JP2005298813A - インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 印刷物のカールを十分に抑制し、且つ吐出安定性を満足すること。
【解決手段】 少なくとも水、着色剤、水溶性有機化合物1及び水溶性有機化合物2を含むインクジェット用インクであって、前記水溶性有機化合物1の含有量X(質量%)がインクジェット用インク全質量に対して10質量%以上であり、前記水溶性有機化合物1の含有量X(質量%)、及び、前記水溶性有機化合物2のインクジェット用インク全質量に対する含有量Y(質量%)が、下記式(I)及び式(II)の関係を満たすことを特徴とする。
(I)0<Y/X≦0.9
(II)X+Y≧15質量%
水溶性有機化合物1:温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持力の差が36%以下である、保水性のある水溶性有機化合物。
水溶性有機化合物2:着色剤及び水溶性有機化合物1、以外の水溶性有機化合物。
【選択図】 なし

Description

本発明はインクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方法は、種々の作動原理よりインクの微小液滴を飛翔させて記録媒体(紙など)に付着させ、画像や文字などの記録を行う方法であり、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が高い、現像及び定着が不要などの特徴があり、様々な用途において急速に普及している。更に、近年はフルカラーのインクジェット記録方式技術が発達し、製版方式による多色印刷や、カラー写真方式による印画と比較して遜色のない多色画像を形成することも可能であり、作成部数が少ない場合には通常の多色印刷や印画よりも安価に印刷物が得られる。このような背景のもと、記録の高速化、高精細化、フルカラー化等の記録特性向上の要求に伴って、インクジェット記録装置及び記録方法の改良が行われてきている。インクジェット記録方式を応用したプリンター等の画像形成装置は様々な使用環境で用いられるため、記録安定性も重要になり、画像の耐久性の向上もインクの特性として求められている。
インクジェット記録方法に用いる記録媒体は、普通紙、コート紙、光沢紙、OHPシート、バックプリントフィルムなど様々なものが市販されているが、一般のオフィスにおけるビジネス用途では、低価格の普通紙を用いることが多い。しかし、記録媒体として普通紙を用いた場合、前述した特性を満足しながら、記録媒体に多くのインクが付与された際に生じるカール(紙が反る、丸まる)現象を緩和、抑制する必要が生じる。このカール現象は水分の付与が大きく起因している。即ち、水分が付与される面積が広い場合、更には付与量が大きい場合に著しくカール現象が起きることがわかっている。普通紙にインクジェット記録を行った場合、印字中のカールはもとより、印字後に水分が乾燥、蒸発して起こるカール(印字後カール)の緩和、抑制が重要にとなっている。
インクジェットで印字した印字物(プリント)は様々な用途に使用されるが、カールした紙は平坦性を保てず、積み重ねたり、ファイリングした際に丸まったりと、様々な不具合を生じる。又、スライド、OHPなどの発表用原稿の試し印刷を価格の安い普通紙を用いて行うこともあり、その際に図や写真、更には背景などを2次色(青など)で印字すると、紙が反ってしまい、取扱いに困ることが多い。
カールを緩和、抑制する方法として従来幾つかの方法が提案されている。例えば、分子構造中に水酸基を4個以上有し、水又は水性有機溶媒に溶解可能である固体物質を含むインクジェット用インクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。又、カール防止剤として糖類、糖アルコール類、特定のアミド化合物を含有するインクが提案されている(例えば、特許文献2〜5参照)。又、特特定の多価アルコールとグリセリンを組み合わせて含有したインクが提案されている(例えば、特許文献6参照)。又、溶媒、高分子バインダ、媒染剤、水溶性カール防止化合物、水溶性糊抜き化合物、耐光性化合物、消泡剤などを含むインクが提案されている(例えば、特許文献7参照)。
特開平4−332775号公報 特開平6−157955号公報 特開平6−240189号公報 特開平9−16539号公報 特開平9−176538号公報 特開平10−130550号公報 特開2000−19826号公報
従来のカールを防止する化合物をインク中に含有させることで、カールをある程度抑制することはできる。しかしながら、インクジェット記録においては更に高速化が進んでおり、高速印刷する際の吐出安定性や信頼性が重要である。そのために、インク自身の安定性、浸透性、粘度などの諸物性を得た上で、更にはインクジェット記録用のインクとしての基本特性、特にインクジェット吐出安定性、更に具体的にはインクジェット記録ヘッドの吐出口(ノズル)の耐目詰まり性やスタートアップ性(インク吐出を一時的にサスペンド(停止あるいは休止)したノズルからのインクの再吐出性)などを高いレベルで維持しつつカールを緩和、抑制することが重要になっている。
従って、本発明の目的は、従来のインクジェット用インクで求められるヘッド放置後の吐出安定性や、印字開始時に印字の書き出し部分の乱れ、かすれなどが生じないといった吐出安定性(スタートアップ性)を確保しつつ、カールを緩和、抑制することができるインクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置を提供することにある。
又、本発明の他の目的は、カールを十分に緩和、抑制し、特に普通紙を用いて作製した印刷物を扱い易くすることにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明のインクジェット用インクは、少なくとも水、着色剤、水溶性有機化合物1及び水溶性有機化合物2を含むインクジェット用インクであって、前記水溶性有機化合物1の含有量X(質量%)がインクジェット用インク全質量に対して10質量%以上であり、前記水溶性有機化合物1の含有量X(質量%)、及び、前記水溶性有機化合物2のインクジェット用インク全質量に対する含有量Y(質量%)が、下記式(I)及び式(II)の関係を満たすことを特徴とする。
(I)0<Y/X≦0.9
(II)X+Y≧15質量%
水溶性有機化合物1:温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持力の差が36%以下である、保水性のある水溶性有機化合物。
水溶性有機化合物2:着色剤及び水溶性有機化合物1、以外の水溶性有機化合物。
特に、前記水溶性有機化合物2の含有量Y(質量%)が、Y<15質量%、であり、且つ、前記水分保持力の差が、40%以上であることが好ましい。
又、本発明のインクジェット用インクの別の実施態様は、少なくとも水、着色剤を含むインクジェット用インクであって、更に、水溶性有機化合物1−1、水溶性有機化合物1−2、及び水溶性有機化合物2−1を含み、且つ、前記水溶性有機化合物1−1のインクジェット用インク全質量に対する含有量X1(質量%)、前記水溶性有機化合物1−2のインクジェット用インク全質量に対する含有量X2(質量%)、及び水溶性有機化合物2のインクジェット用インク全質量に対する含有量Y1(質量%)が、下記式(1)〜(3)の関係を満たすことを特徴とする。
(1)0.1≦(X2+Y1)/X1≦2.5
(2)X1+X2≧10質量%
(3)X2+Y1≧3質量%
水溶性有機化合物1−1:温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持力の差が36%以下であって、分子量Mwが、100≦Mw≦1000の範囲にある、水溶性の多価アルコール又は水溶性のアミド化合物。
水溶性有機化合物1−2:温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持力の差が36%以下であって、分子量Mwが、100≦Mw≦150の範囲にあり、更に、−OH基を主鎖両末端に有する、水溶性のアルカンジオール。
水溶性有機化合物2−1:着色剤、水溶性有機溶剤1−1、及び水溶性有機溶剤1−2、以外の水溶性有機化合物。
特に、前記水溶性有機化合物2−1の含有量Y1(質量%)が、Y1<15質量%、であり、且つ、前記水分保持力の差が、40%以上であることが好ましい。
又、本発明のインクジェット記録方法は、上記インクジェット用インクを、インクジェットヘッドにより記録媒体に付与して画像を形成することを特徴とする。
又、本発明のインクカートリッジは、上記インクジェット用インクを含むことを特徴とする。
又、本発明のインクジェット記録装置は、上記インクジェット用インクが搭載されたことを特徴とする。
本発明によれば、普通紙へのインクジェット記録方法に関して、カールを十分に抑制し、特に普通紙の印刷物を扱い易くすることができる。又、インクジェット記録において、インクの吐出安定性が得られるインク及びそれを用いた記録方法を提供することにある。更には、良好な画像特性が得られるインク及びそれを用いた記録方法が提供される。
以下、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
[カールが発生するメカニズム]
本発明は、インクジェット記録方法によりインクジェット用インク(以下、「インク」とする)を記録媒体に付与した後の、記録媒体のカールを抑制することを目的としてなされたものである。
記録媒体に印字した後にカールが発生するメカニズムは以下の通りである。セルロース繊維は抄紙機により、紙が流れる方向に並ぶように(いわば強制的に配向させられた状態になり)抄紙される。セルロース繊維は、その縦方向と横方向では水分による膨張の程度が大きく異なるため、紙の横目と縦目では、水分を付与された際に起こる紙のサイズ変化が異なる。そのため紙に水分が付与される場合、紙のセルロース繊維の横方向が膨潤し、紙の抄紙されたときの機械の流れ方向(紙の縦目であることが多い)と直交方向(紙の横目であることが多い)の紙の長さが大きくなる。このため、印字の際のインク付与量、つまり、水分付与量が多いと、水分が付与された面の反対側にカールする、すなわちマイナスカールを起こす。ところが、一度セルロース繊維に吸収された水分が次第に蒸発することにより、セルロース繊維の再収縮が始まり、紙は再び縮む。これに伴い、紙は水分が付与される以前の長さより短くなる。従って、紙は水分が付与された面に次第にカールする、すなわちプラスカールを起こす。これは、印字によって付与された水分が、繊維と繊維間の水素結合の間にいったん入り込み、水分が蒸発等によって移動するのに伴い、初期に掛かっていたテンションがゆるむことから、印字部分が収縮することにより発生すると考えられる。このプラスカールが普通紙などの記録媒体にインクジェット記録を行った場合に問題となる。
本発明者らは、インクジェット記録方法により印字を行った場合に発生するプラスカール現象を詳細に観察した。その結果、インクジェット用インクを紙に付与した場合は、単純に水分を紙に付与した場合と異なり、プラスカール現象が長期間継続的に進行することを発見した。
現在、多くのインクジェット用インクに含有されているグリセリンや尿素などの有機化合物は、インクジェット用インクとしての信頼性、特に吐出安定性などに大きく寄与している。その反面、これらの有機化合物がプラスカール現象を継続的に進行させる要因になっていることが考えられる。
[保水性のある水溶性有機化合物]
水を含む液媒体を紙に塗布した後のカールは、紙に付与された水分の蒸発と何らかの相関があると考えられることから、本発明者らは、インクジェット用インクに通常よく使用される水溶性有機化合物の水分保持力について次のような詳細な検討を行った。
まず、種々の水溶性有機化合物の20質量%水溶液を調製し、ガラスシャーレに各10gずつ精秤して入れ、温度23℃、湿度45%の環境に放置した。又、同時に水溶性有機化合物を含まない純水も同様に放置した。水分蒸発にともない、シャーレ中の溶液量は減少し、やがて質量は一定となる。同時に放置した純水のみのシャーレは、この時点では純水はすべて蒸発していることから、水溶性有機化合物を含むシャーレ中に残存しているのは、水溶性有機化合物と、その物質が保持した水分であると考え、以下の式により各水溶性有機化合物の水分保持力を算出した。
Figure 2005298813
次に上記のシャーレを温度30℃、湿度80%の環境に移動させ、同様に平衡に至るのを待って、この環境下での残存重量を測定し、水分保持力を上記の式に従って求めた。さらに同一のシャーレを再度温度23℃、湿度45%の環境に移動させ、残存重量を測定し、水分保持力を同様に求めた。得られた結果を図1に示す。更に両環境下での水分保持力の差を図2に示す。
本発明者らは、上述の環境下での水分保持力の差と普通紙のカール発生に何らかの相関があると考えた。そこで、上記に検討した水溶性有機化合物を含む水溶液を普通紙に塗布し、カールの発生を調べたところ、温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持力の差36%以下の水溶性有機化合物1がカールを著しく抑制することを発見した。そこで更に色材と添加剤とこれら水溶性有機化合物を含むインクを調製してインクジェット記録を行い、カールの発生を観察した。その結果、印字後、常温で数日間経過した後でも、カールが発生しないことを確認した。
尚、本発明における保水性のある水溶性有機化合物とは、温度23℃、湿度45%の環境において、水分保持力が5%以上である水溶性有機化合物である。
しかしながら、水溶性有機化合物1のみの水溶性有機化合物で構成されたインクを、ノズルより液滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドに装着した状態でインクジェット記録装置に搭載し、長期間放置した場合、ノズル詰まり等により吐出安定性が劣化することや、低温、低湿環境下で印刷開始時の書き出し部分が乱れるという新たな課題が発生した。
そこで、本発明者らは、カールを一定以上抑制しつつ、従来のインクジェット用インクと同じレベルの吐出安定性を確保することを目的とし、更なる検討を進めた。その結果、インクジェット用インクに、上記水溶性有機化合物1の他に、水溶性有機化合物1以外の水溶性有機化合物、より具体的には、温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持能力の差が36%より大きい水溶性有機化合物2を、以下の式(I)及び式(II)の条件を満たす割合で含有させることで、上記課題を解決できることを突き止めた。
(I)0<Y/X≦0.9
(II)X+Y≧15質量%
(X:インクジェット用インク全質量に対する水溶性有機化合物1の含有量(質量%)、Y:インクジェット用インク全質量に対する水溶性有機化合物2の含有量(質量%))
更に、本発明らの検討によると、インクの付与量が多い場合、具体的には3.0g/m2より多いような場合に、上記の条件の他に、水溶性有機化合物1の含有量X(質量%)をインクジェット用インク全質量に対して10質量%以上とする必要性があることが解った。
又、水溶性有機化合物1が、アミド結合を有する多価アルコール、又はスルホン基を有する多価アルコールであることが好ましい。
インクジェット用インクで通常使用する水溶性有機化合物は、本発明における水溶性有機化合物2に該当する。水溶性有機化合物2は水分保持力の差が大きく、水分が付与された記録媒体が乾燥する過程で、水分を放出しやすく、セルロース繊維の収縮を増長させてしまう。水溶性有機化合物2は、分子量が100以下と小さいものが多く、記録媒体中で水分と共に動きやすいため、セルロース繊維に留まりにくい。このため、水溶性有機化合物2は、記録媒体中で徐々にマイグレーションし、カールを進行させてしまう。従って、インクジェット用インクで通常使用する水溶性有機化合物である水溶性有機化合物2を含むインクを普通紙に多量に付与した場合のカールはかなり大きくなってしまう。
本発明者らの検討の結果、インクジェット用インクが、カールを進行させる性質を有する水溶性有機化合物2を含有していても、更に上記水溶性有機化合物1を含有し、且つ、水溶性有機化合物1と水溶性有機化合物2の含有量の比率Y/Xを式(I)で示されるように、0<Y/X≦0.9、とすることで、カールを効果的に抑制でき、更に吐出安定性も良好になることがわかった。
更に、本発明者らは、水溶性有機化合物1と水溶性有機化合物2の合計含有量X+Y(質量%)が、X+Y≧15質量%、である必要があることを見出した。この理由は、紙にインクを付与した場合、特に短期的な水分の蒸発、マイグレーションに伴う紙の収縮を抑えるために、インクジェット用インク中の水溶性有機化合物の合計含有量を増やすことで相対的に水分量を少なくする必要があるためである。これに加えて、紙に付与したインクの蒸発を防ぐために保水性のある水溶性有機化合物、すなわち水溶性有機化合物1と水溶性有機化合物2の総量が15質量%以上必要であると推察している。
尚、前記X+Yが、X+Y≧20質量%、の関係を満たすことが更に好ましく、X+Y≧25質量%、の関係を満たすことがより好ましい。本発明者らは、水溶性有機化合物1及び水溶性有機化合物2の合計含有量X+Y(質量%)を大きくしたインクを調製してカールの状態を観察したところ、前記X+Yが大きくなると、印字後の短期間のうちに発生するカールを効果的に抑制できることを見出した。特に前記X+Yが、X+Y≧25質量%、である場合、印字後の短時間のうちに発生するカールが非常に効果的に改善した。
更に、水の含有量はインクジェット用インク全質量に対して77質量%以下であることが好ましく、更には71質量%以下であることが好ましい。
又、インクジェット用インク全質量に対する前記水溶性有機化合物2中の含有量Y(質量%)が、Y<15質量%であることが好ましい。この理由は以下のように推測される。上記で述べたように、水溶性有機化合物2はカールを進行させる性質を有するため、インク中の含有量が多いほどカールが発生しやすくなる。このため、インクジェット用インクが水溶性有機化合物1を多く含有していても、水溶性有機化合物2が水溶性有機化合物1をマイグレーションさせてしまい、水溶性有機化合物1のカール抑制効果を低減させてしまうためである。更に、水溶性有機化合物2の水分保持力の差が40%以上であることが好ましい。
ところで、下記に示す本発明の他の実施態様によっても、記録媒体、特に普通紙における印字後カールを効果的に抑制した上で、良好な吐出安定性が達成される。
本発明者らは、水溶性有機化合物1及び水溶性有機化合物2を用いて更に検討を進めた。その結果、水溶性有機化合物1の中でも特定の水溶性有機化合物である、水溶性有機化合物1−1、及び水溶性有機化合物1−2をそれぞれ1種以上インクジェット用インクに含有することで、上記課題を効果的に解決できることを見出した。即ち、水溶性有機化合物1−1、水溶性有機化合物1−2、及び水溶性有機化合物2−1をそれぞれ含み、且つ前記水溶性有機化合物のインクジェット用インク全質量に対する含有量X1(質量%)、X2(質量%)、及びY1(質量%)が、以下の条件を満たす割合で含有させることで、上記課題を解決できることを突き止めた。
(1)0.1≦(X2+Y1)/X1≦2.5
(2)10質量%≦X1+X2
(3)3質量%≦X2+Y1
(X1:インクジェット用インク全質量に対する水溶性有機化合物1−1の含有量(質量%)、X2:インクジェット用インク全質量に対する水溶性有機化合物1−2の含有量(質量%)、Y1:インクジェット用インク全質量に対する水溶性有機化合物2−1の含有量(質量%))
本実施態様における水溶性有機化合物1−1及び水溶性有機化合物1−2の作用について、下記に述べる。
水溶性有機化合物1−1は、温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持力の差が36%以下であって、分子量Mwが、100≦Mw≦1000の範囲にある、水溶性の多価アルコール又は水溶性のアミド化合物である。
水溶性有機化合物1−1は、分子のサイズが大きいためにセルロース繊維の間に入り込みにくく、印字後の比較的短時間で発生するカールには効果が小さいが、一旦セルロース繊維中に入ると、マイグレーションを起こしにくい。これは、適度な水分保持力があり、必要以上に水分を抱え込みにくいこと、又複数、少なくともとも3箇所以上の水素結合しやすい部位を分子中に有し、セルロース繊維と親和性が大きいためと考えられる。
例えば、トリオール類のように3個以上の−OH基、糖類のように2個以上の−OH基とカルボニル基、N,N’−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−ウレアのように2個以上の−OH基とアミド結合、ビスヒドロキシエチルスルフォンのように2個以上の−OH基とスルホン基、テトラエチレングリコールのように2個以上の−OH基と少なくとも3つ以上のエーテル結合基を持っている。更に分子サイズが大きく、水と共にマイグレーションしにくいことなどの、複数の要因が効果的に作用していると考えられる。
一方、例えばジエチレングリコールは分子量が100以上であり、分子両末端に−OH基を2個、分子内にエーテル結合を一つ持っているが、カール抑制効果は小さい。これはおそらくエーテル結合1つだけでは−OH基1つに比べ親水性(水素結合性)が低いこと、及び水溶液中ではエーテル結合と水との相互作用により分子は折れ曲がった状態になり、分子サイズが小さくなると考えられる。そのため、分子内にエーテル結合を持つジオールでカール抑制効果を発揮するためには、少なくともエーテル結合が3つ以上必要になるのではないかと考えられる。
水溶性有機化合物1−2は、温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持力の差が36%以下であって、分子量Mwが、100≦Mw≦150の範囲にあり、更に、−OH基を主鎖両末端に有する、水溶性のアルカンジオールである。
水溶性有機化合物1−2の作用は、印字後の比較的短時間(印字後から数時間)で発生するカールを抑制するものである。しかし、水溶性有機化合物1−2は印字後から比較的短時間で発生するカール現象を効果的に抑制するものの、それよりも長い時間領域(5、6時間〜数週間)で発生するカールに対しては効果が小さい。この理由は水溶性有機化合物1−2が、分子量100〜150以下で−OH基を主鎖両末端に持つアルカンジオールであるため、エーテル結合等の親水結合を分子内に持たず、分子が折れ曲がることなく、比較的分子サイズが大きいためと考えられる。又、分子内部の構造は親油性であり、且つ分子末端は親水性であるという構造から界面活性的な性質を持ち、セルロース繊維に対していち早く濡れやすいのではないかと考えられる。又、適度な分子サイズであるためセルロース繊維間に入り込みやすく、短時間で発生するカールは抑制できるのではないかと考えられる。しかしながら、セルロース繊維との親和性を持つ−OH基が少ないため、長時間ではマイグレーションを起こす可能性があると考えられる。
本発明者らは、水溶性有機化合物1−1及び水溶性有機化合物1−2を組み合わせて用いることにより、これらの水溶性有機化合物を単独で含有させるよりも、カールを印字後の短時間から長時間まで抑制する効果があることを見出した。この理由は水溶性有機化合物1−1及び水溶性有機化合物1−2の構造が類似しているために混和性がよく、水溶性有機化合物1−2と共に水溶性有機化合物1−1が効果的にセルロース繊維中に入り込めるので印字後の短時間から長期間までカールが抑制できると考えられる。
本発明者らは、特に水溶性有機化合物1−1、水溶性有機化合物1−2を組み合わせて用いる場合の合計含有量がインクジェット用インク全質量に対して25質量%より少ない場合、又は水の含有量がインクジェット用インク全質量に対して71質量%より多い場合などにおいても、効果的に短時間でのカールが改善できることを見出した。特に上記条件において水溶性有機化合物1−2が含有されているインクと含有されていないインクでは、印字後の比較的短時間で起きるカール現象の差が顕著に表れる。
上記で述べたように、水溶性有機化合物1−1及び水溶性有機化合物1−2を含有するインクジェット用インクは、カールを効果的に抑制することができる。しかしながら、インクジェット用インクとしての吐出安定性を満足するためには、水溶性有機化合物2−1を組み合わせて用いることが必要である。
ここで、水溶性有機化合物2−1は、着色剤、水溶性有機溶剤1−1、及び水溶性有機溶剤1−2、以外の水溶性有機化合物である。より具体的には、温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持能力の差が36%より大きい水溶性有機化合物である。
この理由は以下のように推察される。水溶性有機化合物1−2は上述したように界面活性的な性質を有し、更には着色剤との混和性が低いため、水溶性有機化合物1−2が他の成分より高い濃度でインクジェットノズル付近に存在する。このためノズル付近での水分蒸発が抑えられる。これに、着色剤との混和性が良く、更に水分保持力が高い水溶性有機化合物2−1を組み合わせて用いることで、ノズル内部の粘度上昇が抑えられ、吐出安定性が向上する。
本発明者らの検討の結果、インクジェット用インクが、カールを進行させる性質を有する水溶性有機化合物2−1を含有していても、更に上記水溶性有機化合物1−1及び水溶性有機化合物1−2を含有し、且つ、水溶性有機化合物1−1、水溶性有機化合物1−2、及び水溶性有機化合物2の含有量の比率(X2+Y1)/X1を式(1)で示されるように、0.1≦(X2+Y1)/X1≦2.5、とすることで、印字後の短時間から長期間に渡り継続的にカールを抑制でき、更に吐出安定性も良好になることがわかった。
更に、本発明らの検討によると、インクの付与量が多い場合、具体的には3.0g/m2より多いような場合にカールを抑制するためには、上記の条件の他に、水溶性有機化合物1−1と水溶性有機化合物1−2の合計含有量X1+X2(質量)が、X1+X2≧10質量%、である必要があることを見出した。
又更に、本発明者の検討によると、吐出安定性を改善するためには、上記の条件の他に、水溶性有機化合物1−2と水溶性有機化合物2−1の合計含有量X2+Y1が、X2+Y1≧3質量%、である必要があることを見出した。
更に、水の含有量はインクジェット用インク全質量に対して77質量%以下であることが好ましく、更には71質量%以下であることが好ましい。
又、インクジェット用インク全質量に対する前記水溶性有機化合物2−1中の含有量Y1(質量%)が、Y1<15質量%であることが好ましい。この理由は以下のように推測される。上記で述べたように、水溶性有機化合物2−1はカールを進行させる性質を有するため、インク中の含有量が多いほどカールが発生しやすくなる。このため、インクジェット用インクが水溶性有機化合物1−1及び水溶性有機化合物1−2を多く含有していても、水溶性有機化合物2−1が水溶性有機化合物1−1及び水溶性有機化合物1−2をマイグレーションさせてしまい、水溶性有機化合物1−1及び水溶性有機化合物1−2のカール抑制効果を低減させてしまうためである。更に、水溶性有機化合物2−1の水分保持力の差が40%以上であることが好ましい。
更に、上記の式(1)〜(3)に加えて以下の(A)〜(F)の条件から選択された1以上を満たすものであることが好ましい。
(A)X1、X2及びY1が、更に以下の式を満たす。
0.2≦(X2+Y1)/X1≦2.0、X1+X2≧13質量%、及び、X1+X2+Y1≧15質量%
(B)X1、X2及びY1が、更に以下の式を満たす。
0.2≦(X2+Y1)/X1≦1.5
(C)X1、X2及びY1が、更に以下の式を満たす。
0.2≦(X2+Y1)/X1≦1.5、0質量%<Y1≦11質量%、及び、X1+X2+Y1≧20質量%
(D)X1、X2及びY1が、更に以下の式を満たす。
0.2≦(X2+Y1)/X1≦1.5、及び、X1+X2+Y1≧25質量%
(E)X1、X2及びY1が、更に以下の式を満たす。
0.2≦(X2+Y1)/X1≦1.0、X1+X2≧13質量%、及び、X1+X2+Y1≧20質量%
(F)X1、X2及びY1が、更に以下の式を満たす。
0<Y1/(X1+X2)≦0.9
[インクジェット用インク]
本発明にかかるインクジェット用インクを構成する成分等について詳細に説明する。
(保水性のある水溶性有機化合物)
以下に水溶性有機化合物1又は水溶性有機化合物1−1、水溶性有機化合物1−2、水溶性有機化合物2又は水溶性有機化合物2−1の具体例を示す。
・水溶性有機化合物1の具体例
エチレンオキシド変性(エチレンオキシド付加数6〜30)グリセリントリアクリル酸エステル、ジペンタエリスリトール。エチレンオキシド変性(エチレンオキシド付加数8〜40)
アクリル酸エステルなどポリエチレングリコール骨格をもち他に−OH基以外の親水性の結合基を有する水溶性有機化合物
・水溶性有機化合物1、又は水溶性有機化合物1−1の具体例
平均分子量200(主成分テトラエチレングリコール)、300(主成分ヘキサエチレングリコール)、400(主成分ノナエチレングリコール)、600(主成分トリデカエチレングリコール)、1000(主成分ドコサエチレングリコール)等のポリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の3価以上の多価アルコール化合物、グルコース、ソルビトール、ビスヒドロキシエチルスルフォン、N,N’−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−ウレア、テトラ−(2−ヒドロキシエチル)−フェニルジアミドなどのカルボニル基、スルホン基、アミド基など水素結合性をもつ基を有する多価アルコール化合物。中でも特に、平均分子量200のポリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ビスヒドロキシエチルスルフォン、N,N’−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−ウレアが好ましい。
水溶性有機化合物1、又は水溶性有機化合物1−2の具体例
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、3−メチルー1,5−ペンタンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールなどの置換基を有していてもよい炭素主鎖両末端に−OH基を持つアルカンジオール。中でも特に、1,6−ヘキサンジオールが好ましい。
・水溶性有機化合物2、又は水溶性有機化合物2−1の具体例
尿素、エチレングリコール、2−ピロリドン、エチレン尿素、グリセリン、ジエチレングリコールなどの炭素数の少ない親水性の基をもつ水溶性有機化合物。中でも特に、尿素、2−ピロリドン、エチレン尿素、グリセリンが好ましい。
本発明においては、前記水溶性有機化合物1、又は水溶性有機化合物1−1のうち少なくとも1種が分子内にアミド結合を有する水溶性有機化合物であることが好ましい。中でも特に、N,N’−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−ウレアであることが最も好ましい。この理由は、N,N’−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−ウレアは分子の会合を防止する性能を持つため、他の水溶性有機化合物と併用することが必須である本発明においては、それぞれの水溶性有機化合物の会合を防止する。特に、インクジェット記録方法に用いるインクの場合、目詰まり防止、染料溶解性といった性能をより引き出しやすくし、更にカールを効果的に抑制すると共に、吐出安定性、信頼性を大きく改善することができる。又特に、前記水溶性有機化合物1、又は水溶性有機化合物1−1として、N,N’−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−ウレア、又はビスヒドロキシエチルスルフォンを用いた場合は、炭素数5以上のジオール又はトリオールを組み合わせて用いることが好ましい。炭素数5以上のジオール又はトリオールの中でも特に、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオールが好ましい。これらを組み合わせて用いた場合、上記で述べた分子の会合を防止する性能を更に効率よく発揮でき、特に優れたカール抑制効果、及び吐出安定性が得られる。
一般に、水溶性有機化合物1に分類されるものは、インク中に添加すると粘度が高くなることが多く、添加量を増やすとカールは改善するが、特に吐出安定性のうちスタートアップ性に問題が生じることがあった。この問題を改善するためには、前記水溶性有機化合物1又は水溶性有機化合物1−1のうち少なくとも1種が、分子内にスルホン結合を有する水溶性有機化合物であることが好ましい。中でも特に、ビスヒドロキシエチルスルフォンであることが最も好ましい。この理由は、ビスヒドロキシエチルスルフォンは、他の成分と併用する場合、これらの他の成分と水との溶媒和を起こしにくくし、粘度を低減する。特に、インクジェット記録方法に用いるインクの場合、吐出安定性のうちスタートアップ性の改善に効果的である。
又、尿素、エチレン尿素等の水溶性有機化合物は、分子量が小さく、添加量を大きくしても粘度が上がりにくいために好ましい。尿素、エチレン尿素等の水溶性有機化合物は、更に水溶性有機溶剤又は染料等の水溶性を示す化合物と組み合わせて用いることで、本発明における保水性のある水溶性有機化合物として使用可能である。尚、図1におけるエチレン尿素の水分保持力の測定結果(環境による差)は、染料と共に用いて測定を行った際のデータである。
尚、上記アミド結合を有する多価アルコール及びポリエチレングリコール等、分子量分布を有する水溶性有機化合物の分子量は、下記の何れかにより決定した平均分子量とした。
(1)JISハンドブック化学分析K0118、K0123に準じ、質量スペクト測定、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC−MS)法、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS法)を行い、分子量を測定した。
(2)分子量分布を有するポリエチレングリコールは、JISハンドブック化学分析K0124に準じ、サイズ排除クロマト法(GPC法)から平均分子量を求め分子量とした。更に、ポリエチレングリコール以外の分子量分布を有する水溶性有機化合物は、ポリエチレングリコール換算の重量平均分子量を求め分子量とした。
(3)NMR法、赤外分析法、元素分析法などから水溶性有機化合物の構造を特定して分子量を求めた。
(着色剤)
本発明のインクジェット用インクに用いられる着色剤は、水溶性染料、顔料等が挙げられる。着色剤は1種、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(染料)
本発明に用いられる染料は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー等の色相を有する、アニオン性の水溶性染料が挙げられる。アニオン性の水溶性染料は、カラーインデックス(COLOUR INDEX)に記載されている酸性染料、直接染料、反応性染料であれば特に限定はない。又、カラーインデックスに記載のない染料であっても、アニオン性基、例えばスルホン基を有するものであれば特に制限はない。これらの染料はインクジェット用インク全質量に対して1〜10質量%、好ましくは1〜5質量%の範囲で用いる。又、上記以外の染料も使用可能である。具体的には、可溶化基としてカルボキシル基を持つ染料が挙げられる。中でも、pHに対して溶解度の依存性を示す染料が好ましい。これらの染料はインク中に1〜10質量%、好ましくは1〜7質量%の範囲で用いることができる。
染料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示すと、以下のものが例示できる。勿論、下記のものに限定される訳ではない。
C.I.ダイレクトイエロー:8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、98、100、110
C.I.ダイレクトレッド:2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、230
C.I.ダイレクトブルー:1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226
C.I.アシッドイエロー:1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99
C.I.アシッドレッド:6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、94、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289
C.I.アシッドブルー:1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、117、127、138、158、161
C.I.ダイレクトブラック:17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168
C.I.アシッドブラック:2、48、51、52、110、115、156
C.I.リアクティブブラック:1、8、12、13
C.I.フードブラック:1、2
(顔料)
次に、本発明に用いられる顔料は、例えばカーボンブラックや有機顔料などが挙げられる。これらの顔料はインクジェット用インク全質量に対して1〜20質量%、好ましくは2〜12質量%の範囲で用いる。
・カーボンブラック
カーボンブラックの具体例は、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料で、例えば、レイヴァン(Raven)7000、レイヴァン5750、レイヴァン5250、レイヴァン5000、レイヴァン3500、レイヴァン2000、レイヴァン1500、レイヴァン1250、レイヴァン1200、レイヴァン1190ULTRA−II、レイヴァン1170、レイヴァン1255(以上コロンビア社製)、ブラックパールズ(Black Pearls)L、リーガル(Regal)400R、リーガル330R、リーガル660R、モウグル(Mogul)L、モナク(Monarch)700、モナク800、モナク880、モナク900、モナク1000、モナク1100、モナク1300、モナク1400、ヴァルカン(Valcan)XC−72R(以上キャボット社製)、カラーブラック(Color Black)FW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160、カラーブラックS170、プリンテックス(Printex)35、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス140U、プリンテックス140V、スペシャルブラック(Special Black)6、スペシャルブラック5、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック4(以上デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)等を使用することができる。勿論、これらに限定されるものではなく、従来公知のカーボンブラックを使用することが可能である。又、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子やチタンブラック等を黒色顔料として用いてもよい。
・有機顔料
有機顔料の具体例は、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料、ベンズイミダゾロンエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔料、チオインジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジゴ系顔料、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、キノフタロンエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等のその他の顔料が例示できる。
又、有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示すと、以下のものが例示できる。勿論、下記以外でも従来公知の有機顔料が使用可能である。
C.I.ピグメントイエロー:12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、137、138、147、148、151、153、154、166、168
C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61
C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240
C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50
C.I.ピグメントブルー:15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64
C.I.ピグメントグリーン:7、36
C.I.ピグメントブラウン:23、25、26
・分散剤
上記したカーボンブラックや有機顔料を用いる場合には分散剤を併用することが好ましい。分散剤は、アニオン性基の作用によって上記の顔料を水性媒体に安定に分散させることのできるものが好適に用いられる。分散剤の具体例は、例えば、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸−マレイン酸ハーフエステル共重合体或いはこれらの塩等が含まれる。又、これらの分散剤は、重量平均分子量が1,000〜30,000の範囲のものが好ましく、特には3,000〜15,000の範囲のものが好ましい。
・自己分散型顔料
色材として、顔料表面にイオン性基(アニオン性基)を結合させることによって分散剤なしで水性媒体に分散させることのできる顔料、所謂自己分散型顔料を用いることもでき、このような顔料は、例えば、自己分散型カーボンブラックを挙げることができる。自己分散型カーボンブラックは、例えば、アニオン性基がカーボンブラック表面に結合したアニオン性カーボンブラックを挙げることができる。
・アニオン性カーボンブラック
アニオン性カーボンブラックは、カーボンブラックの表面に、例えば、−COOM、−SO3M、−PO3HM、−PO32から選ばれる少なくとも1つのアニオン性基を結合させたものが挙げられる。上記式中、Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わす。これらの中で特に−COOMや−SO3Mをカーボンブラック表面に結合してアニオン性に帯電せしめたカーボンブラックはインク中の分散性が良好なため本発明に特に好適に用い得るものである。
ところで、上記親水性基中「M」として表したもののうち、アルカリ金属の具体例は、例えば、Li、Na、K、Rb及びCs等が挙げられ、また、有機アンモニウムの具体例は、例えば、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、メタノールアンモニウム、ジメタノールアンモニウム、トリメタノールアンモニウム等が挙げられる。
そしてMをアンモニウム或いは有機アンモニウムとした自己分散型カーボンブラックを含む本発明のインクは、記録画像の耐水性をより向上させることができ、この点において特に好適に用いることができる。これは当該インクが記録媒体上に付与されると、アンモニウムが分解し、アンモニアが蒸発する影響によるものと考えられる。ここでMをアンモニウムとした自己分散型カーボンブラックは、例えば、Mがアルカリ金属である自己分散型カーボンブラックを、イオン交換法を用いてMをアンモニウムに置換する方法や、酸を加えてH型とした後に水酸化アンモニウムを添加してMをアンモニウムにする方法等が挙げられる。
アニオン性カーボンブラックの製造方法は、例えば、カーボンブラックを次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法が挙げられ、この方法によってカーボンブラック表面に−COONa基を化学結合させることができる。
ところで、上記したような種々の親水性基は、カーボンブラックの表面に直接結合させてもよい。或いは他の原子団をカーボンブラック表面と前記親水性基との間に介在させ、前記親水性基をカーボンブラック表面に間接的に結合させてもよい。ここで他の原子団の具体例は、例えば、炭素原子数1〜12の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、置換若しくは未置換のフェニレン基、置換若しくは未置換のナフチレン基が挙げられる。ここでフェニレン基及びナフチレン基の置換基は、例えば、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。また、他の原子団と親水性基の組み合わせの具体例は、例えば、−C24COOM、−Ph−SO3M、−Ph−COOM等(但し、Phはフェニレン基を表す)が挙げられる。
ところで、本発明において上記した自己分散型カーボンブラックの中から2種若しくはそれ以上を適宜選択したインクの色材に用いてもよい。又、インク中の自己分散型カーボンブラックの添加量は、インク全質量に対して、0.1質量%以上15質量%以下、特には1質量%10質量%以下の範囲とすることが好ましい。この範囲とすることで自己分散型カーボンブラックはインク中で十分な分散状態を維持することができる。更にインクの色調の調整等を目的として、自己分散型カーボンブラックに加えて染料を色材として添加してもよい。
・着色微粒子/マイクロカプセル化顔料
色材として上記したものの他に、ポリマー等でマイクロカプセル化した顔料や樹脂粒子の周囲を色材で被覆した着色微粒子等も用いることができる。本来マイクロカプセルは、水性媒体に対する分散性を有するが、分散安定性を高めるために上記したような分散剤を更にインク中に共存させてもよい。又、着色微粒子を色材として用いる場合には、上記したアニオン系分散剤等を用いることが好ましい。
(水性媒体)
本発明においては、これらを添加することによる効果が得られ、かつ本発明の目的効果を損なわない範囲で、水、或いは水と水溶性有機溶剤との混合溶媒を適宜使用することができる。水溶性有機溶剤の具体例は、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。上記の水溶性有機溶剤は、単独でも或いは混合物としても使用することができる。又、水は脱イオン水(イオン交換水)を使用することが好ましい。
(その他の成分)
本発明にかかるインクジェット用インクには、更に上記の成分のほかに必要に応じて保湿剤を添加することは勿論、所望の物性値を持つために、粘度調整剤、pH調整剤、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤等をこれらを添加することによる効果が得られ、かつ本発明の目的効果を損なわない範囲で添加しても構わない。
(物性)
本発明にかかるインクジェット用インクの物性として好適な範囲は、25℃付近で、pHは3〜12、好ましくは7〜10、表面張力は10〜60dyn/cm、好ましくは10〜40dyn/cmであり、粘度は1〜30cps、好ましくは1〜5cpsである。
[インクジェット記録装置]
上記で説明した本発明のインクジェット用インクを用いることで、記録媒体にインクジェット記録を行う際に、カールを緩和、抑制し、吐出安定性に優れた記録特性を得ることができる。本発明のインクジェット記録装置は、上記インクが収容されているインク収容部と、前記インクを吐出するためのヘッド部が設けられている記録ユニット、及び上記インクが収容されているインク収容部が設けられているインクカートリッジを具備してなるインクジェット記録装置である。
本発明のインクジェット用インクを用いて記録を行うのに好適な記録装置は、インクが収容されるインク収容部を有する記録ヘッドの室内のインクに、記録信号に対応した熱的又は力学的エネルギーを与え、該エネルギーによりインク液滴を発生させる装置が挙げられる。
図3に、このヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の1例を示す。図3において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端は、ブレード保持部材によって保持されて、固定端となりカンチレバーの形態をなす。ブレード61は、記録ヘッドによる記録領域に隣接した位置に配設され、又、図3に示した例の場合は、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。62はキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して、吐出面と当接しキャッピングを行う構成を具える。更に、図3中の63は、ブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。
上記ブレード61、キャップ62、吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及び吸収体63によってインク吐出口面の水分、塵やほこり等の除去が行われる。65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は、記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆動されるベルト69と接続している。これにより、キャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。
51は、被記録材を挿入するための給紙部、52は不図示のモータにより駆動される紙送りローラである。これらの構成によって記録ヘッドの吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するにつれて、排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。
上記構成において、記録ヘッド65が記録終了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされる。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中へ突出するように移動する。
記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は上記したワイピング時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても、記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。上記した記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って、上記ワイピングが行われる。
図4は、ヘッドにインク供給部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジ45の一例を示す断面図である。ここで40は供給用インクを収納したインク収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能にできる。44は廃インクを受容するインク吸収体である。
本発明で使用されるインクジェット記録装置は、上記の如きヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、図5に示すようにそれらが一体になったものも好適に用いられる。図5において、70は記録ユニットであって、この中にはインクを収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっている。72は記録ユニット内部を大気に連通させるための大気連通口である。この記録ユニット70は、図3で示す記録ヘッド65に代えて用いられるものであって、キャリッジ66に対して着脱自在になっている。
図6に、上述のインクジェット記録装置に搭載可能なインクジェットカートリッジの一例を示した。本例におけるカートリッジ1012は、シリアルタイプのものであり、インクジェット記録ヘッド100と、インク等の液体を収容するための液体タンク1001とで主要部が構成されている。インクジェット記録ヘッド100は、液体を吐出するための多数の吐出口832が形成されており、インク等の液体は、液体タンク1001から図示しない液体供給通路を介して液体吐出ヘッド100の共通液室へと導かれるようになっている。図6に示したカートリッジ1012は、インクジェット記録ヘッド100と液体タンク1001とを一体的に形成し、必要に応じて液体タンク1001内に液体を補給できるようにしたものであるが、この液体吐出ヘッド100に対し、液体タンク1001を交換可能に連結した構造を採用するようにしてもよい。
以下、実施例及び比較例を用いて更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の記載で、部、%とあるものは特に断らない限り質量基準である。
[実施例1〜10、比較例1〜4、参考例1]
(インクの調製)
下記表1に従って各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過し、インク1〜10、比較インク1〜4、参考インク1を調製した。尚、参考インク1は、水溶性有機化合物1のみを含有したインクである。又、表2に、X及びY、並びに、X+Y、Y/Xのデータを示す。
Figure 2005298813
Figure 2005298813
(カールの評価)
得られたインクを、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置を用いて、記録媒体に付与した。尚、使用したインクジェット記録装置は、図3に示した構成を有するものであり、1ドット当たりの吐出量が2.8pL、2400×1200dpiの記録密度を有し、駆動条件は、駆動周波数10kHzの装置を使用し、印字デューティーが100%となるように印字した。尚、印字は印字領域を2回の走査で行う2パス印字を行った。記録媒体は、A4サイズのPPC用紙(キヤノン製)を用いた。これらの記録条件は、実施例及び比較例、参考例を通じて同一である。
・カール評価方法
印字物を温度24℃、湿度50%の環境で、1時間、1日、4日、7日放置した後、カール量を経時で測定した。印字物の紙が凹方向にカールした場合を+(プラスカール)、凸方向にカールした場合を−(マイナスカール)とし、カールした紙の先端から紙の接地面までの距離を定規で測定した。カール判定基準は以下の通りである。評価結果を表3に示す。
カール判定基準は以下の通りである。
AA:±10mm以内
A:±10mmより大きく、±25mm以内
B:±25mmより大きく、±40mm以内
C:紙の先端が紙面内側に反り返った状態
D:紙の先端が紙面内側にまるまった状態
(吐出安定性の評価)
得られたインクを、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置を用いて、記録媒体に付与した。尚、使用したインクジェット記録装置は、図3に示した構成を有するものであり、1ドット当たりの吐出量が2.8pL、2400×1200dpiの記録密度を有し、駆動条件は、駆動周波数10kHzの装置を使用し、印字デューティーが100%となるように印字した。尚、印字は印字領域を2回の走査で行う2パス印字を行った。記録媒体は、A4サイズのPPC用紙(キヤノン製)を用いた。これらの記録条件は、実施例及び比較例、参考例を通じて同一である。
・吐出安定性1(ヘッド放置後の吐出安定性)評価方法
インクの吐出安定性の評価として、ノズル詰まりなどの問題が生じないかを、上記のインクをヘッドにセッティングして1ヶ月間放置した後に印字し、画像の乱れ、かすれなどが生じないかを確認した。吐出安定性1(ヘッド放置後の吐出安定性)の基準は以下の通りである。評価結果を表3に示す。
A:かすれがない
B:ややかすれがあるが、実質上問題がないレベル
C:かすれがあり、画像に問題があるレベル
D:不吐出がある
・吐出安定性2(スタートアップ特性)評価方法
インクの吐出安定性の評価として、印字開始時に印字書き出し部分の乱れ、かすれなどが生じないかを、環境1:常温及び常湿、及び、環境2:温度15℃、湿度10%において確認した。吐出安定性2(スタートアップ特性)の基準は以下の通りである。評価結果を表3に示す。
A: かすれがない
B: かすれがなく、やや画像が乱れているが、実質上問題がないレベル
C: 書き出し部分がかすれ、画像に問題があるレベル
D: 書き出し部分が大きくかすれる
Figure 2005298813
[実施例1〜10、比較例1〜4、参考例1]
(インクの調製)
下記表4に従って各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ0.2μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過し、インク11〜19、比較インク5及び5を調製した。又、表5に、X1、X2、Y、並びに、X1+X2、X2+Y1、X1+X2+Y1、Y/X、(X2+Y)/X1のデータを示す。
Figure 2005298813
Figure 2005298813
(カールの評価)
カール評価方法は、上記と同様である。評価結果を表6に示す。
(吐出安定性の評価)
吐出安定性1(ヘッド放置後の吐出安定性)評価方法、及び、吐出安定性2(スタートアップ特性)評価方法は、上記と同様である。評価結果を表6に示す。
Figure 2005298813
各種水溶性有機化合物の水分保持力の測定結果を示す図である。 2つの特定両環境下での水分保持力の差を示す図である。 インクジェット記録装置の一例を示す斜視図である。 インクカートリッジの縦断面図である。 記録ユニットの斜視図である。 液体吐出ヘッドを備えたインクジェットカートリッジの一例を示す概略斜視図である
符号の説明
40:インク収容部
42:栓
45:インクカートリッジ
44:インク吸収体
51:給紙部
52:紙送りローラ
53:排紙ローラ
61:ブレード
62:キャップ
63:インク吸収体
64:吐出回復部
65:吐出エネルギー発生手段
66:キャリッジ
67:ガイド軸
68:モータ
69:ベルト
70:記録ユニット
71:ヘッド部
72:大気連通口
100:インクジェット記録ヘッド
832:吐出口
1001:液体タンク
1012:カートリッジ

Claims (20)

  1. 少なくとも水、着色剤、水溶性有機化合物1及び水溶性有機化合物2を含むインクジェット用インクであって、前記水溶性有機化合物1の含有量X(質量%)がインクジェット用インク全質量に対して10質量%以上であり、前記水溶性有機化合物1の含有量X(質量%)、及び、前記水溶性有機化合物2のインクジェット用インク全質量に対する含有量Y(質量%)が、下記式(I)及び式(II)の関係を満たすことを特徴とするインクジェット用インク。
    (I)0<Y/X≦0.9
    (II)X+Y≧15質量%
    水溶性有機化合物1:温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持力の差が36%以下である、保水性のある水溶性有機化合物。
    水溶性有機化合物2:着色剤及び水溶性有機化合物1、以外の水溶性有機化合物。
  2. 前記水溶性有機化合物1が、アミド結合を有する多価アルコールである請求項1に記載のインクジェット用インク。
  3. 前記水溶性有機化合物1が、スルホン基を有する多価アルコールである請求項1又は2に記載のインクジェット用インク。
  4. 前記水溶性有機化合物1、及び前記水溶性有機化合物2、のインクジェット用インク全質量に対する含有量の合計X+Yが、X+Y≧20質量%、である請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
  5. 前記X+Yが、X+Y≧25質量%、である請求項4に記載のインクジェット用インク。
  6. 水の含有量(質量%)が、インクジェット用インク全質量に対して77質量%以下である請求項1〜5の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
  7. 前記水の含有量(質量%)が、71質量%以下である請求項6に記載のインクジェット用インク。
  8. 前記水溶性有機化合物2の含有量Y(質量%)が、Y<15質量%、であり、且つ、前記水分保持力の差が、40%以上である請求項1〜7の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
  9. 少なくとも水、着色剤を含むインクジェット用インクであって、更に、水溶性有機化合物1−1、水溶性有機化合物1−2、及び水溶性有機化合物2−1を含み、且つ、前記水溶性有機化合物1−1のインクジェット用インク全質量に対する含有量X1(質量%)、前記水溶性有機化合物1−2のインクジェット用インク全質量に対する含有量X2(質量%)、及び水溶性有機化合物2のインクジェット用インク全質量に対する含有量Y1(質量%)が、下記式(1)〜(3)の関係を満たすことを特徴とするインクジェット用インク。
    (1)0.1≦(X2+Y1)/X1≦2.5
    (2)X1+X2≧10質量%
    (3)X2+Y1≧3質量%
    水溶性有機化合物1−1:温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持力の差が36%以下であって、分子量Mwが、100≦Mw≦1000の範囲にある、水溶性の多価アルコール又は水溶性のアミド化合物。
    水溶性有機化合物1−2:温度23℃、湿度45%の環境での水分保持力と、温度30℃、湿度80%の環境での水分保持力の差が36%以下であって、分子量Mwが、100≦Mw≦150の範囲にあり、更に、−OH基を主鎖両末端に有する、水溶性のアルカンジオール。
    水溶性有機化合物2−1:着色剤、水溶性有機溶剤1−1、及び水溶性有機溶剤1−2、以外の水溶性有機化合物。
  10. 前記水溶性有機化合物1−1が、アミド結合を有する多価アルコールである請求項9に記載のインクジェット用インク。
  11. 前記水溶性有機化合物1−1が、スルホン基を有する多価アルコールである請求項9又は10に記載のインクジェット用インク。
  12. 前前記水溶性有機化合物1−1、前記水溶性有機化合物1−2、及び前記水溶性有機化合物2−1、のインクジェット用インク全質量に対する含有量の合計X1+X2+Y1が、X1+X2+Y1≧20質量%、である請求項9〜11の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
  13. 前記X1+X2+Y1が、X1+X2+Y1≧25質量%、である請求項12に記載のインクジェット用インク。
  14. 前記水溶性有機化合物1−1の含有量X1(質量%)、前記水溶性有機化合物1−2の含有量X2(質量%)、及び水溶性有機化合物2の含有量Y1(質量%)が、更に下記式(4)の関係を満たす請求項9〜13の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
    (4)0<Y1/(X1+X2)≦0.9
  15. 水の含有量(質量%)が、インクジェット用インク全質量に対して77質量%以下である請求項9〜14の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
  16. 前記水の含有量(質量%)が、71質量%以下である請求項15に記載のインクジェット用インク。
  17. 前記水溶性有機化合物2−1の含有量Y1(質量%)が、Y1<15質量%、であり、且つ、前記水分保持力の差が、40%以上である請求項9〜16の何れか1項に記載のインクジェット用インク。
  18. 請求項1〜17の何れかに記載のインクジェット用インクを、インクジェットヘッドにより記録媒体に付与して画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
  19. 請求項1〜17の何れか1項に記載のインクを含むことを特徴とするインクカートリッジ。
  20. 請求項1〜17の何れか1項に記載のインクジェット用インクが搭載されたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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