JP2005290170A - 多孔質フィルム及び多孔質フィルム製造方法に関するものである。 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】超臨界二酸化炭素に溶解性をする1つのブロック成分Aと、超臨界二酸化炭素に溶解性を有しない1つのブロック成分Bからなり、厚さが100nm以下である高分子化合物フィルムシートと超臨界の二酸化炭素を接触させて、前記高分子化合物のフィルムシートを、ブロック成分Bを構成するポリマー鎖の二酸化炭素含侵した状態でガラス転移温度よりも低温に冷却した後、前記高分子化合物のフィルムシートに含浸されている二酸化炭素を気化させることにより得られる直径5nm以上80nm以下の孔が多孔で単層で構成され、厚さが100nm以下で高分子化合物により形成されているフィルムシート及びその製造法。
【選択図】なし。
Description
これまでの技術の概要は、以下のものである。ポリマーに超臨界二酸化炭素を含有させ飽和状態にする。その後、急激な圧力の低下・温度の上昇等で、二酸化炭素の過飽和状態を作り出し、過飽和の二酸化炭素が発泡化するのを利用するものである。このような従来技術では、発泡の径は1ミクロン程度までしか低下させることができないとされている。例えば、特許文献2においては、2種類以上のモノマー共重合体よりなるミクロ相分離構造の樹脂に高圧ガスを接触させて、セルのサイズを小さくすることが提案されているが、その実施例にあるように、従来法よりも小さなセルサイズが得られるものの、0.5μm(500nm)程度までのもが得られていると記載されているにとどまっている。また、二酸化炭素雰囲気下の圧力容器中で、(共)重合体成形物中に、5〜50MPaの圧力、かつ10から400℃の温度で二酸化炭素を溶解させる工程、この圧力から0.02から30MPa/secの割合で2MPa以上減圧し、多孔体を製造する方法により、0.1μmの結果を得ている(特許文献3)。また、非結晶樹脂を用いる場合に含浸工程を高い温度で,又発泡工程の温度を低くして、かつガラス転移点以上の温度で行い、同様な発泡粒径の多孔体を得ている(特許文献4)。
これは、二酸化炭素の過飽和・発泡のプロセスを用いる場合に不可避な現象である。
超臨界二酸化炭素に溶解性をする1つのブロック成分Aと、超臨界二酸化炭素に溶解性を有しない1つのブロック成分Bからなり、厚さが100nm以下である高分子化合物フィルムシートを、超臨界の二酸化炭素と接触させると、超臨界二酸化炭素はブロック成分A中に選択的に含浸された状態となり、次に、前記高分子化合物のフィルムシートを、ブロック成分Bを構成するポリマー鎖の二酸化炭素含侵した状態でガラス転移温度よりも低温に冷却すると、ブロック成分Bはガラス質となり、二酸化炭素とブロック共重合体からなる構造は凍結される。次に、冷却された共重合体に含まれる二酸化炭素を気化させることにより、直径5nm以上80nm以下の孔が多孔で単層で有し、厚さが100nm以下である高分子化合物であるフィルムシートが得られることを見出した。
(2)前記高分子化合物が、超臨界二酸化炭素に溶解性をする1つのブロック成分Aと、超臨界二酸化炭素に溶解性を有しない1つのブロック成分Bから構成されることを特徴とする(1)記載のフィルムシート。
(3)前記ブロック成分Aが、含フッ素ポリマー鎖又は炭化水素基を有するポリシロキサン鎖からなる(2)に記載のフィルムシート。
(4)超臨界二酸化炭素に溶解性をする1つのブロック成分Aと、超臨界二酸化炭素に溶解性を有しない1つのブロック成分Bからなり、厚さが100nm以下である高分子化合物フィルムシートと超臨界の二酸化炭素を接触させて、前記高分子化合物のフィルムシートを、ブロック成分Bを構成するポリマー鎖の二酸化炭素含侵した状態でガラス転移温度よりも低温に冷却した後、前記高分子化合物のフィルムシートに含浸されている二酸化炭素を気化させることを特徴とする直径5nm以上80nm以下の孔が多孔で単層で構成され、厚さが100nm以下で高分子化合物により形成されているフィルムシートの製造方法。
(5)前記フィルムシートがフイルター用であることを特徴とする(1)乃至(3)いずれか記載のフィルムシート。
このフィルムシートはフイルター用、マスク用として有用である。
この共重合体の一方の成分Aは、超臨界の二酸化炭素に溶解性を有する特性を有するものであり、他方の共重体のブロック成分Bは、超臨界の二酸化炭素に溶解性を有しない特性を有するものである。
この場合、前記CO2溶解性ブロック成分Aは、3000psiの圧力下、温度35℃の超臨界二酸化炭素に対する溶解度が0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上溶解するブロック成分であることを意味する。その溶解度の上限値は、特に制約されないが、通常、10重量%程度である。
一方、前記CO2非溶解性ブロック成分Bは、3000psiの圧力下、温度35℃の超臨界二酸化炭素に対する溶解度が0.1重量%未満のブロック成分であることを意味する。
一方、共重合体を形成するブロック成分Bのポリマー鎖の分子量は、数平均分子量で、1,000〜10,000,000 、好ましくは、5,000〜500,000である。
共重合体中において、ブロック成分Aの体積分率は、0.01〜0.7、好ましくは、0.05〜0.5である。残余は,ブロック成分Bである。
ブロック成分Bは、ブロック成分Aと共重合体を形成することができる高分子物であれば、使用することができる。ブロック成分Bは、具体的には、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
、塩化ビニル、スチレンとイソプレン、ブタジエン、イソブテン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、エチレンとメチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレートとの共重合体、プロピレンとメチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレートとの共重合体、メチルメタクリレートとブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、スチレンとの共重合体、ポリプロピレンオキシド−ポリブタジエン共重合体、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−ブテンコポリマー、プロピレン−ブテンコポリマー、エチレン−メタクリル酸コポリマー、エチレン−アクリル酸コポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−アクリル酸エチルコポリマー、アイオノマー樹脂(例えばエチレン−メタクリル酸コポリマーアイオノマー樹脂等)、ポリプロピレン、ポリブテン、4−メチルペンテン−1樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、エチレン−スチレンコポリマー、スチレン系樹脂(ポリスチレン、ブタジエン−スチレンコポリマー(HIPS)、アクリロニトリル−スチレンコポリマー(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS樹脂)、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−アクリル酸メチルコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、酢酸セルロース、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、熱可塑性エラストマー、生分解性ポリマー(例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等のようなヒドロキシカルボン酸縮合物、ポリブチレンサクシネートのようなジオールとカルボン酸の縮合物等)、ポリウレタン(熱可塑性ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の重合体の1種以上からなる共重合体が挙げられる。
また、本発明で好ましく用いられるブロック共重合体は、Mcromol.Symp. 191, 135 (2002) に記載の方法により、アニオン重合で合成された、Poly[styrene−b−4−(3−perfluorooctyl)propoxystyren]や、Poly[styrene−b−2−(perfluorooctyl)ethyl methacrylate]、その他のフッ素含有ブロックコポリマー、例えば、Perfluoropropyl、Perfluoropentyl、Perfluorohexyl、Perfluoroheptylなどのパーフルオロアルキル基を側鎖に持つ、ポリマー(ポリアクリレートやポリメタクリレート、ポリシロキサン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等)をブロック成分として持つブロック共重合体等が挙げられる。
前記共重合体を超臨界二酸化炭素と接触させて、二酸化炭素を共重合体該材料に含浸させる。これにより、二酸化炭素は、ブロック共重合体のブロック成分A中に選択的に含浸される。一方、ブロック成分B中には二酸化炭素は含浸されない結果となる。
この二酸化炭素含浸時間としては、通常、1分〜10時間、好ましくは、100分〜2時間が必要となる。
例えば、ブロック成分Bのポリマー鎖がポリスチレンからなる場合、ポリスチレンの二酸化炭素中におけるガラス転移温度は、30MPaにおいて40℃程度であるので、それよりも低い温度を必要とする。例えば、0℃程度に冷却するのが好ましい。
(1)二酸化炭素の開放に伴い、ミクロン以上の大きな孔が形成するのを防止する。
(2)ブロック共重合体のドメインサイズに近いサイズの孔を形成できる。
(3)冷却温度、及び/または、二酸化炭素圧力を調整することにより、孔の大きさを調整することを可能にする。
このように、本発明では、ブロック共重合体のブロック成分Aの部分のみが選択的に多孔質化されることから、そのブロック成分Aの部分に形成される多孔質体の空孔は非常に微細なものであり、その空孔径は100nm以下となる。本発明では、ブロック共重合体の種類や多孔質化条件等を適宜選定することにより、該空孔の寸法を、2〜80nm、特に5〜50nmの範囲に調整することができる。
前記フィルムシートは、微粒子の成分を取り除く各種のフイルター用として用いることができる。或いは、マスク用などにも使用することができる。除去する手段のほか、分別するために使用することができる。
Poly[styrene−b−2−(perfluorooctyl)ethyl methacrylate](数平均分子量30,000、フッ素含有ブロックAの重量分率35%)を使用した。ブロック共重合体は、トルエン溶液からスピンキャストにより60nmのフィルムかされた後、60℃、10MPaで1時間保持され、二酸化炭素を十分に材料の内部に浸透させた。その後、急冷することなく、60℃にて毎分0.5MPaの速度で圧力を開放した。得られたフィルムは、エリプソメトリーによって測定した厚さが処理前と変わらなかった。また、リアクティブイオンエッチング後の表面には特徴的な凹凸は現れなかった。
Polystyrene(PS)分子量100,000を使用した。このPSは、トルエン溶液からスピンキャストにより60nmのフィルムかされた後、60℃、10MPaで1時間保持し、二酸化炭素を十分に材料の内部に浸透させた。その後、0℃、10MPaに等圧条件で急冷した。その後、毎分0.5MPaの速度で圧力を開放した。得られたフィルムは、エリプソメトリーによって測定した厚さが処理前と変わらなかった。また、リアクティブイオンエッチング後の表面には特徴的な凹凸は現れなかった。
Claims (5)
- 直径5nm以上80nm以下の孔が多孔で単層で構成され、厚さが100nm以下で高分子化合物により形成されていることを特徴とするフィルムシート。
- 前記高分子化合物が、超臨界二酸化炭素に溶解性をする1つのブロック成分Aと、超臨界二酸化炭素に溶解性を有しない1つのブロック成分Bから構成されることを特徴とする請求項1記載のフィルムシート。
- 前記ブロック成分Aが、含フッ素ポリマー鎖又は炭化水素基を有するポリシロキサン鎖からなる請求項2に記載のフィルムシート。
- 超臨界二酸化炭素に溶解性をする1つのブロック成分Aと、超臨界二酸化炭素に溶解性を有しない1つのブロック成分Bからなり、厚さが100nm以下である高分子化合物フィルムシートと超臨界の二酸化炭素を接触させて、前記高分子化合物のフィルムシートを、ブロック成分Bを構成するポリマー鎖の二酸化炭素含侵した状態でガラス転移温度よりも低温に冷却した後、前記高分子化合物のフィルムシートに含浸されている二酸化炭素を気化させることを特徴とする直径5nm以上80nm以下の孔が多孔で単層で構成され、厚さが100nm以下で高分子化合物により形成されているフィルムシートの製造方法。
- 前記フィルムシートがフイルター用であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載のフィルムシート。
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