JP2005289107A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 温度の異なる空調風を同時に供給することができる車両用空調装置。
【解決手段】 インストルメントパネル1には、空調風を上方に吹き出す吹出し口4cと空調風を車室後方に吹き出す吹出し口2cとが設けられている。温度差配風ドア14を開くと、ヒータコア10により加熱された空調風は、開口105A,103Aおよびダクト5aを通過して吹出し口2cから車室後方に向けて吹き出される。一方、ダクト5bには開口105B,102および103Bを介してエバポレータ9で冷却された空調風が流れ込み、吹出し口4cから車室上方へと吹き出される。吹出し口4cから吹き出された空調風はウィンドウシールドガラスに沿って、乗員の頭部付近へと流れる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、温度の異なる空調風を同時に供給することができる車両用空調装置に関する。
従来の車両用空調装置においては、ベント吹出し口に設けられたルーバーの方向を制御して、空調風を集中させたり拡散させたりすることができるものがある(例えば、特許文献1参照)。また、ルーバーを自動的に上下にスイングさせて空調風に変化を与え、快適感を向上させたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−208246号公報 特開2002−205540号公報
しかしながら、上述した従来の空調装置では、空調風の温度は全体的に同じ温度であり、例えば、暖房中に頭部のモヤッケ感を解消しようと空調温度を下げると、全体的に温度が下がって頭部以外も冷えてしまうとい問題があった。
本発明による車両用空調装置は、インストルメントパネルから乗員の頭部が位置する領域に空調風を吹き出す第1の吹出し口と、インストルメントパネルから乗員の胸または腹部が位置する領域に空調風を吹き出す第2の吹出し口とを設け、低温空調風および高温空調風を生成する空調風生成部の空調風を第1のダクトにより第1の吹出し口に導き、第2のダクトにより第2の吹出し口に導く。低温空調風の配風比が大きな空調風を第1のダクトに配風するとともに高温空調風の配風比が大きな空調風を第2のダクトに配風する第1のドア位置と、配風比の等しい空調風を第1および第2のダクトに配風する第2のドア位置とのいずれか一方に選択的に設定できる温度差配風ドアとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、温度差配風ドアを設けたことにより、インストルメントパネルの上方に低温空調風を吹き出させ、かつ、インストルメントパネルの後方に吹き出させることができ、乗員の頭部付近が低温で腹部付近が暖かいという快適な状況を作り出すことができる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は車室前席側に吹き出される空調風を説明する図であり、(a)はインストルメントパネル1を示す図で、(b)は乗員と空調風との関係を示す図である。図1(a)に示すように、インストルメントパネル1には、後述する空調ユニットからの空調風を車室内に供給するための吹出し口が複数設けられている。インストルメントパネル1の運転席側および助手席側側面には、従来のベンチレーション2を構成する吹出し口2a,2b,2c,2dが設けられている。ベンチレーション2から供給される空調風は、図1(b)に示すように運転席および助手席に着座した乗員Pの胸または腹部が位置する領域に吹き出される。
一方、インストルメントパネル1の上面には、空調風をウィンドウシールドガラスGへと吹き出すデフロスト吹出し口3に加えて、乗員Pの頭部が位置する領域に空調風を供給するアッパーベンチレーション4を構成する吹出し口4a,4b,4c,4dが設けられている。図1(b)に示すように、吹出し口4a〜4dから吹き出された空調風はウィンドウシールドガラスGに沿って乗員Pの頭部付近に供給される。
インストルメントパネル1の内側空間には、図2に示すようなベントダクト5が設けられている。図2(a)は空調ユニットからの空調風を図1に示した各吹出し口2a〜2d,4a〜4dに導くためのベントダクト5を示す斜視図であり、ベントダクト5は2つのダクト5a,5bから構成されている。ダクト5aはベンチレーション2を構成する各吹出し口2a〜2dに空調風を導き、ダクト5bはアッパーベンチレーション4を構成する各吹出し口4a〜4dに空調風を導く。
ダクト5aに形成された排出口501〜504は、対応する各吹出し口2a〜2dにそれぞれ連通している。ダクト5bに関しては、両サイドに形成された排出口505,507は対応する吹出し口4a,4dにそれぞれ連通しているが、中央の排気口506は吹出し口4b,4cの両方に連通している。図2(a)では見えていないが、ベントダクト5の中央部分の下部には空調風を取り入れる吸入口が設けられている。図2(b)はベントダクト5の吸入口部分を示した図であり、この部分ではダクト5aとダクト5bとは一体となっていて、仕切り板510により2つの通路に分割されている。そして、508はダクト5aの吸入口であり、509はダクト5bの吸入口である。
図3は本実施の形態の車両用空調装置の概略構成を示す図であり、空調ユニット7やダクト5a,5bの断面を示したものである。図3に示す断面図は図2のI−I断面に対応する図であり、インストルメントパネル1の一部を二点鎖線で示した。8は外気および/または内気を空調ユニット内に吸入するためのブロアファンであり、空調ユニット内に取り込まれた空気はエバポレータ9によって熱交換されて冷却される。10は温調風の温度を変えるために用いられるヒータコアであり、ヒータコア10はエバポレータ9で冷却された冷風を加熱する。
空調ユニット7には空調風の流れを制御するためのドア11〜15が設けられており、これらのドアの開閉位置を制御することにより、空調風をダクト5a,5bやデフロスト吹出し口3に連通するデフダクト16、それに足下吹出し口へと配風する。配風のためのドアは、エアミックスドア11、デフドア12,ベントドア13A、ベントドア13B、温度差配風ドア14および配風ドア15により構成される。各ドア11〜15は、各々モータ等のアクチュエータ21〜26によって駆動され、それらのアクチュエータ21〜26は制御装置27により制御される。制御装置27には、配風モード等を設定入力するための入力装置28が接続されている。
アクチュエータ21によりエアミックスドア11を上下にスライドすると、エアミックスドア11の上方に形成される開口100とエアミックスドア11の下方に形成される開口101の大きさが変化する。例えば、図4に示すようにエアミックスドア12を下方にスライドして開口101を閉じて開口100を全開とすると、エバポレータ9を通過して冷却された冷風は、開口100を通って空間201に流れ込む。逆に、図5に示すようにエアミックスドア11を図示上方にスライドして開口101を閉じて開口100を全開とすると、エバポレータ9を通過した冷風はヒータコア10により加熱された後に空間201に流れ込む。
また、図3に示すようにエアミックスドア11を中間位置に駆動すると、開口100から冷風が空間201に流れ込むとともに、開口101を通った冷風はヒータコア10で加熱された後に空間201に流れ込む。その結果、空間201の空調風の温度は図4の場合よりも高く、かつ、図5の場合よりも低くなる。なお、図4および図5では温度差配風ドア14を閉じた状態としているため、空間201の空調風は開口102を通ってベントドア13A,13Bが設けられている空間202に流れ込む。
図4に示す例ではベントドア13A,13Bが開いているので、空間202に流れ込んだ空調風は矢印で示すように開口103Aを介して空間203Aに流れ込むとともに、開口103Bを介して空間203Bに流れ込む。空間203Aに流れ込んだ空調風は配風ドア15の矩形孔15aを通ってダクト5aに流れ込み、ベンチレーション2の吹出し口2a〜2d(図1参照)から運転席および助手席に向けてほぼ水平に吹き出される。
一方、空間203Bに流れ込んだ空調風は配風ドア15の矩形孔15aを通ってダクト5bに流れ込み、アッパーベンチレーション4の吹出し口4a〜4d(図1参照)から上方に吹き出される。なお、配風ドア15はドアケース150の内部にスライド可能に設けられており、ここでは矩形孔15aがダクト5a,5bの開口部に対向する位置となるように配置されている場合を考える。上述した空間103A,103Bはドアケース150の内側に形成されている。
また、図4にてベントドア13A,13Bを破線で示す位置に移動すると、開口103A,103Bが閉じられるとともに、足下吹出し口に通じる開口104が開く。その結果、空間202の空調風は足下吹出し口から車室内へと吹き出される。図5の場合も、空間201に流れ込んだ空調風は図4の場合と同様に配風される。また、デフドア12を破線で示す位置まで開くと開口102がデフドア12により閉じられ、空間201内の空調風はデフダクト16に流れ込こんだ後にデフ吹出し口3(図3参照)から車室内に吹き出される。
《温度差配風ドア14の説明》
次に、温度差配風ドア14の機能について説明する。上述したように、エアミックスドア11は空調風全体の温度を調節するためのドアである。一方、温度差配風ドア14は、ダクト5aに流れ込む空調風とダクト5bに流れ込む空調風との間に温度差を生じさせる機能を有している。
図6は、そのような温度差を生じさせる場合のドア位置を示したものである。エアミックスドア11は中間位置に移動され、温度差配風ドア14が開位置(実線で示す位置)に移動される。デフドア12およびベントドア13A,13Bの位置は図4,5に示した場合と同様である。図6に示すような各ドア配置とすると、空調風は概略的には矢印を付した流線のように流れて、各ダクト5a,5bに流れ込む。
エアミックスドア11は中間位置とされているため、空間201には開口100を介してエバポレータ9で冷却された冷風が流れ込むとともに、開口101を通過してヒータコア10で加熱された温風も流れ込む。温風の大部分は開いている温度差配風ドア14の開口105Aから空間202へ流れ込み、その後、開口103Aを通過してダクト5aに流れ込む。また、開口100を介して空間201に流れ込んだ冷風の一部も、開口105Aおよび103Aを通過してダクト5aに流れ込む。
一方、開口100を介して空間201に流れ込んだ冷風の大部分は開口102および105Bを通って空間202に流れ込んだ後に、さらに開口103Bを通過してダクト5bに流れ込む。もちろん、空間201に流れ込んだ温風の一部も、開口102,105B,103Bを介してダクト5bに流れ込む。この温風の量は、温度差配風ドア14の開き具合を変えることによって調整することができる。
このように、図6に示したドア配置で設定される上下温度差配風モードにおいては、ダクト5aの空調風の温度はダクト5bの空調風の温度よりも高くなる。そのため、ベンチレーション2の吹出し口2a〜2d(図1参照)から運転席や助手席に着座した乗員の胸や腹部に位置する領域に暖かい空調風が吹き出され、アッパーベンチレーション4の吹出し口4a〜4dからは温度の低い空調風が乗員の頭部が位置する領域に吹き出される。
ところで、従来の空調装置においてインストルメントパネル1のベンチレーションから暖かい空調風を運転席および助手席に吹き出す場合は、図6において温度差配風ドア14およびベントドア13Bを閉じて、空調風をダクト5aだけに導いてベンチレーション2の吹出し口2a〜2dから吹き出す場合に対応している。そのため、この場合の空調風の温度に比べて、上述したアッパーベンチレーション4の吹出し口4a〜4dから吹き出される空調風の温度は低くなる。
その結果、運転席および助手席に着座した乗員の胸や腹部付近の温度を暖かく保ったままで頭部付近の温度を従来よりも低くすることができ、頭部のモヤッケ感が解消される快適な環境を提供することができる。従来の空調装置の場合、頭部のモヤッケ感を解消しようと空調風の温度を下げると、腹部付近の温度も下がり腹部が冷えすぎてしまうという問題があったが、本実施の形態の空調装置では、上述したように上下温度差を生じさせることによりそのような不具合を回避することができる。
さらに、従来の吹出し口2a〜2dに加えて空調風を乗員の頭部が位置する領域に吹き出す吹出し口4a〜4dを設けたので、吹き出し口1個あたりの風量を小さく抑えることができ、風切り騒音の軽減を図ることができる。
《配風パターンの説明》
次いで、配風ドア15の位置を制御して風量を変える配風パターンについて説明する。なお、以下では、上下温度変更ドア14は図3に示すように開状態に配置されているとして考えるが、閉状態であっても良い。開状態の場合には、図1の吹出し口2a〜2dからは温風が吹き出され、吹出し口4a〜4dからは冷風が吹き出されるが、閉状態の場合には同じ温度の空調風が吹出し口2a〜2d,4a〜4dから吹き出される。
「上下の風量調整」
図7は、上下方向の変化を与える場合の配風ドア35の構造を示す図である。図7(a)は、図3に示したドアケース150のダクト5(5a,5b)が接続される部分を示す斜視図である。図7(b)は、配風ドア35の斜視図である。図2に示したダクト5(5a,5b)はドアケース150に設けられたフランジ部150aに接続される(図3参照)。フランジ部150aには矩形孔151a,151bが形成されており、矩形孔151aは接続されたダクト5aの吸入口508に対向し(図3参照)、矩形孔151bはダクト5bの吸入口509に対向する。
ドアケース150の内面は円弧状となっており、この内面に沿ってR方向にスライド移動する配風ドア35も円弧状の面を形成している。その円弧面には矩形孔151a,151bとほぼ同一大きさの矩形孔35aが形成されている。図7(b)に示すように、配風ドア35は軸Jを中心としてアクチュエータ25により揺動駆動され、それによってR方向にスライドする。このスライドにより矩形孔35aはフランジ部150aの矩形孔151aと対向したり、矩形孔151bと対向したりすることができる。
図7(a)に示すように配風ドア35の矩形孔35aがフランジ部150aの矩形孔151aと対向すると、空調風がドアケース150の空間203A(図4参照)からダクト5aに流入する。一方、配風ドア35をスライドして矩形孔35aを矩形孔151bに対向させると、空調風はドアケース150の空間203B(図4参照)からダクト5bに流入する。
図8は、配風ドア35をスライドさせたときの、矩形孔35aとフランジ部150aに形成された矩形孔151a,151bとの位置関係を説明する図である。状態Aでは配風ドア35の矩形孔35aはフランジ部150aの矩形孔151aに対向しており、矩形孔151bは配風ドア35によって塞がれている。そのため、空調風は矩形孔151aだけを通過し、ダクト5a内を流れて図1の吹出し口2a〜2dから車室内に吹き出される。
状態Bは、状態Aから配風ドア35を図示上方にスライドして、矩形孔35aを矩形孔151aと矩形孔151bとの境目に位置させた場合を示している。この場合には、矩形孔35aの上側の一部が矩形孔151bに対向し、矩形孔35aの下側の一部が矩形孔151aに対向している。そのため、図1の吹出し口2a〜2dおよび吹出し口4a〜4dの両方から空調風が吹き出される。ただし、状態Bの場合に各ダクト5a,5bを流れる空調風の各々の流量は、状態Aの場合にダクト5aを流れる空調風の流量よりも小さくなる。
状態Cは、状態Bからさらに配風ドア35を上方にスライドして、矩形孔35aをダクトbに連通する矩形孔151bに対向させるようにした。この場合、矩形孔151aは配風ドア35により塞がれているので、空調風は矩形孔151bだけを通過し、ダクト5b内を流れて図1の吹出し口4a〜4dから吹き出される。
このように構成された空調装置における配風パターンの例としては種々のパターンが考えられるが、以下では、配風ドア35を一定の周期で上下にスライドさせる上下リズム風パターンと、上下の吹出し口のいずれか一方からだけ空調風を吹き出させる上下個別風パターンとについて説明する。
[上下リズム風パターン]
上述したように、上下リズム風パターンでは、配風ドア35を一定の周期で上下にスライドさせる。図9はそのときの風量の変化を示した図であり、(a)は矩形孔151aを通ってダクト5aに流れ込む空調風の風量を、(b)は矩形孔151bを通ってダクト5bに流れ込む空調風の風量をそれぞれ示している。配風ドア35を上下にスライドすると状態はA→B→C→B→Aのように変化し、この変化が繰り返される。図9(a),(b)からも分るように、矩形孔151aと矩形孔151bの風量の変化は互いに1/2周期ずれている。
図10は、インストルメントパネル1の吹出し口2a〜2d,4a〜4dから吹出される空調風の風量を矢印の大きさで示したものである。図10(a)は図9(a),(b)のP1における風量を示したものであり、図10(b)はP2における風量を示したものである。図10(a)の場合には吹出し口4a〜4dから吹き出される空調風の方が風量が大きく、逆に、図10(b)の場合には吹出し口2a〜2dから吹き出される空調風の方が風量が大きい。
このように、常に一定の風量の空調風を吹き出すのではなく風量に強弱をつけることにより、空調風に自然なゆらぎを与えることができ快適感が向上する。例えば、一定の風量で上方に冷風を吹き出した場合には部分的な冷え過ぎが問題になるが、強弱をつけることによりそのような冷えすぎを低減できる。また、冷風を乗員の頭部が位置する領域に吹き出すことにより間接風が得られ、頭部から下半身へと穏やかな涼感を得ることができる。
このように、風量に強弱をつける際に強弱のつけ方を吹出し口2a〜2dと吹出し口4a〜4dとで半周期ずらすことにより、合計風量の変化を抑制することができ、全体風量が大きくて煩わしさを感じたり、全体風量が小さくて物足りなさを感じたりすることがない。
図8に示す例では、配風ドア35に形成された矩形孔35aの大きさを矩形孔151a,151bとほぼ同じ大きさにしたが、図11に示す配風ドア15のように矩形孔15aが矩形孔151aおよび151bの両方に対向できるように大きくしても良い。このような構成の配風ドア15は、第1の実施の形態(図3)で示したものと同一のものである。
図11も図8と同様の図であって、配風ドア15の位置と矩形孔151a,151bとの関係を示したものである。図8の場合と同様に、状態Aでは配風ドア15の矩形孔15aは矩形孔151aだけに対向しており、逆に、状態Bの場合には矩形孔15aは矩形孔151bだけに対向している。また、状態Bにおいては、矩形孔15aは矩形孔151aおよび151bの大部分に対向している。
このように配風ドア15に形成された矩形孔15aを大きくした場合、上下リズム風パターンにおける風量の変化は、図12(a),(b)に示すようなパターンとなる。図12(a)は矩形孔151aの風量変化を示す図であり、図12(b)は矩形孔151bの風量変化を示す図である。図9と図12とを比較すると、矩形孔15aの大きさが大きい場合には、風量の大きな状態の時間的割合が大きくなる。なお、風量の強弱をつける場合に、状態Aでは矩形孔151bの風量をゼロとし、状態Cでは矩形孔151aの風量をゼロとしたが、配風ドア15のスライド幅を調整してゼロよりも大きな風量としても良い。
[上下個別風パターン]
上述した上下リズム風パターンでは、配風ドア35,15を一定の周期で上下スライドさせることにより水平方向および上方への空調風の風量に強弱を与えたが、図3の入力装置28を用いて、上述した状態A,B,Cの3つの状態から所望の一つを選択できるようにしても良い。
図13(a)は状態Cに固定した場合の空調風を示したものであり、図13(b)は状態Aに固定した場合の空調風を示す。図13(a)のように冷風を乗員の頭部が位置する領域に吹き出すことにより、冷風が直接身体に当たらない間接風での冷却が行えるとともに、冷風が車室上部を通って後席まで到達し易くなるため後席乗員の涼感を向上させることができる。もちろん、図3の上下温度変更ドア14を閉じることにより、吹出し口4a〜4dから温風を吹き出させ、後席における暖房効果の向上を図ることも可能である。
「左右方向の風量変化」
図14は、左右方向の変化を与える場合の配風ドア45の構造を示す図であり、図7と同様に図14(a)はダクトケース150のフランジ部150aの斜視図、図14(b)は、配風ドア45の斜視図である。図14(a)に示すフランジ部150aには、上下左右の4つの矩形孔152a〜152dが形成されており、上述したベントダクト5に代えて図15に示すようなベントダクト50が接続される。図15に示すベントダクト50は4つのダクトからなり、図1の吹出し口2a,2bに空調風を導くダクト50a、吹出し口2c,2dに空調風を導くダクト50b、吹出し口4a,4bに空調風を導くダクト50c、および吹出し口4c,4dに空調風を導くダクト50dを備えている。
ベントダクト50の排出口511,512,513,514はそれぞれ吹出し口2a〜2dに接続され、排出口515,516,517,518はそれぞれ吹出し口4a〜4dに接続される。ダクト50a〜50dは中央部では一体となっており、空調風吸入口はベントダクト5の場合と同様に中央部下側に設けられている。ダクト50aの吸入口は図14(a)のフランジ部150aの矩形孔152aに対向し、ダクト50bの吸入口は矩形孔152bに対向し、ダクト50cの吸入口は矩形孔152cに対向し、ダクト50dの吸入口は矩形孔152dに対向している。
図14(b)に示すように配風ドア45には、フランジ部150aの矩形孔152a,152cに対向する矩形孔45aと、矩形孔152b,152dと対向する矩形孔45bが形成されている。矩形孔45a,45bは配風ドア45のスライド方向にずらして形成されている。
図16は、配風ドア45の位置と矩形孔152a〜152dとの関係を示す図である。状態Aでは、配風ドア45の矩形孔45aがフランジ部150aの矩形孔152aおよび152cに対向し、ダクト50aおよびダクト50cに空調風が供給される。図3に示した上下温度変更ドア14が開いている場合には、ダクト50aに温風が供給され、ダクト50cには冷風が供給される。
逆に、状態Cでは配風ドア45が上方にスライドされて矩形孔45bが矩形孔152b,152dと対向し、ダクト50b,50dに空調風が供給される。また、中間の状態Bでは、矩形孔45aの下側が矩形孔152cと対向し、矩形孔45bの上側が矩形孔152bと対向している。そのため、空調風はダクト50cおよびダクト50bに供給される。
配風ドア45が一定の周期で上下にスライドすると、状態はA→B→C→B→Aのように変化し、この変化が繰り返される。図17,18は、配風ドア45を繰り返し上下にスライドさせたときの、矩形孔152a〜152dを通過してダクト50a〜50dに流れ込む空調風の風量変化を示したものである。図17(a)は矩形孔152aの風量変化を示し、図17(b)は矩形孔152bの風量変化を示している。図18(a)は矩形孔152cの風量変化を示し、図18(b)は矩形孔152dの風量変化を示している。
状態Aのときには、図19(a)に示すように助手席側(前席左側)の吹出し口2a,2b,4a,4bから空調風が吹き出される。逆に、状態Cのときには、図19(b)に示すように運転席側(前席右側)の吹出し口2c,2d,4c,4dから空調風が吹き出される。そして、配風ドア45のスライドとともに、図19(a)の状態と図19(b)の状態とが交互に繰り返される。
このように、風量の強弱を左右交互に繰り返すことにより部分的な冷えを防止することができる。また、上下変化の場合と同様に、図19(a)の状態および図19(b)の状態に固定できるようにしても良い。例えば、助手席に乗員がいない場合には、図19(b)の状態とする。それにより、不要な空調風を止めることができ、ブロアモータの回転も必要最小限にとどめることができる。その結果、ファン騒音の低減と省電力を図ることができる。
本実施の形態では、一つの配風ドアを設けて上述したようなリズム風を形成することにより、従来、各吹出し口に設けられていたルーバスイング機構を設けた場合と同様の配風を行うことができる。しかも、ルーバスイング機構を各吹出し口に必要としないため、アクチュエータの数を低減されてコスト低減を図ることが可能となる。なお、上述した実施の形態(図3)では、上下の風量調整用にスライド可能な配風ドア15を設けたが、温度の異なる空調風を車室内に吹き出す機能に限るならば、配風ドア15を固定としたり、省略しても良い。
以上説明した実施の形態と特許請求の範囲の要素との対応において、吹出し口4a〜4dは請求項1の第1の吹出し口を、吹出し口2a〜2dは請求項1の第2の吹出し口を、ダクト5b,50c,50dは請求項1の第1のダクトを、ダクト5a,50a,50bは請求項1の第2のダクトを、吹出し口4c,4dは請求項2の第1の吹出し口を、吹出し口4a,4bは請求項2の第2の吹出し口を、吹出し口2c,2dは請求項2の第3の吹出し口を、吹出し口2a,2bは請求項2の第4の吹出し口を、ダクト50dは請求項2の第1のダクトを、ダクト50cは請求項2の第2のダクトを、ダクト50bは請求項2の第3のダクトを、ダクト50aは請求項2の第4のダクトを、配風ドア15,35,45はスライドドアをそれぞれ構成する。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
本発明に係る車両用空調装置の車室前席側に吹き出される空調風を説明する図であり、(a)はインストルメントパネル1を示す図で、(b)は乗員と空調風との関係を示す図である。 ベントダクト5を説明する図であり、(a)はベントダクト5の斜視図、(b)はベントダクト5の吸入口部分を示す図である。 本実施の形態の車両用空調装置の概略構成を示す図である。 エアミックスドア12を下方にスライドして開口100を全開としたときの空調風のながれを示す図である。 エアミックスドア11を図示上方にスライドして開口100を全開としたときの空調風の流れを示す図である。 温度差配風ドア14を開位置に移動したときの空調風の流れを示す図である。 配風ドア35を説明する図であり、(a)は配風ドア35が収納されるドアケース150の斜視図、(b)は配風ドア35の斜視図である。 配風ドア35をスライドさせたときの、矩形孔35aと矩形孔151a,151bとの位置関係を説明する図である。 上下リズム風パターンにおける矩形孔151a,151bの風量を説明する図であり、(a)は矩形孔151aの風量を、(b)は矩形孔151bの風量を示す。 インストルメントパネル1の吹出し口2a〜2d,4a〜4dから吹出される空調風の風量を示す図であり、(a)は図9(a),(b)のP1における風量を示したものであり、(b)はP2における風量を示したものである。 配風ドア15の位置と矩形孔151a,151bとの関係を示す図である。 配風ドア15の場合の風量変化を示す図であり、(a)は矩形孔151aの風量変化を示し、(b)は矩形孔151bの風量変化を示す。 インストルメントパネル1の吹出し口2a〜2d,4a〜4dから吹出される空調風の風量を示す図であり、(a)は状態Cに固定した場合の空調風を示し、(b)は状態Aに固定した場合の空調風を示す。 配風ドア45を説明する図であり、(a)はダクトケース150のフランジ部150aの斜視図、(b)は配風ドア45の斜視図である。 ベントダクト50を示す斜視図である。 配風ドア45の位置と矩形孔152a,152bとの関係を示す図である。 配風ドア45を上下にスライドさせたときの矩形孔152a,152bの風量変化を示す図であり、(a)は矩形孔152aの風量変化を示し、(b)は矩形孔152bの風量変化を示す。 配風ドア45を上下にスライドさせたときの矩形孔152c,152dの風量変化を示す図であり、(a)は矩形孔152cの風量変化を示し、(b)は矩形孔152dの風量変化を示す。 インストルメントパネル1の吹出し口2a〜2d,4a〜4dから吹出される空調風の風量を示す図であり、(a)は図16の状態Aの場合を示し、(b)は図16の状態Cの場合を示す。
符号の説明
1 インストルメントパネル
2 ベンチレーション
2a〜2d,4a〜4d 吹出し口
4 アッパーベンチレーション
5,50 ベントダクト
5a,5b,50a〜50d ダクト
7 空調ユニット
8 ブロアファン
9 エバポレータ
10 ヒータコア
11 エアミックスドア
14 温度差配風ドア
15,35,45 配風ドア
150 ドアケース
15a,35a,45a,45b,151a,151b,152a〜152d 矩形孔

Claims (5)

  1. インストルメントパネルから乗員の頭部が位置する領域に空調風を吹き出す第1の吹出し口と、
    インストルメントパネルから乗員の胸または腹部が位置する領域に空調風を吹き出す第2の吹出し口と、
    低温空調風および高温空調風を生成する空調風生成部と、
    前記空調風生成部の空調風を前記第1の吹出し口に導く第1のダクトと、
    前記空調風生成部の空調風を前記第2の吹出し口に導く第2のダクトと、
    前記低温空調風の配風比が大きな空調風を前記第1のダクトに配風するとともに前記高温空調風の配風比が大きな空調風を前記第2のダクトに配風する第1のドア位置と、配風比の等しい空調風を前記第1および第2のダクトに配風する第2のドア位置とのいずれか一方に選択的に設定できる温度差配風ドアとを備えたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記空調風生成部の空調風を前記第1のダクトおよび前記第2のダクトに配風するスライドドアを設け、
    前記スライドドアのスライド位置に応じて、前記第1のダクトおよび前記第2のダクトに配風される空調風の風量が異なることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項2に記載の車両用空調装置において、
    前記スライドドアを所定の周期で反復スライドさせて、前記第1のダクトおよび前記第2のダクトに配風される空調風の風量を周期的に変化させることを特徴とする車両用空調装置。
  4. インストルメントパネルから運転席乗員の頭部が位置する領域に空調風を吹き出す第1の吹出し口と、
    インストルメントパネルから助手席乗員の頭部が位置する領域に空調風を吹き出す第2の吹出し口と、
    インストルメントパネルから運転席乗員の胸または腹部が位置する領域に空調風を吹き出す第3の吹出し口と、
    インストルメントパネルから助手席乗員の胸または腹部が位置する領域に空調風を吹き出す第4の吹出し口と、
    低温空調風および高温空調風を生成する空調風生成部と、
    前記空調風生成部の空調風を前記第1の吹出し口に導く第1のダクトと、
    前記空調風生成部の空調風を前記第2の吹出し口に導く第2のダクトと、
    前記空調風生成部の空調風を前記第3の吹出し口に導く第3のダクトと、
    前記空調風生成部の空調風を前記第4の吹出し口に導く第4のダクトと、
    前記低温空調風の配風比が大きな空調風を前記第1および第2のダクトに配風するとともに前記高温空調風の配風比が大きな空調風を前記第3および第4のダクトに配風する第1のドア位置と、配風比の等しい空調風を前記第1〜第4のダクトのそれぞれに配風する第2のドア位置とのいずれか一方に選択的に設定できる温度差配風ドアと、
    前記空調風生成部の空調風を前記第1〜第4のダクトのそれぞれに配風するスライドドアとを備え、
    前記スライドドアのスライド位置に応じて、前記第1のダクトおよび前記第3のダクトとに配風される空調風の風量と前記第2のダクトおよび前記第4のダクトに配風される空調風の風量とが異なることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項4に記載の車両用空調装置において、
    前記スライドドアを所定の周期で反復スライドさせて、前記第1のダクトおよび前記第3のダクトに配風される空調風の風量と、前記第2のダクトおよび前記第4のダクトに配風される空調風の風量とを周期的に変化させることを特徴とする車両用空調装置。
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