WO2021153225A1 - 計測システムおよび診断システム - Google Patents

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Definitions

  • FIG. 3B shows the moment when the bimetal 24 is deformed by an increase in temperature and the shape of the warp is inverted to a shape that is convex upward (the second shape in the second example).
  • the hammer 27 provided on the spring member 26 rapidly moves upward due to the elastic force of the spring member 26, and the vibration power generation element 11 Hit.
  • the vibration power generation element 11 generates electricity by the vibration or sound generated by this.
  • the antenna 32 receives an identification signal unique to the measurement system 1a as in the measurement system 1 of the first embodiment described above. You may send from to the outside.

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Abstract

計測システムは、環境状態量の変化に応じて音または振動を発生する振動発生部と、振動発生部により発生された音または振動により発電する振動発電部と、振動発電部が発電した電力で駆動され、所定の情報を送信する送信部と、を備える。

Description

計測システムおよび診断システム
 本発明は、計測システムおよび診断システムに関する。
 社会インフラ等の装置を無人で監視し、監視した結果を無線通信等により送信するシステムが提案されている。従来のシステムにおいては、消費電力を低減するために、監視を行う稼動状態に比べ、監視を行わない待機状態における消費電力を削減することで、省電力を図っている(特許文献1参照)。
日本国特開2016-208067号公報
 特許文献1のシステムにおける端末装置は、低電力化のために稼働状態と低消費電力の待機状態とを切り替える。しかし、監視対象から取得した入力信号に基づいて待機状態から稼働状態への切り替えを行うために、低消費電力の待機状態においても入力信号の受信に必要な程度の電力を常に消費する。このため、待機状態における消費電力を十分に削減することはできない。
 第1の態様によると、計測システムは、環境状態量の変化に応じて音または振動を発生する振動発生部と、前記振動発生部により発生された音または振動により発電する振動発電部と、前記振動発電部が発電した電力で駆動され、所定の情報を送信する送信部と、を備える。
 第2の態様によると、診断システムは、診断対象物の近傍に配置された第1の態様の計測システムと、前記計測システムから送信される信号を受信し、前記信号に基づいて前記診断対象物の状態を診断する受信システムと、を備える。
 本発明によれば、計測システムの消費電力を大幅に削減することができる。
第1実施形態の計測システムの概略構成を示す図。 振動発生部の第1の例を示す図。 振動発生部の第2の例を示す図。 振動発生部の第3の例を示す図。 振動発生部の第4の例を示す図。 振動発生部の第5の例を示す図。 振動発生部の第6の例を示す図。 第2実施形態の計測システムの概略構成を示す図。 診断システムの一実施形態の概略構成を示す図。
 (一実施形態の計測システム)
 以下、図1を参照して第1実施形態の計測システム1について説明する。
 図1は、第1実施形態の計測システム1の概略構成を示す図である。計測システム1は、温度、圧力、流量等の環境状態量の変化に応じて音または振動を発生する振動発生部20と、振動発生部20により発生された音または振動により発電する振動発電部10と、所定の情報を送信する送信部30とを備えている。図1では、振動発電部10および送信部30を、それぞれ破線で囲って示している。
 振動発電部10は、エレクトレット型発電素子、ピエゾ型発電素子、電磁誘導型、または磁歪型の発電素子である振動発電素子11を含んでいる。振動発電素子11は、音または振動の周波数に等しい周波数を持つ交流電力を発電する。振動発電素子11により発電された電力は、接続配線12、13により、一例として4個の整流素子を含む全波整流型の整流回路14に伝達され、整流回路14により整流され、コンデンサ15に蓄電される。そして、電圧変換器(DC/DCコンバータ)16により所定の電圧に変換され、コンデンサまたは蓄電池を含む蓄電部17に充電される。
 なお、整流回路14は、全波整流型に限らず、半波整流型であっても良い。
 一例として、蓄電部17の一端(図1中の下端)は、グランドに接続されている。以下では、蓄電部17の他端(図1中の上端)の電圧を出力電圧V1と呼ぶ。
 振動発電部10が発電した電力に基づく出力電圧V1は、送信部30を構成する通信回路31の電源端子であるVCC端子に入力される。通信回路31は一例として、トランジスタ等の増幅素子、発振素子、SAWデバイス等の周波数選択フィルタ素子を含む通信回路である。通信回路31のRF端子はアンテナ32に接続されており、GND端子はグランドに接続されている。
 通信回路31は、基準電圧である第1電圧より高い電圧がVCC端子に入力されると起動し、一例として計測システム1に固有の識別信号を含む高周波信号をRF端子からアンテナ32に出力する。すなわち、固有の識別信号を含む信号が、電波としてアンテナ32から外部に向かって送信される。識別信号は、数字に関する情報を信号化したものであっても良く、アルファベットに関する情報を信号化したものであっても良い。
 振動発生部20の構成の詳細については後述するが、振動発生部20は、温度、圧力、流量等の環境状態量が概ね所定の値になると、音または振動を発生する。その際に生じる音または振動により、振動発電素子11を含む振動発電部10は発電を行ない、振動発電部10の出力電圧V1が上述の第1電圧よりも高い電圧に上昇する。これにより、通信回路31は起動され、計測システム1に固有の識別信号を含む信号が、電波としてアンテナ32から外部に向かって送信される。
 一方、温度、圧力、流量等の環境状態量が上述の所定の値に達していない場合には、振動発生部20は音または振動を発生せず、振動発電部10は発電を行なわない。あるいは環境に存在する音または振動により振動発電部10が発電を行っても、その発電量は小さい。よって、電圧変換器16によっても、出力電圧V1を上述の第1電圧まで高めて、通信回路31を起動させることはできない。このため、計測システム1に固有の識別信号を含む電波が、アンテナ32から外部に向かって送信されることはない。
 従って、後述する図9に示した外部の受信システム80は、計測システム1から送信された信号(電波)を検出することにより、計測システム1が計測している温度、圧力、流量等の環境状態量が概ね所定の値に達したことを検出することができる。
 なお、送信部30から送信される信号は、電波による無線信号に限られるものではなく、有線による電気信号であっても良く、光による信号であっても良い。
 なお、図1においては、振動発生部20と振動発電部10とが離れて構成されている例を示しているが、後述するように振動発電部10の少なくとも一部が振動発生部20に含まれていても良い。逆に、振動発生部20の少なくとも一部が振動発電部10に含まれていても良い。
 (振動発生部の第1の例)
 図2を参照して、振動発生部20の第1の例である振動発生部20aについて説明する。図2に示した第1の例においては、振動発電部10のうちの振動発電素子11は、振動発生部20aの内部に配置されている。
 振動発生部20aは、ケース21、キャップ22、およびガイド23等からなる筐体を有し、筐体内に振動発電素子11と、温度変化により形状が変動し音または振動を発生する部材の一例としての円板形状のバイメタル(バイメタルディスク)24を有している。バイメタル24は、一例として線膨張率が異なる2種の金属板を貼り合わせたものであり、そのうちの少なくとも1つの金属板は、比較的高い剛性を有している。バイメタル24は、キャップ22とガイド23とが形成する空洞内に設置されている。
 図2(a)は比較的温度が低い状態における振動発生部20aを示している。このとき、バイメタル24の形状は、図2(a)の中の上方に凸に反った形状(第1の例における第1形状)である。作動ピン25は、ガイド23に設けられた不図示の貫通孔を貫通して配置されている。作動ピン25の一端はバイメタル24の概ね中央に接し、他端はバネ部材26の押圧部26aに接している。バネ部材26の下端はケース21に固定されており、バネ部材26の弾性力により、バネ部材26の押圧部26aは、作動ピン25を上方に押し上げている。
 図2(b)は、温度の上昇によりバイメタル24が変形し、反りの形状が下に凸の形状(第1の例における第2形状)に急激に反転した瞬間を示す。バイメタル24の反転に伴う衝撃力は、作動ピン25を通じてバネ部材26の押圧部26aに伝わり、バネ部材26を急激に弾性変形させる。その結果、バネ部材26の概ね先端部に設けられているハンマー27が急激に移動し、振動発電素子11を上面から叩く。振動発電素子11は、ゴムまたはばねを含む弾性体28を介してケース21に支持されており、ハンマー27に叩かれることにより振動発電素子11は振動する。
 振動発電素子11は、その際に生じる振動または音により、発電を行う。発電された電力は、導入部18を経て振動発生部20aの外部まで繋がる接続配線12、13を経て、図1に示した整流回路14に入力される。そして振動発電素子11により発電された電力により、図1に示した計測システム1の送信部30は起動され、計測システム1に固有の識別信号を含む信号が、電波としてアンテナ32から外部に向かって送信される。
 従って、所定の温度において第1形状から第2形状に急激に変化(反転)するバイメタル24を用いることにより、振動発生部20aが設置された環境の温度が変化し、概ね所定の温度に上昇した際に、所定の信号を外部に送信する計測システム1が実現できる。
 図2(c)は、ハンマー27が振動発電素子11を叩いた後の状態を示す。バネ部材26の弾性力によって、バネ部材26に設けられているハンマー27は振動発電素子11から離れる。
 その後、振動発生部20aの周囲の温度が低下すると、バイメタル24の形状は図2(a)に示したように上に凸に反った状態に戻る。しかし、この場合には、バネ部材26に設けられているハンマー27は上方に移動し、振動発電素子11を叩くことはなく、振動発電素子11が発電を行うこともない。
 ハンマー27と振動発電素子11の距離、バネ部材26の弾性定数等を、適宜設定することにより、温度上昇に伴うバイメタル24の反転に際し、ハンマー27が一度だけ振動発電素子11を叩く構成としても良い。
 なお、バイメタル24の上下を上記の例とは反転して配置することにより、温度が低下するとハンマー27が振動発電素子11を叩き、振動発電素子11が発電を行う構成としても良い。
 (振動発生部の第2の例)
 図3を参照して、第2の例の振動発生部20bについて説明する。第2の例の振動発生部20bは、その大部分が上述の第1の例の振動発生部20aと共通する。従って、以下では、特に第1の例の振動発生部20aとの相違点について説明し、共通する構成については適宜説明を省略する。
 図3(a)は比較的温度が低い状態における第2の例の振動発生部20bを示している。第1の例の振動発生部20aと異なり、第2の例の振動発生部20bにおいては、振動発電素子11は、弾性体28を介してガイド23に支持されている。また、バイメタル24は、低温時に下に凸となる形状(第2の例における第1形状)に反っている。この状態では、バネ部材26の押圧部26aは、上方から作動ピン25を介してバイメタル24により下方に押されている。
 図3(b)は、温度の上昇によりバイメタル24が変形し、反りの形状が上に凸となる形状(第2の例における第2形状)に反転した瞬間を示す。このとき、バネ部材26の押圧部26aを下方に押す力が解放されるので、バネ部材26に設けられたハンマー27は、バネ部材26の弾性力により上方に急激に移動し、振動発電素子11を叩く。これにより生じる振動または音により、振動発電素子11は発電を行う。
 そして、振動発電素子11により発電された電力により、図1に示した計測システム1の送信部30は起動され、計測システム1に固有の識別信号を含む信号が、電波としてアンテナ32から外部に向かって送信される。
 その後、バネ部材26に設けられたハンマー27は、バネ部材26の復元力により振動発電素子11から離れ、振動発電素子11から離れた位置で静止する。
 その後、振動発生部20bの周囲の温度が低下すると、バイメタル24の形状は図3(a)に示したように下に凸に反った状態に戻る。このとき、バイメタル24は作動ピン25を通じてバネ部材26に設けられたハンマー27を急激に下方に移動させる。しかし、ハンマー27の移動方向は、振動発電素子11から離れる方向であり振動発電素子11を叩くことはなく、従って、振動発電素子11が発電を行うこともない。
 第2の例の振動発生部20bにおいては、温度変化により急激に変形するバイメタル24による衝撃力自体によってではなく、バネ部材26の弾性力によりハンマー27が振動発電素子11を叩く。このため、振動発電素子11を叩く撃力を概ね一定の大きさとすることができる。従って、振動発電素子11に安定的に発電を行わせることができる。
 なお、第2の例の振動発生部20bにおいても、バイメタル24の上下を上記の例とは反転して配置することにより、温度が低下するとハンマー27が振動発電素子11を叩き、振動発電素子11が発電を行う構成としても良い。
 (振動発生部の第3の例)
 図4を参照して、第3の例の振動発生部20cについて説明する。第3の例の振動発生部20cは、その大部分が上述の第1の例の振動発生部20aと共通する。従って、以下では、特に第1の例の振動発生部20aとの相違点について説明し、共通する構成については適宜説明を省略する。
 図4は比較的温度が低い状態における、第3の例の振動発生部20cを示している。第3の例の振動発生部20cにおけるバイメタル24は、低温時に下に凸となる形状(第3の例における第1形状)に反っている。
 振動発生部20cの周囲の温度が所定の温度以上に上昇すると、バイメタル24は、上に凸となる形状(第3の例における第1形状)に急減に変形する。その結果、作動ピン25はバイメタル24により上方に急激に移動させられ、作動ピン25が振動発電素子11を叩く。これにより生じる振動または音により、振動発電素子11が発電する。
 第3の例の振動発生部20cの構成は、バネ部材26を省略できるためシンプルであり、第1の例の振動発生部20aおよび第2の例の振動発生部20bの構成に比べてコストダウンが図れる。
 一方、第1の例の振動発生部20aおよび第2の例の振動発生部20bの構成は、振動発生部20a、20bの向きを重力方向に関係なく配置できるという効果がある。
 なお、第1の例から第3の例の振動発生部20a~20cのいずれにおいても、振動発電素子11が設置される位置は、振動発生部20a~20cの内部に限らず、振動発生部20a~20cの近傍であっても良い。
 第1の例から第3の例の振動発生部20a~20cにおいては、バイメタル24は、環境状態量としての温度の変化に応じて、形状が第1形状から第2形状に急激に変化する変形部材であるということができる。
 (振動発生部の第4の例)
 図5を参照して、第4の例の振動発生部20dについて説明する。第4の例の振動発生部20dは、多くの部分が上述の第3の例の振動発生部20cと共通する。従って、以下では、特に第3の例の振動発生部20cとの相違点について説明し、共通する構成については適宜説明を省略する。
 第4の例の振動発生部20dは、環境状態量の一例である圧力に応じて音または振動を発生する。振動発生部20dは、第3の例の振動発生部20cと同様に、ケース21、キャップ22、およびガイド41等からなる筐体を有し、筐体内に振動発電素子11と、圧力隔壁42とを有している。
 圧力隔壁42はガイド41が形成する気密空間44と開放空間45との隔壁として設けられており、気密空間44は、圧力隔壁42および支持部43により、開放空間45に対して気密化されている。一方、開放空間45は、通気孔46を介して外部と繋がっており、開放空間45内の圧力は、外部の圧力(気圧)と同一の圧力である。
 圧力隔壁42は、一例として比較的高い剛性を有する金属板であり、気密空間44および開放空間45の双方の気体の気圧差により気密空間44側に凹形状となっている。圧力隔壁42の上には作動ピン25が配置され、作動ピン25はガイド41に設けた貫通孔を介して、その上端が振動発電素子11と対向するように配置されている。作動ピン25とガイド41との間の気密性を保つために、作動ピン25とガイド41との間に真空ベローズ47が設けられている。
 なお、作動ピン25とガイド41との間の気密性が十分に保たれている場合には、真空ベローズ47は設けなくても良い。
 大気圧が所定の値より上がると、開放空間45側の気圧が上がり、圧力隔壁42は気密空間44側が凸形状となるように急激に変形する。
 この変形により、作動ピン25が上方に押し上げられて振動発電素子11に衝突し、振動発電素子11は振動する。
 一方、大気圧が下がると、開放空間45側の気圧も下がり、解放空間45内の気圧と気密空間44内の気圧との差が所定値以上になると、圧力隔壁42は、元の気密空間44側が凹形状となる形状に変形する。
 なお、第4の例の振動発生部20dは、上述の大気圧の変化に応じて音を発生する構成に限らず、計測対象物の内部の気圧、液圧(水圧)に応じて音を発生する構成とすることもできる。このためには、例えば、通気孔46を介して開放空間45に計測対象物の内部の気体または液体を導入すればよい。
 第4の例の振動発生部20dにおいては、圧力隔壁42は、環境状態量としての圧力の変化に応じて、形状が第1形状から第2形状に急激に変化する変形部材であるということができる。
 (振動発生部の第5の例)
 図6を参照して、第5の例の振動発生部20eについて説明する。第5の例の振動発生部20eは、多くの部分が上述の第3の例の振動発生部20cと共通する。従って、以下では、特に第3の例の振動発生部20cとの相違点について説明し、共通する構成については適宜説明を省略する。
 第5の例の振動発生部20eは、環境状態量の一例である流量に応じて音または振動を発生する。振動発生部20eは、第3の例の振動発生部20cと同様に、ケース21、およびガイド51等からなる筐体を有し、筐体内に振動発電素子11と変動部52とを有している。変動部52は、一例として比較的高い剛性を有する金属板であり、作動ピン25側が凹形状の曲面形状を有している。変動部52の端部は支持部53によりガイド51の内壁に固定されている。
 ガイド51の下端部は、配管60の側面に固定されている。配管60には、略L字型の形状を有するパドル54が支点56を回転軸として回動可能に挿入されている。パドル54の第1部分54aは配管60の内部にあり、パドル54の第2部分54bは配管60の外部にあり、第2部分54bに設けられた押圧部55が変動部52に対向するように配置されている。
 図6に示したように、配管60の内部を流体61が矢印で示した向きに流れると、パドル54の第1部分54aには支点56を回転軸としてパドル54を左回りに回転させる力が加わる。この力はパドル54の第2部分54bに伝わり、第2部分54bに設けられている押圧部55は、変動部52を上方に押す。
 配管60の内部を流れる流体61の流量が所定の値以上になると、押圧部55が変動部52を上方に押す力が強まり、変動部52の形状が作動ピン25側に凸形状となるように急激に変形する。
 この変形により、作動ピン25が上方に押し上げられて振動発電素子11に衝突し、振動発電素子11は振動する。
 一方、配管60の内部を流れる流体61の流量が所定の値未満になると、押圧部55が変動部52を上方に押す力が弱まり、変動部52は作動ピン25の重さ等により作動ピン25側に凹形状である元の形状に戻る。
 第5の例の振動発生部20eにおいて、パドル54を、流量の変化に応じて第2部分54bの位置が変化する変位部であるということができる。また、変動部52を、パドル54(変位部)の位置に応じて形状が第1形状から第2形状に急激に変化する変形部材であるということができる。
 以上の第1から第5の例の振動発生部20a~20eにおいては、バイメタル24、圧力隔壁42、および変動部52の形状の急激な変化が作動ピン25を移動させ、作動ピン25が振動発電素子11に衝突した振動により、振動発電素子11は発電を行うものとした。しかし、作動ピン25を設けず、バイメタル24、圧力隔壁42、および変動部52が急激に変形する際に生じる音により、振動発電素子11に発電を行わせても良い。
 (振動発生部の第6の例)
 図7を参照して、第6の例の振動発生部20fについて説明する。第6の例の振動発生部20fは、多くの部分が上述の第4の例の振動発生部20dと共通する。従って、以下では、特に第4の例の振動発生部20dとの相違点について説明し、共通する構成については適宜説明を省略する。
 第6の例の振動発生部20fにおいても、第4の例の振動発生部20dと同様に、環境状態量の一例である圧力に応じて音または振動を発生する。振動発生部20fは、ケース21、およびガイド41等からなる筐体を有し、筐体内に振動発電素子11と、可動板49とを有している。ガイド41の上面41Tは水平面に対して傾斜しており、上面41T上には球体57が載置されている。
 ケース21の床面であって、傾斜した上面41Tの下方側の近傍には、振動発電素子11が弾性体28を介して配置されている。後述するように、振動発電素子11は、上面41Tから転がり落ちた球体57が落下する位置に配置されている。
 可動板49はガイド41が形成する気密空間44と開放空間45との隔壁として設けられており、気密空間44は、可動板49および支持部43により、開放空間45に対して気密化されており、一例として1気圧よりも高い気圧に保たれている。一方、開放空間45は、通気孔46を介して外部と繋がっており、開放空間45内の圧力は、外部の圧力(気圧)と同一の圧力である。
 可動板49は、一例として、気密空間44と開放空間45との気圧差に応じて変形する、比較的剛性の低い金属板である。可動板49の上には作動ピン25が配置され、作動ピン25はガイド41に設けた貫通孔を介して、その上端25Tがガイド41の上面41T上に突出している。作動ピン25の上端25Tは、球体57が上面41Tを転がり落ちることを抑止している。
 振動発生部20fにおいては、開放空間45内の圧力が、振動発電素子11が配置されている空間内に伝達しないように、作動ピン25とガイド41との間に真空ベローズ47が設けられている。
 なお、作動ピン25とガイド41との間の気密性が十分に保たれている場合には、真空ベローズ47は設けなくても良い。
 外部の圧力(気圧)が上昇すると、開放空間45側の気圧が上がり、可動板49は徐々に変形して下方に押し下げられる。このため、作動ピン25の上端25Tの位置も徐々に下方に移動する。そして、外部の圧力が所定の圧力に達すると、球体57は作動ピン25の上端25Tにより抑止されることなく上面41Tを転がり落ち、破線で示した球体57fとなり、振動発電素子11上に落下する。
 球体57fの落下により、振動発電素子11には振動が発生し、これに伴い音も発生する。従って、第6の例の振動発生部20fにおいても、環境状態量である圧力の変化に応じて音または振動が発生する。そして、球体57fの落下により生じた音または振動により、振動発電素子11は発電する。
 なお、振動発電素子11を金属等からなる不図示の共鳴板で覆い、共鳴板の上に球体57fを落下させた際に共鳴板から発生する音により、振動発電素子11を発電させる構成としても良い。
 なお、第6の例の振動発生部20fにおいても、上述の第4の例の振動発生部20dと同様に、計測対象物の内部の気圧、液圧(水圧)に応じて音を発生する構成とすることもできる。
 上述の第6の例の振動発生部20fにおいては、圧力の変化に応じて徐々に変形(変位)する可動板49を用いている。
 しかし、可動板49はこの構成に限られるわけではなく、例えば、可動板49を温度変化により徐々に形状が変化する、比較的低剛性のバイメタルで構成しても良い。この場合には、バイメタルで構成された可動板49は、一例として、低温においては図7に示したように上に凸の形状であり、温度の上昇に伴って下に凸の形状へと徐々に変化し、作動ピン25の上端25Tの位置は徐々に下降する。そして、所定の温度において、球体57は作動ピン25の上端25Tにより抑止されることなく上面41Tを転がり落ちるため、振動発生部20fは、環境状態量である温度の変化に応じて音または振動を発生することになる。
 また、比較的低剛性の可動板49の一方の側が、上述の第5の例の振動発生部20eに含まれるようなパドル54の第2部分54bにより押される構成としても良い。この構成により、振動発生部20fに、環境状態量である流量の変化に応じて音または振動を発生させることもできる。
(第1実施形態の計測システムの効果)
(1)上述の第1実施形態の計測システム1は、環境状態量の変化に応じて音または振動を発生する振動発生部20、20a~20fと、振動発生部20、20a~20fにより発生された音または振動により発電する振動発電部10と、振動発電部10が発電した電力で駆動され、所定の情報を送信する送信部30と、を備えている。
 この構成により、振動発生部20、20a~20fにより発生された音または振動により振動発電部10で発電された電力により、送信部30を駆動することができ、消費電力が大幅に削減された計測システム1が実現できる。このため、電力線の配線および電池交換等の電源に関するメンテナンスが不要であり、設置コストおよび維持コストが安価である計測システム1が実現できる。
(2)振動発生部20、20a~20eは、環境状態量の変化に応じて形状が第1形状から第2形状に急激に変化する変形部材(バイメタル24、圧力隔壁42、変動部52)を含むものであっても良い。この場合には、振動発生部20、20a~20eは、変形部材により一定以上の音量、または振動エネルギーを生じさせることができるので、振動発電部10は送信部30からの送信を行うために十分な電力を発電することができる。
(3)環境状態量が温度であれば、変形部材は、温度の変化に応じて形状が急激に変化するバイメタル24であっても良い。これにより、環境の温度が所定の温度に達したことを送信部30から送信することができる。
(4)環境状態量が圧力であれば、変形部材は、圧力の変化に応じて形状が急激に変化する圧力隔壁42であっても良い。これにより、環境の圧力が所定の圧力に達したことを送信部30から送信することができる。
(5)環境状態量が流量であれば、振動発生部20eは、流量の変化に応じて少なくとも一部の位置が変化する変位部(パドル54)をさらに含み、変形部材(変動部52)は、変位部の位置に応じて形状が急激に変化する構成であっても良い。これにより、計測システム1が計測する環境状態量である流量が所定の流量に達したことを送信部30から送信することができる。
(6)送信部30は、無線により送信を行う無線送信部であっても良く、この場合には、有線の信号線を設けることなく、遠隔地に環境状態量の変化に関する情報を送信することができる。
(7)送信部30は、振動発電部10が発電する電力が第1電圧を超えると送信を行い、振動発電部10が発電する電力が第1電圧以下では送信を行わない構成としても良い。この構成により、振動発電部10が、振動発生部20、20a~20fにより生じた以外の音または振動、すなわち環境に存在する音または振動により発電した電力により送信部30が誤動作する恐れが低減される。すなわち、計測システム1が誤報を発する恐れが低減される。
 (第2実施形態の計測システム)
 以下、図8を参照して第2実施形態の計測システム1aについて説明する。第2実施形態の計測システム1aは、上述の第1実施形態の計測システム1の構成に加えて、さらに、温度、圧力、流量等の環境状態量の検出を行う検出部35と、検出部35が検出した環境状態量に関する信号を処理する信号処理部33とを備えている。送信部30、信号処理部33、および検出部35は、振動発電部10から供給される電力の電圧が上述の第1電圧より高い電圧になると駆動される。
 検出部35は、計測システム1aが設置された環境における環境状態量である温度、圧力、流量等を検出するセンサ36と、検出回路37とを有している。検出部35が、温度を検出する場合には、センサ36はサーミスタまたは熱電対等を含み、圧力を検出する場合にはセンサ36は圧力センサや圧力トランスデューサ等を含み、流量を検出する場合にはセンサ36は渦流量センサや電磁流量計等を含む。
 検出回路37は一例として、トランジスタや差動アンプ等の増幅素子を含む回路である。検出回路37は、センサ36から出力されたアナログ信号をSin端子から受信し、受信した信号に対して増幅等の処理を行い、処理されたアナログ信号をVout端子から第1信号S1として出力する。検出回路37のVCC端子には、振動発電部10の蓄電部17から出力される電力が供給され、検出回路37のGND端子はグランドに接続されている。
 信号処理部33は、一例として、アナログ/デジタル変換器を含み、変換されたデジタル信号に対して所定の信号処理を行うマイクロコントローラ等の半導体集積回路である。信号処理部33の入力端子SIは、検出回路37のVout端子に接続されており、検出回路37のVout端子から出力された第1信号S1は、信号処理部33の入力端子SIに入力される。信号処理部33のVCC端子には、振動発電部10の蓄電部17から出力される電力が供給され、信号処理部33のGND端子はグランドに接続されている。
 信号処理部33の入力端子SIに入力された第1信号S1は、信号処理部33においてアナログ信号からデジタル信号に変換(A/D変換)される。さらに、信号処理部33においてA/D変換された第1信号に基づいて、センサ36が検出した温度、圧力、流量等の環境状態量に関する数値情報を算出する信号処理がなされる。信号処理により第1信号S1から抽出された数値情報は、デジタルの第2信号S2として、信号処理部33の出力端子SOから出力される。
 信号処理部33は、不図示のROM等に記憶されているプログラムに従って、上述の信号処理を行う。
 なお、信号処理は、アナログの第1信号S1をデジタルの第2信号S2にA/D変換する処理も含むものであり、従って、第2信号S2は、第1信号S1を単にA/D変換した信号であっても良い。
 通信回路31aの入力端子SSは、信号処理部33の出力端子SOに接続されており、入力端子SSには信号処理部33の出力端子SOから出力された第2信号S2が入力される。通信回路31aは、上述の第1実施形態における通信回路31と基本的には同様である。ただし、入力端子SSから入力された第2信号S2を、アンテナ32から無線送信するのに適した変調信号として変調し、増幅し、増幅された変調信号をRF端子からアンテナ32に出力する機能をさらに有している。第2信号に基づいて変調された変調信号は、アンテナ32から外部に向かって送信される。
 なお、信号処理により第1信号S1から抽出された環境状態量に関する数値情報が、所定の正常範囲にある場合には、信号処理部33は通信回路31aに対して、第2信号S2に代えて、送信不要を伝達する信号を送信しても良い。送信不要を伝達する信号を受信した通信回路31aは、外部への送信を行わない。
 第2実施形態の計測システム1aにおいても、検出部35が検出した情報に基づく信号に加えて、上述の第1実施形態の計測システム1と同様に、計測システム1aに固有の識別信号をアンテナ32から外部に向かって送信しても良い。
 なお、検出部35は、温度、圧力、流量等の環境状態量の検出を行うものには限定されず、例えば、計測システム1aの周囲の状況を画像として撮像するものであっても良く、周囲の音を検出するものであっても良い。これに合わせて、信号処理部33および送信部30も、それぞれ画像信号や音声信号を処理および送信するものであっても良い。
(第2実施形態の計測システムの効果)
(8)第2実施形態の計測システム1aは、上述の第1実施形態の計測システム1に加えて、振動発電部10が発電した電力で駆動され、所定の検出を行う検出部35をさらに備え、送信部30は検出部35が所定の検出を行って得た情報に基づく情報を送信する。この構成により、上述の第1実施形態の計測システム1における効果に加えて、検出部35により、より正確な情報を検出し送信できるという効果を有している。
 (一実施形態の診断システム)
 図9は、一実施形態の診断システム100の概略構成を示す図である。診断システム100は、一例として、診断対象物として化学プラント70の運転状態を診断するシステムである。診断システム100においては、化学プラント70内の各部の環境状態量を計測するために、化学プラント70内の各部の近傍に上述の第1実施形態または第2実施形態の計測システム1、1aを配置してある。
 化学プラント70においては、原油タンク62や配管(64、65等)等が複雑かつ密に配置されていると共に、石油類や高圧ガス等の引火性の高い原料を使用しているため、その内部に常時電力を使用する計測システムを配置することは難しい。しかし、上述の第1実施形態および第2実施形態の計測システム1、1aは、電力を供給する配線が不要であり、かつ電池等の電源のメンテナンスも不要なため、化学プラント70等の複雑な設備の計測に適している。
 化学プラント70の蒸留塔63の図9中に矢印で示した箇所には、計測システム1bが設置されている。計測システム1bは、上述の計測システム1であって、環境状態量としての温度の変化に応じて音または振動を発生する振動発生部20a~20cのいずれか1つを備えたものである。計測システム1bの振動発生部20a~20cは、蒸留塔63の側面に接して、または少なくとも一部が蒸留塔63の内部に埋め込まれて配置されている。
 蒸留塔63の側面または内部の温度が所定の温度以上になると、計測システム1bが備える振動発生部20a~20cは音または振動を発生する。そして、計測システム1bが備える振動発電部10は、この音または振動により発電し、送信部30から計測システム1bの識別信号を含む信号が無線送信される。
 化学プラント70の配管64の図9中に矢印で示した箇所には、計測システム1cが設置されている。計測システム1cは、上述の計測システム1であって、環境状態量としての流量の変化に応じて音または振動を発生する振動発生部20eを備えたものである。配管64の内部を流れる液体または気体の流量が所定の流量以上になると、計測システム1cが備える振動発生部20eは音または振動を発生する。そして、計測システム1cが備える振動発電部10は、この音または振動により発電し、送信部30から計測システム1cの識別信号を含む信号が無線送信される。
 化学プラント70の配管65の図9中に矢印で示した箇所には、計測システム1dが設置されている。計測システム1dは、上述の計測システム1であって、環境状態量としての圧力の変化に応じて音または振動を発生する振動発生部20dを備えたものである。計測システム1dの振動発生部20dは少なくとも一部が配管65の内部に埋め込まれて配置されている。
 配管65の内部の液体または気体の圧力が所定の圧力以上になると、計測システム1dが備える振動発生部20dは音または振動を発生する。そして、計測システム1dが備える振動発電部10は、この音または振動により発電し、送信部30から計測システム1dの識別信号を含む信号が無線送信される。
 計測システム1b~1dが無線送信した信号は、受信システム80により受信される。受信システム80には、例えば商用電源等からの電力が供給されており、常時、計測システム1b~1dからの信号を受信可能な状態に保たれている。受信システム80は、計測システム1b~1dが無線送信した信号に含まれる上述の識別信号を認識することにより、どの計測システム1b~1dから信号が送信されたかを認識することができる。従って、受信システム80は、どの計測システム1b~1dが計測している環境状態量が、警報が発せられるレベルに達しているかを診断することができる。
 なお、計測システム1b~1dとして、第1実施形態の計測システム1であって、図7に示した上述の第6の例の振動発生部20fを備えるものを使用しても良い。この場合、振動発生部20fは、上述のように温度、圧力、および流量のいずれか1つの変化により音または振動を発生するものとしても良い。
 また、計測システム1b~1dは、上述の第1実施形態の計測システム1に限られるものではなく、上述の第2実施形態の計測システム1aを用いても良い。この場合、受信システム80は、計測システム1aから送信される、計測システム1aの検出部35が検出した情報に基づく信号も受信しても良い。
 上述の一実施形態においては、診断システム100の診断対象物は、化学プラント70を構成する設備であるとしたが、診断対象物はこれらに限定されるものではない。診断システム100は、温度、圧力、および流量等の環境状態量を診断する必要がある対象であれば、どのような対象物を診断しても良い。例えば、大型建造物のエアコン設備や、工場の排気設備、ボイラー等の燃焼設備等を診断対象としても良い。
 なお、化学プラント70のように引火性の高い原料を扱う設備を診断する場合には、計測システム1、1aが備える振動発生部20、20a~20fの少なくとも一部を、音および振動を発生する際の衝撃により火花を飛ばさない材料(銅、真鍮、アルミ等の金属、またはセラミック等)で製造しても良い。あるいは、上記以外の金属材料で製造し、相互に接触する部分を樹脂等の保護膜を覆っても良い。すなわち、計測システム1b~1dは、防爆規格を満たしたものであっても良い。
 なお、診断システム100において、計測システム1b~1dから受信システム80への送信は、電話回線、またはインターネット回線等の回線を経由して行うものであっても良い。すなわち、計測システム1b~1dから送信された信号は、始めに中継局により受信され、中継局から回線を経由して、受信システム80に送信されても良い。
 (一実施形態の診断システムの効果)
(9)一実施形態の診断システム100は、診断対象物(62、63、64)の近傍に配置された第1実施形態または第2実施形態の計測システム1b~1dと、計測システム1b~1dから送信される信号を受信し、信号に基づいて診断対象物(62、63、64)の状態を診断する受信システムと、を備えている。従って、消費電力が大幅に削減された計測システム1b~1dを用いることにより、計測システム1b~1dへの電力線の配線および電池交換等の電源に関するメンテナンスが不要となり、設置コストおよび維持コストが安価である診断システム100が実現できる。
 上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、各実施形態および変形例は、それぞれ単独で適用しても良いし、組み合わせて用いても良い。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
 次の優先権基礎出願の開示内容は引用文としてここに組み込まれる。
 日本国特願2020-011202号(2020年1月27日出願)
 1、1a~1d…計測システム、10…振動発電部、11…振動発電素子、12,13…接続配線、14…整流回路、15…コンデンサ、16…電圧変換器、17…蓄電部、20、20a~20f…振動発生部、24…バイメタル(変形部材)、30…送信部、31,31a…通信回路、32…アンテナ、35…検出部、36…センサ、37…検出回路、33…信号処理部、42…圧力隔壁(変形部材)、52…変動部(変形部材)、54…パドル(変位部)、70…化学プラント(対象物)、80…受信システム、100…診断システム

Claims (13)

  1.  環境状態量の変化に応じて音または振動を発生する振動発生部と、
     前記振動発生部により発生された音または振動により発電する振動発電部と、
     前記振動発電部が発電した電力で駆動され、所定の情報を送信する送信部と、
    を備える計測システム。
  2.  請求項1に記載の計測システムにおいて、
     前記振動発生部は、前記環境状態量の変化に応じて形状が第1形状から第2形状に急激に変化する変形部材を含む、計測システム。
  3.  請求項2に記載の計測システムにおいて、
     前記環境状態量は温度であり、前記変形部材は、温度の変化に応じて形状が急激に変化するバイメタルである、計測システム。
  4.  請求項2に記載の計測システムにおいて、
     前記環境状態量は圧力であり、前記変形部材は、圧力の変化に応じて形状が急激に変化する圧力隔壁である、計測システム。
  5.  請求項2に記載の計測システムにおいて、
     前記環境状態量は流量であり、
     前記振動発生部は、流量の変化に応じて少なくとも一部の位置が変化する変位部をさらに含み、
     前記変形部材は、前記変位部の位置に応じて形状が急激に変化する、計測システム。
  6.  請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の計測システムにおいて、
     前記送信部は、無線により送信を行う無線送信部である、計測システム。
  7.  請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の計測システムにおいて、
     前記送信部は、前記振動発電部が発電する電力が第1電圧を超えると前記送信を行い、前記振動発電部が発電する電力が前記第1電圧以下では前記送信を行わない、計測システム。
  8.  請求項7に記載の計測システムにおいて、
     前記送信部は、無線により送信を行う無線送信部である、計測システム。
  9.  請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の計測システムにおいて、
     前記振動発電部が発電した電力で駆動され、所定の検出を行う検出部をさらに備え、
     前記送信部は、前記検出部が所定の検出を行って得た情報に基づく情報を送信する、計測システム。
  10.  請求項9に記載の計測システムにおいて、
     前記送信部は、無線により送信を行う無線送信部である、計測システム。
  11.  請求項9に記載の計測システムにおいて、
     前記検出部は、前記環境状態量に関する情報を検出する、計測システム。
  12.  請求項11に記載の計測システムにおいて、
     前記送信部は、無線により送信を行う無線送信部である、計測システム。
  13.  診断対象物の近傍に配置された、請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の計測システムと、
     前記計測システムから送信される信号を受信し、前記信号に基づいて前記診断対象物の状態を診断する受信システムと、
    を備える診断システム。
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