JP2005293497A - 歯科医療業務支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 歯科医院等における診察や治療において、患者への歯と健康に関する知識の啓蒙と医療スタッフに対する患者からの信頼度・親密度の向上を図ること。
【解決手段】 診察や治療に関する患者への説明の履歴をデータベースに保存し、それに基づいて、患者が説明をどの程度理解しているかを示す指標である啓蒙度を算出する。また、医療スタッフに対する患者の信頼度を適時評価し、データベースに保存する。これら啓蒙度及び信頼度の値をそれぞれの目標値とともにグラフで表示する。これにより、医療スタッフは、患者の説明理解度や医療スタッフに対する信頼度を的確に把握し、必要に応じて追加説明を行ったり、信頼度向上のための適切な対策を講じることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 診察や治療に関する患者への説明の履歴をデータベースに保存し、それに基づいて、患者が説明をどの程度理解しているかを示す指標である啓蒙度を算出する。また、医療スタッフに対する患者の信頼度を適時評価し、データベースに保存する。これら啓蒙度及び信頼度の値をそれぞれの目標値とともにグラフで表示する。これにより、医療スタッフは、患者の説明理解度や医療スタッフに対する信頼度を的確に把握し、必要に応じて追加説明を行ったり、信頼度向上のための適切な対策を講じることができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、歯科医院や歯科医療施設(以下、歯科医院等という)における医師や他の医療スタッフの業務を支援するためのシステムに関する。なお、本明細書において「医療スタッフ」とは、特に断りのない限り、医師、看護士、衛生士、受付スタッフなど、患者の診察や治療に携わるすべての関係者を含むものとする。
今日、歯科医院は全国で毎年1200〜1500医院増えており、競争の激化により倒産も当たり前の時代となってきた。しかし、虫歯や入れ歯の施術だけでは全体のマーケットが限られており、それ以外の歯科医療サービスの提供が医院の安定経営にとって急務となっている。
このような背景の下、歯科業界では、予防治療サービスを充実させようという動きが目立ってきている。すなわち、虫歯・歯周病等の治療中に於いて、歯と健康に関する知識を患者に提供し、虫歯・歯周病治療の完治後も予防の為に、2〜3ヶ月に一度の割合での通院を患者にうながすものである。虫歯・歯周病等の予防のステータスに入った患者は歯と健康に対する知識が高まっているので、保険治療の範囲で収まらない高度なサービス(例:ホワイトニング、口臭除去、インプラント等)を求めるようになる。これにより医院のマーケットが拡大する。また、一般に、医療サービスにおいては、知人の紹介が通院先の決定に大きな影響を与えるものである。従って、上記のような予防治療サービスを通じて既存の患者をリピータ化することにより、新規患者も増えることが期待される。
虫歯・歯周病等の治療完治後に、患者に予防治療の為に通院してもらうためには、次の2つの課題を解決することが必要となる。
(1)歯と健康に対する患者の関心・知識を上げること。
(2)医療スタッフに対する患者の信頼度・親密度を上げること。
これらの課題が解決されなければ、予防治療のシステムはうまく機能しない。例えば、治療により歯の痛みがなくなった患者は、その後、予防治療段階に移行しても、2回程度通院した後で治療を途中放棄してしまいがちである。従って、上記課題(1)に記載のように、歯と健康に対する患者の関心・知識を向上させることが重要である。また、医療スタッフに対する患者の信頼度・親密度が低ければ、患者は他の歯科医院等に移ってしまうことは論を待たない。従って、上記課題(2)の解決も当然必要になってくる。
(1)歯と健康に対する患者の関心・知識を上げること。
(2)医療スタッフに対する患者の信頼度・親密度を上げること。
これらの課題が解決されなければ、予防治療のシステムはうまく機能しない。例えば、治療により歯の痛みがなくなった患者は、その後、予防治療段階に移行しても、2回程度通院した後で治療を途中放棄してしまいがちである。従って、上記課題(1)に記載のように、歯と健康に対する患者の関心・知識を向上させることが重要である。また、医療スタッフに対する患者の信頼度・親密度が低ければ、患者は他の歯科医院等に移ってしまうことは論を待たない。従って、上記課題(2)の解決も当然必要になってくる。
上記課題(2)に関しては、いわゆるインフォームド・コンセント(納得診療)の視点から、医療スタッフが患者に対して診察や治療に関する説明を行うことが重要である。これについては、従来より様々な支援システムが提案されている。
例えば、特許文献1には、個人別に患者を識別するIDを発行し、歯科治療の経過をデジタル画像・動画像データとして記録し、個人別に管理すると共に、患者への診療中における説明等が可能な歯科診療データ処理システムが開示されている。
特許文献2には、歯疾患の患部の現況、予定される週末処置形態、治療段階毎の治療形態等を画像表示し、患者が治療方法、週末処置を十分に理解できるようにした歯科総合画像システムが開示されている。
特許文献3には、歯科患者の自らの疾患に関する理解を最優先とすべく、歯科医師又は歯科医院スタッフが患者と、入力内容に関する認識を共有しつつ、該患者の歯科検査データを入力するようにした歯科検査システムが開示されている。
特許文献4には、歯科医師及び患者の間のコミュニケーションを円滑にするとともに、より良い治療計画を患者に容易に提供するため、患者の歯の年齢を記録する個人別口腔内状況データベースと、歯の年齢に関する統計的データを求めるとともにこれを記録する歯の年齢データベースと、治療方法ごとに治療の実例を記録する治療実例データベースと、患者の口腔内のデータを受けて当該患者の歯の年齢を算出するとともに、治療の評価のためのグラフを生成するサーバとを備える歯科医療業務支援システムが開示されている。
特開2003-299677
特開平5-168654
特開2002-83044
特開2002-224147
インフォームド・コンセントの実践においては、診察や治療に関する医師の説明が一方的かつ形式的なものになってはならず、患者の理解度に応じた適切な説明を行うことが重要である。そのためには、患者に対して診察や治療のどの範囲が説明済みであり、どの事項が未説明であるかを、医師が的確に把握し、患者が説明の内容をどの程度理解できているかを正しく認識することが重要である。これが十分でなければ、医師の側では十分な説明を行ったつもりでいるのに対し、患者はその説明を十分に理解していない、といったことが起こりうるからである。このような状況に適切に対処しなければ、医師に対する患者の信頼が損なわれる結果になりかねない。以上のことは、医師以外の医療スタッフが自らの権限の範囲内で患者に何らかの説明を行う場合にも同様に当てはまる。
上記のような背景に鑑みて成された本発明の目的は、歯科医院において、
(1)患者への、歯と健康に関する知識の啓蒙、及び、
(2)スタッフに対する患者からの信頼度・親密度の向上、
を目的としたスタッフ活動を支援するシステムを提供することである。
(1)患者への、歯と健康に関する知識の啓蒙、及び、
(2)スタッフに対する患者からの信頼度・親密度の向上、
を目的としたスタッフ活動を支援するシステムを提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る歯科医療業務支援システムは、
患者の啓蒙度を算出するための基本情報を保存したデータベースである啓蒙度マスタ、
医療スタッフに対する患者の信頼度を示す値を設定したデータベースである信頼度マスタ、
患者毎に診察や治療に関する説明履歴を保存するための説明履歴保存手段、
医療スタッフに対する患者の信頼度を示す値を保存するための信頼度保存手段、
診察や治療に関する説明履歴を入力するための説明履歴入力手段、
医療スタッフに対する患者の信頼度を入力するための信頼度入力手段、
説明履歴保存手段及び啓蒙度マスタに保存された情報に基づいて患者の啓蒙度を算出する啓蒙度算出手段、及び、
患者の啓蒙度及び医療スタッフに対する患者の信頼度をそれぞれの目標値と比較可能な形態で表示する表示手段
を備えることを特徴としている。
患者の啓蒙度を算出するための基本情報を保存したデータベースである啓蒙度マスタ、
医療スタッフに対する患者の信頼度を示す値を設定したデータベースである信頼度マスタ、
患者毎に診察や治療に関する説明履歴を保存するための説明履歴保存手段、
医療スタッフに対する患者の信頼度を示す値を保存するための信頼度保存手段、
診察や治療に関する説明履歴を入力するための説明履歴入力手段、
医療スタッフに対する患者の信頼度を入力するための信頼度入力手段、
説明履歴保存手段及び啓蒙度マスタに保存された情報に基づいて患者の啓蒙度を算出する啓蒙度算出手段、及び、
患者の啓蒙度及び医療スタッフに対する患者の信頼度をそれぞれの目標値と比較可能な形態で表示する表示手段
を備えることを特徴としている。
本発明に係る歯科医療業務支援システムは次のような運用・技術的観点に基づいて構成されたものである。
・治療を行う患者の患者データの中に、患者の現在の啓蒙度と信頼・親密度を表示し、スタッフがこの表示を見ることにより、現状以上の啓蒙度と信頼・親密度の向上を意識して、治療に当たらせるようにしたこと。
・施術中に行った啓蒙活動と信頼・親密度向上の活動結果を入力し、次回の治療に引き継ぐようにしたこと。
・治療を行う患者の患者データの中に、患者の現在の啓蒙度と信頼・親密度を表示し、スタッフがこの表示を見ることにより、現状以上の啓蒙度と信頼・親密度の向上を意識して、治療に当たらせるようにしたこと。
・施術中に行った啓蒙活動と信頼・親密度向上の活動結果を入力し、次回の治療に引き継ぐようにしたこと。
上記観点に基づいて構成された本発明に係る歯科医療業務支援システムの各構成要素について以下に説明する。
啓蒙度マスタは、患者が説明をどの程度理解しているかを示す値(啓蒙度)を算出するための基本情報を保存したデータベースである。啓蒙度を算出するための基本情報の例としては、診察や治療に関する説明項目毎に設定されたポイントが挙げられる。この場合、インフォームド・コンセントの観点から重要度の高い説明項目(すなわち、患者が理解すべき必要性の高い項目)には高いポイントを付与する。そして、患者に説明すべき全項目のポイント合計を啓蒙度の最高ポイントとする。なお、患者によっては、説明不要な項目も存在し得る。このような場合は、その患者に対して説明が必要な項目のポイントだけを合計し、それをその患者が獲得し得る最高ポイントとする。
信頼度マスタは、医療スタッフに対する患者の信頼度を示す値を自然言語及び/又は数値で設定したデータベースである。信頼度の設定は、例えば、「非常に信頼されている」「十分信頼されている」「普通」「あまり信頼されていない」「不明」という5レベルで信頼度を評価するとともに、各レベルに対して「100」「70」「50」「30」「0」という数値を割り当てる、という形態で行うことができる。
説明履歴入力手段は、説明履歴を診察や治療に関する項目毎に入力するためのインターフェースを操作者に提供する。ユーザ(すなわち、医療スタッフ)は、患者に対してある項目の説明が済んだら、説明履歴入力手段により、その項目に対する説明履歴を入力する。説明履歴には、例えば、説明項目、説明日、説明者、患者の理解度といった情報が含まれる。入力された説明履歴は説明履歴保存手段に保存される。
信頼度入力手段は、医療スタッフに対する患者の信頼度を入力(設定/変更)するためのインターフェースを操作者に提供する。ここでの信頼度は、医療スタッフ全体に対する信頼度でもよいし、特定の医療スタッフに対する信頼度であってもよい。信頼度入力手段を通じて入力された信頼度は、患者毎に信頼度保存手段に保存される。
啓蒙度算出手段は、説明履歴保存手段に保存された説明履歴と啓蒙度マスタに保存された基本情報に基づいて患者の啓蒙度を算出する。例えば、ある患者に対する説明済み項目のポイントを合計し、その合計ポイントの満点に対する割合(パーセンテージ)をその患者の啓蒙度とする。説明履歴保存手段に理解度が記録されている場合は、その理解度が所定レベルに達している項目のポイントのみを啓蒙度の算出に用いるようにしてもよい。
表示手段は、上述のように求められた啓蒙度及び信頼度をそれぞれの目標値と比較可能な形態で表示する。例えば啓蒙度の場合、説明の必要な全項目を完全に理解した場合を啓蒙度を100%とし、予め設定された啓蒙度の目標値と、患者の啓蒙度の現在値をパーセンテージで表現することができる。このとき、現在値や目標値をグラフや図表で表示するようにすれば、患者の理解度(啓蒙度)や医療スタッフに対する信頼度を一目で直感的に把握することが可能になる。
以上のような本発明に係る歯科医療業務支援システムは、診察や治療に関する説明の履歴を管理するとともに、患者の啓蒙度及び医療スタッフに対する患者の信頼度をそれぞれの目標値と比較可能な形態で表示することにより、以下のような優れた効果を奏する。
・治療から2〜3ヵ月後の予防の為に患者が来院した際に、その患者に対して施術中に行った啓蒙活動に関する説明履歴情報を引き継いで利用できるため、前回来院時の啓蒙、信頼度・親密度をベースに施術でき、患者の啓蒙とスタッフに対する信頼度・親密度が向上する。その結果、予防治療の途中放棄がなくなり、安定的な医院経営が実現できる。
・医師を初めとする医療スタッフが患者の啓蒙度を的確に把握できるため、患者と医療スタッフの間に意識の差異が生じても、直ちに適切な処置を講じることができる。これにより、患者と医療スタッフの相互理解が促進され、相互不信がなくなり、患者と医療スタッフとの間に信頼関係が作り出される。
・啓蒙度や信頼度の推移を説明履歴と照合することにより、患者と担当者の関係(相性)を把握し、患者に合わせて適切なスタッフを担当者として選任することが可能になる。
・啓蒙度や信頼度を患者に対する医療スタッフの姿勢(接し方)の教育指針として利用することにより、スタッフの教育や指導をより効果的なものとすることができる。
・治療から2〜3ヵ月後の予防の為に患者が来院した際に、その患者に対して施術中に行った啓蒙活動に関する説明履歴情報を引き継いで利用できるため、前回来院時の啓蒙、信頼度・親密度をベースに施術でき、患者の啓蒙とスタッフに対する信頼度・親密度が向上する。その結果、予防治療の途中放棄がなくなり、安定的な医院経営が実現できる。
・医師を初めとする医療スタッフが患者の啓蒙度を的確に把握できるため、患者と医療スタッフの間に意識の差異が生じても、直ちに適切な処置を講じることができる。これにより、患者と医療スタッフの相互理解が促進され、相互不信がなくなり、患者と医療スタッフとの間に信頼関係が作り出される。
・啓蒙度や信頼度の推移を説明履歴と照合することにより、患者と担当者の関係(相性)を把握し、患者に合わせて適切なスタッフを担当者として選任することが可能になる。
・啓蒙度や信頼度を患者に対する医療スタッフの姿勢(接し方)の教育指針として利用することにより、スタッフの教育や指導をより効果的なものとすることができる。
本発明に係る歯科医療業務支援システムの一実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態の歯科医療業務支援システム(以下、本システムと呼ぶ)の概略構成を図1に示す。本システム1は、インターネット10に接続されたコンピュータであるサーバ12を含むアプリケーション・サービス・プロバイダ(ASP)形式のシステムである。
サーバ12は、いずれも所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に構成された機能部であるWebサーバ120、啓蒙信頼情報管理部122及び啓蒙信頼設定管理部124を備えている。また、サーバ12は、ハードディスク等で構成されたデータ保存部13を備えており、ここに、患者データベース130、スタッフデータベース132、説明履歴データベース134、啓蒙度マスタ136及び信頼度マスタ138が作成されている。なお、以下の説明では「データベース」という語を適宜「DB」と略記する。
本システム1のユーザ、すなわち、医師及び他の医療スタッフは、インターネット10に接続されたコンピュータであるクライアント14を用いて本システム1にアクセスし、自分のユーザID及びパスワードを入力することにより、本システム1の各機能を利用する。クライアント14としては、入力装置や表示装置等を備える市販のパーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」と略記する)にWebブラウザ140をインストールしたものを用いることができる。なお、入力装置には、キーボードやマウス等の一般的な入力装置の扱いが苦手な者でも簡単に操作できるタッチパネル式のものを用いてもよい。
ユーザがクライアント14のWebブラウザ140で所定URLのページ(図示せず)を開き、患者の識別情報(例えば患者ID)を入力すると、啓蒙信頼情報管理部122が患者DB130や他の関連データベースから所定のデータを読み出し、該当する患者の啓蒙信頼情報の表示や管理を行うためのページを生成して、Webサーバ120経由でWebブラウザ140に送信する。啓蒙信頼情報管理ページの一例を図2に示す。図2の啓蒙信頼情報管理ページ16には、患者の属性情報(氏名、生年月日、性別等)や担当医師名の他に、啓蒙度/信頼度グラフ160及び説明履歴一覧162が含まれている。
啓蒙度/信頼度グラフ160は、患者の啓蒙度の現在値及び目標値、並びに、医療スタッフに対する患者の信頼度の現在値及び目標値を棒グラフで示したものである。啓蒙度のグラフは、過去に成された説明を患者がどの程度理解しているかを直感的に把握することを可能にする。また、信頼度のグラフは、医療スタッフに対する患者の信頼度を把握し、信頼度の低い患者に対しては速やかに適切な対策を講じることを可能にする。
啓蒙度/信頼度グラフ160内に配置された「信頼度」ボタン161を押すと、啓蒙信頼情報管理部122が信頼度マスタ138から信頼度設定データを読み出し、信頼度選択リスト163を表示する(図3)。信頼度マスタ138は、信頼度のレベル毎に、信頼度の自然言語による記述と、それに対応する数値(ポイント)を設定したデータベースである。ユーザが信頼度選択リスト163からいずれかの選択肢を選ぶと、啓蒙信頼情報管理部122がその選択肢に対応するレベルを信頼度マスタ138から読み出し、患者DB130に保存する。
なお、上記の方法は、担当医又は担当スタッフが患者の信頼度を自ら評価して入力するものであるが、信頼度の評価及び入力の方法はこれに限られるものではない。以下に他の例を示す。
・評価担当者が担当医や担当スタッフに対してヒアリングを行い、その内容に基づいて信頼度の評価及び入力を行う。
・患者自身が信頼度の評価及び入力を行う。例えば、患者が医院に設置された端末を用いて本システム1に信頼度を入力するという形態や、自宅のパソコンを用いてWeb経由で本システム1に信頼度を入力するという形態が考えられる。
・評価担当者が患者に対してヒアリングを行い、その内容に基づいて信頼度の評価及び入力を行う。
・評価担当者が担当医や担当スタッフに対してヒアリングを行い、その内容に基づいて信頼度の評価及び入力を行う。
・患者自身が信頼度の評価及び入力を行う。例えば、患者が医院に設置された端末を用いて本システム1に信頼度を入力するという形態や、自宅のパソコンを用いてWeb経由で本システム1に信頼度を入力するという形態が考えられる。
・評価担当者が患者に対してヒアリングを行い、その内容に基づいて信頼度の評価及び入力を行う。
説明履歴一覧162は、説明履歴DB134及び啓蒙度マスタ136に保存された情報に基づいて、現在の通院が始まってから患者に対して成された説明の履歴(説明項目、説明日時、説明者、理解度)を表示したものである。また、説明履歴一覧162は、説明履歴データを本システム1に入力するためのフォームとしても機能する。説明履歴データは、例えば以下のような手順で入力する。
・説明者選択リスト200で、説明者の名前を選択する。説明者選択リスト200に表示される名前はスタッフDB132から取得される。
・説明日選択ボタン201を押した時に表示される来院日一覧(図示せず)から、該当の説明日を選択する。
・理解度選択リスト202で患者の理解度を入力する。理解度は、例えば「理解」と「不足」から選択する。
・操作ボタン203を押してデータを登録又は更新する。
・説明者選択リスト200で、説明者の名前を選択する。説明者選択リスト200に表示される名前はスタッフDB132から取得される。
・説明日選択ボタン201を押した時に表示される来院日一覧(図示せず)から、該当の説明日を選択する。
・理解度選択リスト202で患者の理解度を入力する。理解度は、例えば「理解」と「不足」から選択する。
・操作ボタン203を押してデータを登録又は更新する。
なお、図では表現されていないが、各説明項目に対応する行は、その項目が説明済みであるか未説明であるかに応じて色分けされ、どの項目が未説明であるか一目で把握できるようになっている。
以上のようにして説明履歴データが入力されると、啓蒙信頼情報管理部122が入力データを説明履歴DB134に保存するとともに、最新のデータに基づいて患者の啓蒙度を再計算し、啓蒙度/信頼度グラフ160の表示内容を更新する。なお、啓蒙度の計算方法については後述する。
なお、説明履歴一覧162には現在の通院における説明履歴だけが表示されるが、「過去の通院履歴」ボタン165を押すことにより、過去の通院における啓蒙信頼情報を画面に表示させることもできる(図示せず)。過去の通院履歴を見ることで、その患者に対して過去にどのような事項に関する説明が成されたかを把握し、患者が初めて説明を受ける事項については特に丁寧な説明を心がける等、現在の通院における説明内容をより適切なものとすることができる。また、過去の通院において特定の医師やスタッフに対する患者の信頼度が高かった場合は、再度その医師やスタッフをその患者の担当とするなど、治療計画やスタッフの選任に過去の通院履歴を利用することも可能である。
次に、啓蒙度や信頼度に関するシステム設定の管理について説明する。
Webブラウザ140で所定URLにアクセスすると、啓蒙信頼設定管理部124が啓蒙信頼設定管理ページを生成し、Webサーバ120経由でWebブラウザ140に送信する。啓蒙信頼設定管理ページの一例を図4に示す。図4の啓蒙信頼設定管理ページ18には、啓蒙度マスタ136に保存されたデータの一覧(啓蒙内容設定一覧180)、信頼度マスタ138に保存されたデータの一覧(信頼度設定一覧182)、及び、前記2つのマスタにそれぞれ保存された啓蒙度及び信頼度の目標値一覧184が表示される。
啓蒙内容設定一覧180の表示情報には、「説明項目」、「啓蒙ポイント」及び「説明対象」が含まれる。「啓蒙ポイント」は、患者にとって重要度が高い説明項目に対しては高く、そうでない項目に対しては低く設定されている。また、「説明対象」の欄が「全患者」となっている項目は全ての患者に必須の説明項目であり、「個別」となっている項目は説明の要否を患者毎に個別に判断すべき項目である。「説明対象」の欄が「個別」の項目については、説明履歴一覧162に要否選択リスト166が表示される。このリストを用いて、担当者が説明の要否を設定する。
啓蒙度マスタ136に保存された情報は、以下のようにして患者の啓蒙度の算出に用いられる。すなわち、まず、該当患者に対して説明すべき全項目の啓蒙ポイントを啓蒙度マスタ136から取得し、それを合計することにより基本ポイントを求める。次に、説明履歴DB134において「理解度」欄が「理解」となっている説明項目を選択する。そのポイントを合計することにより、患者の獲得ポイントとする。最後に、基本ポイントに対する獲得ポイントのパーセンテージを求め、患者の啓蒙度とする。
啓蒙内容設定一覧180において、各説明項目に対応する「変更」ボタン181を押すと、その項目の「説明項目」、「啓蒙ポイント」及び/又は「説明対象者」を変更するための画面(図示せず)が表示される。その画面において所定の方法で設定内容を変更すると、啓蒙信頼設定管理部124が変更後の設定を啓蒙度マスタ136に保存する。また、「追加」ボタン183を押すと、啓蒙度マスタ136に新たな説明項目を追加することができる。
信頼度設定一覧182には、信頼度の設定内容がレベル毎に表示される。本システム1では、信頼度が「非常に信頼されている」「十分信頼されている」「普通」「あまり信頼されていない」「不明」という5レベルで設定されているとともに、各レベルに対して「100」「70」「50」「30」「0」というポイントが割り当てられている。
信頼度設定一覧182において、各レベルに対応する「変更」ボタン185を押すと、そのレベルの信頼度の記述やポイントを変更するための画面(図示せず)が表示される。この画面において所定の方法で設定内容を変更すると、啓蒙信頼設定管理部124が変更後の設定を信頼度マスタ138に保存する。また、「追加」ボタン186を押すと、信頼度マスタ138に新たな説明項目を追加することができる。
目標値一覧184には、啓蒙度及び信頼度の目標値がそれぞれ表示される。目標値一覧184に設けられたテキストボックス187で啓蒙度及び/又は信頼度の目標値を変更し、「目標値の変更」ボタン188を押すと、啓蒙信頼設定管理部124が啓蒙度及び/又は信頼度の新たな目標値を啓蒙度マスタ136及び/又は信頼度マスタ138に保存する。
以上、本発明の一実施形態について詳細に説明したが、本発明の実施形態は上記に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、ASP形式のシステム構成を採用しているため、複数の歯科医院等のデータ管理に対応できるものであるが、これは本発明にとって必須ではなく、歯科医院等に設置されたパソコン上で動作するローカルアプリケーションとして本発明を実施することも可能である。また、上記実施形態において、信頼度のデータを患者DB130ではなく説明履歴DB134に保存すれば、医療スタッフに対する患者の信頼度の推移を詳細に追跡し、患者と各医療スタッフとの関係(相性)を把握することが可能になる。この他にも、本発明の精神及び範囲内で様々な実施形態が考えられることは言うまでもない。
1…歯科医療業務支援システム
10…インターネット
12…サーバ
13…データ保存部
134…説明履歴データベース
136…啓蒙度マスタ
138…信頼度マスタ
14…クライアント
16…啓蒙信頼情報管理ページ
160…啓蒙度/信頼度グラフ
162…説明履歴一覧
18…啓蒙信頼設定管理ページ
180…啓蒙内容設定一覧
182…信頼度設定一覧
10…インターネット
12…サーバ
13…データ保存部
134…説明履歴データベース
136…啓蒙度マスタ
138…信頼度マスタ
14…クライアント
16…啓蒙信頼情報管理ページ
160…啓蒙度/信頼度グラフ
162…説明履歴一覧
18…啓蒙信頼設定管理ページ
180…啓蒙内容設定一覧
182…信頼度設定一覧
Claims (1)
- 患者の啓蒙度を算出するための基本情報を保存したデータベースである啓蒙度マスタ、
医療スタッフに対する患者の信頼度を示す値を設定したデータベースである信頼度マスタ、
患者毎に診察や治療に関する説明履歴を保存するための説明履歴保存手段、
医療スタッフに対する患者の信頼度を示す値を保存するための信頼度保存手段、
診察や治療に関する説明履歴を入力するための説明履歴入力手段、
医療スタッフに対する患者の信頼度を入力するための信頼度入力手段、
説明履歴保存手段及び啓蒙度マスタに保存された情報に基づいて患者の啓蒙度を算出する啓蒙度算出手段、及び、
患者の啓蒙度及び医療スタッフに対する患者の信頼度をそれぞれの目標値と比較可能な形態で表示する表示手段
を備えることを特徴とする歯科医療業務支援システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004111313A JP2005293497A (ja) | 2004-04-05 | 2004-04-05 | 歯科医療業務支援システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004111313A JP2005293497A (ja) | 2004-04-05 | 2004-04-05 | 歯科医療業務支援システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005293497A true JP2005293497A (ja) | 2005-10-20 |
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ID=35326322
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---|---|---|---|
JP2004111313A Pending JP2005293497A (ja) | 2004-04-05 | 2004-04-05 | 歯科医療業務支援システム |
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---|---|
JP (1) | JP2005293497A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020177270A (ja) * | 2019-04-15 | 2020-10-29 | Psp株式会社 | 診療情報管理システム及び診療情報管理プログラム |
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2004
- 2004-04-05 JP JP2004111313A patent/JP2005293497A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020177270A (ja) * | 2019-04-15 | 2020-10-29 | Psp株式会社 | 診療情報管理システム及び診療情報管理プログラム |
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