JP2005303020A - 直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア及びそれを用いたインダクタンス部品 - Google Patents

直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア及びそれを用いたインダクタンス部品 Download PDF

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【課題】 優れたコアロス特性と直流重畳特性を有し、さらにリフロー時に特性に影響を受けず、優れた耐酸化性を有する直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア及びそれを用いたインダクタンス部品を提供する。
【解決手段】 磁路の少なくとも1箇所以上にギャップを有する磁気コアであって、このギャップにSm(FexCuyZrzCo1-x-y-z7.4〜8.2:0.18≦x≦0.24,0.06≦y≦0.09,0.02≦z≦0.04の組成を有する希土類磁石粉末と樹脂からなるボンド磁石を挿入する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア及びそれを用いたインダクタンス部品に関し、特にスイッチング電源等に用いられるチョークコイル、トランス等のインダクタンス部品及びそれに用いられる直流磁気バイアス用の永久磁石を有する磁気コアに関するものである。
チョークコイル及びトランス等に用いられるインダクタンス部品の磁気コアには良好な直流重畳特性が求められており、特に高周波用のコアにはフェライトコアや圧粉磁心(圧粉磁気コア)が使用されている。フェライトコアは初透磁率が高く飽和磁束密度が小さい、圧粉磁気コアは初透磁率が低く飽和磁束密度が高い、という材料物性に由来した特徴がある。従って、圧粉磁気コアはトロイダル形状で用いられることが多く、フェライトコアは、例えばE型コアを2個組み合わせて、その中足にギャップを挿入してEE型コアで用いられることが多い。
しかし、近年の電子機器の小型化要請に伴う電子部品の小型化の要求により、より大きな重畳磁界における、より高い透磁率が強く求められている。一般に直流重畳特性を向上させるためには、飽和磁化の高いコアを選択すること、つまり高磁界で磁気飽和しないコアの選択が必須とされている。しかし、飽和磁化は材料の組成で必然的に決まるものであり、無限に高く出来るものではない。そのため、従来から直流重畳特性を向上させる手段が講じられているが、多大な労力が費やされている割には、飽和磁化の向上がわずかであり、直流重畳特性は期待されている程、伸びていないのが現状であった。
その解決手段として、磁路の一箇所以上にギャップを挿入し、そのギャップに永久磁石を挿入することが従来から検討されてきた。この方法は、直流重畳特性を向上させるには優れた方法であるが、一方で金属焼結磁石を用いるとコアロスの増大が著しく、又フェライト磁石を用いると重畳特性が安定しないなど、とても実用に耐え得るものではなかった。これらを解決する手段として、例えば特許文献1では、永久磁石として保磁力の高い希土類磁石粉末とバインダーとを混合し圧縮成形したボンド磁石を挿入して、直流重畳特性とコアの温度上昇が改善されることが開示されている。
しかし、近年、電源に対する電力変換効率向上の要求は、ますます厳しくなっており、チョークコイル用及びトランス用の磁気コアについても単にコア温度を測定するだけでは優劣が判断不能なレベルとなっている。そのため、コアロス測定装置による測定結果の判断が不可欠であり、実際、本発明者等が検討を行った結果、特許文献1に示された抵抗率の値ではコアロス特性が劣化することが明らかになった。
そこで、本発明者等は、先に特許文献2において、ギャップに挿入する永久磁石として7.96×105A/m(10kOe)以上の固有保磁力、300℃以上のTc、1.0Ω・cm以上の比抵抗の永久磁石を挿入することでコアロスを低下させることなく、良好な直流重畳特性が得られることを提案している。
しかしながら、これらの特性値では十分とは言えず、又、リフロー時に磁気コアの特性、永久磁石の特性が劣化しないことが望まれ、さらに、永久磁石に耐酸化性があることも望まれている。特に、コアロス特性、重畳特性において更なる向上を目指すためには、ギャップに挿入する永久磁石の高保磁力、高残留磁束密度及び高Tcをあわせ持つ、磁石の開発が必要となっていきている。又、ボンド磁石として用いるため、合金を粉砕し粉末にして用いるが、その場合でも特性が劣化しない粉末の開発が必要となってきている。
特開昭50−133453号公報 特開2003−7519号公報
本発明の課題は、上記問題点に鑑み、優れたコアロス特性と直流重畳特性を有し、さらにリフロー時に特性に影響を受けず、優れた耐酸化性を有する直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア及びそれを用いたインダクタンス部品を提供することにある。
本発明は、磁路の少なくとも1箇所以上にギャップを有する磁気コアであって、該ギャップにSm(FexCuyZrzCo1-x-y-z7.4〜8.2:0.18≦x≦0.24,0.06≦y≦0.09,0.02≦z≦0.04の組成を有する希土類磁石粉末と樹脂からなるボンド磁石を挿入したことを特徴とする直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアである。
又、本発明は、上記の直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアにおいて、前記希土類磁石粉末は、固有保磁力が1.19×10A/m以上、Hkが1.75×10A/m以上、Tcが800℃以上、平均粒径が2.5〜50μmであることを特徴とする直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアである。
又、本発明は、上記の直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアにおいて、前記希土類磁石粉末の表面にZn、Al、Bi、Ga、In、Mg、Pb、Sb、Snの一種又はその合金を被覆したことを特徴とする直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアである。
又、本発明は、上記の直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアにおいて、前記ボンド磁石は、前記樹脂の量が体積比で20%以上であり、比抵抗が1Ω・cm以上であることを特徴とする直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアである。
又、本発明は、上記の直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアにおいて、前記ボンド磁石の表面に耐熱温度120℃以上の耐熱性材料を被覆したことを特徴とする直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアである。
又、本発明は、上記の直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアに、少なくとも1ターン以上の巻線を施すことを特徴とするインダクタンス部品である。
以上の構成を採用することにより、本発明によれば、優れたコアロス特性と直流重畳特性を有し、さらにリフロー時に特性に影響を受けず、優れた耐酸化性を有する直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア及びそれを用いたインダクタンス部品を容易かつ安価に提供することができる。
本発明者等は、上記課題を達成するべく挿入する永久磁石について検討した結果、比抵抗が1.0Ω・cm以上の永久磁石を使用したとき、優れた直流重畳特性が得られ、しかもコアロス特性の劣化が生じないコアを形成できることを見出した。ここで、比抵抗を向上させるために磁石表面に耐熱性材料(耐熱性樹脂、又は耐熱性塗料等)で被覆することによって比抵抗と耐酸化性が両立したコアが得られる。耐熱性材料は、リフロー時の温度により影響を受けないように、120℃以上である事が好ましく、例えばエポキシ樹脂、フッ素樹脂等の樹脂、又は塗料を使用することができる。これは優れた直流重畳特性を得るのに必要な磁石特性はエネルギー積よりもむしろ固有保磁力であり、従って比抵抗の高い永久磁石を使用しても固有保磁力が高ければ充分に高い直流重畳特性が得られることを見出したことによる。比抵抗が高く、しかも固有保磁力が高い磁石は、一般的には希土類磁石粉末をバインダーとしての樹脂とともに混合して成形した希土類ボンド磁石で得られる。希土類磁石粉末の種類は、SmCo系、NdFeB系、SmFeN系とあるが、リフロー条件及び耐酸化性を考慮すると、Tcが800℃以上、保磁力が1.19×10A/m(15kOe)以上の磁石は現状ではSmCo17系磁石に限定される。耐食性については、磁石粉末表面にZn、Al、Bi、Ga、In、Mg、Pb、Sb、Snの一種又はその合金で被覆することにより優れた特性が得られる。
又、ボンド磁石として用いるため、合金を粉砕し粉末にした際、これらの微粉化によっても特性が劣化しないことが必要とされる。そこで、本発明者等は、SmCo17系磁石の検討を行った結果、Sm(FeCuZrCo1−x−y−z7.4〜8.2:0.18≦x≦0.24,0.06≦y≦0.09,0.02≦z≦0.04の組成を有する磁石においてTcが800℃以上、保磁力が1.19×10A/m(15kOe)以上の磁石特性をもち、かつ、微粉化によっても磁石特性が劣化しない高い特性を有する磁石を見出した。
チョークコイル用及びトランス用コアとしては軟磁気特性を有する材料であればなんでも有効であるが、一般的にはMnZn系又はNiZn系フェライト、圧粉磁気コア、珪素鋼板、アモルファス等が用いられる。又、コアの形状についても特に制限があるわけではなく、トロイダルコア、EEコア、EIコア等あらゆる形状のコアに本発明の適用が可能である。これらコアの磁路の少なくとも1箇所以上にギャップを設け、そのギャップに永久磁石を挿入する。ギャップ長に特に制限はないがギャップ長が狭すぎると直流重畳特性が劣化し、又ギャップ長が広すぎると透磁率が低下しすぎるので、おのずから挿入するギャップ長は決まってくる。
次に、ギャップに挿入される永久磁石に対する要求特性は、固有保磁力については信頼性の確保とヒステリシス損失を抑えるため、1.19×10A/m(15kOe)以上の保磁力が必要であり、又比抵抗は大きいほど良いが、1.0Ω・cm以上であれば渦電流損失劣化の大きな要因にはならない。粉末の平均最大粒径が50μmをこえるとコアロス特性が劣化するので、粉末の最大粒径は50μm以下であることが望ましく、最小粒径が2.5μm未満になると粉末熱処理及びリフロー時に粉末の酸化による磁化の減少が顕著になるため2.5μm以上の粒径が必要である。
又、実際使われる動作点での磁束密度の値がバイアス値となるので、Hk値が重要となってくる。又、リフロー時における減磁や磁石特性の劣化を抑えるためHk(減磁曲線においてBrから10%減少する時の外部磁場)は1.75×10A/m(2200Oe)以上の値が必要とされる。Hkが1.75×10A/m未満では減磁率が5%をこえる(ただし、270℃×30分、大気中熱処理時)ことになり、ヒステリシス損失も10%をこえて上昇し、必要とされる信頼性、ロス特性が得られなくなる。
本発明のボンド磁石は、バインダーとなる樹脂を体積比で20%以上含有し、比抵抗が1Ω・cm以上であることが好ましい。20vol%未満であると、成形が困難であり、また、リフロー時の温度を考慮したためである。樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂等を使用することができる。
以下に、本発明の実施例1を詳細に説明する。Sm(Fe0.24Cu0.09Zr0.02Co0.65xのXを7.2〜8.4まで変化させた試料を作製し、Sm−Coボンド磁石の特性を測定し、比較を行った例を示す。
まず、Cu量:Xの異なる試料(X=7.2〜8.4:0.2間隔、計7個)を高周波溶解炉で作製し、その後、焼結を1215℃で3時間、溶体化を1195℃で15時間、時効を800℃で40時間行った。その後、金属塊をジョークラッシャーで粉砕した後、アトライターで微粉砕を行なった。この粉末を635メッシュ以下に超音波振動篩いで分級を行った。上記の磁石粉末の耐蝕性を向上させるために総重量の5wt%にあたるZnを混合し、6.67×10-1Pa(5×10-3torr)の真空中で350℃で2時間熱処理を行いZnコーティングを行なった。これらのSm−Co磁石粉末に20vol%に当たる量のバインダーとしてエポキシ樹脂を混合した後、無磁場中で金型成形を行い、その後、大気中で150℃で30分乾燥を行った。
次に、Mn−Zn系フェライト材で作製された磁路長5.93cm、実効断面積0.83cm2のEEコアを用い、その中芯に500μmのギャップ加工をした。ボンド磁石をフェライトコアの中芯断面形状で、かつ高さ500μmの形状に加工し、その後、約10Tのパルス磁場で磁路方向に着磁後、そのギャップ部に挿入した。各磁石を挿入したコアを東英工業製BHトレーサーでBm=200mT(2000G)時におけるヒステリシス損失を測定した。なお、試料作製条件、ヒステリシス損失測定条件、B−H特性測定条件の詳細は次の通りとした。なお、磁石を挿入していないファライトコアのみのヒステリシス損失の値は6.02J/m(60.2erg/cc)であった。
[試料作製条件]
・平均粉末粒径 :12μm
・バインダー :エポキシ樹脂(EP128:セメダイン社製)20vol%
・ボンド磁石形状:φ13mm×高さ9mmの円柱(磁気特性測定用)
:10.9mm×7.5mm×1.5mm(減磁率測定用)
:10.2mm×7.8mm×0.5mm
(ヒステリシス損失評価用)
・プレス圧 :4.90×108Pa(5ton/cm2
・着磁 :4Tパルス着磁
[ヒステリシス損失測定条件]
・測定装置 :東英工業社製B−Hトレーサー(軟磁性測定)
・測定コア材:NECトーキン社製FEEフェライトコア(BH2)に
500μmのSmCoボンド磁石挿入
・測定磁場 :Hm=7.96×105A/m〜1.19×106A/m
(10〜15Oe)
・巻線 :1次75ターン、2次30ターン
・測定温度 :50℃(恒温槽内にて測定)
[B−H特性測定(Br測定)条件]
・測定装置 :東英工業社製B−Hトレーサー(硬磁性測定)
・形状 :φ13×9mmの円柱
・最大印加磁界:1.99×106A/m(25kOe)
(1.99×106A/m以上の保磁力は外挿して導出)
・検出コイル :25ターン、16ターン
上記の条件で作製された試料の磁気特性、減磁率、ヒステリシス損失の測定結果を表1に示す。表1において、減磁率は270℃で30分、大気中で加熱した後、室温まで冷却し、その時のフラックス量の降下した割合を示している。
Figure 2005303020
表1において、X=7.2では、保磁力が1.19×106A/m(15kOe)未満となり、X=8.4ではHkが1.75×105A/m(2200Oe)未満となり、磁気特性が劣化する。X=7.4〜8.2の範囲では、保磁力1.19×106A/m(15kOe)以上、Hkが1.75×105A/m(2200Oe)以上で、良好な特性を示すことがわかった。又、Hkの値は減磁率、ヒステリシス損失に影響し、Hkが増加するに従い、減磁率、ヒステリシス損失とも減少する。X=8.4では、Hkが1.75×105A/m(2200Oe)未満と低いため減磁率が5%をこえたものとなり、ヒステリシス損失もフェライトコアのみに対し10%をこえて上昇し、特性が大きく劣化する。X=7.4〜8.2の範囲では、Hkが1.75×105A/m(2200Oe)以上有り、減磁率が5%以内、ヒステリシス損失もフェライトコアのみに対し10%以内と、良好な特性を示すことがわかった。
以下に、本発明の実施例2を詳細に説明する。Sm(Fe0.18Cu0.06Zr0.04Co0.72Yの遷移金属量:Yを変化させた試料を作製し、それを微粉砕前後でSm−Coボンド磁石の特性を測定し、比較を行った例を示す。
Sm(Fe0.18Cu0.06Zr0.04Co0.72Yの遷移金属量:Yの異なる試料(Y=7.2〜8.4:計7個)を高周波溶解炉で作製し、その後、焼結を1215℃で3時間、溶体化を1195℃・15時間、時効を800℃・40時間行った。その後、ディスクミルで粉砕し250μm以下に分級を行った。これらの粗粉末をアトライターで微粉化し、平均粒径12μm(D50)に粒度を調整した。これらのSm−Co磁石粉末に20vol%に当たる量のバインダーとしてエポキシ樹脂を混合した後、無磁場中で金型成形を行い、その後、150℃で30分乾燥を行った。又、アトライターによる微粉砕前の粉末を用い、同様に試料の作製を行い、これらのY値の異なる試料で微粉砕前後のSm−Coボンド磁石の特性の比較を行った。なお、試料作製条件、B−H特性測定条件の詳細は次の通りとした。
[試料作製条件]
・組成 :Sm(Fe0.18Cu0.06Zr0.04Co0.72Y
(Y=7.2〜8.4:計7個)
・平均粉末粒径 :12μm、150μm
・バインダー :エポキシ樹脂(EP128:セメダイン社製)20vol%
・ボンド磁石形状:φ13mm×高さ9mmの円柱
・プレス圧 :4.90×108Pa(5ton/cm2
・着磁 :4Tパルス着磁
[B−H特性測定条件]
・測定装置 :東英工業社製B−Hトレーサー(硬磁性測定)
・形状 :φ13×9mmの円柱
・最大印加磁界:1.99×106A/m(25kOe)
(1.99×106A/m以上の保磁力は外挿して導出)
・検出コイル :25ターン、16ターン
上記の条件で作製された試料の保磁力の測定結果を表2に示す。
Figure 2005303020
表2において、X=7.2では、保磁力の劣化は小さいが、粉砕後の保磁力が1.19×106A/m(15kOe)未満となり、又Y=8.4でも6μmまで粉砕時には保磁力が1.19×106A/m(15kOe)未満となり、信頼性の面で必要とされる値を満たせなかった。
また、図1にアトライターによる粉砕(D50=6μm、12μm)で、保磁力が粗粉末(D50=150μm)と比べどれだけ劣化したかを示す。図1より、Y値が大きくなるほど、保磁力の劣化は大きくなり、Y=8.4ではD50=12μm時に約30%、D50=6μm粉砕時に約40%も保磁力が減少した。
以上より、Sm(Fe0.18Cu0.06Zr0.04Co0.72Yの遷移金属量:Y=7.4〜8.2の範囲において、粉砕時にも保磁力劣化が少なく1.19×106A/m(15kOe)以上の保磁力を保つことができ、良好な特性を示すことが分かった。
実施例1、実施例2より、Sm(FexCuyZrzCo1-x-y-z7.4〜8.2:0.18≦x≦0.24,0.06≦y≦0.09,0.02≦z≦0.04の組成を有するSmCo磁石は保磁力1.19×106A/m(15kOe)以上、Hkが1.75×105A/m(2200Oe)以上であり、粉砕時にも保磁力劣化が少なく、又減磁率、ヒステリシス損失とも良好な特性を示すことがわかった。
粉砕による保磁力劣化のY値依存性を示す図。

Claims (6)

  1. 磁路の少なくとも1箇所以上にギャップを有する磁気コアであって、該ギャップにSm(FexCuyZrzCo1-x-y-z7.48〜8.2:0.18≦x≦0.24,0.06≦y≦0.09,0.02≦z≦0.04の組成を有する希土類磁石粉末と樹脂からなるボンド磁石を挿入したことを特徴とする直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア。
  2. 請求項1記載の直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアにおいて、前記希土類磁石粉末は、固有保磁力が1.19×106A/m以上、Hkが1.75×105A/m以上、Tcが800℃以上、平均粒径が2.5〜50μmであることを特徴とする直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア。
  3. 請求項1又は2記載の直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアにおいて、前記希土類磁石粉末の表面にZn、Al、Bi、Ga、In、Mg、Pb、Sb、Snの一種又はその合金を被覆したことを特徴とする直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアにおいて、前記ボンド磁石は、前記樹脂の量が体積比で20%以上であり、比抵抗が1Ω・cm以上であることを特徴とする直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアにおいて、前記ボンド磁石の表面に耐熱温度120℃以上の耐熱性材料を被覆したことを特徴とする直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コア。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の直流磁気バイアス用磁石を有する磁気コアに、少なくとも1ターン以上の巻線を施すことを特徴とするインダクタンス部品。
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