JP2005286233A - 薄膜コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マイグレーションの発生を抑制しつつ、静電容量の増大が図られた薄膜コンデンサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る薄膜コンデンサ10においては、誘電体膜16A,16B,16Cは、ペロブスカイト構造の材料で構成されており高い配向性を有するため、SiO2で構成された誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて、静電容量の増大が図られている。また、薄膜コンデンサ10は、3つの誘電体膜16A,16B,16Cを備える。コンデンサ素子22A、コンデンサ素子22B及びコンデンサ素子22Cとを並列接続することで、1つの誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて3倍の静電容量を実現することができる。つまり、薄膜コンデンサ10は、各誘電体膜16A,16B,16Cを、マイグレーションが発生する厚さまで薄膜化することなく、静電容量の増大が実現されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明に係る薄膜コンデンサ10においては、誘電体膜16A,16B,16Cは、ペロブスカイト構造の材料で構成されており高い配向性を有するため、SiO2で構成された誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて、静電容量の増大が図られている。また、薄膜コンデンサ10は、3つの誘電体膜16A,16B,16Cを備える。コンデンサ素子22A、コンデンサ素子22B及びコンデンサ素子22Cとを並列接続することで、1つの誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて3倍の静電容量を実現することができる。つまり、薄膜コンデンサ10は、各誘電体膜16A,16B,16Cを、マイグレーションが発生する厚さまで薄膜化することなく、静電容量の増大が実現されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、誘電体薄膜を有する薄膜コンデンサ及びその製造方法に関するものである。
従来、この技術の分野における薄膜コンデンサとしては、電極層に挟まれた誘電体層をSi基板上に積層したものが知られている。そして、このようなコンデンサの誘電体層の構成材料としてはSiO2が一般的である。ところが、近年、静電容量のより大きな薄膜コンデンサが求められるようになり、誘電率の高いペロブスカイト構造の誘電体(BaTiO3等)の利用が検討されるようになった。ただし、ペロブスカイト構造の誘電体は、結晶格子の方向により誘電率が異なるため、高い誘電率を得るためには、ペロブスカイト構造の誘電体は高い配向性を有することが好ましい。そこで、高い配向性を有する誘電体層が、下記特許文献1に開示されている。
一般に、コンデンサの静電容量を増大させる方法としては、より誘電率の高い材料で誘電体層を構成する上記方法の他に、誘電体層の厚さを薄くする方法がある。つまり、静電容量の観点からは誘電体層をできるだけ薄くすることが好ましい。しかしながら、誘電体層を薄くした場合には、誘電体層を挟む電極層の金属原子のマイグレーションが発生しやすくなる。そして、このマイグレーションが発生した場合には、薄膜コンデンサの素子特性が著しく低下してしまう。
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、マイグレーションの発生を抑制しつつ、静電容量の増大が図られた薄膜コンデンサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る薄膜コンデンサは、第1のエピタキシャル電極膜と、第1のエピタキシャル電極膜に順次積層された、第1のエピタキシャル誘電体膜、第2のエピタキシャル電極膜、第2のエピタキシャル誘電体膜及び第3のエピタキシャル電極膜とを備え、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜の構成材料がペロブスカイト構造を有することを特徴とする。
この薄膜コンデンサにおいて、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜は、ペロブスカイト構造の材料で構成されており高い配向性を有するため、SiO2で構成された誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて、静電容量の増大が図られている。また、この薄膜コンデンサは、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜の2つの誘電体膜を備える。そのため、第1及び第2のエピタキシャル電極膜とその間に挟まれる第1のエピタキシャル誘電体膜とで構成されるコンデンサ素子と、第2及び第3のエピタキシャル電極膜とその間に挟まれる第2のエピタキシャル誘電体膜とで構成されるコンデンサ素子とが並列接続されるように、第1及び第2のエピタキシャル電極膜間、第2及び第3のエピタキシャル電極膜間に電圧を印加することで、1つの誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて2倍の静電容量を実現することができる。つまり、本発明に係る薄膜コンデンサは、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜を、マイグレーションが発生する厚さまで薄膜化することなく、有意に静電容量の増大を図ることができる。
また、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜の成長面が(001)面であることが好ましい。
また、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜が、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、BaMgO3、PZTのいずれかで構成されていることが好ましい。
また、第1、第2及び第3のエピタキシャル電極膜が、Pt、Au、Ir、Pb、Rh、Cu及びAgからなる金属材料群のうちの少なくとも1種類の材料で構成されていることが好ましい。
また、エピタキシャル酸化物膜の最外層の主成分がZrO2であることが好ましい。
また、最外層の成長面が(001)面であることが好ましい。
また、第3のエピタキシャル電極膜上に、さらに第3のエピタキシャル誘電体膜と第4のエピタキシャル電極膜とが交互に積層されたことが好ましい。この場合、誘電体膜それぞれに電荷を蓄積することで、静電容量のさらなる増大を図ることができる。
本発明に係る薄膜コンデンサは、一対のエピタキシャル電極膜の間にエピタキシャル誘電体膜が介在するコンデンサ素子が、接着剤層を介して複数重なっている積層体を有し、エピタキシャル誘電体膜の構成材料がペロブスカイト構造を有することを特徴とする。
この薄膜コンデンサにおいて、エピタキシャル誘電体膜は、ペロブスカイト構造の材料で構成されており高い配向性を有するため、SiO2で構成された誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて、静電容量の増大が図られている。また、この薄膜コンデンサは、一対のエピタキシャル電極膜の間にエピタキシャル誘電体膜が介在するコンデンサ素子を2つ備える。そのため、コンデンサ素子が並列接続されるように、一対のエピタキシャル電極膜間に電圧を印加することで、1つの誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べてより大きな静電容量を実現することができる。つまり、本発明に係る薄膜コンデンサは、エピタキシャル誘電体膜を、マイグレーションが発生する厚さまで薄膜化することなく、有意に静電容量の増大を図ることができる。
本発明に係る薄膜コンデンサの製造方法は、表面に(100)面が露出したSi単結晶基板に、ZrO2を主成分とするZrO2膜、第1のエピタキシャル電極膜、第1のエピタキシャル誘電体膜、第2のエピタキシャル電極膜、第2のエピタキシャル誘電体膜、第3のエピタキシャル電極膜をエピタキシャル成長させるステップと、Si単結晶基板をエッチング除去するステップとを有し、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜の構成材料がペロブスカイト構造を有することを特徴とする。
この薄膜コンデンサの製造方法によって作製された薄膜コンデンサにおいて、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜は、ペロブスカイト構造の材料で構成されており高い配向性を有するため、SiO2で構成された誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて、静電容量の増大を図ることができる。また、この薄膜コンデンサは、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜の2つの誘電体膜を備える。そのため、第1及び第2のエピタキシャル電極膜とその間に挟まれる第1のエピタキシャル誘電体膜とで構成されるコンデンサ素子と、第2及び第3のエピタキシャル電極膜とその間に挟まれる第2のエピタキシャル誘電体膜とで構成されるコンデンサ素子とが並列接続されるように、第1及び第2のエピタキシャル電極膜間、第2及び第3のエピタキシャル電極膜間に電圧を印加することで、1つの誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて2倍の静電容量を実現することが可能である。つまり、本発明に係る薄膜コンデンサの製造方法によれば、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜をマイグレーションが発生する厚さまで薄膜化することなく、作製される薄膜コンデンサの静電容量を有意に増大することができる。
本発明に係る薄膜コンデンサの製造方法は、表面に(100)面が露出した2枚のSi単結晶基板それぞれに、ZrO2を主成分とするZrO2膜、第1のエピタキシャル電極膜、第1のエピタキシャル誘電体膜、及び第2のエピタキシャル電極膜を順次エピタキシャル成長して得られた2枚の積層基板を、第2のエピタキシャル電極膜どうしが重なるように接着剤で貼り合わすステップと、接着剤で貼り合わされた2枚の積層基板から、Si単結晶基板をエッチング除去するステップとを有し、第1のエピタキシャル誘電体膜の構成材料がペロブスカイト構造を有することを特徴とする。
この薄膜コンデンサの製造方法によって作製された薄膜コンデンサにおいて、第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜は、ペロブスカイト構造の材料で構成されており高い配向性を有するため、SiO2で構成された誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて、静電容量の増大を図ることができる。また、この薄膜コンデンサは、2つの第1のエピタキシャル誘電体膜を備える。そのため、第1及び第2のエピタキシャル電極膜とその間に挟まれる第1のエピタキシャル誘電体膜とで構成される2つのコンデンサ素子が、並列接続されるように、2対の第1及び第2のエピタキシャル電極膜間に電圧を印加することで、1つの誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて2倍の静電容量を実現することが可能である。つまり、本発明に係る薄膜コンデンサの製造方法によれば、2つの第1のエピタキシャル誘電体膜を、マイグレーションが発生する厚さまで薄膜化することなく、作製される薄膜コンデンサの静電容量を有意に増大することができる。
本発明によれば、マイグレーションの発生を抑制しつつ、静電容量の増大が図られた薄膜コンデンサ及びその製造方法が提供される。
以下、添付図面を参照して本発明に係る薄膜コンデンサ及びその製造方法を実施するにあたり最良と思われる形態について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る薄膜コンデンサについて、図1を参照しつつ説明する。図1に示すように、薄膜コンデンサ10は、酸化物膜12を有し、この酸化物膜12上に、電極膜14A,14B,14C,14Dと誘電体膜16A,16B,16Cとが交互に積層されている。すなわち、薄膜コンデンサ10は、酸化物膜(エピタキシャル酸化物膜)12、電極膜(第1のエピタキシャル電極膜)14A、誘電体膜(第1のエピタキシャル誘電体膜)16A、電極膜(第2のエピタキシャル電極膜)14B、誘電体膜(第2のエピタキシャル誘電体膜)16B、電極膜(第3のエピタキシャル電極膜)14C、誘電体膜16C及び電極膜14Dの順に重なる積層構造体である。そして、電極膜14A及び電極膜14Bとその間に挟まれる誘電体膜16Aとによってコンデンサ素子22Aが構成されており、電極膜14B及び電極膜14Cとその間に挟まれる誘電体膜16Bとによってコンデンサ素子22Bが構成されており、また、電極膜14C及び電極膜14Dとその間に挟まれる誘電体膜16Cとによってコンデンサ素子22Cが構成されている。
まず、本発明の第1実施形態に係る薄膜コンデンサについて、図1を参照しつつ説明する。図1に示すように、薄膜コンデンサ10は、酸化物膜12を有し、この酸化物膜12上に、電極膜14A,14B,14C,14Dと誘電体膜16A,16B,16Cとが交互に積層されている。すなわち、薄膜コンデンサ10は、酸化物膜(エピタキシャル酸化物膜)12、電極膜(第1のエピタキシャル電極膜)14A、誘電体膜(第1のエピタキシャル誘電体膜)16A、電極膜(第2のエピタキシャル電極膜)14B、誘電体膜(第2のエピタキシャル誘電体膜)16B、電極膜(第3のエピタキシャル電極膜)14C、誘電体膜16C及び電極膜14Dの順に重なる積層構造体である。そして、電極膜14A及び電極膜14Bとその間に挟まれる誘電体膜16Aとによってコンデンサ素子22Aが構成されており、電極膜14B及び電極膜14Cとその間に挟まれる誘電体膜16Bとによってコンデンサ素子22Bが構成されており、また、電極膜14C及び電極膜14Dとその間に挟まれる誘電体膜16Cとによってコンデンサ素子22Cが構成されている。
酸化物膜12は、ZrO2膜12aとY2O3膜12bの2層で構成されており、最外層がZrO2膜12aとなっている。ZrO2膜12aは、酸化ジルコニウム(ZrO2)で構成されたエピタキシャル膜であり、Y2O3膜12bは、酸化イットリウム(Y2O3)で構成されたエピタキシャル膜である。なお、ZrO2膜12aの成長面は(001)面、Y2O3膜12bの成長面は(100)面となっている。
また、各電極膜14A,14B,14C,14Dは、Ptで構成されたエピタキシャル膜であり、その成長方向(厚さ方向、図1のX方向)は<100>方向である。
各誘電体膜16A,16B,16Cは、PLT膜18とBaTiO3膜20の2層で構成されており、酸化物膜12に近い方の膜がPLT膜18となっている。PLT膜18は、Laをドープしたチタン酸鉛(PLT)で構成されたエピタキシャル膜であり、BaTiO3膜20は、チタン酸バリウム(BaTiO3)で構成されたエピタキシャル膜である。各誘電体膜16A,16B,16CのPLT膜18及びBaTiO3膜20それぞれは、その成長方向(厚さ方向、図1のX方向)は<001>方向であり、c面単一配向していると共に、ペロブスカイト構造を有している。
次に、この薄膜コンデンサ10を作製する方法について説明する。
まず、薄膜コンデンサ10を作製する際に用いる製造装置(蒸着装置)について、図2を参照しつつ説明する。
図2に示すように、蒸着装置30は真空槽32を有し、この真空槽32内には下部にSi単結晶基板34を保持するホルダ36が配置されている。このホルダ36は、回転軸38を介してモータ40に接続されており、このモータ40によって回転され、上記Si単結晶基板34をその基板面内で回転させることができるようになっている。また、上記ホルダ36内には、Si単結晶基板34を加熱するヒータ42が内蔵されている。
また、蒸着装置30は、酸化性ガスを供給するガス供給装置44を備えており、このガス供給装置44の供給口46は、上記ホルダ36の直ぐ下方に配置されている。そのため、酸化性ガスは、Si単結晶基板34近傍でその分圧が高くなっている。この酸化性ガスとしては、例えば、酸素、オゾン、原子状酸素、NO2等が用いられる。
ホルダ36の更に下方には、Zr蒸発部48、Y蒸発部50、Pt蒸発部52、Pb蒸発部54、Ti蒸発部56、La蒸発部58、Ba蒸発部60が配置されている。これらのZr蒸発部48、Y蒸発部50、Pt蒸発部52、Pb蒸発部54、Ti蒸発部56、La蒸発部58、Ba蒸発部60には、それぞれの金属源の他に、金属源に蒸発のためのエネルギを供給するためのエネルギ供給装置(電子線発生装置、抵抗加熱装置等)が配置されている。なお、図2における符号Pは真空ポンプを示している。
次に、薄膜コンデンサ10を作製する手順について、図3を参照しつつ説明する。
まず、蒸着装置30のホルダ36に、Si単結晶基板34を(100)面が露出している基板表面34aが下向きとなるようにセットする。
ここで、基板表面34aは、鏡面仕上げのウエハを用い表面をエッチング洗浄しておくことが好ましい。エッチング洗浄は40%フッ化アンモニウム水溶液等によりおこなう。また、清浄化されたSi単結晶基板34は極めて反応性が高いため、所定の表面処理を施して、再配列や汚染などから保護することが好ましい。
次に、Si単結晶基板34の基板表面34aに、厚さ0.01μmのZrO2膜12a及び厚さ0.04μmのY2O3膜12bを順次エピタキシャル成長して酸化物膜12を形成する(図3(a)参照)。より具体的には、400℃以上に加熱されたSi単結晶基板34の表面34aに、上述した酸化性ガスを供給しつつ、Zr蒸発部48からZrを、Y蒸発部50からYを供給して、ZrO2膜12a及びY2O3膜12bを成膜する。このようにしてエピタキシャル成長されたZrO2膜12aの成長面は(001)面となり、Y2O3膜12bの成長面は(100)面となる。
なお、基板面積が10cm2以上、たとえば直径2インチの大きな単結晶基板面積に成膜する場合には、基板34をモータ40で回転させることにより、高酸素分圧を基板全面に供給することができ、大面積での膜作製が可能となる。このとき、基板の回転数は、10rpm以上であることが望ましい。回転数が遅いと基板面内で膜厚の分布が生じるためである。この基板の回転数の上限は特にないが、通常は真空装置の機構上120rpm程度である。
次に、酸化物膜12上に厚さ0.2μmの電極膜14Aをエピタキシャル成長させる(図3(b)参照)。より具体的には、Si単結晶基板34の上面に、Pt蒸発部52からPtを供給して、電極膜14Aを成膜する。このようにしてエピタキシャル成長された電極膜14Aは<100>方向に配向している。
さらに、電極膜14A上に、厚さ0.02μmのPLT膜18及び厚さ0.8μmのBaTiO3膜20を順次エピタキシャル成長して誘電体膜16Aを形成する。より具体的には、加熱されたSi単結晶基板34の上面に、上述した酸化性ガスを供給しつつ、Ti蒸発部56からTiを、Pb蒸発部54からPbを、La蒸発部58からLaを、Zr蒸発部48からZrを、Ba蒸発部60からBaを選択的に供給して、PLT膜18及びBaTiO3膜20を成膜する。このようにしてエピタキシャル成長されたPLT膜18及びBaTiO3膜20は、いずれも<001>方向に配向している。
次に、誘電体膜16A上に厚さ0.2μmの電極膜14Bをエピタキシャル成長させる(図3(c)参照)。より具体的には、Si単結晶基板34の上面に、Pt蒸発部52からPtを供給して、電極膜14Bを成膜する。このようにしてエピタキシャル成長された電極膜14Bは<100>方向に配向している。
そして、以上で説明した方法と同様の手順によって、電極膜14B上に、厚さ0.02μmのPLT膜18及び厚さ0.8μmのBaTiO3膜20を順次エピタキシャル成長して誘電体膜16Bを形成すると共に、誘電体膜16B上に厚さ0.2μmの電極膜14Cをエピタキシャル成長する(図3(d)参照)。このようにしてエピタキシャル成長されたPLT膜18及びBaTiO3膜20は、いずれも<001>方向に配向している。また、このようにしてエピタキシャル成長された電極膜14Cは<100>方向に配向している。
さらに、同様の手順によって、電極膜14C上に、厚さ0.02μmのPLT膜18及び厚さ0.8μmのBaTiO3膜20を順次エピタキシャル成長して誘電体膜16Cを形成すると共に、誘電体膜16C上に厚さ0.2μmの電極膜14Dをエピタキシャル成長する(図3(e)参照)。このようにしてエピタキシャル成長されたPLT膜18及びBaTiO3膜20は、いずれも<001>方向に配向している。また、このようにしてエピタキシャル成長された電極膜14Dは<100>方向に配向している。
以上のようにして、Si単結晶基板34上に、酸化物膜12、電極膜14A、誘電体膜16A、電極膜14B、誘電体膜16B、電極膜14C、誘電体膜16C及び電極膜14Dが順次積層された基板11が作製される。そして、製造装置30から基板11を取り出し、水酸化カリウム等のアルカリ溶液、フッ酸、フッ硝酸等のエッチング液でSi単結晶基板34を除去して、薄膜コンデンサ10の作製が完了する(図3(f)参照)。
なお、薄膜コンデンサ10は、その使用に際し、例えば、コンデンサ素子22A、コンデンサ素子22B及びコンデンサ素子22Cが並列接続されるように交流電圧を印加する。このとき、薄膜コンデンサ10に、図4に示したような所定のビアを形成することで、それぞれのコンデンサ素子22A,22B,22Cに並列に交流電圧が印加される。すなわち、電極膜14Aまで延びるビアV1及び電極膜14Cまで延びるビアV2を介して、交流電源の一方の端子が電極膜14A及び電極膜14Cに接続されている。また、電極膜14Bまで延びるビアV3及び電極膜14Dまで延びるビアV4を介して、交流電源の他方の端子が電極膜14B及び電極膜14Dに接続されている。なお、各ビアV1,V2,V3,V4の側面及びコンデンサ10の表面は、適宜、ポリイミドで構成された絶縁膜62で覆われる。
以上で詳細に説明した薄膜コンデンサ10においては、誘電体膜16A,16B,16Cがペロブスカイト構造のBaTiO3で構成されており高い配向性を有するため、SiO2で構成された誘電体膜を有する従来の薄膜コンデンサに比べて、静電容量の増大が図られている。薄膜コンデンサ10は、3つの誘電体膜16A,16B,16Cを備える。そのため、図4に示したように、コンデンサ素子22A、コンデンサ素子22B及びコンデンサ素子22Cとを並列接続することで、1つの誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて3倍の静電容量を実現することができる。つまり、薄膜コンデンサ10は、各誘電体膜16A,16B,16Cを、マイグレーションが発生する厚さまで薄膜化することなく、静電容量の増大が実現されている。
なお、上述した実施形態では、3つのコンデンサ素子22A,22B,22Cを有する薄膜コンデンサを示したが、この薄膜コンデンサは、2つのコンデンサ素子を有するものや、4つ以上のコンデンサ素子を有するものであってもよい。また、薄膜コンデンサ10の酸化物膜12は、適宜、所定のエッチング液によって除去してもよい。さらに、薄膜コンデンサ10は、Si単結晶基板34に積層されたままの状態で使用することも可能である。
(第2実施形態)
次に、上述した薄膜コンデンサ10とは異なる態様の薄膜コンデンサについて説明する。
次に、上述した薄膜コンデンサ10とは異なる態様の薄膜コンデンサについて説明する。
図5に示すように、第2実施形態に係る薄膜コンデンサ10Aは、積層方向(X方向)の中央位置に接着剤膜(接着剤層)70を有し、この接着剤膜70を中心とする対称的な積層構造を有している。すなわち、接着剤膜70の上下面70a,70bそれぞれには、同材料で構成された膜が、同じ積層順序で順次積層されている。そして、その積層順序は、接着剤膜70に近い方から順に、電極膜(第2のエピタキシャル電極膜)14B、誘電体膜(第1のエピタキシャル誘電体膜)16A、電極膜(第1のエピタキシャル電極膜)14Aとなっている。
つまり、薄膜コンデンサ10Aは、一対の電極膜14A,14Bの間に誘電体膜16Aが介在するコンデンサ素子22Dが、接着剤膜70を介して2段に重なっている。そして、この2段のコンデンサ素子22Dと接着剤膜70とによって積層体72が構成されている。
接着剤膜70は、絶縁性の接着剤で構成されている。また、コンデンサ10Aの電極膜14A,14B及び誘電体膜16Aは、上述した薄膜コンデンサ10の電極膜及び誘電体膜と同様の構成を有する。
次に、この薄膜コンデンサ10Aを作製する手順について、図6を参照しつつ説明する。なお、薄膜コンデンサ10Aの作製には上述した蒸着装置30が用いられる。
まず、蒸着装置30のホルダ36に、Si単結晶基板34を(100)面が露出している基板表面34aが下向きとなるようにセットする。そして、基板34の基板表面34aに、厚さ0.01μmのZrO2膜12a及び厚さ0.04μmのY2O3膜12bを順次エピタキシャル成長して酸化物膜12を形成する(図6(a)参照)。
次に、酸化物膜12上に厚さ0.2μmの電極膜14Aをエピタキシャル成長させる(図6(b)参照)。さらに、電極膜14A上に、厚さ0.02μmのPLT膜18及び厚さ0.8μmのBaTiO3膜20を順次エピタキシャル成長して誘電体膜16Aを形成する。そして、誘電体膜16A上に厚さ0.2μmの電極膜14Bをエピタキシャル成長させる(図6(c)参照)。
以上のようにして、Si単結晶基板34上に、酸化物膜12、電極膜14A、誘電体膜16A及び電極膜14Bが順次積層された積層基板74Aの作製が完了する。また、この積層基板74Aと同一の基板(積層基板74B)を一枚準備する。すなわち、この積層基板74Bも、積層基板74Aと同様の酸化物膜12、電極膜14A、誘電体膜16A及び電極膜14Bを有している。
そして、製造装置30から積層基板74A,74Bを取り出し、積層基板74Aの最上膜である電極膜14Bと、積層基板74Bの最上膜である電極膜14Bとが重なるように、接着剤を介して積層基板74Aと積層基板74Bとを貼り合わせる(図6(d)参照)。それにより、接着剤膜70を中心に、電極膜14B、誘電体膜16A、電極膜14A、酸化物膜12及びSi単結晶基板34が順次並んだ積層構造体76が形成される。
そして最後に、水酸化カリウム等のアルカリ溶液、フッ酸、フッ硝酸等のエッチング液で両面のSi単結晶基板34及び酸化物膜12を除去して、薄膜コンデンサ10Aの作製が完了する(図6(e)参照)。なお、薄膜コンデンサ10Aの表面に電極パターンを形成する場合には、その電極パターンを容易に形成するために、一方のSi単結晶基板34のみをエッチング除去し、それにより露出した面に電極パターンを形成した後、もう一方のSi単結晶基板34をエッチング除去するようにしてもよい。
なお、薄膜コンデンサ10Aは、その使用に際し、例えば、2つのコンデンサ素子22Dが並列接続されるように交流電圧を印加する。このとき、薄膜コンデンサ10Aに、図7に示したような所定のビアを形成することで、それぞれのコンデンサ素子22Dに並列に交流電圧が印加される。すなわち、一方の電極膜14Bとの導通を図りつつ他方の電極膜14Bまで延びるビアV5を介して、交流電源の一方の端子が電極膜14B,14Bに接続されている。また、上部の電極膜14Aまで延びるビアV6及び下部の電極膜14Aまで延びるビアV7を介して、交流電源の他方の端子が電極膜14A,14Aに接続されている。なお、各ビアV5,V6,V7の側面及びコンデンサ10Aの表面は、適宜、ポリイミドで構成された絶縁膜62で覆われる。
以上で詳細に説明した薄膜コンデンサ10Aにおいて、誘電体膜16Aは、ペロブスカイト構造の材料で構成されており高い配向性を有するため、SiO2で構成された従来の誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて、静電容量の増大が図られている。また、薄膜コンデンサ10Aは、一対の電極膜14A,14Bの間に誘電体膜16Aが介在するコンデンサ素子22Dを2つ備える。そのため、図7に示したように、コンデンサ素子22Dを並列接続することで、1つの誘電体膜を有する薄膜コンデンサに比べて2倍の静電容量を実現することができる。つまり、薄膜コンデンサ10Aは、誘電体膜16Aを、マイグレーションが発生する厚さまで薄膜化することなく、静電容量の増大が実現されている。
なお、上述した実施形態では、2つのコンデンサ素子22Dを有する薄膜コンデンサを示したが、この薄膜コンデンサは、3つ以上のコンデンサ素子を有するものであってもよい。また、薄膜コンデンサ10Aは、酸化物膜12が残留した状態やSi単結晶基板34に積層されたままの状態で使用することも可能である。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、酸化物膜は、2層構造に限らず、ZrO2膜のみの1層構造や、その他の層を追加した3層以上の積層構造であってもよい。また、電極膜の構成材料は、Ptに限らず、例えば、Au、Ir、Pb、Rh、Cu及びAgからなる金属材料群のうちの少なくとも1種類を含むものであればよい。さらに、誘電体膜は、上述した構成に限らず、ペロブスカイト構造のCaTiO3やSrTiO3、BaMgO3、PZTで構成されたエピタキシャル膜であればよい。また、薄膜コンデンサの作製には、その他の製造装置を採用することも可能であり、例えば、スパッタ装置やMBE装置を用いてもよい。さらに、誘電体膜の厚さは、0.8μmに限らず、マイグレーションが発生しない厚さ範囲において適宜増減することができる。
10,10A…薄膜コンデンサ、12…酸化物膜、14A,14B,14C,14D…電極膜、16A,16B,16C…誘電体膜、22A,22B,22C,22D…コンデンサ素子、70…接着剤膜、72…積層体、74A,74B…積層基板。
Claims (8)
- 第1のエピタキシャル電極膜と、
前記第1のエピタキシャル電極膜上に順次積層された、第1のエピタキシャル誘電体膜、第2のエピタキシャル電極膜、第2のエピタキシャル誘電体膜及び第3のエピタキシャル電極膜とを備え、
前記第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜の構成材料がペロブスカイト構造を有する、薄膜コンデンサ。 - 前記第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜の成長面が(001)面である、請求項1に記載の薄膜コンデンサ。
- 前記第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜が、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、BaMgO3、PZTのいずれかで構成されている、請求項2に記載の薄膜コンデンサ。
- 前記第1、第2及び第3のエピタキシャル電極膜が、Pt、Au、Ir、Pb、Rh、Cu及びAgからなる金属材料群のうちの少なくとも1種類の材料で構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の薄膜コンデンサ。
- 前記第3のエピタキシャル電極膜上に、さらに第3のエピタキシャル誘電体膜と第4のエピタキシャル電極膜とが交互に積層された、請求項1〜4のいずれか一項に記載の薄膜コンデンサ。
- 一対のエピタキシャル電極膜の間にエピタキシャル誘電体膜が介在するコンデンサ素子が、接着剤層を介して複数重なっている積層体を有し、
前記エピタキシャル誘電体膜の構成材料がペロブスカイト構造を有する、薄膜コンデンサ。 - 表面に(100)面が露出したSi単結晶基板に、ZrO2を主成分とするZrO2膜、第1のエピタキシャル電極膜、第1のエピタキシャル誘電体膜、第2のエピタキシャル電極膜、第2のエピタキシャル誘電体膜、第3のエピタキシャル電極膜をエピタキシャル成長させるステップと、
前記Si単結晶基板をエッチング除去するステップとを有し、
前記第1及び第2のエピタキシャル誘電体膜の構成材料がペロブスカイト構造を有する、薄膜コンデンサの製造方法。 - 表面に(100)面が露出した2枚のSi単結晶基板それぞれに、ZrO2を主成分とするZrO2膜、第1のエピタキシャル電極膜、第1のエピタキシャル誘電体膜、及び第2のエピタキシャル電極膜を順次エピタキシャル成長して得られた2枚の積層基板を、前記第2のエピタキシャル電極膜どうしが重なるように接着剤で貼り合わすステップと、
前記接着剤で貼り合わされた2枚の前記積層基板から、前記Si単結晶基板をエッチング除去するステップとを有し、
前記第1のエピタキシャル誘電体膜の構成材料がペロブスカイト構造を有する、薄膜コンデンサの製造方法。
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JP4773531B2 (ja) * | 2007-10-18 | 2011-09-14 | イビデン株式会社 | 配線基板及びその製造方法 |
CN106854748A (zh) * | 2015-12-09 | 2017-06-16 | 中国科学院金属研究所 | 一种锆钛酸铅/钛酸钡铁电超晶格材料及其制备方法 |
CN109473822A (zh) * | 2018-12-12 | 2019-03-15 | 四川华丰企业集团有限公司 | 一种基座及连接器 |
-
2004
- 2004-03-30 JP JP2004100945A patent/JP2005286233A/ja active Pending
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