JP2005291723A - 移動体の位置検知システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 管理区域Cを移動する移動体Dの位置を特定する位置検知システムAにおいて、移動体Dに設けられる検知用タグTと、この検知用タグTの方向情報θ及び距離情報rを含む移動体位置情報s(r,θ)を検出し、かつ管理区域Cを自在に移動するロボットRと、このロボットRの管理区域Cに対する絶対位置p(x,y)及び角度φを含む検知手段位置情報を検出する基地局1と、を備え、この検知手段位置情報及び移動体位置情報s(r,θ)から管理区域Cにおける移動体Dの位置q(X,Y)の検知をすることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
一方、適用できる空間20の範囲を広げようとすると、より出力の高い電波を発信できる発信器RFaを用いるか、もしくは、受信器RS1…を所定間隔で複数設ける必要がある。しかし、高出力な発振器RFaを用いるとなると、この発信器RFaは高価なものになってしまい、この高価な発信器を検出対象となる各人に一つずつ装着しなければならないとなるとコスト的な問題が発生する。また、受信器RS1…を所定間隔で複数設けるとすると、インフラ整備の負担がかかり、発明を適用できる場所が限定される問題が生じる。さらに、空間内に障害物などがあると、発信器RFaから出力された電波がこの障害物により減衰を受けるので、移動体の位置検知の精度を低下させるといった問題もある。
はじめに、本発明に係る移動体の位置検知システムの全体構成について図1を参照して説明する。図1に示すように、位置検知システムAは、歩行ロボット(検知手段)Rと、この歩行ロボットRと無線通信する基地局1と、移動体D(ここでは人)が自由に移動する管理区域Cと、移動体Dに設けられる検知用タグTとから構成される。
以下、歩行ロボットR、そして移動体Dの構成についてそれぞれ詳細に説明する。
本発明に係る、移動体の位置検知システムAにおける検知手段である歩行ロボットRは、自律移動型の二足歩行ロボットである。
そして、歩行ロボットRから発せられた電波w及び光信号Bを、移動体Dに設けられた検知用タグTが受信すると、受信した旨の信号(受信報告信号J)が検知用タグTから歩行ロボットRに返信される。この受信報告信号Jの電界強度より、歩行ロボットRから移動体Dまでの距離rが求められ、さらに移動体Dが受光した光信号Bが発光した方向より移動体Dの存在する方向θが導かれ、移動体Dの相対位置を示す相対ベクトルs(r,θ)が特定される。
歩行ロボットRは、管理区域Cの内部における絶対位置(位置ベクトルp(x、y))及び角度φを検出するロボット位置検出部(図示せず)を備える。この絶対位置の検出は、GPS(Global Positioning System)受信器による他、公知の方法により実現される。角度φの検出は、ジャイロセンサによる他、公知の方法により実現される。
歩行ロボットRは、基地局1に配置された管理用コンピュータ3に対して情報の送受信を行う、無線通信部(図示せず)を備える。ここでいう情報とは、前記した相対ベクトルs(移動体位置情報)、位置ベクトルp及び角度φ(検知手段位置情報)、後記するタグ識別番号、歩行ロボットRの動作命令をさす。この無線通信部は、携帯電話回線やPHS(Personal Handyphone System)回線などの公衆回線を利用した無線通信手段か、もしくは、IEEE802.11b規格に準拠するワイヤレスLANなどの、近距離無線通信による無線通信手段により実現される。
さらに、歩行ロボットRは、歩行ロボットRの周囲に、検知用タグTを備える移動体Dが存在するか否かを検知すると共に、移動体Dの存在が検知された場合、この移動体Dの相対ベクトルsを特定するタグ検知部を備える。
このタグ検知部を図2を参照して詳細に説明する。このタグ検知部70は、図示するように、制御手段80と、電波送受信手段90と、発光手段100と、記憶手段110とを含んで構成される。
制御手段80は、後記する電波送受信手段90から無線送信される検索信号Fと、後記する発光手段100から赤外線(光信号)Bとして出力される方向検査信号Hとを生成するものである。さらに、検索信号Fを受信した検知用タグTから送信される受信報告信号Jを受信して、移動体Dの移動体位置情報である相対ベクトルs(図1参照)を決定するものである。
データ処理部81は、検索信号Fと方向検査信号Hを生成すると共に、受信報告信号Jから移動体位置情報(相対ベクトルs(図1参照))を決定するものであり、信号生成部81aと、位置特定部81bとを含んで構成される。
信号生成部81aは、所定時間毎に、記憶手段110に記憶されている、歩行ロボットRの固有の識別子(以下、ロボットIDという)を取得する。そして、信号生成部81aは、このロボットIDを含んで構成される検索信号Fを生成する。
例えば、ロボットIDが「02」であり、発光部(LED1〜LED8)の発光部IDが「θ1〜θ8」なる方向情報に対応している場合、発光部LED1について生成される方向検査信号Hは、ロボットID=「02」と、発光部ID=「θ1」とを含み、発光部LED2について生成される方向検査信号Hは、ロボットID=「02」と、発光部ID=「θ2」とを含むことになる。
暗号化部82は、信号生成部81aから入力された方向検査信号Hを暗号化した後、出力するものである。そして、暗号化部82は、検索信号Fの暗号化により得られた検索信号F(暗号化検索信号Fc)を、後記する電波送受信手段90に出力する。
これにより、暗号化検索信号Fcは、変調されたのち、電波送受信手段90から無線送信されることになる。
その結果、合計8つの暗号化方向検査信号Hc(HC1,HC2,…HC8)がこの暗号化部82において生成され、時分割部83に出力されることになる。
時分割部83は、発光手段100の各発光部(LED1〜LED8)の発光順序と、発光タイミングを設定するものである。
具体的には、暗号化部82から暗号化方向検査信号Hcが入力されると、時分割部83は、各発光部(LED1〜LED8)の発光順序及び発光タイミングを決定する。そして、決定した発光順序及び発光タイミングで、暗号化方向検査信号Hc(HC1,HC2,…HC8)のそれぞれを発光手段100の発光部(LED1〜LED8)に出力する。
発光手段100は、歩行ロボットRの頭部の周囲を複数の発光部(LED1〜LED8)が所定の間隔で配置され、この歩行ロボットRの周囲の予め設定された領域に向けて赤外線信号Bを照射するものである(図示略)。この領域とは、図3に示すように、歩行ロボットRの周囲を放射方向に複数(図では8つ)が区分されて形成している。そして、複数の発光部、具体的には赤外線Bを発光する発光ダイオードが、その照射域と、第1領域〜第8領域のそれぞれとが対応するように、歩行ロボットRの頭部の周囲を取り囲むように配置されている。
図2に示すように、電波送受信手段90は、変調部91と、復調部92と、送受信アンテナ93とから構成され、歩行ロボットRの周辺領域に向けて電波wを発信すると共に、この電波wを受信した検知用タグT(図1参照)から送信された受信報告信号Jを受信するものである。
また、復調部92は、移動体Dの検知用タグTから無線送信された変調信号を、送受信アンテナ93を介して受信し、受信した変調信号の復調により、受信報告信号J(実際には、暗号化受信報告信号Jc)を取得するものである。
そして、この復調部92は、取得した受信報告信号Jを、制御手段80の復号化部84と電界強度検出部85とに出力するものである。
復号化部84は、暗号化受信報告信号Jcを復号化して、受信報告信号Jを取得し、データ処理部81に出力するものである。この受信報告信号Jには、後に詳細に説明するが、発光部ID(方向情報)とロボットIDとタグ識別番号とが少なくとも含まれており、復号化部84は、これらをデータ処理部81に出力する。
電界強度検出部85は、移動体Dの検知用タグTから送信され、電波送受信手段90が受信した変調信号の強度を求めるものである。具体的に、電界強度検出部85は、電波送受信手段90の復調部92から入力された暗号化受信報告信号Jcの電力を検波し、この検波された電力の平均値を電界強度として求め、データ処理部81に出力するものである。
位置特定部81bは、復号化部84より入力した受信報告信号JからロボットIDを抽出し、このロボットIDと記憶手段110に記憶されたロボットIDとを比較し、両ロボットIDが一致した場合、移動体位置情報(相対ベクトルs)を決定するものである。
従って、この動作命令に従って、歩行ロボットRの制御部40は、歩行ロボットRの各部を制御することになる。
図4に示すように、この検知用タグTは、電波送受信手段140と、受光手段150と、受信報告信号生成手段160と、記憶手段170とを備えて構成される。この検知用タグTは、歩行ロボットRから送信された電波wと、照射された赤外線Bとを受信し、これらを受信したことを示す受信報告信号Jを、歩行ロボットRに送信するものである。
電波送受信手段140は、送受信アンテナ141と、復調部142と、変調部143とを含んで構成され、歩行ロボットRから無線送信された変調信号を受信すると共に、後記する受信報告信号生成手段160において生成された受信報告信号Jを、変調した後、歩行ロボットRに向けて無線送信するものである。
受光手段150は、受光部151と、光復調部152とから構成され、歩行ロボットRから照射された赤外線Bを受光するものである。
受光部151は、歩行ロボットRから照射された赤外線B(光信号B)を直接受光するものである。光復調部152は、受光部151において受光した光信号Bを復調して、方向検査信号H(実際には、暗号化方向検査信号Hc)を取得し受信報告信号生成手段160に出力するものである。
図4に示すように、受信報告信号生成手段160は、復号化部161と、データ処理部162と、暗号化部163とを含んで構成され、検索信号Fまたは方向検査信号Hを入力して、歩行ロボットRのタグ検知部70に送信する受信報告信号Jを生成し出力するものである。
図5は基地局1の基本構成を示すブロック図である。基地局1は、管理用コンピュータ3と、移動体Dの属性情報が蓄積されている移動体情報データベース210と、管理区域Cの地図情報が蓄積されている地図情報データベース220と、移動体Dの属性情報及び位置情報を関連させて蓄積するデータ蓄積装置230とから構成される。
そして、管理用コンピュータ3は、電波送受信手段240と、タグ識別番号照合手段250と、移動体位置算出手段260と、ロボット操作手段(検知手段操作手段)270とから構成され、歩行ロボットRの無線通信部との間で送受信する情報(移動体位置情報、検知手段位置情報等)を処理するものである。
図6は、移動体Dの管理区域Cにおける絶対位置(位置ベクトルq)を演算する方法について説明する図である(適宜図1参照)。
図6に示すように、管理区域Cを平面座標αで表示し、歩行ロボットRの位置ベクトルをp(x,y)と直交座標表示したとする。そして、歩行ロボットRを中心とする平面座標βにおける移動体Dの位置をs(r,θ)と極座標表示したとする。そうすると、この移動体Dの平面座標αおける位置ベクトルq(X,Y)は、次式のように示される。ここで、φは、歩行ロボットRの管理区域Cに対する絶対角度を示す。
(第1実施例)
図7は、本発明に係る移動体の検知システムの動作を第1実施例として示すフローチャートである。この第1実施例は、歩行ロボット(検知手段)Rが、管理区域Cの内部の予め定められたルートを移動して、この歩行ロボットRに近接する任意の移動体Dの情報を収集する実施例で、誰が何時、何処に居たかという情報を蓄積できる。
図8は、本発明に係る移動体の検知システムの動作を第2実施例として示すフローチャートである。この第2実施例は、管理区域Cに所在する特定の移動体Dを探索対象として、歩行ロボット(検知手段)Rが追跡し、この移動体Dを検出したときは、近づいて所定のアクションを実行する実施例である。このアクションとは、例えば、伝言を伝えたり、物を渡したりといったことである。
70 タグ検知部
100 発光手段
150 受光手段
250 タグ識別番号照合手段(識別番号照合手段)
260 移動体位置算出手段
270 ロボット操作手段(検知手段操作手段)
A 位置検知システム
B 赤外線(光信号)
C 管理区域
D 移動体
F 検索信号
H 方向検査信号
J 受信報告信号
R 歩行ロボット(検知手段)
T 検知用タグ
w 電波
θ 方向情報
r 距離情報
s 移動体位置情報
p 検知手段位置情報
φ 角度
Claims (10)
- 管理区域を移動する移動体の位置を特定する位置検知システムであって、
前記移動体に設けられる検知用タグと、
この検知用タグの方向情報及び距離情報を含む移動体位置情報を検出し、かつ前記管理区域を自在に移動する検知手段と、
この検知手段の前記管理区域に対する絶対位置及び角度を含む検知手段位置情報を検出する基地局と、を備え、
前記検知手段位置情報及び前記移動体位置情報から前記管理区域における前記移動体の位置を検知することを特徴とする移動体の位置検知システム。 - 前記検知用タグは、
前記検知手段が発光した特定波長の光信号を受光すると、前記検知手段で受信される受信報告信号を送信することを特徴とする請求項1に記載の移動体の位置検知システム。 - 前記検知用タグは、
特定周波数の電波を受信すると、前記受信報告信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の移動体の位置検知システム。 - 前記検知用タグは、
この検知用タグに固有の識別番号をさらに含む前記受信報告信号を送信することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の移動体の位置検知システム。 - 前記検知手段は、
前記方向情報が含まれる前記光信号を放射方向に複数発光する発光手段と、
前記受信報告信号を受信する電波送受信手段と、を備え、
前記光信号を受光した前記検知用タグは、前記方向情報を前記受信報告信号に付加して送信し、前記電波送受信手段により受信された前記受信報告信号の電界強度が前記距離情報として用いられることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の移動体の位置検知システム。 - 前記発光手段は、前記検知手段に固有の識別子をさらに含む前記光信号を発光するものであって、
前記識別子は、前記受信報告信号に付加されて前記検知用タグから送信されることを特徴とする請求項5に記載の移動体の位置検知システム。 - 前記検知手段は、
前記特定周波数の電波を発信することを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の移動体の位置検知システム。 - 前記基地局は、
前記管理区域において移動する前記検知手段を操作する検知手段操作手段と、
前記検知手段から送信された前記検知手段位置情報及び前記移動体位置情報を受信して、前記移動体の前記管理区域における絶対位置を求める移動体位置算出手段と、を備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の移動体の位置検知システム。 - 前記基地局は、
前記検知手段から送信された前記識別番号を受信してデータベースと照合することにより前記移動体の識別を行う識別番号照合手段を備えることを特徴とする請求項8に記載の移動体の位置検知システム。 - 前記検知手段は、自律移動型の二足歩行ロボットであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の移動体の位置検知システム。
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