JP2005291102A - 燃料系システムの故障診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料系システムに故障が生じた場合、故障部位を特定できるようにする。
【解決手段】燃料系システムの故障診断においてリッチ異常が検出されたとき、吸入空気量センサ9の特性診断異常検出判定レベルを通常のK1からK2の狭いレベルに切換える(S3)。次いで運転領域が診断領域Aに有るか否かを調べ(S3)、診断領域Aにあるとき吸入空気量センサ9の出力値V1と特性診断異常検出判定レベルK2とを比較し(S4)、V1≧K2のとき吸入空気量センサ9の異常と判定する(S6)。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料系システムの異常を検出したときは、更に吸気系センサの異常を検出する燃料系システムの故障診断装置に関する。
一般に、エンジンの燃料系システムにおいては、排気通路中に臨まされている空燃比センサで検出した実際の空燃比が目標空燃比に収束するように燃料噴射量をフィードバック制御している。燃料系システムに異常が発生した場合、燃料噴射量を正しく制御することができず、空燃比が悪化して排気エミッションの増大を招く。
そのため、燃料系システムには異常発生を検出する故障診断機能が備えられている。ところで、空燃比は気筒に供給される空気量と気筒に供給する燃料量との比であるため、燃料系システムで異常が検出された場合、すなわち、燃料噴射量を増量(減量)しているにも拘わらず、空燃比センサでは相変わらず、リーン(リッチ)が検出されている場合、故障の原因は燃料系と吸気系との双方が考えられる。
そのため、例えば、第2681566号公報(特開平5−163982号公報)には、基本燃料噴射量とエンジン回転数とに基づいて複数に区分した運転領域から、吸入空気量レベルがほぼ同一の2つの運転領域を設定し、この両運転領域において設定される空燃比学習値を比較し、両者の空燃比学習値の偏差が所定値異常のときは、吸入空気量センサの検出誤差ではなく、燃料系が原因で空燃比に大きなずれが生じていると判定し、燃料系の故障診断を実行する技術が開示されている。
特開平5−163982号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術では、故障診断に際し、2つの学習値を比較して、吸入空気量センサの誤検出による異常か否かを調べているにすぎず、吸入空気量センサが故障しているかどうかを特定するものではない。
通常、故障診断は、燃料系システム以外に、吸気系システムにおいても行っている。しかし、燃料系システムが異常と診断された場合は、燃料系システムの異常による他のシステムの誤診断を防止するために、他のシステムの故障診断をも停止する等の処理が行われる。
この場合、燃料系システムの故障診断は、吸気系システムの故障診断に比し、検出範囲が広いので、燃料系システム異常と診断された場合、吸気系システムもその範疇に含まれることになる。そのため、燃料系システムの異常と診断された場合は、吸気系システムに故障原因が存在する場合であっても、その故障部品を特定することなく、システムが停止され、或いは故障診断が停止されてしまう。
その結果、例えばディーラのサービスステーション等において、故障部品を特定しようとする場合、故障原因を再度探究しなければならず、煩雑な作業が強いられるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、燃料系システムに故障が生じた場合、故障部品を特定することのできる吸気系システムの故障診断装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明による燃料系システムの故障診断装置は、燃料系システムの故障診断で異常が検出されたとき吸気系センサの出力特性を診断する吸気系センサ特性診断実行手段を備え、上記吸気系センサ特性診断実行手段は、故障診断を実行する診断領域を設定する診断領域設定手段と、上記出力特性と比較する特性診断異常検出レベルを設定する特性診断異常検出判定レベル設定手段と、上記診断領域と上記特性診断異常検出レベルとに基づいて上記吸気系センサの出力特性の異常の有無を判定する異常判定手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、燃料系システムに故障が生じた場合、吸気系センサが故障原因かどうかを特定するので、例えばディーラのサービスステーション等では、少なくとも吸気系センサの故障調べる必要が無くなり、点検作業の簡素化を実現することができる。
以下、図面に基づいて本発明の一形態を説明する。図1〜図7に本発明の第1形態を示す。図1に燃料系システムの全体構成図を示す。
同図の符号1はエンジンで、エンジン1の吸気ポート1aに吸気マニホルド2を介して吸気通路3が連通され、この吸気通路3の最上流側にエアクリーナ(図示せず)が設けられている。又、吸気通路3の中途にスロットル弁4が介装され、このスロットル弁4の下流側に、吸気マニホルド2の集合部を接続するエアチャンバ5が形成されている。更に、吸気マニホルド2に、噴射方向を吸気ポート1a側に指向するインジェクタ6が固設されている。一方、エンジン1の排気ポート1bに排気通路7が連通され、この排気通路7の中途に触媒8が介装されている。尚、排気通路7の最下流にはマフラ(図示せず)が接続されている。
又、吸気通路3の上流側に吸気系センサの一例である吸入空気量センサ9が臨まされている。一方、排気通路7に配設されている触媒8の上流に、排ガス中の空燃比に比例した電圧を出力し、或いは排気ガス中の空燃比のリッチ/リーンを検出して電圧値を反転させる空燃比センサ10が配設されている。尚、符号12は点火プラグである。
符号20はマイクロコンピュータ等からなる電子制御装置(ECU)で、入力側に、燃料系システムを制御するパラメータを検出する手段として、吸入空気量センサ9、空燃比センサ10、クランク軸等の回転からエンジン回転数を検出する回転数センサ13、スロットル弁4の開度を検出するスロットル開度センサ14等が接続されている。
ECU20は、各センサ・スイッチ類から出力される情報に基づき空燃比制御、点火時期制御等の各種制御を行なうと共に、所定運転領域において燃料系システムの故障診断を行う。更に、燃料系システムの異常が検出されたときは、吸気系システムを構成する部品の代表である吸入空気量センサ9の故障診断を行う。尚、吸入空気量センサ9の故障診断は、吸気系システムの故障診断の際に別途実施されるが、燃料系システム異常検出後の吸入空気量センサ9の故障診断は、より厳しい基準で行われる。
ECU20で実行される燃料系システム異常検出後の吸入空気量センサ9の故障診断は、具体的には、図2に示す吸入空気量センサ特性診断ルーチンに従って処理される。
先ず、ステップS1では、燃料系システムの故障診断においてリッチ異常が検出されたか否かを調べる。燃料系システムの故障診断は、所定の運転領域において、空燃比センサ10で検出した空燃比に基づいて行う。空燃比センサ10が空燃比リーンを検出した場合、空燃比フィードバック制御では、当然、空燃比をリッチ補正する制御が行われる。しかし、空燃比をリッチ補正しても、空燃比センサ10で検出する空燃比が依然としてリーンの場合、空燃比フィードバック制御では、空燃比を更にリッチ方向へ補正する補正係数が設定される。その結果、空燃比フィードバック補正係数は、リッチ側上限値に貼り付いた状態となり、それ以上の制御が出来なくなる。
燃料系システムの故障診断では、例えば空燃比フィードバック補正係数がリッチ側に貼り付いた状態が設定時間継続している場合、リッチ異常と判定する。
ステップS1では、リッチ異常か否かを、燃料系システムの故障診断において設定されるリッチ異常フラグの値を参照することで判断する。図5(a)に示すように、リッチ異常フラグは正常時は0、異常時は1にセットされる。そして、リッチ異常フラグ=1の異常時はステップS2へ進み、又、リッチ異常フラグ=0の正常時はそのままルーチンを抜ける。
ステップS2へ進むと、吸入空気量センサ9の出力異常を判定する特性診断条件を設定する。特性診断条件として本形態では、通常の吸気系システムの故障診断を行う際に設定されている特性診断異常検出判定レベルK1[V]をK2[V]に設定する(図5(b)参照)。
図3に示すように、新たに設定される特性診断異常検出判定レベルK2は、通常の吸気系システムの故障診断を行う際の特性診断異常検出判定レベルK1よりも低い値に設定されている。従って、燃料系システムの異常と診断されたときは、より厳しい判定レベル(K2)で吸入空気量センサ9の出力異常を検出することになる。
ところで、通常の吸気系システムの故障診断の際に設定する特性診断異常検出判定レベルK1は、基準電圧に、センサ公差、回路公差等の個体差によるばらつきと、温度特性、制御公差等によるシステム制御上のばらつきとを考慮した値を加算することで設定されている。
従って、図3に示すように、特性診断異常検出判定レベルK1は、予め設定したリッチ異常判定レベルよりも緩い値に設定されている。一方、特性診断異常検出判定レベルK2は、上述したシステム制御上のばらつきを考慮せず、基準電圧に、個体差によるばらつきを考慮した値を加算しただけであるため、リッチ異常判定レベルと同じか、やや厳しい値に設定されている。
次いで、ステップS3へ進み、診断領域(運転領域)が予め設定した診断領域Aに有るか否かを調べる。この診断領域Aは、通常の吸気系システムの故障診断を行う際に設定される診断領域(例えば、アイドル運転領域)と同一である。
図4に示すように、診断領域Aは、回転数センサ13で検出したエンジン回転数Neとエンジン負荷の一例であるスロットル開度センサ14で検出したスロットル開度θthとに基づいて判断する。尚、エンジン負荷を検出するバラメータとしては、スロットル開度θth以外に、アクセル開度や吸入管圧力等が有る。
そして、エンジン回転数Neが予め設定した領域判定回転数Ne1以下で、且つスロットル開度θthが予め設定した領域判定開度θth1以下のとき(Ne≦Ne1、且つθth≦θth1)、診断領域=Aと判定し、ステップS4へ進む。一方、エンジン回転数Neが予め設定した領域判定回転数Ne1より高いとき(Ne>Ne1)、或いは(及び)スロットル開度θthが予め設定した領域判定開度θth1より高いとき(θth>θth1)、診断領域から外れているため、ルーチンを抜ける。
次いで、ステップS4へ進むと、吸入空気量センサ9の出力値V1と特性診断異常検出判定レベルK2とを比較する。そして、V1<K2のときは、ステップS5へ分岐し、吸入空気量センサ9の出力特性は正常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをクリア(=0)して、ルーチンを抜ける。一方、V1≧K2のときは、ステップS6へ進み、吸入空気量センサ9の出力特性が異常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをセット(=1)して、ルーチンを抜ける(図5(c)参照)。
上述したように、特性診断異常検出判定レベルK2は、通常の吸気系システムの故障診断の際に設定する特性診断異常検出判定レベルK1よりも低い値に設定されている。又、このときの診断領域Aは、通常の吸気系システムの故障診断を行う際の診断領域と同一に設定されている。
従って、図3に一点鎖線で示すように、特性診断異常検出判定レベルK1のときは異常を検出することのできなかった吸入空気量センサ9の出力値V1であっても、特性診断異常検出判定レベルK1に設定されることにより、吸入空気量センサ9の出力特性が異常であると判定される。一方、同図に実線で示すように、吸入空気量センサ9の出力値V1が特性診断異常検出判定レベルK1以下の場合は、当然、吸入空気量センサ9の出力特性は正常であると判定される。
尚、上述したように、燃料系システムの故障診断においてリッチ異常が検出されている状態は、吸入空気量センサ9は空燃比リーンを検出しているということであり、従って、吸入空気量センサ9の故障により、燃料増量しても空燃比リーンの状態が継続されている状態は、実際の吸入空気量に対して吸入空気量センサ9の出力値V1が過大であると云うことである。
従って、特性診断異常検出判定レベルK1を特性診断異常検出判定レベルK2に下げることで、燃料系システムの故障診断においてリッチ異常が検出されている状態での吸入空気量センサ9の出力特性異常を容易に検出することができる。
そして、吸入空気量センサ9の出力特性異常と検出されたときは、インジェクタ5や燃料ポンプ等を代表とする燃料供給系の故障ではない。又、他のシステムの故障診断に対しては、影響のない範囲で故障診断を継続することができる。
又、燃料系システムの異常が検出された場合、吸入空気量センサ9に故障原因が有るか否かが診断されるので、ディーラのサービスステーション等では、少なくとも吸入空気量センサ9の故障を調べる必要がなくなり、点検作業を簡素化することができる。
ところで、図2の吸入空気量センサ特性診断ルーチンでは、燃料系システムの故障診断においてリッチ異常が検出された場合について説明したが、リーン異常が検出された場合にも、吸気系システムの故障診断を行う。
以下、リーン異常が検出されたときの、吸入空気量センサ9の故障診断について簡単に説明する。先ず、リーン異常フラグの値を参照して、正常時を示す0から異常時を示す1に切り替った場合(図6(a)参照)、通常の吸気系システムの故障診断を行う際に設定されている特性診断異常検出判定レベルK1[V]をK2[V]に設定する(図7(b)参照)。
図6に示すように、新たに設定される特性診断異常検出判定レベルK2は、通常の吸気系システムの故障診断を行う際の特性診断異常検出判定レベルK1よりも高い値に設定されている。従って、燃料系システムの異常と診断されたときは、より厳しい判定レベル(K2)で吸入空気量センサ9の出力異常が検出される。尚、新たに設定される特性診断異常検出判定レベルK2の特性については上述した通りである。
そして、診断領域Aにおいて、吸入空気量センサ9の出力値V1と特性診断異常検出判定レベルK2とを比較し、V1>K2のときは、吸入空気量センサ9の出力特性は正常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをクリア(=0)する。一方、V1≦K2のときは、吸入空気量センサ9の出力特性が異常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをセット(=1)する(図7(c)参照)。
このように、本形態では、燃料系システムに異常が検出されたとき、先ず、吸気系センサに異常が有るか否かを調べる。その際、特性診断異常検出判定レベルK2を、通常の吸気系システムの故障診断の際に採用する特性診断異常検出判定レベルK1から、システム制御上のばらつきを考慮した値を引いた値で設定したので、吸入空気量センサ9の特性異常をより正確に検出することができる。
そして、吸入空気量センサ9の故障が検出されたときは、例えばスロットル開度を制限すると共に、燃料噴射量を一定量に固定する等のリンプホーム制御が可能となり、他のシステムの故障診断に対しては、影響のない範囲で故障診断を継続することができる。
又、図8、図9に本発明の第2形態を示す。尚、燃料系システムの全体構成は第1形態の図1と同様であるため、同一の構成部分については第1形態と同一の符号を付して、説明を省略する。
上述した第1形態では、診断領域Aを、通常の吸気系システムの故障診断を行う際に設定される診断領域と同一に設定し、相対的に特性診断異常検出判定レベルK2を通常の特性診断異常検出判定レベルK1よりも狭くして、吸入空気量センサ9の出力特性が異常か否かを調べるようにしたが、本形態では、特性診断異常検出判定レベルを通常の特性診断異常検出判定レベルK1と同一とし、相対的に診断領域Bを通常の診断領域Aよりも広く設定して、吸入空気量センサ9の出力特性が異常か否かを調べるようにしたものである。
すなわち、図8に示す吸入空気量センサ特性診断ルーチンでは、先ず、ステップS11で、燃料系システムの故障診断において設定されるリッチ異常フラグの値を参照して、リッチ異常が検出されたか否かを調べる。リッチ異常フラグは正常時は0、異常時は1にセットされる。そして、リッチ異常フラグ=1の異常時はステップS12へ進み、又、リッチ異常フラグ=0の正常時はそのままルーチンを抜ける。
ステップS12へ進むと、吸入空気量センサ9の出力異常を判定する特性診断条件を設定する。特性診断条件として本形態では、通常の吸気系システムの故障診断を行う際に設定されている診断領域Aを、それよりも広い診断領域Bに設定する。
図9に示すように、新たに設定される診断領域Bは、通常の吸気系システムの故障診断を行う際の診断領域Aよりも広く設定されている。従って、燃料系システムの異常と診断されたときは、吸入空気量センサ9の出力異常を広い診断領域(B)で検出することになる。
ところで、通常の吸気系システムの故障診断の際に設定する特性診断異常検出判定レベルK1は、第1形態で述べたように、基準電圧に、個体差によるばらつきとシステム制御上のばらつきとを考慮した値を加算することで設定されている。本形態では、システム制御上のばらつきを考慮しない分、診断領域Aを診断領域Bに広げたものである。その結果、より厳しい診断レベルで吸入空気量センサ9の出力異常を検出することになる。
そして、ステップS13へ進むと、診断領域(運転領域)が診断領域Bに有るか否かを調べる。図9に示すように、診断領域Bは、回転数センサ13で検出したエンジン回転数Neとスロットル開度センサ14で検出したスロットル開度θthとに基づいて判断する。
そして、エンジン回転数Neが予め設定した領域判定回転数Ne3以下で、且つスロットル開度θthが予め設定した領域判定開度θth3以下のとき(Ne≦Ne3、且つθth≦θth3)、診断領域=Bと判定し、ステップS14へ進む。一方、エンジン回転数Neが予め設定した領域判定回転数Ne3より高いとき(Ne>Ne3)、或いは(及び)スロットル開度θthが予め設定した領域判定開度θth3より高いとき(θth>θth3)、診断領域から外れているため、ルーチンを抜ける。
ステップS14へ進むと、吸入空気量センサ9の出力値V1と特性診断異常検出判定レベルK1とを比較する。そして、V1<K1のときは、ステップS15へ分岐し、吸入空気量センサ9の出力特性は正常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをクリア(=0)して、ルーチンを抜ける。一方、V1≧K1のときは、ステップS16へ進み、吸入空気量センサ9の出力特性が異常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをセット(=1)して、ルーチンを抜ける。
ところで、図8に示す吸入空気量センサ特性診断ルーチンでは、燃料系システムの故障診断においてリッチ異常が検出された場合について説明したが、リーン異常が検出された場合にも、吸気系システムの故障診断を行う。リーン異常が検出されたときの、吸入空気量センサ9の故障診断について簡単に説明する。
先ず、リーン異常フラグの値を参照して、正常時を示す0から異常時を示す1に切り替った後、通常の吸気系システムの故障診断を行う際に設定されている診断領域Aを、それよりも広い診断領域Bに設定する。次いで、診断領域Bにおいて、吸入空気量センサ9の出力値V1と特性診断異常検出判定レベルK1とを比較し、V1>K1のときは、吸入空気量センサ9の出力特性は正常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをクリア(=0)する。一方、V1≦K1のときは、吸入空気量センサ9の出力特性が異常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをセット(=1)する。
又、図10〜図13に本発明の第3形態を示す。尚、燃料系システムの全体構成は第1形態の図1と同様であるため、同一の構成部分については第1形態と同一の符号を付して、説明を省略する。
本形態は、診断領域Cを通常の診断領域Aよりも広く設定すると共に、特性診断異常検出判定レベルK3を通常の特性診断異常検出判定レベルK1よりも狭く設定して、吸入空気量センサ9の特性異常を検出するようにしたものである。
すなわち、図10に示すルーチンでは、先ず、ステップS21で、燃料系システムの故障診断において設定されるリッチ異常フラグの値を参照して、リッチ異常が検出されたか否かを調べる。図13(a)に示すように、リッチ異常フラグは正常時は0、異常時は1にセットされる。そして、リッチ異常フラグ=1の異常時はステップS22へ進み、又、リッチ異常フラグ=0の正常時はそのままルーチンを抜ける。
ステップS22へ進むと、吸入空気量センサ9の出力異常を判定する特性診断条件を設定する。
特性診断条件として本形態では、通常の吸気系システムの故障診断を行う際に設定されている診断領域Aを、それよりも広い診断領域Cに設定すると共に、通常の吸気系システムの故障診断を行う際に設定されている特性診断異常検出判定レベルK1[V]をK3[V]に設定する(図13(b)参照)。
図11に示すように、診断領域Cは、通常の吸気系システムの故障診断を行う際の診断領域Aよりも広く、且つ第2形態で設定される診断領域Bよりも狭い値に設定される。
又、図12に示すように、特性診断異常検出判定レベルK3は、通常の吸気系システムの故障診断を行う際の特性診断異常検出判定レベルK1よりも低く、且つ第2形態で設定される特性診断異常検出判定レベルK2よりも高い値に設定される。
上述したように、通常の吸気系システムの故障診断の際に設定する特性診断異常検出判定レベルK1は、基準電圧に、個体差によるばらつきとシステム制御上のばらつきとを考慮した値を加算することで設定されている。本形態では、システム制御上のばらつきを考慮しない分、診断領域Aを診断領域Cに広げると共に、特性診断異常検出判定レベルK1[V]を、それよりも狭い特性診断異常検出判定レベルK3[V]に設定したものである。その結果、より厳しい断レベルで吸入空気量センサ9の出力異常を検出することになる。
そして、ステップS23へ進むと、診断領域(運転領域)が診断領域Cに有るか否かを調べる。図11に示すように、診断領域Cは、回転数センサ13で検出したエンジン回転数Neとスロットル開度センサ14で検出したスロットル開度θthとに基づいて判断する。
そして、エンジン回転数Neが予め設定した領域判定回転数Ne2以下で、且つスロットル開度θthが予め設定した領域判定開度θth2以下のとき(Ne≦Ne2、且つθth≦θth2)、診断領域=Cと判定し、ステップS24へ進む。一方、エンジン回転数Neが予め設定した領域判定回転数Ne2より高いとき(Ne>Ne2)、或いは(及び)スロットル開度θthが予め設定した領域判定開度θth2より高いとき(θth>θth2)、診断領域から外れているため、ルーチンを抜ける。
ステップS24へ進むと、吸入空気量センサ9の出力値V1と特性診断異常検出判定レベルK3とを比較する。そして、V1<K3のときは、ステップS25へ分岐し、吸入空気量センサ9の出力特性は正常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをクリア(=0)して、ルーチンを抜ける。一方、V1≧K3のときは、ステップS26へ進み、吸入空気量センサ9の出力特性が異常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをセット(=1)して、ルーチンを抜ける。
ところで、図11に示す吸入空気量センサ特性診断ルーチンでは、燃料系システムの故障診断においてリッチ異常が検出された場合について説明したが、リーン異常が検出された場合にも、吸気系システムの故障診断を行う。リーン異常が検出されたときの、吸入空気量センサ9の故障診断について簡単に説明する。
先ず、リーン異常フラグの値を参照して、正常時を示す0から異常時を示す1に切り替った後、通常の吸気系システムの故障診断を行う際に設定されている診断領域Aを、それよりも広い診断領域Cに設定すると共に、特性診断異常検出判定レベルK1をそれよりも狭い特性診断異常検出判定レベルK3に設定する。次いで、診断領域Cにおいて、吸入空気量センサ9の出力値V1と特性診断異常検出判定レベルK3とを比較し、V1>K3のときは、吸入空気量センサ9の出力特性は正常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをクリア(=0)する。一方、V1≦K3のときは、吸入空気量センサ9の出力特性が異常であると判定し、特性診断正常異常判定フラグをセット(=1)する。
尚、本発明のは、上述した各形態に限るものではなく、例えば吸気系センサは吸入空気量センサ以外に、スロットル弁4下流の吸入管圧力を検出する吸入管圧力センサであっても良い。
第1形態による燃料系システムの全体構成図 同、吸入空気量センサ特性診断ルーチンを示すフローチャート 同、燃料系システムのリッチ異常検出時の吸入空気量センサの特性診断異常検出判定レベルを示す説明図 同、診断領域Aの説明図 同、燃料系システムのリッチ異常検出時のタイムチャートであり、(a)はリッチ異常フラグの切換えを示すタイムチャート、(b)は吸入空気量センサの特性診断異常検出判定レベルの切換えを示すタイムチャート、(c)は吸入空理胸センサの特性診断正常異常判定フラグの切換えを示すタイムチャート 同、燃料系システムのリーン異常時の吸入空気量センサの特性診断異常検出判定レベルを示す説明図 同、燃料系システムのリーン異常検出時のタイムチャートであり、(a)はリッチ異常フラグの切換えを示すタイムチャート、(b)は吸入空気量センサの特性診断異常検出判定レベルの切換えを示すタイムチャート、(c)は吸入空理胸センサの特性診断正常異常判定フラグの切換えを示すタイムチャート 第2形態による吸入空気量センサ特性診断ルーチンを示すフローチャート 同、診断領域Bの説明図 第2形態による吸入空気量センサ特性診断ルーチンを示すフローチャート 同、診断領域Cの説明図 同、燃料系システムのリッチ異常検出時の吸入空気量センサの特性診断異常検出判定レベルを示す説明図 同、燃料系システムのリッチ異常検出時のタイムチャートであり、(a)はリッチ異常フラグの切換えを示すタイムチャート、(b)は吸入空気量センサの特性診断異常検出判定レベルの切換えを示すタイムチャート、(c)は吸入空理胸センサの特性診断正常異常判定フラグの切換えを示すタイムチャート
符号の説明
1…エンジン、9…吸入空気量センサ、13…回転数センサ、14…スロットル開度センサ、20…電子制御装置、θth…スロットル開度、A,B,C…診断領域、K2,K3…特性診断異常検出判定レベル、V1…出力値

代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (6)

  1. 燃料系システムの故障診断で異常が検出されたとき吸気系センサの出力特性を診断する吸気系センサ特性診断実行手段を備え、
    上記吸気系センサ特性診断実行手段は、
    故障診断を実行する診断領域を設定する診断領域設定手段と、
    上記出力特性と比較する特性診断異常検出レベルを設定する特性診断異常検出判定レベル設定手段と、
    上記診断領域と上記特性診断異常検出レベルとに基づいて上記吸気系センサの出力特性の異常の有無を判定する異常判定手段と
    を備えることを特徴とする燃料系システムの故障診断装置。
  2. 上記特性診断異常検出判定レベル設定手段で設定する特性診断異常検出判定レベルは、吸気系システムの故障診断時に設定する特性診断異常検出判定レベルよりも狭い値に設定することを特徴とする請求項1記載の燃料系システムの故障診断装置。
  3. 上記特性診断異常検出判定レベル設定手段で吸気系システムの故障診断時に設定する特性診断異常検出判定レベルよりも狭い値の特性診断異常検出判定レベルを設定したときは、上記診断領域設定手段で設定する診断領域は、吸気系システムの故障診断時に設定する診断領域と同一の領域に設定することを特徴とする請求項2記載の燃料系システムの故障診断装置。
  4. 上記診断領域設定手段で設定する診断領域は、吸気系システムの故障診断時に設定する診断領域よりも広い領域に設定することを特徴とする請求項1或いは2記載の燃料系システムの故障診断装置。
  5. 上記診断領域設定手段で吸気系システムの故障診断時に設定する診断領域よりも広い領域の診断領域を設定したときは、上記特性診断異常検出判定レベル設定手段で設定する特性診断異常検出判定レベルは、吸気系システムの故障診断時に設定する特性診断異常検出判定レベルと同じレベルに設定することを特徴とする請求項4記載の燃料系システムの故障診断装置。
  6. 上記診断領域はエンジン回転数とエンジン負荷とに基づいて設定することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の燃料系システムの故障診断装置。
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