JP2005290194A - ポリベンゾオキサゾール前駆体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 イオン性副生成物を含まない高純度のポリベンゾオキサゾール前駆体を提供すること。
【解決手段】 一般式(1)
【化1】
Figure 2005290194

式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNとOEは対をなし、各対のNとOEは同一芳香環上の隣り合った炭素に結合しており、Aは2価の有機基を表し、Eは水素又は酸の作用で分解し水素原子に変換しうる1価の有機基を表わし、nは2〜300の数である、
で示される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体であって、該前駆体の分子末端が熱で重合しうる官能基を持つ有機基を有するものであることを特徴とするポリベンゾオキサゾール前駆体。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリベンゾオキサゾール前駆体及びその製造方法に関する。本発明は、また、電気絶縁性、耐熱性、基板との密着性、機械的強度等に優れ、特に半導体素子またはプリント基板等の回路基板の保護皮膜又は絶縁皮膜として有用な皮膜を形成しうる被覆用組成物に関する。
さらに、本発明は、稼働安定性に優れ、導体画像形成の信頼性が高いレジスト、特に、プリント配線基板製造用エッチングレジストとして適するポジ型感光性樹脂組成物及び該樹脂組成物を用いたパターンの形成方法に関する。
半導体素子用またはプリント基板等の回路基板の保護及び絶縁用の皮膜有機材料として、従来、耐熱性および機械特性などに優れているポリイミド樹脂が用いられている。
また、近年、半導体素子またはプリント基板などの電子・電気回路基板の回路パターン形成と保護及び絶縁を目的とした有機材料として、耐熱性および機械特性などに優れた感光性ポリイミド樹脂が使用されつつある。このような感光性ポリイミド樹脂組成物において、露光部が硬化し不溶化するネガ型の感光性ポリイミド樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2等参照。)。しかし、ネガ型感光性ポリイミド樹脂組成物は感度、解像性および加工性に問題があり、これを改良することを目的として、ポジ型感光性ポリイミド樹脂組成物が開発されてきた(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5等参照。)。しかしながら、一般に、ポリイミド樹脂は吸湿性が高く、電気特性の点で問題がある。特に近年、回路の微細化と信号の高速化に伴い要求される電気特性に十分に対応することができない。
一方、ポリベンゾオキサゾール樹脂は、耐熱性、機械強度等に加え、電気絶縁性に優れているため、これからの電子機器の高密度化、高性能化に向けた用途に十分に適用できるものとして期待されている。ポリベンゾオキサゾール樹脂の被膜は高い耐熱性、優れた電気特性、微細加工性を有しているため、ウェハーコート用のみならず層間絶縁用樹脂としての使用可能性も検討されている。
例えば、特許文献6、特許文献7等にはポリベンゾオキサゾール前駆体とジアゾキノン化合物より構成されるポジ型感光性樹脂が開示されている。これらに用いられているポリベンゾオキサゾール前駆体は、一般的には、ジカルボン酸クロリドを適当なビス−o−アミノフェノールと反応させることにより製造される。しかしながら、それらの反応では塩化水素(HCl)を生じるため、その捕捉に一般にピリジン又はトリエチルアミンのような可溶性塩基を添加する必要があるが、それによって形成される塩化物が生成物中に残留していると、半導体素子および電子・電気回路に悪影響を及ぼしかねないので、例えば、イオン交換体により完全に除去する必要がある。しかし、上記の方法では高純度のポリベンゾオキサゾール前駆体が得られにくく、また、精製に労力を要しコスト高なものになる。
そこで、本発明者らは、ビス−o−アミノフェノール化合物にジアルデヒド化合物を反応させて得られる新たなベンゾオキサゾール前駆体を提案した(特許文献8参照。)。該ベンゾオキサゾール前駆体は、電気特性に悪影響を与えるイオン性副生成物を含まない高純度の新規ポリオキサゾール前駆体であり、しかも製造方法も容易であることから安価に製造することができるものである。しかしながら該新規ポリオキサゾール前駆体樹脂組成物は貯蔵において粘度が上昇しやすいことから低温で貯蔵する必要がある。粘度の上昇は、樹脂分子末端の未反応アルデヒド基とアミノ基が反応して高分子量化するためと推測され、貯蔵で粘度が変動すると同一膜厚を得るために、塗装条件をその都度変更する必要があること、また、貯蔵で粘度が上昇したポリベンゾオキサゾール前駆体をポジ型感光性樹脂組成物として用いると、初期に比べ現像速度が遅くなるという問題がある。低温での貯蔵はコストアップになること、及び使い勝手がよくないことから、常温でも貯蔵安定性のよいポリベンゾオキサゾール前駆体を望まれている。
貯蔵による高分子量化を防ぐため、該ポリベンゾオキサゾール前駆体の合成条件を変え、原料であるアルデヒド化合物と、ビス−o−アミノフェノール化合物の配合モル比を片方のみ多く配合し、樹脂分子末端にアルデヒド基のみ、またはo−アミノフェノール基のみ残るようにした場合、その樹脂溶液を塗装し300℃以上の高温で加熱することにより得られるポリベンゾオキサゾール被膜は脆いものとなり実用性は低下する。これは樹脂分子末端の基同士が反応しなくなるため、加熱時において被膜が強靭な物性を得るまで高分子量化しなくなるためと推測される。
特公昭55−030207号公報
特開昭54−145794号公報 特開平06−324493号公報 特開平07−179604号公報 特開2000−143980号公報 特公平1−46862号公報 特開平07−281441号公報 特開2003−248314号公報
本発明の目的は、電気絶縁性、耐熱性、機械的強度、加工性等に優れ、特に半導体素子またはプリント基板等の回路基板の保護皮膜又は絶縁皮膜として有用な皮膜を形成し、且つ貯蔵安定性に優れたポリベンゾオキサゾール前駆体を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、半導体素子および電子・電気回路に悪影響を及ぼす塩化物等の不純物の含有しない、安価で、耐熱性、機械特性、加工性および電気特性に優れ、かつ高解像回路パターン形成が可能なポジ型感光性樹脂組成物を提供することである。
本発明者等は上記の目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、今回、ビス−o−アミノフェノール化合物をジアルデヒド化合物と反応させることにより得られるポリオキサゾール前駆体の分子末端に熱で重合しうる官能基を持つ有機基を有せしめることにより、電気絶縁性、耐熱性及び機械的強度だけでなく、基材との密着性及び加工性に優れたポリオキサゾール前駆体を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明は一般式(1)
Figure 2005290194
式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNとOEは対をなし、各対のNとOEは同一芳香環上の隣り合った炭素に結合しており、Aは2価の有機基を表し、Eは水素又は酸の作用で分解し水素原子に変換しうる1価の有機基を表わし、nは2〜300の数である
で示される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体であって、該前駆体の分子末端が熱で重合しうる官能基を持つ有機基を有するものであることを特徴とするポリベンゾオキサゾール前駆体を提供するものである。
本発明はまた、一般式(2)
Figure 2005290194
式中、Aは4価の芳香族基を表わす、
で示されるビス−o−アミノフェノール化合物(A)、
一般式(3)
Figure 2005290194
式中、Aは2価の有機基を表わす、
で示されるジアルデヒド化合物(B)、並びに熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するカルボン酸無水物、アルデヒド化合物及びアミノ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱重合性官能基含有化合物(C)を反応させることを特徴とする請求項1に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法を提供するものである。
本発明はさらに、上記ポリベンゾオキサゾール前駆体を含有することを特徴とする被覆用組成物を提供するものである。
本発明はさらにまた、上記ポリベンゾオキサゾール前駆体及び酸発生剤を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物を提供するものである。
ビス−o−アミノフェノール化合物をジアルデヒド化合物と反応させることにより得られるポリオキサゾール前駆体の分子末端に熱で重合しうる官能基を持つ有機基を有せしめることにより、電気絶縁性、耐熱性及び機械的強度だけでなく、基材との密着性及び加工性に優れたポリオキサゾール前駆体を得られるだけでなく、該ポリオキサゾール前駆体はイオン性副生成物を含まない高純度のものであり、洗浄を必要としないため、製造コストを大幅に下げることができ、極めて経済的で有用なものである。
本発明のポリオキサゾール前駆体は、一般式(1)
Figure 2005290194
式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNとOEは対をなし、各対のNとOEは同一芳香環上の隣り合った炭素に結合しており、Aは2価の有機基を表し、Eは水素又は酸の作用で分解し水素原子に変換しうる1価の有機基を表わし、nは2〜300の数である
で示される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体であって、該前駆体の分子末端が熱で重合しうる官能基を持つ有機基を有するものである。ここで、Eは水素又は酸の作用で分解し水素原子に変換しうる1価の有機基であるが、酸の作用で分解し水素原子に変換しうる1価の有機基としては、例えば、t−ブトキシカルボニル基、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基、トリアルキルシリル基、iso−プロポキシカルボニル基等を挙げることができる。
上記ポリオキサゾール前駆体は、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)、ジアルデヒド化合物(B)及び熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するカルボン酸無水物、アルデヒド化合物及びアミノ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱重合性官能基含有化合物(C)を反応させることにより製造される。以下に製造方法を説明する。
ビス−o−アミノフェノール化合物(A)
本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体の製造において出発原料として使用されるビス−o−アミノフェノール化合物(A)は、下記一般式(2)で表される化合物である。
Figure 2005290194
式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNH基とOH基は対をなし、各対のNH基とOH基は同一芳香環上の隣り合った炭素に結合している。
上記芳香族基には、炭素環式の又は環中に窒素、酸素及び硫黄原子より選ばれるヘテロ原子を少なくとも1個、好ましくは1〜3個含有する複素環式の、単環状もしくは多環状で、場合により縮合環を形成していてもよい芳香族基が包含される。そのような芳香族基Aとしては、具体的には、例えば、下記の構造をもつものを挙げることができる。
Figure 2005290194
式中、XおよびYはそれぞれ独立に-CH2-、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-SO2NH-、-CO-、-CO2-、-NHCO-、-NHCONH-、-C(CF3)2-、-CF2-、-C(CH3)2-、-CH(CH3)-、-C(CF3)(CH3)-、-Si(R21)2-、-O-Si(R21)2-O-、-Si(R21)2-O-Si(R22)2-、-(CH2)a-Si(R21)2-O-Si(R22)2-(CH2)a-(ここでaは0〜6の整数である)及び直接結合よりなる群から選ばれ、R1〜R14、R21及びR22はそれぞれ独立にH、F、炭素数1から6のアルキルもしくはアルコキシル基又は-(CF2)b-CF3もしくは-O-(CF2)b-CF3(ここでbは0〜5の整数である)を表し、p及びqはそれぞれ0〜3の整数である。
これらの芳香基Aのうち、特に、式(2−1)ないし(2−6)、(2−10)ないし(2−12)の基、さらに特に(2−1)、(2−4)、(2−6)及び(2−12)の基が好適である。
上記式(2)のビス−o−アミノフェノール化合物の具体例を挙げれば以下のとおりである。これらは単なる例示であり、これらに限定されるものではない。
2,4−ジアミノ−1,5−ベンゼンジオール、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジアミノ−3−フルオロ−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジアミノ−3,6−ジフルオロ−1,4−ベンゼンジオール、2,5−ジアミノ−3,6−ジフルオロ−1,4−ベンゼンジオール、2,6−ジアミノ−1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジアミノ−2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジアミノ−3,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシナフタレン、4,4'− ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシビフェニル、2,3'−ジアミノ−3,2'−ジヒドロキシビフェニル、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'− ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシ−6,6'−ジトリフルオロメチルビフェニル、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシ−6,6'−ジトリフルオロメチルビフェニル、2,3'−ジアミノ−3,2'−ジヒドロキシ−6,6'−トリフルオロメチルビフェニル、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシ−6,6'−ジトリフルオロメチルビフェニル、4,4'− ジアミノ−3,3'− ジヒドロキシ−5,5'−ジトリフルオロメチルビフェニル、3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシ−5,5'−ジトリフルオロメチルビフェニル、2,3'−ジアミノ−3,2'−ジヒドロキシ−5,5'−ジトリフルオロメチルビフェニル、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシ−5,5'−ジトリフルオロメチルビフェニル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシジフェニルメタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)メタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)メタン、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシ−6,6'−ジトリフルオロメチルジフェニルメタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ジフルオロメタン、ビス(3− アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ジフルオロメタン、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシジフェニルジフルオロメタン、ビス(4−アミノ−3− ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ジフルオロメタン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ジフルオロメタン、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシ−6,6'−ジトリフルオロメチルジフェニルジフルオロメタン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)エーテル、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシ−6,6'−ジトリフルオロメチルジフェニルエーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ケトン、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシジフェニルケトン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ケトン、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシ−6,6'−ジトリフルオロメチルジフェニルケトン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−(3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシジフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,2−(3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシ−6,6'−ジトリフルオロメチルジフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシ−6,6'−ジトリフルオロメチルジフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4− アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル 4−アミノ−3−ヒドロキシベンゾエート、4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル 4−アミノ−3−ヒドロキシベンゾエート、N−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)4−アミノ−3−ヒドロキシベンズアニリド、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、3,4'−ジアミノ−4,3'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)テトラメチルジシロキサン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)テトラメチルジシロキサン、2,4'−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、2,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、2,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、2,4'−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]エーテル、2,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]エーテル、2,4'−ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]エーテル、2,4'−ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4'−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゾフェノン、2,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゾフェノン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)プロパン、2,4'−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、2,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、4,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、2,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、4,4'−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロベンゾフェノン、4,4'−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロベンゾフェノン、4,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロベンゾフェノン、2,4'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロベンゾフェノン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,8−ジアミノ−3,7−ジヒドロキシジベンゾフラン、2,8−ジアミノ−3,7−ジヒドロキシフルオレン、2,6−ジアミノ−3,7−ジヒドロキシキサンテン、9,9−ビス[4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]フルオレン、さらに下記式で示される化合物:
Figure 2005290194
など。
これらの化合物はそれぞれ単独で使用することができ又は2種類以上併用してもよい。
ジアルデヒド化合物(B)
本発明の方法に従い上記式(2)のビス−o−アミノフェノール化合物と反応せしめられるジアルデヒド化合物は一般式(3)で示されるものである。
Figure 2005290194
式中、Aは2価の有機基を表わす。
上記の2価の有機基には、炭素環式の又は環中に窒素、酸素及び硫黄より選ばれるヘテロ原子を少なくとも1個、好ましくは1〜3個含有する複素環式の、飽和もしく不飽和で単環状もしくは多環状の場合により縮合環を形成していてもよい2価の基が包含される。そのような有機基としては具体的には、例えば、下記の構造をもつものを挙げることができる。
Figure 2005290194
Figure 2005290194
式中、XおよびYはそれぞれ独立に-CH2-、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-SO2NH-、-CO-、-CO2-、-NHCO-、-NHCONH-、-C(CF3)2-、-CF2-、-C(CH3)2-、-CH(CH3)-、-C(CF3)(CH3)-、-Si(R21)2-、-O-Si(R21)2-O-、-Si(R21)2-O-Si(R22)2-、-(CH2)a-Si(R21)2-O-Si(R22)2-(CH2)a-(ここでaは0〜6の整数である)及び直接結合よりなる群から選ばれ、R1〜R16、R21及びR22はそれぞれ独立にH、F、炭素数1〜6のアルキルもしくはアルコキシル基又は-(CF2)b-CF3もしくは-O-(CF2)b-CF3(ここでbは0〜5の整数である)を表し、Zは-CH2-、-C2H4-又は-CH2=CH2-を表し、p及びqはそれぞれ0〜3の整数である。
これらの有機基Aのうち、特に、式(3−1)ないし(3−8)、(3−12)ないし(3−22)、(3−25)、(3−27)ないし(3−29)及び(3−31)の基、さらに特に式(3−1)、(3−5)、(3−7)、(3−14)及び(3−31)の基が好適である。
上記式(3)のジアルデヒド化合物の具体例を挙げれば以下のとおりである。これらは単なる例示であり、これらに限定されるものではない。
フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、3−フルオロフタルアルデヒド、4−フルオロフタルアルデヒド、2−フルオロイソフタルアルデヒド、4−フルオロイソフタルアルデヒド、5−フルオロイソフタルアルデヒド、2−フルオロテレフタルアルデヒド、3−トリフルオロメチルフタルアルデヒド、4−トリフルオロメチルフタルアルデヒド、2−トリフルオロメチルイソフタルアルデヒド、4−トリフルオロメチルイソフタルアルデヒド、5−トリフルオロメチルイソフタルアルデヒド、2−フトリフルオロメチルテレフタルアルデヒド、3,4,5,6−テトラフルオロフタルアルデヒド、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタルアルデヒド、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタルアルデヒド、ピリジン−2,3−ジアルデヒド、ピリジン−3,4−ジアルデヒド、ピリジン−3,5−ジアルデヒド、ピラジン−2,3−ジアルデヒド、ピラジン−2,5−ジアルデヒド、ピラジン−2,6−ジアルデヒド、ピリミジン−2,4−ジアルデヒド、ピリミジン−4,5−ジアルデヒド、ピリミジン−4,6−ジアルデヒド、ナフタレン−1,5−ジアルデヒド、ナフタレン−1,6−ジアルデヒド、2,6−ジアルデヒド、ナフタレン−3,7−ジアルデヒド、2,3,4,6,7,8−ヘキサフルオロナフタレン−1,5−ジアルデヒド、2,3,4,5,6,8−ヘキサフルオロナフタレン−1,6−ジアルデヒド、1,3,4,5,7,8−ヘキサフルオロナフタレン−2,6−ジアルデヒド、1−トリフルオロメチルナフタレン−2,6−ジアルデヒド、1,5−ビス(トリフルオロメチル)ナフタレン−2,6−ジアルデヒド、1−トリフルオロメチルナフタレン−3,7−ジアルデヒド、1,5−ビス(トリフルオロメチル)ナフタレン−3,7−ジアルデヒド、1−トリフルオロメチル−2,4,5,6,8−ペンタフルオロナフタレン−3,7−ジアルデヒド、1−ビス(トリフルオロメチル)メトキシ−2,4,5,6,8−ペンタフルオロナフタレン−3,7−ジアルデヒド、1,5−ビス(トリフルオロメチル)−2,4,6,8−テトラフルオロナフタレン−3,7−ジアルデヒド、1,5−ビス[ビス(トリフルオロメチル)メトキシ]−2,4,6,8−テトラフルオロナフタレン−3,7−ジアルデヒド、2,2'−ビフェニルジアルデヒド、2,4'−ビフェニルジアルデヒド、3,3'−ビフェニルジアルデヒド、6,6'−ジフルオロ−3,4'− ビフェニルジアルデヒド、4,4'− ビフェニルジアルデヒド、6,6'−ジフルオロ−2,4'−ビフェニルジアルデヒド、6,6'−ジフルオロ−3,3'−ビフェニルジアルデヒド、6,6'−ジフルオロ−3,4'− ビフェニルジアルデヒド、6,6'−ジフルオロ−4,4'− ビフェニルジアルデヒド、6,6'−ジトリフルオロメチル−2,2'−ビフェニルジアルデヒド、6,6'− ジトリフルオロメチル−2,4'−ビフェニルジアルデヒド、6,6'− ジトリフルオロメチル−3,3'−ビフェニルジアルデヒド、6,6'− ジトリフルオロメチル−3,4'− ビフェニルジアルデヒド、6,6'− ジトリフルオロメチル−4,4'− ビフェニルジアルデヒド、2,4'−オキシジべンズアルデヒド、3,3'−オキシジべンズアルデヒド、3,4'− オキシジべンズアルデヒド、4,4'− オキシジべンズアルデヒド、2,4'−ジホルミルジフェニルメタン、3,3'−ジホルミルジフェニルメタン、3,4'−ジホルミルジフェニルメタン、4,4'−ジホルミルジフェニルメタン、2,4'−ジホルミルジフェニルジフルオロメタン、3,3'−ジホルミルジフェニルジフルオロメタン、3,4'−ジホルミルジフェニルジフルオロメタン、4,4'−ジホルミルジフェニルジフルオロメタン、3,3'−ジホルミルジフェニルスルホン、3,4'−ジホルミルジフェニルスルホン、4,4'−ジホルミルジフェニルスルホン、3,3'−ジホルミルジフェニルスルフィド、3,4'−ジホルミルジフェニルスルフィド、4,4'−ジホルミルジフェニルスルフィド、3,3'−ジホルミルジフェニルケトン、3,4'−ジホルミルジフェニルケトン、4,4'−ジホルミルジフェニルケトン、2,2−ビス(3−ホルミルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ホルミルフェニル)プロパン、2,2−(3,4'−ジホルミルフェニル)プロパン、2,2−(3,4'−ジホルミルフェニル)プロパン、2,2−(2,4'−ジホルミルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ホルミルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ホルミルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(2,4'−ジホルミルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,4'−ジホルミルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−ジホルミルフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−ホルミルフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−ホルミルシフェノキシ)ベンゼン、3,3'−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスベンズアルデヒド、3,4'−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスベンズアルデヒド、4,4'−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスベンズアルデヒド、2,2−ビス[4−(2−ホルミルフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−ホルミルフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−ホルミルフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス(4−[3−ホルミルフェノキシ]フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(4−ホルミルフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−(3−ホルミルフェノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(4−ホルミルフェノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(3−ホルミルフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−ホルミルフェノキシ)フェニル)スルホン、フルオレン2,6−ジホルミルアントラキノン、フルオレン−2,7−ジアルデヒド、3,7−ジベンゾフランジアルデヒド、9,9−ビス[4−ホルミルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[3−ホルミルフェニル]フルオレン、9,9−(3,4'−ジホルミルフェニル)フルオレン、9,9−(3,4'−ジホルミルフェニル)フルオレン等の芳香族ジアルデヒド;また、1,4−シクロへキサンジアルデヒド、1,3−シクロへキサンジアルデヒド、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,5−ジアルデヒド、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,5−ジアルデヒド、ビシクロ[2.2.2]オクタ−7−エン−2,5−ジアルデヒド、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジアルデヒド、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジアルデヒド、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3,4−ジアルデヒド、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−4−エン−8,9−ジアルデヒド、ペルヒドロナフタレン−2,3−ジアルデヒド、ペルヒドロナフタレン−1,4−ジアルデヒド、ペルヒドロナフタレン−1,6−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4−ジメタノナフタレン−2,3−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4−メタノナフタレン−2,7−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4−メタノナフタレン−7,8−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,7−ジアルデヒド、ペルヒドロ−1,4:5,8:9,10−トリメタノアントラセン−2,3−ジアルデヒド、4,4'−ジホルミルビシクロヘキシル、3,4'−オキシジシクロヘキサンカルバルデヒド、3,3'−ジホルミルジシクロヘキシルメタン、3,4'−ジホルミルジシクロヘキシルメタン、4,4'−ジホルミルジシクロヘキシルメタン、3,3'−ジホルミルジシクロヘキシルフルオロメタン、3,4'−ジホルミルジシクロヘキシルジフルオロメタン、4,4'−ジホルミルジシクロヘキシルジフルオロメタン、3,3'−ジホルミルジシクロヘキシルスルホン、3,4'−ジホルミルジシクロヘキシルスルホン、4,4'−ジホルミルジシクロヘキシルスルホン、3,3'−ジホルミルジシクロヘキシルスルフィド、3,4'−ジホルミルジシクロヘキシルスルフィド、4,4'−ジホルミルジシクロヘキシルスルフィド、3,3'−ジホルミルジシクロヘキシルケトン、3,4'−ジホルミルジシクロヘキシルケトン、4,4'−ジホルミルジシクロヘキシルケトン、2,2−ビス(3−ホルミルシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−ホルミルシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(3−ホルミルシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ホルミルシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−ジホルミルシクロヘキシル)ベンゼン、1,4−ビス(3−ホルミルシクロヘキシル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ホルミルシクロヘキシル)ベンゼン、3,3'−(1,4−シクロヘキシレンビス(1−メチルエチリデン))ビスシクロヘキシサンカルバルデヒド、3,4'−(1,4−シクロヘキシレンビス(1−メチルエチリデン))ビスシクロヘキシサンカルバルデヒド、4,4'−(1,4−シクロヘキシレンビス(1−メチルエチリデン))ビスシクロヘキシサンカルバルデヒド、2,2−ビス(4−(3−ホルミルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−ホルミルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−ホルミルシクロヘキシル)シクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(4−ホルミルフェノキシ)シクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−(3−ホルミルシクロヘキシルオキシ)シクロヘキシル)スルフィド、ビス(4−(4−ホルミルシクロヘキシルオキシ)シクロヘキシル)スルフィド、ビス(4−(3シクロヘキシルオキシ)シクロヘキシル)スルホン、ビス(4−(4−ホルミルシクロヘキシルオキシ)シクロヘキシル)スルホン、2,2'−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6'−ジアルデヒド、2,2'−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−6,6'−ジアルデヒド、1,3−ジホルミルアダマンタン等の脂環式ジアルデヒド;さらに下記式で示される化合物:
Figure 2005290194
など。
これらの化合物はそれぞれ単独で使用することができ又は2種類以上併用してもよい。
熱重合性官能基含有化合物(C)
本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体の製造において使用される熱重合性官能基含有化合物(C)は、熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するカルボン酸無水物、アルデヒド化合物及びアミノ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。
熱で重合しうる官能基としては、特に炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合、ベンゾシクロブテンからなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基であることが好ましい。
上記カルボン酸無水物としては、例えば3−エチニルフタル酸無水物、ビニルフタル酸無水物、無水マレイン酸、3−フェニルエチニルフタル酸無水物、4−フェニルエチニルフタル酸無水物、テトラヒドロキシフタル酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボンサン無水物等が好ましいものとして挙げられる。
アルデヒド化合物としては、例えば4−(2−フェニル−1−イニル)ベンズアルデヒド、3−ビニルベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、4−オキソベンゾシクロブテン等が好ましいものとして挙げられる。
アミノ化合物としては、例えば4−(3−アミノフェニル)−2−メチル−3−ブチン−2−オール、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、フェニルエチニルアニリン、4−アミノスチレン、プロパギルアミン、3−ブテン−1−アミン、アリルアミン、4−アミノベンゾシクロブテン等が好ましいものとして挙げられる。
ポリベンゾオキサゾール前駆体の製造
本発明のポリオキサゾール前駆体は、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)、ジアルデヒド化合物(B)及び熱重合性官能基含有化合物(C)を反応させことにより製造することができる。
具体例としては、以下に示す製造方法が挙げられる。
(I):ビス−o−アミノフェノール化合物(A)にジアルデヒド化合物(B)を反応させた後、末端のアミノ基に熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するカルボン酸無水物及び/又はアルデヒド化合物を反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
(II):ビス−o−アミノフェノール化合物(A)にジアルデヒド化合物(B)を反応させた後、末端のアルデヒド基に熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するアミノ化合物を反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
(III):ビス−o−アミノフェノール化合物(A)にジアルデヒド化合物(B)および末端のアミノ基に熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するカルボン酸無水物及び/又はアルデヒド化合物を同時に反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
(IV):ビス−o−アミノフェノール化合物(A)にジアルデヒド化合物(B)および熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するアミノ化合物を同時に反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
(V):ビス−o−アミノフェノール化合物(A)の一部に熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するカルボン酸無水物及び/又はアルデヒド化合物を反応させた後、ジアルデヒド化合物(B)を反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
(VI):ジアルデヒド化合物(B)の一部に熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有する一級アミノ化合物を反応させた後、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)を反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
上記製造方法において、各々の反応は、通常、常温ないし約200℃間の温度、好ましくは常温ないし約160℃の温度で、さらに好ましくは水と相溶せず沸点が100℃から180℃であるトルエンなどの溶剤を反応物が析出しない範囲内の配合比で混合し、還流脱水を行いながら2〜72時間程度で行うことができる。
ビス−o−アミノフェノール化合物(A)とジアルデヒド化合物(B)との反応は、シッフ塩基の形成反応であり、それ自体既知の方法で実施することができる。例えば、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)及びジアルデヒド化合物(B)を、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソフォロン等のケトン類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜10の脂肪族アルコール類;フェノール、クレゾール等の芳香族基含有フェノール類;ベンジルアルコール等の芳香族基含有アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、又はそれらのグリコール類のメタノール、エタノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、ベンジルアルコール、フェノール、クレゾール等のモノエーテルもしくはジエーテル又は当該モノエーテルのエステル類等のグリコールエーテル類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート類;脂肪族及びトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類等、さらにジメチルスルホキシド等の不活性溶媒中で、通常、常温ないし約200℃間の温度、好ましくは100℃ないし約160℃の温度で2〜72時間程度反応させることにより行なうことができる。これらの溶剤は必要に応じて単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
ビス−o−アミノフェノール化合物(A)とジアルデヒド化合物(B)との配合割合は、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)1モルあたりジアルデヒド化合物(B)が0.5〜1.5モル、特に0.7〜1.3モルの範囲内であることが好ましい。
また、熱重合性官能基含有化合物(C)は、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)の配合モル数とジアルデヒド化合物(B)配合モル数との差の絶対値に1.8倍〜2.2倍したモル数、特に1.9倍〜2.1倍したモル数の範囲で配合することが好ましい。ビス−o−アミノフェノール化合物(A)の配合モル数とジアルデヒド化合物(B)配合モル数が等しい場合には、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)の配合モル数に0.005倍〜0.5倍したモル数の範囲で熱重合性官能基含有化合物(C)を配合することが好ましい。
上記のようにして得られたポリベンゾオキサゾール前駆体は、前記一般式(1)で表される繰り返し単位の内、Eが水素のものであるが、Eが酸の作用で分解して水素原子に変換しうる1価の有機基であってもよい。
が酸の作用で分解し水素原子に変換しうる1価の有機基であるポリベンゾオキサゾール前駆体は、Eが水素であるポリベンゾオキサゾール前駆体の水素をEに置換することにより得ることができ、従来公知の方法(例えば、T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley &;Sons(1981)参照)を用いることができる。好ましい有機基Eとしては、例えばt−ブトキシカルボニル基、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基、トリアルキルシリル基、iso−プロポキシカルボニル基等を挙げることができる。
本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体は、前記一般式(1)の繰り返し単位の数(n)に依存して、一般に0.1〜1.5dl/g、好ましくは0.2〜0.8dl/gの範囲内の固有粘度を有することができる。なお、本明細書において、固有粘度はオストワルド粘度計を用い30℃で測定したときの値である。
上記のようにして得られるポリベンゾオキサゾール前駆体の構造は、下記一般式(1−1)、(1−2)及び(1−3)で表わされる群から選ばれる少なくとも1種の構造のものであることが好ましい。
Figure 2005290194
式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNとOEは対をなし、各対のNとOEは同一芳香環上の隣り合った炭素に結合しており、Aは2価の有機基を表し、EおよびEは熱で重合しうる官能基を表わし、Eは水素又は酸の作用で分解し水素原子に変換しうる1価の有機基を表わし、Eは水素基又は末端基との結合を表わし、nは2〜300の数である。
上記一般式におけるEとしては、例えば、下記のものが挙げられる。
Figure 2005290194
式中Eは水素、アルキル基又はアルコキシル基又は芳香環を表わし、Xは二価の有機基を表わす。
また、Eとしては、例えば、下記のものが挙げられる。
Figure 2005290194
式中Eは水素、アルキル基又はアルコキシル基又は芳香環を表わし、Xは二価の有機基を表わす。
被覆用組成物
以上に述べた如くして製造される本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体は、加熱すると閉環して一般式(4)
Figure 2005290194
式中、A、A及びnは前記の意味を有する、
で示される繰り返し単位を有し、分子末端に熱で重合しうる官能基を有する電気絶縁性、耐熱性、機械的強度等に優れたポリベンゾオキサゾール樹脂が生成する。
しかして、本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体は、必要に応じて、溶剤及び/又は各種の添加剤、例えば、界面活性剤やカップリング剤等を配合することにより、半導体用層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等の膜の形成に有用な被覆用組成物とすることができる。
上記溶剤は、本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体及び必要に応じて用いられる添加剤を溶解するものであれば特に制限はなく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソフォロン等のケトン類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜10の脂肪族アルコール類;フェノール、クレゾール等の芳香族基含有フェノール類;ベンジルアルコール等の芳香族基含有アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、又はそれらのグリコール類のメタノール、エタノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、ベンジルアルコール、フェノール、クレゾール等のモノエーテルもしくはジエーテル又は当該モノエーテルのエステル類等のグリコールエーテル類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート類;脂肪族及び芳香族炭化水素類等、さらにジメチルスルホキシド等を挙げることができる。これらの溶剤は必要に応じて単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
上記被覆用組成物における本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体の含有量は、厳密に制限されるものではなく、その用途等に応じて変えることができるが、一般には、樹脂固形分濃度で5〜60重量%、特に10〜40重量%の範囲内が好適である。
本発明の被覆用組成物を適用することができる基材には特に制約はなく、例えば、シリコンウエハー、ガリウムヒ素類等の半導体材料、金属、金属酸化物、セラミックス、樹脂、銅箔をラミネートしたプリント回路用基板、ガラス等が挙げられ、該被覆用組成物はこれらの基材に対して、例えば、スピンコーティング、スプレイコーティング、ロールコーティング、カーテンフローコーティング、印刷法等のそれ自体既知のコーティング法で塗布することができる。
形成される塗膜は次いで乾燥し焼付けされる。そのときの塗布膜厚は厳密に制限されるものではなく、使用目的等に応じて変えることができるが、通常、乾燥膜厚で約0.1〜約100μm、好ましくは約0.5〜約30μmの範囲内とすることができる。形成されるポリベンゾオキサゾール前駆体塗膜は、通常、必要に応じて80〜190℃の温度で約10秒〜約120分間プリベイクした後、200〜500℃、好ましくは250〜400℃の温度で約10〜約300分間焼付けることにより、ポリベンゾオキサゾール樹脂膜に変えることができる。
ポジ型感光性樹脂組成物:
本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体は、また、酸発生剤と組み合わせることにより、ポジ型感光性樹脂組成物とすることができ、例えば、パターンの形成に使用することができる。
酸発生剤は、光照射により酸を発生する光重合開始剤である。本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体と併用しうる光酸発生剤としては、代表的なものとして感光性キノンジアジド化合物を挙げることができる。この場合、同時に用いるポリベンゾオイサゾール前駆体の前記一般式(1)で示される繰り返し単位におけるEは水素であることが望ましい。
感光性キノンジアジド化合物は、1分子中にキノンジアジド単位を少なくとも1個含む感光性化合物であり、例えば、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
これらのキノンジアジドスルホン酸エステル類はそれ自体既知の方法、例えば、トリ又はテトラヒドロキシベンゾフェノンのようなポリヒドロキシベンゾフェノン、没食子酸エステル、ジヒドロキシナフタレン、1−{1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル}−4−{1−[4−ヒドロキシフェニル]メチルエチル}ベンゼン等の多価フェノール性水酸基を有する化合物をベンゾキノンジアジドスルホン酸クロライド、ナフトキノンジアジドスルホン酸クロライド等のキノンジアジドスルホン酸ハライドと弱アルカリの存在下で縮合反応を行なうことにより得ることができる(特開平5−53314号公報参照)。
また、該キノンジアジドスルホン酸エステル類は、例えば、キノンジアジドスルホン酸クロライドをヒドロキシルアミンと反応させることにより得られる水酸基含有キノンジアジド化合物と、1分子中に1個以上のカルボン酸ハライド基を含有する化合物(例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸又はそれらの水添生成物等の芳香族又は脂環式カルボン酸のクロライドやアイオダイド等のハロゲン化物;アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族カルボン酸の同様なハロゲン化物等)とを、水酸基とカルボン酸ハライド基とが等モル比となるような割合で、又は水酸基のモル数に対してカルボン酸ハライド基のモル数が過剰となるような割合で反応させることによっても製造することができる。その際、カルボン酸ハライド基をモル的に過剰量で用い、生成物中のカルボン酸ハライド基をカルボキシル基に変えることによって、カルボキシル基を含む感光性キノンジアジド化合物を製造することができる(特開平5−287222号公報参照)。
さらに、キノンジアジド単位を含有する重合体を感光性キノンジアジド化合物として用いることができ、そのような重合体は、例えば、キノンジアジドスルホン酸クロライドをヒドロキシルアミンと反応させることにより得られる水酸基含有キノンジアジド化合物を、イソシアネート基を有する重合体のイソシアネート基と反応させて重合体にキノンジアジド単位を導入する;水酸基を有する重合体と水酸基含有キノンジアジド化合物とを、ジイソシアネート化合物を介して反応させて重合体にキノンジアジド単位を導入する;該キノンジアジド化合物の水酸基をイソシアネート基を有する単量体と反応させて得られる単量体とその他の単量体とを共重合する;該キノンジアジド化合物の水酸基と、水酸基を有する単量体の水酸基とをジイソシアネート化合物を介して反応させて得られる単量体と、その他の単量体とを共重合する等の方法で製造することができる。この場合、水酸基含有キノンジアジド基が導入される重合体として、更にカルボキシル基を有する重合体を用いるか、水酸基含有キノンジアジド基が導入された単量体と共重合するその他の単量体のうちの少なくとも一部としてカルボキシル基を有する単量体を用いることによって、カルボキシル基を含む感光性キノンジアジド重合体を得ることができる(特開昭64−90270号公報参照)。
キノンジアジド重合体は、また、例えば、上記水酸基含有キノンジアジド化合物を、カルボン酸クロライド等のカルボン酸ハライド基を含有する樹脂(例えば、(メタ)アクリル酸クロライド、クロトン酸クロライド等の重合性カルボン酸のハロゲン化物と、酸ハロゲン化物と反応性を有する官能基を含まない重合性不飽和単量体との共重合体、カルボキシル基を含有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等を塩化チオニル等でカルボキシル基をハロゲン化した樹脂等)のカルボン酸ハライド基と水酸基含有キノンジアジド化合物の水酸基とを等モル比で又は水酸基のモル数に対してカルボン酸ハライド基のモル数を過剰に反応させることによって製造することができる。カルボン酸ハライド基のモル数が過剰である場合には、カルボン酸ハライド基をカルボキシル基に変えることによって、カルボキシル基を含む感光性キノンジアジド重合体を得ることができる(特開平5−287222号公報参照)。
さらに、感光性キノンジアジド重合体は、例えば、上記水酸基含有キノンジアジド化合物を、(メタ)アクリル酸クロライド等のカルボン酸ハライド基を有する重合性不飽和単量体と反応させて、得られる不飽和基含有キノンジアジド化合物をその他の不飽和基含有単量体と共重合することによっても製造することができる。この場合、共重合するその他の単量体の少なくとも一部としてカルボキシル基を有する不飽和単量体を用いることによって、カルボキシル基を含む感光性樹脂を得ることができる(特開平4−53877号公報参照)。
酸発生剤
本発明のポジ型感光性組成物の酸発生剤化合物は、光又は熱により酸を発生する化合物であり、この発生した酸を触媒として、上記ポリベンゾオキサゾール前駆体(A)の水酸基をブロックしていた保護基が外れて、水酸基を再生するものであり、感放射線性又は感熱性の酸発生剤化合物としては従来から公知のものを使用することができる。
上記光酸発生剤化合物としては、例えば、ジアゾニウム、ホスホニウム、スルホニウム及びヨードニウム塩:ハロゲン化合物:有機金属/有機ハロゲンの組み合わせ:強酸、例えばトルエンスルホン酸のベンゾイン及びo−ニトロベンジルエステル:並びに米国特許番号4371605に記載されるN−ヒドロキシアミド及びN−ヒドロキシイミドスルホネート類が含まれる。アリールナフトキノンジアジド−4−スルホネート類も含まれる。好適な光酸発生剤化合物は、ジアリールヨードニウムまたはトリアリールスルホニウム塩である。
これらは一般に、複合金属ハロゲン化物イオンの塩、例えばテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート及びへキサフルオロホスフェートなどの形態で存在している。
感光性を示す酸発生剤の他の有効な群には、正対イオンとして芳香族オニウム酸発生剤を有するアニオン基が付加しているオリゴマ-類及びポリマー類が含まれる。上記ポリマー類の例には、米国特許番号4,661,429のコラム9、1−68行及びコラム10、1−14行に記述されているポリマー類が含まれる。化学放射線の利用可能波長に対するスペクトル感度を調整する目的で、このシステムに増感剤を添加するのが望ましい。この必要性はこの系の要求及び使用する特定感光性化合物に依存している。例えば、300nm未満の波長にのみ応答するヨードニウムおよびスルホニウム塩の場合、ベンゾフェノンおよびそれらの誘導体、多環状芳香族炭化水素類、例えはべリレン、ピレンおよびアントラセン、並びにそれらの誘導体などを用いることで、より長い波長に感光させることができる。ジアリールヨードニウム及びトリアリールスルホニウム塩の分解もまた、ビス−(p−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−アセトンで感光性が与えられ得る。3〜4個の原子から成る鎖長を有するアントラセンに結合したスルホニウム塩は、有効な光可溶化剤である。MG.Tilleyの博士論文、North Dakota State University,Fargo,ND(1988) [Diss.Abstr.lnt.B,49,8791(1989):Chem.Abstr.,111,39942u]に記述されている化合物は、好適な種類の光可溶化剤である。他の好適な酸発生剤は、ATASS、即ちへキサフルオロアンチモン酸3−(9−アントラセニル)プロビルジフェニルスルホニウムである。この化合物では、アントラセンとスルホニウム塩とが、3個の炭素から成る鎖で結合している。
これら増感剤の配合量は、ベンゾトリアゾール前駆体(A)100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜5重量部の範囲内が適当である。
ここで用いられてもよい酸発生剤の追加的例は、ジフェニルヨードニウムトシレート、ベンゾイントシレート、及びへキサフルオロアンチモン酸トリアリールスルホニウムである。また、上記した以外にも、例えば鉄−アレン錯体類、ルテニウムアレン錯体類、シラノール−金属キレート錯体類、トリアジン化合物類、ジアジドナフトキノン化合物類、スルホン酸エステル類、スルホン酸イミドエステル類、ハロゲン系化合物類等を使用することができる。更に特開平7−146552号及び特願平9−289218号公報に記載の酸発生剤も使用することができる。
また、感熱性酸発生剤として用いられる化合物としては、例えば、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩及びヨードニウム塩等のオニウム塩:ジアゾニウム:ハロゲン系化合物:有機金属/有機ハロゲンの組み合わせ:強酸、例えばトルエンスルホン酸のベンゾイン及びo−ニトロベンジルエステル:並びに米国特許番号4371605に記載されるN−ヒドロキシアミド及びN−ヒドロキシイミドスルホネート類が含まれる。アリールナフトキノンジアジド−4−スルホネート類も含まれる。感熱性酸発生剤の他の有効な群には、正対イオンとして芳香族オニウム酸発生剤を有するアニオン基が付加しているオリゴマー類およびポリマー類が含まれる。上記ポリマー類の例には、米国特許番号4,661,429のコラム9、1−68行およびコラム10、1−14行に記述されているポリマー額が含まれる。また、他の好適な感熱性酸発生剤は、ATASS、即ちへキサフルオロアンチモン酸3−(9−アントラセニル)プロビルジフェニルスルホニウムである。この化合物では、アントラセンとスルホニウム塩とが、3個の炭素から成る鎖で結合している。ここで用いられてもよい酸発生剤の追加的例は、ジフェニルヨードニウムトシレート、ベンゾイントシレート、およびへキサフルオロアンチモン酸トリアリールスルホニウムである。また、上記した熱酸発生剤として以外にも、例えば、鉄−アレン錯体類、ルテニウムアレン錯体類、シラノール−金属キレート錯体類、トリアジン化合物類、ジアジドナフトキノン化合物類、スルホン酸エステル類、スルホン酸イミドエステル類等を使用することができる。更に特開平7−146552号公報、特願平9−289218号公報、特開平10−204407号公報、特開平1−96169号公報、特開平2−1470号公報、特開平2−255646号公報、特開平2−268173号公報、特開平3−11044号公報、特開平3−115262号公報、特開平4−1177号公報、特開平4−327574号公報、特開平4−308563号公報、特開平4−328106号公報、特開平5−132461号公報、特開平5−132462号公報、特開平5−140132号公報、特開平5−140209号公報、特開平5−140210号公報、特開平5−170737号公報、特開平5−230190号公報、特開平5−230189号公報、特開平6−271532号公報、特開平6−271544号公報、特開平6−321897号公報、特開平6−321195号公報、特開平6−345726号公報、特開平6−345733号公報、特開平6−814754号公報、特開平7−25852号公報、特開平7−25863号公報、特開平7−89909号公報、特開平7−501581号公報、国際公開を97/08141等に記載されいるものが使用できる。
また、感熱性酸発生剤と光熱変換色素を組み合わせて使用することも出来る。該光熱変換色素としては、光を吸収し熱を発生する物質であり、従来から公知の顔料もしくは染料を用いることができる。顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。
顔料の粒径は0.001μm〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.01μm〜1μmの範囲にあることがさらに好ましく、特に0.05μm〜1μmの範囲にあることが好ましい。顔料の粒径が0.001μm未満のときはポジ型感光性組成物中での安定性、現像性の点で好ましくなく、また、10μmを越えると画像形成被膜層の均一性の点で好ましくない。
染料としては、従来から公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。
本発明において、これらの顔料又は染料のうち赤外光又は近赤外光を吸収するものが、赤外光又は近赤外光を発光するレーザでの利用に適する点で特に好ましい。そのような赤外光又は近赤外光を吸収する顔料としてはカーボンブラックが好適に用いられる。
この様なカーボンブラックとしては、特開2002−241643号公報に記載されている水性インキ用カーボンブラックを使用することが好ましい。該水性インキ用カーボンブラックについては該公報に詳細に記載されているので、本明細書においては簡単な説明でもって詳細な説明に代える。
水性インキ用カーボンブラックは、CTAB比表面積が140m/g以上、比着色力(Tint)が120%以上であって、DBP吸収量が100cm/100g以上のカーボンブラックAとDBP吸収量が100cm/100g未満のカーボンブラックBとを、A:Bが70:30〜10:90の重量比で混合したカーボンブラックを酸化処理して、X線光電子分光法により測定した全炭素原子と全酸素原子との原子比(酸素結合エネルギーの強度/炭素結合エネルギーの強度)を0.1以上に、水素含有表面官能基量が3.0μeq/m以上に、化学修飾されたことを特徴とする水性インキ用カーボンブラックである。
また、該水性インキ用カーボンブラックにおいて、水中に分散した状態におけるカーボンブラックのアグロメレートの平均粒径Dupa50%は50〜110nm、アグロメレートの最大粒径Dupa99%が250nm以下の粒子凝集性状を示す。
更に、該水性インキ用カーボンブラックが、CTAB比表面積は140m/g以上、比着色力(Tint)が120%以上で、DBP吸収量が100cm/100g以上のカーボンブラックAとDBP吸収量が100100cm/100g未満のカーボンブラックBとを、A:Bが70:30〜10:90の重量比で混合したカーボンブラックを水中に分散した状態で酸化処理し、X線光電子分光法により測定した全炭素原子と全酸素原子との原子比(酸素結合エネルギーの強度/炭素結合エネルギーの強度)を0.1以上に、水素含有表面官能基量を3.0μeq/m以上に化学修飾し、濾別後、アルカリ水溶液に分散し、次いで分散液中に残存する塩を分離精製してなるもの。
また、赤外光又は近赤外光を吸収する染料としては、例えば、特開昭58−125246号公報、特開昭59−84356号公報、特開昭59−202829号公報、特開昭60−78787号公報等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号公報、特開昭58−181690号公報、特開昭58−194595号公報等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号公報、特開昭58−224793号公報、特開昭59−48187号公報、特開昭59−73996号公報、特開昭60−52940号公報、特開昭60−63744号公報等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号公報等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
これらの顔料もしくは染料は、本発明組成物全固形分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜10重量%、顔料の場合特に好ましくは3.1〜10重量%の割合でポジ型感光性樹脂組成物中に添加することができる。顔料もしくは染料の添加量が0.01重量%未満であると感度が低くなり、また50重量%を越えると画像形成被膜層の均一性が失われ、画像形成被膜層の耐久性が悪くなる。
本発明により提供されるポジ型感光性樹脂組成物には、本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体及び上記の光酸発生剤に加えて、さらに必要に応じて、界面活性剤、流動性調節剤、キレート化剤などの添加剤を含有せしめることができる。
該ポジ型感光性樹脂組成物は、以上に述べた各成分をそのまま又は必要に応じて溶剤中で混合することにより調製することができる。その際に使用しうる溶剤は組成物の各成分を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソフォロン等のケトン類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜10の脂肪族アルコール類;フェノール、クレゾール等の芳香族基含有フェノール類;ベンジルアルコール等の芳香族基含有アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、又はそれらのグリコール類のメタノール、エタノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、ベンジルアルコール、フェノール、クレゾール等のモノエーテルもしくはジエーテル又は当該モノエーテルのエステル類等のグリコールエーテル類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート類;脂肪族及び芳香族炭化水素類等、さらにジメチルスルホキシド等を挙げることができる。これらの溶剤は必要に応じて単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
パターンの形成
以上に述べた感光性樹脂組成物を使用するパターンの形成は、例えば、以下に述べるようにして行なうことができる。
先ず、基板、例えば、半導体材料のシリコンウエハー、セラミクス類、ガリウム砒素類、PS版用アルミニウム板、銅箔をラミネートしたプリント回路用基板、ガラス板、樹脂等の基板上に、感光性樹脂組成物を例えばスピンコーティング、スプレイコーティング、ロールコーティング、カーテンフローコーティング、印刷法等のそれ自体既知のコーティング法で塗布し、乾燥する。そのときの塗布膜厚は厳密に制限されるものではなく、形成パターンの使用目的等に応じて変えることができるが、通常、乾燥膜厚で約0.1〜約50ミクロン、特に約1〜約30ミクロンの範囲内が適当である。
つぎに、塗布されたレジスト膜にパターンマスク(例えば写真ポジ)を介して紫外線などの活性光線を照射露光する。露光に使用する活性光線としては、一般に、3,000〜4,500オングストロームの波長を有する光線が適している。そのような光線を発する光源としては、例えば、太陽光、水銀灯、キセノンランプ、アーク灯などが挙げられる。活性光線の照射量は、通常、30〜800mJ/cm、好ましくは50〜500mJ/cmの範囲内とすることができる。露光後の塗膜は必要に応じて50〜140℃の温度で加熱してもよい。
活性光線の照射露光後、塗膜は現像される。現像処理は、通常、アルカリ水溶液により塗膜の露光部分を洗い流すことによって行われる。この現像処理に用いうるアルカリ水溶液としては、カセイソーダ、カセイカリ、メタケイ酸ソーダ、炭酸ソーダ等のアルカリ水溶液;テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等のテトラアルキルアンモニウム塩水溶液;トリエチルアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミンなどのアミン化合物水溶液が例示される。
さらに、基板がエッチング可能な場合には、露出している基板部分を適当なエッチング剤で除去することにより、パターン被膜を得ることができる。
得られるポリベンゾオキサゾール前駆体のパターン被膜は、通常、200〜500℃、好ましくは250〜400℃の温度で約10分〜約300分間で焼付けることによりポリベンゾオキサゾール樹脂のパターン被膜とすることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、以下、「部」及び「%」はいずれも重量基準によるものとする。
ポリベンゾオキサゾール前駆体の製造
実施例1
トルエンを満たしたディーンスターク水分離器および冷却管をつけた50ml丸底フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.464g(4.00mmol)、イソフタルアルデヒド0.595g(4.44mmol)、4−エチニルアニリン 0.103g(0.88mmol)、乳酸エチル3mlおよびトルエン2mlを加え、窒素封入下5時間還流させた。得られた溶液から減圧蒸留にてトルエンを留去して、固形分31%及び粘度750mPa・sの末端不飽和封止ポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A1)を得た。該前駆体は、数平均分子量約4,000であった。合成物の確認は上記末端不飽和封止ポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A1)を少量トルエン合溶液100mlへ再沈し、沈殿物をフィルター濾過し、減圧乾燥してポリベンゾオキサゾール前駆体の固体を得てIR分析および1H−NMR分析により行った。その結果、IR分析チャートにおいて、2981cm-1(C-H)、1766cm-1(C=O)、1653cm-1(C=N)及び1600cm-1(Ar)に吸収ピークが認められ、1H−NMR分析(DMSO−d6)チャートにおいて、δ=3.81に炭素−炭素三重結合が確認されたほか、δ=8.47、δ=8.04、δ=7.58、δ=7.37、δ=7.29-7.14及びδ=1.30にポリアゾメチン構造を示すスペクトルのピークが認められた。
実施例2
トルエンを満たしたディーンスターク水分離器および冷却管をつけた50ml丸底フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.464g(4.00mmol)、イソフタルアルデヒド0.563g(4.20mmol)、4−エチニルアニリン0.0468g(0.40mmol)、乳酸エチル3mlおよびトルエン2mlを加え、窒素封入下5時間還流させた。得られた溶液から減圧蒸留にてトルエンを留去して、固形分34%及び粘度2,700mPa・sの末端不飽和封止ポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A2)を得た。該前駆体は、数平均分子量約6,000であった。
実施例3
トルエンを満たしたディーンスターク水分離器および冷却管をつけた50ml丸底フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.464g(4.00mmol)、イソフタルアルデヒド0.563g(4.12mmol)、4−エチニルアニリン0.0515g(0.20mmol)、乳酸エチル11mlおよびトルエン6.5mlを加え、窒素封入下5時間還流させた。得られた溶液から減圧蒸留にてトルエンを留去して、固形分26%及び粘度140mPa・sの末端不飽和封止ポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A3)を得た。該前駆体は、数平均分子量約8,000であった。
実施例4
トルエンを満たしたディーンスターク水分離器および冷却管をつけた50ml丸底フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.464g(4.00mmol)、イソフタルアルデヒド0.482g(3.60mmol)、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物0.131g(0.80mmol)、N−メチル−2−ピロリドン3mlおよびトルエン2mlを加え、窒素封入下5時間還流させた。得られた溶液から減圧蒸留にてトルエンを留去して、固形分32%及び粘度80mPa・sの末端不飽和封止ポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A4)を得た。該前駆体は、数平均分子量約4,000であった。
実施例5
実施例4においてN−メチル−2−ピロリドンを乳酸エチルとした以外は同様に行い、固形分32%及び粘度530mPa・sの末端不飽和封止ポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A5)を得た。該前駆体は、数平均分子量約3,500であった。
実施例6
ディーンスターク水分離器および冷却管をつけた50ml丸底フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.464g(4mmol)、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物0.131g(0.80mmol)、乳酸エチル3mlおよびトルエン3mlを加え、窒素封入下2時間還流させた。この反応混合物にイソフタルアルデヒド0.482g(3.60mmol)を加え、さらに窒素封入下5時間還流させた。得られた溶液から減圧蒸留にてトルエンを留去して、固形分34%及び粘度80mPa・sの末端不飽和封止ポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A6)を得た。該前駆体は、数平均分子量約4,000であった。
実施例7
実施例6の5−ノルボルネン−2,3−カルボン酸無水物に代えて3−エチニルフタル酸無水物0.137g(0.80mmol)を用いた他は実施例6と同様に行ない、固形分32%及び粘度300mPa・sの末端不飽和封止ポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A7)を得た。該前駆体は、数平均分子量約4,000であった。
実施例8
トルエンを満たしたディーンスターク水分離器および冷却管をつけた50ml丸底フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.464g(4.00mmol)、オキシビスフタルイミド0.814g(3.60mmol)、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物0.131g(0.80mmol)、乳酸エチル3mlおよびトルエン2mlを加え、窒素封入下5時間還流させた。得られた溶液から減圧蒸留にてトルエンを留去して、固形分32%及び粘度80mPa・sの末端不飽和封止ポリベンゾオキサゾール前駆体(A8)溶液を得た。該前駆体は、数平均分子量約4,500であった。
実施例9
実施例1で得られたポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A1)6.5g(4mmol)にN−メチルピロリドン2mlに溶解したN,N−ジメチルアミノピリジン0.098g(0.8mmol)およびdi−tert−ブチル ジカーボネート2.18g(10mmol)を加え室温にて1時間攪拌した。溶液を水:メタノール体積比=1:1の混合溶液100mlへ再沈し、沈殿物をフィルター濾過して取り出しフェノール基を保護した固形分42%のポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A9)を得た。該前駆体は、数平均分子量約6,000であった。
比較例1
トルエンを満たしたディーンスターク水分離器および冷却管をつけた50ml丸底フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.464g(4.00mmol)、イソフタルアルデヒド0.482g(3.60mmol)、N−メチル−2−ピロリドン3mlおよびトルエン2mlを加え、窒素封入下5時間還流させた。得られた溶液から減圧蒸留にてトルエンを留去して、固形分34%及び粘度80mPa・sの末端不飽和修飾ポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A10)を得た。該前駆体は、数平均分子量約3500であった。
比較例2
トルエンを満たしたディーンスターク水分離器および冷却管をつけた50ml丸底フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.464g(4.00mmol)、イソフタルアルデヒド0.536g(4.00mmol)、乳酸エチル11mlおよびトルエン6.5mlを加え、窒素封入下5時間還流させた。得られた溶液から減圧蒸留にてトルエンを留去して、固形分33%及び粘度90mPa・sのポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A11)を得た。該前駆体は、数平均分子量約3,500であった。
比較例3
トルエンを満たしたディーンスターク水分離器および冷却管をつけた50ml丸底フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン1.464g(4.00mmol)、イソフタルアルデヒド0.595g(4.44mmol)、乳酸エチル3mlおよびトルエン2mlを加え、窒素封入下5時間還流させた。得られた溶液から減圧蒸留にてトルエンを留去して、固形分35%及び粘度980mPa・sのポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A12)を得た。、該前駆体は、数平均分子量約9,000であった。
実施例10
実施例1で得られたポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A1)をスピンコータで石英上に塗布し、3μmの薄膜を作成し、100℃で3分間予備加熱を行い、得られた被膜のIRスペクトルを測定した。次に該塗布膜を有する石英を雰囲気温度300℃で1時間加熱した後冷却し、得られた加熱後の被膜のIRスペクトルを測定した。加熱前後の被膜のIR分析チャートの比較において、加熱後に3382cm−1及び1627cm−1付近のポリアゾメチンに由来する吸収が減少し、ポリベンゾオキサゾール由来の1554cm−1が現れたことが確認され、実施例1で得られたポリベンゾオキサゾ−ル前駆体の加熱によるポリベンゾオキサゾール化が確認された。
ポジ型感光性樹脂組成物
実験例11
実施例1で得たポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A1)0.25gに、乳酸エチルで溶解した固形分30%の感光剤(2,3,4−トリス[1−オキシ−2−ジアゾナフトキノン−4−スルホニル]ベンゾフエノン)溶液0.111gを、光を遮断したサンプル瓶に入れ30分攪拌した。その後、0.5ミクロンのPKFEフィルターを通して不溶物を除去し、ポジ型感光性樹脂組成物(I)を得た。
得られたポジ型感光性樹脂組成物(I)をガラス板上に滴下し、アプリケーターにて10μmの薄膜を作成し、100℃で3分間予備加熱を行い、次に加熱温度300℃で1時間加熱した。得られた塗膜をガラス板から剥がし、この硬化膜の機械強度を島津製作所社製引張試験機「EZ−Test」を用い引張試験を行った。その結果、破断強度は125MPa、破断伸び率は8%であった。次にポジ型感光性樹脂組成物(I)をシリコンウェハー上に滴下し、スピンコーターを用いてスロープ5秒間及び2,000回転/分でスピンを30秒間行った。その後、120℃で5分間プリベイクを行い厚さ3.0μmのポリアゾメチン膜を得た。次に、パターンマスクで覆い、UV照射装置によりg線を500mJ/cm照射し、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行った。その結果、2.8μm膜厚で、幅6μmの良好なパターンが得られた。
また、ポジ型感光性樹脂組成物(I)について初期粘度をガードナー粘度計にて測定した後、20mlガラス瓶に入れ、これを乾燥シリカゲルを入れたブリキ缶内に入れ密栓をして室温で3ヶ月間放置した。ガードナー粘度計にて貯蔵3ヶ月後の粘度を測定した。その結果、初期と貯蔵後3ヶ月後での粘度に変化のないことを確認した。
実施例12〜18及び比較例4〜6
後記表1に示すポリベンゾオキサゾール前駆体溶液及び感光剤とする以外は実験例11と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を作成し、表1に示す加熱温度とする以外は実験例11と同様にして被膜を作成し、破断強度(MPa)及び破断伸び率(%)を測定するとともにパターンの形成性及び貯蔵性を評価した。
その結果を後記表1に示す。すべての実施例においてポジ型パターンが得られ、かつ良好な機械物性を示した。一方、また、ポジ型感光性樹脂組成物の粘度は、実施例12〜18および比較例1〜2において貯蔵3ヶ月において変化が見られなかったのに対し、比較例3のポジ型感光性樹脂組成物は増粘することが確認された。
なお、表1の感光剤P1及びP2は、下記の内容のものである。
P1:2,3,4−トリス[1−オキシ−2−ジアゾナフトキノン−4−スルホニル]ベンゾフエノン。
P2:1−{1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル}−4−{1−[4−ヒドロキシフェニル]メチルエチル}ベンゼン。
実施例19
実施例9で得たt−ブトキシカルボニル基で保護されたポリベンゾオキサゾール前駆体溶液(A9)0.25gおよびイミノスルホネート化合物「NAI−105」(商品名、みどり化学社製、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−1,8−ナフタレンジカルボキシイミド)0.0278gとN−メチルピロリドン0.5mlを、光を遮断したサンプル瓶に入れ30分間攪拌した。その後、0.5μmのPTFEフィルターを通して不溶物を除去し、ポジ型感光性樹脂組成物(II)を得た。
得られたポジ型感光性樹脂組成物(II)をシリコンウェハー上に滴下し、スピンコーターを用いてスロープ5秒間及び2,000回転/分のスピンを30秒間行った。その後、120℃で5分間予備加熱を行い厚さ2.0μmのポリアゾメチン膜を得た。塗布後のシリコンウェハー基板を23℃にて1昼夜暗所にて放置後、パターンマスクで覆い、UV照射装置によりg線を300mJ/cm照射し、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行った。その結果、1.8μm膜厚で、幅6μmの良好なパターンが得られた。上記で得られたパターン膜をホットプレート上において300℃で1時間加熱したところ、膜厚は1.1μmとなりパターンの変形は認められなかった。また、加熱前後の膜のIR分析を行ったところ、3382cm−1及び1627cm−1付近のボリアゾメチンに由来する吸収が減少し、ポリベンゾオキサゾールに由来する1554cm−1付近の吸収が現れたことから、ポリベンゾオキサゾールの前駆体であるポリアゾメチンのポリベンゾオキサゾール化が確認された。得られたポジ型感光性樹脂組成物(II)をガラス板上に滴下し、アプリケーターにて10μmの薄膜を作成し、100℃で3分間予備加熱を行い、次に300℃で1時間加熱した。得られた塗膜をガラス板から剥がし、この硬化膜の機械強度を島津製作所社製引張試験機「EZ−Test」を用い引張試験を行った。その結果、破断強度は120MPa、破断伸び率は8%だった。
また、ポジ型感光性樹脂組成物(II)について初期粘度をガードナー粘度計にて測定した後、20mlガラス瓶に入れ、これを乾燥シリカゲルを入れたブリキ缶内に入れ密栓をして室温で3ヶ月間放置した。ガードナー粘度計にて貯蔵3ヶ月後の粘度を測定した。その結果、初期と貯蔵後3ヶ月後での粘度に変化のないことを確認した。
Figure 2005290194

Claims (23)

  1. 一般式(1)
    Figure 2005290194
    式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNとOEは対をなし、各対のNとOEは同一芳香環上の隣り合った炭素に結合しており、Aは2価の有機基を表し、Eは水素又は酸の作用で分解し水素原子に変換しうる1価の有機基を表わし、nは2〜300の数である、
    で示される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体であって、該前駆体の分子末端が熱で重合しうる官能基を持つ有機基を有するものであることを特徴とするポリベンゾオキサゾール前駆体。
  2. 熱で重合しうる官能基が、炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合、ベンゾシクロブテンからなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基である請求項1に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体。
  3. がt−ブトキシカルボニル基、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基、トリアルキルシリル基及びiso−プロポキシカルボニル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基である請求項1に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体。

  4. Figure 2005290194
    式中、XおよびYはそれぞれ独立に-CH2-、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-SO2NH-、-CO-、-CO2-、-NHCO-、-NHCONH-、-C(CF3)2-、-CF2-、-C(CH3)2-、-CH(CH3)-、-C(CF3)(CH3)-、-Si(R21)2-、-O-Si(R21)2-O-、-Si(R21)2-O-Si(R22)2-、-(CH2)a-Si(R21)2-O-Si(R22)2-(CH2)a-(ここでaは0〜6の整数である)及び直接結合よりなる群から選ばれ、R1〜R14、R21及びR22はそれぞれ独立にH、F、炭素数1から6のアルキルもしくはアルコキシル基又は-(CF2)b-CF3もしくは-O-(CF2)b-CF3(ここでbは0〜5の整数である)を表し、p及びqはそれぞれ0〜3の整数である、
    よりなる群から選ばれる請求項1に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体。
  5. が式(2−1)ないし(2−6)及び(2−10)ないし(2−12)より選ばれる基である請求項1に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体。

  6. Figure 2005290194
    Figure 2005290194
    式中、XおよびYはそれぞれ独立に-CH2-、-O-、-S-、-SO-、-SO2-、-SO2NH-、-CO-、-CO2-、-NHCO-、-NHCONH-、-C(CF3)2-、-CF2-、-C(CH3)2-、-CH(CH3)-、-C(CF3)(CH3)-、-Si(R21)2-、-O-Si(R21)2-O-、-Si(R21)2-O-Si(R22)2-、-(CH2)a-Si(R21)2-O-Si(R22)2-(CH2)a-(ここでaは0〜6の整数である)及び直接結合よりなる群から選ばれ、R1〜R16、R21及びR22はそれぞれ独立にH、F、炭素数1〜6のアルキルもしくはアルコキシル基又は-(CF2)b-CF3もしくは-O-(CF2)b-CF3(ここでbは0〜5の整数である)を表し、Zは-CH2-、-C2H4-又は-CH2=CH2-を表し、p及びqはそれぞれ0〜3の整数である、
    よりなる群から選ばれる請求項1に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体。
  7. が式(3−1)ないし(3−8)、(3−12)ないし(3−22)、(3−25)、(3−27)ないし(3−29)及び(3−31)より選ばれる基である請求項1に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体。
  8. ポリベンゾオキサゾール前駆体が、下記一般式
    Figure 2005290194
    式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNとOEは対をなし、各対のNとOEは同一芳香環上の隣り合った炭素に結合しており、Aは2価の有機基を表し、EおよびEは熱で重合しうる官能基を表わし、Eは水素又は酸の作用で分解し水素原子に変換しうる1価の有機基を表わし、Eは水素基又は末端基との結合を表わし、nは2〜300の数である、
    で示される請求項1に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体。

  9. Figure 2005290194
    式中Eは水素、アルキル基、アルコキシル基又は芳香環を表わし、Xは二価の有機基を表わす、
    よりなる群から選ばれる請求項8に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体。

  10. Figure 2005290194
    式中Eは水素、アルキル基、アルコキシル基又は芳香環を表わし、Xは二価の有機基を表わす、
    よりなる群から選ばれる請求項8に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体。
  11. 一般式(2)
    Figure 2005290194
    式中、Aは4価の芳香族基を表し、Aに結合するNH基とOH基は対をなし、各対のNH基とOH基は同一芳香環上の隣り合った炭素に結合している、
    で示されるビス−o−アミノフェノール化合物(A)、
    一般式(3)
    Figure 2005290194
    式中、Aは2価の有機基を表わす、
    で示されるジアルデヒド化合物(B)、並びに熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するカルボン酸無水物、アルデヒド化合物及びアミノ化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱重合性官能基含有化合物(C)を反応させることを特徴とする請求項1に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
  12. 請求項10に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法において、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)にジアルデヒド化合物(B)を反応させた後、末端のアミノ基に熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するカルボン酸無水物及び/又はアルデヒド化合物を反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
  13. 請求項10に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法において、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)にジアルデヒド化合物(B)を反応させた後、末端のアルデヒド基に熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するアミノ化合物を反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
  14. 請求項10に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法において、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)にジアルデヒド化合物(B)および末端のアミノ基に熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するカルボン酸無水物及び/又はアルデヒド化合物を同時に反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
  15. 請求項10に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法において、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)にジアルデヒド化合物(B)および熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するアミノ化合物を同時に反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
  16. 請求項10に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法において、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)の一部に熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有するカルボン酸無水物及び/又はアルデヒド化合物を反応させた後、ジアルデヒド化合物(B)を反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
  17. 請求項10に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法において、ジアルデヒド化合物(B)の一部に熱で重合しうる官能基を少なくとも1個有する一級アミノ化合物を反応させた後、ビス−o−アミノフェノール化合物(A)を反応させるポリベンゾオキサゾール前駆体の製造方法。
  18. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体を含有することを特徴とする被覆用組成物。
  19. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリベンゾオキサゾール前駆体及び酸発生剤を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成物。
  20. ポリベンゾオキサゾール前駆体100重量部に対して酸発生剤を0.1〜50重量部の範囲内で含有してなる請求項19に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  21. 酸発生剤が感光性キノンジアジド化合物である請求項19に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  22. ポジ型感光性樹脂組成物が、さらに溶剤を含有するものである請求項19に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  23. 請求項19に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板に塗装し、該基板上にポジ型感光性被膜を形成する工程、該ポジ型感光性被膜をパターンマスクを介して露光する工程、及び露光された該ポジ型感光性被膜を塩基性現像液で現像する工程を順次行なうことを特徴とするパターンの形成方法。
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