JP2005291264A - 膨張黒鉛製編み糸およびグランドパッキン - Google Patents

膨張黒鉛製編み糸およびグランドパッキン Download PDF

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正夫 清水
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勢一 山下
Takahisa Ueda
隆久 上田
Masaru Fujiwara
優 藤原
Akio Otani
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Abstract

【課題】 膨張黒鉛基材が保有している相手側部材へのなじみ性やシール性のよさが損なわれないものでありながら、たとえ小さい曲率半径で屈曲されたとしても、その屈曲内周側に補強線材のたるみが生じるのを確実に防止することができる膨張黒鉛製編み糸を提供する。
【解決手段】 膨張黒鉛製編み糸1は、ひねり加工した幅3mm、厚さ0,38mmの膨張黒鉛基材2の外周を、塑性変形しやすいステンレス線からなる線径0.05mm〜0.2mmの補強線材3によって、0.5mm〜5mmの狭幅ピッチPで緩みなくスパイラル状に巻回したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体機器の軸封部に用いられるグランドパッキンに好適な膨張黒鉛製編み糸およびグランドパッキンに関するものである。
従来、膨張黒鉛製編み糸として、所定幅の膨張黒鉛テープを複数枚重ね合わせて膨張黒鉛基材を構成し、この膨張黒鉛基材の外周を補強線材でニット編み又は袋編みして外補強したものが提案されている(たとえば、特許文献1)。
前記構成の膨張黒鉛製編み糸によれば、膨張黒鉛基材の外周を補強線材でニット編み等して被覆してあるので、これら複数の編み糸を編組してグランドパッキンを製造する際に各編み糸に生じる引っ張り力やねじり力に対して、補強線材のニット編みがこれに対抗し、このニット編み内にある膨張黒鉛基材の破断が防止されるものである。
特開平6−17937号公報
しかしながら、編み糸を作る場合に、膨張黒鉛基材の外周を補強線材でニット編み等して被覆するのは、時間がかかり生産性が悪いという問題があった。
そこで、膨張黒鉛基材の周りを補強線材でスパイラル状に巻回して外補強することを考えた。
ところが、こうした膨張黒鉛製編み糸は、これを小さい曲率半径で屈曲すると、その屈曲した内周側の補強線材にたるみがでて、膨張黒鉛基材の屈曲内周側の外面から離れて突出することが知見された。
こうしたたるみが発生すると、相手側部材がたとえば回転軸の場合には、該回転軸の正逆回転に追従して前記たるみが正逆回転方向に繰り返し折り曲げられ、経時的にその根元部分で破断するおそれを有し、破断した場合には、破断面が相手側部材に傷をつけて損傷させるおそれがある。また、相手側部材がステムの場合には、該ステムの往復運動に追従して前記たるみが往復運動方向に繰り返し折り曲げられ、経時的にその根元部分で破断するおそれを有し、破断した場合には、破断面が相手側部材に傷をつけて損傷させるおそれがある。
本発明は、このような問題を解決するものであって、その目的とするところは、膨張黒鉛基材の周りを補強線材でスパイラル状に巻回するものでありながら、たとえ小さい曲率半径で屈曲されたとしても、その屈曲内周側に補強線材のたるみが生じるのを確実に防止することができ、しかも、シール性も損なわれることがない膨張黒鉛製編み糸およびグランドパッキンを提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る膨張黒鉛製編み糸は、膨張黒鉛基材を補強線材で外補強した膨張黒鉛製編み糸において、前記補強線材が線径0.05mm〜0.2mmの細い線材で構成され、この補強線材が0.5mm〜5mmの狭幅ピッチで緩みなくスパイラル状に前記膨張黒鉛基材の外周に巻回されていることを特徴としている。
請求項2に記載の膨張黒鉛製編み糸は、前記補強線材が0.1N〜30Nの締付け強さで緩みなく前記膨張黒鉛基材の外周に巻回されていることを特徴としている。
請求項3に記載の膨張黒鉛製編み糸は、前記補強線材が金属線によって構成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の膨張黒鉛製編み糸は、前記膨張黒鉛基材に内補強材が埋設されていることを特徴としている。
請求項5に記載の膨張黒鉛製編み糸は、前記金属線が少なくとも一条のスパイラル状で前記膨張黒鉛基材に巻回されていることを特徴としている。
請求項6に記載の膨張黒鉛製編み糸は、前記金属線が互いに交差する少なくとも二条のスパイラル状で前記膨張黒鉛基材に巻回されていることを特徴としている。
また、前記目的を達成するために、請求項7に記載の発明に係るグランドパッキンは、複数本の編み糸が編組された又は複数本の編み糸がひねり加工されたグランドパッキンにおいて、
前記編み糸は膨張黒鉛基材を補強線材で外補強されているもので、前記補強線材が線径0.05mm〜0.2mmの細い線材で構成され、この補強線材が0.5mm〜5mmの狭幅ピッチで緩みなくスパイラル状に前記膨張黒鉛基材の外周に巻回されていることを特徴としている。
請求項8に記載のグランドパッキンは、前記補強線材が0.1N〜30Nの締付け強さで緩みなく前記膨張黒鉛基材の外周に巻回されていることを特徴としている。
請求項9に記載のグランドパッキンは、前記補強線材が金属線によって構成されていることを特徴としている。
請求項10に記載のグランドパッキンは、前記膨張黒鉛基材に内補強材が埋設されていることを特徴としている。
請求項11に記載のグランドパッキンは、前記補強線材が少なくとも一条のスパイラル状で前記膨張黒鉛基材に巻回されていることを特徴としている。
請求項12に記載のグランドパッキンは、前記補強線材が互いに交差する少なくとも二条のスパイラル状で前記膨張黒鉛基材に巻回されていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明に係る膨張黒鉛製編み糸によれば、補強線材を線径0.05mm〜0.2mmの細い線材で構成し、しかも、この細い補強線材を0.5mm〜5mmの狭幅ピッチで膨張黒鉛基材の外周に緩みなく巻回すると、膨張黒鉛製編み糸がたとえ小さい曲率半径で屈曲されても、その屈曲内周側に補強線材のたるみが生じるのが確実に防止され、また、シール性も損なわれない効果を奏するものである。
なお、補強線材としては、有機系(たとえば、レーヨン、フェノール、アラミド、PBI、PBO、PTFE、PPS、PEEK等)の線材、無機系(たとえば、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維等)の線材、鉱物繊維の線材、金属(たとえば、ステンレス、インコネル,モネル等)の線材など、用途に応じて各種の線材が選択的に使用できるものである。
請求項2に記載の発明によれば、補強線材を0.1N〜30Nの締付け強さで前記膨張黒鉛基材の外周に巻回すれば、膨張黒鉛製編み糸が小さい曲率半径で屈曲されても、その屈曲内周側に補強線材のたるみが生じるのをより確実に防止することができるものである。
請求項3に記載の発明によれば、前記補強線材が金属線であると、金属線は塑性変形しやすいことから、膨張黒鉛基材の外周にスパイラル状に巻回したとき塑性変形を起こして、より好ましくなじみ、より確実にたるみを防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、膨張黒鉛基材に内補強材(たとえば、有機系、無機系、鉱物系、金属系などの繊維材、あるいは、有機系、無機系、鉱物系、金属系などの線材など)が埋設されていると、膨張黒鉛基材自体の引張り強さとひねり強さが向上されるものである。
請求項5に記載の発明によれば、補強線材が少なくとも一条のスパイラル状で膨張黒鉛基材に緩みなく巻回されていることにより、膨張黒鉛製編み糸がたとえ小さい曲率半径で屈曲されたとしても、その屈曲内周側に金属線のたるみが生じるのを確実に防止することができる。
請求項6に記載の発明によれば、補強線材が互いに交差する少なくとも二条のスパイラル状で膨張黒鉛基材に緩みなく巻回されていることにより、膨張黒鉛製編み糸がたとえ小さい曲率半径で屈曲されたとしても、その屈曲内周側に金属線のたるみが生じるのを確実に防止することができる。
請求項7に記載の発明に係るグランドパッキンによれば、複数本編組され又は複数本ひねり加工されている編み糸の補強線材が線径0.05mm〜0.2mmの細い線材で構成され、かつ0.5mm〜5mmの狭幅ピッチで緩みなくスパイラル状に膨張黒鉛基材の外周に巻回されている結果、グランドパッキンがたとえ小さい曲率半径で屈曲されても、その屈曲内周側に補強線材のたるみが生じるのが確実に防止されるものである。また、シール性も損なわれないものである。
なお、補強線材としては、前記のとおり、有機(たとえば、レーヨン、フェノール、アラミド、PBI、PBO、PTFE、PPS、PEEK等)の線材、無機(たとえば、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維等)の線材、鉱物系繊維の線材、金属系(たとえば、ステンレス、インコネル,モネル等)の線材など、用途に応じて各種の線材が選択的に使用できるものである。
請求項8に記載の発明によれば、前記補強線材が0.1N〜30Nの締付け強さで前記膨張黒鉛基材の外周に巻回されている状態であると、グランドパッキンが小さい曲率半径で屈曲されても、その屈曲内周側に補強線材のたるみが生じるのをより確実に防止することができるものである。
請求項9に記載の発明によれば、補強線材が金属線であると、金属線は塑性変形しやすいことから、膨張黒鉛基材の外周にスパイラル状に巻回したとき塑性変形を起こして、より好ましくなじみ、より確実にたるみを防止することができる。
金属線が膨張黒鉛基材の外周により好ましくなじみ、緩みのない状態でスパイラル状に巻回されて、グランドパッキンが小さい曲率半径で屈曲されても、その屈曲内周側に補強線材のたるみが生じるのをより確実に防止することができる。
請求項10に記載の発明によれば、膨張黒鉛基材に内補強材(たとえば、有機系、無機系、鉱物系、金属系などの繊維材、あるいは、有機系、無機系、鉱物系、金属系の線材など)が埋設されていると、耐圧性の高いグランドパッキンが得られるとともに、編組又はひねり加工における膨張黒鉛基材の亀裂の発生箇所も少なくでき、より好ましいシール性が得られるものである。
請求項11に記載の発明によれば、金属線が少なくとも一条のスパイラル状で前記膨張黒鉛基材に巻回されていることにより、グランドパッキンが小さい曲率半径で屈曲されたとしても、その屈曲内周側に金属線のたるみが生じるのを確実に防止することができる。
請求項12に記載の発明によれば、金属線が互いに交差する少なくとも二条のスパイラル状で前記膨張黒鉛基材に巻回されていることにより、グランドパッキンが小さい曲率半径で屈曲されたとしても、その屈曲内周側に金属線のたるみが生じるのを確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(a),(b)は、請求項1、請求項5に記載の発明に係る膨張黒鉛製編み糸の実施形態を示す斜視図であり、これらの図において、膨張黒鉛製編み糸1は、図1(a)のように、幅2mm〜30mm(好ましくは10mm〜30mm)、厚さ0.1mm〜0.5mm(好ましくは0.2mm〜0.4mm)の膨張黒鉛テープをひねり加工した膨張黒鉛基材2の外周を、図1(b)のように、塑性変形しやすい金属線からなる補強線材3によって0.5mm〜5mmの狭幅ピッチP、好ましくは1mm〜3mmの狭幅ピッチPで緩みなく一条のスパイラル状に巻回したものである。
前記補強線材3としては、線径0.05mm〜0.2mm、好ましくは0.1mm〜0.2mmの細いステンレス(SUS304)線材が用いられ、このステンレス線を0.1N〜30N、好ましくは10N〜20Nの締付け強さで緩みなく膨張黒鉛基材2の外周に巻回することによって膨張黒鉛製編み糸1が構成されている。
このように、補強線材3が線径0.05mm〜0.2mmの細い線材で構成されていることと、この細い補強線材3が0.5mm〜5mmの狭幅ピッチPで膨張黒鉛基材2の外周に緩みなくスパイラル状に巻回されていることとにより、膨張黒鉛製編み糸1がたとえ小さい曲率半径で屈曲されたとしても、その屈曲内周側に補強線材3のたるみが生じるのを確実に防止することができるとともに、回転軸やステムなどの相手側部材に対する膨張黒鉛基材2の接触圧及び接触面積を十分に確保して、相手側部材へのなじみ性やシール性が低下するのを防止することができる。
ここで、補強線材3の線径が0.05mm未満であると、前記0.1N〜30Nの締付け強さで巻回させようとするときに補強線材3が切断されやすく、膨張黒鉛基材2の外周を緩みなくスパイラル状に巻回することの確実性が減少される。また、補強線材3の線径が0.2mmを超えると、図1(c)に示すように膨張黒鉛基材2の外面と補強線材3の外面頂部との間の距離Lが大きくなる。その結果、この編み糸を複数本用いて編組又はひねり加工してグランドパッキンGを構成し、このグランドパッキンGを図6に示すようにパッキンボックス内に挿入してパッキン押えBで押圧することによりグランドパッキンGの各編み糸1を圧縮(図中のC方向)した時に、各編み糸1の膨張黒鉛基材2は補強線材3、3間から外方に膨出しよとする膨出量が少なくなり、相手側部材に十分な接触圧と接触面積で接触させることが不足気味になって、なじみ性やシール性が低下することになる。したがって、補強線材3の線径は、0.05mm〜0.2mm、好ましくは0.1mm〜0.2mmの細い線材で構成しておくことが好ましいものである。
また、スパイラル状に巻回した補強線材3のピッチPが0.5mm未満であると、補強線材3の表面占有率が高くなり過ぎて、前記膨張黒鉛基材2の外方への膨出がしにくくなるとともに、相手側部材に対する膨張黒鉛基材2の接触面積も小さくなり、なじみ性やシール性が低下することになる。また、ピッチPが5mmを超えると、補強線材3を緩みなく膨張黒鉛基材2の外周に巻回しても、ひねり加工された膨張黒鉛基材2の軸線に対する補強線材3の巻回角度が小さくなって、補強線材3にたるみが発生しやすくなる。したがって、補強線材3は、0.5mm〜5mmの狭幅ピッチによって膨張黒鉛基材2の外周に巻回しておくことが必要である。
ところで、補強線材3のスパイラル状の巻回は、図1(a)のように、一条のスパイラル状の巻回に限られず、図2のように、互いに逆向きにスパイラル状に巻回して、互いにき交差する二条のスパイラル状の巻回であっても差し支えないものである。
このように二条のスパイラル状で膨張黒鉛基材2の外周に緩みなく巻回されていると、補強線材3の補強作用が前記一条のスパイラル状に巻回した構成よりも大幅に高められ、クランドパッキンに構成する際の編組又はひねり加工時に、編み糸切れという事態が減少されるのみならず、膨張黒鉛基材2の亀裂箇所も大幅に減少させることができる。
また、膨張黒鉛基材2には、図3に示すように、膨張黒鉛テープの幅方向に間隔を隔てて複数本の内補強材6を長手方向に埋設してもよい。この線条の内補強材6は、金属のみならず、木綿、レーヨン、フェノール、アラミド、PBI、PBO、PTFE、PPS、PEEKなどの有機系繊維であってもよく、また、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維などの無機系繊維であってもよい。また、内補強材6は、線条にするものに限らず、金属繊維自体あるいは上記無機繊維自体あるいは上記有機繊維自体を膨張黒鉛基材2の中に混在させて埋設するようにしてもよい。
このように、内補強材6が埋設されていると、クランドパッキンに構成する際の編組又はひねり加工時に、膨張黒鉛基材2の亀裂箇所が大幅に減少されることになる。
〔実施例1〕
幅20mm、厚さ0.2mmの膨張黒鉛テープをひねり加工して膨張黒鉛基材2を作り、その外周に線径0.05mm〜0.2mmのステンレス線からなる補強線材3を、0.5mm〜6.0mmのピッチで緩みなく一条のスパイラル状に巻回した外径約3mmの膨張黒鉛製編み糸1A(図1(b)の構成)、及び、前記膨張黒鉛基材2の外周に前記と同様の線径範囲の補強線材3で、かつ、この補強線材3を前記と同様範囲のピッチで緩みなく互いに交差する二条のスパイラル状に巻回した外径約3mmの膨張黒鉛製編み糸1B(図2の構成)をそれぞれ作成した。そして、これら膨張黒鉛製編み糸1A、1Bを2mm又は1mmの内周曲率半径で屈曲した場合における屈曲内周側での補強線材3のたるみの結果を表1に示す。
Figure 2005291264
前記表1において、補強線材3の線径が0.05mm〜0.2mmで、かつ、補強線材3の巻回ピッチPが0.5mm〜6.0mmであれば、いずれの膨張黒鉛製編み糸1A、1Bにおいても、内周曲率半径2mmで屈曲した場合の屈曲内周側での補強線材3のたるみは見られなかった。しかしながら、内周曲率半径を1mmにすると、いずれの膨張黒鉛製編み糸1A、1Bにおいても、補強線材3の巻回ピッチPが6.0mmの場合、屈曲内周側での補強線材3のたるみが見られるようになった。
また、前記表1の実験で作成した一条と二条の膨張黒鉛製編み糸1A、1Bと同様の膨張黒鉛製編み糸1A、1Bを作成し、この膨張黒鉛製編み糸1A、1Bを内径32mmのリング状にしてステムを軸封し、締付圧力39.2MPa、熱水の圧力×温度:17.2MPa×350℃の条件で、1サイクル目、2サイクル目、および3サイクル目ともに3時間(500往復)後における熱水の漏洩の状態を表2に示す。
Figure 2005291264
前記表2に示すように、いずれの膨張黒鉛製編み糸1A、1Bにおいても、漏れが発生せず、シール性に影響がでないことが確認された。
次に、請求項7に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態について説明する。
図4において、グランドパッキン4は、前述の膨張黒鉛製編み糸1(1A、1B)を8本集束して、8打角編みしたものである。なお、補強線材3としては、ステンレス線の他に塑性変形しやすい特性を有しているインコネル,モネルなどの金属線を使用したものであってもよいのは勿論である。また、補強線材3の巻回は、互いに逆向きにスパイラル状に巻回して、互いに交差する二条のスパイラル状の外補強にしたものであってもよいのは勿論である。
さらに、8打角編みに限らず、16打角編み、18打角編み、24打角編み、32打角編み、あるいは、中芯を内部に入れた筒編みであってもよいのは勿論である。
〔実施例2〕
ところで、前記表1の実験で作成した一条と二条の膨張黒鉛製編み糸1A、1Bと同様の膨張黒鉛製編み糸1A、1Bを作成し、この膨張黒鉛製編み糸1A、1Bを8本、16本、24本 32本で集束して編組した各々のグランドパッキンを20mm又は10mmの内周曲率半径で屈曲した場合における屈曲内周側での補強線材3のたるみの結果を表3に示す。
Figure 2005291264
前記表3において、内周曲率半径20mmで屈曲した場合は勿論のこと、10mmの小さい内周曲率半径で屈曲しても、グランドパッキンの屈曲内周側に補強線材のたるみが生じないことが確認された。
また、前記表3の実験で使用した8打角編み、16打角編み、18打角編み、24打角編み、32打角編みの各グランドパッキンを、内径32mmのリング状にしてステムを軸封し、締付圧力39.2MPa、熱水の圧力×温度:17.2MPa×350℃の条件で、1サイクル目、2サイクル目、および3サイクル目ともに3時間(500往復)後における熱水の漏洩の状況を表4に示す。
Figure 2005291264
前記表4において、いずれのグランドパッキンにおいても漏れが発生せず、シール性に影響をおよぼさないことが確認された。
〔他の変形例〕
なお、膨張黒鉛基材2は、図5(a)に示すように複数枚の膨張黒鉛テープを積み重ねて構成した膨張黒鉛基材2であっても、また、図5(b)に示すように膨張黒鉛テープを長手方向に折りたたんで構成した膨張黒鉛基材2であっても、また、図5(c)に示すように膨張黒鉛テープを長手方向にV字状に折りたたんで構成した膨張黒鉛基材2であっても、さらには中実断面の棒状あるいは紐状の膨張黒鉛基材2であってもよい。さらに加えて、これら図5(a)〜(c)に示す膨張黒鉛基材2をひねり加工した膨張黒鉛基材2であってもよい。
また、グランドパッキンの形態としては、複数本の編み糸を編組する形態のグランドパッキンに限られないのは勿論である。たとえば、複数本の編み糸をひねり加工したグランドパッキンであってもよい。
また、前述では、グランドパッキン4の編み糸として、請求項1〜請求項6の発明に係る膨張黒鉛製編み糸1を利用している場合について説明したが、本発明に係るグランドパッキン4は、この場合に限られず、編組後又は使用時において、請求項7〜12に記載した構成状態になっていればよいものである。
図1(a)はひねり加工した膨張黒鉛基材の実施形態を示す斜視図であり、図1(b)は請求項1、請求項5に記載の発明に係る膨張黒鉛製編み糸の実施形態を示す斜視図であり、図1(c)は膨張黒鉛基材2の外面と補強線材の外面頂部との間の距離の関係を示す説明図である。 請求項6に記載の発明に係る膨張黒鉛製編み糸の実施形態を示す斜視図である。 請求項4に記載の発明に係る膨張黒鉛製編み糸の実施形態を示す斜視図である。 請求項7に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態の一例を示す斜視図である。 膨張黒鉛基材の他の実施形態を示す概略図である。 グランドパッキンの使用形態の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 膨張黒鉛製編み糸
2 膨張黒鉛基材
3 補強線材
4 グランドパッキン
6 内補強材

Claims (12)

  1. 膨張黒鉛基材を補強線材で外補強した膨張黒鉛製編み糸において、前記補強線材が線径0.05mm〜0.2mmの細い線材で構成され、この補強線材が0.5mm〜5mmの狭幅ピッチで緩みなくスパイラル状に前記膨張黒鉛基材の外周に巻回されていることを特徴とする膨張黒鉛製編み糸。
  2. 請求項1に記載の膨張黒鉛製編み糸において、
    前記補強線材が0.1N〜30Nの締付け強さで緩みなく前記膨張黒鉛基材の外周に巻回されていることを特徴とする膨張黒鉛製編み糸。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の膨張黒鉛製編み糸において、
    前記補強線材が金属線によって構成されていることを特徴とする膨張黒鉛製編み糸。
  4. 請求項1、請求項2、請求項3のいずれかに記載の膨張黒鉛製編み糸において、
    前記膨張黒鉛基材に内補強材が埋設されていることを特徴とする膨張黒鉛製編み糸。
  5. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載の膨張黒鉛製編み糸において、
    前記補強線材が少なくとも一条のスパイラル状で前記膨張黒鉛基材に巻回されていることを特徴とする膨張黒鉛製編み糸。
  6. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載の膨張黒鉛製編み糸において、
    前記補強線材が互いに交差する少なくとも二条のスパイラル状で前記膨張黒鉛基材に巻回されていることを特徴とする膨張黒鉛製編み糸。
  7. 複数本の編み糸が編組された又は複数本の編み糸がひねり加工されたグランドパッキンにおいて、
    前記編み糸は膨張黒鉛基材を補強線材で外補強されているもので、前記補強線材が線径0.05mm〜0.2mmの細い線材で構成され、この補強線材が0.5mm〜5mmの狭幅ピッチで緩みなくスパイラル状に前記膨張黒鉛基材の外周に巻回されていることを特徴とするグランドパッキン。
  8. 請求項7に記載のグランドパッキンにおいて、
    前記補強線材が0.1N〜30Nの締付け強さで緩みなく前記膨張黒鉛基材の外周に巻回されていることを特徴とするグランドパッキン。
  9. 請求項7又は請求項8に記載のグランドパッキンにおいて、
    前記補強線材が金属線によって構成されていることを特徴とするグランドパッキン。
  10. 請求項7、請求項8、請求項9のいずれかに記載のグランドパッキンにおいて、
    前記膨張黒鉛基材に内補強材が埋設されていることを特徴とするグランドパッキン。
  11. 請求項7、請求項8、請求項9、請求項10のいずれかに記載のグランドパッキンにおいて、
    前記補強線材が少なくとも一条のスパイラル状で前記膨張黒鉛基材に巻回されていることを特徴とするグランドパッキン。
  12. 請求項7、請求項8、請求項9、請求項10のいずれかに記載のグランドパッキンにおいて、
    前記補強線材が互いに交差する少なくとも二条のスパイラル状で前記膨張黒鉛基材に巻回されていることを特徴とするグランドパッキン。
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