JP2005302965A - 非接触コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】多チャンネルによる非接触のデータ送受信を行うことのできる非接触コネクタを提供する。
【解決手段】回転軸のまわりを回転する回転体に配置された回転側光素子と、前記回転側光素子と対向する位置で固定体に配置された固定側光素子と、から構成され前記回転側光素子と前記固定側光素子との間で非接触によりデータの送受信を行う非接触コネクタであって、前記回転体は前記回転軸を中心軸として円筒状に形成され、前記回転側光素子は前記円筒状に形成された前記回転体の外周に沿って、かつ、複数段にわたり複数個配置することを特徴としている。
【選択図】図4
【解決手段】回転軸のまわりを回転する回転体に配置された回転側光素子と、前記回転側光素子と対向する位置で固定体に配置された固定側光素子と、から構成され前記回転側光素子と前記固定側光素子との間で非接触によりデータの送受信を行う非接触コネクタであって、前記回転体は前記回転軸を中心軸として円筒状に形成され、前記回転側光素子は前記円筒状に形成された前記回転体の外周に沿って、かつ、複数段にわたり複数個配置することを特徴としている。
【選択図】図4
Description
本発明は、データの送受信を非接触で行う非接触コネクタに関する。詳しくは、円筒形状の回転体の側面に光素子を設け、固定体に設けた光素子との間を非接触でデータの送受信を行う非接触コネクタに関する。
従来から、回転側と固定側との間で直接配線を接続して、例えば回転側に取り付けられたカメラからの映像信号等を固定側に送信して各種信号処理が行われていた。この回転側と固定側とを接続するために接続用のコネクタが用いられている場合も多い。ところが昨今、配線の無線化技術の進展により、赤外線通信等により直接配線を接続しなくても、データの送受信を行うことができるようになった。このため、回転側と固定側とで配線の混乱なく非接触のコネクタを構成することができるようになった。また、発光体と受光体とを組み合わせた光カプラにより非接触で回転側と固定側とでデータの送受信を行うことも通常行われている。
しかし、回転側から固定側に無線によりデータの送受信を行うときに、固定側から回転側への非接触による電力供給が困難であるという問題点があった。このため、従来は円盤状の回転体上部に発光素子、さらに固定側に発光素子と対応する位置に受光素子を設け、光通信により回転側から固定側にデータの送受信を行うとともに、回転側と固定側の双方に回転トランス巻線を設けて光電体に非接触による電力供給を行うようにしていた(例えば、以下の特許文献1)。
特開2002−75760号公報
しかしながら、昨今取り扱うデータ量の増大により多チャンネルのデータを非接触で送受信することが望まれているが、回転体の円盤上部に発光素子を設けた場合にはその素子の個数に限界があるため、取り扱うデータ量も限られていた。
そこで、本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、多チャンネルのデータを非接触で送受信を行うことのできる非接触コネクタを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、回転軸のまわりを回転する回転体に配置された回転側光素子と、回転側光素子と対向する位置で固定体に配置された固定側光素子と、から構成され回転側光素子と固定側光素子との間で非接触によりデータの送受信を行う非接触コネクタであって、回転体は回転軸を中心軸として円筒状に形成され、回転側光素子は円筒状に形成された回転体の外周に沿って、かつ、複数段にわたり複数個配置されている、ことを特徴としている。これにより、例えば、多チャンネルによる非接触のデータの送受信を行うことができる非接触コネクタを提供することができる。
また本発明は、上記非接触コネクタにおいて、上記回転側光素子は回転体の外周に沿って回転側受光素子と回転側発光素子とが混合され配置されていることを特徴としている。これにより、例えば、回転体と固定体とで双方向のデータの送受信を行うことができる。
さらに本発明は、上記非接触コネクタにおいて、上記固定側光素子は回転体の外周に沿って回転側受光素子と回転側発光素子とが混合され配置されているとき、回転側受光素子と回転側発光素子と対向する位置で固定側発光素子と固定側受光素子とが配置されていることを特徴としている。これにより、例えば、回転体と固定体との間で双方向のデータ送受信を行うことができる。
さらに本発明は、上記非接触コネクタにおいて、上記回転側光素子は回転体の任意の段に回転側受光素子を配置したとき任意の段とは異なる段に回転側発光素子を配置することを特徴としている。これにより、例えば、回転体と固定体との間で双方向のデータ送受信を行うことができる。
さらに本発明は、上記非接触コネクタにおいて、上記固定側光素子は任意の段に配置された回転側受光素子と対向する位置に固定側発光素子が配置され、任意の段とは異なる段に配置された回転側発光素子と対向する位置に固定側受光素子が配置されることを特徴としている。これにより、例えば、回転体と固定体との間で双方向のデータ送受信を行うことができる。
さらに本発明は、上記非接触コネクタにおいて、固定側光素子から出力されたデータが入力され、当該データがどの回転側光素子からの入力データであるかを識別して、識別された回転側光素子に対応するよう前記データの出力を切換える切換え手段を有していることを特徴としている。これにより、例えば、固定体で複数チャンネルの入力データを受光したときでも、そのデータがどのチャンネルのデータであるかを識別して指定された配線に出力することができる。
さらに本発明は、上記非接触コネクタにおいて、回転体及び固定体の双方にトランス巻線を備え、巻線により固定体から回転体に非接触で電力を供給するようにした、ことを特徴としている。これにより、例えば、非接触で回転体に給電を行うことができる。
本発明による非接触コネクタは、固定体の固定側光素子と回転体の回転側光素子との間で非接触でデータの送受信を行うとき、回転体を円筒状に設け、その円筒形状の外周に沿って、かつ、複数段にわたり回転側素子を設けたので、多チャンネルによるデータの送受信を非接触で行うことができる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明が適用される非接触コネクタ10の全体構成を示す図である。非接触コネクタ10は図1に示すように全体として、回転体1と固定体2とから構成される。回転体1は中空状に形成されており、図示しない本体装置からの回転駆動により回転するように構成されている。図1に示すように回転体1は、回転軸4を中心に回転する。また固定体2は、軸受21により位置決めされ、回転体1を囲うように輪状に形成されている。また固定体2は、回転体1からのデータを非接触で受信することができる。
回転体1は、回転側電気回路部11と、保持板12と、回転側光素子13と、回転側トランス巻線14とから構成されている。回転側電気回路部11は、回転体1に取り付けられ、各データ処理を行う。例えば本体装置としてカメラが回転体1に取り付けられているとき、撮像した映像をRGB(レッド、グリーン、ブルー)の3原色データに変換して必要なら圧縮等の処理を施して固定体2に出力するためのものである。また、回転側電気回路部11は回転側光素子13の発光のための駆動データを出力する。なお、図1上、回転側電気回路部11は回転体1の下部に取り付けられているが、このような形態に拘泥することなく、例えば回転体1と離れた本体装置側に取り付けられていてもよい。
保持板12は、回転体1の上部に取り付けられ、固定体2の固定側光素子22と対向する位置に設けられている。保持板12は、回転体1の光素子13を保持するためのものである。
回転側光素子13は、保持板12の上部に設けられている。回転側電気回路部11からの駆動データにより電気回路部11に入力されたデータを固定体2に出力するよう光素子13が配置されている。この場合には、この回転側の光素子13は1個又は複数の光素子により構成されている。本実施例では、1個の回転側光素子13のうち1個の発光素子が1チャンネル分のデータを送信することができる。
回転側トランス巻線14は、回転体1の外周位置に設けられ、回転体1と固定体2から構成される回転トランスにより電力が供給される。この電力により、回転側電気回路部11と、回転側光素子13、さらに必要な場合は本体装置を動作させる。回転トランスによる電力供給については後述する。
次に固定体2について説明する。固定体2は、軸受21と、固定側光素子22と、固定側電気回路部23と、固定側トランス巻線24とから構成される。
軸受21は、非磁性の樹脂等から形成され、固定体2と回転体1とを機械的に接続するために設けられている。この軸受21により固定体2が図1に示す位置で位置決めされる。なお、この軸受21は用いない場合もあり、その場合には例えば固定体2自体が図示しない固定側装置と接続されることで固定体2と回転体1との位置合わせを行うことになる。
固定側光素子22は、回転側光素子13と対向する位置で固定体2に設けられ、回転体1に取り付けられた回転側光素子13からの光を受光する。この受光により、回転体1と固定体2との間で非接触でデータの送受信を行うことができる。なお、固定側光素子22も1個又は複数個の光素子により構成されている。また、固定側光素子22のうち1個の受光素子が1チャンネル分のデータを受信することができる。さらに、固定側光素子22のうちの受光素子は回転側光素子13のうちの発光素子からの光を連続的に受光できるように回転側発光素子と同じかそれ以上の数の受光素子が固定体2に設けられている。
固定側電気回路部23は、固定体2の固定側光素子22の近傍に設けられている。固定側光素子22からのデータを受信して本体装置側のデータとして出力する。また、固定側電気回路部23は、後述するマルチプレクサを備え、固定側受光素子で受光したデータがどのチャンネルのデータであるかを判別して、各チャンネルを指定された各配線に出力するように構成されている。
固定側トランス巻線24は、固定側装置から供給された電力を回転体1の回転側トランス巻線14に供給する。この固定側トランス巻線24は、回転側トランス巻線14と対向する位置に設けられている。
次に図2は、非接触コネクタ10を上面から見た図である。コネクタ10を構成する回転体1及び固定体2は円状に形成され、その中心側に回転体1、その外周に沿って固定体2が設けられている。固定体2は実際には回転体1を覆うように構成されているので、コネクタ10を上部から見ると回転体1は固定体2に隠れて見えないが、説明の便宜のために図2のように図示している。
図3は、固定体2から回転体1への電力供給を説明するための図である。固定体2の固定側トランス巻線24は、図示しない固定側装置からの電源電流が供給される。この固定側トランス巻線24は固定体2の側面にコアに巻きつけて取り付けてあるため、電流が流れることにより固定体2のコアのまわりに磁界が発生する。この磁界が回転体1のコアにも誘導されるため、回転体1の側面に巻きつけて取り付けた回転側トランス巻線14に電流が発生することになる。これにより、回転体1に固定側装置からの電力が供給されることになる。この電力は、回転側電気回路部11に供給されることで、電気回路部11が駆動され回転側光素子13を発光させることになる。なお、固定体2の固定側電気回路部23は、直接固定側装置からの電力が供給され、固定側光素子22の受光のための駆動等を行うことになる。
図4は、非接触コネクタ10の他の形態を示した図である。この図4に示すコネクタ10は、回転体1が円筒状に形成され、その側面に1個または複数の回転側光素子13が設けられている。また、固定体2は円筒状の回転体1を囲うように形成され、その内壁に回転側光素子13と対向するように1個または複数の固定側光素子22が設けられている。回転体1を構成する他の部分、すなわち、回転側電気回路部11、及び回転側トランス巻線14は図1と同様である。また、固定体2を構成する他の部分、すなわち、軸受21、固定側電気回路部23、及び固定側トランス巻線24も図1と同様の構成である。回転側電気回路部11への電力供給は、図1及び図3で説明したように、本体装置の図示しない固定側装置から固定側巻線24に電力が供給され、発生した磁界により回転側巻線14に電流が誘起され電気回路部11への電源となる。
ここで、図1のように回転体1の円盤上部に回転側光素子13を設けた場合、この円盤の面積により回転側光素子13の個数は制限される。各光素子13で1チャンネル分のデータを送信することができる場合でも、取り扱うデータのチャンネル数も制限されることになる。一方、図4に示すように回転体1を円筒状に形成して、その側面に回転側光素子13を設けると、円筒を長くすればするほど、回転側光素子13及び固定側光素子22の個数を増やすことができる。よって、図1に示す円盤上部に回転側素子13を設けるよりも図4に示すように円筒状の側面に回転側光素子13を設ける方が、チャンネル数を増やすことが容易にできる。近年、本体装置で取り扱うデータ量が増大しているため、非接触コネクタ10でも多チャンネル化の要求があるが、このように回転体1を円筒状にすることで、かかる多チャンネルのデータの送受信を行うことが容易になるのである。
この場合、円筒形状の回転体1の外周に沿って、かつ、複数段にわたり光素子13が形成されているが、1つの段の外周に光素子を受光素子と発光素子として上述した特許文献1に示すように配置させることで双方向のデータ送受信を行うことができる。もちろん、受光素子と発光素子との組合せは、ある任意の段で受光素子、その段とは異なる段で発光素子とすることもできる。これらの場合固定体2の固定側光素子22は、回転側光素子13と対向する位置で受光素子、発光素子となるよう配置させればよいことになる。例えば、回転体1のある段の外周すべて発光素子として光素子13が配置されているときは、固定体2の光素子22は回転体1の発光素子と対向する段で受光素子、回転体1の受光素子と対向する段では発光素子として配置させればよい。
図5は、円筒状に回転体1を構成した場合の他の形態の非接触コネクタ10の斜視図である。ただし、説明の便宜のため回転側、固定側双方の光素子13、22のみ示している。回転軸4を中心にして円盤2枚で2段の円筒状に構成されているのが回転体1である。その円盤上面側方には、各段4つの回転側光素子13が設けられている。回転体1の外周に固定体2が設けられ、各段に8つの固定側光素子22が設けられている。回転側光素子13の個数は各段4個で、固定側光素子22は各段8個の素子が存在するが、これは回転側素子13から発光された光を固定側光素子22で連続的に受信するためである。図5に示す例は2段構成となっているが、図4のように構成するには3段構成にすればよい。もちろん、多チャンネル化を実現するために4段、5段と複数段に増加させ構成することができる。なお、図5の例では各段4つの回転側光素子(発光素子)13を備えているので、全部で8チャンネル分のデータを送受信することが可能となる。
図6は、非接触コネクタ10のさらなる他の実施の形態である。図1と同様に回転体1の円盤側に回転側光素子13を設けているが、円盤を複数段設けることで多チャンネル化を実現している。すなわち、回転体1の各円盤の下面に1個又は複数個の回転側光素子13を設け、さらに回転体1の円盤と対向する面に固定体2の円盤を備え、固定体2の円盤の上面に固定側光素子22を設けている。この図も、各素子13、22以外の部分は省略している。図面上は2段の各円盤で構成されているが、さらに3段、4段と増加させることで、要求に合う多チャンネルを実現することができる。この図6の場合も各段4つの回転側光素子(発光素子)13を有しているので全部で8チャンネル分のデータの送受信を行うことが可能である。図5の場合と同様に円盤に取り付ける回転側光素子13の数を増やしたり、段数を多くすることでさらに多チャンネルのデータの送受信を行うことができる。
図7は、回転側の電気回路部11と固定側の電気回路部23の具体的構成を示す図である。この図は4つのチャンネルのデータCH.1〜CH.4の送受信を行う場合の例を示している。図7に示すように電気回路部11は、4つのインターフェース(I/F)回路111〜114と、4つの駆動回路116〜119とから構成される。
各I/F回路111〜114は、回転側装置から供給されるデータCH.1〜CH.4が入力され、電気回路部11内で処理できるデータに変換する。図7の場合には4つのチャンネルのデータを送受信することのできるコネクタ10としているため、各チャンネルごとにそれぞれI/F111〜114(全部で4個)が設けられている。
駆動回路116〜119は、回転側光素子13を駆動させるための駆動データを発生する回路であって、I/F回路111〜114から出力されたデータが入力されて、そのデータに対応するように駆動データを発生させることになる。この駆動回路116〜119も入力されるチャンネル数に対応した個数分存在することになる(全部で4個)。生成された駆動データは各回転側光素子131〜134にそれぞれ供給される。
回転側光素子131〜134は、それぞれの駆動回路116〜119から供給された駆動データに基づいて光電変換等により駆動データに対応した光を発光することになる。この例の場合、回転側の光素子131〜134は発光素子であり、入力チャンネル数に対応した個数の素子から構成される(本実施例では4個)。
固定側光素子221〜228は、上述したように回転側光素子131〜134からの光を回転体1が回転しているときに途切れることなく連続して受光することができるように、回転側素子131〜134と同等かそれ以上の個数から構成される。図7の場合は、8個の受光素子221〜228から構成されている。回転側発光素子131〜134からの光は、固定側素子221〜228のいずれかで受光できればよい。例えば、素子131からの光は素子221で受光しても、素子225で受光してもよい。なお、本例の場合、固定側光素子221〜228は、受光素子として機能する。
固定側電気回路部23は、図7に示すように、各固定側光素子221〜228と各々接続される受信回路2311〜2318と、マルチプレクサ232と、インターフェース(I/F)回路236〜239とから構成される。
受信回路2311〜2318は、各固定側光素子221〜228と接続されるとともに、マルチプレクサ232と接続され、固定側光素子221〜228からの受光信号がそれぞれ入力される。受信回路2311〜2318は、この受光信号を固定側電気回路部23で処理できるデータに変換してマルチプレクサ232に出力する。この例の場合、8つの光素子221〜228があるので受信回路2311〜2318もこの素子に対応し8個ある。
マルチプレクサ232は、各受信回路2311〜2318からのデータが入力されて、各データを対応するチャンネルの出力段に供給するように入力データを切替えるためのものである。実際には複数の論理回路により構成されている。この例の場合、4つのチャンネルの送受信を行うことができるコネクタ10であるため、対応するように4つの出力段を備えることになる。
I/F回路236〜239は、マルチプレクサ232から供給されたデータが入力されて外部に出力できるデータに変換する。この例の場合、マルチプレクサ232は4つの出力段を有しているため4つのインターフェース回路が存在することになる。そして、各I/F回路236〜239が入力データのチャンネルに対応する出力段に出力される。図7では上から順番にCH.1、CH.2、CH.3、CH.4の出力データが出力されることになる。
このように構成された各電気回路部11、23を含めた動作の例について、図8や図9等を適宜利用して説明する。
まず、固定側装置で電源が投入されると、適当なタイミングで図1や図4に示す固定側電気回路部23に電源が供給される。また、回転側装置の駆動によりコネクタ10の回転体1の回転が行われることになる。例えば回転側装置が360°回転可能なカメラであれば、映像を撮影するためにカメラ自体が回転し、さらに回転体1も回転することになる。さらに、固定側トランス巻線24にも電力が供給される。この巻線24に電流が供給されることで、上述したように磁界が発生し、回転体1の回転側トランス巻線14に電力が供給される。これにより、回転側光素子13を駆動することができる。そして、本体側からデータがコネクタ10に供給されると、上述した図7に示すように回転側電気回路部11にかかるデータが入力される。データの例を図8及び図9に示す。
図8の例は、チャンネル1(CH.1)とチャンネル3(CH.3)にそれぞれ異なるデータ(例えばそれぞれ映像と音声のデータ)が入力される例である。また、チャンネル2(CH.2)とチャンネル4(CH.4)にはそれぞれチャンネル1とチャンネル3のデータに対する同期のためのクロックデータが入力される。このように各チャンネルごとに異なるデータが生成されて本コネクタ10に入力されることになる。なお、このようなデータの生成とチャンネルごとのデータの切り分けは、固定側装置の図示しない処理回路で行われるものとする。
図8に示すデータは、電気回路部11の各I/F111〜114を介して各駆動回路116〜119にそれぞれ入力されることになる。ここで、チャンネル2のデータが入力される駆動回路117は、そのデータのレベルを入力レベルより高い所定のレベル(例えば2倍のレベル)に引き上げる処理を行う。このようにすることで、マルチプレクサ232は、固定体2のいずれかの光素子221〜228で受光したデータのうち、どのデータがチャンネル2のデータであるかを識別することができる。そして、回転側光素子(発光素子)131〜134の円盤上の配置、または円筒上での配置から、固定側光素子(受光素子)221〜228で受光した光がどのチャンネルかを識別することができる。例えば、チャンネル2のデータが発光素子132から発光して受光素子222で受光したとする。そのとき、発光素子の配置関係、例えば、発光素子が円盤上時計まわりに順番にチャンネル1の発光素子131、チャンネル2の発光素子132、チャンネル3の発光素子133、チャンネル4の発光素子134と配置されていると、受光素子224で受光したデータはチャンネル3のデータ、受光素子226で受光したデータはチャンネル4のデータ、受光素子228で受光したデータはチャンネル1のデータであると識別することが可能である。このようにマルチプレクサを論理回路で構成することで、各チャンネルごとのデータを識別して対応する出力側の各チャンネルに出力することができるのである。もちろん、チャンネル2以外のチャンネルに対してそのレベルをそれ以外のチャンネルより2倍より高く設定しても同様である。
駆動回路116〜119からは、回転側光素子131〜134を駆動するための駆動データが供給される。そして、駆動データに基づいて素子131〜134が発光して、固定側の光素子221〜228のいずれかで受光する。そして、受光したデータは、上述したように各受信回路2311〜2318を介してマルチプレクサ232に入力されて、各チャンネルに対応するように切替えられて、指定された各出力段からI/F236〜239を介して外部に出力される。
上述の例では、入力データのうちいずれか1つのチャンネルのデータに対して、他のチャンネルのデータレベルと異なるように設定することで当該チャンネルを識別し、さらに固定側光素子131〜134の配置関係から各データがどのチャンネルのデータであるかを認識するようにしていた。それ以外にも図9に示すデータにより各チャンネルのデータを識別することができる。すなわち、各チャンネルのデータの先頭にチャンネル識別のためのデータを挿入して発光素子131〜134から発光させることで、固定側のマルチプレクサ232はそのチャンネルのデータを識別することも可能である。
すなわち、図9に示すように、各チャンネルの各データの先頭に2ビットの識別符号が付加されて、発光素子131〜134から発光することになる。図8と同様に、受光素子221〜228のいずれかの素子221〜228により発光素子131〜134からそれぞれ発光した光を受光することになる。そして、受信回路2311〜2318を介してマルチプレクサ232に入力されたデータは、この識別符号により受信したデータがどのチャンネルのデータであるかを識別することになる。
具体的には、図9に示すように識別符号が“00”のときは1チャンネル目のデータ、“01”のときは2チャンネル目のデータ、“10”のときは3チャンネル目のデータ、“11”のときは4チャンネル目のデータとしてデータの先頭に付加され、マルチプレクサ232は、識別符号が“00”のときは1チャンネル目のデータとしてその出力をI/F236に出力するように入力データを切替えることになる。同様に2チャンネル目はI/F237、3チャンネル目はI/F238、4チャンネル目はI/F239に出力するようにする。なお、この識別符号は、図9に示すように1クロック分のデータの先頭に付加している。また、このようなチャンネルの識別符号は、固定側装置の図示しないデータ処理回路で行われてもよいし、回転側電気回路11の駆動回路116〜119で付加してもよい。また、すべてのチャンネルの各データに付加するのではなく、複数のチャンネルのうちいずれか1つ付加させ、図8の場合と同様に発光素子131〜136の配置関係により、各チャンネルの識別を行うようにしてもよい。さらに、識別符号の付加は、図9に示すように各クロックごとではなく、所定クロック数ごとに付加してもよいし、例えば映像データの各フレーム先頭に付加してもよい。
このように、データのレベルをあるチャンネルのみ異なる設定にしたり、チャンネル識別符号を付加することで、多チャンネルのデータを固定側で受信したとき、どのチャンネルのデータであるかを認識して所定の出力段に出力することができ、非接触コネクタ10の多チャンネル化の要請に答えることができる。
次に、回転体1の円盤上にアパーチャ30を設けた回転コネクタ10について説明する。アパーチャ30の例を図10に示す。上述したように、複数の発光素子(回転側光素子)131〜134を回転体1の円盤上に設けた場合にその配置によっては、例えば発光素子131から発光された光が、受光素子(固定側光素子)221〜228のうちの所定の受光素子ではなく受光素子221〜228のうちの所定外の受光素子に同時に入力されることがある。このとき、いわゆるチャンネル間の干渉の問題が発生し、固定体2の電気回路部23では受光したデータがどのチャンネルのデータであるかを識別することができないことがある。そこで、1つの発光素子131〜134からの光を所定の受光素子221〜228のみが受光できるように、回転体1の円盤上にアパーチャ30を設けるのである。
図10(A)は、アパーチャ30を上部から見た図である。異なる半径の円周上に沿って複数の穴が設けられており、各穴から発光素子131〜134からの光が出力されるように構成されている。この場合のチャンネル間の干渉は、異なる半径方向に存在する受光素子221〜228間で発生するからである。
図10(B)は、アパーチャ20の斜視図である。アパーチャ30は一定の厚みを有しているが、回転体1と固定体2との間にアパーチャ30が存在する場合は、回転体1の回転を妨げることのない厚みである。なお、受光素子221〜228のチャンネル間の干渉を防止するためには、アパーチャ30に設けられた穴を離散的でなく連続して設けることも考えられる。しかし、そのような構成では異なる大きさのアパーチャ30を複数用意する必要があり、部品点数がその分多くなり、コネクタ10の構成も複雑になる。そこで、図10に示すように、離散的に穴を設けることで、一体的にアパーチャ30を構成している。
図11は、図1や図6における円盤上に発光素子13を設けた場合で、アパーチャ30を設けた場合と設けていない場合の光線の違いを説明するための図である。図11(A)に示すように、アパーチャ30を設けていない場合には、発光素子13から発光された光がその光の散乱により3つの受光素子22に受光されている。いわゆる、チャンネル間の干渉の問題が発生している。一方、図11(B)に示すようにアパーチャ30を設けた場合、発光素子13からの光は散乱するものの、アパーチャ30の穴の内面に反射して受光素子22に集光する。したがって、発光素子13からの光は確実に受光素子22のみで受光することができるのである。逆にいえば、1つの受光素子22は同時に2つの発光素子13からの異なる光を同時に受光しないことになる。
なお、アパーチャ30の穴の高さ(アパーチャ30の厚さ)は、発光素子13からのすべての光を反射させるように回転体1と固定体2との間の空隙の高さ分設ければよいが、それでは回転体1の回転が妨げられるおそれがある。よって、できるだけその穴の高さを回転体1と固定体2との空隙の高さ分に近づけるようにすればよい。
さらに、このアパーチャ30の穴の幅は、回転体1の回転により、この穴の一方の端部に受光素子22が位置したとき、穴の他方の端部に別の受光素子22が位置するような幅であればよい。回転体1が回転しながら、発光素子13から発光された光を途切れることなくいずれかの受光素子22が連続的に受光するためである。
このとき、2つの受光素子22は1つの発光素子13からの光を同時に受光することになる。しかし、固定体23のマルチプレクサ232で同時に受信した2つのデータのうちいずれか一方のデータを選択するようにしたり、受信した2つのデータの“OR”となるような論理回路を構成することで、チャンネル間の干渉の問題は発生しないことになる。
また、このアパーチャ30は本実施例では回転体1側に設けられている。図12にその例を示す。回転体1が回転しながら、発光素子13から発光した光はアパーチャ30の穴の内面に反射して、いずれか1つの受光素子22、または相となり合う2つの受光素子22で受光することができるのである。
上述した例では、回転体1側に発光素子13、固定体2側に受光素子22を設けた例について説明したが、回転体1側に受光素子22、固定体2側に発光素子13を設けても同じ作用効果を奏する。この場合に、回転側の電気回路部11に受信回路、マルチプレクサ、I/Fを設け、固定側の電気回路部23にI/F、発光素子駆動回路を設けるようにすればよい。
また、回転体1と固定体2双方に発光素子、受光素子の双方を設けることで、回転体1と固定体2とで双方向の非接触によるデータの送受信を行うことが可能となる。この場合に、回転側電気回路部11と固定側電気回路部23は、ともにI/F、駆動回路、受信回路、マルチプレクサ等を設けることになる。
1 回転体
2 固定体
4 回転軸
10 非接触コネクタ
11 回転側電気回路部
111 I/F
116 駆動回路
12 保持板
13 回転側光素子
14 回転側トランス巻線
21 軸受
22 固定側光素子
23 固定側電気回路部
2311 受信回路
232 マルチプレクサ
236 I/F
24 固定側トランス巻線
30 アパーチャ
2 固定体
4 回転軸
10 非接触コネクタ
11 回転側電気回路部
111 I/F
116 駆動回路
12 保持板
13 回転側光素子
14 回転側トランス巻線
21 軸受
22 固定側光素子
23 固定側電気回路部
2311 受信回路
232 マルチプレクサ
236 I/F
24 固定側トランス巻線
30 アパーチャ
Claims (7)
- 回転軸のまわりを回転する回転体に配置された回転側光素子と、
前記回転側光素子と対向する位置で固定体に配置された固定側光素子と、から構成され前記回転側光素子と前記固定側光素子との間で非接触によりデータの送受信を行う非接触コネクタであって、
前記回転体は前記回転軸を中心軸として円筒状に形成され、前記回転側光素子は前記円筒状に形成された前記回転体の外周に沿って、かつ、複数段にわたり複数個配置されている、ことを特徴とする非接触コネクタ。 - 請求項1記載の非接触コネクタにおいて、
前記回転側光素子は、前記回転体の外周に沿って回転側受光素子と回転側発光素子とが混合され配置されている、ことを特徴とする非接触コネクタ。 - 請求項2記載の非接触コネクタにおいて、
前記固定側光素子は、前記回転体の外周に沿って回転側受光素子と回転側発光素子とが混合され配置されているとき、前記回転側受光素子と前記回転側発光素子と対向する位置で固定側発光素子と固定側受光素子とが配置されている、ことを特徴とする非接触コネクタ。 - 請求項1記載の非接触コネクタにおいて、
前記回転側光素子は、前記回転体の任意の段に回転側受光素子を配置したとき、前記任意の段とは異なる段に回転側発光素子を配置する、ことを特徴とする非接触コネクタ。 - 請求項4記載の非接触コネクタにおいて、
前記固定側光素子は、前記任意の段に配置された回転側受光素子と対向する位置に固定側発光素子が配置され、前記任意の段とは異なる段に配置された回転側発光素子と対向する位置に固定側受光素子が配置される、ことを特徴とする非接触コネクタ。 - 請求項1記載の非接触コネクタにおいて、
前記固定側光素子から出力されたデータが入力され、当該データがどの前記回転側光素子からの入力データであるかを識別して、識別された前記回転側光素子に対応するよう前記データの出力を切換える切換え手段を有している、ことを特徴とする非接触コネクタ。 - 請求項1記載の非接触コネクタにおいて、
前記回転体及び前記固定体の双方にトランス巻線を備え、前記巻線により前記固定体から前記回転体に非接触で電力を供給するようにした、ことを特徴とする非接触コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004116019A JP2005302965A (ja) | 2004-04-09 | 2004-04-09 | 非接触コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004116019A JP2005302965A (ja) | 2004-04-09 | 2004-04-09 | 非接触コネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005302965A true JP2005302965A (ja) | 2005-10-27 |
Family
ID=35334112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004116019A Pending JP2005302965A (ja) | 2004-04-09 | 2004-04-09 | 非接触コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005302965A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007184676A (ja) * | 2006-01-04 | 2007-07-19 | Toshiba Corp | 携帯電子機器 |
JP2019192857A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 矢崎総業株式会社 | コネクタ、及び、電力供給システム |
-
2004
- 2004-04-09 JP JP2004116019A patent/JP2005302965A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007184676A (ja) * | 2006-01-04 | 2007-07-19 | Toshiba Corp | 携帯電子機器 |
JP2019192857A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | 矢崎総業株式会社 | コネクタ、及び、電力供給システム |
JP7118532B2 (ja) | 2018-04-27 | 2022-08-16 | 矢崎総業株式会社 | コネクタ、及び、電力供給システム |
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