトウェア又はハードウェア等によってリセットしない限り、PWM信号発生回路6はPWM信号の出力を再開しない。このような、3相負荷に流れる電流値が過電流閾値TOCにまで到達する場合は、PWM電力変換装置100又は3相負荷の故障が考えられるが、過電流保護回路5aが機能することによってPWM電力変換装置100の出力電力が遮断され、かつリセット動作を行わない限りPWM電力変換装置100が復帰しないので、3相負荷やスイッチング回路2を構成するトランジスタ等を過電流による破損から確実に保護することが可能になる。
尚、上述した、過電流保護回路5aにおける共用論理回路10a及び制御論理回路11a及び共用メモリ12a、及び共用論理回路10a内の各構成要素101b〜101m、及びA/D変換部4aの動作は、過電流保護回路5aが有する回路動作順序制御用カウンタ101aによって適宜制御される。
次に、N個の3相負荷を駆動し(この形態をN軸と称す)、そのN個の3相負荷の各々に係る3相の負荷電流値を用いて各々の3相負荷及びスイッチング素子を過電流から保護する本実施の形態1における第2の構成例について説明する。尚、この第2の構成例の全体構成は、3相負荷がN個接続されており、それに伴ってスイッチング回路がN個配設されている点と、それに伴ってPWM信号発生回路がN個配設されている点と、それに伴って電流センサ部がN個配設されている点と、それに伴ってA/D変換部がN個配設されている点とが、第1の構成例で示した図1の全体構成と異なっている。しかし、PWM電力変換装置の基本的な全体構成は第1の構成例で示した図1の全体構成と同様である。そのため、ここでは、図1に示したPWM電力変換装置の全体回路図に相当する全体回路図、及びその説明は省略する。
図3は、本実施の形態1における第2の構成例に係る過電流保護回路の内部構成を模式的に示すブロック図である。
図3に示すように、過電流保護回路5bの内部構成は、基本的に図2で示した第1の構成例の場合と同様である。つまり、この過電流保護回路5bは、共用論理回路10bと制御論理回路11bと共有メモリ12bとを有している。しかし、共用論理回路10bには、N個のA/D変換部4aから出力されるA/D変換値から1軸に関するA/D変換値のみを順次選択してu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101d及びw相シフトレジスタ101eに出力するマルチプレクサ101nが配設されている。又、制御論理回路11bは、N個の3相負荷に対応するべく、図7に示した論理回路をN個備えている。又、共有メモリ12bは、N個の3相負荷に対応するべく、N軸分の共有メモリを備えている。尚、その他の点については、本実施の形態に係る第1の構成例の場合と同様である。
このように構成された過電流保護回路5bでは、N個の3相負荷に流れる3相の電流値がN個の電流センサ部3aによって検出される。そして、その検出された3相の電流値がN個のA/D変換部4aに入力され、このN個のA/D変換部4aによって各々A/D変換値に変換される。その後、共用論理回路10bが有するマルチプレクサ101nにはN個のA/D変換部4aから出力されるN軸分のA/D変換値が入力されるが、これらのN軸分のA/D変換値はマルチプレクサ101nによって時分割でu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101d及びw相シフトレジスタ101eに順次入力される。又、共用論理回路10bでは、N軸分のA/D変換値の内の絶対値が最大となるA/D変換値が共有メモリ12bに格納されているN軸分の閾値と時分割で順次比較処理され、これに基づいて制御論理回路11bから各々のPWM信号発生回路6に対してPWM信号の出力又は停止のための第2の制御信号が各々出力される。尚、その他の点については、本実施の形態に係る第1の構成例の場合と同様である。
(実施の形態2)
先ず、1つの3相負荷を駆動し(この形態を1軸と称す)、その1つの3相負荷に係る2相の負荷電流値を用いて3相負荷及びスイッチング素子を過電流から保護する本発明の実施の形態2における第1の構成例について説明する。
図4は、本実施の形態2における第1の構成例に係る過電流保護回路を搭載したPWM電力変換装置の基本的な全体構成を模式的に示す回路図である。
図4に示すように、PWM電力変換装置200は、3相負荷を駆動するための直流電力を供給する電力回路1と、この電力回路1が供給する直流電力を後述するPWM信号発生回路が発生するPWM信号に基づいて3相交流電力に変換する各々6個のトランジスタ及びダイオードで構成される3相のスイッチング回路2と、このスイッチング回路2で変換された3相交流電力を3相負荷に供給する負荷動力線u,v及びwに設けられ3相負荷に供給されるu相,v相及びw相の3相の電力の内からu相及びv相に関する負荷電流を検出する2個の電流センサ301a及び301cで構成される電流センサ部3bと、この電流センサ部3bの電流センサ301a及び301cの各々から出力されるアナログ値をデジタル値に変換する2個のA/D変換器401a及び401cで構成されるA/D変換部4bと、このA/D変換部4bから出力されるA/D変換値と予め設定される閾値との比較に基づいて後述するPWM信号発生回路が発生するPWM信号の出力又は停止を制御してスイッチング回路2及び3相負荷を過電流による破損から保護する過電流保護回路5cと、PWM信号を発生し、かつ過電流保護回路5cの出力信号に基づいてPWM信号を出力又は停止するPWM信号発生回路6と、少なくとも電力回路1と過電流保護回路5cとPWM信号発生回路6との動作を適宜制御するマイクロコンピュータ7とを備えている。本実施の形態においても、過電流保護回路5c及びPWM信号発生回路6は論理回路で構成されている。又、それらの過電流保護回路5c及びPWM信号発生回路6は論理素子8cとして同一論理素子内に配設されている。尚、その他の点については、実施の形態1の場合と同様である。
図5は、図4の過電流保護回路の内部構成を模式的に示すブロック図である。
図5に示すように、過電流保護回路5cの内部構成は、基本的に図2で示した実施の形態1における第1の構成例の場合と同様である。つまり、この過電流保護回路5cは、共用論理回路10cと制御論理回路11c(11a)と共有メモリ12c(12a)とを有している。しかし、本実施の形態では、共用論理回路10cには、3相負荷に係る2相(u相及びv相)の負荷電流値を用いて3相負荷及びスイッチング素子を過電流から保護するため、w相シフトレジスタ101eは配設されていない。そして、この共用論理回路10cには、u相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101dが出力する各パラレルデータを加算してデータセレクタ回路101gに出力する加算器101oが配設されている。中性点のない3相負荷の場合、3本の負荷動力線に流れる電流値の総和はゼロになるという性質があるため(即ち、Iu+Iv+Iw=0)、3相の負荷動力線の内、例えばu相及びv相の2本の負荷動力線に電流センサを設ければ、残りの1本の負荷動力線(ここでは、w相)の電流値を前記2相の電流値を用いて算出することができる。そこで、本実施の形態では、2本の負荷動力線u,vに電流センサを設け、この2個の電流センサの出力を2個のA/D変換器でデジタル値に変換し、この2つのA/D変換値を加算器101oによって加算することにより、残りの1相(w相)の電流値を求めることとしている。尚、正確には、残りの1相の電流値は加算器101oによって算出される−Iwの符号を反転した値となるが、過電流を検出するという目的からは電流値の絶対値を監視することが重要であることから、残りの1相の符号は問題とならない。又、本発明においては絶対値回路101hが設けられているため、残りの1相が加算器101oによって−Iwとして算出されても、その絶対値回路101hによって符号が反転されるため問題は発生しない。従って、本実施の形態では、過電流保護回路10cの規模を増大させないために、符号を反転していない加算値(ここでは、−Iw)を用いて、u相及びv相及びw相の3相の内から絶対値が最大となる電流値を選択するようにしている。尚、この本実施の形態においては、データ選択論理回路101fは、図9に示したように電流値Iu及び電流値Iv及び電流値−Iwの符号を識別することによって、u相及びv相及びw相の3相の内から絶対値が最大となる電流値を選択する。尚、その他の点については、実施の形態1における第1の構成例の場合と同様である。
このように構成された過電流保護回路5cでは、3相負荷に流れる2相の電流値が電流センサ部3bによって検出される。そして、その検出された2相の電流値がA/D変換部4bに入力され、このA/D変換部4bによってA/D変換値に変換される。その後、共用論理回路10cが有するu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101dにはA/D変換部4bから出力されるA/D変換値が入力されるが、このu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101dに入力されたA/D変換値は加算器101oにも入力され、この加算器101oよって加算される。又、共用論理回路10cでは、u相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101d及び加算器101oから出力されるA/D変換値の内の絶対値が最大となるA/D変換値が共有メモリ12cに格納されている閾値と比較処理され、これに基づいて制御論理回路11cからPWM信号発生回路6に対してPWM信号の出力又は停止のための第2の制御信号が出力される。尚、その他の点については、実施の形態1における第1の構成例の場合と同様である。
次に、N個の3相負荷を駆動し(この形態をN軸と称す)、そのN個の3相負荷の各々に係る2相の負荷電流値を用いて各々の3相負荷及びスイッチング素子を過電流から保護する本実施の形態2における第2の構成例について説明する。尚、この第2の構成例の全体構成は、3相負荷がN個接続されており、それに伴ってスイッチング回路がN個配設されている点と、それに伴ってPWM信号発生回路がN個配設されている点と、それに伴って電流センサ部がN個配設されている点と、それに伴ってA/D変換部がN個配設されている点とが、第1の構成例で示した図4の全体構成と異なっている。しかし、PWM電力変換装置の基本的な全体構成は第1の構成例で示した図4の全体構成と同様である。そのため、ここでも、図4に示したPWM電力変換装置の全体回路図に相当する全体回路図、及びその説明は省略する。
図6は、本実施の形態2における第2の構成例に係る過電流保護回路の内部構成を模式的に示すブロック図である。
図6に示すように、過電流保護回路5dの内部構成は、基本的に図5で示した第1の構成例の場合と同様である。つまり、この過電流保護回路5dは、共用論理回路10dと制御論理回路11d(11b)と共有メモリ12d(12b)とを有している。しかし、共用論理回路10dには、N個のA/D変換部4bから出力されるA/D変換値から1軸に関するA/D変換値のみを順次選択してu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101dに出力するマルチプレクサ101nが配設されている。又、制御論理回路11d(11b)は、N個の3相負荷に対応するべく、図7に示した論理回路をN個備えている。又、共有メモリ12d(12b)は、N個の3相負荷に対応するべく、N軸分の共有メモリを備えている。尚、その他の点については、本実施の形態に係る第1の構成例の場合と同様である。
このように構成された過電流保護回路5dでは、N個の3相負荷に流れる2相の電流値がN個の電流センサ部3bによって検出される。そして、その検出された2相の電流値がN個のA/D変換部4bに入力され、このN個のA/D変換部4bによって各々A/D変換値に変換される。その後、共用論理回路10dが有するマルチプレクサ101nにはN個のA/D変換部4bから出力されるN軸分のA/D変換値が入力されるが、これらのN軸分のA/D変換値はマルチプレクサ101nによって時分割でu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101dに順次入力される。又、共用論理回路10dが有するu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101dにはA/D変換部4bから出力されるA/D変換値が入力されるが、このu相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101dに入力されたA/D変換値は加算器101oにも入力され、この加算器101oよって加算される。又、共用論理回路10dでは、u相シフトレジスタ101c及びv相シフトレジスタ101d及び加算器101oから出力されるA/D変換値の内の絶対値が最大となるA/D変換値が共有メモリ12d(12b)に格納されているN軸分の閾値と時分割で順次比較処理され、これに基づいて制御論理回路11d(11b)から各々のPWM信号発生回路6に対してPWM信号の出力又は停止のための第2の制御信号が各々出力される。尚、その他の点については、本実施の形態に係る第1の構成例の場合と同様である。
実施の形態1,2で示したように、本発明に係る過電流保護回路では、3相負荷に流れる電流の2相又は3相の電流値を検出し、その検出した電流値の内から絶対値が最大となる電流値をデジタルデータの最上位ビットのみの情報に基づいて選択し、その選択した1つの電流値と予め設定する複数の閾値とを時分割で比較することによって、PWM電力変換装置を構成するスイッチング回路や3相負荷を過電流による破損から保護する。又、PWM電力変換装置に複数の3相負荷が接続されている場合には、その複数の3相負荷に流れる電流の電流値を順次監視して、時分割で過電流から保護する。又、過電流保護回路及びPWM信号発生回路が共に論理回路で構成されており、更にその過電流保護回路及びPWM信号発生回路が1つの論理素子として構成されている。
通常、3相負荷を駆動するPWM電力変換装置においては、そのPWM電力変換装置と3相負荷とを電気的に接続する3本の負荷動力線における1本にでも過電流が生じた際には、早急にPWM電力変換装置の出力電力を遮断する必要がある。そのため、PWM電力変換装置が有する過電流保護回路では、PWM電力変換装置と3相負荷とを接続する3本の負荷動力線の各々について電流値を常時監視する必要がある。しかし、このように3本の負荷動力線の各々について電流値を常時監視する場合には、各相毎に専用の過電流保護回路を個別に設ける必要があるため、過電流保護回路の規模が大きくなる。しかし、本発明では、PWM電力変換装置と3相負荷とを接続する3本の負荷動力線の各々についての電流値の内から絶対値が最大となる電流値のみを選択し、この選択した電流値と予め設定する閾値とを比較するので、過電流保護回路、ひいてはPWM電力変換装置を小型化することが可能となる。特に、3相の電流値の内から絶対値が最大となる電流値をデジタルデータの最上位ビットのみの情報に基づいて選択するので、回路規模が小型化される。又、回路規模が大きい加算器や絶対値回路や比較器を3相の各相に設ける必要がないので、過電流保護回路の小型化に好適である。
又、本発明では、過電流保護回路及びPWM信号発生回路が論理回路によって構成されているため、部品点数の減少によるコストダウン及び小型化や、信頼性の向上(部品の故障、接触不良等)や、アナログ電子部品固有の固体誤差の影響等を回避することが可能になる。
又、過電流保護回路が論理回路によって構成されているため、逐次的な処理が容易となる。そのため、2個以上の3相負荷を駆動するような装置においては、電流検出手段及びA/D変換器等は負荷の個数に見合った数量が必要であるが、各々の過電流保護を小規模な回路構成で容易にかつ高速に実現することが可能となる。例えば、2個の負荷の過電流保護を逐次処理を行わずに実現する場合には902Logic Cellであったが、逐次処理で実現する場合には513Logic Cellとなった。又、逐次処理を行わないと比較器が多くなるため動作周波数が23.98MHzであったが、逐次処理を行うと32.46MHzと高速化することができた。尚、過電流保護回路を逐次的に動作させる場合にはその処理時間が負荷の数に比例して増加するが、本発明の過電流保護機能を実現するための所用時間は数μ秒以下であるため、負荷の数を適切に選択することにより、過電流保護に必要な応答時間(例えば、10μ秒)を得ることができる。
又、1つの過電流保護回路によって過電流保護を実現するので、負荷の個数を変更する場合であっても当該論理回路の変更は最小限で済むという効果が得られる。
又、過電流保護にマイクロコンピュータ(ソフトウェア)を用いないので、過電流保護を高速にかつ確実に行うことが可能になる。
又、その他の効果としては、カレントリミットを行う場合には、閾値近辺でのスイッチング周波数の上昇に起因するパワートランジスタのスイッチング損失の増大やノイズの増大等の問題が発生するため、カレントリミットにはヒステリシスを設けるのが一般的であるが、本発明ではデジタル回路でヒステリシスを実現するために、そのようなアナログ回路特有の問題を回避することが可能になる。
又、本発明では、従来技術と同様に負荷の種類によってパワートランジスタを変更する必要があるが、過電流保護回路は共用することができるため、PWM電力変換装置の開発期間の短縮、信頼性の向上といった効果が得られる。
尚、本実施の形態1,2では、A/D変換器としてシリアル型のA/D変換器を用いた例を示しているが、この構成に限定されず、パラレル型のA/D変換器を用いてもよい。この場合、シフトレジスタを通常のレジスタに変更することにより、本実施の形態1,2の場合と同様の効果を得ることが可能である。
又、本実施の形態1,2における第2の構成例では、マルチプレクサが共用論理回路内に配設されているが、この構成に限定はされない。例えば、マルチプレクサ内蔵のA/D変換器を用い、共用論理回路がマルチプレクサを有しない構成としてもよい。かかる構成としても、本実施の形態1,2における第2の構成例と同様の効果を得ることが可能である。
本発明の過電流保護回路は、安価でかつ小型であり、更にその性能に個体差を有しない高速応答可能な過電流保護回路として有用である。
本実施の形態1における第1の構成例に係る過電流保護回路を搭載したPWM電力変換装置の基本的な全体構成を模式的に示す回路図である。 本実施の形態1における第1の構成例に係る過電流保護回路の内部構成を模式的に示すブロック図である。 本実施の形態1における第2の構成例に係る過電流保護回路の内部構成を模式的に示すブロック図である。 本実施の形態2における第1の構成例に係る過電流保護回路を搭載したPWM電力変換装置の基本的な全体構成を模式的に示す回路図である。 本実施の形態2における第1の構成例に係る過電流保護回路の内部構成を模式的に示すブロック図である。 本実施の形態2における第2の構成例に係る過電流保護回路の内部構成を模式的に示すブロック図である。 図2に示した制御論理回路の基本的な内部構成について模式的に示す構成図である。 過電流保護回路の動作を示すフローチャートである。 A/D変換値の符号に基づいて、3種類のA/D変換値の内から絶対値が最大となるA/D変換値を選択する論理を説明する論理図であって、(a)は0を識別する場合の論理図であり、(b)は0を正の数として識別する場合の論理図である。 過電流保護動作を示す図であって、(a)は負荷電流を示す図、(b)はPWM信号を示す図、(c)はエラー信号を示す図である。
符号の説明
1 電力回路
2 スイッチング回路
3a,3b 電流センサ部
301a,301b,301c 電流センサ
4a,4b A/D変換部
401a,401b,401c A/D変換器
5a,5b,5c,5d 過電流保護回路
6 PWM信号発生回路
7 マイクロコンピュータ
8a,8c 論理素子
9 電動機(負荷)
10a10b10c10d 共用論理回路
101a 回路動作順序制御用カウンタ
101b 変換クロック発生回路
101c u相シフトレジスタ
101d V相シフトレジスタ
101e w相シフトレジスタ
101f データ選択論理回路
101g データセレクタ回路
101h 絶対値回路
101i 比較器
101j 比較出力選択論理回路
101k 閾値読み出し論理回路
101l 書き込み論理回路
101m バス調停器
101n マルチプレクサ
101o 加算器
11a,11b,11c,11d 制御論理回路
12a,12b,12c,12d 共有メモリ
111a,111b AND回路
111c,111d フリップ・フロップ回路
111e OR回路
100,200 PWM電力変換装置
OC 過電流エラー
OCH カレントリミット(電流制限)ヒステリシス上限
OCL カレントリミット(電流制限)ヒステリシス下限

Claims (9)

  1. 直流電力を3相交流電力に変換してこれを負荷に供給する電力変換装置に用いられ、前記負荷に供給される電流値を検出する電流値検出手段と前記検出された電流値をA/D変換するA/D変換器と前記A/D変換された電流値の過電流を検出する過電流検出器とを備え、
    前記過電流検出器が論理回路で構成されている、電力変換装置の過電流保護装置。
  2. 前記電流値検出手段及びA/D変換器が3相分の電流値を検出してこれをA/D変換し、前記過電流検出器は該A/D変換された3相分の電流値に基づいて前記過電流を検出する、請求項1記載の電力変換装置の過電流保護装置。
  3. 前記電流値検出手段及びA/D変換器が2相分の電流値を検出してこれをA/D変換し、前記過電流検出器は該A/D変換された2相分の電流値に基づいて前記過電流を検出する、請求項1記載の電力変換装置の過電流保護装置。
  4. 前記過電流検出器は前記A/D変換された2相分の電流値から他の1相分の電流値を算出し、該算出された他の1相分の電流値と前記2相分の電流値とに基づいて前記過電流を検出する、請求項3記載の電力変換装置の過電流保護装置。
  5. 前記電流値検出手段及びA/D変換器が少なくとも2相分の電流値を検出してこれをA/D変換し、前記過電流検出器は前記A/D変換された3相分、又は、前記A/D変換された2相分及び前記他の1相分の電流値の絶対値の最大値を算出し、該算出された最大値と所定の閾値電流値との比較に基づいて前記過電流を検出する、請求項1記載の電力変換装置の過電流保護装置。
  6. 前記過電流検出器は、前記A/D変換された3相分、又は、前記A/D変換された2相分及び前記他の1相分の電流値の最上位ビットの情報に基づいて前記最大値を算出する、請求項5記載の電力変換装置の過電流保護装置。
  7. 前記過電流検出器は、前記所定の閾値電流値としての前記電力変換装置の出力を一時的に停止する電流制限閾値電流値と前記電力変換装置の出力を永続的に停止する過電流エラー閾値電流値とを時分割でそれぞれ前記最大値と比較する、請求項6記載の電力変換装置の過電流保護装置。
  8. 前記電力変換装置が直流電力から3相交流電力への変換を制御するPWM信号出力回路を備え、該PWM信号出力回路が論理回路で構成されている、請求項1記載の電力変換装置の過電流保護装置。
  9. 前記過電流検出器と前記PWM信号出力回路とが同じ集積回路上に実現されている、請求項8記載の電力変換装置の過電流保護装置。

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