JP2005303190A - 位置決め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 少なくとも一部にセラミック部分が用いられた装置を、真空中でチャージされる可能性のある環境で用いた場合に、セラミック部分にチャージされる電荷を安全に放電することで、信号線ケーブルへの放電を回避する。
【解決手段】 高剛性を維持しつつ、軽量化を図るため、第1のスライダ26の一部又は全部の材質をセラミック製とした。反面、セラミックは、アースによる除電ができないため、セラミック部分に電荷がチャージされ、これが所定量を超えると放電を起こす可能性がある。放電は、その性質上、導電性で最も近く、かつ先鋭な部分を目標とするため、信号線ケーブル50が最も落雷対象となる。この信号線ケーブル50への落雷を回避するべく、信号線ケーブル50をガイドするガイド部材52を薄肉金属板状とし、かつセラミック部分のチャージ領域に最も接近する位置とした。これにより、放電は、ガイド部材52の端末に至り、信号線ケーブル50への落雷による破損や過電流の発生を回避することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、真空雰囲気中で使用され、一部にセラミックが使用されてなる装置の信号線ケーブルを支持する構造、並びに、半導体ウェハ、液晶パネル等の平板状基板にパターンを形成するための半導体露光装置、組立・検査装置、精密工作機械等に用いられる位置決め装置に関する。
従来、例えば、半導体露光装置、組立・検査装置、精密工作機械等に用いられる位置決め装置としては、下軸(例えば、第1の方向としてのX軸)上を移動するスライダ(テーブル)上に、下軸のスライダ(テーブル)をベースとした上軸(例えば、第2の方向としてのY軸)を構成したものがある。この種の位置決め装置は、下軸上を移動するスライダを駆動させる駆動装置に、上軸上を移動するスライダや、これを駆動させる駆動装置等も含めた重量がかかる構成となっている。したがって、スライダを十分に高速に動かすことが困難であった。
このため、下側の駆動装置や下軸にかかる負荷を低減させ、スライダを高速で動かすことが可能であり、かつ高精度で省スペース化が達成された寿命の長い位置決め装置が提案されている(特許文献1参照)。
ところが、特許文献1では、精度の高い高速移動は実現することができる反面、各部を摺動させるためのレールやレール上を摺動する摺動部材の数が増加し、構造が複雑となる。
また、ステージ上に配置される電子機器に対して、信号線ケーブルを配線する必要がある場合、部品点数がさらに増加し、組み付け工数が増え、組み付け作業性が煩雑となる。
このため、特許文献1のような構造とはせず、テーブル自体の重量を軽減するべく、セラミック製のテーブルを適用することが考えられている。セラミックは、軽量かつ高剛性であるため、精度の高い高速移動が可能となり、変形がほとんどないため、前述のような半導体露光装置、組立・検査装置、精密工作機械等の作業テーブルとして最適である。
特開2002−158274公報
しかしながら、作業テーブル上で電子ビーム、イオンビーム、或いは二次電子等を用いた作業がなされると、これがセラミック製部分に照射され、チャージされることになる。
このチャージ量(電荷量)が所定以上になると、セラミック部分からの放電が発生し、これが前記ステージ上に配線される信号線ケーブルへ至ると(落雷すると)、信号線ケーブルを破損する場合がある。放電を回避するためには、電荷部分をアースして放電することが一般的であるが、セラミックは、アース放電ができない。
また、放電を回避するための他の手段としては、雰囲気の湿度を上げることで、セラミック部分を除電することができることは周知であるが、特に半導体を試料として用いる作業は、真空中で行うことが多い。このため、雰囲気の湿度を高くするという対策が不可能となっている。また、導電性セラミックもあるが、高価であり、汎用性に乏しい。
本発明は上記事実を考慮し、少なくとも一部にセラミック部分が用いられた装置を、真空中でチャージされる可能性のある環境で用いた場合に、セラミック部分にチャージされる電荷を安全に放電することで、信号線ケーブルへの放電を回避することができる信号線ケーブルの支持構造、及び位置決め装置を得ることが目的である。
第1の発明は、真空中で使用され、一部又は全部にセラミックが使用されてなる装置の信号線ケーブルを支持する構造において、前記セラミック近傍にある信号線ケーブルの少なくとも一部を固定し、このケーブルを所定方向に案内する導電性ガイドと、を備え、この導電性ガイドがアースされてなることを特徴としている。
セラミック部分の装置にチャージされる電荷が所定量に達すると、放電が発生する。この放電は、何らかの雰囲気中であれば、湿度を上げることで除電可能であるが、真空中の場合はこの高湿度化はできない。また、セラミックはアースによる放電が不可能である。
そこで、導電性ガイドをアースすることで、放電はこの導電性ガイドへ至り、除電される。これにより、信号線ケーブルへの放電による不具合(破損等)を解消することができる。
この第1の発明において、前記装置が移動テーブルを備え、移動テーブルの移動に合わせてケーブルを固定する導電性ガイドが変形し、いかなる変形状態でも信号線ケーブルよりも導電性ガイドが前記セラミック部分に近い位置となることを特徴としている。
装置が移動テーブルを備えており、信号線ケーブルの両端の相対位置関係が変化する場合、信号線ケーブルをガイドする導電性ガイドを移動テーブルの移動に合わせて変形可能とすることで、移動テーブルの移動軌跡と干渉することを防止できる。また、導電性ガイドは、いかなる変形状態でも信号線ケーブルよりも、セラミック部分に近い位置になるようにしたため、放電は必ず導電性ガイドが対象となり、信号線ケーブルの保護を万全とすることができる。
また、第1の発明において、導電性ガイドが薄板状金属で形成されていることを特徴としている。
導電性ガイドは、放電の特性に基づき、薄板状の金属で形成することで、そのエッジ部分へ放電(落雷)しやすくなる。
第2の発明は、少なくとも一部がセラミック製の一方のベースと、前記一方のベースに摺動可能に支持された他方のベースと、前記他方のベースに対して、前記一方のベースから信号線ケーブルを他方のベースへ配線する場合に、双方のベースの相対移動に対応して、前記信号線ケーブルを、その両端末に負荷がかからないように案内する可撓性のケーブルガイドと、を有し、真空中で適用される位置決め装置であって、前記可撓性のケーブルガイドが導電性で、かつアースされていることを特徴としている。
相対移動する一対のテーブルの一方に信号線ケーブルの一端を固定し、他方に信号線ケーブルの他端を固定すると、信号線ケーブルの中間をフリーにしておくと、両端(固定部分)に相対移動時の負荷がかかる。そこで、可撓性のケーブルガイドによって信号線ケーブルの中間部をガイドすることで、上記負荷を軽減することができる。
また、このケーブルガイドは、導電性であり、かつアースされている。従って、セラミック製の一方のベースにおいて、当該セラミック部分に電荷が溜まり(帯電領域)、所定量に達したときに発生する放電が、このケーブルガイドを介して、接地されるため、信号線ケーブルへの放電を回避することができる。
この第2の発明において、前記一方のベースのセラミック部分の帯電領域に対して、前記可撓性ケーブルガイドが前記信号線ケーブルよりも、常に物理的に近い位置となるように配置することを特徴としている。
セラミック部分の帯電領域から放電するとき、最も近い対象物に放電し易い。そこで、前記帯電領域に対して、可撓性ケーブルガイドが前記信号線ケーブルよりも、常に物理的に近い位置となるように配置することで、信号線ケーブルへの落雷を確実に回避することができる。
また、第2の発明において、前記一方のベースは、基準ベースに対してX−Y方向に移動可能なX−Yテーブルを構成しており、他方のベースが、試料を位置決めするワークステージであることを特徴としている。
一方のベースがX−Yテーブルであり、このX−YテーブルによりワークステージをXーY方向へ移動させることができる。このような、位置決め装置を真空中で作業する適用例としては、塵埃の回避を必須とする半導体ウェハへのパターン露光や検査、並びに加工等の作業が挙げられる。
(セラミックについて)
一般に、セラミックと言うと、普通磁器、ステアタイト磁器(MgO. SiO2)、アルミナ磁器(Al2O3) 、フォルステライト磁器(2MgO. SiO2)、ジルコン磁器(ZrO2. SiO2)、窒化珪素(Si3N4)、炭化珪素(SiC)、サイアロン等が挙げられる。
ステアタイト磁器は、天然産タルク(3MgO. 4SiO2. H2O)を主原料とするセラミックスでこれを高温にて燒結すると、メタ珪酸マグネシウム(MgO. SiO2)が生成する、高周波絶縁材料に於ける最も周知の材料で、機械的強度、電気絶縁性に又耐熱性、耐熱衝撃抵抗にも大きく優れている。
アルミナ磁器は、ニューセラミックスの代名詞的存在である。アルミナ磁器はその内容特性も多彩をきわめ且つ優秀な性能を持っている。特に機械的強度は他のセラミックス中最も大きく熱的にも優れている。高純度のものは焼成温度が高い欠点があり添加剤及び雰囲気制御により改善も必要。
フォルステライト磁器は、焼成温度範囲が広く製作も容易でありますが、熱膨張係数が大きいため熱衝撃に弱い欠点がある。
ジルコン磁器は、機械的、熱的強度が大で科学的にも安定している。耐熱性、断熱性とあわせ構造用セラミックスとして利用されている。
サイアロンは、耐熱性、高温での強度、耐熱衝撃、耐磨耗性に優れまた高剛性、低熱膨張等の特徴を有する耐食性にすぐれている。
セラミックの「炭化珪素」とステンレスと比較した場合、重量1/3、弾性力2倍、最高使用温度4倍、摩耗量1/120、硬度9倍、腐食量1/120となる。このように、セラミックは、金属、プラスチックにはない多くの優れた特性を持っている。
以上説明した如く本発明では、少なくとも一部にセラミック部分が用いられた装置を、真空中でチャージされる可能性のある環境で用いた場合に、セラミック部分にチャージされる電荷を安全に放電することで、信号線ケーブルへの放電を回避することができるという優れた効果を有する。
図1には、本実施の形態に係る位置決め装置10が示されている。
位置決め装置10は、定盤12に対して支柱14が立設され、支柱14の上端には、天板16が取り付けられ、位置決め装置10の筐体を構成している。
位置決め装置10は、半導体ウェハ18を対象として、当該半導体ウェハ18を位置決めする役目を有している。
位置決め装置10の定盤12上には、ワークステージ部20と、マスクステージ部22と、が設置されている。
ワークステージ部20は、ベース24と、ベース24上に設けられて適宜の駆動機構との組合わせにより第1のスライダ26をX軸方向(第1の方向)に摺動可能に支持するX軸方向摺動装置28を備えている。また、第1のスライダ26上には第2のスライダ30が設けられ、この第2のスライダ30は、適宜の駆動機構とY軸方向摺動装置32との組合せにより、Y軸方向(第2の方向)に摺動可能に支持されている。
また、第2のスライダ30には、X軸方向及びY軸方向に位置決めされる試料ベースとしてのワークステージ34が支持されている。
ワークステージ34には、前記半導体ウェハ18を保持するウェハチャック36が取り付けられている。
半導体ウェハ18は、このウェハチャック36に支持された状態で固定されるようになっている。なお、ワークステージ34は、半導体ウェア18をチャックしたウェハチャック36を半導体ウェハ18のZ軸周り(すなわち、θ軸方向)並びにX−Y方向の微小な位置調整が可能な機構を有している。
上記構成のワークステージ部20により、ウェハチャック36は、X−Y方向のステップ送り及びアライメント調整が可能となる。
ワークステージ34よりも上方には、マスクステージ部22の一部を構成するマスクチャック38が、第2のステージ30に対向配置されている。マスクチャック38は、前記ウェハチャック36との対向面にマスク40を保持している。また、マスクチャック38は、マスクθ軸ベース42に支持されており、θ軸方向の調整が可能となっている。
また、マスクθ軸ベース42は、マスクZ軸方向移動機構44に支持されている。さらに、マスクZ軸方向移動機構44は、マスク用X−Yテーブル46に支持されている。なお、マスク用X−Yテーブル46は、移動テーブル部20と同様の構成であるため、構成の説明は省略する。
このマスクステージ部22により、マスク40は、X−Y−Z−θの各軸方向への調整が可能となっている。
位置決め装置10の筐体を構成する天板16は、その中央部(前記半導体ウェハ18が位置決めされる基準となる軸周り)に開口部16Aが設けられている。この開口部16Aには、半導体ウェハ18に対して施す処理に応じたワーク48が取り付けられるようになっている。ワーク48としては、例えば、半導体ウェハ18面にパターン図を露光するための露光装置や、半導体ウェハ18上に設けられたマーキングの検出装置等が挙げられる。
上記構成の位置決め装置10では、前記第1のスライダ26をセラミック製としており、軽量化を図っている。セラミックは軽量であると共に高剛性であり、ベース24上での移動が円滑となり、かつ移動に伴う変形も少ない。
図2及び図3に示される如く、この第1のスライダ26の側面には、前記ワークステージ34への信号線ケーブル50をガイドするガイド部材52が取り付けられている。ガイド部材52は、導電性を有する薄板金属板を略コ字型に(皿状に)折り曲げて形成されており、導電性を有する金属であり、可撓性を有する可撓性ガイド54が敷設されている。可撓性ガイド54は、一端側が2ヶ所、押え部材59A、59Aとガイド部材52とに挟まれた状態で固定され、ガイド部材52に沿って延設され、延設方向先端部は、円弧状に略180°湾曲され、他端部がガイド部材と同様の薄板金属板でなる上部ガイド部材56にスペース59Bとの間に挟まれた状態で固定されている。上部ガイド部材56は、前記ワークステージ34の側面にブラケット57を介して固定されている。この可撓性ガイド54に沿うように、信号線ケーブル50が第1のスライダ26の側面からワークステージ34の側面へと配線されている。
3つの押え部材59A及び可撓性ガイド54に固定される押え部材59Cには可撓性ガイド54の長手方向に沿うトンネル状の溝が形成され、この溝に信号線ケーブル50が通される。これにより、信号線ケーブル50は、可撓性ガイド54の幅方向略中央部に拘束される。なお、図1でガイド部材52から左方へ出るケーブル50は図示省略するが、図で手前方向へ曲げられ、第1のスライダ26の移動を考慮した余裕をもって案内されており、セラミック製の第1のスライダ26にケーブル50が接近しないようにされている。
ガイド部材52は、前述の如く金属製であり、アース線58を介して接地されている。このガイド部材52は、前記信号線ケーブル50をガイドする可撓性ガイド54の支持機能の他に、放電を受ける(落雷)部材としての役目を有している。
すなわち、本実施の形態で適用されるセラミック製の第1のスライダ26には、ワークステージ34において実行される各種ワーク処理(レーザービームやイオンビーム、或いは二次電子等が照射される可能性があり、セラミック部分に帯電(チャージ)されていく。
このチャージ量(帯電量)が所定量を超えると、放電が発生する。この放電が、信号線ケーブル50を直撃(信号線ケーブル50への落雷)すると、信号線ケーブル50を破損したり、過電流が流れるといった不具合が生じる。
このため、本実施の形態では、ガイド部材52、可撓性ガイド54を金属製とし、前記放電をこのガイド部材52及び可撓性ガイド54で受け、アースさせるようにした。
ガイド部材52への落雷を確実とするため、ガイド部材52を薄板状とすると共に、前記第1のスライダ26とワークステージ34との相対移動で可撓性ガイド54が変形しても、第1のスライダ26のセラミック部分に対して、常にガイド部材52や可撓性ガイド54が信号線ケーブル50よりも近い位置(図3に示すA<B)となる構成とした。
以下に、本実施の形態の作用を説明する。
試料としての半導体ウェハ18への露光処理等の工程は、真空中での作業が多い。このため、本実施の形態の位置きめ装置10も真空中での作業を前提としている。
まず、半導体ウェハ18をウェハチャック36により保持した状態でワークステージ34に載置される。ワークステージ34は、第1のスライダ26をX軸方向へ移動し、第2のスライダ30をY軸方向へ移動することで、半導体ウェハ18の平面的な位置決めを行う。
次に、ウェハチャック36自体がワークステージ34に設けられた図示しない微動機構によりZ軸周り(θ軸)X−Y軸方向に微調整が可能であるため、半導体ウェハ18は、精度よく位置決めが可能となる。
半導体ウェハ18への処理を施す場合、マスク40を必要とする場合がある。このため、ワークステージ34よりも上方には、マスクチャック38が、当該ワークステージ34に対向配置されている。
このマスクチャック38にマスク40を保持することで、半導体ウェハ18に対してマスク40を施すことができる。
マスクチャック38は、マスクθ軸ベース42に支持されており、θ軸方向の調整が可能であり、マスクZ軸方向移動機構44に支持されているため、Z軸方向へマスク40を移動させることができる。
さらに、マスクZ軸方向移動機構44は、マスク用X−Yテーブル46に支持されているため、マスク40は、X−Y軸方向への調整が可能である。
すなわち、マスク40は、X−Y−Z−θの各軸方向へ調整が可能である。
このような位置決め装置10では、特にワークステージ部20の変形(特に、第1のスライダ26の荷重による変形)が半導体ウェハ18の位置決めに多大な影響を及ぼす。このため、高剛性の部材とする必要があった。しかし、高剛性の部材を用いると重量が増加するため、移動を円滑するためのスライド機構も強固なものとしなければならない。
そこで、第1のスライダ26の一部又は全部をセラミック製とすることで、軽量化を図っている。セラミックは、軽量かつ高剛性であるため、第1のスライダ26への耐荷重性能を維持しつつ、スライド機構を変更することなく、円滑な移動が可能となる。
ところで、ワークステージ34上には、ウェアチャック36の微動機構の駆動や静電チャックのため等の電力供給のための信号線ケーブル50が配線されている。この信号線ケーブル50は、位置決め装置10の各スライダ等の移動に際して、干渉することを回避するため、ガイド部材52によってガイドされて、配線されている。
また、ガイド部材52は、薄肉金属板を略コ字型に折り曲げて形成され、幅方向一端部が第1のスライダ26の側面に固定されている。信号線ケーブル50は、ガイド部材52に載置されて配線される。
また、信号線ケーブル50は、ガイド部材52に敷設された可撓性ガイド54に沿って、円弧状に略180°湾曲され、ワークステージ30へと配線される。
このため、第1のスライダ26とワークステージ30とが相対移動しても、可撓性ガイド54が変形する。信号線ケーブル50はこの可撓性ガイド54と共に変形しながら追従するため、当該信号線ケーブル50は、ガイド部材52及び可撓性ガイド54の移動軌跡の範囲外へ飛び出すことがない。これにより、位置決め装置10の各スライダ等の移動との干渉を防止することができる。
前述したセラミック製の第1のスライダ26には、ワーク48により実行される各種ワーク処理(レーザービームやイオンビーム、或いは二次電子等が照射される可能性があり、セラミック部分に帯電(チャージ)される場合がある。
このチャージ量(帯電量)が所定量を超えると、放電が発生する。放電を回避することは、環境的(真空中であり、セラミックがアースできない)にできないため、本実施の形態では、積極的にガイド部材52あるいは可撓性ガイド54が放電先となるように、ガイド部材52及び可撓性ガイド54を金属製として、アース線58を介して接地した。
また、ガイド部材52を薄肉板状とすると共に、前記第1のスライダ26をワークステージ30との相対移動で可撓性ガイド54が変形しても、第1のスライダ26のセラミック部分に対して、常にガイド部材52が信号線ケーブル50よりも近い位置(図3に示すA<B)となるようにした。
これにより、放電は、確実にガイド部材52あるいは可撓性ガイド54へと至り(落雷し)、信号線ケーブル50へ至ることを防止することができ、信号線ケーブル50の破損は、過電流の発生を防止することができる。
以上説明したように本実施の形態では、位置決め装置10の高剛性を維持しつつ、軽量化を図るため、その一部に対して材質をセラミック製とした。反面、セラミックは、アースによる除電ができないため、ワークステージ30上での作業によるレーザービームやイオンビーム、或いは二次電子の発生により、セラミック部分に電荷がチャージされ、これが所定量を超えると放電を起こす可能性がある。
放電は、その性質上、導電性で最も近く、かつ先鋭な部分を目標とするため、信号線ケーブル50が最も落雷対象となる。この信号線ケーブル50への落雷を回避するべく、信号線ケーブル50をガイドするガイド部材52及び可撓性ガイド54を薄肉金属板状とし、かつセラミック部分のチャージ領域に最も接近する位置とした。これにより、放電は、ガイド部材52あるいは可撓性ガイド54の端末に至り、信号線ケーブル50への落雷による破損や過電流の発生を回避することができる。また、ガイド部材52は、アース線58を介して接地されているため、放電による悪影響がない。
なお、本実施の形態では、第1のスライダ26をセラミック製としたが、他の部材をセラミック製とし、このセラミック製とした部材が電荷をチャージする可能性がある場合には、このセラミック製の部材と、ガイド部材52と、を最も接近させる構成としてもよい。
また、ガイド部材52、可撓性ガイド54は導電性を有する素材であれば良く、金属には限定されない。
また、例えば、上記実施の形態で、さらにベース24と第1のスライダ26との間に上記実施の形態で述べたのと類似の構成を設けることができる。これにより、ケーブル50の図1でガイド部材52の左から延び出る部分も第1のスライダ26の移動方向に沿って適切に案内しつつ、第1のスライダ26からケーブル50への落雷を防ぐこともできる。
なお、本発明の信号線にはデータ送信用の信号線ばかりでなく電力供給線も含まれる。また、ケーブル50は、複数のケーブルの束でなるものでも、可撓性ガイド54及び押さえ部材59A,59Cによりうまく案内することが可能である。
本発明の実施の形態に係る位置きめ装置を示す平面図である。 ガイド部材の正面図である。 図2のIII−III線断面図である。
符号の説明
10 位置決め装置(装置)
12 定盤
14 支柱
16 天板
16A 開口部
18 半導体ウェハ
20 ワークステージ部
22 マスクステージ部
24 ベース
26 第1のスライダ(移動テーブル、一方のベース)
28 X軸方向摺動装置
30 第2のスライダ
32 Y軸方向摺動装置
34 ワークステージ(他方のベース)
36 ウェハチャック
38 マスクチャック
40 マスク
42 マスクθ軸ベース
44 マスクZ軸方向移動機構
46 マスク用X−Yテーブル
48 ワーク
50 信号線ケーブル
52 ガイド部材(導電性ガイド)
54 可撓性ガイド(ケーブルガイド)
56 ブラケット
58 アース線

Claims (6)

  1. 真空中で使用され、一部又は全部にセラミックが使用されてなる装置の信号線ケーブルを支持する構造において、前記セラミック近傍にある信号線ケーブルの少なくとも一部を固定し、このケーブルを所定方向に案内する導電性ガイドと、を備え、この導電性ガイドがアースされてなる信号線ケーブルの支持構造。
  2. 前記装置が移動テーブルを備え、移動テーブルの移動に合わせてケーブルを固定する導電性ガイドが変形し、いかなる変形状態でも信号線ケーブルよりも導電性ガイドが前記セラミック部分に近い位置となることを特徴とする請求項1記載の信号線ケーブルの支持構造。
  3. 導電性ガイドが薄板状金属で形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の信号線ケーブルの支持構造。
  4. 少なくとも一部がセラミック製の一方のベースと、前記一方のベースに摺動可能に支持された他方のベースと、前記他方のベースに対して、前記一方のベースから信号線ケーブルを他方のベースへ配線する場合に、双方のベースの相対移動に対応して、前記信号線ケーブルを、その両端末に負荷がかからないように案内する可撓性のケーブルガイドと、を有し、真空中で適用される位置決め装置であって、
    前記可撓性のケーブルガイドが導電性で、かつアースされていることを特徴とする位置決め装置。
  5. 前記一方のベースのセラミック部分の帯電領域に対して、前記可撓性ケーブルガイドが前記信号線ケーブルよりも、常に物理的に近い位置となるように配置することを特徴とする請求項4記載の位置決め装置。
  6. 前記一方のベースは、基準ベースに対してX−Y方向に移動可能なX−Yテーブルを構成しており、他方のベースが、試料を位置決めするワークステージであることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の位置決め装置。

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