JP2005293636A - 光ディスク再生装置及びその信号検出方法 - Google Patents

光ディスク再生装置及びその信号検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 誤差信号強度が小さくなる傾向の次世代光ディスク装置においても、トラック誤差信号のS/Nの向上を実現する、
【解決手段】 主ビームの反射光を検出する4分割受光素子と、副ビームの反射光を検出する2つのN分割受光素子とを有する構成で、4分割受光素子及び2分割受光素子において集光スポットが情報ピットを走査する際の受光信号を標本化し、トラック制御誤差信号を生成する。また、光ディスクは、情報ピットの再生信号、差動プッシュプル法によるトラック制御誤差信号が共に検出可能となるように、情報ピットの深さをλ/8nからλ/4n(λは光源波長、nは光ディスクの光透過保護層の屈折率)の範囲内に形成している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、予め情報ピットが形成された再生専用光ディスクから情報ピットを再生する光ディスク再生装置に関し、特に光ピックアップにおけるトラッキング制御のためのトラック制御誤差信号を適正に検出するための検出方法に関するものである。
従来より、この種の光ディスク再生装置においては、情報信号としてエンボスピットが形成された光ディスクに対し、光ディスク上に照射する集光スポットをピット列によって形成される信号トラックに対して追従させるためのトラッキング制御を行う必要がある。そして、このトラッキング制御のためのトラック制御誤差信号としては、3スポット法、位相差法、プッシュプル法等の各種誤差信号が用いられている。
一般に、再生信号は情報ピットの深さはλ/4n(λは光源波長、nは光ディスクの光透過保護層の屈折率)の時に最大となり、また、プッシュプル誤差信号は情報ピットの深さがλ/8nの時に最大、λ/4nの時に最小となる特徴を持っている。
従って、再生専用のコンパクトディスク(CD及びCD−ROM)においては、再生信号と各種トラック誤差信号の品質が両立するように、予めエンボス加工されている情報ピットの深さが概ねλ/6nとなるように定められている。
また、上述のトラック制御誤差信号のうち、プッシュプル法においては、情報ピットによって回折を受けた反射光を、例えば図Aに示すような、光ディスクのトラック接線方向及び光ディスク径方向に分割された4つの受光領域を有する4分割受光素子280で検出し、主ビーム(0次回折光)と副ビーム(±1次回折光)の干渉強度分布を検出することで、トラック制御誤差信号を生成する。従って、情報ピットが存在しない領域においては回折反射が生じないため、有効なトラック制御誤差信号が生成されず、検出信号のS/Nを低下させる原因となる。
一方、プッシュプル誤差信号における光量変動、レンズオフセットやディスク傾きによる影響を軽減する手法として、差動プッシュプル法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この差動プッシュプル検出法においては、例えば図Bに示すような3つの分割受光素子が用いられる。すなわち、この分割受光素子は、光ディスクのトラック接線方向及び光ディスク径方向に分割された4つの受光領域によって主ビームの戻り光を検出する4分割受光素子270と、この4分割受光素子270の両側に配置され、トラック接線方向に分割された2つの受光領域によって副ビームの戻り光を検出する2つの2分割受光素子271、272とで構成されている。
そして、具体的には、主ビームより検出されるプッシュプル信号から、2つの副ビームによって検出される各プッシュプル信号の和を係数(k)を乗じて減算することにより、差動プッシュプル誤差信号が検出される。
特開昭61−94246号公報 特開2000−123378号公報
ところで、上述のようなプッシュプル法や差動プッシュプル法のいずれの手法を用いた場合においても、情報ピットの存在する領域のみを誤差信号の生成に用いることが望ましいが、EFM変調符号を用いて情報信号が記録されているCD装置においては、最も短い情報ピットの長さが3T(Tはチャンネルクロック長)と比較的大きいため、実質上、支障を来たすには至らなかった。また、DVD(Digital Versatile Disc)においては、情報ピットの深さがλ/4nと定められているため、プッシュプル法を用いたトラック制御誤差信号の検出には適していない。
また、次世代光ディスク装置として、青紫色半導体レーザ(波長405nm)を用いた大容量光ディスク装置が提案されている。この光ディスク装置においては、2Tを最短ピット(PLmin)とする変調符合が用いられることが多い。例えば、Blu-ray Discとして提案されている容量25GBの光ディスクにおいては、17PP変調符号の採用により、2Tピットの長さが約149nmに規定され、また、2Tピットの出現頻度が高いという特徴を持っている。このピット長を波長(λ)と対物レンズの開口数(NA)で規格化し、PLnormとして表すと、対物レンズ開口数を0.85とするBlu-ray Discにおいては、以下の式(1)となる。
PLnorm = PLmin ×NA/λ=0.312 ……(1)
一方、CDにおいては、最短ピット長が833nmと定められ、波長780nmの半導体レーザと開口数0.45の対物レンズにより、PLnormの値は0.481となる。
したがって、式(1)で得られた結果と比較しても明らかなように、次世代光ディスク装置においては、最短ピットからの信号振幅が大幅に低下してしまう。
すなわち、次世代光ディスクの情報ピット列から、差動プッシュプル法を用いてトラック制御誤差信号を生成する場合、出現頻度の高い2Tピット部で得られる誤差信号強度が小さくなるため、CDやCD−ROMの場合と比較して誤差信号のS/Nが低下する恐れが大きい。
なお、トラック制御誤差信号のうち、位相差法を用いる場合に、最短ピットを誤差信号生成から除外する手法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、この手法をそのまま差動プッシュプル法に適用することはできない。
そこで本発明は、誤差信号強度が小さくなる傾向の次世代光ディスク装置においても、トラック誤差信号のS/Nの向上を実現することができる光ディスク再生装置及びその信号検出を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の光ディスク再生装置は、予め情報ピットが形成された光ディスクから情報ピットの再生動作を行う光ピックアップと、前記光ピックアップで光ディスクに照射される光ビームを主ビームと両側の副ビームに分岐させて光ディスクに供給する光学素子と、前記光ディスクからの戻り光を検出する光検出器と、前記光検出器からの検出信号を用いて差動プッシュプル法によるトラック制御誤差信号の検出を行う演算制御手段とを有し、前記光検出器は、少なくともピット列によって形成されるトラックの接線方向に分割された受光領域によって前記主ビームの戻り光を検出するM分割受光素子と、少なくとも前記トラックの接線方向に分割された受光領域によって前記ピット列とその両側に隣接するピット列との中間部分からの前記副ビームの戻り光を検出する2つのN分割受光素子とを有し、前記演算制御手段は、前記M分割受光素子において集光スポットが情報ピットを走査する際の受光信号を標本化し、トラック制御誤差信号を生成することを特徴とする。
また本発明の光ディスク再生装置の信号検出方法は、予め情報ピットが形成された光ディスクから情報ピットの再生動作を行う光ピックアップと、前記光ピックアップで光ディスクに照射される光ビームを主ビームと両側の副ビームに分岐させて光ディスクに供給する光学素子と、前記光ディスクからの戻り光を検出する光検出器と、前記光検出器からの検出信号を用いて差動プッシュプル法によるトラック制御誤差信号の検出を行う演算制御手段とを有し、前記光検出器は、少なくともピット列によって形成されるトラックの接線方向に分割された受光領域によって前記主ビームの戻り光を検出するM分割受光素子と、少なくとも前記トラックの接線方向に分割された受光領域によって前記ピット列とその両側に隣接するピット列との中間部分からの前記副ビームの戻り光を検出する2つのN分割受光素子とを有する光ディスク再生装置の信号検出方法であって、前記M分割受光素子において集光スポットが情報ピットを走査する際の受光信号を標本化し、トラック制御誤差信号を生成することを特徴とする。
本発明の光ディスク再生装置の信号検出方法によれば、M分割受光素子において集光スポットが情報ピットを走査する際の受光信号を標本化し、トラック制御誤差信号を生成することから、誤差信号強度が小さくなる傾向の次世代光ディスク装置においても、トラック誤差信号のS/Nの向上を実現でき、適正なトラック誤差信号の検出による正確なトラッキング制御を行うことが可能となる。
本発明の実施の形態による光ディスク再生装置の信号検出方法は、主ビームの反射光を検出する4分割受光素子と、副ビームの反射光を検出する2つのN分割受光素子とを有する構成で、4分割受光素子及び2分割受光素子において集光スポットが情報ピットを走査する際の受光信号を標本化し、トラック制御誤差信号を生成する。この際、4分割受光素子及び2分割受光素子から生成した情報再生信号の振幅レベルに基づいて、受光信号の標本化を行うか否かを決定するものとし、情報再生信号の振幅レベルが特定の閾値を下回った領域でのみ受光信号の標本化を行う。また、光ディスクは、情報ピットの再生信号、並びに差動プッシュプル法によるトラック制御誤差信号が共に検出可能となるように、情報ピットの深さが、λ/8nからλ/4n(λは光源波長、nは光ディスクの光透過保護層の屈折率)の範囲内に形成されている。
このような構成により、例えば再生専用ROMディスクのように、エンボスピット列が形成されている光ディスクにおいて、情報ピットの存在しない領域からの反射光を除外して、プッシュプル誤差信号を演算することができる。従って、従来の光ディスク装置と比較して、最短ピット長が小さくなることが想定される次世代大容量光ディスク再生装置において、トラック制御誤差信号のS/Nを向上することが可能となる。また、本発明を用いることで、情報ピット深さをCD装置で採用されたλ/6nよりも大きい値に設定することが可能となり、λ/4nで最大振幅が得られるディスク再生信号との両立が容易になる。
図1は本発明の実施例による光ディスク記録再生装置の全体構成例を示すブロック図であり、図2は図1に示す光ディスク記録再生装置の光ピックアップと信号演算回路の構成例を示すブロック図である。また、図3は図2に示す演算回路の基本形(すなわち、従来例)を示している。
また、図4は図1に示す光ディスク記録再生装置の対物レンズ駆動部と光ディスクを示す断面図、図5は図1に示す光ディスク記録再生装置の光ディスク再生用光学ピックアップの構成を示す断面図である。
本実施例の光ディスク記録再生装置は、開口数0.85の2群対物レンズと波長405nmの青紫色半導体レーザ光源を用いた光ディスク(Blu-ray Disc)の記録再生装置で用いられる光学系の例を示している。以下、このような光ディスク記録再生装置で用いるトラック制御誤差信号の検出方法を中心に本実施例を説明する。
まず、図4を用いて本実施例における光ディスク光学系用2群対物レンズを説明する。
図示のように、本実施例の対物レンズ駆動部には、2群対物レンズを構成する第1のレンズ12及び第2のレンズ14と、レンズホルダ13と、2軸電磁アクチュエータ15等からなり、光ディスク11の信号記録面に近接して対向配置されている。
第2のレンズ14は、光軸方向、及び信号トラック(接線)と直交する方向に可動な構造を持つ2軸電磁アクチュエータ15上に搭載されている。第1のレンズ12は、第2のレンズ14と同一の光軸上に位置するように、レンズホルダ13によって支持され、これら2枚のレンズ12、14は一体となって開口数0.85の2群対物レンズとして機能する。半導体レーザ光源(図4には不図示)からのビームは、これら2枚のレンズを通過することによって光ディスク11上に集光される。
なお、対物レンズの開口数が大きくなることで、一般に光ディスク記録再生装置におけるディスク傾き許容度が減少する。従って、レンズ開口数を0.85まで高めた光ディスク記録再生装置においても、DVD(Digital Versatile Disc)とほぼ同等の傾き許容度を得るため、光透過保護層(カバー層)11aの厚さを0.1mm程度に薄くする手法が提案されている。
次に、図5を用いて光ディスク再生用光学ピックアップの構成を説明する。
まず、半導体レーザ16からの出射光は、コリメータレンズ17で平行光とされ、トラック制御誤差信号を生成するために用いられる副ビーム(±1次回折光)生成用の回折格子19を通過した後、2 群対物レンズ12、14によって光ディスク11上に集光される。
そして、出射光の一部は偏光ビームスプリッタ20によって反射した後、集光レンズ21により発光出力検出用の光検出器22へと導かれて、レーザ出力を一定値に制御する目的で用いられる。なお、この光検出器22への入射光量は1/2波長板18を回転することによって調整が可能であり、実際のレーザ出力は、図示しない自動出力制御(APC:Automatic Power Control)回路によって任意の発光出力値に制御される。
また、液晶素子23は、同心状の電極パターンを有し、各電極への印加電圧に応じて、カバー層の厚さ誤差により生じる球面収差の補正を行う役割を果たす。また、2群レンズの手前には、半導体レーザ16の直線偏光を円偏光に変換するための1/4波長板24が配置される。
一方、光ディスク11からの反射光は、ビームスプリッタ20で反射した後、検出光路へと導かれる。本例においては、焦点制御誤差信号として非点収差法を用いるとともに、トラック制御誤差信号として差動プッシュプル法を用いており、集光レンズ25、並びにマルチレンズ26を通った収束光は、サーボ誤差信号及びRF信号検出用の光検出器27へと入射し、光電変換が施される。
光検出器27は、図Bに示したように、1つの4分割受光素子273と2つの2分割受光素子274、275から構成されており、回折格子19によって3つのビームに分割された照明光のうち、0次光(主ビーム)の反射光はAからDまでの受光領域によって、また±1次光(副ビーム)の反射光はEからHまでの受光領域によって受光されることとなる。これら各素子の出力に基づいて焦点制御誤差信号(FE)、並びに差動プッシュプル誤差信号(DPP)が演算される。
次に、図2及び図3を用いて本実施例の特徴となる差動プッシュプル検出法を従来例と対比して説明する。
まず、図3に示すように、基本的な構成としては、上述した光検出器27の各分割受光領域からの検出信号を増幅するヘッドアンプ41a〜41h、各ヘッドアンプ41a〜41hの出力の差分演算を行い、後述するプッシュプル信号(MPP、SPP1、SPP2)、及びトラック制御誤差信号(DPP)の各信号を生成するオペアンプ42a〜42fを有する。このような回路では、各ヘッドアンプ41a〜41hによって光学系からの再生信号を光電変換し、後段で処理するために必要となる所定のレベルに増幅した後、主ビームに対する受光素子A〜Dのヘッドアンプ41a〜41dの出力に対し、オペアンプ42a〜42cによって式(2)に示す演算を施すことでプッシュプル信号(MPP)が得られる。
MPP = (A+B)−(C+D) ……(2)
同様に、副ビーム(+1次回折光、−1次回折光)の反射光による各ヘッドアンプ41e〜41hの出力に対し、オペアンプ42d、42eによって式(3)、(4)に示す演算を施すことで副ビームのプッシュプル信号(SPP1、SPP2)が得られる。
SPP1 = E−F ……(3)
SPP2 = G−H ……(4)
最終的には、オペアンプ42fによって式(2)、及び式(3)、(4)の出力信号に対して以下の演算を行い、次式(5)の差動プッシュプル誤差信号(DPP)が演算される。
DPP=MPP−k ・(SPP1+SPP2) ……(5)
なお、式(5)におけるkの値は、例えば図3に示す可変抵抗R4の抵抗値を変化させることで任意の値に設定することが可能である。
しかし、この図3に示した回路構成によって得られる差動プッシュプル誤差信号は、光ディスク上に形成された溝構造、あるいは情報ピットによって、照射スポットが回折反射を受けることで生成される。従って、光ディスク上の全面にわたって連続的な溝構造を有する書き換え可能型光ディスク媒体(例えば、CD−R、DVD−RW等)においては、全ての領域において誤差信号が得られることとなるが、再生専用(ROM)ディスクにおいては、ピット情報が存在する領域のみでしか誤差信号が生成されない。
そこで、本実施例では、図2に示す構成の演算回路を用いることにより、情報ピットの存在しない部分からの反射光をトラック誤差信号の生成から除外することで、信号S/Nを向上することを可能とするものである。なお、通常、ピット部における反射光強度は、回折及び干渉の影響によって低下するため、情報ピットの有無はディスク再生信号の強度を用いて判定することが可能である。
以下、図2に示す本実施例の演算回路について説明する。
図示のように本実施例の演算回路は、上述した光検出器27の各分割受光領域からの検出信号を増幅するヘッドアンプ31a〜31h、各ヘッドアンプ31a〜31hの出力の差分演算を行うためのオペアンプ32a〜32h、3つのオペアンプ32d、32f、32hの演算結果信号のエンベロープ検波を行うエンベロープ検波回路(EnvDet)33a〜33cと、各エンベロープ検波回路33a〜33cの出力信号と所定の閾値とをレベル比較するレベルコンパレータ(LC)34a〜34cと、レベルコンパレータ34a〜34cの出力に基づいてオペアンプ32b、32e、32gの演算結果信号をサンプル・ホールドするサンプル・ホールド(S/H)回路35a〜35cを有する。
このような構成において、本実施例では、情報ピットの有無を判定する信号として、各分割受光素子の和信号を用いる。すなわち、以下の式(6)〜(8)に示す演算を行うことで、0次光と±1次光からのピット再生信号が得られる。
M_SUM = A+B+C+D ……(6)
S1_SUM = E+F ……(7)
S2_SUM = G+H ……(8)
そして、信号レベルが再生信号振幅の平均値を下回った部分のみ式(2)〜(5)で示された演算を行い、それ以外の場合には、誤差信号をホールドする手法が考えられる。すなわち、エンベロープ検波回路33a〜33cを用いて各オペアンプ32d、32f、32hからの再生信号の振幅変動を検出し、その平均値をレベルコンパレータ34a〜34cの閾値レベルに設定すればよい。そして、この閾値レベルを下回ったと判定された場合には、サンプル・ホールド回路35a〜35cの入力信号はそのまま出力され、一方、閾値レベル以上と判定された場合にはホールド状態となって直前の出力が保存される。また、閾値レベルをさらに低い値に設定することで、最短ピットである2T信号を除外して、3T以上のピット部のみからの反射光を用いて誤差信号を検出することも可能となる。
なお、本実施例における再生RF信号は4分割受光素子の総和として得られ、また焦点誤差信号は非点収差として得られるため、これらの信号は、受光素子A〜Dのヘッドアンプ31a〜31dの出力に対し、式(9)及び式(10)に示す演算を行うことで検出可能である。
RF = M_SUM = A+B+C+D ……(9)
FE = (A+C)−(B+D) ……(10)
次に、図1を用いて本実施例を適用する光ディスク記録再生装置の全体構成を説明する。なお、図1において、上述した各誤差信号や和信号を検出するための演算回路は、それぞれブロック81、82、83で表している。
そして、式(2)の演算により得られた再生RF信号は、イコライザ・アンプ部(RF EQ)60によって波形等化された後、ブロック81、82、83等で示す信号処理系に供給される。
DSP(Digital Signal Processor)64は、光ディスク記録再生装置全体の動作を制御し、スピンドルモータ71の駆動回路70に対する制御も行うと同時に、光学系の焦点制御、並びにトラック制御に対する主機能も備えている。
また、各演算出力はA/D変換器61、62、63においてディジタル信号に変換され、DSP64において焦点制御、及びトラック制御に関する利得調整と位相補償が施される。DSPの出力はD/A変換器65、66によってアナログ信号に変換された後、増幅部67、68において必要な信号振幅へと増幅され、光学ピックアップ10に搭載された2軸電磁アクチュエータ15を駆動してレンズ位置の制御に用いられる。なお、球面収差補正素子である液晶デバイス23の制御はLC制御部(LC Control)71において行い、その駆動信号は増幅アンプ72を経由して光学ピックアップ10へと伝送される。
なお、以上の本実施例においては、0次回折光、±1次回折光を、それぞれ4分割及び2分割された受光素子によって検出する構成を示したが、それ以外の分割数を有する受光素子を用いることも可能である。また、情報ピットの有無については単一の受光領域を持つ受光素子を別に設け、この受光素子によって検出することも容易に実現できる。
さらに、本発明に適用される光ディスク記録媒体として、ピット再生信号、並びにトラック制御誤差信号の信号品質が、いずれも実用上支障のない範囲に収まるように、情報ピットの深さを、λ/8n〜λ/4n(λは光源波長、nは光透過保護層の屈折率)の範囲内に設定することが望ましい。
また、本実施例では、Blu-ray Discの例を用い、また、高開口数対物レンズの例として2群構成のレンズユニットを用いたが、単レンズによっても同等の開口数を有する光学ヘッドを実現することが可能である。さらに、本発明を、CD、CD−ROMといった従来型の光ディスク装置に対しても適用することが可能である。
また、本実施例においては、差動プッシュプル誤差信号を生成する3つの分割受光素子全てについて、情報ピットが存在する領域のみの誤差信号を標本化する手法について説明した。しかしながら、サイドスポットである±1次光によって得られるピット再生信号(S1_SUM、S2_SUM)、並びにプッシュプル信号(SPP1、SPP2)の信号変調度が、波面収差等の影響によって、メインスポットである0次光から得られる変調度に対して極端に小さくなる場合、0次光のみを標本化の対象とする手法で、トラック誤差信号のS/Nを向上することも可能となる。
本発明の実施例による光ディスク記録再生装置の全体構成例を示すブロック図である。 図1に示す光ディスク記録再生装置の光ピックアップと信号演算回路の構成例を示すブロック図である。 図2に示す信号演算回路の基本形(従来例)を示すブロック図である。 図1に示す光ディスク記録再生装置の対物レンズ駆動部と光ディスクを示す断面図である。 図1に示す光ディスク記録再生装置の光ディスク再生用光学ピックアップの構成を示す断面図である。 従来の光ディスク記録再生装置でプッシュプル検出法に用いる分割受光素子の例を示す拡大平面図である。 従来の光ディスク記録再生装置で差動プッシュプル検出法に用いる分割受光素子の例を示す拡大平面図である。
符号の説明
10……光ピックアップ、11……光ディスク、27……光検出器、31a〜31h……ヘッドアンプ、32a〜32h……オペアンプ、33a〜33c……エンベロープ検波回路、34a〜34c……レベルコンパレータ、35a〜35c……サンプル・ホールド回路、64……DSP。

Claims (14)

  1. 予め情報ピットが形成された光ディスクから情報ピットの再生動作を行う光ピックアップと、
    前記光ピックアップで光ディスクに照射される光ビームを主ビームと両側の副ビームに分岐させて光ディスクに供給する光学素子と、
    前記光ディスクからの戻り光を検出する光検出器と、
    前記光検出器からの検出信号を用いて差動プッシュプル法によるトラック制御誤差信号の検出を行う演算制御手段とを有し、
    前記光検出器は、少なくともピット列によって形成されるトラックの接線方向に分割された受光領域によって前記主ビームの戻り光を検出するM分割受光素子と、少なくとも前記トラックの接線方向に分割された受光領域によって前記ピット列とその両側に隣接するピット列との中間部分からの前記副ビームの戻り光を検出する2つのN分割受光素子とを有し、
    前記演算制御手段は、前記M分割受光素子において集光スポットが情報ピットを走査する際の受光信号を標本化し、トラック制御誤差信号を生成する、
    ことを特徴とする光ディスク再生装置。
  2. 前記演算制御手段は、前記主ビームを検出するM分割受光素子から生成した情報再生信号の振幅レベルに基づいて、前記受光信号の標本化を行うか否かを決定する手段を有することを特徴とする請求項1記載の光ディスク再生装置。
  3. 前記演算制御手段は、前記情報再生信号の振幅レベルが特定の閾値を下回った領域でのみ前記受光信号の標本化を行うことを特徴とする請求項2記載の光ディスク再生装置。
  4. 前記演算制御手段は、前記M分割受光素子に加えて、N分割受光素子においても、それぞれの集光スポットが情報ピットを走査する際の受光信号を標本化し、トラック制御誤差信号を生成することを特徴とする請求項1記載の光ディスク再生装置。
  5. 前記演算制御手段は、前記M分割受光素子の信号和から生成した情報再生信号の振幅レベルに基づいて前記主ビームの戻り光による受光信号の標本化を行うとともに、前記N分割受光素子の信号和から生成した情報再生信号の振幅レベルに基づいて前記副ビームの戻り光による受光信号の標本化を行うか否かを決定する手段を有することを特徴とする請求項4記載の光ディスク再生装置。
  6. 前記N分割受光素子の信号和から生成した情報再生信号の振幅レベルが特定の閾値を下回った領域でのみ前記受光信号の標本化を行うことを特徴とする請求項5記載の光ディスク再生装置。
  7. 前記光ディスクは、情報ピットの再生信号、並びに差動プッシュプル法によるトラック制御誤差信号が共に検出可能となるように、情報ピットの深さが、λ/8nからλ/4n(λは光源波長、nは光ディスクの光透過保護層の屈折率)の範囲内に形成されていることを特徴とする請求項1記載の光ディスク再生装置。
  8. 予め情報ピットが形成された光ディスクから情報ピットの再生動作を行う光ピックアップと、
    前記光ピックアップで光ディスクに照射される光ビームを主ビームと両側の副ビームに分岐させて光ディスクに供給する光学素子と、
    前記光ディスクからの戻り光を検出する光検出器と、
    前記光検出器からの検出信号を用いて差動プッシュプル法によるトラック制御誤差信号の検出を行う演算制御手段とを有し、
    前記光検出器は、少なくともピット列によって形成されるトラックの接線方向に分割された受光領域によって前記主ビームの戻り光を検出するM分割受光素子と、少なくとも前記トラックの接線方向に分割された受光領域によって前記ピット列とその両側に隣接するピット列との中間部分からの前記副ビームの戻り光を検出する2つのN分割受光素子とを有する光ディスク再生装置の信号検出方法であって、
    前記M分割受光素子において集光スポットが情報ピットを走査する際の受光信号を標本化し、トラック制御誤差信号を生成する、
    ことを特徴とする光ディスク再生装置の信号検出方法。
  9. 前記主ビームを検出するM分割受光素子から生成した情報再生信号の振幅レベルに基づいて、前記受光信号の標本化を行うか否かを決定することを特徴とする請求項8記載の光ディスク再生装置の信号検出方法。
  10. 前記情報再生信号の振幅レベルが特定の閾値を下回った領域でのみ前記受光信号の標本化を行うことを特徴とする請求項9記載の光ディスク再生装置の信号検出方法。
  11. 前記M分割受光素子に加えて、N分割受光素子においても、それぞれの集光スポットが情報ピットを走査する際の受光信号を標本化し、トラック制御誤差信号を生成することを特徴とする請求項8記載の光ディスク再生装置の信号検出方法。
  12. 前記M分割受光素子の信号和から生成した情報再生信号の振幅レベルに基づいて前記主ビームの戻り光による受光信号の標本化を行うとともに、前記N分割受光素子の信号和から生成した情報再生信号の振幅レベルに基づいて前記副ビームの戻り光による受光信号の標本化を行うか否かを決定することを特徴とする請求項11記載の光ディスク再生装置の信号検出方法。
  13. 前記N分割受光素子の信号和から生成した情報再生信号の振幅レベルが特定の閾値を下回った領域でのみ前記受光信号の標本化を行うことを特徴とする請求項12記載の光ディスク再生装置の信号検出方法。
  14. 前記光ディスクは、情報ピットの再生信号、並びに差動プッシュプル法によるトラック制御誤差信号が共に検出可能となるように、情報ピットの深さが、λ/8nからλ/4n(λは光源波長、nは光ディスクの光透過保護層の屈折率)の範囲内に形成されていることを特徴とする請求項8記載の光ディスク再生装置の信号検出方法。
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