JP2005288908A - 成形型、成形方法およびシリンジ外筒 - Google Patents

成形型、成形方法およびシリンジ外筒 Download PDF

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Abstract

【課題】環状ポリオレフィンを主とする樹脂材料をキャビティ内に確実に充填することができるシリンジ外筒の成形型および成形方法を提供すること、また、前記成形方法により成形されたシリンジ外筒を提供すること。
【解決手段】有底筒状の外筒本体28と、外筒本体28の基端に形成された基端開口26の外周部から突出するフランジ部27とを有するシリンジ外筒2を環状ポリオレフィンを主とする樹脂材料Pで成形する成形型1である。この成形型1は、シリンジ外筒2の形状に対応した形状のキャビティ5と、溶融状態の樹脂材料Pをキャビティ5内に供給し、その出口がキャビティ5におけるフランジ部27の縁部に対応する箇所に連通するように設けられた流路6と、流路6の外周側に設置され、流路6内の樹脂材料Pを加熱する主ヒータ7と、流路6の出口付近に設置され、流路6の出口付近を通過する樹脂材料Pを加熱する局部ヒータ8とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形型、成形方法およびシリンジ外筒に関する。
従来、シリンジ外筒を成形する際には、例えば、ホットランナと呼ばれる方式を採った成形型が用いられている。この成形型としては、キャビティ内に成形材料を供給する流路と、当該流路の外周側に設置されたヒータとを有するホットランナノズルを備えた成形型が開示されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、この成形型は、例えばポリプロピレンのような比較的融点の低い樹脂材料でシリンジ外筒を成形する場合には支障ないが、例えば、シクロオレフィンホモポリマー(COP)やシクロオレフィンコポリマー(COC)のような比較的融点の高い樹脂材料でシリンジ外筒を成形する場合には不利である。
比較的融点の高い樹脂材料(以下、単に「樹脂材料」という)を前記成形型に用いた場合、流路を通過する樹脂材料が流路の出口(ゲート)に達するまでに、樹脂材料の熱が流路を介して成形型(金型)に奪われる。そして、ゲート付近において、樹脂材料の粘度が高くなり、樹脂材料が滞留し易くなる。その結果、樹脂材料がキャビティ内に充分に充填されない、或いは均一に充填されないという問題があった。特に、工業製品の製造の際に常用される多数個取り金型の場合、各キャビティに設けられたゲート間のバランス制御が行えなくなり、この問題は、一層顕著であった。
特開2002−225095号公報
本発明の目的は、環状ポリオレフィンを主とする樹脂材料をキャビティ内に確実に充填することができるシリンジ外筒の成形型および成形方法を提供すること、また、前記成形方法により成形されたシリンジ外筒を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(10)の本発明により達成される。
(1) 有底筒状の外筒本体と、該外筒本体の基端に形成された開口の外周部から突出するフランジ部とを有するシリンジ外筒を合成樹脂材料で成形する成形型であって、
前記シリンジ外筒の形状に対応した形状のキャビティと、
溶融状態の前記樹脂材料を前記キャビティ内に供給し、その出口が前記キャビティにおけるフランジ部の縁部に対応する箇所に連通するように設けられた流路と、
前記流路の外周側に設置され、前記流路内の前記樹脂材料を加熱する主ヒータと、
前記流路の出口付近に設置され、前記流路の出口付近を通過する前記樹脂材料を加熱する局部ヒータとを有することを特徴とする成形型。
(2) 前記合成樹脂材料は、その融点が200℃以上である上記(1)に記載の成形型。
(3) 前記合成樹脂材料は、環状ポリオレフィンを主成分とする樹脂材料である上記(1)に記載の成形型。
(4) 前記局部ヒータは、チップヒータで構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の成形型。
(5) 前記キャビティは、該キャビティ内で成形されるシリンジ外筒の中心軸がほぼ鉛直方向となるように設けられている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の成形型。
(6) 前記キャビティは、該キャビティ内で成形されるシリンジ外筒のフランジ部側が鉛直下向きとなるように設けられている上記(5)に記載の成形型。
(7) 上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の成形型を用いて前記シリンジ外筒を成形する方法であって、
前記成形型の型閉めを行ない、その状態を維持する第1の工程と、
前記主ヒータを作動させつつ、前記キャビティ内に溶融状態の前記樹脂材料を射出する第2の工程と、
前記キャビティ内に充填された前記樹脂材料の圧力を保つ第3の工程と、
前記成形型を冷却する第4の工程と、
前記成形型の型開きを行なう第5の工程と、
得られた前記シリンジ外筒を離型する第6の工程とを有し、
前記第1の工程の途中から前記第3の工程の途中にわたって、前記局部ヒータを作動させることを特徴とする成形方法。
(8) 前記第1の工程の終了の1〜9秒前に、前記局部ヒータの作動が開始される上記(7)に記載の成形方法。
(9) 前記第3の工程の終了より若干早く、前記局部ヒータの作動が終了する上記(7)または(8)に記載の成形方法。
(10) 上記(7)ないし(9)のいずれかに記載の成形方法によって成形されたことを特徴とするシリンジ外筒。
本発明によれば、環状ポリオレフィンなどの樹脂材料からなるシリンジ外筒を射出成形する際に、流路の出口付近においても、該樹脂材料の射出時に溶融状態を維持することができるため、前記樹脂材料をキャビティ内に確実に充填してシリンジ外筒を成形することができる。
以下、本発明の成形型、成形方法およびシリンジ外筒を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の成形型を示す縦断面図、図2は、図1中の実線で囲まれた領域[A]の拡大詳細図、図3は、図1に示す成形型における成形サイクルを示すタイミングチャート、図4は、シリンジ外筒の縦断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1、図2および図4中の上側を「先端」、下側を「基端」と言う。
まず、シリンジ外筒2について説明する。
図4に示すように、シリンジ外筒2(以下、単に「外筒」という)は、底部211を有する有底筒状の部材(外筒本体28)で構成されている。この外筒本体28の基端には、基端開口26が形成されている。
外筒2(外筒本体28)の基端開口26の外周部には、当該外周部から突出した板状のフランジ部27が一体的に形成されている。
外筒2の底部211の中央部には、外筒2の胴部に対し縮径した口部22が一体的に形成されている。この口部22の内部には、例えば薬液が通過可能な流路221が形成され、外筒2の内腔部24と連通している。
また、外筒2は、樹脂材料Pで成形されている。該樹脂材料Pは、融点が200℃以上であると本発明の効果はより一層極立ったものになる。なお、融点のない樹脂材料においては、流動可能温度のことを融点という。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)・(融点:250℃付近)、ポリエチレンナフタレート(PEN)・(融点:260℃付近)、ポリカーボネート(PC)・(融点:240℃付近)や環状ポリオレフィン(融点:250℃付近)等が挙げられる。これらのうち、環状ポリオレフィンが好適に使用され、例えば、ノルボルネン、シクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンまたはこれらの置換体(例えばアルキル置換体、アルキリデン置換体等)を単量体とする単独重合体や、これらの単量体と他のモノマーとの共重合体等が挙げられ、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環重合体(いわゆるCOP)やノルボルネン系モノマーとα−オレフィンとの付加共重合体(いわゆるCOC)が特に好ましい。
本発明の成形方法は、以上のような外筒2を成形する方法である。また、本発明の成形方法は、本発明の成形型1を用いて実施される。
次に、本発明の成形型1および成形方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の成形型1について説明する。
図1に示すように、成形型1は、型閉じ型開き自在な、上型3と下型4とで構成されている。型閉じの際には、この成形型1に複数(本実施形態では、2つ)のキャビティ5が形成される。なお、図1中の二点鎖線は、上型3と下型4との境界部を示す線である。
上型3(成形型1)は、外筒2の外形(外側の形状)に対応した形状の凹部31と、溶融状態の樹脂材料(成形材料)Pをキャビティ5内に供給する流路6と、樹脂材料Pを加熱する主ヒータ7と、主ヒータ7と同様に樹脂材料Pを加熱する局部ヒータ8とを備えている。
下型4(成形型1)は、外筒2の内側(例えば、内腔部24や流路221)の形状に対応した形状のコア41を備えている。
以下、各部の構成について説明する。
図1に示すように、凹部31は、上型3の基端部32に形成されている。また、コア41は、下型4の先端部42に突出して形成されている。型閉めの際には、コア41が凹部31内に挿入されて、コア41と凹部31とで囲まれた(画成された)キャビティ5が形成される。
このキャビティ5は、外筒2の形状に対応した形状をなしている。すなわち、このキャビティ5は、外筒2の外筒本体28が成形される本体成形部51と、フランジ部27が成形されるフランジ成形部52と、口部22が成形される口部成形部53とを有している。
このような構成のキャビティ5は、このキャビティ5内で成形される外筒2の中心軸23がほぼ鉛直方向(図1中の上下方向)となるように成形型1に設けられている(図1参照)。また、キャビティ5は、成形される外筒2のフランジ部27側が鉛直下向きとなるように、すなわち、フランジ成形部52が基端側に位置するように設けられている(図1参照)。
キャビティ5が以上のような姿勢をなして(以上のように設けられて)いることにより、樹脂材料Pがキャビティ5内で均一に広がり易くなり、よって、樹脂材料Pをキャビティ5内により確実に充填することができる。
図1に示すように、流路(湯道)6は、樹脂材料Pが貯留されている貯留部(湯だまり)(図示せず)に連通する主流路61と、主流路61から各キャビティ5へ分岐する(向う)副流路62と、副流路62(流路6)の出口となるゲート(出口)63とを備えている。
主流路61は、ほぼ鉛直方向に(先端から基端に向って)形成されている。この主流路61は、2つのキャビティ5のほぼ中間に位置している(図1参照)。
各副流路62は、主流路61の基端部611からそれぞれ分岐している。また、副流路62は、ほぼ水平方向(図1中、左右方向)に形成されている。この副流路62の内径(流路径)は、主流路61の基端部611側からキャビティ5(ゲート63)側に向って漸減している。
主ヒータ7は、例えば、電熱線で構成されている。図1に示すように、この主ヒータ7は、螺旋状をなして、主流路61(流路6)の外周側に設置されている。
なお、主ヒータ7の出力数は、特に限定されず、100〜1000Wであるのが好ましく、300〜500Wであるのがより好ましい。これにより、主流路61内の樹脂材料Pを確実に加熱することができる。
図1、図2に示すように、局部ヒータ8は、以下で詳述するゲート63付近に、副流路62を囲むように設置されている。また、局部ヒータ8は、主流路61から副流路62を経てゲート63付近を通過する樹脂材料Pを加熱するように作動する。
たとえ、主ヒータ7により加熱された樹脂材料Pがゲート63に達するまでに、樹脂材料Pの熱が流路6(主流路61、副流路62)を介して上型3(成形型1)に奪われたとしても、前述したような局部ヒータ8により、ゲート63を通過する樹脂材料Pを確実に加熱することができる。これにより、温度低下により樹脂材料Pの粘度が低下して樹脂材料Pがゲート63付近で滞留する(ゲートバランスが悪化する)のを防止することができ、よって、樹脂材料Pをキャビティ5内に確実に充填することができる。
ここで、「ゲートバランスが悪化する」とは、樹脂材料を充填してもゲートが閉塞して樹脂材料が流れない状態のことをいう。この状態で樹脂材料を充填し続けると、キャビティ内の圧力が増加し、遂には、ゲートがその圧力により開放する。しかし、このときのゲートから突出した樹脂材料は、高速で流れるため、その速度の制御が困難となり、ガス焼け、ヒケ、気泡等のような成形不良が発生する。
また、前述したように樹脂材料Pがゲート63付近で滞留するのを防止することができるため、ゲート63から射出される樹脂材料Pの射出速度を制御することができ、よって、樹脂材料Pが、圧縮されて高温になったキャビティ5内の空気により、例えば茶色や黒色に変色するのを防止する、すなわち、例えば、樹脂材料Pにガス焼けが生じるのを防止することができる。また、同様に、射出速度を制御することができることにより、ヒケが生じるのを防止するような射出速度により射出を行うことができる。また、同様に、射出速度を制御することができることにより、樹脂材料Pに空気を巻き込むのを防止することができ、よって、成形した外筒2内に泡が生じる(残留)のを防止することができる。
また、前述したように樹脂材料Pがゲート63付近で滞留するのを防止することができるため、樹脂材料Pに掛けられた圧力が損失することなく、ストレートにキャビティ5内に圧力を伝えられるので、ゲート63によって開口されている樹脂注入口からキャビティ5内に流れ出る樹脂の平均化、樹脂材料Pの滞留による劣化防止が実現される。
また、局部ヒータ8により、ゲート63の開放性を向上させることができ、よって、フランジ成形部52のような金型加工の困難な細部にゲート63を設けることができる。
また、局部ヒータ8は、チップヒータで構成されているのが好ましい。ここで、チップヒータとは、局所的な加熱に適し、例えば、ニクロム線で構成され、電流を流すと発熱するものをいう。
チップヒータは、その温度制御が容易であるため、ゲート63を通過する樹脂材料Pをより確実に加熱することができる。また、チップヒータは、成形型1への設置(組み込み)が容易である。
また、局部ヒータ8(チップヒータ)の出力数は、特に限定されず、50〜300Wであるのが好ましく、100〜200Wであるのがより好ましい。これにより、ゲート63の樹脂材料Pをより確実に加熱することができる。
局部ヒータ8を備えたゲート63は、図1、図2に示すように、キャビティ5のフランジ成形部52の縁部521(フランジ部27の縁部に対応する箇所)に連通している。すなわち、ゲート63は、キャビティ5の基端付近に位置している。
ゲート63がこのような位置に設けられていることにより、上述した局部ヒータ8の効果と相まって、ゲート63から射出される環状ポリオレフィン樹脂のような熱量の不足しがちな樹脂材料Pであっても、樹脂材料Pによるコア41への押圧を防止することができ、よって、射出時にコア41が傾倒するのを防止(抑制)することができる。従って、コア41の傾倒により外筒2の肉厚が部分的に薄くなる、すなわち、外筒2の内面の真円度の向上が図れるとともに、外筒2が曲がって成形されること(成形品曲がり)を防止(抑制)することができる。
また、前述したように、コア41の傾倒を防止することができるため、射出(充填)時にコア41と凹部31の内周面311とが接するのを防止することができ、よって、コア41と内周面311とが互いに磨耗するのを防止することができる。
本発明では、コア41の傾倒量は、通常、0.01〜0.05mmに抑制することができる。なお、コア41の傾倒量は、以下のように計測される。
まず、成形された外筒本体28の先端部の肉厚を、外筒本体28の周方向に沿って計測する。次いで、計測された肉厚において、最大肉厚と最小肉厚との差をとり、この差を2で除する。このときの数値がコア41の傾倒量となる。
また、ゲート63の長さ(図2中、Lで示す長さ)は、特に限定されないが、0.5〜5mmであるのが好ましく、0.7〜3mmであるのがより好ましい。これにより、後述する局部ヒータ8で加熱された樹脂材料Pを即座にキャビティ5内へ射出することができ、よって、樹脂材料Pをキャビティ5内により確実に充填することができる。
また、ゲート63の内径(図2中、φdで示す長さ)は、特に限定されないが、0.3〜2mmであるのが好ましく、0.5〜1mmであるのがより好ましい。これにより、樹脂材料Pをキャビティ5内へ確実に射出することができる。
以上のような構成の成形型1により、樹脂材料Pが流路6内で溶融状態を維持することができ、よって、樹脂材料Pをキャビティ5内に確実に充填することができる。従って、成形品(外筒2)が確実に(良好に)成形され得る。
次に、成形型1を用いて外筒2を成形する工程(成形方法)について、主に図3を参照して説明する。
[1] 型閉め工程(第1の工程)
まず、図1に示すように、上型3を基端方向に移動して、成形型1の型閉めを行ない、その状態を維持する。また、本工程の途中から、局部ヒータ8に通電し、局部ヒータ8の作動が開始される。この局部ヒータ8の作動開始のタイミング(図3中tで示す時間)は、特に限定されないが、本工程の終了の1〜9秒前であるのが好ましく、本工程の終了の5〜9秒前であるのがより好ましい。
なお、局部ヒータ8は、その出力を切らずに、低出力で作動させて、ゲート63を加熱するよう構成させていてもよい。これにより、射出時の樹脂材料Pの温度を短時間で必要な温度まで上昇させることができる。
このような局所ヒータ8の始動により、樹脂材料Pを射出する前にゲート63が加熱される(温められる)ため、ゲート63で樹脂材料Pの熱が奪われるのを防止することができ、よって、樹脂材料Pがゲート63内を通過し易くなる。
なお、局所ヒータ8の作動によるゲート63の加熱温度は、特に限定されず、例えば、100〜400度であるのが好ましく、200〜350度であるのがより好ましい。
[2] 射出工程(第2の工程)
次に、主ヒータ7を作動させつつ、キャビティ5内に樹脂材料Pを射出する(充填する)。
なお、樹脂材料Pがキャビティ5内へ射出されるときの射出量は、特に限定されないが、3〜50mL/秒であるのが好ましく、5〜35mL/秒であるのがより好ましい。
また、局所ヒータ8の作動は、継続して(維持されて)いる(図3参照)。これにより、ゲート63を通過する樹脂材料Pを加熱し続けることができ、よって、樹脂材料Pを確実にキャビティ5内へ充填することができる。
[3] 保圧工程(第3の工程)
樹脂材料Pがキャビティ5内に充填された後、この樹脂材料Pの圧力(内圧)を一定時間保つ。
なお、樹脂材料Pの内圧を保つ保圧時間(図3中tで示す時間)は、特に限定されないが、0.5〜8.0秒であるのが好ましく、1.0〜8.0秒であるのがより好ましい。これにより、樹脂材料Pがキャビティ5内で均一に拡散する(広がる)ことができる。
また、継続していた局部ヒータ8の作動は、本工程の途中で終了(次工程の冷却が開始されるまでに終了)するが、その終了は、本工程の終了より若干早く終了するのが好ましい(図3参照)。これにより、ゲート63付近の樹脂材料Pを加熱し続けることができる。
[4] 冷却工程(第4の工程)
次に、冷却手段(図示せず)を作動させ、成形型1を一定時間、冷却する。これにより、キャビティ5内の樹脂材料Pを冷却することができ、よって、外筒2が成形される。
なお、成形型1を冷却する冷却時間(図3中tで示す時間)は、特に限定されないが、2〜60秒であるのが好ましく、5〜30秒であるのがより好ましい。これにより、キャビティ5内の樹脂材料Pを確実に冷却することができる。
また、成形型1を冷却する冷却速度は、特に限定されないが、4〜125℃/分であるのが好ましく、8〜50℃/分であるのがより好ましい。これにより、成形不良(例えば、ヒケや割れ)を防止することができる。
[5] 型開き工程(第5の工程)
次に、上型3を先端方向に移動して、成形型1の型開きを行なう。
[6] 離型工程(第6の工程)
次に、得られた(成形された)外筒2を離型する。
以上のような工程を経ることにより、樹脂材料Pをキャビティ5内に確実に充填することができ、よって、前述したような外筒2が成形される。
以上、本発明の成形型、成形方法およびシリンジ外筒を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、成形型およびシリンジ外筒を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、成形型のキャビティの形成数は、上述した説明および説明で引用した図面では、説明の便宜上2つとしたがそれに限定されず、例えば、1つまたは3つ以上であってもよい。
また、ゲート付近は、チップヒータにより加熱されるのに限定されず、例えば、電磁誘導加熱により加熱されていてもよい。
また、冷却工程における冷却手段としては、特に限定されないが、例えば、空冷によるもの、水冷によるもの、油冷によるもの、ガス冷却によるものが挙げられる。
本発明の成形型を示す縦断面図である。 図1中の実線で囲まれた領域[A]の拡大詳細図である。 図1に示す成形型における成形サイクルを示すタイミングチャートである。 シリンジ外筒の縦断面図である。
符号の説明
1 成形型
2 外筒(シリンジ外筒)
211 底部
22 口部
221 流路
23 中心軸
24 内腔部
26 基端開口
27 フランジ部
28 外筒本体
3 上型
31 凹部
311 内周面
32 基端部
4 下型
41 コア
42 先端部
5 キャビティ
51 本体成形部
52 フランジ成形部
521 縁部
53 口部成形部
6 流路
61 主流路
611 基端部
62 副流路
63 ゲート
7 主ヒータ
8 局部ヒータ
P 樹脂材料

Claims (10)

  1. 有底筒状の外筒本体と、該外筒本体の基端に形成された開口の外周部から突出するフランジ部とを有するシリンジ外筒を合成樹脂材料で成形する成形型であって、
    前記シリンジ外筒の形状に対応した形状のキャビティと、
    溶融状態の前記樹脂材料を前記キャビティ内に供給し、その出口が前記キャビティにおけるフランジ部の縁部に対応する箇所に連通するように設けられた流路と、
    前記流路の外周側に設置され、前記流路内の前記樹脂材料を加熱する主ヒータと、
    前記流路の出口付近に設置され、前記流路の出口付近を通過する前記樹脂材料を加熱する局部ヒータとを有することを特徴とする成形型。
  2. 前記合成樹脂材料は、その融点が200℃以上である請求項1に記載の成形型。
  3. 前記合成樹脂材料は、環状ポリオレフィンを主成分とする樹脂材料である請求項1に記載の成形型。
  4. 前記局部ヒータは、チップヒータで構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の成形型。
  5. 前記キャビティは、該キャビティ内で成形されるシリンジ外筒の中心軸がほぼ鉛直方向となるように設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載の成形型。
  6. 前記キャビティは、該キャビティ内で成形されるシリンジ外筒のフランジ部側が鉛直下向きとなるように設けられている請求項5に記載の成形型。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の成形型を用いて前記シリンジ外筒を成形する方法であって、
    前記成形型の型閉めを行ない、その状態を維持する第1の工程と、
    前記主ヒータを作動させつつ、前記キャビティ内に溶融状態の前記樹脂材料を射出する第2の工程と、
    前記キャビティ内に充填された前記樹脂材料の圧力を保つ第3の工程と、
    前記成形型を冷却する第4の工程と、
    前記成形型の型開きを行なう第5の工程と、
    得られた前記シリンジ外筒を離型する第6の工程とを有し、
    前記第1の工程の途中から前記第3の工程の途中にわたって、前記局部ヒータを作動させることを特徴とする成形方法。
  8. 前記第1の工程の終了の1〜9秒前に、前記局部ヒータの作動が開始される請求項7に記載の成形方法。
  9. 前記第3の工程の終了より若干早く、前記局部ヒータの作動が終了する請求項7または8に記載の成形方法。
  10. 請求項7ないし9のいずれかに記載の成形方法によって成形されたことを特徴とするシリンジ外筒。
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