JP2005294942A - ビットフリーcdrのpll同期安定化方法 - Google Patents

ビットフリーcdrのpll同期安定化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は入力データをクロックによりデータを2系統に分けて抽出するデータ抽出部と,位相を180度ずらしてエラー検出回路によるエラー検出を行うデータ出力部とを備えたビットフリーCDRのPLL同期安定化方法に関し,入力データに対してPLL周波数の逓倍同期や2/3の周期での誤同期を防止し,入力データが低速時のジッタによる制御の不安定を防止することを目的とする。
【解決手段】エラー検出回路によるエラー発生率とからPLLのプリスケーラの設定が現在の入力データのビットレートが対応しているかの識別を行う変遷密度監視部と,入力データのビットレートが対応していないとプリスケーラの分周比の値を対応する値にビットフリー処理部により調整するよう構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は,光伝送装置における光受信部のビットフリーCDR(Clock & Data Recovery:クロックデータ再生装置)のPLL同期安定化方法に関する。
従来のWDM(Wave-length Division Multiplex) 光伝送装置はSONET(Synchronous Optical Network:米国標準の同期光網) /SDH(Synchronous Digital Hyeralchy:同期ディジタル網) が主であり,ビットレートも数種であったが,イーサネット(登録商標),ファイバーチャンネル等のデータ通信系,及びHDTV(High DensityTV)等の画像系のデータをWDMで伝送を行うユーザ(各キャリア会社)が増加している。
一方,各ユーザ(キャリア会社)はどのようなアプリケーションの使用が増えるか予測できないため,ユーザとしては伝送速度を意識せずWDM用に光波長変換ができる,ビットフリータイプのCDR(Clock & Data Recovery:クロック・データ再生装置)を供えたトランスポンダユニットが望まれている。
また,以前から使用していた既存装置のソフトウェア変更は望ましくないため,ビットレートの情報を外部から設定する必要がないオートマチックで引き込みが行えるトランスポンダが望ましい。
図7は波長多重装置(WDM)におけるトランスポンダ(CDR)の位置付けを示す図である。図中,50はユーザ(キャリア会社)に備えられた複数のクライアント(Client) 装置であり,1〜Nの装置が2組設けられ,51は各クライアント装置50と波長多重部52−1,52−2または波長分離部56−1,56−2との間に設けられた複数のトランスポンダであり,クライアント装置側は広帯域の波長で,波長多重部または波長分離部側は狭帯域の波長である。52−1,52−2はN個の狭帯域の波長信号を1つの信号に多重化する波長多重部(MUX),53−1,53−2は一つの信号を二重化されたN波多重信号の伝送路(光伝送路)に分配する波長分配部(DIS),54−1,54−2は二重化された伝送路,55−1,55−2は2つの伝送路から入力する信号の一方を選択する選択器(SEL),56−1,56−2は選択器で選択された信号を元のN個の波長信号に分離する波長分離部(DMUX)である。
図7のような構成において,複数のトランスポンダ51は,広帯域信号と狭帯域信号との光波長の相互変換を行う機能を備え,そのために入力したデータ信号からクロック成分を抽出すると共にデータ信号を再生するビットフリーCDR回路を使用する。
図8は従来のビットフリーのCDRの構成を示す。図中,60−1,60−2はデータ入力に対し異なる基準電圧で比較を行う2つのコンパレータ,61−1〜61−4及び62−1〜62−4はデータ入力から2系統のデータを生成する複数段のフリップフロップ,63−1,63−2はセレクタ,64−1,64−2はPLL(後述する)の出力の位相を調整して,入力データの抽出を行うためのクロックを生成する位相調整部,65は2系統のデータ出力を比較して,不一致の場合にエラー信号を発生する排他的論理和回路(EXORで表示),66はデータ信号を発生するフリップフロップ,67はPLL68の出力を分周して入力データのクロックと位相が合うクロックを生成する2段の分周器67a(分周比をMとする)と分周器67b(分周比をNとする)を備えたプリスケーラ,68は内部に図示省略されたVCO(Voltage Controlled Oscilator:電圧制御発振器)を備え入力信号と位相を合わせるようループ制御を行い,VCOの制御電圧外れの信号LOL(Loss Of Lock: 同期外れ情報) を発生する機能を備えるPLL(Phase Lock Loop)回路,69は排他的論理和回路65の信号や,プリスケーラ67,PLL68の状態に対応して,各部の制御を行う制御部である。
図9は従来のビットフリーのCDRのフローチャートである。最初にプリスケーラ67の分周器67aの分周比Mと分周器67bの分周比Nにそれぞれ1を設定し(図9のS1),入力振幅をチェックする(同S2)。この入力振幅のチェックは,クロック成分を含んだデータ入力(Data In)の信号に対して2つのコンパレータ60−1,60−2においてそれぞれ閾値電圧Vref1,Vref2と比較し,各コンパレータの出力はフリップフロップ回路61−1〜61−3及び62−1〜62−3に位相調整部64−1,64−2から出力される信号のタイミングで順番に設定される。セレクタ63−1,63−2では2つの入力の内の一方が制御部69からの位相最適点を制御するための制御信号により一方が選択される。
データ入力はPLL68にも供給され,プリスケーラ67の分周器67a,67bの出力(クロック出力信号)との比較を行って位相同期がとれるようPLL68のVCOが制御される。PLL68から出力される周波数の信号はプリスケーラ67へ入力されると共に位相調整部64−1,64−2とフリップフロップ61−4,62−4へのタイミング信号として供給され,フリップフロップ61−4,62−4の出力はセレクタ63−3へ供給され,ここで制御部69からの制御信号により一方が選択され,その出力はフリップフロップ66へ入力され,プリスケーラ67から出力されたクロック信号に同期してデータ出力(Data Out) が得られる。
プリスケーラ67の分周器67aのMと分周器67bのNは同期外れ情報(LOL)により切替えられる。LOLが発生するか判別して(図9のS3),LOLが発生すると,N=1.9になったか判別し(同S4),N=1.9にならないと「N=N+0.1」の演算を行い(同S5),Nを0.1だけ増加しS3に戻る。この後もLOLが発生すると,順次Nの値を0.1ずつ増加させ,N=1.9になると,M=256か判別する(同S6)。最初はM=1であり,ステップS7においてM=M×2の演算を行いN=1の設定を行い(同S7),ステップS3に戻る。こうして,Mの値は2,4,8,……と増加し,M=256になっても同期しない(LOLが発生)と,同期ビットレートなしと判定し,スタートからやり直す。LOLが発生しない状態になると,ゼロエラーポイントであるか(図8の排他的論理和回路65からのエラーが発生したか)の判別をし(図9のS8),エラーが発生するとステップS4に戻り,エラーが発生しない(同期状態になる)と終了する。
図9のフローチャートによる同期方法の動作例を説明する。図10は対応ビットレートとプリスケーラ設定の概念図であり,データ入力のデータ速度が1250Mb/s(GbE:Giga bit Ether)の場合は以下のようになる。初期はOC48(米国標準であるSONETの2488.32MHz)の設定で,M=1,N=1からスタートする。この時,PLLの能力は2488.32MHzに対し,±100MHzのためロックせずLOLが発生する。これにより,制御はNを1.0から1.9まで順次増加するが同期しない場合,M=2,N=1としてトータル分周を2とし,周波数は1244.16MHz±50MHzとする。したがって,1250Mb/sのデータ入力に対してこの範囲で同期する。
波形識別点の最適点追い込みの方法。
(1) 電圧振幅の識別点の追い込み
入力データは2系統に分けて上記図8のコンパレータ60−1,60−2において,それぞれの系統の入力閾値電圧(Vref1,2)をステップ的にそれぞれ逆方向(Vref1は高レベルへ,Vref2は低レベルへ)にスイープし,同位相のクロック(CLK)で打ち抜から,クロック打抜き後の互いのデータを排他的論理和回路65で比較し,エラー発生領域を認識させて中点に設定することで,振幅の最適点に設定する。
図11は電圧振幅の識別点追い込みの概念を示し,A.はクロック(CLK)打抜き後のデータを表し,“0”または“1”の識別結果を表し,B.はVref1,Vref2のエラー発生領域と,その中間のエラー無し領域の概念を表し,その中間の電圧振幅の識別最適点(エラー無し領域の中点)を表す。この動作は上記図9のステップS2における入力振幅チェックにおいて実行される。
(2) 位相識別点追い込み
電圧振幅の識別点設定及び同期後,2系統に分けたデータ(図8のコンパレータ60−1,60−2の出力)をそれぞれ180°位相の異なるクロックで打抜く。このクロック(CLK)位相をステップ的にスイープし,エラー発生範囲を認識させ,中点のステップにすることにより入力データの位相最適ポイントを認識させる。
図12及び図13はこの入力データの位相識別点追い込みの説明図であり,図12は高速ビットレートの場合,図13は低速ビットレートの場合である。上記の電圧振幅の識別点設定および同期後,2系統に分けたデータをそれぞれ180°位相の異なるクロック(CLK)で打抜いて,クロック位相をステップ的にスイープして,エラー発生範囲を認識し,中点のステップにすることにより入力データの位相最適ポイントを認識させる。
図12の場合は,A.に示す入力データ(DATA)は,高速のビットレートであり,B.に示すように1系クロック(CLK)による打抜き,C.に示すデータ(図8のフリップフロップ61−4の出力)が発生し,D.に示す2系のクロック(1系のクロックと180°ずれているCLK)により打抜いて,E.に示すデータ(図8のフリップフロップ62−4の出力)が発生する。この場合,図8の排他的論理和回路65から発生するエラー発生確率が50%となる領域は,F.に示す斜線が付された領域は,1系のクロックによる打抜き後のデータに対し,2系のクロックによる打抜き後のデータは,それより前に入力したデータが残っているため,一致しない可能性があるからであり,クロックの半周期の期間はエラー信号が発生する可能性がある。図12のF.に示す「位相最適点」は,データの変化点を検出するための点であり,図12のC.の1系のクロックの打抜きによるデータの変化点から,ほぼクロックの半周期後の点であり,1つのデータが発生する区間のほぼ中央の位置になる。
図13は低速のビットレートの場合であり,A.に示す入力データの周期に対し,B.の1系クロック及びD.の2系クロックの速度が相対的に高速(この例はクロック速度はデータ周期の約4倍)であり,各クロックによりC.とE.に示すような打抜き後のデータが発生する。この場合,4周期に3周期は同じデータとなる確率があり,エラー信号が発生する確率は,4周期の中の1周期の半分(1/2周期)であるから,1/8(12.5%)となり,図13のF.にその領域を示す。この場合の位相最適点は,C.に示す1系のクロックの打抜きによるデータの変換点から,ほぼクロックの半周期後の点である。
また,光受信器用CDRの技術において,PLL内の分周器の分周比を外部制御信号で切替えることにより,基本ビットレート信号にFEC(Forward Error Correction) を付加したデータ信号に対して,基本ビットレート信号とFECの両方のクロック信号を再生する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2001−156758号公報
従来のビットフリーのCDR(図8)によれば同期について次の(1) 〜(4) のような問題がある。
(1) 例えば,伝送速度がOC12(622.08Mb/s)が入力された時に,プリスケーラ67の初期にM=1,N=1としてOC48(2488.32MHz)からスタートすると,OC48の時に逓倍同期してしまう。すなわち,上記図13に示すように,入力データが低速で,プリスケーラ67の設定値に対応するPLL68のVCO(電圧制御発振器)から出力されるクロック速度が4倍の場合,エラー信号が継続して発生せず,誤同期状態になるという問題がある。この場合,外部からのビットレート情報がなく,LOL(同期外れ)も発生しないため,この状態から抜け出せないことになる。
(2) 上記の逓倍同期だけでなく,OC48(2448.32Mb/s)の入力時に,PLL68からの1600Mb/sのクロック(入力に対して約2/3のレート)で誤同期が発生する場合がある。
これを図14に示す誤同期の概念図により説明すると,A.に示す入力データ(OC48)に対し,B.に示すようにVCO周波数(入力データレートの約2/3)が発生すると,最初のVCOクロックでは位相が遅れる(Upで表示)が,3ビット後に位相が進み(Downで表示) 位相が合って同期してしまう。この場合も,逓倍同期と同様にビットレート情報がなく,LOLも発生しないため,この状態から抜け出せないことになる。
(3) 上記(2) の誤同期に対して対策を行った場合(後述する本発明の構成)も,PLLは低ビットレートになるとループゲインが下がり,高周波数ジッタに追従できなくなりジッタが発生する。このため,従来の回路のように,低ビットレートの最適点がデータのクロスポイント(変化点)の付近に設定される場合,ジッタ発生によりエラーが発生し,エラーカウントルーチンで不良(NG)となる。このため,同じルーチンを繰り返し制御が安定しない。この状態を図15に示す低速ビットレート時の誤同期を説明する図である。
図15のa.の入力データに対し,b.に示す高速の1系のクロック(入力データの速度の約4倍)で打抜く時に,VCOのクロックに矢印で示すようなジッタが発生すると,c.に示す1系クロック打抜き後データもジッタに対応して安定せず,d.に示す2系クロックも1系と同様にジッタが発生し,この2系クロックによる入力データの打抜き後データもe.に示すように安定しない。このため,位相最適点における比較クロックにジッタがあるため,位相最適点でエラーカウントが“0”にならない。
(4) 光入力は通常冗長構成をとっており,一方の光入力に異常が発生すると,他方の回線に切替えを行う。この時,30ms程度の入力瞬断(LOS:Loss Of Signal) が発生するが,従来のビットフリーのCDRのフローチャート(図9)では入力瞬断時にLOLが発生することによりビットフリールーチンに移行してしまうため,ビットレートの追い込み,識別点追い込みを行うため,回線の切替え時に復旧が遅くなるという問題がある。
また, 上記特許文献1の技術は,上記した(1) 〜(4) のような課題を解決することはできない。
本発明は,入力データに対してPLL周波数の逓倍同期や2/3の周期での誤同期を防止するともに入力データが低速時のジッタによる制御の不安定を防止することができるビットフリーCDRのPLL同期安定化方法を提供することを目的とする。
図1は本発明の原理説明図である。図中,1はCDRの制御部,2はCDR回路であり,制御部1とCDR回路2には本発明により新たに追加された構成及び新たな機能が追加された構成を中心として示し,既存の構成については図示省略されている。制御部1内の10は変遷密度(Transition Density) 監視部,11はエラーカウントチェック部,12は信号断監視部,13はPLL20の同期外れ(LOL:Loss Of Lock)を検出するLOL監視部,14はPLLの出力を分周するプリスケーラの出力が入力データの位相と適合するようプリスケーラの分周比を調整する制御を行うビットフリー処理部である。CDR回路2内の20は入力データのクロックと位相を調整した信号を発生するためのPLL,21はPLL20の出力を分周するプリスケーラ,22は入力データの電圧振幅のチェックと,180°位相の異なるクロック信号で2系統のデータを取り出すデータ抽出部,23はデータ抽出部22からの出力からデータ信号と2系統のデータからエラー検出信号を出力するデータ出力部,23aは2系統の位相が異なるデータを比較してエラー信号を発生するエラー検出回路である。
図1において,入力データはCDR回路2へ入力すると,データ抽出部22及びPLL20へ入力し,データ抽出部22ではプリスケーラ21の出力であるクロック周波数の信号を入力して,180°位相の異なる調整されたクロック信号により2系統でデータを抽出し,データ出力部23からプリスケーラ21からのクロック信号に同期したデータ信号とエラー検出信号を出力する。プリスケーラ21の分周出力のクロック(実ビットレート)を使用するのでデータのクロスポイント付近に発生するジッタによる影響を受けない。
制御部1では,データ抽出部22において位相を180°ずらした2つのクロックにより入力データを打抜いて得られた2つのデータを入力するデータ出力部23において,エラー検出回路23aからのエラー信号の発生率を求め,予めエラー発生率に対応したPLLの周波数(プリスケーラ分周比M,N)とを対応付けたテーブル10aを参照して,求めたエラー発生率と現在設定されたPLLの周波数とがテーブル10aと対応するかチェックし,対応しないとビットフリー処理部14による分周比を制御する処理を実行させる。これにより,逓倍同期の発生を防止できる。
上記の変遷密度監視部10におけるチェックによるビットフリー処理部14の処理後,再生されたデータは最適点に調整されているのでエラー検出回路23aからのエラー信号は発生しないが,エラーが発生した場合はエラーカウントチェック部11によりエラーのカウント値が発生することを検出すると,誤同期(上記の課題の中の(2) に対応)していることが分かり,この場合もビットフリー処理部14の処理に移行する。なお,CDR回路2は,データ抽出部22及びデータ出力部23に対して,従来例の構成(図9参照)ではPLLの出力(プリスケーラによる分周の前の信号)を使用していたのに対し,プリスケーラ21からのクロックを使用して抽出,同期を行うことにより,データ出力部23内のエラー検出を行う回路(図示省略)は,データのクロスポイント付近に発生するジッタによりエラーの影響を受けない。
信号断(LOS:Loss Of Signal)が発生すると,CDR回路2内の信号断検出手段(図示省略)によって検出し,その検出信号により制御部1の信号断監視部12が駆動される。信号断監視部12はLOSが一定時間継続するかチェックし,継続するとLOL監視部13に対してLOLマスク信号を供給すると共に,PLL20内のVCO(電圧制御発振器)20aの制御電圧を強制的に中心電圧に設定する。これにより,LOL監視部13は本来なら信号断の発生によるビットフリー処理部14が起動するのが抑止され,同期外れの状態になることが防止される。
図1の制御部1の変遷密度監視部10,エラーカウントチェック部11,LOL監視部13への信号断検出信号の入力,及びPLL20への信号断検出信号の入力によるPLLの制御の各構成は,エラーカウントチェック部11が変遷密度監視部10と組合せて設けられるが,変遷密度監視部10と信号断監視部12とを独立して設けることができる。
本発明は変遷密度の監視を行うことで逓倍同期を防止することができ,エラーカウントチェックを行うことで入力データの周波数の2/3の周波数による誤同期を防止することができる。また,信号断検出信号を用いたPLL及び制御部の制御により瞬断時の同期外れを防止することができる。更に,誤り検出回路に使用するクロックをPLLの出力ではなくプリスケーラの出力により実ビットレートと同じクロックとすることで,データのクロスポイント付近に発生するジッタによるエラーの影響を受けない。
図2は実施例の回路構成を示す。図中,1,20,21は上記図1の同一符号の各部に対応し,1はPLL20からのLOL(同期外れ)の発生や,LOS(信号断)の発生や,プリスケーラ21の状態,エラー信号(エラー検出回路230の出力)や,データ出力(フリップフロップ232の出力)を識別し,処理を行って制御信号を発生する制御部である。20はPLL,21はそれぞれ分周比MとNを持つ2段の分周器(図示省略)を備えたプリスケーラである。
220a,220bはデータ入力電圧を,それぞれVref1とVref2という閾値電圧と比較を行うコンパレータ,221a〜223a及び221b〜223bはデータ入力から2系統のデータを抽出する複数段のフリップフロップ,224a,224bはプリスケーラ21から出力される実クロックの周波数信号の位相調整を行う位相調整部,225a,225bはセレクタ,23a,23bはセレクタ225a,225bの出力をそれぞれプリスケーラ21からのクロックのタイミングにより保持するフリップフロップ,230はフリップフロップ23aと23bの信号を比較して,不一致の場合にエラー信号を出力する排他的論理和機能を備えるエラー検出回路,231はセレクタ,232は出力データを発生するフリップフロップである。
このCDRの実施例の構成により,2系統のデータを抽出して保持するフリップフロップ221a〜223a及び221b〜223bの位相調整部224a,224bがプリスケーラ21から出力される実クロックの周波数信号により駆動され,データ出力を行うフリップフロップ23a,23bも同じく実クロックの周波数信号により行われる。これにより,データのクロスポイント付近に発生するジッタによるエラーの影響を受けない。
図3はジッタによるエラー発生を防止する概念の説明図である。a.は図2のフリップフロップ221a,221bへの入力を表し,b.とd.はプリスケーラ21からの実クロックの信号(データと同一位相)であり,一つのデータ周期の中間でクロックが反転している。図3のc.とe.のようにデータが設定される。このように波形の中心に最適点があるため,ジッタ(クロックの位相が揺らぐ)が発生してもエラーは発生しない。
図4は逓倍同期防止のフローチャートである。このフローチャートはビットフリーCDRの制御部において実行され,上記図1の制御部1の変遷密度監視部10を含むフローチャートである。
最初に,プリスケーラ(図2の21)の分周比をM,Nとすると,M=1,N=1(OC48対応)に設定し(図4のS1),入力振幅チェックを行い(図4のS2),次にLOL(同期外れ)が発生したか判別し(同S3),LOLが発生している場合は,従来の技術(図9)と同様のステップS4〜S7のビットフリールーチンが実行される。LOLが発生してない場合は,変遷密度チェックを実行する(図4のS8)。この変遷密度チェックでは,180°位相をずらして打抜いたデータを比較することにより,初期OC48(2483.32MHz)に対してエラーの発生確率(図2のエラー検出回路230によるエラー検出の頻度で求める)は50%になる。しかし,OC12(620.83MHz)が入力されているとエラー発生確率は1/4(12.5%)となる。このエラー発生確率と現在の分周比の設定から,テーブル(図示省略)を参照して異常(NG)と判断し,ビットフリールーチン(S4以下のルーチン)に移行して設定値を変更する。異常と判断されない場合は,次にゼロエラーポイントであるか判別する(図4のS9)。この場合,同じ位相で打抜いた時,エラー0のはずだが,分周比のレートが正確に検出されてないと(位相が合ってないと),エラーが0にならず(図2のエラー検出回路230の出力をカウントする),そのポイントはロックポイントではないと判定し,ビットフリールーチンに移行し,エラーが0になると処理を終了する。
図5は逓倍同期防止の概念の説明図である。図5のA.はエラーが50%発生の場合,B.はエラーが12.5%発生の場合である。すなわち,A.は入力データの周期とクロック周波数が同一であり,a.に示すデータ入力に対し,フリップフロップ223aと223bに対しb.とd.に示すように180°位相が異なるクロックが供給される,c.とe.に示すようにデータ周期の1/2の間隔をおいて出力が発生する。このため,エラー検出回路230から発生するエラー信号(斜線部)が発生する確率は50%となる。また,図5のB.は入力データの周期に対してクロック周波数がほぼ4倍の速度の場合であり,a.に示すデータ入力に対し,フリップフロップ223aと223bに対しb.とd.に示すように180°位相が異なる高速のクロックが供給される,c.とe.に示すようにそれぞれの出力が発生する。このため,c.とe.のデータ出力の立上りの間隔は,入力データの周期の1/8で,エラー信号(斜線部)が発生する確率は12.5%となる。
図6は信号断監視と誤同期防止を含むフローチャートである。このフローチャートもビットフリーCDRの制御部(図2の1)において実行される。最初にプリスケーラ(図2の20)の分周器の分周比M,Nとすると,M=1,N=1とし(図6のS1),次にLOS(信号断)監視処理を行う(同S2)。このLOS監視処理では,信号断が発生するかチェックをし,発生した場合は所定時間継続するか判別し,所定時間継続した場合はPLL20のVCO(図示省略)の制御電圧を中心電圧(中心周波数)に設定する信号を発生する。なお,これにより,LOL(同期外れ)の発生によるビットフリールーチン(後述するステップS5以下の処理)が開始するのを防ぐことができる。
LOS監視において,信号断が検出されないか,信号断が一定時間内の場合は,入力振幅チェックを行い(図6のS3),次にLOL(同期外れ)が発生したか判別する(同S4),LOLが発生している場合は,ステップS5〜S8のビットフリールーチンが実行される。LOLが発生してない場合は,上記図4のS8と同様の変遷密度チェックを実行する(図6のS9)。この変遷密度チェックでは,エラー発生確率と現在の分周比の設定から,異常か否か判別し,異常(NG)の場合はビットフリールーチンに移行して設定値を変更する。異常と判断されない場合は,エラーカウント値があるか判別し(図6のS10),エラーカウント値が検出された場合は,上記と同様のビットフリールーチンに移行し,エラーカウント値が検出されず,異常と判断されない場合は,次に上記図4のS9と同様のゼロエラーポイントであるかの判別をし(図6のS11),この場合,同じ位相で打抜いた時,エラー0のはずだが,分周比のレートが正確に検出されてないと(位相が合ってないと),エラーが0にならず,そのポイントはロックポイントではないと判定し,ビットフリールーチンに移行し,エラーが0になると処理を終了する。
(付記1) 入力データをクロックによりデータを2系統に分けて抽出するデータ抽出部と,位相を180度ずらしてエラー検出回路によるエラー検出を行うデータ出力部とを備えたビットフリーCDRのPLL同期安定化方法において,前記エラー検出回路によるエラー発生率とからPLLのプリスケーラの設定が現在の入力データのビットレートが対応しているかの識別を行う変遷密度監視部と,前記入力データのビットレートが対応していないとプリスケーラの分周比の値を対応する値にビットフリー処理部により更新することを特徴とするビットフリーCDRのPLL同期安定化方法。
(付記2) 付記1において,入力データの抽出を最適点に調整後,前記2系統のデータのエラー検出回路からのエラーカウントをエラーカウントチェック部によりチェックすることを特徴とするビットフリーCDRのPLL同期安定化方法。
(付記3) 付記1または2のいずれかにおいて,信号断を検出する信号断監視部により信号断を検出すると,前記PLLの内部の電圧制御発振器の制御電圧を中心電圧に設定する制御を行うことを特徴とするビットフリーCDRのPLL同期安定化方法。
(付記4) 付記3において,PLLの同期外れ(LOL:Lost Of Lock) 状態を検出するLOL監視部を備え,前記信号断監視部が信号断を検出する信号を発生すると,前記LOL監視部の起動を禁止することを特徴とするビットフリーCDRのPLL同期安定化方法。
(付記5) 付記1乃至4の何れかにおいて,前記データ抽出部とデータ出力部の動作タイミングを入力するクロックとして,PLLのプリスケーラからの実周波数の出力を供給することを特徴とするビットフリーCDRの同期安定化方法。
本発明の原理構成図である。 実施例の回路構成を示す図である。 ジッタによるエラー発生を防止する概念の説明図である。 逓倍同期防止のフローチャートを示す図である。 逓倍同期防止の概念の説明図である。 信号断監視と誤同期防止を含むフローチャートを示す図である。 波長多重装置におけるトランスポンダの位置付けを示す図である。 従来のビットフリーのCDRの構成を示す図である。 従来のビットフリーのCDRのフローチャートを示す図である。 対応ビットレートとプリスケーラ設定の概念図である。 電圧振幅の識別点追い込みの概念を示す図である。 入力データの位相識別点追い込みの説明図(高速ビットレートの場合)である。 入力データの位相識別点追い込みの説明図(低速ビットレートの場合)である。 誤同期の概念図である。 低速ビットレート時の誤同期の説明図である。
符号の説明
1 制御部
2 CDR回路
10 変遷密度監視部
11 エラーカウントチェック部
12 信号断監視部
13 LOL監視部
14 ビットフリー処理部
20 PLL
21 プリスケーラ
22 データ抽出部
23 データ出力部

Claims (4)

  1. 入力データをクロックによりデータを2系統に分けて抽出するデータ抽出部と,位相を180度ずらしてエラー検出回路によるエラー検出を行うデータ出力部とを備えたビットフリーCDRのPLL同期安定化方法において,
    前記エラー検出回路によるエラー発生率とからPLLのプリスケーラの設定が現在の入力データのビットレートが対応しているかの識別を行う変遷密度監視部と,
    前記入力データのビットレートが対応していないとプリスケーラの分周比の値を対応する値にビットフリー処理部により更新することを特徴とするビットフリーCDRのPLL同期安定化方法。
  2. 請求項1において,
    入力データの抽出を最適点に調整後,前記2系統のデータのエラー検出回路からのエラーカウントをエラーカウントチェック部によりチェックすることを特徴とするビットフリーCDRのPLL同期安定化方法。
  3. 請求項1または2の何れかにおいて,
    信号断を検出する信号断監視部により信号断を検出すると,前記PLLの内部の電圧制御発振器の制御電圧を中心に設定する制御を行うことを特徴とするビットフリーCDRのPLL同期安定化方法。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて,
    前記データ抽出部とデータ出力部の動作タイミングを入力するクロックとして,PLLのプリスケーラからの実周波数の出力を供給することを特徴とするビットフリーCDRのPLL同期安定化方法。
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