JP2005289820A - ペット用全身洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペットを高い洗浄力で洗浄できると共に、洗浄後の皮膚からの水分の蒸散を抑制し、繰り返し洗浄することにより、ペットの皮膚を健全に保つことができるペット用全身洗浄剤組成物の提供。
【解決手段】(A)式(1)又は(2)で表されるセラミド類:0.05〜2重量%
【化1】
Figure 2005289820

〔式(1)中、R1はH又は炭化水素基。Zは-CH2-、-CH=又は-O-。Y1はH、アセチル基、グリセリル基又は-O-Y1で=O。Y2、Y3及びY4はH、OH又はアセトキシ基、R2及びR3はH、OH、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基。R4は炭化水素基又はアルコキシ基。R5はH又は炭化水素基。式(2)中、R6は炭化水素基。R2とR3は二価の炭化水素基。〕
(B)非イオン又はアニオン界面活性剤:10〜50重量%、(C)アルコール類:20〜50重量%、(D)カチオン性又は両性の水溶性高分子化合物:0.05〜5重量%、及び(E)水を含有するペット用全身洗浄剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、セラミド又はセラミド類似物質を含有する、ペット用の全身洗浄剤組成物に関する。
ヒトや哺乳動物の皮膚は、外界からの微生物、化学物質、紫外線等による生物的、化学的又は物理的な侵襲を防御すると共に、水分等の生体必須成分の損失を防ぐバリアー膜として重要な機能を営んでいる。バリアー膜として機能しているのは、表皮最外層に位置する厚さ約20μmの角質層である。角質層は、レンガ状に積み重なった角質細胞を細胞間脂質がモルタルの様に繋ぎ止めることにより、強固なバリアー膜を形成している。この角質細胞間脂質の中で、セラミドはキー成分として脂質バリアーを構築し、皮膚を柔軟でみずみずしく保つために重要な役割を果たしていることが知られている(非特許文献1及び2参照)。
こういった特徴を持つことから、従来セラミドはその類似物質と共に様々な化粧品等に応用されており、既にヒト用のシャンプーとして特許出願等も行われている。例えば、セラミド又はセラミド類縁体としてerythro体:threo体の比率が一定範囲にあるラセミ混合物を使用したもの(特許文献1参照)、セラミド又はグリコセラミドにアニオン性界面活性剤、双極イオン性界面活性剤及びカチオン高分子を組み合わせた、髪のもつれを解きほぐし、良好な美観や感触を与える洗浄剤組成物(特許文献2参照)、セラミド又はグリコセラミドとカチオン界面活性剤を組み合わせたカチオン分散剤(特許文献3参照)等がある。
一方、犬や猫のようなペットは古来人間の友として繋がりを持ってきたが、特に近年ではコンパニオンアニマルとして室内でヒトと同じ環境で日常生活を行うようになってきている。そのため、ハウスダストや有害化学物質によって、皮膚状態が健全でなくなるようなケースが多く見られるようになってきている。このようなハウスダストや有害化学物質の除去を目的として、獣医師からは全身を洗うことが薦められているが、実際には洗うことにより角層の水分保持能が低下し、ドライスキン状態を誘発して、逆に症状が悪化することも認められている。角質層水分量の低減を抑制する目的でアニオン性、両性又は半極性界面活性剤に非イオン界面活性剤と特定のカチオン高分子を組み合わせた洗浄剤組成物が開示されている(特許文献4参照)が、洗浄頻度が通常は月に1回、多くても週に1回程度であるペットに対しては、この洗浄剤で洗浄しても、満足な結果を得ることはできなかった。
Downing D.T., et al., J.Lipid.Res.,24, 759 (1983) Downing D.T., et al., J.Invest.Dermat.,84, 410 (1985) 仏国特許出願公開第2,673,179号明細書 特開平8-59443号公報 特表平6-502660号公報 特開2004-35524号公報
従って、本発明は、洗浄頻度が低く皮脂汚れの強いペットに対しても高い洗浄力を示し、洗浄後の皮膚からの水分の蒸散を抑制し、その結果としてペットの皮膚を健全にすることができるペット用全身洗浄料を提供することを目的とする。
本発明者は、ヒトの角質層に適用されているセラミド又はセラミド類似物質(以下、「セラミド類」という)を、アニオン又は非イオン界面活性剤、カチオン性重合体又は両性重合体、及び一定のアルコール類と共に水中に共存させた組成物が、上記要求を満たすものであることを見出した。
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(E)
(A) 一般式(1)又は(2)で表されるセラミド類:0.05〜2重量%
Figure 2005289820
〔式中、R1はヒドロキシ基、オキソ基若しくはアミノ基が置換してもよい炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基又は水素原子を示し、Zはメチレン基、メチン基又は酸素原子を示し、破線はZがメチン基である場合の不飽和結合を示し、Y1は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、又は隣接する酸素原子とともにオキソ基を形成し、Y2、Y3及びY4は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基又はアセトキシ基を示し(但し、Zがメチン基であるとき、Y2とY3は一方が水素原子で他方は存在せず、−O−Y1がオキソ基であるとき、Y4は存在しない)、R2及びR3は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し、R4はヒドロキシ基、オキソ基又はアミノ基が置換してもよい、主鎖にエーテル結合、エステル結合又はアミド結合を有していてもよい炭素数5〜60の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基又はアルコキシ基を示し、R5は水素原子を示すか、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有してもよい総炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す(但し、R1が水素原子でZが酸素原子であるとき、R5は総炭素数10〜30の炭化水素基であり、R1が水素原子以外の基であるとき、R5は総炭素数1〜8の炭化水素基である)。〕
Figure 2005289820
〔式中、R6は水酸基及び/又はアルコキシ基が置換していてもよい炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、R7は炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示し、R8は炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示す。〕
(B) 非イオン界面活性剤又はアニオン界面活性剤:10〜50重量%
(C) 低級アルコール、芳香族アルコール、並びに多価アルコール及びその誘導体から選ばれるアルコール類:20〜50重量%
(D) カチオン性重合体及び両性重合体から選ばれる水溶性高分子化合物:0.05〜5重量%
(E) 水
を含有するペット用全身洗浄剤組成物を提供するものである。
本発明のペット用全身洗浄剤組成物は、ペットを高い洗浄力で洗浄できると共に、洗浄後の皮膚からの水分の蒸散を抑制することができる。また、この洗浄剤組成物で繰り返しペットを洗浄することにより、ペットの皮膚を健全に保つことができる。
本発明のペット用全身洗浄剤組成物を構成する成分(A)のセラミド及びセラミド類似物質は、角質細胞間に層状構造を形成し、角質細胞の水和や接着に寄与できる天然又は合成の両親媒性物質である。成分(A)のうち一般式(1)で表されるセラミド類において、一般式(1)中のR1としては、ヒドロキシ基が置換してもよい炭素数7〜22の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基又は水素原子が好ましい。Y1としては、水素原子、グリセリル基が好ましい。Y2、Y3及びY4としては、その0〜1個がヒドロキシ基であり、残余が水素原子であるのが好ましい。R2及びR3としては、一方が水素原子又はヒドロキシメチル基であり、他方が水素原子であるのが好ましい。
4としては、ヒドロキシ基又はアミノ基が置換していてもよい炭素数5〜35の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基、又は該炭化水素基のω位に、ヒドロキシ基が置換してもよい炭素数8〜22の直鎖、分岐又は環状の飽和又は不飽和の脂肪酸がエステル結合又はアミド結合したものが好ましい。結合する脂肪酸としては、イソステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸又はリノール酸が好ましい。R5としては、水素原子あるいは、ヒドロキシ基及びヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基から選ばれる1〜3個が置換していてもよい総炭素数1〜8の炭化水素基が好ましい。ここで、ヒドロキシアルコキシ基及びアルコキシ基としては炭素数1〜7のものが好ましい。
一般式(1)で表されるセラミド類に含まれるものとして、天然又は天然型セラミド、及びその誘導体(以下、「天然型セラミド類」と記載する)、更にセラミド類似物質がある。
天然型セラミド類の具体例としては、以下に構造を示すような、スフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン又はスフィンガジエニンがアミド化されたセラミドType1〜7(例えば、J. Lipid Res., 24:759 (1983)の図2、及びJ. Lipid. Res.,35:2069 (1994)の図4記載のブタ及びヒトのセラミド類)が挙げられる。
Figure 2005289820
さらに、これらのN-アルキル体(例えばN-メチル体)も挙げられる。これらは天然からの抽出物及び合成物のいずれでもよく、市販のものを用いることができる。
また、一般式(1)で表されるセラミド類に含まれるセラミド類似物質の好ましい具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2005289820
成分(A)のセラミド類のうち、一般式(2)で表されるジアミド化合物もセラミド類似物質である。一般式(2)中のR6としては、水酸基及び炭素数1〜6のアルコキシ基から選ばれる1〜3個が置換していてもよい炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。なかでも、無置換の炭素数1〜12のアルキル基、又は水酸基が1〜2個、炭素数1〜6のアルコキシ基が1個、若しくは水酸基と炭素数1〜6のアルコキシ基が1個ずつ置換した、炭素数2〜12のアルキル基がより好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基、2-メチルプロピル基、2-エチルヘキシル基、2-ヒドロキシエチル基、9-ヒドロキシノニル基、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-メトキシエチル基、2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル基、9-メトキシノニル基等が挙げられ、なかでも2-ヒドロキシエチル基、メチル基、ドデシル基、2-メトキシエチル基が好ましい。
一般式(2)において、R7としては、炭素数2〜5の、特に炭素数2〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が好ましい。具体的には、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、1-メチルエチレン基、2-メチルエチレン基、1-メチルトリメチレン基、2-メチルトリメチレン基、1,1-ジメチルエチレン基、2-エチルトリメチレン基等が挙げられ、なかでもエチレン基及びトリメチレン基が好ましい。
一般式(2)において、R8としては、炭素数2〜22の直鎖又は分岐鎖の二価炭化水素基が好ましく、特に炭素数11〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基、及び1〜4個の二重結合を有するアルケニレン基が好ましい。具体的には、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、オクタデカメチレン基、1-メチルエチレン基、2-エチルトリメチレン基、1-メチルヘプタメチレン基、2-メチルヘプタメチレン基、1-ブチルヘキサメチレン基、2-メチル-5-エチルヘプタメチレン基、2,3,6-トリメチルヘプタメチレン基、6-エチルデカメチレン基、7-メチルテトラデカメチレン基、7-エチルヘキサデカメチレン基、7,12-ジメチルオクタデカメチレン基、8,11-ジメチルオクタデカメチレン基、7,10-ジメチル-7-エチルヘキサデカメチレン基、1-オクタデシルエチレン基、エテニレン基、1-オクタデセニルエチレン基、7,11-オクタデカジエニレン基、7-エテニル-9-ヘキサデカメチレン基、7,12-ジメチル-7,11-オクタデカジエニレン基、8,11-ジメチル-7,11-オクタデカジエニレン基等が挙げられる。このうち、7,12-ジメチルオクタデカメチレン基、7,12-ジメチル-7,11-オクタデカジエニレン基、オクタデカメチレン基、ウンデカメチレン基、トリデカメチレン基が特に好ましい。
特に好ましいセラミド類(2)は、R6、R7及びR8として、それぞれ上で挙げた好ましい基を組み合わせた化合物であり、その具体例として、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2005289820
Figure 2005289820
一般式(1)又は(2)で表されるセラミド類は、成分(A)として2種以上を併用することもでき、またその含有量は、本発明のペット用全身洗浄剤組成物中の0.05〜2重量%であるが、0.1〜1.5重量%であることが、洗浄後の皮膚からの水分蒸散量を抑制する点、及び肌感触の点から好ましい。
本発明のペット用全身洗浄剤組成物を構成する成分(B)のうち非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;モノカプリル酸グリセリン、モノカプリン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノイソステアリン酸グリセリン等のグリセリン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類;硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン(以下「POE」という)ソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類;POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類;POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類;POEモノオレエート、POEジステアレート、POEジオレエート、ステアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類;POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE 2-オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類;POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類;POE・ポリオキシプロピレン(以下「POP」という)セチルエーテル、POE・POP 2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類;テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類;POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油あるいは硬化ヒマシ油誘導体;POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体;ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド;オクチルグルコシド、ドデシルグルコシド、テトラデシルグルコシド、ヘキサデシルグルコシド等のアルキルグルコシド類;POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等を挙げることができる。これらの非イオン界面活性剤のうち、アルキルグルコシド類が起泡性の点から好ましい。
また、成分(B)のうちアニオン界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩;POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩;ラウロイルサルコシンナトリウム等のN-アシルサルコシン酸塩;N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩;ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩;リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等のN-アシルグルタミン酸塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩;ロート油等の硫酸化油、POEアルキルエーテルカルボン酸、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。これらのアニオン界面活性剤のうち、アルキルエーテル硫酸エステル塩、N-アシルグルタミン酸塩が、皮膚刺激性の低さの面から好ましい。
これら非イオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤は、成分(B)として2種以上を併用することもでき、またその含有量は、本発明のペット用全身洗浄剤組成物中の10〜50重量%であるが、15〜40重量%であることが、洗浄性の点、成分(A)を皮膚上に残留させ、皮膚からの水分蒸散量を効果的に抑制する点から好ましい。
成分(A)のセラミド類と成分(B)の非イオン界面活性剤又はアニオン界面活性剤との比率は、十分な洗浄性を有し、かつ成分(A)の皮膚への残存量を最適にする点から、(A)/(B)=0.005〜0.1、特に0.006〜0.05の重量比とすることが好ましい。
本発明のペット用全身洗浄剤組成物を構成する成分(C)のうち、低級アルコールは、炭素数2〜5の直鎖又は分岐のアルコール、具体的には、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール等が挙げられる。芳香族アルコールとしては、ベンジルアルコール、2-ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール等が挙げられる。多価アルコール又はその誘導体としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、イソプレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6-ヘキサントリオール等の3価のアルコール;ペンタエリスリトール等の4価アルコール;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等のエチレングリコールエーテル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコール重合体アルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル等のプロピレングリコールアルキルエーテル類;ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等のジプロピレングリコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の2価アルコールエーテルエステル;キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキル(又はアルケニル)エーテル;エチレングリコールジアジペート、エチレングリコールジサクシネート等の2価アルコールジエステル;キシリトール、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等の糖類又は糖アルコール類;グリソリッド、テトラハイドロフルフリルアルコール等が挙げられる。
これらアルコール類のうち、低級アルコールとしてはエタノールが、芳香族アルコールとしてはベンジルアルコールが、多価アルコールとしてはグリセリンや1,3-ブチレングリコールが、保存安定性の点から好ましい。
これらアルコール類は、2種以上を併用することもでき、またその含有量は、本発明のペット用全身洗浄剤組成物中の20〜50重量%であるが、25〜40重量%であることが、洗浄性の点、成分(A)を均一に分散させ、被毛の仕上がり感を向上させる点、及び成分(A)を皮膚上に残留させ、皮膚からの水分蒸散量を効果的に抑制する点から好ましい。
本発明のペット用全身洗浄剤組成物を構成する成分(D)のうち、カチオン性重合体としては、例えばカチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、ジアリル4級アンモニウム塩重合物、及び4級化ポリビニルピロリドン誘導体、カチオン性シリコーン重合体等が挙げられる。
これらのうち、カチオン化セルロース誘導体としては、次の一般式(3)で表されるものが好ましい。
Figure 2005289820
〔(3)式中、Aはアンヒドログルコース単位の残基を示し、aは50〜20000の整数を示し、各R9は、それぞれ次の一般式(4)で表される置換基を示す。〕
Figure 2005289820
〔(4)式中、R10及びR11は炭素数2又は3のアルキレン基を示し、bは0〜10の整数を示し、cは0〜3の整数を示し、dは0〜10の整数を示し、R12は炭素数1〜3のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を示し、R13、R14及びR15は同一でも異なってもよく、炭素数20以下のアルキル基、アリール基若しくはアラルキル基を示し、又は式中の窒素原子を含む複素環を形成する。X1 -は陰イオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン等)を示す。〕
カチオン化セルロース誘導体のカチオン置換度は、0.01〜1、すなわちアンヒドログルコース単位あたりのcの平均値は、0.01〜1、特に0.02〜0.5であるのが好ましい。また、b+dの合計は平均1〜3である。置換度は、0.01以下では十分でなく、また1を超えてもかまわないが、反応収率の点より1以下が好ましい。R13、R14及びR15は、全てがメチル基、又は2つが炭素数1〜3の短鎖アルキル基であり残り1つが炭素数10〜20の長鎖アルキル基であることが好ましい。カチオン化セルロース誘導体の分子量は、約10万〜800万の間が好ましい。
カチオン性澱粉としては次の一般式(5)で表されるものが好ましい。
Figure 2005289820
〔(5)式中、Bは澱粉残基を示し、R16は炭素数1〜5のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を示し、R17、R18及びR19は同一でも異なってもよく、炭素数10以下のアルキル基、アリール基若しくはアラルキル基を示し、又は式中の窒素原子を含む複素環を形成する。X2 -は陰イオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン等)を示し、eは正の整数を示す。〕
カチオン性澱粉は、カチオン置換度が0.01〜1、特に0.02〜0.5、すなわち無水グルコース単位当り0.01〜1、特に0.02〜0.5個のカチオン基が導入されたものが好ましい。置換度は、0.01以下では十分でなく、また1を超えてもかまわないが、反応収率の点より1以下が好ましい。
カチオン化グアーガム誘導体としては、次の一般式(6)で表されるものが好ましい。
Figure 2005289820
〔(6)式中、Dはグアーガム残基を示し、R20は炭素数1〜5のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を示し、R21、R22及びR23は同一でも異なってもよく、炭素数10以下のアルキル基、アリール基若しくはアラルキル基を示し、又は式中の窒素原子を含む複素環を形成する。X3 -は陰イオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン等)を示し、fは正の整数を示す。〕
カチオン化グアーガム誘導体は、カチオン置換度が0.01〜1、特に0.02〜0.05、すなわち0.01〜1個、特に0.02〜0.5個のカチオン基が糖ユニットに導入されたものが好ましい。この型のカチオン性ポリマーは、特公昭58-35640号公報、特公昭60-46158号公報及び特開昭58-53996号公報中に記載されており、例えばセラニーズ−シュタイン・ホール社から商標名ジャガーで市販されている。
ジアリル4級アンモニウム塩重合物又はジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物としては、次の一般式(7)又は(8)で表されるものが好ましい。
Figure 2005289820
〔(7)及び(8)式中、R24及びR25は同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(炭素数1〜18)、アリール基、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基又はカルボアルコキシアルキル基を示し、R26、R27、R28及びR29は同一でも異なってもよく、水素原子、低級アルキル基(炭素数1〜3)又はフェニル基を示し、X4 -は陰イオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、硝酸イオン等)を示し、gは1〜50の整数を示し、hは0〜50の整数を示し、iは150〜8000の整数を示す。〕
ジアリル4級アンモニウム塩重合物及びジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物の分子量は、約3万〜200万、特に10万〜100万が好ましい。
4級化ポリビニルピロリドン誘導体としては、次の一般式(9)で表されるものが好ましい。
Figure 2005289820
〔(9)式中、R30は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R31、R32及びR33は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基又はカルボアルコキシアルキル基を示し、Yは酸素原子又はイミノ基を示し、X5 -は陰イオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、スルホン酸イオン、炭素数1〜4のアルキル硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン等)を示し、lは1〜10の整数を示し、jとkはその和が20〜8000となる整数を示す。〕
4級化ポリビニルピロリドン誘導体の分子量は、1万〜200万、特に5万〜150万が好ましい。上記の4級化ポリビニルピロリドン誘導体中に含まれるカチオン性窒素の含有量は、十分な効果及び経済性の点から、4級化ポリビニルピロリドン誘導体に対して0.004〜0.2重量%、特に0.01〜0.15重量%が好ましい。
また、カチオン性シリコーン重合体の代表的なものとしては、次の一般式(10)で表される、平均分子量が約3000〜100000のものが挙げられる。これはアモジメチコーン(Amodimethicone)の名称でCTFA辞典(米国Cosmetic Ingredient Dictionary)第3版中に記載されている。このカチオン性シリコーン重合体は、水性乳濁液として用いられることが好ましい。
Figure 2005289820
〔(10)式中、m及びnは分子量に依存する整数を示す。〕
更に、本発明のペット用全身洗浄剤組成物を構成する成分(D)のうち、両性重合体は、酸性ビニル単量体と塩基性ビニル単量体とを共重合させることにより、また両性単量体を重合させることにより、あるいは合成又は天然の高分子にその性質に応じて酸性基、塩基性基、酸性基と塩基性基の両者あるいは両性基を導入することにより製造することができる。両性重合体の代表例としては、以下のものが挙げられる。
(i)酸性ビニル単量体と塩基性ビニル単量体との共重合物
典型的なものとしては、酸性ビニル単量体又はその塩45〜55モル%及び塩基性ビニル単量体又はその塩55〜45モル%からなる単量体混合物を、公知のラジカル重合開始剤の存在下で、また公知の促進剤の存在下又は不在下、150℃で共重合することにより得られる両性共重合体を挙げることができる。ここにいうモル比はそれぞれのビニル単量体が1分子中に1つの酸性基又は塩基性基を有する場合をいい、1分子中に複数個の酸性基又は塩基性基を有する単量体の場合は、正味の電荷がほぼ0となるよう適宜モル比を調整する。
酸性ビニル単量体とは、1分子中に、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基等の酸性基と、重合可能なビニル基とを有する化合物であって、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル安息香酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、3-メタクリルプロパンスルホン酸等の不飽和一塩基酸、及びイタコン酸、マレイン酸、フマール酸等の不飽和二塩基酸、並びにこれらのモノエステル等を挙げることができる。また、それらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
塩基性ビニル単量体とは、1分子中に、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基等の塩基性基と、重合可能なビニル基とを有する化合物であって、例えば、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、ジメチルアリルアミン、ジアリルメチルアミン等及びその4級化物を挙げることができる。
4級化物としては、上記化合物のアミノ基における水素化物、メチル化物、エチル化物等であって、対アニオンが塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、メチル硫酸イオン等である化合物が挙げられる。
この重合にあたって、酸性ビニル単量体及び塩基性ビニル単量体以外に、酸性ビニル単量体及び塩基性ビニル単量体と共重合可能な他のビニル単量体を、任意の第3成分として共重合することもできるが、この他のビニル単量体の割合は、全単量体に対し60モル%以下に抑えることが必要である。この他のビニル単量体は、ラジカル重合開始剤により重合可能なモノビニル化合物であって、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル類、スチレン、α-メチルスチレン等のスチレン化合物、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルエーテル、酢酸ビニル等が挙げられる。
(ii)両性単量体の重合物
典型的なものとして、次の一般式(11)で表される両性単量体を、ラジカル重合開始剤の存在下で20〜130℃の温度範囲で重合して得られる両性重合体が挙げられる。
Figure 2005289820
〔式(11)中、R34、R37及びR38は水素原子又はメチル基を示し、R35及びR36はメチル基又はエチル基を示し、Eは−O−又は−NH−を示し、X6は−CO2、−SO3又は−PHO3を示し、s及びtは1〜3の整数を示す。〕
一般式(11)で表される両性単量体は、適当なアクリル酸又はメタクリル酸のアミノアルキルエステル又はアミノアルキルアミドとラクトン、サルトン又は環状ホスファイドとの反応によって合成することができる。
これらの化合物としては、例えば、3-ジメチル(メタクロイルオキシエチル)アンモニウム・プロパンスルホネート、3-ジメチル(メタクロイルアミドプロピル)アンモニウム・プロパンスルホネート等を挙げることができる。
この重合にあたって、両性単量体以外に、共重合可能な他のビニル単量体を任意成分として共重合することもできるが、この他のビニル単量体の割合は、全単量体に対し60モル%以下に抑える必要がある。この他のビニル単量体は、ラジカル重合開始剤により重合可能なモノビニル化合物であって、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル類、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン化合物、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルエーテル、酢酸ビニル等が挙げられる。
上述のカチオン性重合体又は両性重合体は、二種以上を併用することもでき、またその含有量は、本発明のペット用全身洗浄剤組成物中の0.05〜5重量%であるが、0.1〜3重量%であることが、成分(A)を均一に皮膚上に残留させ、皮膚からの水分蒸散量を効果的に抑制する点及び皮膚感触の点から好ましい。
更に、本発明のペット用全身洗浄剤組成物を構成する成分(E)の水としては、公知の方法で精製された水を用いることができる。
本発明のペット用全身洗浄剤組成物には、上記成分(A)〜(E)のほかに、通常洗浄剤等に用いられる他の成分、例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級アルコール、エステル類、シリコーン類、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、保湿剤、成分(D)以外の水溶性高分子化合物、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等を、必要に応じて適宜配合することができる。
本発明のペット用全身洗浄剤組成物は、ペットに対して、通常のシャンプーと同じように使用することができる。この洗浄剤組成物でペットを洗うと、70%以上の高い洗浄率と、皮膚からの水分蒸散量を7.0g/m2・h以下に抑えることができる。そしてこの洗浄剤で繰り返し洗浄することにより、ペットの皮膚が健全な状態になる。
実施例1〜3及び比較例1〜5
表1記載の成分を配合したペット用全身洗浄剤組成物を調製し、下記の評価を行い、結果を表1に示した。
〔評価方法〕
(1)皮脂の洗浄率
洗浄前の犬の腰部の被毛を、2.5cm×2.5cm毛刈りし、毛刈り部位をアセトン/エーテル(2/1)で20秒間×3回抽出する。除去した被毛も同じくアセトン/エーテル(2/1)で室温1時間で抽出する。両者を合わせた後に溶媒を乾燥窒素ガスにて除去し、皮脂重量を測定する(W0)。表1の洗浄剤組成物で犬の全身を洗浄した後に、先に毛刈りをした腰部以外の部位について同様に毛刈り、皮膚及び被毛からの溶媒抽出、及び溶媒除去の処理をして皮脂重量を測定する(W1)。洗浄率を下記式に従って算出した。
洗浄率(%)=〔(W0−W1)/W0〕×100
(2)経皮水分損失量の測定
装置は「表面技術」第52巻708-712頁(2001)に記載の装置を使用した。洗浄の前後で、プローブを毛刈りした皮膚に押しあてると、乾燥空気が皮膚表面に導入されて時間とともに水晶発振子の周波数(F)が減少していき、やがてほぼ一定値となる。数値がほぼ一定になった部分の値をもとに下記式に従って経皮水分損失量を算出した。
経皮水分損失量(g/m2・h)=(ΔF×ρ×V)/(100×A×k)
A: 測定面積(m2
k: センサー定数(1/Hz)
ΔF: 周波数シフト(Hz)
ρ: 飽和水蒸気の密度(kg/m3
V: キャリアガスの流速(m3/s)
(3)皮膚症状
アトピー性皮膚炎に罹患している犬45頭を5頭ずつ9群に分け、実施例1〜3及び比較例1〜5の8種の洗浄剤で、それぞれ3ヶ月間に週2回の頻度で洗浄し、3ヶ月後での「かゆみ」、「フケ」、「皮膚の乾燥状態」及び「紅斑」の改善効果を試験開始前と比較評価した。評価基準は以下のとおり。
・かゆみ:試験開始前と終了後に飼主に11段階(0:全くかゆがらない〜10:絶えず掻いている)のかゆみスケールを渡し、犬のかゆがる程度を評価した。試験前後でのかゆみ変化の平均値より、以下の基準に従って判定した結果を表1に示す。
◎:かゆみが平均で3以上改善
○:かゆみが平均で2以上3未満の改善
△:かゆみが平均で0を超え2未満の改善
×:かゆみが平均で不変か悪化
・フケ,乾燥,紅斑:試験開始前と終了後に専門医が5段階(1:症状がない〜5:強い症状)で評価した。試験前後での症状変化の平均値より、以下の基準に従って判定した結果を表1に示す。
◎:症状が平均で2以上改善
○:症状が平均で1以上2未満の改善
△:症状が平均で0を超え1未満の改善
×:症状が平均で不変か悪化
Figure 2005289820
実施例1〜3では、洗浄率が70%以上、経皮水分損失量の洗浄による増加が7.0g/m2・h以下であり、これらの洗浄剤を3ヶ月間使用することにより、「かゆみ」、「フケ」、「皮膚の乾燥状態」及び「紅斑」の顕著な改善が認められた。比較例1、3及び4は洗浄率は70%以上あったが、経皮水分損失量の洗浄による増加が7.0g/m2・h以上あり、これらを使用した場合には紅斑の改善は若干見られたが、皮膚の乾燥に伴い、かゆみやフケが増悪した。比較例2及び5においては、洗浄力が70%以下と低く、アレルゲンの除去が不十分であるために紅斑が増悪し、それに伴い、かゆみも悪化した。
実施例4〜7及び比較例6
表2記載の成分を配合したペット用全身洗浄剤組成物を調製し、前記と同様に評価を行った結果を表2に示す。
Figure 2005289820
実施例4〜7では、洗浄率が70%以上、経皮水分損失量の洗浄による増加が7.0g/m2・h以下であり、これらの洗浄剤を3ヶ月間使用することにより、「かゆみ」、「フケ」、「皮膚の乾燥状態」及び「紅斑」の顕著な改善が認められた。一方、特開2004-35524号公報(特許文献4)の実施例42に類似した処方である比較例6においては、洗浄後の角質水分量の低減を抑制するために洗浄力を落としてあり(洗浄率:45%)、この洗浄剤で3ヶ月間洗うことにより、かゆみ、紅斑という皮膚症状が悪化した。

Claims (1)

  1. 次の成分(A)〜(E)
    (A) 一般式(1)又は(2)で表されるセラミド類:0.05〜2重量%
    Figure 2005289820
    〔式中、R1はヒドロキシ基、オキソ基若しくはアミノ基が置換してもよい炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基又は水素原子を示し、Zはメチレン基、メチン基又は酸素原子を示し、破線はZがメチン基である場合の不飽和結合を示し、Y1は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、又は隣接する酸素原子とともにオキソ基を形成し、Y2、Y3及びY4は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基又はアセトキシ基を示し(但し、Zがメチン基であるとき、Y2とY3は一方が水素原子で他方は存在せず、−O−Y1がオキソ基であるとき、Y4は存在しない)、R2及びR3は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し、R4はヒドロキシ基、オキソ基又はアミノ基が置換してもよい、主鎖にエーテル結合、エステル結合又はアミド結合を有していてもよい炭素数5〜60の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基又はアルコキシ基を示し、R5は水素原子を示すか、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有してもよい総炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す(但し、R1が水素原子でZが酸素原子であるとき、R5は総炭素数10〜30の炭化水素基であり、R1が水素原子以外の基であるとき、R5は総炭素数1〜8の炭化水素基である)。〕
    Figure 2005289820
    〔式中、R6は水酸基及び/又はアルコキシ基が置換していてもよい炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、R7は炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示し、R8は炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示す。〕
    (B) 非イオン界面活性剤又はアニオン界面活性剤:10〜50重量%
    (C) 低級アルコール、芳香族アルコール、並びに多価アルコール及びその誘導体から選ばれるアルコール類:20〜50重量%
    (D) カチオン性重合体及び両性重合体から選ばれる水溶性高分子化合物:0.05〜5重量%
    (E) 水
    を含有するペット用全身洗浄剤組成物。
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