JP2005300424A - 温度検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 温度検出対象機器の設置エリアに商用電源が供給されていない場合であっても遠隔地に通報でき、しかもそのための光ファイバー等の伝送線路の煩雑な引き回し作業が不要となる安価な温度検出装置を提供する。
【解決手段】 一端部が固定され、他端部が開放された形状記憶合金でなる支持体2と、支持体2に取り付けられ、支持体2の形状変位により歪力が付与される圧電素子3と、支持体2を記憶形状とは異なる変位形状に変位させる付勢機構4と、変位形状から記憶形状への復帰付勢力が所定値よりも大となるまで、支持体2の作動を抑止する抑止機構7と、支持体2の変位形状から記憶形状への復帰作動時に、支持体2に生じる振動により発電する圧電素子3の発電電力により発信する無線発信装置とを備えて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、温度検出装置に関し、特に回転機器などの軸受け部や、ボイラ装置の管体部の異常な温度上昇を遠隔地で検知可能な温度検出装置に関する。
従来、回路遮断器の端子部における外部導体の締め付け不良による発熱を検出することを目的として、回路遮断器の端子部の近傍に形状記憶合金からなるアクチュエータを配置し、端子部が外部導体の締め付け不良により過熱した際に、その熱によりアクチュエータを形状回復させて表示棒をカバーから突出させることにより異常を知らせる異常温度警報装置が提案されている。
また、測温対象体の温度が警報レベルを超えたことを検出部から離れた位置において無電源で検知できる温度検出装置として、圧電素子と、その電機出力を光に変換する発光素子と、圧電素子に機械的衝撃を与えるハンマーと、固定部材と可動部材を具備し、その両者の相対変位で打撃開始点に引き留めたハンマーを駆動するハンマー駆動機構と、上記可動部材に一端を、固定部材の反力受け部に他端を各々接触させた固有の温度で伸張する形状記憶合金とで構成されるものが提案されている。
特開平5−225882号公報 特開昭61−187097号公報
しかし、上述した特許文献1に記載された技術によれば、カバーから突出付勢された表示棒を人が目視することにより異常温度となっていることを把握するものであり、各種のプラントなどに設置された回転機器などの軸受け部や、ボイラ装置の管体部の異常な温度上昇を検出するためには、そのような温度検出対象機器の設置エリアに点検者が出向き目視確認しなければならないという煩雑さ、非効率さがあった。
また、上述した特許文献2に記載された技術によれば、発光素子の点灯状態を光ファイバーと光電変換素子を使用して信号処理部に伝送することが必要となり、複数箇所に温度検出装置を取り付ける場合には、信号処理部に向けて光ファイバーの引き回し作業が必要となり、却って煩雑となるばかりか、信号処理部が離れた場所にある場合には、その引き回し距離も長くなり、コストも嵩むという問題もあった。
本発明の目的は、上述の従来欠点に鑑み、温度検出対象機器の設置エリアに商用電源が供給されていない場合であっても離れた場所に通報でき、しかもそのための光ファイバー等の伝送線路の煩雑な引き回し作業が不要となる安価な温度検出装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による温度検出装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、一端部が固定され、他端部が開放された形状記憶合金でなる支持体と、前記支持体に取り付けられ、前記支持体の形状変位により歪が付与される圧電素子と、前記支持体を記憶形状とは異なる変位形状に変位させる付勢機構と、前記支持体の前記変位形状から前記記憶形状への復帰作動時、または、前記支持体の前記記憶形状から前記変位形状への変位作動時に、前記支持体に生じる振動により発電する前記圧電素子の発電電力により発信する無線発信装置とを備えて構成してある点にある。
上述の構成によれば、支持体としての形状記憶合金が、記憶形状と記憶形状とは異なる変位形状との間で形状変化する際に発生する振動により、当該形状記憶合金に取り付けられた圧電素子に機械的歪が加わり起電力が発生する。その発電電力により無線発信装置が作動して発信することにより、離れた場所に配置された無線受信装置により検知されるのである。
例えば、測温対象体の正常時の温度が形状記憶合金の形状記憶温度を下回る温度である場合には、形状記憶合金が付勢機構により変位形状に変位しているが、測温対象体に異常が生じて形状記憶合金の形状記憶温度以上になると、形状記憶合金の復帰力が前記付勢機構による付勢力に打ち勝って記憶形状に復帰する。このとき、形状記憶合金の弾性力により過渡的に振動が生じ、その振動により圧電素子が発電されるようになるのである。
また、反対に測温対象体の正常時の温度が形状記憶合金の形状記憶温度以上である場合には、形状記憶合金が付勢機構による変位形状への付勢力に抗して記憶形状に維持されているが、測温対象体に異常が生じて形状記憶温度よりも下回ると、付勢機構による付勢力が形状記憶合金の弾性応力に打ち勝って変位形状に変位する。このとき、付勢機構の弾性力により過渡的に振動が生じ、その振動により圧電素子が発電されるようになるのである。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記変位形状から前記記憶形状への復帰付勢力、または前記記憶形状から前記変位形状への変位付勢力が所定値よりも大となるまで、前記支持体の作動を抑止する抑止機構を設けてある点にある。
形状記憶合金の形状記憶温度は、一般にマルテンサイト相からオーステナイト相への相変態終了温度で規定されるが、相変態の開始温度はそれよりも低温となる。従って、相変態の開始温度に達した後に記憶形状への形状復帰が始まるが、初期の弱い復帰力では記憶形状への復帰時に十分な振動が発生せずに圧電素子へ歪が十分に与えられない虞がある。また、同様に、形状記憶合金の温度が低下してオーステナイト相からマルテンサイト相への相変態が不十分な状態で付勢機構により記憶形状から変位形状へ付勢されても、形状記憶合金の弾性応力により変位形状への移行時に十分な振動が発生せずに圧電素子へ歪が十分に与えられない虞がある。力そこで、抑止機構によりある程度復帰力または変位付勢力が高まり、十分な振動が得られる時点で形状復帰または形状変位させることにより、効率的に発電させることを可能とするものである。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第二特徴構成に加えて、前記抑止機構が、前記支持体の作動を抑止する抑止姿勢と、前記作動後に前記支持体の元の形状への変位または復帰を許容する退避姿勢との間で姿勢変更可能に構成され、前記退避姿勢から前記抑止姿勢に自律復帰可能に構成されている点にある。
上述の構成によれば、測温対象体が異常温度から正常温度に復帰して、再度温度をモニターできる状態に支持体が復帰する場合に、抑止機構を退避姿勢に切替えることにより抑止機構に妨げられることなく円滑に初期状態に復帰でき、復帰後には抑止姿勢に自律復帰されて次の検出に備えることが可能になるのである。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三特徴構成の何れかに加えて、前記付勢機構が前記支持体を重力で変位させる錘で構成され、前記支持体の固定端部の姿勢が測温対象体に対して姿勢変更自在に構成されている点にある。
上述の構成によれば、付勢機構として複雑な機構を採用することなく、単に支持体に錘を設けることにより容易に変位形状に変位させることができる。しかも、支持体の固定端部の姿勢が測温対取付け姿勢の自由度を確保することができるようになるのである。また、錘の重量を適切に選択することにより錘と支持体の固有振動数を調節して、形状変位時に過渡的に生じる振動振幅が十分に大きく、従って十分な発電電力が得られるように構成できるのである。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第一から第三特徴構成の何れかに加えて、前記付勢機構が前記支持体を弾性力で変位させるバネ機構で構成されている点にある。
上述の構成によれば、付勢機構として複雑な機構を採用することなく、単に支持体をバネ機構により付勢することにより容易に変位形状に変位させることができる。また、バネ機構によるバネ定数を適切に設定することにより、形状変位時に支持体またはバネ機構に過渡的に生じる振動振幅が十分に大きく、従って十分な発電電力が得られるように構成できるのである。
以上説明した通り、本発明によれば、温度検出対象機器の設置エリアに商用電源が供給されていない場合であっても離れた場所に通報でき、しかもそのための光ファイバー等の伝送線路の煩雑な引き回し作業が不要となる安価な温度検出装置を提供することができるようになった。
以下に本発明による温度検出装置の実施の形態を説明する。温度検出装置は、ポンプ等の回転機器の軸受け部や、ボイラ装置の管体部等の複数の測温対象体に個別に取り付けられ、それらの異常な温度上昇に対して外部電力の供給無しで遠隔の監視センタ等に配置された受信装置に対して発信可能に構成されるもので、図2に示すように、一端部2aが固定され、他端部2bが開放された形状記憶合金でなる支持体2と、前記支持体2に取り付けられ、前記支持体2の形状変位により歪が付与される圧電素子3と、前記支持体2を記憶形状とは異なる変位形状に変位させる付勢機構4と、前記支持体2の前記変位形状から前記記憶形状への復帰作動時に、前記支持体に生じる振動により発電する前記圧電素子3の発電電力により発信する無線発信装置5とを備えて構成してある。
前記支持体2は、マルテンサイト相からオーステナイト相への相変態終了温度になると平板状に形状復帰するように形状記憶された肉厚の薄い板状体の形状記憶合金でなり、一端部2aがケース8の内壁面に固定部材9により挟持固定されるとともに、他端部2bに前記付勢機構4としての金属製の錘4aが固定されている。尚、前記支持体2のケース8への取付機構はこの他に、端部を折り曲げて折曲部で直接ボルト固定するもの等適宜選択されるものである。
さらに、前記支持体2の一方の表面には互いに並列または直列に接続されたチップ状の複数の圧電素子3が接着固定され、銅線6a,6bを介して無線発信装置5に接続されている。
前記無線発信装置5は、同図(c)に示すように、充電回路5aと発信回路5bで構成され、前記充電回路5aは、前記圧電素子3からの数十ボルトの出力電圧で数ミリアンペアから十数ミリアンペア程度の出力電流を入力して蓄電するコンデンサ回路と、充電容量が所定の容量となったか否かを検出する比較回路と比較回路により所定の容量が確保されたときに発信装置3に給電するスイッチ回路などを備えて構成され、前記発信回路5bは、アンテナ5cと発信回路とデータ制御部などで構成され、前記充電回路5aからの供給電力により少なくとも自己のIDデータを外部の監視用の受信装置(図示せず)に対して発信作動する。
前記支持体2の一端部2aが取り付けられているケース8の内壁面が水平面に対して角度θだけ傾斜した姿勢で測温対象体に取り付けられると、図1(a)に示すように、測温対象体の温度が形状記憶温度よりも低い正常状態である初期状態では、付勢機構4である錘4aに作用する重力により支持体2が記憶形状である平板状から鉛直下方に湾曲した変位形状に形状変化している。
測温対象体に何らかの異常が発生して形状記憶温度近傍に上昇すると、ケース等を介して前記支持体2に伝熱され、前記支持体2は変位形状から記憶形状に形状復帰するように作動を開始する。前記錘4aの下端部には、前記支持体2の作動を抑止する抑止機構7を設けてあり、温度が上昇して前記錘4aに作用する重力に抗して前記変位形状から前記記憶形状への復帰付勢力が次第に大きくなり、所定値よりも大となるまで変位形状が維持される。
図1(b)に示すように、復帰付勢力が所定値よりも大となると、前記抑止機構7の抑止部材7aが弾性変形して前記錘4a部位が離脱し、前記支持体2が前記記憶形状に急激に復帰作動する。前記支持体2は、当該復帰作動時の慣性力により同図実線で示す記憶形状よりも反対側に撓み、過渡的に同図一点鎖線で示すように前記錘4aと前記支持体2でなる弾性体の固有振動数で振動する。このとき、前記支持体2に取り付けられている圧電素子3には前記支持体2の振動による撓みにより圧縮方向と引張方向の交互に歪が付与されて起電力が生じる。
このとき発生する起電力に基づいて前記充電回路5aに充電され、その充電電力により前記発信回路5bからIDデータが発信されるのである。遠隔に設置される受信装置は発信回路5bから発信されたIDデータに基づいて、異常温度となった機器(測温対象体)及びその設置場所を判別し、点検員に報知する等の必要な処理を実行する。ここで採用される無線通信方式としては特に限定されるものではないが、プラント等に設置された機器の温度異常を検出するものとして特定小電力無線方式を採用することが好適である。
前記支持体2の振動が減衰し、前記充電回路5aの充電電力が発信に消費されると発信回路5bからの発信が停止する。異常機器がメンテナンス等されて温度が低下すると、前記支持体2は再び錘4aに掛かる重力により変位形状に変位して初期の形状に戻る。このとき、図1(c)に示すように、前記抑止部材7aが前記支持体2の変位方向に転倒して前記錘4aの通過を許容する。
前記抑止機構4は二枚の金属または樹脂製の板状体がヒンジ機構により0から90度の範囲で互いに揺動自在に連結され、一方の板状体がケース8の底面にネジで固定され、他方の板状体が前記抑止部材7aとして機能するようにバネ機構に7bにより開方向に付勢されている。従って、前記抑止部材7aは、前記支持体2の記憶形状への復帰に伴って前記錘4aが移動する方向への揺動を抑止するほぼ垂直姿勢の抑止姿勢と、前記支持体2の変位形状への復帰に伴って前記錘4aが移動する方向へ揺動した退避姿勢との間で姿勢変更可能に構成され、前記退避姿勢から前記抑止姿勢に自律復帰可能に構成されている。尚、本発明においては、前記抑止機構4により記憶形状に復帰した時の前記支持体2の十分な振動が確保されるものであるが、前記抑止機構4を備えない場合も作動できるものである。
上述の温度検出装置が正常に作動するためには、前記支持体2の一端部2aが固定されるケース8内壁が水平姿勢から傾斜していることが必須となる。そこで、図3に示すように、ケース8が回転軸11により外ケース10に回転自在に軸支されるように構成し、操作用のつまみ12を回転操作することにより外ケース10との相対角度が調整可能に構成してあり、この外ケース10を測温対象体13に取り付けた後に操作用のつまみ12を回転操作することで、支持体2が所定の変位形状に変形できるように構成されている。従って、温度検出装置の測温対象体13への取付姿勢の自由度が確保されている。尚、温度検出装置の測温対象体13への取付方法は、外ケースに固定されたマグネットによる磁力取付、耐熱接着剤による取付、ボルト固定等適宜公知の取付方法を採用することができる。ここで、前記支持体2の固定端部2aの姿勢を測温対象体に対して姿勢変更自在に構成するための具体的な構造は上述のものに限定されるものではなく、ケース8が球状体に構成され、外ケース10に対して直交する二軸周りに回転可能な軸受機構を介して取り付けられるような構成も可能である。
以下に本発明の別実施形態を説明する。上述した抑止機構7と同様の機能を発揮するものとして、図4に示すように、底部に錘70cを備えた金属または樹脂製の抑止部材70aを揺動軸70b周りに揺動可能に軸支するとともに、一方への揺動を阻止し、他方への揺動を許容する揺動姿勢規制部材70dを備えて構成し、図4(a)に示すように、前記支持体2の変位形状から記憶形状への復帰作動時に前記抑止部材70aの揺動が前記揺動姿勢規制部材70dにより阻止される抑止姿勢となり、図4(b)に示すように、前記支持体2の記憶形状から変位形状への復帰作動時に前記抑止部材70aの揺動が許容され退避姿勢に移行するように構成するものであってもよい。
また、図5に示すように、一端がケース8の底部に固定された板バネ70eにより抑止機構7を構成するものであってもよい。つまり、図5(a)に示すように、撓み形状の板バネ70eの一端をケース8に固定し、前記支持体2の図中右周りの回転抑止力よりも左周りの回転抑止力が大となるように設定し、前記支持体2の変位形状から記憶形状への復帰作動時の復帰付勢力が所定の値より小なるときに前記板ばね70eにより復帰作動が抑止されるとともに、図5(b)に示すように、前記支持体2の記憶形状から変位形状への復帰作動時に前記板バネ70eが左周りに揺動して退避姿勢に移行するように構成するものである。
また、前記付勢機構4が前記支持体2を弾性力で変位させるバネ機構で構成されるものであってもよい。即ち、図6に示すように、形状記憶合金でなる板状の支持体2を、記憶形状への復帰時にケース8の取付面に垂直姿勢となるように、固定部材9により固定するとともに、前記支持体2の一方面に定常状態で湾曲姿勢となる板バネ4bを固定し、他方面に圧電素子3を取り付けるものである。この場合、測温対象体が正常温度のときには、図6(a)に示すように、前記付勢機構4としての板バネ4bにより前記支持体2が右方に湾曲しているが、測温対象体が形状記憶温度に異常に昇温すると、前記板バネ4bの付勢力に抗して記憶形状に復帰するべく、図6(b)に示すように、ケース8の対面に取り付けた抑止機構7(図1と同構造)から離脱して記憶形状を中心として振動することで前記圧電素子3に歪を付与するものである。
測温対象体が定常温度に低下すると、前記板バネ4bの付勢力が上回り、図6(c)に示すように、前記抑止機構7を越えて初期状態に復帰する。当該構成によれば、温度検出装置の測温対象体への取付姿勢には何らの制限が無くなり、取り付けの自由度がさらに高まるのである。本実施形態では、前記支持体2の自由端にも錘14を取り付けてあるが、この錘14は前記支持体2が記憶形状に復帰したときに生じる振動の振幅や振動時間を調整するための錘である。
さらに、前記付勢機構4にバネ機構を採用するものとしては、図7(a),(b),(c)に示すように、前記支持体2またはその自由端部に設けた振動調節用の錘14につるまきバネ4cを取り付けてその弾性力で前記支持体2を変位形状に変位させるように構成するものであってもよい。
上述した実施形態は、何れも測温対象体が定常温度から前記支持体2の形状記憶温度以上に異常に昇温して、前記支持体2が変位形状から記憶形状へ復帰作動する時に発信するものを説明したが、本発明による温度検出装置はこのようなものに制限されるものではなく、測温対象体が定常温度である前記支持体2の形状記憶温度からそれ以下の温度に異常に降温して、前記支持体2が記憶形状から変位形状へ変位作動した時に生じる振動により圧電素子を発電させて発信する用途にも使用することができるものである。
この場合には、前記支持体2の記憶形状から変位形状への付勢機構4による変位付勢力が所定値よりも大となるまで、前記支持体2の作動を抑止する抑止機構を設けることが好ましく、また、前記抑止機構4が、前記支持体2の記憶形状から変位形状への作動を抑止する抑止姿勢と、前記作動後に前記支持体2の元の記憶形状への復帰を許容する退避姿勢との間で姿勢変更可能に構成され、前記退避姿勢から前記抑止姿勢に自律復帰可能に構成されていることが好ましい。
上述した何れの実施形態においても、支持体に使用される形状記憶合金の形状記憶温度は測温対象体の特性に基づいて適宜設定されるものであり、また、その長さ、幅、厚み等の形状も特に制限されるものではない。
温度検出装置の作動を示し、(a)は支持体(形状記憶合金)が変位形状にあるときの説明図、(b)は支持体が記憶形状に復帰した時の振動の様子を示す説明図、(c)は支持体が変位形状に復帰するときの抑止機構の動作を示す説明図 (a)は温度検出装置の要部の側面図、(b)は温度検出装置の要部の正面図、(c)は温度検出装置に使用される圧電素子と無線発信装置のブロック構成図 温度検出装置のケースの説明図 別実施形態を示す温度検出装置の抑止機構を示し、(a)は抑止姿勢の説明図、(b)は退避姿勢の説明図 別実施形態を示す温度検出装置の抑止機構を示し、(a)は抑止姿勢の説明図、(b)は退避姿勢の説明図 付勢機構の別実施形態を示し、(a)は支持体(形状記憶合金)が変位形状にあるときの説明図、(b)は支持体が記憶形状に復帰した時の振動の様子を示す説明図、(c)は支持体が変位形状に復帰するときの抑止機構の動作を示す説明図 付勢機構の別実施形態を示し、(a)は支持体(形状記憶合金)が変位形状にあるときの説明図、(b)は支持体が記憶形状に復帰した時の振動の様子を示す説明図、(c)は支持体が変位形状に復帰するときの抑止機構の動作を示す説明図
符号の説明
2:支持体
3:圧電素子
4:付勢機構
5:無線発信装置
5a:充電回路
5b:発信回路
7:抑止機構

Claims (5)

  1. 一端部が固定され、他端部が開放された形状記憶合金でなる支持体と、前記支持体に取り付けられ、前記支持体の形状変位により歪が付与される圧電素子と、前記支持体を記憶形状とは異なる変位形状に変位させる付勢機構と、前記支持体の前記変位形状から前記記憶形状への復帰作動時、または、前記支持体の前記記憶形状から前記変位形状への変位作動時に、前記支持体に生じる振動により発電する前記圧電素子の発電電力により発信する無線発信装置とを備えて構成してある温度検出装置。
  2. 前記変位形状から前記記憶形状への復帰付勢力、または前記記憶形状から前記変位形状への変位付勢力が所定値よりも大となるまで、前記支持体の作動を抑止する抑止機構を設けてある請求項1記載の温度検出装置。
  3. 前記抑止機構が、前記支持体の作動を抑止する抑止姿勢と、前記作動後に前記支持体の元の形状への変位または復帰を許容する退避姿勢との間で姿勢変更可能に構成され、前記退避姿勢から前記抑止姿勢に自律復帰可能に構成されている請求項2記載の温度検出装置。
  4. 前記付勢機構が前記支持体を重力で変位させる錘で構成され、前記支持体の固定端部の姿勢が測温対象体に対して姿勢変更自在に構成されている請求項1から3の何れかに記載の温度検出装置。
  5. 前記付勢機構が前記支持体を弾性力で変位させるバネ機構で構成されている請求項1から3の何れかに記載の温度検出装置。
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