JP2005300529A - センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 受光量不足、又は受光波形に複数のピークがあるような場合においても、正常かつ安定した計測を可能とするセンサを提供すること。
【解決手段】 光源からの光を計測対象物体表面に照射する投光手段と、計測対象物体表面の照射位置を異なる角度から撮影して画像情報を電気信号に変換して取得する撮影手段と、撮影手段によって得られる電気信号を演算し計測対象物体の特徴を判定する演算処理手段と、撮像素子から得られた電気信号をライン毎に演算を行う前に、ライン同士で加算処理もしくは平均処理を行う加算・平均処理手段とを具備する。
【選択図】図10

Description

本発明は、CMOS又はCCD撮像素子を有するセンサにおいて、撮像素子出力信号を加算演算若しくは平均演算することにより、計測の安定性や精度を向上させる機能を有する変位/測長センサに関する。
光源からの光をスリット光に整形して計測対象物体表面に所定角度で照射する投光手段と、計測対象物体表面のスリット光照射位置をスリット光照射角度とは異なる角度からCMOS又はCCD等の二次元撮像素子を使用して撮影して光切断面の断面輪郭線像を含む画像を取得する撮影手段と、この撮影手段を介して得られる光切断面の断面輪郭線像に基づいて、所定の計測処理を実行することにより計測値及び/又は判定値を生成する計測手段と、を具備する光切断法を利用した光学式計測装置(変位センサとも称される)は従来より知られている。
斯かる光学式計測装置によれば、切断光として直線状断面を有するスリット光を採用しているため、切断光として点状断面を有するスポット光を採用するもののように、切断光と計測対象物体とを相対移動させずとも、計測対象物体表面の一定直線に沿う一連の計測点の情報を一括して取得することができる。そのため、例えば生産ラインを流れる工業製品の検査などに応用すれば、それら一連の計測点の情報に基づいて、計測対象物体表面各部の寸法を精密に測定して、製品の良否判定等を迅速かつ確実に行うことができる。
CMOS又はCCDを撮像素子として有する変位/測長センサにおいては、計測対象物体表面に投光されるスリット光の反射光の受光量が撮像素子上の受光強度分布として表せ、縦・横に配列された単位素子情報により位置を特定するものである。ここで、撮像素子の特性上、ある縦軸における横軸(ラインと呼ぶ)に含まれる全ての素子の情報を読んだ後、次の縦軸における1ラインを読み込む。
撮像素子によって取得された1画面分の画像データに対して、ラインカウンタで指定のラインについてA/D変換器からのデータをラインの先頭から終端までバッファに保存し、同時にライン内のピーク位置・高さの算出を行い、データの確定処理を行うことは既に知られている(特許文献1参照)。そして、データの確定処理がなされた後に予め定められたしきい値との比較が行われる。
このように、従来の画像データ処理は、各ライン毎の受光量の濃度データ(通称でラインブライトと呼ばれている)に対して受光位置を算出しており、次の場合には計測が難しくなる。(1)撮像素子における受光量が不足している場合、計測対象物体のラインブライト波形が認識できないため、計測ができない、又は不安定になる。(2)計測対象物体が複数の反射面を有し、ラインブライト波形に複数のピークが生じる場合、ピークの大きさに差が生じるために正しい計測ができない。または、ノイズや外乱光等によって計測対象物体の反射光以外の照射光像を受光してしまう場合、正常値と異常値との区別が付きにくいため計測精度が落ちる。
上記(1)の場合の一例が図12の説明図にて示されており、上記(2)の場合の一例が図13の説明図にて示されている。これらの図において、(a)は2次元イメージセンサ(撮像素子)上の光像を、(b)は水平走査ラインにおけるラインブライト波形をそれぞれ示すものである。また、Iは撮像素子上に受光される計測対象物体の照射光像を、Nはノイズや外乱光の照射光像を、そしてLは水平走査ラインをそれぞれ示している。
図12(a)にて示されるように、計測対象物体の表面にて反射される反射光の照射光像Iを含む画像が2次元撮像素子により撮影されている。この1画面分のデータにおいて、各水平走査ラインにおける濃度データに対して受光位置を算出するものである。しかし、計測対象物体の表面性状などに起因して、その表面の反射率が低く、撮像素子における受光量が不足するような場合においては、同図(b)に示されるラインブライト波形にて、照射光像Iの受光量が低くなり、正常な計測が行われない、又は計測が不安定になってしまう。そのため、正常な計測を行うためには、レーザパワーやシャッタ等の制御による受光量制御を行う必要があった。
また、図13(a)にて示されるように、例えば外乱光やノイズの影響により、水平走査ラインL上に複数の光像I及びNが2次元撮像素子上に撮影されてしまう場合、同図(b)にて示されるように、水平走査ラインL上のラインブライト波形に複数のピークが存在し、正しい計測が行えない。また、正常値と異常値との区別が付きにくいため、計測精度に影響が生じていた。
特開2002-357408号公報
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、撮像素子における受光量が不足している、又は受光波形上に複数のピークが存在するような場合においても、演算結果を安定させることで正常かつ安定した計測を行えるセンサを提供することである。
この発明の他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
この発明のセンサは、光源からの光をスリット光に整形して計測対象物体表面に所定角度で照射する投光手段と、計測対象物体表面のスリット光照射位置をスリット光の照射角度とは異なる角度から撮像素子により撮影して光切断面の断面輪郭線像を含む画像情報を電気信号に変換して取得し、出力する撮影手段と、撮影手段によって出力された電気信号を取得し、演算することで計測対象物体との距離、計測対象物体の変位、計測対象物体の形状等の計測対象物体の特徴を判定する演算処理手段と、を具備するセンサ装置において、撮像素子から得られた画像情報における同時刻ライン毎の電気信号に対して演算を行う前に、前記電気信号に変換された画像情報におけるライン同士で加算処理もしくは平均処理を行う加算・平均処理手段を具備するものである。
ここで言う『撮像素子』とは、1次元撮像素子及び2次元撮像素子を含み、例えば、CMOS及びCCD等が含まれる。
また、ここで言う『同時刻ライン』とは、撮像素子によって同じ時刻に撮影された1画面内のラインを表すものである。
このような構成によれば、各ライン毎に演算処理を行うのではなく、ユーザによって定められる所定のライン数分の画像情報を加算することによって、撮像素子における受光量が不足していて各ライン毎の濃度データで演算を行うと計測が行えない、または不安定になってしまうような場合においても、複数のライン分の濃度データにて演算を行うこととなり、正確かつ安定した計測を行うことが可能となる。また、撮像素子上の画素内に蓄積された電荷を加算するのではなく、一旦撮像素子から画像情報が出力された後に、処理手段においてライン同士のデータを加算するので、加算することによって加算値が撮像素子の有するダイナミックレンジで制限されて飽和するという現象を避けることができる。特に、信号をデジタル値に変換して、ライン同士のデータを加算すれば、ハードウェアが扱いうる電気信号の強度の制限(電気回路の飽和の影響)を受けることなく、CPUが扱いうる最大値まで加算することができるようになる。
また、ユーザによって定められる所定のライン数分の画像情報を平均することによって、例えば、ノイズや外乱光の影響により1ライン上に複数のピークが存在し、各ライン毎の濃度データで演算を行うと正しく計測できない、又は正常値と異常値との区別が付きにくく計測精度が低くなってしまうような場合においても、複数のライン分の濃度データを平均して演算を行うこととなり、単発的なノイズや外乱光の影響を除去することが可能となる。従って、正確かつ安定した計測を行うことが可能となるものである。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、演算処理手段は、撮像手段によって出力された電気信号を取得して記憶し、加算・平均処理手段は、当該記憶された画像情報の電気信号を用いて、同時刻ライン毎の電気信号に対して演算を行う前に、着目しているラインに対して予め定めた位置関係を有する複数のラインを加算する処理もしくは当該複数のラインを含めて平均化する処理を行う。
このような構成によれば、撮像手段によって出力された画像情報の電気信号を保持し、予め定めた位置関係を有する複数のラインを加算または平均化処理を行うので、ラインの濃淡データを複数回、加算または平均化処理に用いることができる。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、光源からの光を集光して計測対象物体表面に所定角度で照射する投光手段と、計測対象物体表面の光の照射位置をスリット光の照射角度とは異なる角度から撮像素子により撮影して光の像を含む画像情報を電気信号に変換して取得し、出力する撮影手段と、撮影手段によって出力された電気信号を取得し、演算することで計測対象物体との距離、計測対象物体の変位、計測対象物体の形状等の計測対象物体の特徴を判定する演算処理手段と、を具備するセンサ装置において、撮像素子から得られた画像情報の撮影時刻毎の電気信号を、演算処理手段を行う前に、異なる時刻に撮影された電気信号について、当該得られた画像の対応する各画素同士で加算処理もしくは平均処理を行う加算・平均処理手段を具備する。
また、光源からの光をスリット光に整形して計測対象物体表面に所定角度で照射する投光手段と、計測対象物体表面のスリット光照射位置をスリット光の照射角度とは異なる角度から撮像素子により撮影して光切断面の断面輪郭線像を含む画像情報を電気信号に変換して取得し、出力する撮影手段と、撮影手段によって出力された電気信号を取得し、演算することで計測対象物体との距離、計測対象物体の変位、計測対象物体の形状等の計測対象物体の特徴を判定する演算処理手段と、を具備するセンサ装置において、撮像素子から得られた撮影時刻毎の電気信号を、演算処理手段を行う前に、異なる時刻に撮影された電気信号同士の加算処理もしくは平均処理を行う加算・平均処理手段を具備するものである。
ここで言う『異なる時刻に撮影された』とは、撮像素子によって異なる時刻に撮影された電気信号のことであり、撮像素子の同一画面内に含まれるものではないことを意味している。
このような構成によれば、各画素またはライン毎に演算処理を行うのではなく、ユーザによって定められた異なる時刻に撮影された所定の画素またはライン数分の画像情報を加算することによって、撮像素子における受光量が不足していて各ライン毎の濃度データで演算を行うと計測が行えない、または不安定になってしまうような場合においても複数の画素またはライン分の濃度データにて演算を行うこととなり、正確かつ安定した計測を行うことが可能となる。このように、異なる時刻のデータを利用するため、2次元撮像素子を用いるセンサにおいてのみではなく、1次元撮像素子を用いるセンサにも適応可能となる。
また、ユーザによって定められた異なる時刻に撮影された所定のライン数分の画像情報を平均することによって、例えば、ノイズや外乱光の影響により1ライン上に複数のピークが存在し、各ライン毎の濃度データで演算を行うと正しく計測できない、又は正常値と異常値との区別が付きにくく計測精度が低くなってしまうような場合においても、複数のライン分の濃度データを平均して演算を行うこととなり、単発的なノイズや外乱光の影響を除去することが可能となる。従って、正確かつ安定した計測を行うことが可能となるものである。このように、異なる時刻のデータを利用するため、2次元撮像素子を用いるセンサにおいてのみではなく、1次元撮像素子を用いるセンサにも適応可能となる。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、演算処理手段は、撮影手段によって撮影された画像情報の電気信号を繰り返し取得するとともに、最新の画像情報の電気信号と、当該最新の画像情報よりも前に取得した画像情報であって最新の画像を取得した時刻に対して予め定めた時刻関係を有する画像情報の電気信号を少なくとも保持し、加算・平均処理手段は、当該保持されている複数の撮影時刻毎の画像情報の電気信号に基づいて、画像情報上で対応する画素ごとに、予め定めた時刻の関係を有する画像情報について加算処理もしくは平均処理を、最新の画像情報を取得するたびに実行する。
このような構成によれば、取得した各画像について毎回、各画素について、所定の時刻関係にある過去画像について、画素位置を対応させた積分あるいは平均化した画像を得ることができる。撮像素子上で積分するのとは異なり、細かい時間間隔で積分または平均化画像を得ることができ、また、撮像素子のダイナミックレンジに制約されることなく、積分または平均化の画像数を増やすことができるので、受光量が少ない場合でも、ノイズの影響を低減でき、かつ、画像取得時間間隔を広げる必要がない。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、加算・平均処理手段において、対象となるライン数を、操作部におけるボタン等の設定入力手段から行うものである。
また、本発明の好ましい実施の形態にあっては、加算・平均処理手段において、対象となる異時刻での計測データ数を、操作部におけるボタン等の設定入力手段から行うものである。
また、本発明の好ましい実施の形態にあっては、加算・平均処理手段において、対象となる計測データの時間範囲を、操作部におけるボタン等の設定入力手段から行うものである。
このような構成によれば、加算・平均処理を行う上で必要となる各種設定事項を信号処理部の操作部においてボタン操作で容易に行うことが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、加算・平均処理手段において、各種設定の入力手段が、外部入力線から入力可能な手段である。
このような構成によれば、加算・平均処理手段において必要となる各種設定の入力操作を信号処理部の操作部ではなく、外部入力線を介して外部から行うことが可能となり操作性が向上する。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、加算・平均処理手段において、各種設定の入力手段が、通信手段により他の機器にて入力可能な手段である。
このような構成によれば、加算・平均処理手段において必要となる各種設定の入力操作を信号処理部ではなく、通信手段により他の機器にて行うことが可能となり操作性が向上する。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、加算・平均処理手段において、各種設定の入力手段が、通信手段により隣接するコントローラから入力可能な手段である。
このような構成によれば、加算・平均処理手段において必要となる各種設定の入力操作を信号処理部ではなく、通信手段により隣接するコントローラから行うことが可能となり操作性が向上する。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、ライン同士で加算処理を行うときには、当該加算処理された受光信号のピーク値を出力する。このようにすれば、加算することによって受光信号のピーク値が増加することになるが、加算したラインの数に応じて増加した結果の数値を確認することができる。従って、受光量が不足しているがために、加算するラインの数を増加させた場合には設定した加算ライン数によって所望の受光量がえられたかを確認することができる。出力は、信号処理部に設けられた表示部により表示することができる。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、演算処理手段は、撮影手段によって出力された電気信号をデジタル信号として取得することを特徴とする請求項1又は2に記載のセンサ装置。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、CMOS・CCD撮像素子から得られた画像情報もしくはその画像情報の演算結果をセンサ内部にメモリする手段を有するものである。
このような構成によれば、撮像素子より得られる情報をセンサ内に保存することが可能となり、一度保存された情報を随時引き出すことが可能となり、入力操作の手間が省ける。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、CMOS・CCD撮像素子から得られた画像情報もしくはその画像情報の演算結果をセンサに着脱可能なメモリ機能に保存する手段を有するものである。
このような構成によれば、メモリ機能自体がセンサ装置から着脱可能とされるため、例えば、画像情報や演算結果を保存したメモリをそのまま他のセンサ装置に組み込むことができ、保存されているデータを新たに取得し保存する必要が無くなる。また、装置の交換などの際に、メモリのみ引き続き新しい装置にて利用することも可能となり、保存されているデータをそのまま活用できる。
本発明の好ましい実施の形態にあっては、CMOS・CCD撮像素子から得られた画像情報もしくはその画像情報の演算結果をセンサ外部へ通信によって伝達する手段を有するものである。
このような構成によれば、撮像素子から得られる情報を外部へと伝達することが可能となり、例えば、データの管理を外部機器によって行う等が可能となる。
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、撮像素子における1ラインの情報の演算を行う前に所定ライン数分の受光波形を加算若しくは平均してダイナミックレンジを広げることが可能となり、受光量が不足する、または1ライン上に複数のピークが存在するような場合においても、受光量の濃度が充分なラインブライト波形を形成することが可能となる。その結果、受光量制御を行うことなく計測に必要な濃度値を有する画像の取得が可能となり、計測を正確に、そして安定して行うことが可能となる、という利点を有する。
以下に、この発明の変位センサの好適な実施の一形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の一例を示すものに過ぎず、本発明の要旨とするところは、特許請求の範囲の記載によってのみ規定されるものである。
本実施形態の変位センサは、制御盤などへのコンパクトな収容を可能とするために、また狭小な計測環境への据え付けを容易とするために、信号処理部とセンサヘッド部とを分離させてなる所謂アンプ分離型の変位センサである。
本実施形態の変位センサの信号処理部の外観斜視図が図1に示されている。信号処理部1の外殻ケース10は、やや細長い直方体形状の形態を有している。外殻ケース10の前面からは、外部接続コード11が引き出されている。この外部接続コード11には、外部入力線、外部出力線、電源線等が含まれている。外部入力線は例えば上位装置としてのPLC等から信号処理部1に対して各種の指令を外部から与えるためのものであり、外部出力線は信号処理部1の内部で生成されたスイッチング出力やアナログ出力などをPLC等へ出力するためのものであり、電源線は信号処理部の内部回路に対する電源を供給するためのものである。また、外殻ケース10の前面には、USBコネクタ12と、RS-232Cコネクタ13とが設けられている。
外殻ケース10の上面には開閉可能な操作部蓋14が設けられている。図示は省略するが、この操作部蓋14の下には、信号処理部1における各種の指令及び設定操作などを行うための操作部が設けられている。また、外殻ケース10の上面には、動作表示などを行うための表示部15が配置されている。
外殻ケース10の左右側面には、信号処理部間コネクタ蓋16が設けられている。この信号処理部間コネクタ蓋16の内部には、他の信号処理部1を接続するための信号処理部間コネクタ(中継コネクタ3)が設けられている。
複数の信号処理部1の連装状態を示す外観斜視図が図2に示されている。同図に示されるように、複数の信号処理部1は、この例ではDINレール4を介して隣接結合状態で1列に連装される。信号処理部1の外殻ケース10の後面には、センサヘッド部接続用コネクタ17が設けられている。信号処理部1はこのセンサヘッド部接続用コネクタ17を介して後述するセンサヘッド部2に接続されている。
センサヘッド部の外観斜視図が図3に示されている。センサヘッド部2は、センサヘッド部接続用コネクタ17に対応する信号処理部接続用コネクタ27と、ケーブル21と、センサヘッド本体部20とを具備してなる。そして、本体部20に内蔵された投光素子(レーザダイオード)から出射されるパルス状レーザ光(パルス光)が、図示しない投光レンズを通して、計測対象物体5の表面にスリット光L1として照射される。これにより、計測対象物体5の表面にはスリット光の照射光像LMが形成される。計測対象物体5で反射したスリット光の反射光L2はセンサヘッド部2内の図示しない受光レンズを通して2次元撮像素子(PSD、CCD、CMOS撮像素子等)へと入射される。すなわち、計測対象物体5の表面を、2次元撮像素子により異なる角度から撮影することにより、スリット光の照射光像LMを含む映像信号を取得する。そして、この映像信号に基づいて、所定の特徴量が抽出されて、目的とする変位量(この例ではセンサヘッド部2と計測対象物体5との距離)が求められる。
変位センサの信号処理部1の電気的ハードウェア構成の全体を示すブロック図が図4に示されている。同図に示されるように、信号処理部1は、制御部101と、記憶部102と、表示部103と、センサヘッド部との通信部104と、外部機器との通信部105と、キー入力部106と、外部入力部107と、出力部108と、電源部109とを備えている。
制御部101は、加算・平均処理手段を構成するものであり、CPU(Central Processing Unit)とFPGA(Field Programmable Gate Array)とにより構成され、信号処理部1全体の統括制御を担う。この制御部101は、後述する各種機能を実現すると共に、受光信号を所定のしきい値を基準として二値化した後、これを出力データとして、出力部108から外部へと送出する。また、受光信号に基づいて各種の演算を実行し、計測対象物体5までの距離の検出処理を担うものである。
記憶部102は、不揮発性メモリ(EEPROM)102aと、表示部103に表示される画像データを記憶する画像メモリ102bとを備えている。この記憶部102にて、後述する加算・平均処理における各種設定や、撮像素子から得られた情報もしくはその情報演算結果を保存する。また、この例においては、記憶部102は信号処理部1内に一体的に設けられるものとしているが、周知の手法により記憶部102を信号処理部1とは別体として構成し、信号処理部1に対して着脱可能とすることもできる。
表示部103は、しきい値や計測対象物体までの距離等に係る各種数値等が表示される液晶表示部103aと、目的とする出力であるオン/オフ状態等を示す表示灯LED103bとを備えている。
通信部104は、センサヘッド部2との通信を担うものである。
外部通信部105は、外部のパソコン(PC)110に接続するためのUSB通信部105aと、コマンドやプログラムデータの送受信などに使用されるシリアル通信部105bと、所定のプロトコル並びに送受信フォーマットに従って、左右の隣接する他の信号処理部との間でデータ通信を行う信号処理部間通信部105cとを備えている。
キー入力部106は、図示しない各種設定のためのスイッチや操作ボタン等で構成される。外部入力部107は例えばPLC等の上位装置からの信号処理部1に対して各種の指令を受信するためのものである。出力部108は、目的とするオン/オフ出力をPLC等の上位装置に出力するために使用される。電源部109は、制御部101並びに外部のハードウェア回路に対し電源を供給するものである。
センサヘッド部2の電気的ハードウェア構成を示すブロック図が図5に示されている。同図に示されるように、センサヘッド部2は、制御部201と、計測対象物体5へと向けてスリット光を照射するための投光部202と、計測対象物体5により反射されて到来するスリット光を受光する受光部203と、表示灯LED204と、記憶部205と、通信部206とを備えている。
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)とPLD(Programmable Logic Device)とにより構成され、センサヘッド部の各構成要素202〜206を統括制御するとともに、受光信号を受光部203から取り出し、通信部206を介して信号処理部1に送出する。
投光部202は、この例では投光素子としてのレーザダイオードと投光回路とを備え、検出対象領域へ向けてスリット光を照射する。受光部203は、スリット光の反射光を受光する2次元撮像素子(CCD、CMOS撮像素子等)と、制御部201からのタイミング制御信号に同期して、2次元撮像素子から得られる受光信号を増幅して制御部201に出力する受光信号処理部とを有してなる。受光信号処理部は、2次元撮像素子がCCD撮像素子である場合には、受光信号がアナログ値として得られるためA/D変換処理し、デジタル値として受光信号を出力する。CMOS撮像素子の場合には受光信号がデジタル値で得られるため、そのまま制御部201に出力を行う。表示灯LED204は、センサヘッド部2の各種動作状態に対応して点消灯する。
記憶部205は、例えば不揮発性メモリ(EEPROM)から構成され、この例では、センサヘッド部2を同定するためのID(識別情報)等が記録される。通信部206は、制御部201の命令に従って、信号処理部1との通信を担うものである。
本実施形態のセンサヘッド部2は、上述のような回路構成とされ、信号処理部1の指令に応じて適宜の投受光処理を行う。
本実施形態における変位センサの信号処理部1の動作を示すゼネラルフローチャートが図6に示されている。電源投入により処理が開始されると、イニシャル処理等の初期設定処理(ステップ601)が行われた後、設定モードが読み込まれる。具体的には、FUNモード、TEACHモード、RUNモードのいずれにスイッチ切替されているのかが判別される(ステップ602)。
設定モードが"FUNモード"である場合、FUNモードの初期設定処理(ステップ603)が行われた後、後述するFUNモード処理が行われる(ステップ604)。ステップ604に続いて、FUNモードが継続されているか否かが判別される(ステップ605)。すなわち、他の設定モードに切替が行われた場合にはステップ602に戻り、切替がない場合にはステップ604に戻る。
設定モードが"TEACHモード"である場合、TEACHモードの初期設定処理(ステップ606)が行われた後、所謂ティーチング処理が行われ、各種設定値の自動読み込みが行われる(ステップ607)。ステップ607に続いて、TEACHモードが継続されているか否かが判別される(ステップ608)。すなわち、他の設定モードに切替が行われた場合にはステップ602に戻り、切替がない場合にはステップ607に戻る。
設定モードが"RUNモード"である場合、RUNモードの初期設定処理(ステップ609)が行われた後、後述するRUNモード処理が行われる(ステップ610)。ステップ610に続いて、RUNモードが継続されているか否かが判別される(ステップ611)。すなわち、他の設定モードに切替が行われた場合にはステップ602に戻り、切替がない場合にはステップ610に戻る。
FUNモード処理(ステップ604)の詳細が図7のフローチャートにより示されている。FUN(Function)モード処理においては、表示部15に機能別の表示がなされる(ステップ701)。同時に、常時キー入力(操作部蓋14の下の操作部の操作)の有無を検知しており(ステップ702)、所定のキー入力が検知されると(ステップ703、YES)、それが機能切替を指示するものか(ステップ704、YES)、機能実行を指示するものか(ステップ706、YES)の確認が行われる。機能切替の指示である場合(ステップ704、YES)、機能切替が行われる(ステップ705)。一方、機能実行の指示である場合(ステップ706、YES)、機能実行処理が行われる。
RUNモード処理(ステップ610)の詳細が図8のフローチャートにより示されている。RUNモード処理においては、表示部15の表示制御処理(ステップ801)、センサヘッド部制御処理(ステップ802)、外部機器からの通信コマンド実行処理が逐次実行される。そして、キー入力(操作部蓋14の下の操作部の操作)の有無が確認され(ステップ804)、所定のキー入力が検知されると(ステップ805、YES)、それに応じたキー入力処理が実行される(ステップ806)。次いで、通信部105を介した外部入力の有無が確認され(ステップ807)、所定の外部入力があると(ステップ807、YES)、それに応じた外部入力処理が実行される。次いで、通信部105を介した外部通信の有無が確認され(ステップ809)、所定の外部通信があると(ステップ809、YES)、それに応じた外部通信処理が実行される(ステップ810)。
次に、信号処理部1の制御部101にて行われる加算・平均処理アルゴリズムの説明図が図9に示されている。同図において、901は加算・平均処理部、902はピーク値算出部、903はバッファ部、904はピーク値比較部、そして905は出力処理部をそれぞれ示している。
同図にて示されるように、加算・平均処理部901において、ユーザによる各種設定が予め行われる。ここでの各種設定には、加算又は平均処理の選択、及びそれらの加算若しくは平均処理を行う対象となる領域(ライン数)を、指定する等のユーザ設定処理が含まれる。尚、後に詳細に説明するが、この加算・平均処理の対象となる領域は、同じ時刻に撮影される同一画面にて指定する、又は異なる時間に撮影されたラインを複数指定することができる。
また、これらの設定処理は、図示しないが、信号処理部1の操作部蓋14の下の設けられているボタン等の設定入力手段によって行うことが可能とされている。尚、これらの設定操作を、信号処理部1の操作部にて行う設定入力手段の他に、外部接続コード11に含まれる外部入力線を介して外部より設定することや、信号処理部1の通信部105を介して他の機器や隣接するコントローラ等から設定を行うことを可能とする設定入力手段も備えられている。
この加算・平均処理部901において、ユーザにより加算処理が選択され、設定されている場合、センサヘッド部2より送られてくる入力データ(デジタル化された受光量の濃度データ)に対して、予め指定された加算領域内の各ライン毎のデータの加算処理が行われる。この加算処理とは、加算・平均処理部901に入力されるデータにおける指定ライン数分のデータの加算を行うものである。
このとき、CMOS又はCCD撮像素子が1次元である場合、時刻別のデータにて加算が行われる。この演算の方法としては、ある時間の計測データをバッファ部903にて保存する。そして、その次に指定されている時刻に受光したラインデータを、撮像素子上の同じ画素位置に対応するデータ毎に、保存されているラインデータに加算して更に保存する。この処理をユーザの指定回数(指定領域分)繰り返すことによって、加算処理が行われる。
また、CMOS又はCCD撮像素子が2次元である場合、同時に得られた各ラインの受光信号を複数加算する。この演算の方法としては、指定されている1ライン目の受光信号をバッファ部903に保存し、2ライン目の受光信号を受け取り、それぞれラインを構成するデータの順序を対応させながら、1ライン目の信号に加算して再び保存する。この処理を指定回数繰り返し行うことで指定ライン数における受光信号の総和を取ることができる。もちろん、2次元撮像素子においても、上述の1次元撮像素子のように、異なる時間軸での加算も可能である。
このようにして加算された受光信号のピーク値がピーク値算出部902によって算出され、ピーク値比較部904へと送られる。
ピーク値比較部904においては、予めユーザによって設定されたしきい値と、ピーク値算出部902によって算出されたピーク値とを比較し、その比較結果を出力処理部905に送る。出力処理部905は、入力されるデータを出力データとして、例えば画像モニタなどの外部機器へと出力する。受光信号ピーク値を出力する場合には、加算された受光信号のピーク値も出力データとして出力を行う。
また、ユーザにより加算・平均処理部901にて平均処理が選択され、設定されている場合、センサヘッド部2より送られてくる入力データに対して、予め指定された平均領域内の各ライン毎のデータの平均処理が行われる。この平均処理とは、加算・平均処理部901に入力されるデータにおける指定ライン数分のデータの加算し、これを指定回数繰り返した後に加算数で割って平均化するものである。
このとき、CMOS又はCCD撮像素子が1次元である場合、時刻別のデータにて平均化が行われる。この演算の方法としては、ある時間の計測データをバッファ部903にて保存する。そして、次回に受光したデータを、保存されているデータに加算して更に保存する。この処理をユーザの指定回数繰り返した後に加算数で割ることによって、平均処理が行われる。
また、CMOS又はCCD撮像素子が2次元である場合、各ラインの受光信号を縦方向に加算する。この演算の方法としては、1ライン目の受光信号をバッファ部903に保存し、2ライン目の受光信号を受け取り加算して再び保存する。この処理を指定回数繰り返し行うことで指定ライン数における受光信号の総和を取り、その後に加算数で割って平均化することができる。もちろん、2次元撮像素子においても、上述の1次元撮像素子のように、時間軸での平均化も可能である。
このようにして平均化された受光信号のピーク値がピーク値算出部902によって算出され、ピーク値比較部904へと送られる。
ピーク値比較部904においては、予めユーザによって設定されたしきい値と、ピーク値算出部902によって算出されたピーク値とを比較し、その比較結果を出力処理部905に送る。出力処理部905は、入力されるデータを出力データとして、例えばモニタなどの外部機器へと出力する。
本発明において、加算・平均処理部901にて加算処理が設定されている場合の作用説明図(その1)が図10に示されている。同図において、(a)は2次元イメージセンサ上の光像を、(b)は各ライン上のラインブライト波形を、そして(c)は各ライン加算後のラインブライト波形をそれぞれ示している。また、同図においてIは計測対象物体の照射光像、Lは水平走査ラインをそれぞれ示している。
同図(a)にて示されるように、2次元撮像素子上に計測対象物体の照射光像Iの画像が取得されている。このとき、計測対象物体の表面性状等に起因して照射光像Iの受光量が不足することがある。そのような場合、同図(b)にて示されるように、各ラインL上の濃度データをラインブライト波形として表示しても、各々のピーク値が低く、各ライン毎の濃度データに対して受光位置を算出することが困難なことがある。そのような場合においても、それらのラインにおける入力画像の加算処理を行うことにより、同図(c)にて示されるように、充分な濃度を有するラインブライト波形を得ることが可能となる。そのため、同図(b)にて示されるように、各ラインにおける受光量が低い場合においても、加算処理が行われると同図(c)にて示される明確なラインブライト波形を得ることができ、レーザパワーやシャッタなどを制御することによる受光量制御を行う必要がなく、計測に必要な濃度値を持った画像を取得することが可能となる。また、これにより、S/N(シグナル・ノイズ比)が向上し、計測の安定性が向上するという効果も得られる。
また、上述の作用説明においては、2次元撮像素子の横軸方向に水平走査ラインを設けて加算処理を施したが、取得された画像に対して縦軸方向のラインに対しても適用可能であることは言うまでもない。
さらに、撮像素子として、1次元撮像素子が採用された場合においても、既に述べたように、本発明は適用可能である。1次元撮像素子の場合、ライン毎に加算処理が行われるため、撮像素子によって取得される一つの画像からは1ラインのデータしか取得できない。そのため、異なる時間に撮影された画像を対象として加算処理を施すことにより、同様の効果を得ることが可能となる。
また、本発明において、加算・平均処理部901にて平均処理が設定されている場合の作用説明図(その2)が図11に示されている。同図において、(a)は2次元イメージセンサ上の光像を、(b)は各ライン上のラインブライト波形を、そして(c)は各ライン加算後のラインブライト波形をそれぞれ示している。また、同図においてIは計測対象物体の照射光像、Nは外乱光やノイズの照射光像、そしてLは水平走査ラインをそれぞれ示している。
同図(a)にて示されるように、2次元撮像素子上に計測対象物体の照射光像I及び外乱光やノイズ等の照射光像Nの画像が取得されている。このような場合、同図(b)にて示されるように、各ラインL上のラインブライト波形においては、各ライン毎の濃度データに対して受光位置を算出できるような受光量が得られているものの、照射光像Nを含むラインにおいては複数のピークが存在し正常な計測が行われない。そのような場合においても、それらのラインにおける受光量の平均処理が行われ、同図(c)にて示されるように、充分な濃度を有するラインブライト波形を得ることが可能となる。そのため、外乱光やノイズなどの照射光像Nのような単発的、又はランダムに発生する異常波形は平均効果によりその影響を除去することが可能となる。これにより、ノイズなどの影響を受けずに、S/Nが向上し、計測精度や計測安定性を向上させることが可能となる。
また、上述の作用説明においては、2次元撮像素子の横軸方向に水平走査ラインを設けて平均処理を施したが、取得された画像に対して縦軸方向のラインに対しても適用可能であることは言うまでもない。
さらに、撮像素子として、1次元撮像素子が採用された場合においても、既に述べたように、本発明は適用可能である。1次元撮像素子の場合、ライン毎に平均処理が行われるため、撮像素子によって取得される一つの画像からは1ラインのデータしか取得できない。そのため、異なる時間に撮影された画像を対象として平均処理を施すことにより、同様の効果を得ることが可能となる。
尚、各ラインを加算する際には、着目するラインに対する複数の所定のラインの位置関係を定め(例えば着目ラインを中心として両隣のラインN本など)、所得した画像の各ラインについてそれぞれ定めた所定の位置関係にある複数ラインの濃度データを加算するように構成することも可能である。この場合、CMOSやCCD撮像素子上で電荷を加算するのではなく、一旦画像情報として撮像素子から取得した後に画像の濃度データをメモリに取り込み、それを用いて処理を行うので、濃淡データを複数のラインについて重複して加算に用いることが可能となり、他のラインの加算に使用したラインであっても同様に濃度データを加算することができる。これにより、ノイズの影響を低減した画像情報を得ることができる。また、加算処理に変えて平均処理でも良いのはもちろんのことである。
また、異なる時間に撮影された画像を対象として加算処理または平均処理を行う場合においても、所得した画像情報に対して、その画像情報の取得の時以前で一定の時間関係にある所定の複数の画像情報を、それぞれ画像上の位置が対応する画素同士について加算または平均することも可能である。このようにすれば、画像情報取得の度に、常に各画素について過去に取得した複数のデータによる積分または平均処理を行った画像データを得ることが可能となり、ノイズの影響を低減することができる。この構成においても、撮像素子上の画素の電荷を積分するのとは異なり、一旦画像情報として撮像素子から取得した後に、画像の濃度データを一旦メモリに保存し、それを用いて処理を行うので、過去濃淡値を複数回加算または平均化処理に用いることが可能であり、画像情報の取得間隔を加算または平均の周期とする必要がなく、取得画像毎に、積分または平均化したデータを得ることが可能となるのである。
上述の手法により加算又は平均処理が施され、ラインの濃度データに対して測定点を算出するための測定点座標の決定処理の説明図が図12に示されている。この例では、重心モードとエッジ中心モードと片側エッジモードとの3種類のモードが用意されている。重心モードにおいては、図12(a)に示されるように、図中ハッチングで示されるしきい値THを超える部分の濃淡重心として測定点座標が求められる。また、エッジ中心モードにおいては、図12(b)に示されるように、ラインブライト波形としきい値THとの交点である2つのエッジの中心として測定点が求められる。更に、片側エッジモードにおいては、図12(c)に示されるように、ラインブライト波形としきい値THとの片側エッジとして測定点座標が求められる。
このようにして求められる測定点座標から計測対象物体の変位量などのユーザの所望する情報が算出され、得られた情報が出力データとして信号処理部1に接続される画像モニタや外部機器などに出力される。
このように、本発明によれば、撮像素子における1ラインの情報の演算を行う前に所定ライン数分の受光波形を加算若しくは平均してダイナミックレンジを広げることが可能となり、受光量が不足する、または1ライン上に複数のピークが存在するような場合においても、受光量の濃度が充分なラインブライト波形を形成することが可能となる。その結果、ラインの濃度データに対して行われる測定点座標の算出を正確に、そして安定して行うことが可能となる。
本発明に係る信号処理部の外観斜視図である。 本発明に係る信号処理部の連装状態における外観斜視図である。 本発明に係るセンサヘッド部の外観斜視図である。 本発明に係る信号処理部の電気的ハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明に係るセンサヘッド部の電気的ハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明に係る信号処理部の動作を示すゼネラルフローチャートである。 信号処理部におけるFUNモード処理の詳細を示すフローチャートである。 信号処理部におけるRUNモード処理の詳細を示すフローチャートである。 加算・平均処理アルゴリズムの説明図である。 本発明の作用説明図(その1)である。 本発明の作用説明図(その2)である。 ラインブライト波形より測定点座標を決定するための処理の説明図である。 従来技術の問題点を説明する図(その1)である。 従来技術の問題点を説明する図(その2)である。
符号の説明
1 信号処理部
2 センサヘッド部
3 中継コネクタ
4 DINレール
5 計測対象物体
10 外殻ケース
11 外部接続コード
12 USBコネクタ
13 RS-232Cコネクタ
14 操作部蓋
15 表示部
16 信号処理部間コネクタ蓋
17 センサヘッド部接続用コネクタ
20 センサヘッド本体部
21 ケーブル
27 信号処理部接続用コネクタ
101 制御部
102 記憶部
102a EEPROM
102b 画像メモリ
103 表示部
103a 液晶表示部
103b 表示灯LED
104 通信部
105 外部機器との通信部
106 キー入力部
107 外部入力部
108 出力部
109 電源部
201 制御部
202 投光部
203 受光部
204 表示灯LED
205 記憶部
206 通信部
L 水平走査ライン
L1 スリット光
L2 スリット光の反射光
LM スリット光の照射光像
I 計測対象物体の照射光像
N ノイズ
TH しきい値

Claims (16)

  1. 光源からの光をスリット光に整形して計測対象物体表面に所定角度で照射する投光手段と、
    計測対象物体表面のスリット光照射位置をスリット光の照射角度とは異なる角度から撮像素子により撮影して光切断面の断面輪郭線像を含む画像情報を電気信号に変換して取得し、出力する撮影手段と、
    撮影手段によって出力された電気信号を取得し、演算することで計測対象物体との距離、計測対象物体の変位、計測対象物体の形状等の計測対象物体の特徴を判定する演算処理手段と、を具備するセンサ装置において、
    撮像素子から得られた画像情報における同時刻ライン毎の電気信号に対して演算を行う前に、前記電気信号に変換された画像情報におけるライン同士で加算処理もしくは平均処理を行う加算・平均処理手段を具備することを特徴とするセンサ装置。
  2. 演算処理手段は、撮像手段によって出力された電気信号を取得して記憶し、
    加算・平均処理手段は、当該記憶された画像情報の電気信号を用いて、同時刻ライン毎の電気信号に対して演算を行う前に、着目しているラインに対して予め定めた位置関係を有する複数のラインを加算する処理もしくは当該複数のラインを含めて平均化する処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のセンサ装置。
  3. 光源からの光を集光して計測対象物体表面に所定角度で照射する投光手段と、
    計測対象物体表面の光の照射位置をスリット光の照射角度とは異なる角度から撮像素子により撮影して光の像を含む画像情報を電気信号に変換して取得し、出力する撮影手段と、
    撮影手段によって出力された電気信号を取得し、演算することで計測対象物体との距離、計測対象物体の変位、計測対象物体の形状等の計測対象物体の特徴を判定する演算処理手段と、を具備するセンサ装置において、
    撮像素子から得られた画像情報の撮影時刻毎の電気信号を、演算処理手段を行う前に、異なる時刻に撮影された電気信号について、当該得られた画像の対応する各画素同士で加算処理もしくは平均処理を行う加算・平均処理手段を具備することを特徴とするセンサ装置。
  4. 演算処理手段は、撮影手段によって撮影された画像情報の電気信号を繰り返し取得するとともに、最新の画像情報の電気信号と、当該最新の画像情報よりも前に取得した画像情報であって最新の画像を取得した時刻に対して予め定めた時刻関係を有する画像情報の電気信号を少なくとも保持し、
    加算・平均処理手段は、当該保持されている複数の撮影時刻毎の画像情報の電気信号に基づいて、画像情報上で対応する画素ごとに、予め定めた時刻の関係を有する画像情報について加算処理もしくは平均処理を、最新の画像情報を取得するたびに実行することを特徴とする請求項3に記載のセンサ装置。
  5. 光源からの光をスリット光に整形して計測対象物体表面に所定角度で照射する投光手段と、
    計測対象物体表面のスリット光照射位置をスリット光の照射角度とは異なる角度から撮像素子により撮影して光切断面の断面輪郭線像を含む画像情報を電気信号に変換して取得し、出力する撮影手段と、
    撮影手段によって出力された電気信号を取得し、演算することで計測対象物体との距離、計測対象物体の変位、計測対象物体の形状等の計測対象物体の特徴を判定する演算処理手段と、を具備するセンサ装置において、
    撮像素子から得られた画像情報の撮影時刻毎の電気信号を、演算処理手段を行う前に、異なる時刻に撮影された電気信号について、当該得られた画像の対応する各画素同士で加算処理もしくは平均処理を行う加算・平均処理手段を具備することを特徴とするセンサ装置。
  6. 加算・平均処理手段において、対象となるライン数の設定入力を、ボタン等の設定入力手段からなる操作部において行うことを特徴とする請求項1に記載のセンサ装置。
  7. 加算・平均処理手段において、対象となる異時刻での計測データ数の設定入力を、ボタン等の設定入力手段からなる操作部において行うことを特徴とする請求項3に記載のセンサ装置。
  8. 加算・平均処理手段において、対象となる計測データの時間範囲の設定入力を、ボタン等の設定入力手段からなる操作部において行うことを特徴とする請求項3に記載のセンサ装置。
  9. 加算・平均処理手段において、各種設定の入力手段が、外部入力線から入力可能な手段であることを特徴とする請求項6乃至8に記載のセンサ装置。
  10. 加算・平均処理手段において、各種設定の入力手段が、通信手段により他の機器にて入力可能な手段であることを特徴とする請求項6乃至8に記載のセンサ装置。
  11. 加算・平均処理手段において、各種設定の入力手段が、通信手段により隣接するコントローラから入力可能な手段であることを特徴とする請求項6乃至8に記載のセンサ装置。
  12. 加算・平均処理手段において、ライン同士で加算処理を行うときには、当該加算処理された受光信号のピーク値を出力することを特徴とする請求項1乃至11のセンサ装置。
  13. 演算処理手段は、撮影手段によって出力された電気信号をデジタル信号として取得することを特徴とする請求項1又は3に記載のセンサ装置。
  14. CMOS・CCD撮像素子から得られた画像情報もしくはその画像情報の演算結果をセンサ内部にメモリする手段を有することを特徴とする請求項1又は3に記載のセンサ装置。
  15. CMOS・CCD撮像素子から得られた画像情報もしくはその画像情報の演算結果をセンサに着脱可能なメモリ機能に保存する手段を有することを特徴とする請求項1又は3に記載のセンサ装置。
  16. CMOS・CCD撮像素子から得られた画像情報もしくはその画像情報の演算結果をセンサ外部へ通信によって伝達する手段を有することを特徴とする請求項1又は3に記載のセンサ装置。
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