JP2005297414A - プライマー用組成物及びこれを用いたガスバリア性積層フィルム - Google Patents

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克典 西浦
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康司 水田
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Abstract

【課題】
プラスチック基材(A)、プライマー層(B)、金属酸化物の薄膜層(C)を順次設けた構成のガスバリア性積層フィルムにおいて、金属酸化物薄膜との密着性、耐屈曲性、耐熱性に優れたガスバリア性積層フィルムを提供することにある。さらには、保存安定性が良好なプライマー用組成物を提供することにある。
【解決手段】
プライマー層(B)に、(a)重合性不飽和基を有する有機化合物、(b)分子中に2つ以上のアルコキシ基を有する金属アルコキシドおよびその縮合体、(c)重合開始剤、(d)光酸発生剤からなるプライマー用組成物であり、これを使用したことを特徴とするガスバリア性積層フィルムある。

Description

本発明は、プライマー用組成物及びこれを用いたガスバリア性積層フィルムに関するものであり、プラスチック基材(A)の少なくとも片面にプライマー層(B)、金属酸化物の薄膜層(C)を順次設けた構成のガスバリア性積層フィルムに関するものである。
食品、医薬品、化粧品等の包装用途において、ガスバリア性は、内容物の劣化を防ぐために必ず要求される特性である。従来、包装用材料フィルム上にアルミニウム、もしくはその酸化物といった金属酸化物薄膜を形成することで、ガスバリア性を持たせる試みがなされているが(特許文献1)、その達成される水蒸気バリア能は0.5〜2 g/day/m2程度である。近年こうした包装材料用途以外に、液晶表示素子、有機EL素子用の樹脂基板用途において、包装材料用途よりも高いガスバリア性が要求されており、材料の開発が急がれている。特に有機EL用樹脂基板においては、10-5g/day/m2以下の非常に高い水蒸気バリア能が必要だといわれている。
ガスバリア性を向上させるために、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどガスバリア性の高いプラスチックを用いたり、ポリビニルアルコールなどの樹脂を基材フィルムに塗布する方法などが採用されている。しかし、有機ポリマーはその構造中に自由体積を有し、熱により変動するために達成できるバリア能には限界がある。現在では、プラスチック表面に有機樹脂で構成されたプライマーを塗工して膜表面を平滑にし、金属酸化物薄膜層をできるだけ緻密に製膜することが高ガスバリア能を達成する上で非常に有効な方法であるとされている。(特許文献2)一方で有機樹脂をガスバリア積層フィルムのプライマーとして用いる時にはその上に製膜する金属酸化物のバリア能力をいろいろな環境条件下で最大限に発揮させるため、単に表面を平滑化させるだけでなく、無機膜との密着性を強化し、耐屈曲性や耐熱性、さらには耐薬品性に優れた樹脂が必要とされている。
耐屈曲性を改善するため、有機ポリマーと無機ポリマーとからなるハイブリッド樹脂層を有する積層体が検討されて、機械的強度にすぐれ、屈曲等の機械的ストレスを受けても高度なガスバリア性を維持できることが知られている。しかし、原料である有機金属化合物の加水分解処理仮定におけるゲル化や、加水分解処理溶液の長期保存安定性に問題がある。(特許文献3)
特開昭58−217344公報 特開平9−76400公報 特開2003-94572公報
本発明の課題は、金属酸化物薄膜との密着性、耐屈曲性、耐熱性に優れたガスバリア性積層フィルムを提供することにありまた、保存安定性が良好なプライマー用組成物を提供することにある。
上述課題を達成すべく鋭意研究した結果、プラスチック基材(A)、プライマー層(B)、金属酸化物の薄膜層(C)を順次設けた構成の積層フィルムにおいて、プライマー層(B)に(a)重合性不飽和基を有する有機化合物、(b)分子中に2つ以上のアルコキシ基を有する金属アルコキシドおよびその縮合体、(c)重合開始剤、(d)光酸発生剤からなるプライマー用組成物を使用した場合、ガスバリア性、金属酸化物薄膜との密着性、耐屈曲性、耐熱性に優れていることを見出した。そして、このプライマー用組成物は、保存安定性に優れていることも見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)プラスチック基材(A)の少なくとも片面に、プライマー層(B)、金属酸化物の薄膜層(C)を順次設けた構成のガスバリア性積層フィルムにおいて、上記プライマー層(B)が、(a)重合性不飽和基を有する有機化合物、(b)分子中に2つ以上のアルコキシ基を有する金属アルコキシドおよびその縮合体、(c)重合開始剤、(d)光酸発生剤からなるプライマー用組成物を重合、硬化することによって得られることを特徴とするプライマー用組成物及びこれを用いたガスバリア性積層フィルムである。
(2)前記プライマー用組成物100重量部に対して、(a)成分が30〜68.9重量部、(b)成分が30〜65重量部、(c)成分が0.1〜5重量部、(d)成分が1〜10重量部含まれていることが好ましい。
(3)前記重合性不飽和基を有する有機化合物は熱、紫外線、電子線により重合反応を行い、一方前記(b)成分は、紫外線照射により重合反応が開始され、その後加熱することによって反応が進行し、無機化合物を形成することを特徴とする。
(4)前記重合性不飽和基を有する有機化合物が水酸基、カルボキシル基、アミド基、イミド基、ウレタン基、エステル結合、エーテル結合から選ばれる少なくとも一つを有する化合物であることが好ましい。
(5)前記(b)成分がフェニル基を有している場合、前記重合性不飽和基を有する有機化合物が少なくとも一つのフェニル基を有する化合物であることが好ましい。
(6)前記(b)成分の重合反応はゾルゲル反応であり、紫外線照射によって光酸発生剤が酸を発生することで反応が開始することを特徴とする。
(1)〜(6)いずれかに記載のプライマー用組成物及びこれを用いたガスバリア性積層フィルムである。
プライマー層(B)に、(a)重合性不飽和基を有する有機化合物、(b)分子中に2つ以上のアルコキシ基を有する金属アルコキシドおよびその縮合体、(c)重合開始剤、(d)光酸発生剤からなるプライマー用組成物を使用してなるガスバリア性積層フィルムは、ガスバリア性、金属酸化物薄膜との密着性、耐屈曲性、耐熱性に優れていることを見出した。さらにこのプライマー用組成物は、保存安定性に優れている。
プラスチック基材(A)の少なくとも片面に今回発明したプライマー用組成物によって形成されるプライマー層(B)、さらに金属酸化物の薄膜層(C)を積層することで、ガスバリア性積層フィルムを形成する。以下に各層を構成する材料に関して、詳細に説明する。
プラスチック基材(A)
本発明で用いられるプラスチック基材(A)としては、特に制限はないが、液晶表示素子、有機EL素子用基板といった光学用途で用いられる場合は、耐熱性、光線透過率、屈折率、光学異方性(複屈折率)等を考慮する必要がある。例を挙げると、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂、ポリスチレン樹脂などである。フィルムの厚みは、10〜500μm、好ましくは10〜200μmが望ましい。プライマー層(B)との密着性を向上させるために、オゾン処理、プラズマ処理、コロナ放電処理等の前処理を行っても問題ない。
プライマー層(B)
プライマー層(B)は、(a)重合性不飽和基を有する有機化合物、(b)分子中に2つ以上のアルコキシ基を有する金属アルコキシドおよびその縮合体、(c)重合開始剤、(d)光酸発生剤からなるプライマー用組成物を重合、硬化することによって得られる。(a)成分の重合化合物と、(b)成分によってなる無機化合物は、水素結合、π-π電子相互作用、イオン結合から選ばれる少なくとも1つの相互作用を形成しており、プライマー層(B)は両者が均一に分散したハイブリッド構造を形成している。
プライマー層(B)表面には、上記(b)成分によってなる無機化合物を構成する金属原子(以下M)M−О−M結合またはM−ОH基が分散して存在している。これらが、金属酸化物の薄膜層(C)に含まれるM−О−M結合またはM−ОH基と相互作用(共有結合または水素結合)することによって、プライマー層(B)と金属酸化物薄膜層(C)との間の密着性を向上させることができる。また上記(b)成分によってなる無機化合物は、膜表面に均一に分散しているため熱安定性が高く、プラスチック基材の加熱による寸法変化を抑制することができる。以下にプライマー用組成物を構成する材料について詳細に説明する。
(a)重合性不飽和基を有する有機化合物
(a)成分は、水酸基、カルボキシル基、アミド基、イミド基、ウレタン基、エステル結合、エーテル結合から選ばれる少なくとも一つを有する化合物を使用する。これら官能基は、金属アルコキシドおよびその縮合体を脱アルコール反応することによって得られる金属アルコール(M−ОH)と水素結合することができる。有機化合物と無機化合物が水素結合することによって、両者が均一に分散した構造を形成することができる。上記官能基を有さない場合、有機化合物と無機化合物の間に水素結合が働かず、両者が分離した構造になる。この場合、密着性、耐屈曲性、透明性の低下、無機化合物の凝集による表面平滑性の低下、熱安定性の低下といった不具合が生じる。
(a)成分は、前述した官能基を有する有機化合物であればとくに制限はない。水酸基を持つ有機化合物としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-アクリロイルオキシエチル-2-ヒドロキシエチルフタル酸、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートなどが挙げられる。カルボキシル基を持つ有機化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、2-アクリロイルオキシエチルフタル酸、2-アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2-アクリロイルオキシプロピルフタル酸、β-カルボキシエチルアクリレート等が挙げられる。アミド基を持つ有機化合物としては、N, N-ジメチルアクリルアミド、2-メチル-2-オキサゾリン、N-ビニルピロリドン、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、メチレンビスアクリルアミドなどが挙げられる。イミド基を持つ重合性有機化合物としては、イミドアクリレート(東亞合成(株)製、アロニックスTO-1534、1429、1428)などが挙げられる。ウレタン基を持つ有機化合物としては、ウレタンアクリレート(新中村化学(株)製、NKオリゴU-4HA、U-6HA、U-108A、U-1084A、U-200AX、U-122A、U-340A、U-324A、UA-100、東亞合成(株)製、アロニックスM-1100、M-1200、M-1210、M-1600、三井化学(株)製、オレスターRA1353、RA1500、RA1573、RA1574)が挙げられる。エステル結合を有する有機化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、三井化学(株)製、オレスターRA1050、RA2003などが挙げられる。エーテル結合を有する有機化合物としてはエトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの有機化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記(b)成分がフェニル基を有している場合、(a)成分が少なくとも一つのフェニル基を有する化合物を使用する。このフェニル基は、(b)成分のゾルゲル反応によって生成する無機化合物に含まれるフェニル基と相互作用することができる(π-π電子相互作用)。有機化合物と無機化合物が相互作用することで、両者が均一に分散した構造を形成することができる。
フェニル基を有する(a)成分としては、ベンジル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性クレゾール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、ビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル化β-ナフトール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの有機化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。フェニル基を有する(b)成分としては、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジプロポキシシランなどが挙げられる。
(a)成分は、前記プライマー用組成物100重量部に対して、30〜68.9重量部、好ましくは35〜65重量部で含有される。(a)成分の含有量がこの範囲であると金属酸化物薄膜層(C)との密着性が向上し、靭性が良好で、屈曲による塗膜のワレが起こりにくい。
(a)成分は、予め部分的に重合していても良い。重合度に特に制限はないが、高分子量化合物の場合、粘性が高く薄膜を形成しにくいため、必要であれば溶媒で希釈してもよい。重合性不飽和基を持たない有機化合物に関しても、無機化合物との間に水素結合、π-π電子相互作用、イオン結合から選ばれた少なくとも一つ以上の相互作用しうる官能基を有している場合、前記(a)成分と併用して用いても構わない。有機化合物と無機化合物の間に相互作用を持たないが、イソタクチックな高分子とシンジオタクチックな高分子によるステレオコンプレックスの形成と重合性無機化合物のゾルゲル反応を同時に行うことによって、複合体を形成することができる。
(b)分子中に2つ以上のアルコキシ基を有する金属アルコキシドおよびその縮合体
(b)成分は、紫外線照射によりゾルゲル反応が開始され、その後加熱することによって反応が進行し無機化合物を形成する。(b)成分を構成する金属は、特に制限はないが、使いやすさの観点から、珪素、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウムが望ましい。金属アルコキシドとしては、下記[化1]で表されるものである。
Figure 2005297414
(式中、R1で示される置換基はアルキル基を表し、R2は低級アルキル基を表す。x及びyは、x+y=4かつ、xは2以下となる整数を表す。)
上記[化1]で示された金属アルコキシドは、2官能性、3官能性、4官能性の金属アルコキシドを示している。2官能性金属アルコキシドとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、これらに対応するジアルコキシジルコニウム、ジアルコキシチタンなどが挙げられる。3官能性金属アルコキシドとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、これらに対応するトリアルコキシアルミニウム、トリアルコキシジルコニウム、トリアルコキシチタンなどが挙げられる。4官能性金属アルコキシドとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ-n-プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ-n-ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラ-sec-ブトキシシラン、テトラ-tert-ブトキシシラン、これらに対応するテトラアルコキシジルコニウム、テトラアルコキシチタンなどが挙げられる。
前記金属アルコキシドは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。2種類以上の金属アルコキシドを使用する場合の混合比は任意であるが、4官能性の金属アルコキシドの配合比率が高くなるにつれて、反応性が増し、硬い塗膜を得ることができる。一方、2官能または3官能性の金属アルコキシドの配合比率が高くなるにつれて、柔軟性の高い塗膜を得ることができる。前記金属アルコキシドは縮合体を使用しても良い。金属アルコキシドの縮合体として市販されている商品としては、多摩化学(株)製 Mシリケート51、Mシリケート56、Mシリケート60、シリケート40、シリケート45、シリケート48等を挙げることができる。
(b)成分は、前記プライマー用組成物100重量部に対して、30〜65重量部、好ましくは31〜60重量部で含有される。(b)成分の含有量がこの範囲であると、靭性が良好で、屈曲による塗膜のワレが起こりにくく、金属酸化物薄膜層(C)との密着性が向上する。
(b)成分と併用して、無機酸化物微粒子を使用することができる。無機酸化物微粒子は、珪素、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、インジウム、スズ、亜鉛、アンチモンから選ばれる少なくとも一つ以上の元素からなる酸化物微粒子で、平均粒子径は0.001〜2μm、好ましくは0.001〜0.2μmである。以下に無機酸化物微粒子の具体例を示す。
シリカ微粒子としては、日産化学工業(株)製 商品名:メタノールシリカゾル、MEK-ST、MIBK-ST、IPA-ST、IPA-ST-UP、NPC-ST-30、NBA-ST、XBA-ST、DMAC-ST、ST-20、ST-40、ST-C、ST-N、ST-O、ST-50、日本アエロジル(株)製 商品名:アエロジル130、アエロジル300、アエロジル380、アエロジルTT60、アエロジルОX50等を挙げることができる。アルミナ微粒子としては、日産化学工業(株)製 商品名:アルミナゾル-100、アルミナゾル-200、アルミナゾル-500等を挙げることができる。アルミナ、酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛の粉末及び溶剤分散品としては、シーアイ化成(株)製 商品名:ナノテックを挙げることができる。これら無機酸化物微粒子を前記(b)成分と併用して使用する場合、配合量は前記(b)成分に対して30重量%程度までが好ましい。
(c)重合開始剤
(c)成分は、熱、光により、ラジカル重合を開始する化合物であれば特に限定はなく、いずれでも使用することができる。具体例を挙げると、熱重合開始剤としては、α, α’-アゾイソブチロニトリル、α, α’-アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系重合開始剤、過酸化ベンゾイル等の過酸化物系重合開始剤、レドックス系重合開始剤等が挙げられる。光開始剤としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、2, 2-ジメトキシ-1, 2-ジフェニルエタン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、2, 2-ジエトキシアセトフェノン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、ベンジルジメチルケタール、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、オリゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノン、メチルフェニルグリコキシレート、ビス(2, 4, 6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、チオキサントンなどを挙げることができる。
(c)成分は、前記プライマー用組成物100重量部に対して、0.1〜5重量部、好ましくは1〜4重量部で含有される。(c)成分がこの範囲にあると、有機化合物に対して硬化性を与え、硬化物質の吸湿性を抑えることができる。
(d)光酸発生剤
(b)成分は、ゾルゲル反応によって無機化合物を形成する。ゾルゲル反応に用いられる反応促進剤は、一般的には水と触媒(酸、塩基)であるが、これらを溶液に添加すると、溶液中で反応が進行してしまうため、時間の経過とともに、溶液がゲル化してしまうという欠点があった。この問題を解決するために、反応触媒に(d)光酸発生剤を使用した。光酸発生剤は、紫外線照射によって酸を発生する化合物であるため、ゾルゲル反応は紫外線を照射することによって始めて開始される。よって溶液中ではゾルゲル反応が進行せず、時間の経過によって物性が変化する心配がない。(d)光酸発生剤は、公知の光カチオン開始剤を使用することができる。
光カチオン開始剤の好ましい例として下記一般式[化2]で表される構造を有するオニウム塩を挙げることができる。このオニウム塩は、光反応し、ルイス酸を放出する化合物である。
Figure 2005297414
(式中、カチオンはオニウムイオンであり、Wは、S、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Cl、またはN≡Nであり、R14、R15、R16、およびR17は同一または異なる有機基であり、a、b、cおよびdはそれぞれ0〜3の整数であって、(a+b+c+d)は((Wの価数)+m)に等しい。
Mは、ハロゲン化錯体[MXn+m]の中心原子を構成する金属またはメタロイドであり、例えば、B、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Co等である。
Xは例えば、F、Cl、Br等のハロゲン原子であり、mはハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷であり、nはMの原子価である。)
一般式[化2]においてオニウムイオンの具体例としては、ジフェニルヨードニウム、4−メトキシジフェニルヨードニウム、ビス(4−メチルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム、トリフェニルスルホニウム、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウム、ビス〔4−(ジフェニルスルフォニオ)−フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルホニオ)−フェニル〕スルフィド、η5−2,4−(シクロペンタジェニル)〔1,2,3,4,5,6−η−(メチルエチル)ベンゼン〕−鉄(1+)等が挙げられる。
一般式[化2]において陰イオンの具体例としては、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサクロロアンチモネート等が挙げられる。また、一般式[化2]において陰イオンとしてハロゲン化錯体[MXn+m]の代わりに、過塩素酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、トリニトロトルエンスルホン酸イオン等であってもよい。
さらに、一般式[化2]において陰イオンとしてハロゲン化錯体[MXn+m]の代わりに芳香族陰イオンであってもよい。具体例としては、テトラ(フルオロフェニル)ボレート、テトラ(ジフルオロフェニル)ボレート、テトラ(トリフルオロフェニル)ボレート、テトラ(テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラ(パーフルオロフェニル)ボレート、テトラ(トリフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラ(ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ボレートなどを挙げることができる。これらの光カチオン開始剤は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(d)成分は、前記プライマー用組成物100重量部に対して、1〜10重量部、好ましくは3〜7重量部で含有される。(d)成分がこの範囲にあると、重合性無機化合物の反応状況が良好となり、又硬化後に光カチオン開始剤が溶出するのを予防する観点から好ましい。
(e)その他の改質剤
本発明のプライマー用組成物には、必要に応じてその他の改質剤を使用することができる。改質剤としては、例えば、重合開始助剤(光増感剤)、老化防止剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、密着付与剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。これらは、1種単独でも複数種を組み合わせて使用してもよい。
有機化合物と無機化合物の間に働く相互作用を補助する目的として、分子内にカップリング剤を少量添加してもよい。具体的に例を挙げるとγ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルフェニルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルフェニルジエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルフェニルジメトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルフェニルジエトキシシランなどが挙げられる。添加量は任意であるが、(a)成分に対して10重量%以下が望ましい。
本発明におけるプライマー用組成物は、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、スプレーコート、スピンコート等の公知の方法により形成することができる。膜厚は、各種用途により要求される製造コストや表面平滑性などの要件に応じての観点から適宜決定されるので特に制限はないが、一般的には0.1〜20μm、より好ましくは0.1〜10μmである。また、プライマー用組成物をプラスチックフィルムに塗布、硬化することによって形成されるプライマー層(B)は、後述するプラズマ処理により、水滴との接触角が40°以下になることが密着性向上の為に好ましい。
プライマー層(B)のプラズマ処理としては、公知の方法を用いることができる。例としては真空容器に酸素、窒素などのガスを導入し、プラズマ放電を行うことで樹脂表面に結合の切断とともにラジカルが発生し、発生したラジカル部分と導入したガス分子との結合により極性の高いヒドロキシル基やカルボキシル基が生成する。導入するガスとしては特に制限はないが反応性の点を考慮すると酸素等の活性の高いガスを用いることが望ましい。また処理時間と投入電力においては特に制限はないが、著しく長い時間処理した場合表面の劣化と粗さの増大を引き起こすため、処理時間が10秒から2分の間、特に好ましくは20秒から1分の間が好ましい。同様に投入電力は好ましくは200W以下、さらに好ましくは100W以下である。
金属酸化物薄膜(C)
本発明における、金属酸化物薄膜層(C)に関しては特に制限はないが、例えば、珪素、インジウム、錫、亜鉛、セリウム、チタン、アルミニウム等の一種類以上の金属を含む酸化物、もしくは窒化物、もしくは酸化窒化物などを用いることができる。金属酸化物薄膜層(C)は可視光域において透明な層であり、更にガスバリア性能の高い層であることが好ましく、具体的な例として、窒化珪素薄膜や酸化窒化珪素薄膜、酸化インジウムと酸化すずからなるITO薄膜が好ましく、特にはインジウムを含む酸化物薄膜が好ましい。また、可視光域における透明性、かつ所望のガスバリア性能を満たす範囲内であれば、これら金属酸化物膜(C)に水素や炭素等が含有されていても、なんら本発明を阻害するものではない。
本発明における金属酸化物薄膜層(C)の膜厚は、ガスバリア性能、およびガスバリア性能に対する耐屈曲性の観点から、好ましくは5〜500nm、より好ましくは10〜200nmであり、各種用途に応じて設定される反射防止性能や製造コスト等に応じて適宜選択される。本発明における金属酸化物薄膜層(C)は、1層である必要ではなく、構成する化合物の種類、屈折率、膜厚等の異なる2層以上から構成されていても良い。また、ITO薄膜をはじめとする導電性を持つ金属酸化物膜(C)を用いることで、該金属酸化物膜を透明導電層として用いることも可能である。本発明において、窒化珪素薄膜や酸化窒化珪素薄膜、さらにはITO薄膜を代表例とする金属酸化物薄膜(C)は、公知の成膜方法で形成することが出来る。具体的には、スパッタやプラズマCVD(化学気相堆積)法により成膜を行う方法を例示することが出来る。
なかでもスパッタリング法は電力、ガス圧等を変えることで膜質を制御でき、またガスバリア性フィルムに適した緻密な膜を形成できるために好ましく、具体的には酸化インジウムと酸化すずの焼結体等をターゲットとし、スパッタガスにアルゴン等の不活性ガス、もしくはアルゴンと酸素の混合ガスを用い、直流(DC)あるいは高周波(RF)マグネトロン方式でプラズマ発生させる方法を例として挙げることができる。
金属酸化物薄膜(C)は適当な製膜条件を選ぶことにより、金属/酸素/窒素組成比や所望のガスバリア性能ならびに屈折率を有する膜を得ることができる。例えば、ITO膜は、ターゲットである酸化すず/酸化インジウム重量比、スパッタガスのアルゴン/酸素の分圧の調整によって、所望のガスバリア性能を得るとともに屈折率を2.0〜2.4の範囲で制御することが可能である。これにより、高いガスバリア能を有するだけでなく、前述したプライマー層(B)との多層積層により、反射防止能を付与することができる。
透明ガスバリア性フィルムの構成
本発明のガスバリア性フィルムは、上記のプラスチックフィルム(A)とプライマー層(B)と金属酸化物薄膜層(C)とからなり、(A)/(B)/(C)の順の積層構造を有することを特徴とする。また、本発明のガスバリア性フィルムは、本発明の目的の範囲であれば、上記の3種3層構造である必要はなく、(A)/(B)/(C)の順となる組合せが存在すれば、より多層の積層構造であっても構わない。例えば(A)/(B)/(C)/(B)/(C)のようにプライマー層(B)、金属酸化物薄膜層(C)を二層ずつ交互に積層することも可能であるし、後述する接着剤層(D)もしくは粘着剤層(E)を用いて(A)/(B)/(C)/(D)/(A)/(B)/(C)のように二枚以上のガスバリア性フィルムを貼り合せてもよい。また、必要に応じて後述する機能性透明層(F)を直接、または粘着剤層(E)を介して含ませることができる。これらの場合、各層で使用されるプライマー層(B)や金属酸化物薄膜層(C)は同じ物質、同じ膜厚でなくても構わない。例えば、(A)/(B)/(C1)/(B)/(C2)/(B)/(C3)のようにプライマー層(B)と金属酸化物薄膜層(C)が三層ずつ積層されたフィルムにおいて金属酸化物膜層の各層のうち、内側の二層(C1,C2)と最外層(C3)の製膜物質、製膜条件変えることで(C1,C2)においてはインジウム酸化物、窒化珪素、酸化窒化珪素等のバリア能に優れた緻密な膜を形成し、(C3)においてはITO等の導電性に優れた膜を形成することで、最外層を透明電極として使用することが可能である。ただし、層数が増加することで製造コストが高くなったり反射防止性能の制御が困難になることがあるので、各層の層数の上限は、10層以下、好ましくは7層以下である。
本発明における接着剤層(D)としては透明であれば公知の物を用いることができる。具体的にはエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シアノアクリレート系の瞬間接着剤、変性アクリレート系接着剤などを例としてあげることができる。
本発明において、粘着剤層(E)は、プラスチック基材フィルム(A)にプライマー層(B)、金属酸化物薄膜層(C)を積層した透明ガスバリアフィルムの二枚を貼り合せるのに用いられるほか、該ガスバリアフィルムの最外層に後述する機能性透明層(F)を積層する場合に必要に応じて用いられる。また複数の機能性透明層を貼り合せる時にも用いることができる。
本発明の粘着材層としては、透明であれば、公知の粘着材を制限無く用いることが出来る。具体的には、特開平10−217380号公報や特開2002−323861号公報等に記載されているものを採用することが出来る。
機能性透明層(F)としては、防眩層やハードコート層、防汚層、帯電防止層、調色層、反射防止層、光取り出し効率向上層等が採用できる。これらの層は上記の透明ガスバリアフィルムの一方の面もしくは両面、もしくは内部に用いることができる。また本発明で用いられるプライマー層(B)を機能性透明層に用いてもよい。これらの機能性透明層(F)については、より詳細には特開平10−217380号公報や特開2002−323861号公報等に記載されているものを採用することが出来る。
以下に、本発明の実施形態を示す。尚、当然のことながら本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術範囲において、種々の形態に変更することが可能である。
[実施例1]
プライマー用組成物の調製
(a)成分としてポリウレタンアクリレートを主成分とする紫外線硬化型樹脂(三井化学(株)製、商品名:オレスターRA1353)47部、希釈溶媒として酢酸ブチル235部、(c)成分として1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカル(株)製、商品名:イルガキュア184)2部を添加し、5分間攪拌した。これに、(b)成分としてテトラエトキシシラン47部、(d)成分として(メチルフェニル)(4−イソプロピル)ヨードニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート(ローディアシリコーン社、ロードシルR2074)4部を添加し、30分間攪拌することでプライマー用組成物を調製した。
プライマー用組成物のコーティング
プラスチック基材(A)には厚みが125μmのPETフィルム(帝人・デュポン(株)社製)を用いた。当該フィルムの上に、上記の方法で調製したプライマー用組成物をスピンコートにより厚み1μmとなるように塗布した。塗布したフィルムを60℃、80℃、120℃でそれぞれ一時間ずつ乾燥後、1000mJ/cmでUV照射を行い、プラスチック上に製膜されたプライマー層(B)を得た。
プライマー層(B)の酸素プラズマ処理
真空容器内に酸素ガスを導入し、上記の方法で得られたプライマー積層フィルムのプライマー表面を酸素プラズマ処理(100W、酸素分圧10mTorr)30秒により表面親水化処理を行った。
金属酸化物薄膜(C)の製膜
真空容器内にアルゴンガス(2mTorr)を導入し、上記の方法で得られたプライマー積層フィルムの親水化された樹脂表面側に直流マグネトロンスパッタリング法によってインジウムとスズとの酸化物からなるITO薄膜層を膜厚75nmとなるように形成を行った。
ここで、インジウムとスズとの酸化物からなる薄膜層の形成には、ターゲットとして、酸化インジウム・酸化スズ焼結体〔In23:SnO2=90:10(重量比)〕を用いた。作製したフィルムに対し後述する評価を行った。
[実施例2]
(a)成分としてポリエステルアクリレートを主成分とする紫外線硬化型樹脂(三井化学(株)製、商品名:オレスターRA1050)47部を使用した点以外は実施例1と同様に積層フィルムを作成し、評価を行った。
[比較例1]
(a)成分としてポリエステルアクリレートを主成分とする紫外線硬化型樹脂(三井化学(株)製、商品名:オレスターRA1050)96部、希釈溶媒として酢酸ブチル480部、(c)成分として1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカル(株)製、商品名:イルガキュア184)4部を添加し、5分間攪拌することでプライマー用組成物を調製した。この組成物を用いて、実施例1と同様に積層フィルムを作成し、評価を行った。
[比較例2]
(a)成分としてポリエステルアクリレートを主成分とする紫外線硬化型樹脂(三井化学(株)製、商品名:オレスターRA1050)49部、希釈溶媒として酢酸ブチル245部、(c)成分として1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカル(株)製、商品名:イルガキュア184)2部を添加し、5分間攪拌した。これに、(b)成分としてテトラエトキシシラン49部を添加し、30分間攪拌することでプライマー用組成物を調製した。この組成物を用いて、実施例1と同様に積層フィルムを作成し、評価を行った。
[比較例3]
(a)成分としてポリエステルアクリレートを主成分とする紫外線硬化型樹脂(三井化学(株)製、商品名:オレスターRA1050)45部、希釈溶媒として酢酸ブチル225部、(c)成分として1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカル(株)製、商品名:イルガキュア184)2部を添加し、5分間攪拌した。これに、(b)成分としてテトラエトキシシラン45部、(d)成分として0.1N-HCl8部を添加し、5時間密閉下室温で攪拌することでプライマー用組成物を調製した。この組成物を用いて、実施例1と同様に積層フィルムを作成し、評価を行った。
[評価]
実施例、比較例で示した方法で作製したフィルムに対し、以下の評価を行った。それぞれの結果を表1にまとめた。
《フィルムの水蒸気透過率の測定》
それぞれのフィルムに対しモダンコントロール社製PERMATRAN-W600により、温度40℃、相対湿度100%における透湿度測定を行った。本測定の測定限界は0.02g/day/m2である。
《フィルムの耐屈曲性の測定》
それぞれのフィルムを金属酸化物薄膜側を外側にした条件で10mmφのステンレス棒に沿って180°10回の屈曲を繰り返した後、(1)と同様の条件で透湿度測定を行った。
《フィルムの耐熱性の測定》
それぞれのフィルムを130℃24時間加熱した後、(1)と同様の条件で透湿度測定を行った。
《プライマー組成物の保存安定性の評価》
各プライマー組成物を密閉下30℃で30日間放置した後積層フィルムを作成し、(1)と同様の条件で透湿度測定を行った。
Figure 2005297414
表1に記した評価(1)の結果では、プライマー層(B)に本発明のプライマー用組成物を使用した場合(実施例1、2)と、プライマー層(B)に有機化合物のみを使用した場合(比較例1)とでは同様の水蒸気透過率を示しているが、評価(2)、(3)の結果では、本発明のプライマー用組成物を用いたほうが高いガスバリア性を示した。この結果から、本発明のプライマー用組成物を用いたガスバリア性積層フィルムは、耐屈曲性、耐熱性に優れていることが分かった。また(d)成分を配合しない場合(比較例2)、ガスバリア性が低いことが分かった。さらに、(d)成分に0.1N-HClを使用した場合(比較例3)、評価(4)の結果から、保存安定性が悪いことが分かった。
本発明における実施形態例1の透明ガスバリア性フィルムの概略図である。 本発明における比較形態例1の透明ガスバリア性フィルムの概略図である。
符号の説明
1:透明プラスチック(PET)フィルム
2:プライマー(有機−無機複合体)層
3:プライマー(紫外線硬化型樹脂)層
4:金属酸化物薄(ITO)膜層

Claims (6)

  1. プラスチック基材(A)の少なくとも片面に、プライマー層(B)、金属酸化物の薄膜層(C)を順次設けた構成のガスバリア性積層フィルムにおいて、上記プライマー層(B)を形成するプライマー用組成物が、(a)重合性不飽和基を有する有機化合物、(b)分子中に2つ以上のアルコキシ基を有する金属アルコキシドおよびその縮合体、(c)重合開始剤、(d)光酸発生剤とからなることを特徴とするプライマー用組成物及びこれを用いたガスバリア性積層フィルム。
  2. 前記プライマー用組成物100重量部に対して、(a)成分が30〜68.9重量部、(b)成分が30〜65重量部、(c)成分が0.1〜5重量部、(d)成分が1〜10重量部含まれていることを特徴とする請求項1記載のプライマー用組成物及びこれを用いたガスバリア性積層フィルム。
  3. 前記(a)成分は熱、紫外線、電子線により重合反応を行い、前記(b)成分は、紫外線照射により重合反応が開始されその後、加熱することによって反応が進行し無機化合物を形成することを特徴とする請求項1又は2いずれかに記載のプライマー用組成物及びこれを用いたガスバリア性積層フィルム。
  4. 前記(a)成分が水酸基、カルボキシル基、アミド基、イミド基、ウレタン基、エステル結合、エーテル結合から選ばれる少なくとも一つを有する化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプライマー用組成物及びこれを用いたガスバリア性積層フィルム。
  5. 前記(b)成分がフェニル基を有している場合、前記(a)成分が少なくとも一つのフェニル基を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプライマー用組成物及びこれを用いたガスバリア性積層フィルム。
  6. 前記(b)成分の重合反応はゾルゲル反応であり、紫外線照射によって光酸発生剤が酸を発生することで反応が開始することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプライマー用組成物及びこれを用いたガスバリア性積層フィルム。
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