JP2005288846A - 記録装置及び記録装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録動作中に記録バッファの格納領域に関して連続性を確保するためのデータ操作を不要とし、かかるデータ操作に伴う負荷による記録処理のスループット低下を防止する。
【解決手段】 記録装置により処理が可能な記録データとして、受信した記録データをアドレスの連続した記録バッファに格納する記録装置の制御方法は、第1記録データの記録処理において、記録装置が休止条件を満たすか否かを判定し(S501)、休止条件が満たされる場合、第1記録データと、受信した第2記録データとが重複する記録データを記録バッファの先頭アドレスから格納し(S505)、第2記録データを重複する記録データに対して連続したアドレスに格納する(S502)。
【選択図】 図5

Description

本発明は、プリンタやプロッタなどの記録装置に関するものであり、特に、JIS規格準拠のA列規格0サイズ(以下、「A0サイズ」という)やB列規格0サイズ(以下、「B0サイズ」という)等の大型の記録媒体に画像の記録を行う記録装置、及び記録装置の制御方法に関するものである。
記録装置の記録形式として、記録ヘッドを記録媒体の上方で走査して画像の記録を行うシリアル方式の記録方式がある。このシリアル方式の記録装置(以下、「シリアルプリンタ」とも言う。)の場合、記録ヘッドに配置された記録素子の走査方向の並び(以下、「ヘッド幅」と呼ぶ)が主走査方向となり、記録ヘッドが載置されたキャリッジを記録媒体の搬送方向(副走査方向)に副走査しながら主走査の記録を行うことで1バンド分の画像(副走査方向の位置を固定して考え、その際に記録ヘッドを主走査方向に走査して形成される画像)の記録を行う(以下、「1バンド記録」ともいう)。そして1バンド記録毎に記録媒体を副走査方向に搬送し、主走査方向に1バンド分の記録を行いながら記録媒体の記録領域に画像の記録を行う。
シリアルプリンタにおいては、記録すべきデータ(以下、「記録データ」という)は、記録ヘッドの記録素子に対応するビットマップデータとして記録データメモリに格納されており、記録時には記録データが記録データメモリから読み出され、記録素子に対応した信号に変換される。記録素子に対して変換された信号が印加されると記録素子が駆動する。記録素子の動作は記録ヘッドの種類に応じて異なるが、例えば、インクジェット方式の記録ヘッドであれば記録素子の加熱により各ノズルからインクを吐出させて、記録媒体上に画像を形成していく。
このような流れで記録を行うために、シリアルプリンタにより処理されるべき記録データは、主走査方向に対応するデータの単位で連続するアドレスに格納されていることが望ましい。例えば、64ドット分の記録素子を配置して構成される記録ヘッドであれば、記録データは、1回の主走査で記録される64ドット分が連続したアドレスに格納されていることが望ましい。1回の主走査で同時に記録される1列のデータ(1バンド分のデータ)を連続したアドレスに格納することで、記録データメモリに格納されている記録データへのアクセスを効率的、かつ、迅速に行うことが可能となり、記録処理の迅速化が実現できる。
一方、シリアルプリンタの記録方式として、マルチパス方式と呼ばれる方式がある。この方式では、1バンド分の記録に対して、記録媒体の搬送を1バンド分以下の搬送量、例えば、2分の1のバンド分に相当する搬送量を搬送し、主走査方向の記録を行う。このマルチパス方式の記録によれば、1つのバンドについて複数回の主走査により記録処理が施される。例えば、2分の1のバンド分に相当する副走査方向の搬送を行う場合、1バンド分に対してい2回の主走査方向の記録が行われることになる。
マルチパス方式のシリアルプリンタについても、記録データは、上述したように主走査に対応するデータごとに連続するアドレスに格納されてることが望ましい。したがって、マルチパス方式では、1つのバンド分に対して複数回の副走査方向の搬送は行われるが、主走査方向の記録データは該当するバンド分について重複したものとなる。この重複を考慮すると、主走査ごとの1バンド分の記録データについてのみならず、各副走査に対応した一連のドット列の記録データが連続していることが望ましい。このために、マルチパス方式のプリンタでは、記録データは、列単位で記録データメモリの連続するアドレスに格納され、それが読み出されて記録が行われるように構成される。このようにデータを格納すれば、各バンドの記録が進行するごとに使用される記録データメモリのアドレスは当該メモリの先頭から後方に順次切り替えられていく。
しかしながら、記録データメモリにデータを格納できる記憶容量は有限であることから、その記録データメモリの最終アドレス(末尾)においては、格納しようとする記録データの連続性を保持することが不可能となる場合がある。すなわち、マルチパス方式においては、先頭のバンドから末尾のバンドまで、或るドット列に着目すれば連続したアドレスに格納されることが好ましいが、しかし、記録データメモリの末尾では記録データが不連続になるのは避けられない。
そこで、1回の主走査で記録するデータが連続するアドレスに格納できないバンドがあった場合、そのバンドをあらためて記録データメモリの先頭から格納し直す必要があった。このため記録動作中に記録データメモリの内容をいったんクリアして、あらためて、その不連続が発生した記録データを記録データメモリの先頭アドレスから格納し直したり、あるいは、記録データメモリの末尾において中途で不連続となった記録データをメモリの先頭にコピーし、その続きとしてあらためてデータを格納するなどの処理が行われていたが、このようなクリア処理に伴う記録データの操作と記録データメモリの制御は記録装置における記録処理を遅滞させ、記録装置のパフォーマンスの低下を招いていた。
このような問題はマルチパス方式のプリンタで典型的に表れるものの、特にマルチパス方式のプリンタに固有の問題ではなく、連続すべき記録データが記録データメモリの末尾に至って、その連続性を保持できない場合に共通する問題である。例えば、マルチパス方式でなくとも、あるバンド分に相当する記録データを格納する際、一度の主走査で記録すべきデータを連続するメモリに格納できなければ、上記と同様の問題が生じる。
また、以上のような状態を回避するためには、記録データメモリにおけるあるアドレスに、記録データが格納された場合には、その次に格納されるべき記録データは、記録データメモリの先頭アドレスに戻して記録処理を行うようにする、いわゆるリング状のバッファ構成にすることも考えられるが、この場合も、ハードウエアにおいて、この処理を行うための記録装置の構成が複雑化し、生産性や信頼性、生産コストの上で不利な面があった。
そこで、記録データの連続性を判定し、連続性が特に必要ない場合はバッファを先頭から使用することにより、記録中の一時的な負荷の増大を発生させることなく、効率的に記録処理を行い得る印刷装置及び印刷装置の制御方法が提供されている(特許文献1を参照)。
特開2003−251868号公報
しかしながら、前記の特許文献1における記録データの不連続は、文字記録における改行や改ページ部分や、あるいは規則的なデザイン柄における空白部分では記録データの連続性を判定することができるが、写真やイラストなどの記録データにおいてはその記録データから連続性を判定することは困難であり、その効果が十分に得られなかった。このことは近年普及してきた写真やイラストの記録データを扱うことが多いグラフィック向けインクジェット記録装置であって、A0規格やB0規格といった大判の記録媒体に対する記録から、ときには数十メートルにおよぶロール紙に対して長尺の記録を行うインクジェット記録装置(以下、単に「記録装置」ともいう。)は、記録データメモリ(以下、「記録バッファ」という。)の所要量は小型の記録装置に比べて、通常は大きくなるので、上述の記録速度の面からだけなく、コスト面からも、従来以上の効率的な記録装置の制御方法と、その方法を実現する記録装置の提供が求められている。
上記の課題に鑑みて、本発明は、記録装置の動作状態を判定し、記録休止状態におけるメインテナンス処理と並列に、記録データを格納する記録バッファのアドレスを先頭に戻し重複する記録データの複写を行うデータ操作を実行することで、記録動作中に記録バッファの格納領域に関して連続性を確保するためのデータ操作を不要とし、かかるデータ操作に伴う負荷による記録処理のスループット低下を防止する記録装置、記録装置の制御方法を提供することを目的する。
あるいは、本発明は、扱う記録データの種類によらず最小限のバッファ容量で大サイズの記録媒体に対する記録が可能な記録装置等を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明にかかる記録装置及び記録装置の制御方法は、主として以下の構成よりなることを特徴とする。
すなわち、本発明にかかる受信した記録データをアドレスの連続した記録バッファに格納する記録装置は、
第1記録データの記録処理において、前記記録装置が休止条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記休止条件が満たされる場合、前記第1記録データと、受信した第2記録データとが重複する記録データを前記記録バッファの先頭アドレスから格納し、当該第2記録データを当該重複する記録データに対して連続したアドレスに格納する制御手段とを備える。
また、本発明にかかる別の記録装置は、記録データをラスタ単位で格納する複数の記録バッファを備え、記録ヘッドを用いて記録媒体の所定領域に対しn回の走査記録を行う記録装置であって、前記走査記録の休止タイミングを判定する判定手段と、先の走査記録と次の走査記録の間に、前記記録ヘッドのクリーニング動作を行うクリーニング手段と、前記記録媒体の搬送方向に順に記録バッファを選択して、記録データを格納する格納手段と、1回の走査記録につき、n×m本の記録バッファを選択し、走査記録ごとに、n×m本のうちm本の記録バッファを更新するバッファ選択手段と、前記バッファ選択手段により選択した記録バッファに格納されている記録データを読み出す読み出し手段と、
k回目の走査記録で使用されるn×m本のうち前記搬送方向の上流側m本の記録バッファに格納されている記録データを、k+1回目の走査記録で使用されるn×m本のうち前記搬送方向の下流側m本の記録バッファにコピーするコピー手段とを備え、
前記判定手段が休止タイミングを判定した場合、前記クリーニング手段によるクリーニング動作と、前記コピー手段による記録データのコピー処理とを並行して行うことを特徴とする。
また、本発明にかかる記録装置の制御方法は、記録データをラスタ単位で格納する複数の記録バッファを備え、記録ヘッドを用いて記録媒体の所定領域に対しn回の走査記録を行う記録装置の制御方法であって、1回の走査記録分の記録データを格納するために、前記記録媒体の搬送方向に順に、n×m本の記録バッファを選択し、走査記録ごとに、n×m本のうちm本の記録バッファを更新するバッファ選択工程と、前記バッファ選択工程にて選択された記録バッファに、記録データを格納する格納工程と、記録バッファに格納されている記録データを読み出す読み出し工程と、k回目の走査記録で使用されるn×m本のうち前記搬送方向の上流側m本の記録バッファのデータを、k+1回目の走査記録で使用されるn×m本のうち前記搬送方向の下流側m本の記録バッファにコピーするコピー工程と、前記走査記録の休止タイミングを判定する判定工程と、先の走査記録と次の走査記録の間に、前記記録ヘッドのクリーニング動作を行うクリーニング工程とを備え、前記判定工程により休止タイミングを判定した場合、前記クリーニング工程と、前記コピー工程の処理を並行して行うことを特徴とする。
本発明にかかる記録装置、記録装置の制御方法によれば、記録装置の動作状態を判定し、記録休止状態におけるメインテナンス処理と並列に、記録データを格納する記録バッファのアドレスを先頭に戻し重複する記録データの複写を行うデータ操作を実行することで、記録動作中に記録バッファの格納領域に関して連続性を確保するためのデータ操作を不要とし、かかるデータ操作に伴う負荷による記録処理のスループット低下を防止することが可能になる。
あるいは、本発明にかかる記録装置、記録装置の制御方法によれば、記録開始から記録休止状態まで連続記録が可能な最小限度の記録バッファの容量があれば、記録装置の動作中に記録バッファの格納領域の不連続を解消するためのデータ操作は不要となり、扱う記録データの種類によらず最小限の記録バッファ容量で大サイズの記録媒体に対する記録が可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
<装置本体の概略説明>
図1は、本発明を適用するのに好適な第1実施形態にかかる記録装置として、インクジェット記録装置(記録装置)の概略的な構成を示す図である。図1において、参照番号2は、インク吐出部とインクタンクを一体化した交換可能なカートリッジタイプの記録手段(記録ヘッド)を示しており、キャリッジ4に搭載されて図中の矢印A,B方向(主走査方向)に往復移動されるようになっている。記録ヘッド2は、記録装置本体の後述する制御装置に対し、不図示のフレキシブルケーブル等を介して電気接続されている。
また、キャリッジ4は、図示を省略したスライド軸受けを介してガイドシャフト6に対して矢印A,B方向に往復移動が自在に取り付けられており、キャリアモータ1710(図4を参照)及びキャリアモータ1710の回転を並進方向の動作として伝達するためのベルト(図示していない)により、キャリッジ4をガイドシャフト6に沿って平行に移動し得るようにしている。プラテン8に形成された開口部からは、搬送ローラ10の外周面の一部が露出されており、その搬送ローラ10と、記録媒体Pの幅方向両端部を上方から押えるピンチローラ12とによって記録媒体Pを挟持し、後述する制御装置の制御に応じて搬送モータ1709(図4を参照)が回転駆動され、記録媒体Pは矢印Cの方向(副走査方向)に搬送される。
載置された記録媒体Pは、プラテン8上を往復移動するキャリッジ4に搭載された記録ヘッド2によって、1バンドの画像を記録され、回転駆動する搬送ローラ10によって、1バンド分、図示矢印A,B方向と直交する矢印C方向に搬送される。キャリッジ4の移動可能範囲の一端の画像形成領域外の退避位置に、記録ヘッド2の吐出回復処理である、ワイピング動作、予備吐出動作、吸引動作を行う不図示のワイパーブレード、キャップ、吸引動作用のポンプ等の負圧発生手段を備えたクリーニングユニット14が設けられている。
クリーニングユニット14の反対側には、プリンタの制御装置16が設けられている。この制御装置16は、画像情報を担持する画像信号を制御し、更に、記録データをバッファに格納するためにバッファ管理に関する制御を行うことができる。記録ヘッド2は制御装置16から送信された画像信号に基づいて、被記録媒体Pにインクを吐出させるとともに、被記録媒体を搬送する搬送ローラ10の回転駆動を制御して、被記録媒体Pの搬送タイミングや搬送量を制御する機能を備えている。
<制御構成の説明>
図4は、本発明の第1実施形態にかかる記録装置を制御する制御装置16の構成例を示すブロック図である。同図において、インターフェース1700は、記録信号(記録データ)をホストコンピュータ等から入力するための回路である。MPU1701はインクジェットプリンタIJRA(記録装置)全体を制御する。ROM1702には、MPU1701が実行する制御プログラムが格納され、後述する手順を実現するためのプログラムもROM1702に格納される。RAM1703は、各種データ(上記の記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくためのメモリであり、16本のバッファを含む記録データメモリ1703aもRAM203に確保されている。ゲートアレイ1704は、記録ヘッド2に対する記録データの供給制御を行うための回路であり、インターフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。キャリアモータ1710は、記録ヘッド2を主走査方向に搬送するためのモータであり、搬送モータ1709は記録媒体を副走査方向に搬送のためのモータである。ヘッドドライバ1705は、記録データに応じて記録ヘッド2を駆動するドライバ回路であり、モータドライバ1706、1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのドライバ回路である。
この構成により、インターフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッド2が駆動され、記録が行われる。
図6は、記録ヘッド2に対する記録データの割り当てを説明する図である。図6(A)は2値プリンタの場合の記録データの割り当てを示す図であり、101は記録データを示す。記録データ101のうちビット「1」が立っている部分が記録ヘッド102の吐出部分(黒丸)となる。図6(B)は、記録データをより一般的に示した図であり、記録データメモリ1703aに格納されている記録データ103の各セルは記録データ101(図6(A)を参照)をバイト単位で表したものである。記録データ103中の数字はアドレス番号で、このように連続したアドレスに格納される記録データが記録ヘッド104に順番に割り当てられる。この場合、記録ヘッド104は各セルが、図6(A)の記録ヘッド102のようにビット毎に対応する構造を有する場合もあるし、各セルが1バイトで示される多値のドットを記録する場合もある。図6(B)の記録ヘッド104は、後者の場合には、主走査方向に8×8=64ドット配置された記録ヘッドであることとなり、前者の場合には、主走査方向に8ドット配置された記録ヘッドであることとなる。
<バッファの使用方法>
本実施形態の記録装置における記録データメモリとバンドとの対応関係を図2を参照しながら説明する。図2の例では、例示する記録装置は8個の記録素子を主走査方向に沿って配置して成る記録ヘッドを有するものとする。したがって1回の主走査で記録されるドットは8つである。そのために、ひとつのバンドに対応するデータは、各記録素子に対応して定義された8本のバッファを用いて格納される。
また、この図2において、Iから順に走査記録がなされるので、記録バッファ(0)から(15)の順に、記録媒体の搬送方向(記録ヘッドのノズル列方向)に対応している。ここでは、バッファ(0)は記録媒体の搬送方向の下流側、バッファ(15)は記録媒体の搬送方向の上流側に位置する。この対応関係は、後述する図3についても同じである。
「バッファ」とは、キャリッジ4の走査方向(主走査方向)に沿った1ドット行を格納するメモリの概念であり、図2の例では、1本のバッファには主走査長に相当する16ドット(16カラム)分のデータが格納できる。言い換えると、1本のバッファには1ラスタ分のデータが格納される。図2から理解できるように1本のバッファを構成するメモリセルのアドレスは、参照番号202、204、205のように不連続となる。図2のメモリ203は2バンド分に相当する容量を確保するために、バッファ(0)〜バッファ(15)の16本のバッファが含まれる。
したがって、記録データメモリ(メモリ203)の容量は16(バッファ)×16(ドット)ドット=256ドット分のデータを格納し得る容量となっており、各ドットに対応するメモリロケーションには00h〜FFhのアドレスが付与されている。なお、記録データメモリ(メモリ203)の容量は、上述したサイズに限定するものではない。
図2では、各バッファは、アドレス番号をバッファの数、すなわち16(=10h)で除算した剰余の同値類により構成される。また、各バッファはその除算の商の昇べきにアドレスを配置した構成となっている。例えば、バッファ(0)は、アドレスを10hで除算した剰余が0となるメモリロケーション00h,10h,...,F0hを、商の昇べきに配置してなり、バッファ(15)は、10hで除算した剰余がFhとなるメモリロケーション0Fh,1Fh,...,FFhを、商の昇べきに配置してなる構成である。他のバッファについても同様である。ここで、各バッファについて、最も小さいアドレスを「本来の先頭アドレス」と呼ぶことにする。ただし、メモリのアドレスの振り方によっては、本来の先頭アドレスは最も大きいアドレスになる場合もあり得る。
さて、図2に示すメモリ203において、マルチパス記録を行うために記録データを格納する場合を考える。図2においては、バンドIに対応する記録データは、バッファ(0)〜(7)に格納されており、各バッファはその本来の先頭アドレス00h,01h,...,07hが割り振られている。上述したように、副走査方向(ノズル列方向)に沿ったデータの格納を行うことで、DMA手段などを用いて、格納されたデータの読出しを高速に行うことができる。そして、副走査方向の格納を、主走査方向に順に行っていく。なお、ここで説明しているバンド(例えばバンドI、バンドII)とは、記録ヘッドの1回の主走査記録で記録がなされる記録媒体における副走査方向の記録領域に対応している。また、この図2においては、8ドットの主走査記録を2回行って、画像を形成するので、1回の走査記録の後、記録媒体を4ラスタ(4ノズル)分搬送する。
バンドIに続くバンドIIは、副走査方向に4ライン分シフトさせた状態で、バンドIに4ライン分が重複している。そのために、バッファ(4)〜バッファ(7)に格納されているデータは、バンドIでの走査記録をした後、バンドIIのための走査記録にも使われる。そしてバンドIと重複していない部分のデータはバッファ(8)〜バッファ(11)に格納される。こうしてバンドIIに対応する記録データはバッファ(4)〜(11)にそれぞれ格納されることとなる。そして、バンドIIの各主走査で記録されるデータは連続するアドレスに格納される。すなわち、バンドIIの第1列目における各データは、アドレス04h〜0Bhに連続するように格納される。バッファ(8)〜(11)の先頭のアドレスは、バンドIIと、バンドIIに重複するバンドIとが連続性を確保できるように選ばれる。この結果、ある主走査線の延長線を想定すると、その線上に位置するドット列は連続したアドレスに格納される。なお、重複している部分のデータは、主走査記録動作毎に、記録バッファから読み出したデータに対して所望のマスクパターンでマスクして記録ヘッドに転送され、マスクがなされたデータに対応して記録が行われる。
バンドIIに後続するバンドIII、IVについても同様である。ただし、バンドIVについては、バンドIIIに対応する記録データの格納により、バッファ(15)までを使い切っているために、バンドIにより使用されているバッファ(0)〜(3)が再利用される。この場合、バンドIVに対応する記録データを格納する際には、バンドIのデータの出力が終了していることが条件となる。そして、バッファ(0)〜(3)に、バンドIVの各主走査に対応する記録データのアドレスが連続するように格納される。図2では、バンドIIIで使用されたバッファ(15)の第1列のアドレスは0Fhであるため、バッファ(0)に対応する先頭の列のデータは、アドレス0Fhの次に、アドレス10hが格納される。同様にして、バンドIVの次のバンドVは、バンドIと同じくバッファ(0)〜(7)に格納される。しかしながら、主走査毎の連続性の維持のために、バンドIに対して先頭のアドレスは、バッファの総数分すなわち16だけずれており、例えばバッファ(0)の先頭アドレスは、10hが選ばれる。さらに、主走査記録が進み、バンド対応したデータをバッファ(0)に格納する場合には、バッファ(0)の先頭アドレスは20hとなる。つまり、各バッファの先頭アドレスが10hづつシフトする。
このようにして、マルチパス方式のシリアルプリンタにおいて記録データの内容の出力を終えたバッファを、後続のバンドに対応する記録データの格納用として再利用しつつ、副走査方向に対応するドットの格納アドレスの連続性を維持すると、同一のバッファを利用するバンドであっても、先頭アドレスはバッファの総数分ずつずれて格納される。このように、走査記録が進むにつれ、バッファ(0)においてデータ格納に利用できる主走査方向の領域が減少してしまう。例えば、バンドIの主走査記録の場合には、バッファ(0)には、16ドット分格納できたが、バンドIVの場合には、バッファ(0)には、15ドット分しか格納できない。このことは、他のバッファについても同様のことがいえる。
図3は、図2の要領で次々と新たなバンドBiを格納した結果、記録データメモリ203の末尾F列(図2の210を参照)に達した場合、各バンド(B1、B2、・・・、B5)に対応する記録データの格納の例を示す図である。記録データメモリ203の最大アドレスはFFhであることから、バンドB3の後には、連続する領域を確保することはできない。本来であればメモリのアドレスの連続性を維持するためにバンドB4の第1列のデータは、バンドB3に連続するアドレス100h〜107hに格納されるべきである。しかしながら、「100h〜107h」というアドレスは記録データメモリ203に存在せず、かかるアドレスを確保することが物理的にできないためにバンドB4に相当する記録データは、バンドB3の続きとして記録データメモリ203に格納することができないことになる。そこで、バンドB3におけるバッファ(12)〜(15)の内容を、バンドB4の走査記録のために記録データの副走査方向の連続性を確保する領域に複写する必要がある。通常は、記録データメモリの末尾に到達するまでの猶予を考慮すれば、その先頭に複写してデータの連続性を確保する。図3に示すバンドB4は、バンドB1で使用されていたバッファ(0)〜(7)を再利用して、対応する記録データを格納する。この際、バンドB3とバンドB4との連続性を確保するために、未使用のバッファ(記録済みデータを格納しているバッファ)である(0)〜(3)を選択し、バンドB3におけるバッファ(12)〜(15)の内容をバッファ(0)〜(3)に図3の矢印に示すように複写することで、両バンド間のデータの連続性が確保される。これは、言い換えると、バンドB3の記録で使用する8本のバッファのうち、搬送方向について上流側の4本に格納されている記録データを、バンドB4の記録で使用する8本のバッファのうち、搬送方向について下流側の4本にコピーしている。
そして、バッファ(0)に格納する場合「本来の先頭アドレス」であるアドレス00hから格納される。一方、バンドB4の走査記録のためのデータを格納するために、バッファ(3)に連続するバッファ(4)〜(7)を選択し、バッファ(4)〜(7)についてもそれぞれ、「本来の先頭アドレス」からデータを格納する。
本実施形態に係る記録装置では、図3のバンドB3とバンドB4の関係のように、重複する記録データの複写をしない限り記録データの連続性が確保できない状態に陥る前に、記録装置の記録動作を監視し、所定の条件による記録休止状態になった際に、記録データをコピーすべきバッファを選択し、最終バンドにおけるバッファ(図3の場合では、バンドB3におけるバッファ(12)〜(15)が対応する)に格納されている記録データを、選択したバッファに格納する。そしてそのバッファへのデータの格納を、各バッファの先頭アドレスに近いアドレスから行う、後続のバンドにおける記録データとの連続性の維持と、主走査方向のメモリ領域の未使用領域を少なくすることを、記録装置のパフォーマンスを低下させることなく、記録データメモリに対するデータの格納を制御することができるようになる。
次に、記録データの具体的な格納と記録装置の動作状態の監視の具体的な処理の流れを図5を参照しつつ説明する。
<データ格納手順>
図5は、記録装置がホストコンピュータ等から記録データを受信した際の動作の流れを説明するフローチャートである。受信するデータは、ここではドット対応データ(「ビットマップデータ」と呼ぶ)を伴ったホストコンピュータ命令であるものとする。説明の便宜のために受信する記録データはバンド単位としているが、本実施形態にかかる記録装置の構成は、必ずしも受信データをバンド単位に限定されるものではない。バンド単位に区切られていない記録データを受信した場合、記録装置はMPU1701の制御の下、記録データに対してバンド単位に区切る処理を施すことで、本実施形態で提供する記録データメモリに対するバッファ管理を適用することが可能になる。
以下の説明において、記録装置は電源が投入され、所定の初期化処理を終えて記録可能状態となり、既に数バンド分の記録を行っている最中であるとする。
図5において、ホストコンピュータから次バンドの記録データを受信すると、現在実行している記録動作中において、休止条件により定められる定期的な保守が必要な状態(以下、「記録休止状態」という。)になるか否かを判定する(ステップS501)。ここで、記録休止状態とは、いわゆるA0規格やB0規格の記録媒体、ロール状の長尺の記録媒体に対する連続した記録において、記録の品位を良好に保つため、予め定められた休止条件(例えば、一定の連続記録時間や連続した記録量(記録媒体の記録長やインク残量等))に基づいて、記録ヘッドのクリーニングを行ったり、記録ヘッドのノズルの不良の有無をチェックしたりするためのメインテナンス状態である。
現在実行しているバンド分の記録において、予め定められている休止条件が満たされる場合(S501-Yes)は処理をステップS504に進め、休止条件が満たされない場合(S501-No)は処理をステップS502に進める。ステップS502の処理では、記録データメモリ203(記録バッファ)に対し、前バンドの記録データに連続するように新たに受信した1バンド分の記録データの書き込みが行われる。この状態での記録データの書き込みは、例えば、図2において説明したように、バンドIに続くバンドIIの記録データのように、マルチパスによる記録のために記録データの重複部分の連続性が確保される。
記録データメモリ203に格納された記録データは、記録実行待ちの状態になる(ステップS503)。ステップS506の判断において、記録装置が記録休止状態でない場合(S506-No)、処理をステップS507に進めて、前バンドの記録に続き新たに受信したバンド分の記録データに対する記録を実行する。
一方、ステップS501の判定において記録休止状態となる休止条件が満たされる場合(S501-Yes)、記録バッファにデータを格納するための領域を初期化する。ここで、初期化の対象になるのは、マルチパスによる記録を行う場合、記録データの連続性を確保するために、記録データの重複部分に対応する記録データと、新たに受信する記録データを格納するための領域である。そして、初期化の後、記録データの重複部分に対応する記録データの格納先を初期化した記録データメモリ203(記録バッファ)の先頭アドレスから格納できるように指定する(ステップS504)。
記録装置はマルチパスによる記録を行っているため、ステップS504で指定された記録データメモリ203(記録バッファ)の先頭アドレスから次バンドの記録を実行するには、前バンドにおける記録データとの重複部分の記録データが必要となる。重複する記録データ量は常に一定ではなくパス数によって異なる。例えば、2パスで1バンドを構成する(2パス記録)場合は、前バンドの後半部分の記録データ(図2、図3で説明した内容が該当する)が必要であり、4パスで1バンドを構成する4パス記録を行う場合は、前バンドの記録データの後端4分の1に対応する記録データが必要となる。MPU1701は、マルチパスにより記録を行う際のパス数に応じて、重複する記録データを決定することができる。
ここで、記録バッファの先頭アドレスに、受信した記録データを書き込むのに先立ち、前バンドにおける記録データと次バンドにおける記録データとの間で、マルチパス重複部分の記録データを記録バッファの先頭の領域に複写する(ステップS505)。
その後、受信したバンド分に対応する記録データを、ステップS505で複写した重複部分の記録データに連続するように書き込みを行い(ステップS502)、その記録データが記録がされるのを待つ(ステップS503)。
ステップS506において、記録装置が記録休止状態にあるか否かを判定して、まだ、記録休止状態が継続している場合は(S506-Yes)、記録データの処理は記録データメモリ203に格納された状態で記録実行待ちの状態となる(S503)。ステップS506の判断で、記録休止状態が解除された場合(S506-Yes)、記録データメモリ203に新たに格納された次のバンド分の記録に対応する記録データの処理が開始する(S507)。
図5のフローチャートにおける記録装置の状態検出(記録休止状態に該当するか否か)、記録データの受信、記録データメモリに対する初期化、アドレスポインタの設定、重複データの選定と複写、記録データの書き込み処理等は、制御装置16におけるMPU1701の全体的な制御の下に実行される。
記録処理を実行する記録装置は主走査方向の記録動作と、副走査方向の記録媒体の搬送動作とを所定のタイミングにより協調的に繰り返すことで記録媒体上に画像データの記録を行うが、記録の品位を良好に保つため、たとえば一定の記録時間や記録量で記録ヘッドのクリーニングを行ったり、記録ヘッドのノズルの不良の有無をチェックしたりする必要がある。
図7は、記録動作中に、記録装置が記録を行う記録媒体の長さ(記録長)を図5のステップS501で用いた休止条件としてMPU1701が監視し、クリーニングユニット14に記録ヘッド2のクリーニング処理を実行させる具体的な処理の流れを説明するフローチャートである。
まず、ステップS701において記録が開始されると、MPU1701は記録長カウンタをゼロに初期化する。そして、ステップS702において、MPU1701は記録動作が進むにつれて、記録済みとなった記録媒体の長さをカウントアップし、カウントアップした累積の記録長が、例えば、予め定めた休止条件「10メートル」に達したら(S703-Yes)、処理をステップS704に進め、MPU1701は記録装置の動作状態を、記録ヘッド2をメインテナンスするための記録休止状態に移行させる。現在処理をしている記録データの処理が完了した後、MPU1701は記録を一旦休止させて(S704)、クリーニングユニット14により記録ヘッド2をクリーニングする(ステップS705)。そして、クリーニング処理の終了後、休止していた(S704)記録を再開する(ステップS706)。記録の再開により、処理をステップS701に戻し、再び記録長カウンタを初期化して、同様の処理を繰り返す。
ここで、図7で説明した処理は、図5におけるステップS501の「記録休止状態」の判定例を具体的に説明するものであり、予め、記録ヘッドのメインテナンスを行うための条件として定められた休止条件を充足するか否かを、制御装置16を構成するMPU1701が定期的に監視しながら記録動作と、記録休止(記録ヘッドのメインテナンス)とを切り替えて記録装置の動作を制御する。
記録長の検出としては、例えば、ホストコンピュータから受信したデータに含まれる記録媒体の種類に関するデータに基づき、MPU1701が記録装置のROM1702に予め格納されている記録媒体の種類と記録長の関係を定めるデータベースから(図8)、各記録媒体の記録長を特定し、特定した記録長と記録媒体の処理枚数から全体の記録長を演算する。例えば、A0サイズの記録媒体を10枚記録したとすると、「La0×10」として求められる。
図7の処理においては、休止条件として、「記録長」を用いたが、記録媒体の面積を基準にして判断することも可能である。また、長尺のロール紙にように記録媒体の種類によっては、必ずしも1枚ごとに記録長を求めることができない場合もあるので、この場合には、記録状態が連続する記録時間の経過を休止条件として利用することも可能である。MPU1701は、受信した記録データに基づいて記録媒体の種類を特定し、この特定した結果に基づいて休止条件を「記録長」にするか、「連続した記録時間」にするか選択的に切り替えることが可能である。
<休止とデータの格納の関係>
図5、図7のフローチャートにおいては、記録データの格納と、休止の判定の処理をそれぞれ個別に説明したが、図9のタイミングチャートを参照して両者の関係を明確にする。
図9(a)の901は、現在記録処理中であるn-1バンドに対応する記録データの処理を示しており、MPU1701は記録動作中において、休止条件を充足するか否かを判定する(図9(b))。この処理は図5のステップS501に対応するものである。判定はMPU1701の動作クロック単位に判定を行ってもよいし、各バンドの記録開始時や、記録媒体に対する記録の開始時に判定をするようにしてもよい。記録休止の判定で、休止条件に該当することが検出された場合(903)、n-1バンドの記録データの処理が終了した後にMPU1701は、クリーニングユニット14に記録ヘッド2をクリーニングさせるための処理を実行させる(904)。
記録休止の条件に該当しない場合(903が判定結果として検出されない場合)、記録ヘッドクリーニングに関する処理は行わない(すなわち、図7の処理は実行されない)。また、この場合、MPU1701は、nバンドの記録データの格納をn-1バンドの記録処理中に並列して行う。記録休止の条件に該当しない場合におけるnバンドの記録データの格納は、図5のステップS502に対応するもので、nバンドに対応する記録データは、前バンド(n-1)の記録データに連続するように記録データメモリ203に書き込まれる。
記録休止の条件に該当する場合は(903が判定結果として検出さた場合)、図7で説明した記録ヘッドのクリーニング処理が実行される。この処理は現在記録処理が行われているn-1バンドの記録データの処理の終了後、記録動作を休止した状態で(図7のステップS704に対応する)行われる(図7のステップS705に対応する。)。
一方、MPU1701は、記録ヘッドのクリーニング処理と並列にnバンドの記録データを格納するための準備として、記録バッファの書き込みアドレスを初期化して(図5のステップS504)、記録データの格納先を指定する記録バッファのアドレスポインタを記録バッファの先頭アドレスから格納するように指定する(905)。そして、マルチパスによる記録のために、n-1バンドの記録データと、nバンドの記録データとが重複する部分の記録データを、記録バッファの先頭アドレスから格納するために複写し(906)、複写した記録データに連続してnバンドの記録データを記録データメモリ203に格納する(907)。905の処理は図5のステップS504が対応し、906の処理は図5のステップS505が対応し、そして、907の処理は図5のステップS502が対応する。
nバンドの記録データが格納(907)され、記録ヘッドクリーニングの処理(904)が終了すると、記録休止状態が解除され、nバンドの記録データの記録処理が開始する(902)。ここで、nバンドの記録処理は、図5におけるステップS507が対応する。
以上のように、本実施形態にかかる記録装置、記録装置の制御方法によれば、記録装置の動作状態を判定し、記録休止状態におけるメインテナンス処理と並列に、記録データを格納する記録バッファのアドレスを先頭に戻し重複する記録データの複写を行うデータ操作を実行することで、記録動作中に記録バッファの格納領域に関して連続性を確保するためのデータ操作を不要とし、かかるデータ操作に伴う負荷による記録処理のスループット低下を防止することが可能になる。
あるいは、本実施形態にかかる記録装置、記録装置の制御方法によれば、記録開始から記録休止状態まで連続記録が可能な最小限度の記録バッファの容量があれば、記録装置の動作中に記録バッファの格納領域の不連続を解消するためのデータ操作は不要となり、扱う記録データの種類によらず最小限の記録バッファ容量で大サイズの記録媒体に対する記録が可能となる。
(第2実施形態)
次に本発明にかかる第2実施形態について説明する。第1実施形態との相違点は、休止条件として記録長ではなく、記録経過時間によって判断している点である。
図10は、本発明にかかる第2実施形態におけるプリンタの記録中の動作を示したものである。
まず、ステップS1001において記録が開始されると、MPU1701は記録経過時間をカウントする記録時間カウンタをゼロに初期化する。そして、ステップS1002において、MPU1701は、連続する記録動作の記録経過時間をカウントアップし、経過時間が、例えば、予め定めた休止条件「3分を経過」に達したら(S1003-Yes)、処理をステップS1004に進め、MPU1701は記録装置の動作状態を、記録ヘッド2をメインテナンスするための記録休止状態に移行させる。現在処理をしている記録データの処理が完了した後、MPU1701は記録を一旦休止させて(S1004)、クリーニングユニット14により、記録ヘッド2のノズル不良、例えばインクが吐き出されないノズルの有無に関してチェック処理を行う(ステップS1005)。不良ノズルがある場合、エラー通知が表示部17(図1)に表示される。そして、記録ヘッド2のノズルチェック終了後、休止していた(S1004)記録を再開する(ステップS1006)。記録の再開により、処理をステップS1001に戻し、再び記録経過時間のウンタを初期化して、同様の処理を繰り返す。本実施形態に関する記録データの格納は第1実施形態における図5の内容と同様の処理を行うことになるので、ここでは説明を省略する。
以上のように、本実施形態にかかる記録装置、記録バッファの管理方法によれば、記録装置の動作状態を判定し、記録休止状態におけるメインテナンス処理と並列に、記録データを格納する記録バッファのアドレスを先頭に戻し重複する記録データの複写を行うデータ操作を実行することで、記録動作中に記録バッファの格納領域に関して連続性を確保するためのデータ操作を不要とし、かかるデータ操作に伴う負荷による記録処理のスループット低下を防止することが可能になる。
また、本実施形態ではシリアルプリンタのバッファについて説明したが、格納したデータが先入先出順で、しかも一定長の記録データを連続したメモリ領域に格納しなければならないようなアプリケーションについては、本実施形態の手順を応用することができる。
<他の実施形態>
本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
第1実施形態にかかる記録装置の概略的な構成を示す図である。 第1実施形態にかかる記録装置における記録データメモリとバンドとの対応関係を示す図である。 第1実施形態にかかる記録装置の記録バッファの構成例を示す図であり、記録バッファの末尾において不連続が発生した状態を説明する図である。 記録装置を制御する制御装置の構成例を示すブロック図である。 記録装置がホストコンピュータ等から記録データを受信した際の動作の流れを説明するフローチャートである。 記録ヘッドに対する記録データの割り当てを説明する図である。 第1実施形態における記録休止に関する処理の流れを説明するフローチャートである。 記録媒体の種類と記録長の関係を定めるデータベースの構成を例示する図である。 記録データの格納と、休止の判定の処理との関係を説明するタイミングチャートである。 第2実施形態における記録休止に関する処理の流れを説明するフローチャートである。

Claims (7)

  1. 受信した記録データをアドレスの連続した記録バッファに格納する記録装置であって、
    第1記録データの記録処理において、前記記録装置が休止条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    前記休止条件が満たされる場合、前記第1記録データと、受信した第2記録データとが重複する記録データを前記記録バッファの先頭アドレスから格納し、当該第2記録データを当該重複する記録データに対して連続したアドレスに格納する制御手段と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記制御手段は、前記判定手段の判定により、前記休止条件が満たされる場合、前記重複する記録データと、前記第2記録データとを格納するための記録バッファの格納領域を初期化し、データを格納するためのアドレスの指定を当該記録バッファの先頭に指定することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記制御手段は、マルチパスにより記録を行う際のパス数に応じて、前記重複する記録データを決定することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記制御手段は、前記重複する記録データと前記第2記録データとを前記記録バッファに格納する処理を、前記記録装置のメインテナンス処理中に実行することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 前記休止条件には、記録媒体の記録長、記録面積、記録経過時間のいずれかが含まれることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 記録データをラスタ単位で格納する複数の記録バッファを備え、記録ヘッドを用いて記録媒体の所定領域に対しn回の走査記録を行う記録装置であって、
    前記走査記録の休止タイミングを判定する判定手段と、
    先の走査記録と次の走査記録の間に、前記記録ヘッドのクリーニング動作を行うクリーニング手段と、
    前記記録媒体の搬送方向に順に記録バッファを選択して、記録データを格納する格納手段と、
    1回の走査記録につき、n×m本の記録バッファを選択し、走査記録ごとに、n×m本のうちm本の記録バッファを更新するバッファ選択手段と、
    前記バッファ選択手段により選択した記録バッファに格納されている記録データを読み出す読み出し手段と、
    k回目の走査記録で使用されるn×m本のうち前記搬送方向の上流側m本の記録バッファに格納されている記録データを、k+1回目の走査記録で使用されるn×m本のうち前記搬送方向の下流側m本の記録バッファにコピーするコピー手段とを備え、
    前記判定手段が休止タイミングを判定した場合、前記クリーニング手段によるクリーニング動作と、前記コピー手段による記録データのコピー処理とを並行して行うことを特徴とする記録装置。
  7. 記録データをラスタ単位で格納する複数の記録バッファを備え、記録ヘッドを用いて記録媒体の所定領域に対しn回の走査記録を行う記録装置の制御方法であって、
    1回の走査記録分の記録データを格納するために、前記記録媒体の搬送方向に順に、n×m本の記録バッファを選択し、走査記録ごとに、n×m本のうちm本の記録バッファを更新するバッファ選択工程と、
    前記バッファ選択工程にて選択された記録バッファに、記録データを格納する格納工程と、
    記録バッファに格納されている記録データを読み出す読み出し工程と、
    k回目の走査記録で使用されるn×m本のうち前記搬送方向の上流側m本の記録バッファのデータを、k+1回目の走査記録で使用されるn×m本のうち前記搬送方向の下流側m本の記録バッファにコピーするコピー工程と、
    前記走査記録の休止タイミングを判定する判定工程と、
    先の走査記録と次の走査記録の間に、前記記録ヘッドのクリーニング動作を行うクリーニング工程とを備え、
    前記判定工程により休止タイミングを判定した場合、前記クリーニング工程と、前記コピー工程を並行して行うことを特徴とする記録装置の制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010146557A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Xerox Corp ノンリダンダント上書きを用いたスロースキャン倍率調節のための方法および装置
JP2012000939A (ja) * 2010-06-21 2012-01-05 Riso Kagaku Corp インクジェット印刷装置及びそのクリーニング方法

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