JP2005289521A - ウエットティッシュ包装体 - Google Patents

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佳文 仁木
Sanae Ishikawa
早苗 石川
Hirofumi Nakanishi
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Abstract

【課題】 良好な風合いを保持し、ウエットティッシュの残り枚数を検知でき、且つ簡易に製造できるウエットティッシュ包装体を提供すること。
【解決手段】 収納体11内に多数枚のウエットティッシュが積層収納されたウエットティッシュ包装体10であって、ウエットティッシュの底面側から所定枚数目の1又は2以上のシートとして、セルロース繊維を主体として形成されたシートを着色した着色シートを用い、該着色シートをそれ以外のシート12aと視覚により識別可能な残り枚数検知用シート12bとなしてある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、収納体内に多数枚のウエットティッシュが積層収納されたウエットティッシュ包装体に関し、更に詳しくは、ウエットティッシュの衛生や使用感に悪影響を及ぼすことなく、ウエットティッシュの残り枚数を検知できるウエットティッシュ包装体に関する。
従来より、収納体内に多数枚のウエットティッシュが積層収納されたウエットティッシュはよく知られている(例えば、特許文献1参照)。
このウエットティッシュ包装体は、そのまま、又はプラスチック製容器に収納体ごと収容し、収納体に形成された取出口からウエットティッシュを一枚ずつ取り出して使用するものである。この様な従来のウエットティッシュ包装体では、ウエットティッシュに含浸された清拭剤や化粧料等の蒸発を回避できるように、収納体は蒸気透過性の低い材料から形成されている。
しかし、収納体を形成するのに適切であり且つ上記透過性の低い材料は通常不透明なものであるため、上述の様な従来のウエットティッシュ包装体では、収納されたウエットティッシュの残り枚数を外部から検知できない欠点がある。
そこで、このような欠点を排除するために、箱入りティッシュペーパー等では、一定の残り枚数の位置に、他のペーパーとは異なる色に着色したティッシュペーパーを配置する技術が採用されている。しかし、この技術をウエットティッシュ包装体に適用してウエットティッシュを着色すると、着色剤が上下のウエットティッシュに移行し易く着色されたシートをその他のシートと明確に区別できない問題を生じる場合があり、また、着色剤が被清拭者に移行して、衛生面に悪影響を及ぼしたり被清拭者に不快感を与える等の問題を生じる場合がある。
実開昭58−55694号公報
従って、本発明の目的は、ウエットティッシュの衛生や使用感に悪影響を及ぼすことなく、ウエットティッシュの残り枚数をはっきりと検知できるウエットティッシュ包装体を提供することにある。
本発明は、収納体内に多数枚のウエットティッシュが積層収納されたウエットティッシュ包装体において、上記ウエットティッシュの底面側から所定枚数目の1又は2以上のシートとして着色された合成繊維を含有してなるシートを用い、該シートをそれ以外のシートと視覚により識別可能な残り枚数検知用シートとなしてあることを特徴とするウエットティッシュ包装体を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明のウエットティッシュ包装体によれば、ウエットティッシュの衛生や使用感に悪影響を及ぼすことなく、ウエットティッシュの残り枚数が検知できる。
以下、本発明のウエットティッシュ包装体の一実施形態を図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明のウエットティッシュ包装体の一実施形態を示す縦断面図である。
本実施形態のウエットティッシュ包装体10は、図1に示す様に、収納体11内に多数枚のウエットティッシュ12が積層収納されたウエットティッシュ包装体であり、これらの各構成については従来の公知技術と同じである。
而して、本実施形態のウエットティッシュ包装体10では、上記ウエットティッシュの底面側から所定枚数目の1又は2以上のシートとして着色された合成繊維を含有してなるシートを用い、該シートをそれ以外のシート12aと視覚により識別可能な残り枚数検知用シート12bとなしてある。
本実施形態について更に詳述すると、上記収納体11は、アルミ箔の両面にプラスチックラミネート加工を施したフィルムを筒状に形成し、その開口端部を封着して形成したものである。収納体11の上面には、その中央部が楕円形形状に開口されてウエットティッシュ取り出し用の取出口13が形成されている。また収納体11の上面には開閉蓋用ラベル14が剥離自在に貼付さており、この開閉蓋用ラベル14によって取出口13が開閉されるようになっている。
上記ウエットティッシュ12は、各シートがその上下のシートと噛み合った状態で折り畳まれて、収納体11の取出口13からポップアップ式に一枚ずつ取り出し可能に収納体11に収納されている。
上記それ以外のシート12aとしては、コットンや木材パルプの繊維をシート化し、清拭剤を含浸させたもの等、従来より用いられるウエットティッシュを特に制限なく用いることができる。
上記残り枚数検知用シート12bは、着色された合成繊維をそれ以外のシート12aと同様の繊維に混合してシート化し、且つ清拭剤を含浸させたものであり、水系中においても該着色が落ちないようになっている。そしてウエットティッシュ12の残り枚数10枚目の位置に、それ以外のシート12aと同様に折り畳まれた状態で収納されている。
着色された上記合成繊維は、残り枚数検知用シート12bのほぼ全面に万遍なく混合されており、残り枚数検知用シート12bを構成する繊維全部のうち好ましくは50%以下、より好ましくは0.1〜20%の割合で混合されている。上記合成繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等を用いることができ、ポリエステル等が好ましい。
上述の構成を有する本実施形態のウエットティッシュ包装体10では、ウエットティッシュ12を順番に引き出していき、残り枚数が10枚目になると、残り枚数検知用シート12bが引き出され、目視によりウエットティッシュ12の残り枚数が検知される。
この様に、本実施形態のウエットティッシュ包装体10によれば、残り枚数が所定数となると残り枚数検知用シート12bが引き出され、ウエットティッシュ12の残り枚数が検知でき、新たなウエットティッシュ包装体を用意するための目印とすることができる。
そして、残り枚数検知用シート12bは、予め着色された合成繊維を混合してシート化することにより着色されているので、それ以外のシート12aとともに折り畳まれ清拭剤等の液体を含浸させ収納体11に収納しても、残り枚数検知用シート12bから隣接するそれ以外のシート12aや被清拭者への色移りが発生しない。従って、残り枚数検知用シート12bをそれ以外のシート12aと明確に区別でき、衛生的に且つ良好な使用感で使用することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更可能である。
例えば、ウエットティッシュのうち残り枚数10枚目に限らず、1箇所又は2箇所以上の適当な位置のシートを残り枚数検知用シート12bとしてもよい。2箇所以上の位置に残り枚数検知用シート12bを配する場合には、それぞれの残り枚数検知用シート12bは、異なる色に着色された合成繊維を混合したり、同一の着色された合成繊維を異なる割合で混合することによって、互いに区別できるようにしておくことが望ましい。
着色された合成繊維は、残り枚数検知用シート12bがそれ以外のシート12aから良好に識別でき且つそれ以外のシート12aと同様に良好な風合いを保つためには、好ましくは残り枚数検知用シート12bを構成する繊維中0.1%〜50%混合されており、より好ましくは0.1%〜20%混合されている。
尚、本発明のウエットティッシュ包装体の残り枚数検知用シートの製造方法としては、特に限定されるものではないが、図2及び図3に示すような残り枚数検知用シートの製造装置20,30を用いて製造することができる。
図2に示す残り枚数検知用シートの製造装置20について説明すると、本製造装置20は、ネット状の搬送ベルト21aを有するベルトコンベア21と、該搬送ベルト21a上に繊維ウェブを供給する第1のカード機22及び第2のカード機23と、上記搬送ベルト21aに供給され搬送される繊維ウェブに向けてジェット水流を噴射してこれらの繊維ウェブを交絡させるノズル24とを備えている。
この製造装置20によれば、搬送ベルト21a上に、第1のカード機22及び第2のカード機23のうちの一方からそれ以外のシート(従来のウエットティッシュ)12aの材料である繊維の繊維ウェブ(以下従来の繊維ウェブ)Wが供給され、他方からは着色された合成繊維の繊維ウェブ(以下合成繊維の繊維ウェブ)Cが供給され、上記搬送ベルト21a上を搬送される上記従来の繊維ウェブW及び上記合成繊維の繊維ウェブCの混合体にノズル24からジェット水流が噴射され、上記従来の繊維ウェブW及び上記合成繊維の繊維ウェブCを交絡されシート化されて残り枚数検知用シートが製造される。
図2に示す残り枚数検知用シートの製造装置20及び残り枚数検知用シートの製造方法では、第2のカード機23を停止させることによりその他のウエットティッシュ(従来より通常用いられているウエットティッシュ)を製造したり、また、第2のカード機23を他の着色された合成繊維を供給させるものに替えて、他の色に着色された残り枚数検知用シートを製造することができる利点がある。
図3に示す残り枚数検知用シートの製造装置30について説明すると、本製造装置30は、図2の第1のカード機22と第2のカード機23に代えて、1基のカード機31のみを備えている。
この製造装置30によれば、上記カード機31から従来の繊維ウェブWと着色された合成繊維の繊維ウェブCの両方が供給され、上記搬送ベルト21a上で搬送される従来の繊維ウェブWと着色された合成繊維の繊維ウェブCにノズル24からジェット水流が噴射されて上記従来の繊維ウェブWと上記合成繊維の繊維ウェブCが交絡されシート化されて残り枚数検知用シートが製造される。
本発明のウエットティッシュ包装体の一実施形態を示す縦断面図である。 本発明のウエットティッシュ包装体の残り枚数検知用シートの製造装置の一例を示す概略構成図である。 本発明のウエットティッシュ包装体の残り枚数検知用シートの製造装置の他の例を示す概略構成図である。
符号の説明
10 ウエットティッシュ包装体
11 収納体
12 ウエットティッシュ
12a それ以外のシート
12b 残り枚数検知用シート
13 取出口
14 開閉蓋用ラベル

Claims (1)

  1. 収納体内に多数枚のウエットティッシュが積層収納されたウエットティッシュ包装体において、
    上記ウエットティッシュの底面側から所定枚数目の1又は2以上のシートとして着色された合成繊維を含有してなるシートを用い、該シートをそれ以外のシートと視覚により識別可能な残り枚数検知用シートとなしてあることを特徴とするウエットティッシュ包装体。

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