JP2005290711A - 鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造 - Google Patents

鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 浸透性パネルを用いた鉄筋コンクリート建築物の躯体壁を効率よく構築できるものとし、またユニット化した壁型枠構造によって現場作業を少なくする。
【解決手段】 鉄筋コンクリート建築物の躯体壁Wを構築するユニット化された壁型枠構造Pとする。この壁型枠構造Pは、躯体壁Wの内外面に立脚状で位置する内外の支保材2,3相互をラチス材4によって連結すると共に、内支保材2の前面は少なくとも鋼製の浸透性パネル10をが取り付ける取付面となっていて、躯体壁Wの壁面方向で所定間隔毎に立脚状に配置する支柱材1と、躯体壁Wの外側面となるよう、所定間隔毎に配置してある複数の支柱材1の外支保材3夫々に連結してある外壁パネル5とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工場サイドで予め構成された壁型枠構造体を使用して鉄筋コンクリート建築物を構築するようにしたもので、壁型枠そのものが打設されるコンクリート材と一体化されることで型枠材自体の解体、廃棄等が不要となるようにした鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造に関するものである。
従来、この種の鉄筋コンクリート建築物の躯体壁は、相互に対峙状にして構枠された型枠相互間に補強用の鉄筋を配筋し、この鉄筋の周りの型枠相互間にコンクリート材を打設し、その適当期間の養生後に、型枠を脱型することで構成されている。すなわち、従来の鉄筋コンクリート建築物の躯体壁は、先ず、丸鋼等からなる棒鋼が鉄筋として鉄筋コンクリート建築物の所定の剪断力に耐えるように配筋され、次いで、その配筋された鉄筋を中間にした左右の両側に所定の間隔、つまり躯体壁の厚さに相当する間隔を保って型枠が配置されて固定保持され、これら型枠内にコンクリート材が打設(充填)される。そして、その打設されたコンクリート材の養生凝固後に型枠が外されて鉄筋コンクリート建築物の躯体壁が構築完成される。
ところで、このような型枠を用いる鉄筋コンクリート建築物の躯体壁の構築に際し、型枠としては木製の型枠が多く用いられているのが現状であり、この木製の型枠は、貴重な木材資源を用いなければならないという資源上の問題点を有している。この資源上の問題点を解決するために、型枠を繰り返して使用することが望まれるが、型枠の繰り返し使用には、型枠の表面が平滑になるように手入れをしなければならないから、繰り返し使用が敬遠されがちであると共に、繰り返し使用が行われたとしても、鋼製の型枠に比べて寿命が短く、したがって産業廃棄物となりやすいなどの環境上の問題点も有していた。
木製の型枠における上述のような問題点を解決し、型枠を用いたときの工程上の煩雑さを解消するために、メッシュパネルを用いた鉄筋コンクリート建築物の躯体壁が例えば本発明者による基礎構築施工方法として提案されている(特許文献1参照)。すなわち、従来の木製、鋼製等の型枠を用いたときは、その型枠の組み立て取付工事、その取付けられた型枠がコンクリートの打設時の力に十分に耐えるようにするためのパイプ材を用いた補強工事、そして、打設されたコンクリート材の養生後のパイプ材及び型枠の解体工事、更にはその解体されたパイプ材及び型枠の片付け処理などの煩雑さを有していたのに対し、このような煩雑さを解消できるようにした、木製型枠を使用しないメッシュパネルを用いた鉄筋コンクリート建築物の躯体壁の構築方法、特に地下構築物の躯体壁とすることの施工方法等を提案しているのである。
このメッシュパネルを用いた鉄筋コンクリート建築物の躯体壁の横断面形状は、配筋された鉄筋を中間にした左右の両側に所定の間隔、つまり躯体壁の厚さに相当する所定の間隔を保ってメッシュパネルが配置され、これらメッシュパネル相互の間隙内にコンクリート材が打設(充填)されることで構築されるのである。このためのメッシュパネル自体は、多数の小さい孔状の網目が開いている鋼板からなり、打設されたコンクリート材が構枠されたパネルの小孔から流出されることなく、その水分のみが排水されることでパネル自体と一体化されるものとしたのであり、コンクリート材の養生後もパネル自体は取り外されることなく躯体壁と一体化され、躯体壁の内外壁部となるのである。
特開2002−266354号公報
上述のメッシュパネルを用いた鉄筋コンクリート建築物の躯体壁は、木製・鋼製等の解体される型枠を使用しないので、資源上の問題点がなく、しかも、工程上の煩雑さをも解消したものであるが、現場における組み立て、その壁面の仕上げその他の諸工程を一層省力化することのできる鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造の出現が待たれていた。
そこで、本発明は、上記要望に応えるために成されたものであって、その目的は、躯体壁の外部壁面ではPC板の如きコンクリート板あるいは外断熱パネル板によるそのままの躯体壁面とでき、躯体壁の内部壁面では浸透性パネル面に対する仕上げ処理のみで済むようにして一層の簡略化を図るもので、構築現場においてはユニット化した壁型枠構造を搬入し、組立連結し、その後のコンクリート材の打設、養生処理等で構築できるようにすると共に、一般的なビルにおける躯体壁、地下構築物における躯体壁を問わずに構築でき、しかも複数階構造の鉄筋コンクリート建築物でも容易に構築できるようにした鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明にあっては、鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造Pであって、躯体壁Wの内外面に立脚状で位置する内外の支保材2,3相互をラチス材4によって連結すると共に、内支保材2の前面は少なくとも鋼製の浸透性パネル10,15が取り付けられる取付面となっていて、躯体壁Wの壁面方向で所定間隔毎に立脚状に配置される支柱材1と、この複数の支柱材1夫々を所定間隔毎に配置した状態で支柱材1自体の外支保材3によって連結していて、躯体壁Wの外側面となる外壁パネル5,7とを備えているものである。
また、内支保材2は断面でほぼL字状に形成された鋼材であり、外支保材3は鉄筋材であるものとでき、また、外支保材3は断面でほぼL字状に形成された鋼材であるものとすることができる。
一例の外壁パネル5は、所定間隔毎に配置された支柱材1の外支保材3が埋設されるコンクリート材製であり、他例の外壁パネル7は、外側面に断熱材7Bが配装されて、外支保材3に締結される壁材7Aであるものとすることができる。
一つの浸透性パネル10はメッシュ状で、適当間隔毎に山形状の補強部11が形成されているものとすることができ、他の一つの浸透性パネル15はプレート状で、切り起こし状で折曲された縁部を周縁に備えた多数の透水孔16が開穿されているものとすることができる。
また外壁パネル5は、構築現場で相互に隣接配置されたときの相互間に介在配置される接続板20を連結する連結部6を備えていることができる。
以上のように構成された本発明に係る鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造Pにあっては、外壁パネル5,7における躯体壁Wの内方側に所定間隔毎に複数の支柱材1を配列形成することでユニット化してあり、これを構築現場に搬入し連結組立て、支柱材1に浸透性パネル10,15を固着することで、この浸透性パネル10,15と外壁パネル5,7との間でコンクリート材を打設する充填空間を形成させ、ここにコンクリート材を打設し、適当期間の養生、凝固後ではそのままで躯体壁Wとさせるのである
構築された躯体壁Wは、これの内部でラチス材4によるトラス構造の支柱材1が、その内支保材2で浸透性パネル10,15を、外支保材3で外壁パネル5,7を夫々連結する柱構造体となっていて、躯体壁Wの芯材として機能し、またコンクリート材の打設時における外壁パネル5,7、浸透性パネル10,15相互の離反を阻止させて保形性を維持し、またそのまま埋設されて外壁パネル5,7、浸透性パネル10,15等と共に躯体壁Wを構成させる。
メッシュ状、透水孔16が開穿されたプレート状の浸透性パネル10,15は、充填注入されるコンクリート材の打設状況、養生、凝固過程を直接に確認させ、またコンクリート材中の水分を効率的に発散させて強固な躯体壁Wを構成させる。
外壁パネル5,7の適宜な選択は外断熱構造体をも構築させ、浸透性パネル10,15の選定は構築現場での多様な工法の採用を可能にさせる。
本発明に係る鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造Pによれば、躯体壁W内に配置される支柱材1の内外で外面側では支柱材1に一体の外壁パネル5,7が、内面側では支柱材1に固着される浸透性パネル10,15が夫々配装されることでコンクリート材の充填空間が形成されるから、ここにコンクリート材を注入打設するだけで、所定の躯体壁Wを短時間、ローコストで構築することができる。そして、従来の木製、鋼製等の型枠を一切使用しないからこれらの型枠に起因する不都合、すなわち型枠が木製の場合に貴重な木材資源を用いなければならないという資源上の問題、廃棄されたときの環境上の問題を生じることがない。しかも、従来の型枠を一切使用しないから型枠に起因する工程上の不都合、すなわち型枠を用いたときの現場での型枠の組み立て取付け工事、その取付けられた型枠がコンクリート材の打設時の打設圧力等に十分に耐えるためのパイプ材を用いた補強工事、打設されたコンクリート材の養生後のパイプ材及び型枠の解体工事、解体されたパイプ材及び型枠の片付け処理などを必要としないのである。
すなわちこれは本発明において、内外の支保材2,3相互をラチス材4によって連結し、内支保材2に鋼製の浸透性パネル10,15が取り付けられるようにして躯体壁Wの壁面方向で所定間隔毎に立脚状に配置される支柱材1と、この複数の支柱材1夫々を所定間隔毎に配置した状態で外支保材3によって連結していて、躯体壁Wの外側面となる外壁パネル5,7とを備え、これらの支柱材1、外壁パネル5,7を一体ユニット化しているからであり、これによって、従来のような型枠材を不要とし、しかも堅牢な躯体壁Wを構築できるばかりでなく、工期の短縮化、ローコスト化を実現するのである。
特に内外に配置した支保材2,3相互をラチス材4によって連結することでトラス構造となる支柱材1を躯体壁Wの内部に配置するから、これの内外に配置される外壁パネル5,7、浸透性パネル10,15相互を強固に連結する芯材として機能し、従来であれば必要とされたコンクリート材の打設時における型枠補強用の単管部材等の補強材が不要となり、構築後ではそのまま埋設された柱構造となって躯体壁Wの堅牢性を維持させるのである。
構築現場に搬入後で支柱材1の内側に浸透性パネル10,15を固着するから、外壁パネル5,7との間に形成された充填空間内にコンクリート材を打設したとき、その充填打設状況を直接に視認によって確認できるばかりでなく、養生中ではコンクリート材に含まれる水分を効率的に発散させ、その養生期間を短縮化し、また堅牢な状態で凝固させることができる。
そればかりでなく、外壁パネル7において、断熱材7Bが配装された壁材7Aとすることで外断熱構造体を構成でき、断熱効果に優れた建築物とすることができる等の建築物を構築するときの選択余地を拡大させることも可能である。
また、外壁パネル5,7がそのまま躯体壁Wの外壁側面となるので工期の短縮が可能となり、しかも、外壁面の仕上げ等のための外部の作業スペースを必要としないから、例えば地下室等を構築するときの躯体壁Wとする場合に地面の掘削範囲が最小の大きさで足り、現場作業を一層省力化することができる。また例えば複数層階の建築物の構築に際し、外壁パネル5,7が1階分の高さに対応していることで階毎に床構築用のコンクリート材を同時に打設充填することでこれらを一体的に構築でき、階層毎の壁・天井・床等の躯体工事を迅速に遂行させることができる。
更に、ユニット化された壁型枠構造Pにおいて、隣り合う外壁パネル5の水平方向に所定の間隔が保持されるも、その間隔内には接続板20が介在されるので、鉄筋コンクリート建築物の躯体壁W全体を連続したものとでき、しかも隣り合う壁型枠構造Pにおいての各種鉄筋材同士は接続鉄筋材9Cによって一体連結されるから、コンクリート材を打設する連続した充填空間が堅牢に形成され、連続される浸透性パネル10,15と共に躯体壁Wが簡単かつ効率よく連続形成されるのである。
また接続板20は、外壁パネル5の両側縁に設けられた溝状の連結部6に挿入されることで、隣り合う外壁パネル5相互間に配装されるから、隣り合うユニット化された壁型枠構造P相互間の空隙を閉塞する接続板20の取付けを容易に行うことができ、現場作業を効率よく迅速に行うことができ、しかもこの接続板20自体が外部壁表面となり、建築物表面のアクセントともなるのである。
また、本発明に係る鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造Pの製造に際し、支柱材1の構成工程、外壁パネル5,7との一体化工程によって所定のユニット化された壁型枠構造Pを簡単に構成でき、また構築現場への搬入、連結組み立て、その後のコンクリート材の打設充填作業等をも迅速に行わせるのである。
また、こうした壁型枠構造を利用して躯体壁Wを構築するとき、ユニット化された壁型枠構造Pの構築現場への搬入、連続設置による場合のみならず、必要があれば構築現場で各部材を組み立て設置することも可能であり、いずれをも採用可能である。現場作業での構築では、配筋工程、外壁パネル取付工程、浸透性パネル取付工程、接続工程、打設工程、養生工程等によって躯体壁Wを従来とは異なり、型枠の脱型、その廃棄等の処分を必要とせずに構築することができる。
なお、上記課題を解決するための手段の項及び発明の効果の項のそれぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付したもので、図面中の符号によって示された構造・形状に本発明が限定されるものではない。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明するに、図において示される符号Pは鉄筋コンクリート建築物の躯体壁Wを構成すべく構築現場に搬入されるユニット化された本発明に係る壁型枠構造のものであり、この壁型枠構造Pは支柱材1、外壁パネル5,7を一体化することで構成されている。
支柱材1自体は、躯体壁W内に立脚状に設置されるほぼトラス構造を呈するものとして、躯体壁Wの構築方向に沿って所定間隔毎に配置されるようにしてある。また、この支柱材1自体は所定間隔毎に配置された状態の複数にして外壁パネル5に一体的に連結されることで、構築現場に搬入できるように構成される。
支柱材1は図示のように、躯体壁Wの内外面に立脚状で位置する内外の支保材2,3相互をラチス材4によって連結すると共に、内支保材2の前面は少なくとも後述する鋼製の浸透性パネル10,15が取り付けられる取付面となっていて、躯体壁Wの構築方向である壁面方向で所定間隔毎に立脚状に配置されるものとして構成されている。すなわち内外の支保材2,3相互をラチス材4によって連結することで、鉛直方向に沿うトラス構造となるのであり、図示にあってのラチス材4は、水平面に沿う水平部分と傾斜した傾斜部分とを交互に配置することで1本状の所定径の鉄筋材にて折曲連続したものとして、内外の支保材2,3相互間でこれらに溶接等によって連結することで配置形成されている。なお、このラチス材4自体は傾斜部分のみとしたり、1本状に連続させずに個々に分離されたものとしたり、場合によって帯板材によって形成したり等が可能である。
また、このラチス材4には、躯体壁W内における補強のための鉄筋材が水平、鉛直方向で交差状にして連結固定されるのであり、所定間隔毎に配される支柱材1におけるラチス材4相互間に架装されるよう水平方向に配筋される水平筋材9A、この水平筋材9Aに固定されて鉛直方向に配筋される鉛直筋材9B等が設けられ、構築現場ではこれらが壁面方向では水平筋材9A相互が、鉛直方向では鉛直筋材9B相互が接続筋材9C等によって縛結されることで連結されるようにしてある。
躯体壁Wの外側に配置される外支保材3は、外壁パネル5と一体状に連結されるのであり、図1乃至図4にあっては外壁パネル5としてコンクリート材製のいわゆるPC(Precast Concrete)板とするとき、これの成型時に埋設状にすることで外壁パネル5と一体化されるものとしてある。このときの外支保材3は、所定径の鉄筋材とすることができるも、必要があれば適宜断面例えばほぼL字状の鋼材によって形成することも可能である。また、外支保材3が外壁パネル5内に埋設状にされることでこれと一体化されるとき、ラチス材4における外支保材3との連結部位は外支保材3に絡めるようにすることもできる。
躯体壁Wの内側に配置される内支保材2は、構築現場に搬入されて躯体壁Wが構成されるときに浸透性パネル10,15が連結固定されるように、その前面が取付面となっているのである。そのため、この内支保材2自体は断面でほぼL字状に形成されているいわゆるアングル鋼材によって形成されており、その片面に浸透性パネル10,15が当接されて例えばタッピングネジの如き締結部材12あるいは適当なクリップ部材、溶接等によって固着されるようになっている。なお、浸透性パネル10,15の内支保材2に対する固着形態はこれらに限定されるものでないことは勿論である。
また、支柱材1自体の躯体壁Wの内外に沿う幅員は、この支柱材1自体が躯体壁W内部に埋め込まれることを考慮して、構築現場で外壁パネル5と浸透性パネル10,15との間の充填空間部にコンクリート材が打設されることで外壁パネル5(7)を含んだ状態で構成される躯体壁Wの壁厚さに対応するようになっている。また、外壁パネル5(7)自体は打設されるコンクリート材の打設圧力に十分に耐える肉厚、強度を備え、またそのまま躯体壁Wの外壁面となるように化粧処理が施されていることもある。
このように外壁パネル5における躯体壁Wの内方側に所定間隔毎に支柱材1を一体化した状態では、図1に示すように例えば外壁パネル5の内側面側に支柱材1がいわば剥き出し状に配列されたものとなっており、この形態となるように例えば工場サイドで構成され、構築現場に搬入されるものである。また外壁パネル5自体は例えば幅員が1360mm、高さが3000mm程度の大きさとされ、支柱材1は600mm間隔で3体にして配列されている。
また、外壁パネル5には、構築現場で構築方向に複数の壁型枠構造Pを隣接させて連続配置したときの外壁パネル5相互間を接続し、コンクリート材の打設空間を閉塞するための接続板20を介在連結させる連結部6が形成されている。この連結部6は図1に示すように、外壁パネル5の本体部分の鉛直方向の両側縁に接続板20の両側縁が挿入される溝状の連結溝を形成したもので、例えば建築物の外側面側に位置する外壁パネル5の本体部分の縁部に形成されている。そのため例えば断面でコ字状の連結溝片とこの連結溝片のいずれか一方の開口縁から延設された取付片とから断面で角形のほぼフック形状を呈する帯尺金属板を使用し、外壁パネル5の構成時に支柱材1における外支保材3がコンクリート材と共に埋め込み状に一体化されるときに、帯尺金属板を辺縁に位置させて外壁パネル5の本体部分に接合させることで一体化されることで形成されるものとなっている。
一方、図5及び図6において示される外壁パネル7は、外断熱構造タイプとして構成されたもので、外側面に断熱材7Bが配装された壁材7Aのものである。この外壁パネル7は図示のように、この外壁パネル7自体を、支柱材1においての断面でほぼL字状に形成された鋼材である外支保材3に当接させると共に、外壁パネル7の外側面側から貫挿したタッピングネジの如き締結部材8を外支保材3にネジ込むことで支柱材1に固着するようにしたものである。なお、この外壁パネル7においては、構築現場において躯体壁Wの構築方向に沿って直接に両側縁が当接されることで隣接配置されるものとしてあり、更に必要があれば内部に打設凝固されるコンクリート材に固着させるアンカーボルト8Aも使用される。
また、構築現場において躯体壁Wの内側面に位置するよう支柱材1の内支保材2に固定されることで外壁パネル5,7と共にコンクリート材の充填空間を形成する浸透性パネル10,15について説明する。図1乃至図4にあっての浸透性パネル10はメッシュ状で、適当間隔毎に山形状の補強部11が形成されているもので、いわゆるメッシュパネルと称される。このメッシュタイプの浸透性パネル10にあっては、その1枚が正面から見て例えば幅員が2000mm、高さが1000mm程度の大きさに形成されており、図1に示すように構築現場において左右縁部、上下縁部夫々を重ね合わせながらも隣接させて配装し、補強部11における平坦部分等で貫挿させた締結部材12を内支保材2にネジ込むことで浸透性パネル10を支柱材1に固着し、コンクリート材の充填空間を形成する。
図5乃至図7にあっての浸透性パネル15はプレート状で、躯体壁Wの外面側に向けて切り起こし状で折曲された縁部を周縁に備えた多数の透水孔16が開穿されているもので、いわゆるパンチングパネル、パンチングボード等と称される。このプレートタイプの浸透性パネル15にあっては、その1枚が正面から見て例えば幅員が1820mm、高さが910mm程度の大きさに形成されていると共に、切り起こし状で折曲された縁部を周縁に備えた多数の透水孔16が開穿されているものである。この透水孔16は正面から見て例えば横長の長円形にして水平方向、鉛直方向に多数にして開口することで形成され、同一大きさあるい異なる大きさで開口配列される。
これらの浸透性パネル10においての網目大きさ、浸透性パネル15においての透水孔16大きさ夫々は、外壁パネル5,7との間で形成される充填空間に打設されるコンクリート材の水分を排水除去させるも、骨材その他を流出させるものではなく、外部空間に晒されることでコンクリート材の乾燥を早めて養生、凝固を円滑にするものである。
次にこれの使用の一例を説明するに、工場サイドにおいて、コンクリート材製の外壁パネル5とするときにはその成型時に支柱材1における鉄筋材製、鋼材製等の外支保材3部分を埋設するようにして構成するのであり、外断熱構造の外壁パネル7とするときには支柱材1における鋼材製の外支保材3に締結部材8によって外壁パネル7を固着して構成することで単体毎にユニット化されたものとされる。なお、これらの製作に際し、支柱材1におけるラチス材4に関連して水平筋材9A、鉛直筋材9B夫々も配筋固着され、水平筋材9Aはその端部が壁面方向に沿う両端が隣接する他の水平筋材9Aに近接して接続筋材9Cにて縛結されるようにしておく。
また、このようにして工場サイドにて製作される壁型枠構造Pのものは、構築現場で同一階における壁面方向、上下階における鉛直方向での相互の強固な連結が得られるように、例えば支柱材1の上下端、両側縁に位置する支柱材1の左右部分あるいは壁型枠構造P自身の左右部分等に断面で例えばほぼL字状の鋼材製の型枠接続部材30を配装しておくものである。なお、これらの型枠接続部材30相互は例えば当接状に突き合わせられてボルト、ナット等によって締結されると共に、この型枠接続部材30に開穿した連結孔等を利用して固定用レバーチェーンが連結されて構築現場での立脚形態を維持できるようにしてある。
構築現場では、支柱材1と外壁パネル5,7とが一体化されたユニット形態で搬入され、基礎B上であるいは階毎で水平の壁面方向に沿って隣接配置すると共に、水平筋材9A相互を接続筋材9C等にて縛結して連結する。このとき外壁パネル5にあっては、その隣接対向する連結部6相互間に接続板20を挿入して(図1、図3参照)、外壁パネル5相互の間隙を閉塞しておく。次いで支柱材1においての躯体壁Wの内側面に位置する内支保材2面に浸透性パネル10,15を固着するのであり、メッシュタイプの浸透性パネル10ではその補強部11位置で締結部材12によってネジ止めすることで、プレート状の浸透性パネル15ではその透水孔16における切り起こし状で折曲された縁部を躯体壁Wの例えば外面側に向けて配置して同様にネジ止めすることで固定する。
このようにして構築現場で組み立てられた後、外壁パネル5,7と浸透性パネル10,15との間で、ラチス材4、水平筋材9A、鉛直筋材9B等が配筋されていることで形成される充填空間にコンクリート材を注入打設する。この注入打設に際し、その充填打設状況は浸透性パネル10,15によって躯体壁Wの内側で作業者によって直接に確認でき、適当期間の養生凝固ではそのままで躯体壁Wとし、適当な化粧処理を施すのである。
なお、コンクリート材の打設に際し、床部分と壁部分とを同時に充填形成することもでき、階毎の構築に際し、また上階の構築では型枠接続部材30同士の締結によって順次に鉛直方向で連結し、同様に構成すればよいのである。
本発明によって得られる躯体壁Wは、ユニット化した壁型枠構造Pを構築現場に搬入し、構築現場で連結して組み立て、その後にコンクリート材50の打設、養生処理等で構築できるのであり、一般的なビルにおける地上の躯体壁W、地下構築物における地下の躯体壁Wを問わずに構成でき、しかも躯体壁Wの構築と床部の構築をも同時に可能とするのである。更に外壁パネル5,7更に接続板20がそのまま外壁面となるので工期の短縮が可能となり、また、外壁面の仕上げ等のための作業スペースを必要としないから、特に地下室を構築する際の掘削範囲が最小の大きさで足り、現場作業を一層省力化することができるのである。
本発明の最良の実施の形態を示す構築使用時の躯体壁を内側から見たときの要部の斜視図である。 同じく隣接した壁型枠構造の接続配置を示す横断面図である。 同じく躯体壁の外側から見た一部切欠正面図である。 同じく縦断面図である。 同じく外断熱構造としたときの横断面図である。 同じく縦断面図である。 同じく浸透性パネルの他例を示し、その(A)は要部正面図、(B)は要部拡大断面図である。
符号の説明
W…躯体壁 B…基礎
1…支柱材 2…内支保材
3…外支保材 4…ラチス材
5…外壁パネル 6…連結部
7…外壁パネル 7A…壁材
7B…断熱材 8…締結部材
8A…アンカーボルト
9A…水平筋材 9B…鉛直筋材
9C…接続筋材
10…浸透性パネル 11…補強部
12…締結部材 15…浸透性パネル
16…透水孔
20…接続板
30…型枠接続部材

Claims (8)

  1. 鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造であって、躯体壁の内外面に立脚状で位置する内外の支保材相互をラチス材によって連結すると共に、内支保材の前面は少なくとも鋼製の浸透性パネルが取り付けられる取付面となっていて、躯体壁の壁面方向で所定間隔毎に立脚状に配置される支柱材と、この複数の支柱材夫々を所定間隔毎に配置した状態で支柱材自体の外支保材によって連結していて、躯体壁の外側面となる外壁パネルとを備えていることを特徴とする鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造。
  2. 内支保材は断面でほぼL字状に形成された鋼材であり、外支保材は鉄筋材である請求項1に記載の鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造。
  3. 外支保材は断面でほぼL字状に形成された鋼材である請求項1に記載の鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造。
  4. 外壁パネルは、所定間隔毎に配置された支柱材の外支保材が埋設されるコンクリート材製である請求項1乃至3のいずれかに記載の鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造。
  5. 外壁パネルは、外側面に断熱材が配装されて、外支保材に締結される壁材である請求項1乃至3のいずれかに記載の鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造。
  6. 浸透性パネルは、メッシュ状で、適当間隔毎に山形状の補強部が形成されている請求項1乃至5のいずれかに記載の鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造。
  7. 浸透性パネルは、プレート状で、切り起こし状で折曲された縁部を周縁に備えた多数の透水孔が開穿されている請求項1乃至5のいずれかに記載の鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造。
  8. 外壁パネルは、構築現場で相互に隣接配置されたときの相互間に介在配置される接続板を連結する連結部を備えている請求項1乃至7のいずれかに記載の鉄筋コンクリート建築物の壁型枠構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102505773A (zh) * 2011-09-27 2012-06-20 上海兴邦建筑技术有限公司 预制混凝土夹芯保温外墙
CN109235636A (zh) * 2018-10-18 2019-01-18 刘家宇 一种高强度抗震墙、整体现浇式建筑及其工法
CN113047479A (zh) * 2021-03-23 2021-06-29 浙江优爱德建筑科技有限责任公司 一种免拆复合保温模板及其施工方法

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