JP2019069555A - 射出成形用金型、及び、スプルーブッシュ - Google Patents

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Abstract

【課題】 よりキャビティに近い部分まで樹脂の温度低下を抑制することができ、且つ、安定して良好な成形品を得ることが可能な射出成形用金型を提供すること。【解決手段】 スプルーブッシュと、スプルーブッシュの上部が配置されるスプルーブッシュ挿入孔を有する固定側取付板と、固定側取付板に固定され、スプルーブッシュの下部が配置される孔を有する固定側コアプレートとを備える射出成形用金型であって、スプルーブッシュの上部外周面にヒーターが設けられており、スプルーブッシュに形成されているスプルーのうち、ヒーターが設けられている箇所の内部の形状が、テーパのない円柱状である射出成形用金型。【選択図】 図1

Description

本発明は、射出成形用金型、及び、スプルーブッシュに関する。
従来、射出成形は、量産性に優れることから、各種のプラスチック成形に用いられている。射出成形では、まず、射出装置のシリンダーノズルから、成形材料である樹脂を溶融して射出する。射出された溶融樹脂は、金型に流入する。具体的に、シリンダーノズルから、射出された溶融樹脂は、スプルーブッシュのノズル接触部からスプルー(樹脂の通路)に流入し、ランナやゲート等を経る等して最終的にコアプレート内(型板内)のキャビティに充填される。その後、樹脂は、キャビティ内で固化し、成形品となる。ここで、溶融温度が140℃〜300℃程度の汎用プラスチックの場合、通常、40℃〜80℃程度に温調されたコアプレート内に溶融樹脂を射出する。
一方、汎用プラスチックと比較して溶融温度の高いエンジニアプラスチックを用いる場合、シリンダーノズルの先端で樹脂が硬化したり、キャビティ内に樹脂が到達する前に樹脂が硬化してしまうこと等を防止するためのなんらかの対策を施す必要がある。なお、樹脂を溶融状態に保つために、温度を必要以上に高く設定すると、樹脂が熱分解してしまうことになるため、シリンダーノズルから射出する際の溶融樹脂の温度を高くするような対策方法は、望ましくない。
従来、射出装置のシリンダーノズルがタッチする部分に断熱ブロックを設け、該断熱ブロックに温度設定可能な加熱手段を設けた射出成形用金型が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、シリンダーノズルがタッチする部分に断熱ブロックが設けられているので、金型との接触によるノズルの過冷却現象が起こらない旨、記載されている。
特開平02―102014号公報
キャビティ内に樹脂が到達する前に樹脂が硬化してしまうことを防止する方法としては、コアプレートの温度を高く設定する必要方法が考えられる。しかしながら、本発明者らは、コアプレートの温度を高く設定することは、火傷等の危険があるため、望ましい方策ではないと考えた。特に、インサート成形を行う場合、まず、コアプレートにインサート品(金属部品やナット等)を配置する必要があるが、作業者が手作業でコアプレートにインサート品を配置する場合には、多大な危険を伴うこととなる。そこで、本発明者らは、コアプレート自体の温度を高くするのではなく、コアプレート内流入時の樹脂の温度低下対策を施すことが望ましいと考えた。
特許文献1の射出成形用金型は、シリンダーノズルがタッチする部分の温度低下を抑制するものである。一方、本発明者らは、シリンダーノズルがタッチする部分のみならず、さらに、キャビティにより近い部分まで樹脂の温度低下の対策を施すことが望ましいと考えた。
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、スプルーブッシュの表面(シリンダーノズルがタッチする部分)のみならず、コアプレートに入る直前までの部分をも加熱すれば、よりキャビティに近い部分まで樹脂の温度低下を抑制することができることに想到した。
しかしながら、従来公知のスプルーブッシュを用い、その上部側面(固定側取付板の内部側)をヒーターで加熱しても、安定して良好な成形品を得ることができなかった。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、よりキャビティに近い部分まで樹脂の温度低下を抑制することができ、且つ、安定して良好な成形品を得ることが可能な射出成形用金型、及び、当該射出成形用金型に用いることが可能なスプルーブッシュを提供することにある。
本発明者らは、さらに試験を繰り返すとともに、鋭意検討を行った。その結果、驚くべきことに、スプルーブッシュに形成されているスプルーのうち、ヒーターが設けられている箇所の内部の形状を、テーパのない円柱状にすると、安定して良好な成形品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る射出成形用金型は、
スプルーブッシュと、
前記スプルーブッシュの上部が配置されるスプルーブッシュ挿入孔を有する固定側取付板と、
前記固定側取付板に固定され、前記スプルーブッシュの下部が配置される孔を有する固定側コアプレートとを備える射出成形用金型であって、
前記スプルーブッシュの前記上部外周面にヒーターが設けられており、
前記スプルーブッシュに形成されているスプルーのうち、前記ヒーターが設けられている箇所の内部の形状が、テーパのない円柱状であることを特徴とする。
前記構成によれば、スプルーブッシュの上部外周面にヒーターが設けられているため、固定側コアプレートに入る直前まで樹脂を加熱することができる。従って、よりキャビティに近い部分まで樹脂の温度低下を抑制することができる。
また、前記スプルーブッシュに形成されているスプルーのうち、前記ヒーターが設けられている箇所の内部の形状が、テーパのない円柱状であるため、安定して良好な成形品を得ることができる。本発明者らは、前記構成(前記スプルーブッシュに形成されているスプルーのうち、前記ヒーターが設けられている箇所の内部の形状が、テーパのない円柱状とする)を採用すると、安定して良好な成形品が得られる理由として以下のように推察している。
まず、従来公知のスプルーブッシュを用いた場合の成形品を得る方法について説明する。
従来、溶融樹脂射出工程の後の冷却工程では、スプルー内の樹脂も含めて冷却固化される。ここで、従来公知のスプルーブッシュにおいて、スプルーブッシュの内部に形成されているスプルーの形状は、上面に設けられているノズル接触部から最下端部に至るまでテーパが設けられた円錐台状である。
上記の従来公知のスプルーブッシュを用い、且つ、スプルーブッシュをヒーター等で加熱しない場合、スプルー内の樹脂は、冷却工程の後は全て(ノズル接触部から最下端部まで)固化している。従って、型開き工程後に行われる成形品突出し工程においては、スプルー内の樹脂は、ノズル接触部付近を末端としてスプルーブッシュ内から成形品とともに全部抜かれる。このとき、スプルーにはノズル接触部から最下端部までテーパが設けられているため、スプルー内の樹脂とともに成形品を好適に抜くことができる。なお、成形品突出し工程後は、スプルーブッシュ内には樹脂は存在しない。
次に、上記の従来公知のスプルーブッシュの上部外周面にヒーターを設けた場合について説明する。この場合、冷却工程においても、スプルー内の樹脂のうち上部の樹脂(固定側取付板の内部にある樹脂)は、固化せずに溶融状態のままである。そして、その後、成形品突出し工程が行われると、スプルー内の樹脂は、固化した部分と溶融状態の部分との界面で分かれ、固化した部分のみが成形品とともに抜かれ、スプルーの上部部分の樹脂は、溶融状態のまま、スプルー内に残ることになる。このとき、従来公知のスプルーブッシュを用いた場合には、スプルー上部内にもテーパがあるため、スプルーの上部内に温度勾配が生じ、固化した部分と溶融状態の部分との界面の位置が安定しない。このことは、本発明者らが行った試験において、実際に、ショットごとに、成形品とともに得られるスプルーの長さが安定しない結果となったことから推察したものである。つまり、この場合、スプルー内に残存する溶融樹脂の量は、毎回の成形において異なることとなる。一般的に、射出時の樹脂の量が異なると、射出の圧力や射出に係る時間等の成形条件が変動することになり、ショットごとの成形品にバラツキが発生することとなる。以上の理由により、上記の従来公知のスプルーブッシュを用い、且つ、スプルーブッシュの上部外周面にヒーターを設けると、安定して良好な成形品を得ることができなくなったと本発明者らは推察している。
最後に、スプルーブッシュの上部外周面にヒーターを設け、且つ、スプルーブッシュに形成されているスプルーのうち、前記ヒーターが設けられている箇所の内部の形状が、テーパのない円柱状であるスプルーブッシュを用いた場合(本発明の場合)について説明する。この場合も、冷却工程においてスプルー内の樹脂のうち上部の樹脂(ヒーターが設けられている箇所の内部にある樹脂)は、固化せずに溶融状態のままである。このとき、スプルーのヒーターが設けられている箇所の内部の形状が、テーパのない円柱状であるため、スプルーのヒーターが設けられている箇所の内部の溶融樹脂に温度勾配はなく一定である。一方、それよりも下部はテーパがあり、径が広がるとともに、ヒーターが設けられていない部分でもあるため、この部分の樹脂は固化している。従って、成形品突出し工程では、スプルーのヒーターが設けられている箇所とそれよりも下部の界面(テーパがある部分とない部分との界面)において、樹脂が分かれることになる。この界面の箇所は、ショットごとに変化せず同じ箇所となる。その結果、ショットごとに射出の圧力や射出に係る時間等の成形条件が変動することがなくなるため、安定して良好な成形品を得ることが可能となる。
このように、前記構成によれば、よりキャビティに近い部分まで樹脂の温度低下を抑制することができ、且つ、安定して良好な成形品を得ることができる。
前記構成においては、前記ヒーターの下側と前記固定側コアプレートとの間に第1の断熱材が設けられていてもよい。
前記第1の断熱材が設けられていると、ヒーターの熱が前記固定側コアプレートに伝わることを抑制することができる。そして、前記固定側コアプレートに熱が伝わることを抑制できれば、固定側コアプレートにインサート品を作業者が手作業で配置する場合に、火傷等の危険を回避することができる。
なお、使用する樹脂の溶融温度が低い場合には、第1の断熱材を設けなくても、コアプレートが高温にはならない。従って、第1の断熱材は、使用する樹脂に応じて設けることとしてもよく、設けないこととしてもよい。
前記構成において、前記スプルーブッシュは、ノズル接触部を有しており、
前記スプルーブッシュの前記上部上側に、前記ノズル接触部を覆わない態様で第2の断熱材が設けられていてもよい。
前記スプルーブッシュの前記上部上側に、前記ノズル接触部を覆わない態様で第2の断熱材が設けられていると、ヒーターにより加熱されたスプルーブッシュの熱が外部に逃げることを抑制できる。その結果、スプルーブッシュの温度をより一定の温度に安定させることが可能となる。
また、本発明に係るスプルーブッシュは、
ノズル接触部と、
前記ノズル接触部から内部に延びるスプルーとを有するスプルーブッシュであって、
前記スプルーのうち、前記ノズル接触部を始点とした一定の長さ部分の形状が、テーパのない円柱状であることを特徴とする。
前記構成によれば、スプルーのうち、ノズル接触部を始点とした一定の長さ部分の形状が、テーパのない円柱状であるため、当該部分の外周面にヒーターを設けた上で、射出成形用金型に使用すれば、よりキャビティに近い部分まで樹脂の温度低下を抑制することができ、且つ、安定して良好な成形品を得ることができる。
本発明によれば、よりキャビティに近い部分まで樹脂の温度低下を抑制することができ、且つ、安定して良好な成形品を得ることが可能な射出成形用金型、及び、当該射出成形用金型に用いることが可能なスプルーブッシュを提供することができる。
本実施形態に係る射出成形用金型の断面模式図である。 図1に示したスプルーブッシュの正面図である。
以下、本実施形態に係る射出成形用金型、及び、スプルーブッシュについて、図面を参照しつつ、以下説明する。
図1は、本実施形態に係る射出成形用金型の断面模式図であり、図2は、図1に示したスプルーブッシュの正面図である。図1に示すように、射出成形用金型10は、互いに対向するように配置され、対となった固定側金型20と可動側金型60とを備える。
固定側金型20は、スプルーブッシュ30と、固定側取付板22と、固定側取付板22に固定された固定側コアプレート24とを備える。
固定側取付板22には、スプルーブッシュ挿入孔23が形成されている。また、固定側コアプレート24には、スプルーブッシュ挿入孔23に連通する孔25が形成されている。詳細は後述するが、スプルーブッシュ挿入孔23には、スプルーブッシュ30の上部32が配置され、孔25には、スプルーブッシュ30の下部34が配置される。
スプルーブッシュ30は、外径が円柱状の上部32と、上部32の下側に上部32から連続的に形成され、外径が上部32の外径よりも小さい円柱状の下部34とを有する。また、スプルーブッシュ30の上部32の上面にはノズル接触部36が形成されている。
また、スプルーブッシュ30には、ノズル接触部36から内部に延びるスプルー37が形成されている。具体的に、ノズル接触部36から下部34の下面まで貫通したスプルー37が形成されている。スプルー37は、テーパのない円柱状のスプルー上部37aと、スプルー上部37aから連続的に形成され、スプルー上部37aとの接続部分から径が拡大されていくテーパを有する円錐台状のスプルー下部37bとを有する。スプルー上部37aは、ノズル接触部36を始点とし、上部32と下部34との接続部分までの部分に配置され、スプルー下部37bは、上部32と下部34との接続部分から下部34の下面までの部分に配置されている。上述の通り、スプルー上部37aは、ノズル接触部36を始点とし、上部32と下部34との接続部分までの部分に配置されるため、スプルー上部37aの長さは、固定側取付板22の厚さに対応する長さと、固定側取付板22上面からノズル接触部36までの長さの合計長さとなる。このように、スプルー37には、ノズル接触部36を始点とした一定の長さのスプルー上部37aが形成されている。
スプルーブッシュ30は、固定側取付板22の上側から、固定側取付板22のスプルーブッシュ挿入孔23と固定側コアプレート24の孔25とを連通させるように設置されている。スプルーブッシュ30の上部32は、固定側取付板22の内部側の位置に配置されている。また、スプルーブッシュ30の下部34は、固定側コアプレート24の内部側の位置に配置されている。つまり、スプルーブッシュ30の上部32と下部34との界面が、固定側取付板22と固定側コアプレート24との界面と面一となるように配置されている。
スプルーブッシュ30の上部32の外周面35には、バンドヒーター50が設けられている。これにより、上部32の外周表面を加熱することができる。なお、本実施形態では、バンドヒーター50を用いる場合について説明するが本発明においては、この例に限定されず、上部32を加熱することが可能なヒーターであればよい。
スプルーブッシュ30の上部32の上部外周面には、温度センサ52が設けられている。バンドヒーター50は、図示しない制御装置により、温度センサ52で得られる温度値が所定の範囲内となるように制御される。バンドヒーター50の温度は、使用する樹脂の溶融温度付近となるように設定する。より具体的には、1ショットのサイクルタイムに応じて好適な範囲は異なり得るが、例えば、バンドヒーターの温度は使用する樹脂の溶融温度の±10%以内に設定することが好ましい。ただし、高すぎる温度に設定すると樹脂が分解等するため、使用する樹脂の溶融温度よりも低い温度で設定することが好ましい。バンドヒーターの温度の制御精度は、設定温度の±3℃の範囲内であることが好ましく、±1℃の範囲内であることがより好ましい。
なお、バンドヒーター50及び温度センサ52の電源ケーブル等は、固定側取付板22にケーブル引き回し用の溝(図示せず)を形成して、射出成形用金型10の外部に引き回している。
バンドヒーター50の下側と固定側コアプレート24との間には、第1の断熱材54が設けられている。具体的に、固定側コアプレート24には、孔25を取り囲むように同心円状の凹部26が形成されており、この凹部26に嵌まり込む形状の同心円状の第1の断熱材54が配置されている。そして、第1の断熱材54は、スプルーブッシュ30の上部32の下側38(バンドヒーター50の下側)と固定側コアプレート24の凹部26との間に矜持されている。従って、バンドヒーター50の熱が固定側コアプレート24に伝わることを抑制することができる。そして、固定側コアプレート24に熱が伝わることを抑制できれば、固定側コアプレート24にインサート品を作業者が手作業で配置する場合に、火傷等の危険を回避することができる。
なお、第1の断熱材の材質としては、バンドヒーター50のの熱が固定側コアプレート24に伝わりにくくできるものであれば特に限定されず、一般的に断熱材として使用されている公知のものを適宜採用できるが、機械的性質、熱的性質、耐久性等の観点から、ガラス繊維、ケイ酸系バインダ等が好ましい。
スプルーブッシュ30の上側には、ノズル接触部36を覆わない態様の同心円状のロケートリング56が設けられている。
スプルーブッシュ30とロケートリング56との間には、第2の断熱材58(58a、58b)が設けられている。具体的に、固定側取付板22の上面に同心円状の第2の断熱材58aが設けられ、スプルーブッシュ30の上面39に同心円状の第2の断熱材58bが設けられている。第2の断熱材58aは、固定側取付板22の上面とロケートリング56の外周下側面との間に設置されている。第2の断熱材58bは、スプルーブッシュ30の上部32の上面とロケートリング56の内側底面との間に設置されている。第2の断熱材58(58a、58b)が設けられているため、バンドヒーター50により加熱されたスプルーブッシュ30の熱が外部に逃げることを抑制できる。その結果、スプルーブッシュ30の温度をより一定の温度に安定させることが可能となる。
固定側コアプレート24は、固定側コアベース24aと固定側コア24bとを備える。本実施形態では、固定側コアプレート24が、固定側コアベース24aと固定側コア24bとに分離可能である場合について説明するが、固定側コアプレートは、固定側コアが分離不可能に一体的に形成されているものであってもよい。
可動側金型60は、可動側取付板62と、可動側取付板62に固定されたスペーサブロック66と、スペーサブロック66に固定された可動側コアプレート64とを備える。
可動側コアプレート64は、可動側コアベース64aと可動側コア64bとを備える。本実施形態では、固定側コアプレート64が、可動側コアベース64aと可動側コア64bとに分離可能である場合について説明するが、可動側コアプレートは、可動側コアが分離不可能に一体的に形成されているものであってもよい。
また、可動側取付板62には、エジェクタプレート68が固定されている。エジェクタプレート68は、上側エジェクタプレート68aと下側エジェクタプレート68bとを備える。エジェクタプレート68には、エジェクタピン70、スプルーロックピン72、リターンピン74が固定されている。具体的に、エジェクタピン70、スプルーロックピン72、リターンピン74の下端部が、上側エジェクタプレート68aと下側エジェクタプレート68bとの間で矜持されて固定されている。
エジェクタピン70は、固定側コア24bと可動側コア64bとの間のキャビティ76内に形成された成形品を突き出してコアから取り外すことができる。
また、固定側コアプレート24には、ガイドピンブッシュ78が設けられており、可動側コアプレート64に設けられたガイドピン80が挿通されている。
以上、本実施形態に係る射出成形用金型10について説明した。
次に、射出成形用金型10を用いた成形品の製造方法について説明する。
本実施形態に係る成形品の製造方法は、型締め工程、ノズルタッチ工程、射出工程、冷却工程、型開き工程、成形品突き出し工程を有する。なお、型締め工程〜成形品突き出し工程の間、バンドヒーター50は、常に一定の温度範囲内となるように制御されている。
<型締め工程>
型締め工程では、固定側金型20に対して可動側金型60を移動させて型締めする。
<ノズルタッチ工程>
次に、型締めされた金型内に樹脂材料を注入するため、図示しない射出装置のシリンダーノズルを、スプルーブッシュ30のノズル接触部36に接触させる。なお、本実施形態では、成形開始時にノズルタッチ工程を行った後は、次回以降のショットを行う際には、ノズルを離さず、タッチしたままの状態とする。本実施形態では、スプルーブッシュ30の上部32が加熱されているため、スプルーブッシュ30の上面等で材料樹脂が固化してしまうことがない。従って、シリンダーノズルをタッチさせたまま連続ショットが可能となる。その結果、ショットのサイクル時間を短縮することが可能となる。ただし、本発明においては、これに限定されず、各ショットごとにシリンダーノズルをノズル接触部36から離してもよい。
<射出工程>
次に、射出装置のシリンダーノズルから溶融樹脂を射出する。溶融樹脂は、スプルー37を通過し、次に、ランナやゲートを経て、キャビティ76内に注入される。
本実施形態に係る射出成形用金型10では、スプルーブッシュ30の上部32の外周面35にバンドヒーター50が設けられているため、固定側コアプレート24に入る直前まで樹脂を加熱することができる。従って、よりキャビティ76に近い部分まで樹脂の温度低下を抑制することができる。
<冷却工程>
次に、キャビティ76内に射出された樹脂を、固定側コアプレート24や可動側コアプレート64により冷却固化させる。なお、冷却工程においてもバンドヒーター50は、スプルー上部32を一定の温度範囲内となるように加熱している。従って、スプルー上部37a内の樹脂は、固化せず、溶融したままである。一方、スプルー下部37b内の樹脂は、固化する。
<型開き工程>
次に、可動側金型60を固定側金型20から離れる方向に移動させて型開きする。このとき、成形品は可動側コアプレート64側に密着している。
<成形品突き出し工程>
次に、エジェクタピン70で成形品を突き出し、可動側コアプレート64側から成形品を取り外す。以上により、成形品が得られる。
本実施形態に係る射出成形用金型10は、スプルーブッシュ30に形成されているスプルー37のうち、スプルー上部37aの形状がテーパのない円柱状であり、且つ、スプルーブッシュ30の上部32外周面35にバンドヒーター50を設けている。従って、冷却工程において、スプルー37内の樹脂のうち上部32内の樹脂は、固化せずに溶融状態のままである。このとき、スプルー上部37a内の形状が、テーパのない円柱状であるため、スプルー上部37a内の溶融樹脂に温度勾配はなく一定である。一方、スプルー下部37bはテーパがあり、径が広がるとともに、バンドヒーター50が設けられていない部分でもあるため、この部分の樹脂は固化している。従って、成形品突出し工程では、スプルー上部37aと下部37bの界面(テーパがある部分とない部分との界面)において、樹脂が分かれることになる。この界面の箇所は、ショットごとに変化せず同じ箇所となる。その結果、ショットごとに射出の圧力や射出に係る時間等の成形条件が変動することがなくなるため、安定して良好な成形品を得ることが可能となる。
上述した実施形態では、スプルー上部37aの外周面全体にヒーターが設けられている場合について説明した。しかしながら、本発明においてヒーターが設けられる箇所はこの例に限定されず、スプルー上部の外周面の少なくとも一部にヒーターが設けられていればよい。具体的には、下記変形例1、変形例2が挙げられる。
(変形例1)
スプルー上部のうちの上側にヒーターが設けられ、スプルー上部のうちの下側にはヒーターが設けられていない構成。
この場合、スプルーブッシュに形成されているスプルーのうち、ヒーターが設けられている箇所の内部、すなわち、スプルー上部のうちの上側の形状が、テーパのない円柱状であり、スプルー上部のうちの下側は、当該上側から径が拡大されていくテーパを有する形状である。このような形態であっても、よりキャビティに近い部分まで樹脂の温度低下を抑制することができ、且つ、安定して良好な成形品を得られる。
(変形例2):スプルー上部の外周面全体にヒーターが設けられ、さらに、スプルー下部の一部までヒーターが設けられている構成。
この場合、スプルーブッシュに形成されているスプルーのうち、ヒーターが設けられている箇所の内部、すなわち、スプルー上部とスプルー下部のヒーターが設けられている部分までの形状が、テーパのない円柱状であり、スプルー下部のうちのヒーターが設けられている部分よりも下側は、当該部分から径が拡大されていくテーパを有する形状である。このような形態であっても、よりキャビティに近い部分まで樹脂の温度低下を抑制することができ、且つ、安定して良好な成形品を得られる。
上述した射出成形用金型10は、本発明の一実施形態であり、本発明に係る射出成形用金型の構成は、本発明の構成を充足する範囲内において、この例に限定されない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した例に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
10 射出成形用金型
20 固定側金型
22 固定側取付板
23 スプルーブッシュ挿入孔
24 固定側コアプレート
24a 固定側コアベース
24b 固定側コア
25 孔
26 凹部
30 スプルーブッシュ
32 上部
34 下部
35 外周面
36 ノズル接触部
37 スプルー
37a スプルー上部
37b スプルー下部
39 上面
50 バンドヒーター
52 温度センサ
54 第1の断熱材
56 ロケートリング
58(58a、58b) 第2の断熱材
60 可動側金型
62 可動側取付板
64 可動側コアプレート
64a 可動側コアベース
64b 可動側コア
76 キャビティ

Claims (4)

  1. スプルーブッシュと、
    前記スプルーブッシュの上部が配置されるスプルーブッシュ挿入孔を有する固定側取付板と、
    前記固定側取付板に固定され、前記スプルーブッシュの下部が配置される孔を有する固定側コアプレートとを備える射出成形用金型であって、
    前記スプルーブッシュの前記上部外周面にヒーターが設けられており、
    前記スプルーブッシュに形成されているスプルーのうち、前記ヒーターが設けられている箇所の内部の形状が、テーパのない円柱状であることを特徴とする射出成形用金型。
  2. 前記ヒーターの下側と前記固定側コアプレートとの間に第1の断熱材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形用金型。
  3. 前記スプルーブッシュは、ノズル接触部を有しており、
    前記スプルーブッシュの前記上部上側に、前記ノズル接触部を覆わない態様で第2の断熱材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形用金型。
  4. ノズル接触部と、
    前記ノズル接触部から内部に延びるスプルーとを有するスプルーブッシュであって、
    前記スプルーのうち、前記ノズル接触部を始点とした一定の長さ部分の形状が、テーパのない円柱状であることを特徴とするスプルーブッシュ。
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