JP2005289113A - 降雨判定装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡素な構成でコストパフォーマンスに優れる降雨判定装置及び方法を提供する。
【解決手段】 ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する装置において、前記払拭動作毎にこの動作を検出する検出部22と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するタイマー24と、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するカウンタ23と、該カウンタ23による計数が所定回数連続で検出されると降雨と判定する判定部25とを有する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、車両のオートライトシステム等に好適な降雨判定装置及び方法に関する。
従来、車両に用いられる降雨判定装置及び方法として、ワイパーの各動作モード(間欠、低速、高速)に応じて計時及び払拭回数の計数を行い、時間及び払拭回数が所定値に達した時点で降雨と判定するよう構成されたものがある(例えば特許文献1参照)。これは、例えば間欠モードであれば第一の時間を計時するタイマー及び該時間内の払拭回数を計数するカウンタとを有すると共に、低速及び高速モードにおいても各々対応するタイマー及びカウンタを有し、これらをワイパーの動作モードに応じて異なる条件で制御している。
特開2000−168435号公報
しかしながら、上述の如くワイパーの各動作モードに応じて専用のタイマー及びカウンタ有すると共に、これらを各々異なる条件で制御することは、降雨判定装置及び方法の構成を煩雑にするという問題がある。特に、該装置及び方法の車両オートライトシステムへの適用を考慮した場合、オートライトシステム自身が照度センサを用いる等により比較的高価なシステムであるのに対し、構成の煩雑化によりさらに高価なシステムとなれば、該システムの適用車両が限られて汎用性を低下させるという問題がある。
そこでこの発明は、簡素な構成でコストパフォーマンスに優れる降雨判定装置及び方法を提供する。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する装置において、前記払拭動作毎にこの動作を検出する手段(例えば実施例の検出部22)と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するタイマー(例えば実施例のタイマー24)と、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するカウンタ(例えば実施例のカウンタ23)と、該カウンタによる計数が所定回数連続で検出されると降雨と判定する手段(例えば実施例の判定部25)とを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載した発明は、ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する方法であって、前記払拭動作毎にこの動作を検出するステップ(例えば実施例のステップS6)と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するステップ(例えば実施例にステップS5)と、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するステップ(例えば実施例のステップS3)と、該計数が所定回数連続で検出されると降雨と判定するステップ(例えば実施例のステップS9)とを有することを特徴とする。
上記構成によれば、タイマー及びカウンタを単一にすると共に、単一の条件下で計時及び払拭回数の計数を行うことが可能となる。
請求項3に記載した発明は、車両外部の照度を検出する照度検出手段(例えば実施例の照度センサ11)と、ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する降雨判定手段(例えば実施例の降雨判定回路21)と、前記照度検出手段により検出された値が、予め設定された所定値より低ければ車両に備わる前照灯(例えば実施例のヘッドライト14)を点灯すると共に、前記降雨判定手段により所定条件が満足されると、前記所定値を変更する点灯制御手段(例えば実施例の点灯制御回路26)とを有する車両オートライト用降雨判定装置において、前記降雨判定手段は、前記払拭動作毎にこの動作を検出する手段(例えば実施例の検出部22)と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するタイマー(例えば実施例のタイマー24)と、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するカウンタ(例えば実施例のカウンタ23)とを備え、前記所定条件は、前記払拭動作毎の前記所定期間が経過する前の払拭回数が所定回数連続で検出されることを特徴とする。
また、請求項4に記載した発明は、車両外部の照度を検出する照度検出手段(例えば実施例の照度センサ11)と、ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する降雨判定手段(例えば実施例の降雨判定回路21)と、前記照度検出手段により検出された値が、予め設定された所定値より低ければ車両に備わる前照灯(例えば実施例のヘッドライト14)を点灯すると共に、前記降雨判定手段により所定条件が満足されると、前記所定値を変更する点灯制御手段(例えば実施例の点灯制御回路26)とを有する車両オートライト用降雨判定方法において、前記降雨判定手段は、前記払拭動作毎にこの動作を検出するステップ(例えば実施例のステップS6)と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するステップ(例えば実施例のステップS5)と、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するステップ(例えば実施例のステップS3)とを実行し、前記所定条件は、前記払拭動作毎の前記所定期間が経過する前の払拭回数が所定回数連続で検出されることを特徴とする。
上記構成によれば、既存のワイパーの払拭動作に基づく降雨状況の判定結果に応じて、前照灯の点灯タイミングを変更することが可能となる。すなわち、フォトダイオード等からなる雨滴センサを用いた場合と比べて安価な構成となり、比較的高価な車両オートライトシステムにも組み合わせ易くなる。
請求項1,2に記載した発明によれば、部品構成を簡素化すると共に煩雑な制御を不要とすることで、コストパフォーマンスを向上させ、かつ故障率を低減させて信頼性を高めることができる。
請求項3,4に記載した発明によれば、車両オートライトシステムにも容易に組み合わせることができ、車両の商品性を向上させることができる。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、この実施例における降雨判定装置が組み合わされた車両オートライトシステムを示す構成図であり、本図に示すように、該車両オートライトシステムは、車両外部の走行環境の照度(明るさ)を検出する照度センサ(照度検出手段)11と、該照度センサ11からの検出信号が入力されるオートライト制御ユニット12と、該オートライト制御ユニット12からの指示信号が入力されて各機器への実負荷を制御するヘッドライト/フロントワイパー制御ユニット13とを備える。
オートライト制御ユニット12及びヘッドライト/フロントワイパー制御ユニット13は、コンビネーションSW(スイッチ)ユニット15と共に多重通信線を介して接続されており、イグニッションON時でかつオートスイッチ16(オートライト作動スイッチ)ON時には、オートライト制御ユニット12にコンビネーションSW(スイッチ)ユニット15を介してオートスイッチ信号(図中F2で示す)が入力されると共に、照度センサ11から車外照度の検出信号が入力される。これら各信号に基づき、オートライト制御ユニット12においてヘッドライト(前照灯)14の点灯あるいは消灯の判断がなされ、該判断に応じた指示信号(図中F3で示す)がヘッドライト/フロントワイパー制御ユニット13に入力されてヘッドライト14におけるロービーム及びスモールランプが点灯あるいは消灯する。
また、ヘッドライト/フロントワイパー制御ユニット13はワイパーモータ17の駆動も制御している。このワイパーモータ17の駆動軸には、スライダクランク機構を介して不図示のフロントワイパー(以下、単にワイパーという)が連結され、前記駆動軸が一回転する毎に前記ワイパーが一回の払拭動作を行うようになっている。このようなワイパーモータ17が、イグニッションON時に、コンビネーションSWユニット15において選択された動作モードでワイパーを動作させるべく駆動制御される。
コンビネーションSWユニット15においては、ワイパーのOFF状態の他に、該ワイパーの間欠作動モード、低速作動モード、及び高速作動モードの三つの作動モードを選択可能である。また、前記間欠作動モードが選択された際には、ワイパーの間欠時間を例えば2秒以上15秒未満の間で可変設定可能である。
また、ワイパーモータ17からは、前記駆動軸の一回転(ワイパーの一払拭動作)毎にワイパー動作信号(図中F1で示す)が出力される。このワイパー動作信号は、ワイパーの払拭動作をON、OFFに置き換えた信号であり、該ワイパー動作信号がヘッドライト/フロントワイパー制御ユニット13を介してオートライト制御ユニット12に入力される。オートライト制御ユニット12においては、ワイパー動作信号のON、OFFが所定回数連続で繰り返されると、車外環境が降雨状態にあると判断し、該判断に応じてヘッドライト14を点灯あるいは消灯させる際の照度の閾値を変更するようになっている。
図2に示すように、オートライト制御ユニット12は、降雨判定回路(降雨判定手段)21及びこれと連結される点灯制御回路(点灯制御手段)26を有する。降雨判定回路21は、ワイパー動作信号のOFFからONへの切り替わり(ワイパーの払拭動作)を検出する検出部(検出する手段)22と、ワイパー動作信号が切り替わる毎に計時を行うタイマー24と、該タイマー24による計時が所定値未満であるときに払拭動作が行われた場合にはこれを計数するカウンタ23と、該カウンタ23による計数が所定値に達した時点で降雨状態であると判定する判定部(判定する手段)25とを有するものである。
また、点灯制御回路26は、照度センサ11の検出値が予め設定された閾値よりも低ければヘッドライト14を点灯し、高ければ消灯する一方、降雨判定回路21において降雨状態であると判定された場合、つまりカウンタ23による計数が所定値に達した場合には、前記閾値の変更を行うものである。
カウンタ23による計数は、タイマー24の計時がワイパーの間欠作動時の最長払拭間隔である15秒未満であるときに行われた払拭動作について行われる。また、例えばウォッシャ使用時等の一時的なワイパー使用時を考慮し、降雨状態にあると判断する際の計数の所定値は10回としている。
ここで、上記オートライト制御ユニット12で行われる処理について、図3のフローチャートに基づいて説明する。
まず、イグニッションがONでかつオートスイッチ16がONになると、非降雨状態として通常のオートライト制御が開始される(ステップS1)。この状態における前記閾値は例えば300ルクス(lux)であり、この閾値よりも車外照度が低い(暗い)場合にはヘッドライト14が点灯し、高い(明るい)場合には消灯する。
次いで、カウンタ23におけるワイパーの払拭回数がクリアされると共に(ステップS2)、該カウンタ23において再度払拭回数の計数(カウント)が開始される(ステップS3)。また、タイマー24における期間(時間)がクリアされると共に(ステップS4)、該タイマー24において再度期間の計時(カウント)が開始される(ステップS5)。
その後、ステップS6において、前記ワイパー動作信号がOFFからONに切り替わったか否か、すなわちワイパーの払拭動作が行われたか否かの判定がなされる。さらに換言すれば、ワイパーの払拭動作の有無が検出される。このとき、前記動作信号がOFFからONに切り替わったと判定されると(Yes)、次はステップS7において、タイマー24が計時した期間が15秒(sec)未満か否かの判定がなされる。
このとき、前記期間が15秒未満であると判定されると(Yes)、さらにステップS8において、カウンタ23が計数した払拭回数が10回以上であるか否かの判定がなされる。このとき、前記払拭回数が10回以上であると判定されると(Yes)、車外環境が降雨状態にあると判定され(ステップS9)、降雨時のオートライト制御が行われる、すなわち前記閾値が変更される。
また、ステップS6において、ワイパー動作信号がOFFのままである場合、すなわちワイパーの払拭動作が検出されない場合には(No)、ステップS5に戻り、タイマー24の計時を継続させつつ、ワイパー動作信号がONに切り替わるまで(払拭動作が検出されるまで)引き続き該信号の監視を行う。
さらに、ステップS6において、ワイパー動作信号がOFFからONに切り替わったと判定されても、ステップS7において、タイマー24が計時した期間が15秒以上であると判定されると(No)、タイムアウトとされてステップS1に戻り、払拭回数及び期間をクリアすると共に再度計数及び計時を開始した後に、改めてワイパー動作信号の監視を行うこととなる。
さらにまた、ステップS6において検出された払拭動作が、ステップS7において15秒未満の間に行われたと判定され、かつステップS8においてカウンタ23に計数されている払拭回数が10回未満であると判定されると(No)、ステップS3に戻り、払拭回数のカウントを増加させ、かつ期間をクリアすると共に再度計時を開始した後に、改めてワイパー動作信号の監視を行うこととなる。
ここで、上記処理の具体例を図4を参照して説明する。なお、図4は、ワイパー動作信号、タイマー24の計時、及びカウンタ23の計数の時間経過(横軸)に対する変化を表したものである。
図4(a)に示すように、イグニッションがONでかつオートスイッチ16がONになると、まず非降雨状態としての通常のオートライト制御が開始される。このとき、タイマー24における期間がクリアされると共に計時が開始され、かつカウンタ23における払拭回数がリセットされると共に計数が開始される。その後、ワイパーの払拭動作が行われなければ、すなわちワイパー動作信号が検出されなければ、タイマー24の計時を継続させつつワイパー動作信号を監視し続けることとなる。
また、図4(b)に示すように、カウンタ23における払拭回数がna(0を含む10未満の自然数)であり、タイマー24における期間が15秒未満であるときに、ワイパーの払拭動作が行われた場合には、カウンタ23における払拭回数がna+1に増加すると共に、タイマー24における期間がリセットされた後、再度ワイパー動作信号を監視することとなる。なお、オートライト制御ユニット12においては、ワイパーの払拭動作の誤認防止のため、前記ワイパー動作信号に対して100msec間同値のフィルタをかけるようになっている。
一方、図4(c)に示すように、ワイパーの払拭動作が行われた場合でも、その時点のタイマー24における期間が15秒以上であれば、払拭回数及び期間がリセットされて再度ワイパー動作信号を監視することとなり、結果的にカウンタ23の払拭回数が増加しない。
そして、図4(d)に示すように、タイマー24における期間が15秒未満であるときにワイパーの払拭動作が行われるというサイクルが繰り返され、カウンタ23における払拭回数が10回に達した時点で、降雨状態と判定するための所定条件が整ったこととなり、降雨時のオートライト制御を実行するべく、ヘッドライト14を点灯あるいは消灯させる際の照度の閾値を変更する。
図5は、時間経過(横軸)に対して暗くなりつつある車外環境と、通常制御及び降雨モードにおけるヘッドライト14の点灯状態との関係を示すものであり、本図において、非降雨状態における通常オートライト制御(通常制御)での前記閾値(例えば300ルクス)を符号T1で示し、降雨状態における降雨時オートライト制御(降雨モード)での前記閾値(例えば900ルクス)を符号T2で示す。すなわち、降雨モードにおいては、通常制御が行われる場合よりも車外環境が明るい状態でヘッドライト14を点灯させるのである。
また、通常制御において車外照度がT1を下回った場合には、符号L1で示す点灯遅延時間を経た後にヘッドライト14を点灯させる。一方、降雨モードにおいて車外照度がT2を下回った場合には、符号L2で示す点灯遅延時間を経た後にヘッドライト14を点灯させる。ここで、降雨モードにおける点灯遅延時間L2は、通常制御における点灯遅延時間L1よりも短く設定される。
これにより、降雨モードにおいては、車外照度がT2からT1に至るまでの時間差に、点灯遅延時間L1,L2の時間差を加えた時間差Mだけ早期にヘッドライト14が点灯するようになっている。
以上説明したように、上記実施例における降雨判定装置は、ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定するものであって、前記払拭動作毎にこの動作を検出する検出部22と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するタイマー24と、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するカウンタ23と、該カウンタ23による計数が所定回数連続で検出されると降雨と判定する判定部25とを有するものである。
また、上記実施例における降雨判定方法は、ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定するものであって、前記払拭動作毎にこの動作を検出するステップS6と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するステップS5と、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するステップS3と、該カウンタ23による計数が所定回数連続で検出されると降雨と判定するステップS9とを有するものである。
上記構成によれば、タイマー24及びカウンタ23を単一にすると共に、単一の条件下で計時及び払拭回数の計数を行うことが可能となる。
このように、部品構成を簡素化すると共に煩雑な制御を不要とすることで、コストパフォーマンスを向上させ、かつ故障率を低減させて信頼性を高めるという効果がある。
ところで、上記降雨判定装置は、車両外部の照度を検出する照度センサ11と、ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する降雨判定回路21と、照度センサ11により検出された値が、予め設定された所定値より低ければ車両に備わるヘッドライト14を点灯すると共に、降雨判定回路21により所定条件が満足されると、前記所定値を変更する点灯制御回路26とを有する車両オートライト用のものであって、降雨判定回路21は、前記払拭動作毎にこの動作を検出する検出部22と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するタイマー24と、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するカウンタ23とを備え、前記所定条件は、前記払拭動作毎の前記所定期間が経過する前の払拭回数が所定回数連続で検出されることであるといえる。
さらに、上記降雨判定方法は、車両外部の照度を検出する照度センサ11と、ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する降雨判定回路21と、前記照度検出手段により検出された値が、予め設定された所定値より低ければ車両に備わるヘッドライト14を点灯すると共に、降雨判定回路21により所定条件が満足されると、前記所定値を変更する点灯制御回路26とを有する車両オートライト用のものであって、降雨判定回路21は、前記払拭動作毎にこの動作を検出するステップS6と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するステップS5と、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するステップS3とを実行し、前記所定条件は、前記払拭動作毎の前記所定期間が経過する前の払拭回数が所定回数連続で検出されることであるといえる。
上記構成によれば、既存のワイパーの払拭動作に基づく降雨状況の判定結果に応じて、前照灯の点灯タイミングを変更することが可能となる。すなわち、フォトダイオード等からなる雨滴センサを用いた場合と比べて安価な構成となり、比較的高価な車両オートライトシステムにも組み合わせ易くなる。
すなわち、車両オートライトシステムにも容易に組み合わせることができ、該システムの商品性を向上できるという効果がある。
次に、この発明の第二実施例について説明する。
この第二実施例は、前記第一実施例に対して、ヘッドライト14を点灯あるいは消灯させる際の照度の閾値を、単に降雨状態と非降雨状態とで変化させるのではなく、ワイパーの払拭動作から降雨量を推定し、該降雨量に応じて段階的に前記閾値を変化させるという点で異なるもので、第一実施例と同一部分に同一符号を付してその説明は省略する。
この第二実施例においては、オートライト制御ユニット12における処理が前記ステップS9に至った時点で別途所定の処理が行われる。
ステップS9で行われる処理について、図6のフローチャートに基づいて説明すると、まず、ステップS11において、降雨状態と判定されるまでのタイマー24による累積時間を算出し、次いで、ステップS12において、この累積時間が10秒未満か否かの判定がなされる。このとき、累積時間が10秒未満であると判定されると(Yes)、前記点灯照度の閾値として900ルクスが設定される(ステップS13)。
そして、ステップS14において、照度センサ11が検出する現在の車外照度が900ルクス未満、つまり900ルクスよりも暗いと判定されれば(Yes)、前記ヘッドライト/フロントワイパー制御ユニット13に指示信号を出力してヘッドライト14を点灯させる(ステップS15)。また、ステップS14において、現在の車外照度が900ルクス以上、つまり900ルクスよりも明るいと判定されれば(No)、車外照度を900ルクスを閾値として監視することとなる。
また、ステップ12において、前記累積時間が10秒以上であると判定されると(No)、ステップS16に移行し、今度は累積時間が15秒未満であるか否かの判定がなされる。このとき、累積時間が15秒未満であると判定されると(Yes)、すなわち累積時間が10秒以上15秒未満であると判定されると、前記点灯照度の閾値として800ルクスが設定される(ステップS17)。
そして、ステップS18において、現在の車外照度が800ルクス未満であると判定されれば(Yes)、前記ヘッドライト14を点灯させ(ステップS15)、800ルクス以上であると判定されれば(No)、車外照度を800ルクスを閾値として監視することとなる。
さらにまた、ステップ16において、前記累積時間が15秒以上であると判定されると(No)、ステップS21に移行し、さらに累積時間が20秒未満であるか否かの判定がなされると共に、以下は上記と同様の処理が行われるようになっている。
ワイパーの払拭動作を所定回数連続で繰り返すために必要な時間は、ワイパーの払拭速度が増加するほど短縮される。ワイパーの払拭速度は、通常は降雨量の増加に伴い増加するものであるから、前記累積時間が少なければ降雨量が多く、多ければ降雨量が少ないと推定できる。したがって、タイマー24による累積時間を複数の領域に分けて捉え、これら各領域毎にそれぞれ段階的に点灯照度の閾値を設定すれば、車外環境の降雨量に応じて段階的に前記閾値を設定したこととなる。ここで、タイマー24による累積時間と点灯照度閾値との関係を下記の表1に示す。
Figure 2005289113
以上説明したように、上記第二実施例における降雨判定装置及び方法によれば、ワイパーの払拭動作から降雨量を推定し、該降雨量に応じて段階的に前記閾値を変化させることで、車両オートライトシステムを高機能化でき、該システムの商品性をより一層向上できるという効果がある。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、例えば、車両のエアコンシステム等、オートライトシステム以外に上記降雨検出装置あるいは方法を適用してもよい。
そして、上記実施例における構成は一例であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
この発明の実施例におけるオートライトシステムの要部構成図である。 上記オートライトシステムにおけるオートライト制御ユニットの要部構成図である。 上記オートライト制御ユニットが行う処理の流れを示すフローチャート図である。 上記処理の具体例を示す説明図である。 上記処理の作用説明図である。 この発明の第二実施例における降雨判定時の処理の流れを示すフローチャート図である。
符号の説明
11 照度センサ(照度検出手段)
14 ヘッドライト(前照灯)
21 降雨判定回路(降雨判定手段)
22 検出部(検出する手段)
23 カウンタ
24 タイマー
25 判定部(判定する手段)
26 点灯制御回路(点灯制御手段)
S3 払拭回数を計数するステップ
S5 所定期間計時を開始するステップ
S6 払拭動作を検出するステップ
S9 降雨と判定するステップ

Claims (4)

  1. ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する装置において、
    前記払拭動作毎にこの動作を検出する手段と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するタイマーと、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するカウンタと、該カウンタによる計数が所定回数連続で検出されると降雨と判定する手段とを有することを特徴とする降雨判定装置。
  2. ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する方法であって、
    前記払拭動作毎にこの動作を検出するステップと、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するステップと、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するステップと、該計数が所定回数連続で検出されると降雨と判定するステップとを有することを特徴とする降雨判定方法。
  3. 車両外部の照度を検出する照度検出手段と、ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する降雨判定手段と、前記照度検出手段により検出された値が、予め設定された所定値より低ければ車両に備わる前照灯を点灯すると共に、前記降雨判定手段により所定条件が満足されると、前記所定値を変更する点灯制御手段とを有する車両オートライト用降雨判定装置において、
    前記降雨判定手段は、前記払拭動作毎にこの動作を検出する手段と、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するタイマーと、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するカウンタとを備え、
    前記所定条件は、前記払拭動作毎の前記所定期間が経過する前の払拭回数が所定回数連続で検出されることを特徴とする車両オートライト用降雨判定装置。
  4. 車両外部の照度を検出する照度検出手段と、ワイパーの払拭動作に関する情報に基づいて降雨を判定する降雨判定手段と、前記照度検出手段により検出された値が、予め設定された所定値より低ければ車両に備わる前照灯を点灯すると共に、前記降雨判定手段により所定条件が満足されると、前記所定値を変更する点灯制御手段とを有する車両オートライト用降雨判定方法において、
    前記降雨判定手段は、前記払拭動作毎にこの動作を検出するステップと、前記払拭動作毎に所定期間計時を開始するステップと、前記所定期間が経過する前の払拭回数を計数するステップとを実行し、
    前記所定条件は、前記払拭動作毎の前記所定期間が経過する前の払拭回数が所定回数連続で検出されることを特徴とする車両オートランプ用降雨判定方法。

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