JP2005298540A - ポリエステルフィルムおよびそれを用いたガスバリア性ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくともエチレンテレフタレートを主な繰り返し単位とするポリエステルA成分20〜80重量%とブチレンテレフタレートを主な繰り返し単位とするポリエステルB成分80〜20重量%を含有し、かつ主な融点が230〜255℃であるポリエステルからなり、25℃における密度が1280〜1320kg/m3、示差走査熱量計で求まるガラス転移温度のエンタルピー緩和ピークの吸熱量(ΔHe)が2J/g以上であることを特徴とするポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解し、25℃において測定した。
Seiko Instrument(株)製示差走査熱量分析装置DSCII型を用い、試料5mgを室温より昇温速度10℃/分で昇温していった際の吸熱融解曲線のピーク温度を融点(Tm)とした。
セイコーインスツルメント(株)製示差走査熱量分析装置DSCII型を用い、試料5mgを−20℃から20℃/分で300℃まで昇温していった際のDSC曲線を求めた。求めたDSC曲線からガラス転移温度に現れる吸熱ピークをエンタルピー緩和ピークとして、その吸熱量(ΔHe)および冷結晶化に基づく発熱ピークを冷結晶化ピークとして、その発熱量(ΔHc)をそれぞれ求めた。
JIS L1013 7.14.2(1999)の密度勾配管法に従い測定した。
ナトリウムD線(波長589nm)を光源とし、マウント液としてヨウ化メチレンを用い、アッベ屈折計にて長手方向、幅方向、厚み方向の屈折率(それぞれnx,ny,nz)を求め、fn=(nx+ny)/2−nzを計算して求めた。
フィルムを40℃、相対湿度65%で5日間、放置した後、オリエンテック製引張試験機を用いて、引張速度300mm/分、幅10mm、チャック間距離100mm、23℃、相対湿度65%にて、破断伸度(%)をフイルムの長手方向、幅方向について、それぞれn数=5を測定し、全値の平均値を求めた。
折り目保持角度は、23℃で長さ20mm、幅10mmの矩形サンプルを長手方向の中央(10mm)で180°に折り曲げた後、さらにゴムロールを用い、サンプルを圧力245MPa、速度30m/分で加圧した。圧力解放後10分放置した後の角度を求め、その角度を折り目保持角度(θ)として、次の評価基準で折り目保持性を評価した。
○:折り目保持角度(θ)が10°未満のもの。
△:折り目保持角度(θ)が10〜20°の範囲のもの。
×:折り目保持角度(θ)が20°を超えるもの。
ポリエステル積層フィルムの断面を透過型電子顕微鏡(TEM)にて下記の条件で写真撮影し、金属薄膜層の厚みを測定した。
装 置:日本電子(株)製JEM-1200EX
観察倍率:40万倍
加速電子:100kV
(9)吸湿性
市販の茶葉を温度60℃、10時間減圧下乾燥し、包装袋に乾燥した茶葉90gを窒素封入し、温度23℃湿度65%RHの雰囲気中に6ヶ月間放置し、茶葉の重量増加から次の評価基準で吸湿性を評価した。
○:吸湿増加が0.1%未満の包装袋。
△:吸湿増加が0.1〜0.5%の範囲の包装袋。
×:吸湿増加が0.5%を超える包装袋。
急須および湯飲みを熱風オーブン中100℃5分間加熱して置き、加熱した急須に茶葉3gを入れ、沸騰水200gを入れて、5分間放置した後、湯飲みに注ぎ、過去10年間煙草を吸っていない人100人に飲み比べて頂いた。比較の茶葉は、開封直後の茶葉と上記(9)の温度23℃湿度65%RH6ヶ月間放置した包装袋の茶葉を用いた。「味覚が変わった」、「味覚が変わらない」のアンケートを実施し、アンケート結果から、次の評価基準で味覚適性を評価した。
○:「味覚が変わらない」と答えた人が75%を超える包装袋。
△:「味覚が変わらない」と答えた人が50〜75%の範囲の包装袋。
×:「味覚が変わらない」と答えた人が50%未満の包装袋。
茶葉入り包装袋を作製1時間経過した後、包装袋の袋横部分の折り目の角度を測定し、次の評価基準で折り目形態保持性を評価した。
○:折り目角度が45°未満のもの。
×:折り目角度が45〜60°の範囲のもの。
×:折り目角度が60°を超えるもの。
フイルム製膜後6ヶ月経過したフイルムを2軸延伸PETフイルム(東レ(株)製“ルミラー”P60、厚み12μm、面配向係数0.158)に接着剤を介してラミネート加工する際の破れや裂けによる頻度を下記のように定義し判定した(ロール張力15kg/m、ラミネート速度10m/分、接着剤:溶剤型ウレタン系接着剤)。
○:5時間でまったくトラブルなし
△:5時間で1回のトラブル
×:5時間で2回以上のトラブル
以下、具体的な実施例を用いて説明する。
実施例および比較例には、以下のポリエステルおよび粒子マスターを使用した。
[ポリエステルA(ポリエチレンテレフタレート)]
テレフタル酸ジメチル100重量部、及びエチレングリコール60重量部の混合物に、テレフタル酸ジメチル量に対して酢酸マグネシウム0.09重量%、三酸化アンチモン0.03重量%を添加して、完全溶解後、140〜235℃まで撹拌しながら、加熱昇温してエステル交換反応を行なった。次いで、該エステル交換反応生成物に、テレフタル酸ジメチル量に対して、リン酸85%水溶液0.020重量%を添加した後、重縮合反応槽に移送した。次いで、加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して133Paの減圧下、290℃で重縮合反応を行い、融点257℃、固有粘度0.65dl/gのポリエチレンテレフタレートを製造した。
テレフタル酸100重量部、1,4―ブタンジオール110重量部の混合物を窒素雰囲気下で140℃まで昇温して均一溶液とした後、テレフタル酸に対してオルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.054重量部、モノヒドロキシブチルスズオキサイド0.054重量部を添加し、ポリエステルAと同様にエステル交換反応を行った。次いでオルトチタン酸−n−ブチル0.066重量部を添加して133Paの減圧下で重縮合反応を行い、固有粘度0.75のポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。こうして得られたポリエステルポリマーをさらに3mm径の立方体に切断し、回転型真空重合装置を用いて、133Paの減圧下、195℃で30時間加熱処理することにより、固相重合を行い、固有粘度1.22、融点226℃ポリブチレンテレフタレート樹脂を製造した。
テレフタル酸ジメチル100重量部を、テレフタル酸ジメチル88モル%、イソフタル酸ジメチル12モル%からなるジカルボン酸100重量部と変更したこと以外は、ポリエステルAと同様にして、イソフタル酸12モル%共重合ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.60dl/g、融点229℃)を製造した。
ポリエステルAの重合時に、帯電防止剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6重量%およびポリエチレングリコール(分子量4000)4重量%、酸化防止剤として、“イルガノックス1010”(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.10重量%、さらに下記手法で得られた凝集シリカ粒子(富士ディビソン社製粒子径2.5μm)6重量%を添加し、ポリエステルAと同様に重合して、粒子等含有のポリエチレンテレフタレートマスターポリマーポリエステルD(固有粘度0.65dl/g、融点264℃)を製造した。
ポリエステルBの重合時に、帯電防止剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6重量%およびポリエチレングリコール(分子量4000)4重量%、酸化防止剤として、“イルガノックス1010”(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.10重量%、さらに下記手法で得られた凝集シリカ粒子(富士ディビソン社製粒子径2.5μm)6重量%を添加し、ポリエステルAと同様に重合して、粒子等含有のポリエチレンテレフタレートマスターポリマーポリエステルG(固有粘度1.22、融点235℃)を製造した。
ポリエステルフィルムとして、下記のポリエステル無延伸フィルムを用いた。
ポリエステルをポリエステルA/ポリエステルB/ポリエステルD/ポリエステルE=重量比24/72/2/2で配合した以外実施例1と同様にして、厚み20μmのポリエステル無延伸フィルムを作製し、熱処理を実施例1と同様にして、本発明のポリエステルフィルムを得た。
ポリエーテル成分として、減圧下100℃、10時間乾燥した東レデュポン製ハイトレル3078(ガラス転移温度:−60℃)を用い、ポリエステルをポリエステルA/ポリエステルB/ポリエステルD/ポリエステルE/ポリエーテル成分=重量比38.2/47.8/2/2/10で配合した以外、実施例1と同様にポリエステル無延伸フィルムを作製した。熱処理を熱風オーブン中40℃で24時間行い、本発明のポリエステルフィルムを得た。
ポリエステルをポリエステルA/ポリエステルB/ポリエステルD/ポリエステルE/ポリエーテル成分=重量比51.6/34.4/2/2/10で配合した以外、実施例1と同様にポリエステル無延伸フィルムを作製した。40℃で24時間熱処理を行い、本発明のポリエステルフィルムを得た。ポリエーテル成分は実施例3と同様の東レデュポン製ハイトレル3046(ガラス転移温度:−69℃)を用いた。
ポリエステルをポリエステルB/ポリエステルE=重量比96/4で配合した以外実施例1と同様にして、厚み20μmのポリエステル無延伸フィルムを作製し、熱処理を実施例1と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
ポリエステルをポリエステルA/ポリエステルD=重量比96/4で配合した以外実施例1と同様にして、厚み20μmのポリエステル無延伸フィルムを作製し、熱処理を実施例1と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
実施例1で作製したポリエステル無延伸フィルムを用い、熱風オーブン中95℃で1時間熱処理を行い、ポリエステルフィルムを得た。
ポリエステルをポリエステルC/ポリエステルD=重量比96/4で配合した以外実施例1と同様にして、厚み20μmのポリエステル無延伸フィルムを作製した。熱処理を実施しないで、ポリエステルフィルムを得た。
実施例1で得た本発明のポリエステルフィルムを用い、金属薄膜層/接着剤層/シーラント層を順次積層してガスバリア性ポリエステルフィルムを作製した。金属薄膜層を積層する前に、まずフィルムを50℃に加熱したゴムロールを介して、フィルムの表面を、窒素/炭酸ガスの混合ガス(窒素/炭酸ガス=85/15)の雰囲気中で、40W・min/m2の処理条件でコロナ放電処理を施し、フィルム表面の濡れ張力を45mN/m以上にしてロール状に巻き取った。そのときのフィルムの温度は30℃であり、10時間放置した後に小幅にスリットした。次に、小幅にスリットしたフィルムをフイルム走行装置を具備した真空蒸着装置内にセットし、1.00×10-2Paの高真空にした後に、−20℃の冷却金属ドラムを介して走行させた。このとき、アルミニウム金属を加熱蒸発させながら、走行フィルムのコロナ放電処理面に凝集堆積させ、アルミニウムの金属薄膜層を積層して巻取った。蒸着後、真空蒸着装置内を常圧に戻して、巻取ったフィルムを巻き返し、40℃の温度で2日間エージングして、ガスバリア性ポリエステルフィルムを得た。金属薄膜層の厚みは45nmであった。
比較例1のポリエステルフィルムを用い、実施例5と同様な方法で金属薄膜層/接着剤層/シーラント層を順次積層して茶葉入り包装袋を作製した。
昭和アルミニウム(株)製厚み15μmのアルミニウム箔を用い、アルミニウム箔/接着剤層/シーラント層の構成で接着剤層およびシーラント層の積層を実施例5と同様な方法で茶葉入り包装袋を作製した。
PET :ポリエチレンテレフタレート
PBT :ポリブチレンテレフタレート
PET/I12 :イソフタル酸12モル%共重合ポリエチレンテレフタレート
Tg :ガラス転移温度(℃)
ΔHe :エンタルピー緩和ピークの吸熱量(J/g)
ΔHc :冷結晶化ピークの発熱量(J/g)
θ :折り目保持角度(°)
Al :アルミニウム
Tm1 :ポリブチレンテレフタレートに起因する吸熱ピーク温度(℃)
Tm2 :ポリエチレンテレフタレートに起因する吸熱ピーク温度(℃)
Claims (9)
- 少なくともエチレンテレフタレートを主な繰り返し単位とするポリエステルA成分20〜80重量%とブチレンテレフタレートを主な繰り返し単位とするポリエステルB成分80〜20重量%を含有し、かつ主な融点が230〜255℃であるポリエステルからなり、25℃における密度が1280〜1320kg/m3、示差走査熱量計で求まるガラス転移温度のエンタルピー緩和ピークの吸熱量(ΔHe)が2J/g以上であることを特徴とするポリエステルフィルム。
- ポリエステルフィルムを構成するポリエステル中に、ポリエーテル成分を0.1〜20重量%含有する請求項1記載のポリエステルフィルム。
- ポリエーテル成分が長径2〜300nm、短径1〜100nmの分散径で分散している請求項2に記載のポリエステルフィルム。
- ポリエーテル成分がポリオキシアルキレングリコールである請求項2または3に記載のポリエステルフィルム。
- 示差走査熱量計による昇温測定において、結晶融解に起因する吸熱ピークが180〜225℃の範囲内および230〜255℃の範囲内に存在する請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステルフィルムの少なくとも片面に、ガスバリア層を積層したガスバリア性ポリエステルフィルム。
- ガスバリア層が金属および/または金属酸化物からなる無機薄膜層である請求項6記載のガスバリア性ポリエステルフィルム。
- 金属がアルミニウムであり、金属酸化物が酸化アルミニウムである請求項7記載のガスバリア性ポリエステルフィルム。
- ガスバリア層が、ポリメタキシリレンアジパミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体から選ばれた樹脂からなる請求項6記載のガスバリア性ポリエステルフィルム。
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