JP2005301429A - 曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 軽量で衝撃吸収特性に優れかつ汎用性・実用性に富む構造部材を設計する。
【解決手段】 長手方向の少なくとも1つの部位で曲げ荷重を受ける構造部材であって、(a)上記部位が、曲げ荷重の負荷に対向する平面と該平面の両側に角部を形成する側面を備え、(b)長手方向端部の端面が、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭を備え、 (c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成される構造部材を設計する方法において、(i)構造部材用の素材片の長さLo(mm)と厚さTo(mm)、及び、構造部材の一方の端面(基準端面)から荷重負荷点までの距離Zx(mm)(xは1点以上の荷重負荷点を基準端面に近い順から付した番号で、x=1…n)の基礎条件に基づいて、(ii)上記部位の長さLx(mm)と厚さTx(mm)(x=1…n)、及び、上記基準端面から上記部位の基準端面側の端部までの距離L'x(mm)(x=1…n)を算出する。
【選択図】 図3
【解決手段】 長手方向の少なくとも1つの部位で曲げ荷重を受ける構造部材であって、(a)上記部位が、曲げ荷重の負荷に対向する平面と該平面の両側に角部を形成する側面を備え、(b)長手方向端部の端面が、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭を備え、 (c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成される構造部材を設計する方法において、(i)構造部材用の素材片の長さLo(mm)と厚さTo(mm)、及び、構造部材の一方の端面(基準端面)から荷重負荷点までの距離Zx(mm)(xは1点以上の荷重負荷点を基準端面に近い順から付した番号で、x=1…n)の基礎条件に基づいて、(ii)上記部位の長さLx(mm)と厚さTx(mm)(x=1…n)、及び、上記基準端面から上記部位の基準端面側の端部までの距離L'x(mm)(x=1…n)を算出する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、曲げ荷重を受ける各種構造物用の構造部材、特に、自動車用の構造部材として好適な曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材を設計する方法に関する。
近年、自動車業界では、環境保護、省エネルギー、燃費向上等の観点から、より一層の軽量化が求められる一方で、衝突時、構造部材に衝撃エネルギーを有効に吸収させて客室部の変形を最小限に食い止め、乗員の安全を確保する車体構造の開発が進められている。
そのためには、基本的には、重量に対して大きな強度を有し、かつ、衝撃エネルギーを有効に吸収し得る構造材料を開発する必要があるが、構造材料自身の強度の向上には限度があり、構造部材の構造の点からも、構造部材としての軽量化及び高吸収エネルギー化を図る必要がある。
上記観点から開発された衝撃吸収部材として、例えば、特許文献1及び2には、長手方向(軸方向)に衝撃荷重を受け、部材が蛇腹状に座屈することにより衝突エネルギーを吸収する衝撃吸収部材が開示されている。
しかし、該衝撃吸収部材は、長手方向(軸方向)の衝撃荷重に対してのみ機能し、曲げ荷重に対しては効果を発揮しない。
また、特許文献3には、荷重が作用した際の応力分布に合せてドア上下方向に渡る幅を長手方向において徐々に変更した車両用ドアインパクトビームが開示されている。
しかし、上記車両用ドアインパクトビームは、応力分布に合せてビーム幅を拡大・縮小するもので、構造部材としての軽量化には限界がある。
また、特許文献4には、略鉛直な取付側の一辺を有する略三角形の他の一辺と、略鉛直な圧壊側の一辺を有する略三角形の他の一片が共有されている形状を、少なくとも断面形状に有する車両用ビームが開示されている。
上記車両用ビームは、高強度で耐衝撃性を有し、かつ、軽量・小型化の要請に応えるものであるが、ビーム材が入り組んだ複雑な断面形状を長手方向に一様に形成しなければならないので、加工工程が複雑化するうえ、長手方向の断面形状が一定であるため、エネルギー吸収能が最大とはいえない。
したがって、環境保護、省エネルギー、及び、人命確保等の点から、自動車用の構造部材に限らず、より軽量でかつ衝撃吸収特性に優れ、さらに、汎用性ないし実用性に富む構造部材が求められている。
本発明者は、上記要求に鑑み、より軽量でかつ衝撃吸収特性に優れ、かつ、汎用性ないし実用性に富む構造部材を発明し、特願2004−112797号(特許文献5)で出願した。本発明は、上記構造部材の最適形状ないし最適構造を設計する設計方法を提供することを課題とする。
構造材料自身の高強度化を図ることには、材料特性上、限界があるので、本発明者は、構造部材の形状・構造の点から、軽量化及び高吸収エネルギー化を図ることとし、種々の断面形状ないし構造の構造部材について、衝撃吸収特性の目安となる曲げ荷重特性を調査した。
その結果、本発明者は、構造部材においては、断面形状ないし構造の違いにより変形態様が異なり、一つの構造部材において、長手方向での断面形状ないし構造を違えれば、構造部材の全体的な変形態様を制御できることを見出した。
さらに、調査を進めた結果、構造部材の長手方向において、断面形状ないし構造の違いを最適化すれば、構造部材の曲げ荷重特性を著しく高め得ることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいて構造部材の最適形状ないし最適構造を設計する設計方法であり、その要旨は以下のとおりである。
(1) 長手方向の少なくとも1つの部位で曲げ荷重を受ける構造部材であって、
(a)上記部位が、曲げ荷重の負荷に対向する平面と、該平面の両側に角部を形成する側面を備え、
(b)長手方向端部の端面が、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭を備え、かつ、
(c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成される構造部材を設計する設計方法において、
(i)構造部材用の素材片の長さLo(mm)と厚さTo(mm)、及び、構造部材の一方の端面(基準端面)から荷重負荷点までの距離Zx(mm)(xは1点以上の荷重負荷点を基準端面に近い順から付した番号で、x=1、…、n)の基礎条件に基づいて、
(ii)上記部位の長さLx(mm)と厚さTx(mm)(x=1、…、n)、及び、上記基準端面から上記部位の基準端面側の端部までの距離L'x(mm)(x=1、…、n)を算出する
ことを特徴とする曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(a)上記部位が、曲げ荷重の負荷に対向する平面と、該平面の両側に角部を形成する側面を備え、
(b)長手方向端部の端面が、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭を備え、かつ、
(c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成される構造部材を設計する設計方法において、
(i)構造部材用の素材片の長さLo(mm)と厚さTo(mm)、及び、構造部材の一方の端面(基準端面)から荷重負荷点までの距離Zx(mm)(xは1点以上の荷重負荷点を基準端面に近い順から付した番号で、x=1、…、n)の基礎条件に基づいて、
(ii)上記部位の長さLx(mm)と厚さTx(mm)(x=1、…、n)、及び、上記基準端面から上記部位の基準端面側の端部までの距離L'x(mm)(x=1、…、n)を算出する
ことを特徴とする曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(2) 前記基礎条件に基づいて、下記設計式、
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=q×To(0.5≦q≦1、x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
に従って、Lx(mm)、Tx(mm)、及び、L'x(mm)を算出することを特徴とする前記(1)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=q×To(0.5≦q≦1、x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
に従って、Lx(mm)、Tx(mm)、及び、L'x(mm)を算出することを特徴とする前記(1)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(3) 前記Lx(mm)、Tx(mm)、及び、L'x(mm)を、構造部材の軽量化、初期耐荷重性能の向上、及び、吸収エネルギー能の向上のいずれか一つ又は二つに最適な設計式に従って算出することを特徴とする前記(2)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(4) 前記算出において、構造部材の軽量化に最適な設計式が、
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=0.9×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
であることを特徴とする前記(3)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=0.9×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
であることを特徴とする前記(3)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(5) 前記算出において、初期耐荷重性能の向上に最適な設計式が、
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=1×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
であることを特徴とする前記(3)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=1×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
であることを特徴とする前記(3)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(6) 前記算出において、吸収エネルギー能の向上に最適な設計式が、
Lx(mm)=(p/2)×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=1×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−(p/2)×Lo/2(x=1、…、n)、
であることを特徴とする前記(3)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
Lx(mm)=(p/2)×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=1×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−(p/2)×Lo/2(x=1、…、n)、
であることを特徴とする前記(3)に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(7) 前記算出において、pが1/10〜9/10の範囲にある分数であることを特徴とする前記(2)〜(6)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(8) 前記部位の角部の角度αを、60°以上120°以下の範囲で設定することを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(9) 前記算出において、p=1/3、α=90°であることを特徴とする前記(2)〜(8)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(10) 前記構造部材において、部材全長L(cm)と部材幅D(cm)の比L/Dが5以上であることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(11) 前記構造部材において、長手方向端部の断面の形状が、該端部の端面の形状と同じであることを特徴とする前記(1)〜(10)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(12) 前記構造部材において、前記長手方向の少なくとも1つの部位と長手方向端部の間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする前記(1)〜(11)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(13) 前記構造部材において、前記長手方向の少なくとも1つの部位と該部位に隣接する部位との間の部材表面が、両部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする前記(1)〜(12)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(14) 前記構造部材において、前記輪郭の輪郭線が、曲率が一定の曲線、又は、曲率が連続的に変化する曲線であることを特徴とする前記(1)〜(13)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(15) 前記構造部材において、長手方向断面がコ字状ないしU字状の開断面であることを特徴とする前記(1)〜(14)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(16) 前記構造部材において、長手方向断面が円状ないし多角形状の空域を有する閉断面であることを特徴とする前記(1)〜(14)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(17) 前記構造部材が中実の金属構造部材であることを特徴とする前記(1)〜(14)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(18) 前記構造部材において、前記長手方向の少なくとも1つの部位の断面と部材端部の断面の線長比が50〜200%であることを特徴とする前記(1)〜(17)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(19) 前記構造部材が機械構造用金属部材であることを特徴とする前記(1)〜(18)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(20) 前記構造部材が建築構造用金属部材であることを特徴とする前記(1)〜(18)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
(21) 前記構造部材が車輌構造用金属部材であることを特徴とする前記(1)〜(18)のいずれかに記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
本発明によれば、より軽量でかつ衝撃吸収特性に優れ、かつ、汎用性ないし実用性に富む構造部材を設計することができる。
本発明において設計対象とする構造部材は、長手方向の少なくとも1つの部位で曲げ荷重を受ける構造部材において、
(a)上記部位を、曲げ荷重の負荷に対向する平面と、該平面の両側に角部を形成する側面で構成し、
(b)長手方向端部の端面を、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭で形成し、かつ、
(c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面を、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成したことを基本構造とする。
(a)上記部位を、曲げ荷重の負荷に対向する平面と、該平面の両側に角部を形成する側面で構成し、
(b)長手方向端部の端面を、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭で形成し、かつ、
(c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面を、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成したことを基本構造とする。
本発明者は、上記基本構造を開発するに際し、曲げ荷重試験により、断面形状・構造を違えて変形態様を調査した。その試験方法及び結果について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に、上記調査に用いた逆U字型断面1を有する構造部材の一例(厚さ1.6mmの普通鋼鋼板で構成した幅70mm、高さ70mm、長さ1200mmの構造部材)を示す。この構造部材の両端を、図4に示すように、部材の下方から支持し、中央部に、上方から200kgの球(150R)を15m/sの速度で衝突させ、球の変位に伴う接触反力の推移を調査した。その結果を図11(図中A1)に示す。
また、図2に、上記調査に用いた下向コ字型断面2を有する構造部材の一例(厚さ1.4mmの普通鋼鋼板で構成した幅70mm、高さ70mm、長さ1200mmの構造部材)を示す。この構造部材について、同様に、接触反力の推移を調査した。その結果を図11(図中B1)に示す。
また、接触反力から計算した構造部材の衝撃吸収エネルギーの推移を図12に示す。図中、A2が逆U字型断面の構造部材に係る衝撃吸収エネルギー推移で、B2が下向コ字型断面の構造部材に係る衝撃吸収エネルギー推移である。
図11中B1及び図12中B2の推移から、下向コ字型断面を有する構造部材は、初期接触反力が大きい一方、座屈により、早期に曲げ変形態様へ変化し、結局は、衝撃吸収エネルギーが低いものであることが解かる。
一方、図11中A1及び図12中A2の推移から、逆U字型断面を有する構造部材は、下向コ字型断面の構造部材に比べ、初期接触反力が小さいが、座屈による曲げ変形態様への変化までの時間が長く、衝撃吸収エネルギーが高いものであることが解かる。
ここで、下向コ字型断面を有する構造部材の変形態様B、及び、逆U字型断面を有する構造部材の変形態様A、模式的に図5に示す。
本発明者は、図5に基づいて、上記両構造部材の接触反力特性及び衝撃吸収エネルギー特性の両方を生かせば、曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材を構成できるとの発想に至り、図3に示す断面構造(中央部3が下向コ字型、その両側の端部4が逆U字型)の構造部材(以下「異断面構造部材」ということがある。)を試作した。
即ち、構造部材において、曲げ荷重が直接作用する中央部3の断面を、初期接触反力が大きい下向コ字型断面とし、その両側の端部4の断面を、下向コ字型断面に比べ初期接触反力は小さいが、座屈による曲げモードへの変化までの時間が長く、衝撃吸収エネルギーが高い逆U字型断面とし(図5、参照)、中央部と端部間の部材表面を連続する曲面で結合した。
試作した異断面構造部材の寸法を表1に示す。
そして、表1に示す寸法の異断面構造部材について、同様の曲げ荷重試験を行った。その結果を、図11(図中X1[構造部材1]とX2[構造部材2])及び図12(図中Y1[構造部材1]とY2[構造部材2])に示す。
構造部材1に係る図11中X1及び図12中Y1から、構造部材において、図3に示すような異断面構造を採用すれば、部材重量を増加することなく、曲げ荷重の負荷初期における耐荷重性を高めることができ、かつ、衝撃エネルギーの吸収能を高めることができることが解かる。
また、構造部材2に係る図11中X2及び図12中Y2から、曲げ荷重の負荷初期における耐荷重性と衝撃エネルギーの吸収能が、従来構造の構造部材と同程度としても、部材重量を10%程度減量できることが解かる。
このように、本発明者は、
(x)構造部材において、断面形状・構造が異なれば、曲げ荷重を受けて変形する時の変形態様が異なること、及び、
(y)一つの構造部材において、長手方向で断面形状・構造を違えれば、部材全体の変形態様を制御でき、構造部材の曲げ荷重吸収特性を著しく高め得ること
を知見した。
(x)構造部材において、断面形状・構造が異なれば、曲げ荷重を受けて変形する時の変形態様が異なること、及び、
(y)一つの構造部材において、長手方向で断面形状・構造を違えれば、部材全体の変形態様を制御でき、構造部材の曲げ荷重吸収特性を著しく高め得ること
を知見した。
さらに、本発明者は、図3に示す構造部材(厚さT1=素材片の厚さ)において、荷重作用面の長さL1=Lo/6、基準端面から荷重作用面端部までの距離L'1=Z1−Lo/12とし、逆U字型断面の両端部(衝撃吸収エネルギーが高い部位)を長く設計した場合について曲げ荷重試験を行い、その結果から、構造部材の衝撃吸収エネルギー特性を著しく高めることができることを確認した。
以上のことから、本発明者は、前記基本構造の構造部材を前提にして、
(i)構造部材用の素材片の長さLo(mm)と厚さTo(mm)、及び、構造部材の一方の端面(基準端面)から荷重負荷点までの距離Zx(mm)(xは、1点以上の荷重負荷点を、基準端面に近い順から付した番号で、x=1、…、n)の基礎条件に基づいて、
(ii)上記部位の長さLx(mm)と厚さTx(mm)(x=1、…、n)、及び、上記基準端面から上記部位の基準端面側の端部までの距離L'x(mm)(x=1、…、n)を算出することにより、
曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材を設計できることを見出した。
(i)構造部材用の素材片の長さLo(mm)と厚さTo(mm)、及び、構造部材の一方の端面(基準端面)から荷重負荷点までの距離Zx(mm)(xは、1点以上の荷重負荷点を、基準端面に近い順から付した番号で、x=1、…、n)の基礎条件に基づいて、
(ii)上記部位の長さLx(mm)と厚さTx(mm)(x=1、…、n)、及び、上記基準端面から上記部位の基準端面側の端部までの距離L'x(mm)(x=1、…、n)を算出することにより、
曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材を設計できることを見出した。
一設計例においては、前記基礎条件に基づいて、下記設計式、
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=q×To(0.5≦q≦1、x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
に従って、Lx(mm)、Tx(mm)、及び、L'x(mm)を算出する。
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=q×To(0.5≦q≦1、x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
に従って、Lx(mm)、Tx(mm)、及び、L'x(mm)を算出する。
また、上記設計式による設計おいては、図6に示すように、構造部材の軽量化、初期耐荷重性能の向上、及び、吸収エネルギー能の向上のいずれか一つ又は二つを選択し、選択項目に最適な設計式に従って、Lx(mm)、Tx(mm)、及び、L'x(mm)を算出することができる。
例えば、構造部材の軽量化に最適な設計式は、
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=0.9×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
であり、初期耐荷重性能の向上に最適な設計式は、
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=1×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
である。
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=0.9×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
であり、初期耐荷重性能の向上に最適な設計式は、
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=1×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
である。
また、吸収エネルギー能の向上に最適な設計式は、上記設計式における変数pをp/2程度として、吸収エネルギー能の高い逆U字型断面又は端面を有する端部を長く設計する下式、
Lx(mm)=(p/2)×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=1×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−(p/2)×Lo/2(x=1、…、n)、
である。
Lx(mm)=(p/2)×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=1×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−(p/2)×Lo/2(x=1、…、n)、
である。
上記設計式は、当然のことながら、曲げ荷重を受ける下向コ字型断面の部位を、実際の曲げ荷重の作用態様に合致させ、構造部材の長手方向において適宜の数設ける場合にも適用できる。この場合、上記部位間の部材表面を、両部位の平面及び側面に連続する曲面で形成する。
例えば、図7に、下向コ字型断面の部位5を長手方向に二つ設け、端部4と該部位5間の部材表面及び該部位5、5間の部材表面を、該部位5の平面及び側面に連続する曲面で形成した異断面構造部材の基本例(x=2の例)を示すが、この場合、初期耐荷重性能の向上を目指すと、最適な設計式は下式のようになる。
L1(mm)=L2(mm)=p×Lo(pは1未満の分数)、
T2(mm)=1×To、及び、
L'1(mm)=Z1−p×Lo/2、L'2(mm)=Z2−p×Lo/2、
本発明の構造部材は、長尺で短尺でも、また、部材全長と幅の比に関係なく、上記曲げ荷重吸収特性向上効果を得ることができるが、長尺の構造部材を設計する場合、部材全長L(cm)と部材幅D(cm)の比L/Dを5以上とすることが好ましい。
T2(mm)=1×To、及び、
L'1(mm)=Z1−p×Lo/2、L'2(mm)=Z2−p×Lo/2、
本発明の構造部材は、長尺で短尺でも、また、部材全長と幅の比に関係なく、上記曲げ荷重吸収特性向上効果を得ることができるが、長尺の構造部材を設計する場合、部材全長L(cm)と部材幅D(cm)の比L/Dを5以上とすることが好ましい。
上記比L/Dを5以上とすることにより、構造部材自体の構造強度を所定レベル以上に確保することができる。
また、異断面構造部材の中央部に、曲げ荷重を受ける部位を設ける場合、該部位の長さを、部材全長の1/10〜9/10の長さ(即ち、pが1/10〜9/10の範囲にある分数)とすることが好ましい。分数pを1/10〜9/10の範囲内で選択することにより、適切な形状・構造を有する構造部材を、多種多様に設計できる。なお、pのより好ましい範囲は、部材全長の3/10〜7/10である。
さらに、上記の場合において、中央部の断面と端部断面の線長比を50〜200%とすることがより好ましい。上記線長比が50〜200%であれば、構造部材の幅が、長手方向において極端に変化しないので、対曲げ荷重構造上好ましい。
構造部材の長手方向に、曲げ荷重を受ける部位を複数設ける場合、該部位の長さを、部材全長の1/10〜9/10の長さ(即ち、pが1/10〜9/10の範囲にある分数)とすることが好ましい。より好ましい分数pの範囲は、部材全長の4/10〜6/10である。
また、上記曲げ荷重試験に供した構造部材においては、曲げ荷重を受ける部位の断面形状を、部材断面形状として典型的な下向コ字型としたが、耐曲げ荷重性の点からは、曲げ荷重を受ける平面部と該平面を支える左右対称の側面部を備えていればよく、該平面部と側面部は、必ずしも直角である必要はない。
曲げ荷重を受ける部位の断面は、図8に示すように、下向コ字型(図中(a)、α=直角)の他、台形状(図中(b)、αが鋭角)、又は、平面と側面がなす角αが鋭角である逆台形状(図中(c))であってもよい。
それ故、本発明の設計方法においては、予め、上記部位の角部の角度αを、60°以上120°以下の範囲で設定しておくことが好ましい。
本発明の設計方法においては、p=1/3、α=90°が最適条件の一つであるが、最適条件は他にもあり、本発明の設計方法は、この最適条件に限定されるものではない。
また、上記曲げ荷重試験に供した構造部材においては、端部全長に渡り、断面形状を同じ逆U字型としたが、図9に示すように、端部端面の形状のみを逆U字型とし、該端面と下向きコ字型断面の部位5との間の部材表面6を、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成してもよい。このような異断面構造部材の設計においても、本発明の設計方法を有効に適用できる。
また、上記構造部材においては、端部の断面形状を逆U字型とし、また、図3及び図5には、端部の端面形状を逆U字型とする異断面構造部材を示したが、逆U字輪郭の湾曲部分は、曲率が連続的に変化する曲線に従って形成する。
図10に、逆U字型断面の例として、湾曲部分が半円である断面(a)、湾曲部が円弧をなす断面(b)、及び、湾曲部が楕円の一部をなす断面(c)を示す。
なお、異断面構造部材において、湾曲部分の両側に続く平面部分の高さは、曲げ荷重を受ける部位の高さとの関連で、適宜設定できるし、また、上記両側に続く平面部分は設けなくてもよい。
また、上記湾曲部分の両側に続き平面部分を末広がりに形成してもよいし、末窄まりに形成してもよい。
本発明に従って設計する異断面構造部材において、該部材の端部の断面形状又は端面形状は、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する部分を備えていればよく、該湾曲部分の輪郭は、曲率が一定の曲線、又は、曲率が連続的に変化する曲線に従って形成する。
これまで、曲げ荷重を受ける中央部に下向コ字型空間を備え、端部に逆U字型空間を備える構造部材の設計について説明したが、異断面構造による曲げ荷重吸収特性向上効果は、基本的には、曲げ荷重を受ける部位の断面形状を下向コ字型とし、かつ、端部の断面形状又は端面形状を逆U字型とすれば得られるので、本発明の設計方法において、異断面構造部材の長手方向断面ないし構造は、必ずしも、例えば、コ字状ないしU字状のような開断面である必要はない。
本発明の設計方法は、長手方向断面ないし構造が、円状ないし多角形状の空域を有する閉断面ないし閉構造の異断面構造部材の設計にも適用できる。また、さらに、本発明の設計方法は、空域を有しない中実の構造部材の設計にも適用できる。
本発明の設計方法によれば、曲げ荷重吸収特性に優れる構造部材を設計できるので、機械構造物、建築構造物、車輌構造物、その他各種の構造物に最適な衝撃吸収構造部材を提供することができる。
なお、本発明の設計方法を適用する構造部材は、構造部材自体の強度を確保する点で、所要の強度を有する非鉄材料や鉄鋼材料の金属材料で構成することが好ましいが、他の特性をも備える非鉄材料と鉄鋼材料からなる複合金属材料や、より軽量な非金属材料と金属材料からなる複合材料で構成してもよい。本発明の設計方法は、構造部材の材質によらずに適用できる。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
図3に示す構造部材を基本構造とし、本発明の設計方法に従って、曲げ荷重試験に供する構造部材を作製した。作製した異断面構造部材の寸法を表1に示す。また、同じ寸法で、図1及び図2に示す従来構造の構造部材を、比較構造部材として作製した。
図3に示す構造部材を基本構造とし、本発明の設計方法に従って、曲げ荷重試験に供する構造部材を作製した。作製した異断面構造部材の寸法を表1に示す。また、同じ寸法で、図1及び図2に示す従来構造の構造部材を、比較構造部材として作製した。
上記構造部材を曲げ荷重負荷試験に供し、該試験で得た接触反力の推移を、図11に示す。また、接触反力から計算で求めた衝撃吸収エネルギーの推移を図12に示す。
本発明で設計した異断面構造部材(図3、参照)は、従来構造の構造部材(図1及び図2、参照)に比べ、曲げ荷重吸収特性が格段に優れていることが解かる。
前述したように、本発明によれば、より軽量でかつ衝撃吸収特性に優れ、かつ、汎用性ないし実用性に富む構造部材を設計することができる。
したがって、本発明は、機械構造物、建築構造物、車輌構造物等に最適な衝撃吸収用構造部材を提供することができ、産業上の利用可能性が大きいものである。
1…逆U字型断面
2…下向コ字型断面
3…中央部
4…端部
5…下向コ字型断面の部位
6…部材表面
P、P1、P2…荷重負荷点
Lo…構造部材の全長
T1、T2…構造部材の厚さ
Z1、Z2…荷基準端面から重負荷点Pまでの距離
L1、L2…荷重作用面の長さ
L'1、L'2…基準端面から荷重作用面端部までの距離
2…下向コ字型断面
3…中央部
4…端部
5…下向コ字型断面の部位
6…部材表面
P、P1、P2…荷重負荷点
Lo…構造部材の全長
T1、T2…構造部材の厚さ
Z1、Z2…荷基準端面から重負荷点Pまでの距離
L1、L2…荷重作用面の長さ
L'1、L'2…基準端面から荷重作用面端部までの距離
Claims (21)
- 長手方向の少なくとも1つの部位で曲げ荷重を受ける構造部材であって、
(a)上記部位が、曲げ荷重の負荷に対向する平面と、該平面の両側に角部を形成する側面を備え、
(b)長手方向端部の端面が、曲げ荷重の負荷方向に対向して凸状に湾曲する輪郭を備え、かつ、
(c)上記部位と長手方向端部の端面との間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成される構造部材を設計する設計方法において、
(i)構造部材用の素材片の長さLo(mm)と厚さTo(mm)、及び、構造部材の一方の端面(基準端面)から荷重負荷点までの距離Zx(mm)(xは1点以上の荷重負荷点を基準端面に近い順から付した番号で、x=1、…、n)の基礎条件に基づいて、
(ii)上記部位の長さLx(mm)と厚さTx(mm)(x=1、…、n)、及び、上記基準端面から上記部位の基準端面側の端部までの距離L'x(mm)(x=1、…、n)を算出する
ことを特徴とする曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。 - 前記基礎条件に基づいて、下記設計式、
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=q×To(0.5≦q≦1、x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
に従って、Lx(mm)、Tx(mm)、及び、L'x(mm)を算出することを特徴とする請求項1に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。 - 前記Lx(mm)、Tx(mm)、及び、L'x(mm)を、構造部材の軽量化、初期耐荷重性能の向上、及び、吸収エネルギー能の向上のいずれか一つ又は二つに最適な設計式に従って算出することを特徴とする請求項2に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記算出において、構造部材の軽量化に最適な設計式が、
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=0.9×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
であることを特徴とする請求項3に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。 - 前記算出において、初期耐荷重性能の向上に最適な設計式が、
Lx(mm)=p×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=1×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−p×Lo/2(x=1、…、n)、
であることを特徴とする請求項3に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。 - 前記算出において、吸収エネルギー能の向上に最適な設計式が、
Lx(mm)=(p/2)×Lo(pは1未満の分数、x=1、…、n)、
Tx(mm)=1×To(x=1、…、n)、及び、
L'x(mm)=Zx−(p/2)×Lo/2(x=1、…、n)、
であることを特徴とする請求項3に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。 - 前記算出において、pが1/10〜9/10の範囲にある分数であることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記部位の角部の角度αを、60°以上120°以下の範囲で設定することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記算出において、p=1/3、α=90°であることを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材において、部材全長L(cm)と部材幅D(cm)の比L/Dが5以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材において、長手方向端部の断面の形状が、該端部の端面の形状と同じであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材において、前記長手方向の少なくとも1つの部位と長手方向端部の間の部材表面が、該部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材において、前記長手方向の少なくとも1つの部位と該部位に隣接する部位との間の部材表面が、両部位の平面及び側面に連続する曲面で形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材において、前記輪郭の輪郭線が、曲率が一定の曲線、又は、曲率が連続的に変化する曲線であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材において、長手方向断面がコ字状ないしU字状の開断面であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材において、長手方向断面が円状ないし多角形状の空域を有する閉断面であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材が中実の金属構造部材であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材において、前記長手方向の少なくとも1つの部位の断面と部材端部の断面の線長比が50〜200%であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材が機械構造用金属部材であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材が建築構造用金属部材であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
- 前記構造部材が車輌構造用金属部材であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の曲げ荷重吸収特性に優れた構造部材の設計方法。
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