JP2005288456A - 転造ダイス - Google Patents

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直茂 谷口
Yoshio Nonaka
善夫 野中
Norishige Hayashi
範繁 林
Kazuhiko Masuo
和彦 増尾
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Abstract

【課題】硬質の被加工材であっても精度良く確実に転造できると共に、長寿命化が可能な転造ダイスを提供する。
【解決手段】ほぼ角柱体を呈する一対のダイス本体3,13の側面4,14に沿って、被加工材に食い付く始点5,15の加工歯aを含有する食付き部6,16と仕上げ用の加工歯dを有する仕上げ部7,17とを含み、上記始点5,15の加工歯aは、仕上げ部7,17の加工歯dに比べて、その歯丈t1が低く且つ歯先角θ3および当該始点5,15の加工歯aの谷角θ1が大きい、転造ダイス1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボルトやネジなどを転造するための転造ダイスに関し、特に安定した成形精度と高い耐久性を有する転造ダイスに関する。
例えば、ボルトやネジ(ビス)は、一側面に緩く傾斜した加工歯を有する一対の平ダイス間に棒形状の被加工材を挟み込み、何れか一方の平ダイスを他方の平ダイスに対して相対移動させることにより、周面にネジ山およびネジ谷を1回転ごとに連続して成形される。上記加工歯は、一側面における始点(スタートポイント)を含む食込み部から終点を含む逃げ部に至るまで、これまで同じ断面形状であった。
近年、締め付け強度を高め且つ軽量化を図るため、ボルトやネジの素材は、炭素鋼や構造用鋼から比較的硬質のクロムモリブデン鋼(いわゆるSCM鋼種)などに移行しつつある。これに応じて、転造ダイスの素材には、例えば冷間ダイス鋼(いわゆるSKD鋼種)などが用いられている。
しかしながら、転造ダイスの加工歯の断面形状は、食付き部、仕上げ部、および逃げ部を通じて全て同じであるため、硬質の被加工材に最初に食い込む食付き部の始点寄りの歯先付近で、亀裂や局部破壊を生じ易くなり、ダイス寿命が従来よりも極端に短くなってしまう、という問題があった。
ところで、一側面に食付き部、中仕上げ部、および仕上げ部を有する平転造ダイスにおいて、中仕上げ部の歯先線が仕上げ部と一致し且つ歯丈が食付き部寄りほど大きくなると共に、食付き部の歯先端形状を中仕上げ部のそれと同等以上に尖らせたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実公平1−37800号公報(第1〜6頁、第1,2図)
前記平転造ダイスによれば、食付き部が素材に鋭く食い込み、次いで中仕上げ部が両側に押し拡げるように加圧するため、円滑な転造を可能としている。
しかしながら、食付き部が素材に鋭く食い込むため、硬質の素材からなる被加工材を転造する際には、前述した亀裂や局部破壊を招く、という問題があった。
本発明は、背景技術において説明した問題点を解決し、例えば硬質の被加工材であっても精度良く確実に転造できると共に、長寿命化が可能な転造ダイスを提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、発明者らによる鋭意研究の結果から得られたもので、転造ダイスにおいて被加工材に最初に食い込む始点を含む食付き部の加工歯を、仕上げ部の加工歯よりも鈍角な断面形状になるように断面形状を順次変化させる、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明の転造ダイス(請求項1)は、被加工材に食い付く始点の加工歯を含有する食付き部と仕上げ用の加工歯を有する仕上げ部とを含む転造ダイスであって、上記食付き部における始点の加工歯は、仕上げ部の加工歯に比べて、その歯丈が低く且つ歯先角および当該始点の加工歯間の谷角が大きい、ことを特徴とする。
これによれば、ボルト用などの被加工材には、当初に食付き部における始点の加工歯が浅く且つ鈍角形状で食い付くため、始点を含む食付き部の歯先付近で、亀裂や局部破壊を生じにくくなる。しかも、上記食付き部の加工歯は、その始点から仕上げ部の加工歯に向けて、断面形状が徐々に変化するため、被加工材には、順次深く且つ鋭角形状になる食い込みが生じる。この結果、硬質の素材であっても所要のネジ山およびネジ谷などの形状が精度良く形成される。
従って、硬質の被加工材でも精度良く確実に転造できると共に、転造ダイスの長寿命化も可能となる。
尚、前記食付き部の加工歯の断面形状は、その始点から当該食付き部に隣接する仕上げ部に至るまで、係る仕上げ部の断面形状に徐々に近付くよう徐々に変化した断面形状となっている。尚また、前記歯丈とは、加工歯の歯先と歯元との距離を、歯先角とは、加工歯の歯先側を中心とする角度(いわゆる山角)を、谷角とは、隣接する加工歯間の角度を指す。
また、本発明には、前記食付き部の加工歯は、前記仕上げ部の加工歯に向かって、歯丈が連続して高くなると共に、上記食付き部の加工歯間において、仕上げ部の谷角と同じ谷角の谷底部分の深さおよび幅が連続して大きくなる、転造ダイス(請求項2)も含まれる。
これによれば、被加工材には、当初に食付き部における始点の加工歯が浅く且つ鈍角に食い付き、次に隣接する食付き部の加工歯が浅く且つやや鈍角に連続的に食い付き、次いで、更に隣接する加工歯がやや深く且つやや鋭角に連続的に食い込む。その後、前記仕上げ部の加工歯に至ることにより、ほぼ所要形状のネジ山およびネジ谷の形状を精度良く成形することができる。尚、上記「谷底部分」とは、加工歯間において歯先寄りの部分の谷角よりも谷角が小さい部分を指す。
更に、本発明には、前記食付き部における始点の加工歯の歯先角および谷底角は、60度よりも大であると共に、前記仕上げ部の加工歯間の谷角は、所要のネジ規格値である、転造ダイス(請求項3)も含まれる。
これによれば、前述した徐々に深く且つ鋭角に食い込む食付き部の加工歯により、連続的な成形を精度良く確実に行えると共に、ダイス寿命も長くし得る。
尚、食付き部における始点の加工歯の歯先角と谷角は、例えばそれぞれ90度またはこれ以上である。また、仕上げ部の歯先角と谷角は、例えばそれぞれ60度とされる。
付言すれば、本発明には、前記仕上げ部における前記食付き部の反対側に逃げ角を付された逃げ部が位置し、係る逃げ部の加工歯は、仕上げ部の加工歯と、その歯丈と歯先角とが同じである、転造ダイスも含み得る。これによる場合、例えば仕上げ部で成形された所要のネジ山およびネジ谷などを保ちつつ、成形されたネジなどをダイス間からスムースに解放することが可能となる。
また、本発明には、少なくとも前記食付き部および前記仕上げ部を側面に順次形成した角柱形を呈する一対のダイス本体からなる、転造ダイス(請求項4)も含まれる。これによれば、いわゆる一対の平ダイスにより、前述した転造を精度良く行え、且つ転造ダイスの寿命も長くし得る。尚、一対のダイス本体には、一方が固定(コースト)側で他方が移動(ドライブ)側の組合せの他、双方が互いに接近および離間するいわゆる双ドライブ型も含まれる。
加えて、本発明には、少なくとも前記食付き部および前記仕上げ部を円筒形の周面に順次形成した円柱形を呈する一対のダイス本体からなる、転造ダイス(請求項5)も含まれる。これによれば、いわゆる一対の丸ダイスにより、ネジの転造を精度良く行え、且つ転造ダイスの寿命も長くし得る。
以下において、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、ネジ転造用の転造ダイス1の斜視図である。係る転造ダイス1は、移動(ドライブ)側のダイス2と固定(コースト)側のダイス10との一対からなる。係るダイス2,10は、例えば冷間ダイス鋼(JIS:SKD11)からなり、図1に示すように、全体が四角柱形を呈するダイス本体3,13からなり、互いに対向する側面4,14に食付き部6,16、仕上げ部7,17、および逃げ部8,18を当該側面4,14の長手方向に沿って逆向きに有する。これらの各部6〜8,16〜18には、始点(スタートポイント)5,15から終点(フィニッシュポイント)9,19にかけて、側面4,14の長手方向に対し僅かに傾斜し且つ断面形状が相違する加工歯a,b,c,dが刻設されている。
尚、図6に示すように、食付き部6,16は、ダイス本体3,13の背面(側面4,14の反対側)12に対して僅かに傾斜する食付き角を有し、逃げ部8,18は、係る食付き角と反対側に傾斜する逃げ角を有している。また、仕上げ部7,17は、ダイス本体3,13の背面12と平行である。更に、加工歯a,b,c,dは、ダイス2,10の側面4,14において平面視で点対称に位置している。
尚、ダイス2,10は、図示しないクランプ治具を用いて、図示しない転造装置の所定の位置に固定される。
例えば、ダイス2,10の断面は、縦:35mm×横:38mmで、移動側のダイス2の長さ:380mm、固定側のダイス10の長さ:370mmである。移動側のダイス2が固定側のダイス10よりも10mm長いのは、被加工材を側面4の食付き部6と側面14の始点15との間に巻き込んだ際の当初の食い付きや、側面4の逃げ部8と側面14の終点19との間での解放をスムースに行うためである。即ち、側面4,14の始点5,15間に被加工材を巻き込ませようとする際、被加工材が巻き込まれずに弾き出される事態を防ぐと共に、側面4,14の終点9,19の間で、得られたボルトなどの製品の破損を防ぐためである。
前記ダイス2,10の食付き部6,16における始点5,15の加工歯aは、図2の断面図で示すように、例えば約1.6mmのピッチpで複数の加工歯t1を平行に有する。加工歯t1は、その歯丈h1が低く且つその歯先角θ3は90度であり、加工歯t1,t1間の谷角θ1も90度である。尚、歯丈h1は、歯先m1と谷底v1との間の距離である。また、係る歯先m1と後述する仕上げ部7,17の加工歯d(加工歯t4)の歯先m4との差は約0.4mmであり、これは食付き部6,16の傾斜である前記食付き角に起因する。
係る加工歯t1は、食付き部6,16の始点5,15に位置し、当該食付き部6,16の中央付近までは、次述する加工歯b(加工歯t2)の断面形状に徐々に近付くように谷角θ2の深さと幅が連続的に変化する断面形状となっている。
前記ダイス2,10の食付き部6,16において、始点5,15から約60mmの位置にある加工歯bは、図3の断面図で示すように、前記と同じのピッチpで複数の加工歯t2を平行に有する。係る加工歯t2は、その歯丈h2が前記歯丈h1よりも僅かに高く、その歯先角θ3は90度、歯元角θ4は60度であると共に、加工歯t2,t2間のうち、断面が台形を呈する谷底部分v2の谷角θ2は60度であり、歯先m2寄りの谷角θ1は依然として90度である。即ち、加工歯t2は、歯先m2寄りでは前記加工歯t1と同じであるが、狭い谷角θ2である谷底部分v2のみが、狭隘な凹溝となっている。
上記加工歯t2と同様な断面形状は、食付き部6,16の始点5,15の直後付近から徐々に顕在化し、その中央付近まで位置するが、隣接する仕上げ部7,17寄りの位置では、次述する加工歯c(加工歯t3)の断面形状に徐々に近付くように、谷角θ2を有する谷底部分v2,v3の深さおよび幅が連続的に大きくなるように変化した断面形状となっている。
前記ダイス2,10において、始点5,15から約120mmの位置で且つやや仕上げ部7,17寄りに位置する加工歯cは、図4の断面図で示すように、前記と同じのピッチpで複数の加工歯t3を平行に有する。
係る加工歯t3は、その歯丈h3が前記歯丈h1,2よりも高く、その歯先角θ4は60度と鋭角である。また、加工歯t3,t3間のうち、谷底部分v3の谷角θ2は60度であり、歯先m3寄りの谷角θ1は依然として90度である。但し、谷角θ2を有する谷底部分v3は、前記加工歯bよりも深く且つ幅広くなると共に、谷角θ1の範囲は、前記加工歯bよりも浅く且つ幅狭になっている。
従って、加工歯t3は、断面全体がほぼ正三角形であるが、歯先m3寄りのみは前記加工歯t1,t2の歯先m1,m2寄りと同様のアール部分となっている。このため、谷底部分v3は、前記谷底部分v2に比べて更に狭隘な凹溝となる。
上記加工歯t3と同様な断面形状は、食付き部6,16の中央付近から徐々に顕在化し、且つ隣接する仕上げ部7,17付近まで位置するが、係る仕上げ部7,17の直前までは、次述する加工歯d(加工歯t4)の断面形状に徐々に近付くように谷角θ2を有する谷底部分v3の深さおよび幅が連続的に大きくなるように変化した断面形状となっている。
前記ダイス2,10の仕上げ部7,17および逃げ部8,18の加工歯dは、図5の断面図で示すように、前記と同じのピッチpで複数の加工歯t4を平行に有する。係る加工歯t4は、その歯丈h4が前記歯丈h1〜h3よりも高く、その歯先角θ4は60度と鋭角で、加工歯t3,t3間の谷角θ2も60度である。係る谷角θ2が、所要のネジ規格値である。即ち、加工歯t4は、図5に示すように、断面全体がほぼ正三角形であるが、歯先m4寄りの頂き部は前記加工歯t1〜t3の歯先m1〜m3よりも小さなアールとしている。このため、谷底部分v4は、前記谷底部分v3に比べて更に狭隘で且つ深い凹溝となっている。
上記加工歯t4は、始点5,15から約180mmの位置から始まる仕上げ部7,17の全面に位置すると共に、隣接する逃げ部8,18の終点9,19まで同じ断面形状が連続している。
以上のような加工歯a〜d(加工歯t1〜t4)は、ダイス本体3,13の側面4,14を、例えば数値制御による切削加工、または所定の型面に倣った放電加工することによって、形成される。
ここで、転造ダイス1を用いたボルトの転造方法について説明する。
図6の平面図で示すように、固定側のダイス10に対し、同図中の矢印に沿って、移動側のダイス2をスライドさせ、棒状の被加工材n0を、ダイス2の食付き部6とダイス10の始点15との間に巻き込む。尚、被加工材n0は、比較的硬質のクロムモリブデン鋼(いわゆるSCM鋼種)などからなる棒鋼である。
上記巻き込まされた被加工材n0は、図6中に示すように、ダイス2,10の始点5,15間において回転する。この際、図7の断面図で示すように、食付き部6,16の始点5,15における加工歯a,a間に巻き込まれた被加工材n0の周面には、加工歯t1の歯先m1側が緩く且つ浅く食い込んで緩いアール形の谷部z1が形成されると共に、加工歯t1,t1間の浅い谷底v1には被加工材n0の周面が緩やかに進入し、例えば山角θ1が90度である緩いアール形の山部y1が形成される。この結果、周面に緩やかにカーブした山部y1と谷部z1とが交互に位置する被加工材n1が当初に成形される。
この間において、ダイス2,10の始点5,15付近では、被加工材n0に加工歯a(t1)の歯先m1側が緩く食い込むのみであり、且つ浅い谷底v1内に被加工材n0の周面が浅く張り出すため、加工歯a(t1)および谷底v1において亀裂や局部的な破損を防ぎ且つ負荷を分散したスムースな塑性変形が行える。
次に、図8の平面図で示すように、移動側のダイス2を更に左にスライドさせ、固定側のダイス10と上記ダイス2の食付き部6,16間の中間に加工材n1を転動させる。この際、被加工材n1は、図9の断面図で示すように、食付き部6,16における加工歯b,b(t2,t2)間に挟まれ、前記谷部z1には、加工歯t2の歯先m2側が食い込んで僅かに深い谷部z2となり、加工歯b,b間の狭隘な谷底部分v2には前記山部y1が進入して先端がやや尖った山部y2となる。
係る加工歯b(t2)の谷底部分v2は、前記加工歯a(t1)の谷底v1が食込み部6,16の始点5,15から当該加工歯bにかけて谷角θ2で徐々に深く且つ幅広くなるように連続して変化したものである。この結果、図9に示すように、周面に山部y2および谷部z2を交互に有する被加工材n2が成形される。
更に、図10の平面図で示すように、移動側のダイス2を更に左にスライドさせ、固定側のダイス10と上記ダイス2の食付き部6,16間における仕上げ部7,17寄りの位置に被加工材n2を転動させる。
この際、被加工材n2は、図11の断面図で示すように、加工歯c,c間に挟まれ、前記谷部z2には、加工歯c(t3)の歯先m3側が食い込んで深く大きな谷部z3となり、加工歯t3,t3間の深く大きな谷底部分v3には、前記山部y2が進入して先端が更に尖った大きな山部y3となる。係る加工歯c(t3)の谷底部分v3は、前記加工歯t2の谷底部分v2が当該加工歯c寄りの位置にかけて、徐々に深く且つ幅広くなるように連続して変化したものである。
この結果、図11に示すように、周面に所要形状の山部y3と谷部z3とを交互に有する被加工材n3が成形される。
そして、図12の平面図で示すように、移動側のダイス2を更に左にスライドさせ、固定側のダイス10と上記ダイス2の仕上げ部7,17間において被加工材n3を通過させる。この際、被加工材n3は、図13の断面図で示すように、仕上げ部7,17の加工歯d,d間に挟まれ、前記谷部z3には、加工歯d(t4)の歯先m4側が進入して規定の谷部(ネジ谷)z4になると共に、加工歯t4,t4間の最も深い谷底部分v4には、前記山部y3が進入して規定の山部(ネジ山)y4が形成される。
係る加工歯d(t4)の歯先m4と谷底部分v4は、前記仕上げ部7,17から当該逃げ部8,18の終点9,19にかけて同じ断面となっている。尚、逃げ部8,18は、互いに離間する前記逃げ角を付されているため、その加工歯d(t4)と次述する被加工材n4との間には、微細な隙間が位置している。
この結果、被加工材n3を所要のネジ山およびネジ谷を有する被加工材n4(ボルト)に転造できると共に、逃げ部8,18における圧力解放に伴う弾性変形の膨らみを吸収し、図13に示すように、周面にネジ山およびネジ谷の角度θ2がそれぞれ60度である山部y4と谷部z4とを交互に有するボルトNを成形(転造)することができる。
以上のような転造ダイス1を使用すると、被加工材n0は、ダイス2,10の食付き部6,16の始点5,15における加工歯a,a間において浅く緩やかな凹凸断面の塑性変形を受ける。更に、食付き部6,16の中間における加工歯b,b間と加工歯c,c間、仕上げ部7,17および逃げ部8,18の加工歯d,d間を回転しながら移動するに連れて、被加工材n1〜n4は、徐々に深く狭隘な谷部z2〜z4および高い歯丈h2〜h4で且つ急峻な山部y2〜y4がスムース且つ連続的に形成される。しかも、ダイス2,10は、負荷を分散しつつ上記各工程を連続して行えるため、食付き部6,16の始点5,15付近における亀裂や局部的な破損を確実に抑制できる。従って、形状や寸法精度の良いネジ山およびネジ谷を有するボルトやネジを効率良く転造できると共に、転造ダイス1自体の寿命も従来と同等以上に長く保つことが可能となる。
尚、前記ダイス2,10は、双方がスライド可能な移動側であっても良い。
ここで、ダイス2,10の側面4,14に食付き部6,16、仕上げ部7,17、逃げ部8,18、および前記加工歯a、b、c、dを有し且つSKD11からなる前記寸法のダイス本体3,13からなる前記転造ダイス1を用いて、SCM415からなる棒状の被加工材n0からボルト(M・外径:12mm×ピッチ:1mm)を転造した。その結果、多数のボルトを精度良く転造した後でも、ダイス2,10の始点5,15付近には、亀裂や局部破壊を生じていなかった。
一方、上記と同じ素材からなる一対の平ダイスの対向する側面全体に前記仕上げ部7,17と逃げ部8,18の加工歯dのみが形成された従来の転造ダイスを用いて、上記と同じ被加工材n0から同じボルトを転造した。その結果、上記の数よりも少ない数のボルトを転造した時点で、始点付近の食付き部の歯先付近に亀裂と微細な剥離(破損)が生じた。
以上のような実験結果から、本発明の転造ダイス1の効果が確認できた。
図14,15は、ネジ転造用である異なる形態の転造ダイス20を示す。転造ダイス20は、図15に示すように、ほぼ円柱形を呈する一対のダイス20a,20bからなる。図14で例示するように、ダイス20aは、円柱形のダイス本体22と、その周面24に沿って始点25から終点27にかけて順次形成した前記と同じ断面の加工歯a、b、c、dと、を備えている。仕上げ部qおよび逃げ部rの加工歯dを除く、上記加工歯a、b、cは、前記同様に周面24に沿った食付き部pの周面24における所定の位置に形成されている。
尚、始点25と終点27との間には、鋭角の切り欠き23が位置し、ダイス本体22の中心部には、キー溝25付きの軸孔26が貫通している。係る軸孔26には、図15に示すように、回転軸28が貫通する。
ダイス20a,20bの始点25,25間に円柱形の被加工材nを巻き込み、両者の回転軸28を同期して回転させる。すると、図15に示すように、被加工材nの周面には、回転したダイス20a,20bの食付き部p、仕上げ部q、逃げ部rに沿って位置する加工歯a、b、c、dが、浅く緩い断面形状から深く急峻な断面形状に順次食い込む。この結果、ダイス20a,20bの終点27,27間を通過した時点で、周面に所定形状および寸法のネジ山およびネジ谷が形成されたネジ(N)が転造される。係るネジは、ダイス20a,20bの切り欠き23,23間に位置となった時点で図15の前後方向に沿って自動的に落下する。同時に、新たな被加工材nを始点25,25間に巻き込むことにより、上記ネジを連続的に精度および効率良く転造することができる。
本発明の転造ダイスの1形態を示す斜視図。 上記転造ダイスの食付き部の始点を示す拡大断面図。 上記転造ダイスの食付き部の中間を示す拡大断面図。 上記転造ダイスの食付き部の異なる中間を示す拡大断面図。 上記転造ダイスの仕上げ部を示す拡大断面図。 上記転造ダイスの始点付近における使用状態を示す平面図。 上記使用状態を示す拡大断面図。 上記転造ダイスの食付き部の中間における使用状態を示す平面図。 上記使用状態を示す拡大断面図。 上記転造ダイスのに食付き部の異なる中間おける使用状態を示す平面図。 上記使用状態を示す拡大断面図。 上記転造ダイスの仕上げ部における使用状態を示す平面図。 上記使用状態を示す拡大断面図。 異なる形態の転造ダイスの詳細を示す平面図。 上記転造ダイスの使用状態を示す平面図。
符号の説明
1,20………………転造ダイス
3,13,22………ダイス本体
4,14………………側面
5,15,25………始点
6,16,p…………食付き部
7,17,q…………仕上げ部
8,18,r…………逃げ部
9,19,27………終点
24……………………周面
a〜d/t1〜t4…加工歯
h1〜h4……………歯丈
n,n1〜n4………被加工材
θ1,θ2……………谷角
θ3,θ4……………歯先角
v2〜v4……………谷底部分

Claims (5)

  1. 被加工材に食い付く始点の加工歯を含有する食付き部と仕上げ用の加工歯を有する仕上げ部とを含む転造ダイスであって、
    上記食付き部における始点の加工歯は、仕上げ部の加工歯に比べて、その歯丈が低く且つ歯先角および当該始点の加工歯間の谷角が大きい、
    ことを特徴とする転造ダイス。
  2. 前記食付き部の加工歯は、前記仕上げ部の加工歯に向かって、歯丈が連続して高くなると共に、
    上記食付き部の加工歯間において、仕上げ部の谷角と同じ谷角の谷底部分の深さおよび幅が連続して大きくなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の転造ダイス。
  3. 前記食付き部における始点の加工歯の歯先角と当該加工歯間の谷角は、60度よりも大であると共に、
    前記仕上げ部の加工歯間の谷角は、所要のネジ規格値である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の転造ダイス。
  4. 少なくとも前記食付き部および前記仕上げ部を側面に順次形成した角柱形を呈する一対のダイス本体からなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の転造ダイス。
  5. 少なくとも前記食付き部および前記仕上げ部を円筒形の周面に順次形成した円柱形を呈する一対のダイス本体からなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の転造ダイス。

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