JP2005285644A - 蛍光ランプの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 蛍光体の塗布むらの発生を防止できる蛍光ランプの製造方法を提供する。
【解決手段】 垂下姿勢にある直管状のガラス管240の内周面に蛍光体塗布用の懸濁液262を塗布する工程と、ガラス管240の上端から内部にガスを吹き込んで懸濁液262を排出しながら乾燥する工程とを含む蛍光ランプの製造方法であって、ガラス管240の長さが350mm以下の場合には、懸濁液262の乾燥速度を0.5mm/sec以上とし、ガラス管の長さが350mmを超える場合には、懸濁液262の乾燥速度を0.5mm/sec以上1mm/sec以下とする蛍光ランプの製造方法とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、直管状のガラス管の内周面に蛍光体を塗布してなる蛍光ランプの製造方法に関する。
蛍光ランプとして、直管状のガラス管の内周面に蛍光体を塗布して構成されたものがある。例えば、直管状蛍光ランプや、蛍光体塗布後に円形状に湾曲形成された環状蛍光ランプなどである。
蛍光体の塗布方法としては、垂下姿勢にあるガラス管の上端から所定の蛍光体を含んだ懸濁液(以下、単に「懸濁液」という。)を流し込んだり、同じく垂下姿勢にあるガラス管の下端から懸濁液を吸い上げたりする方法が知られている(例えば、特許文献1)。
一方、液晶ディスプレイ等のバックライト光源として冷陰極蛍光ランプが用いられている。この冷陰極蛍光ランプにおいては、ガラス管の外径が約1[mm]〜8[mm]と細いために、ガラス管の上端から懸濁液を流し込む方法では生産性が悪く、懸濁液を吸い上げる方法が採用されている。
図6は、冷陰極蛍光ランプ用のガラス管における従来の蛍光体塗布方法を示す図である。
ガラス管510の内周面への蛍光体の塗布は、まず、ガラス管510内に懸濁液520を吸い上げ、その後、ガラス管510の上端から乾燥エアを吹き込んで懸濁液520の排出と乾燥とを行っている。
ここで、懸濁液520の吸い込みは真空ポンプで行い、また、乾燥エアの吹き込みはコンプレッサで行う。このため、真空ポンプ及びコンプレッサとに選択的に連通する吸排管530が接続されると共に、この吸排管530の端には、アタッチメント540が取り付けられる。
このアタッチメント540は、その略中央に上下方向の貫通孔542が設けられている。なお、この貫通孔542は横断面形状が円形状で、その直径がガラス管510の内径よりも小である。
一方、ガラス管510は、その軸心が垂直となる姿勢(垂下姿勢)で、ガラス管510の上端512がアタッチメント540の下面544に押し当てられる。このとき、貫通孔542の中心軸と、ガラス管510の軸心とが一致するように、ガラス管510が把持部材550により把持される。
なお、アタッチメント540は、ガラス管510の上端512をアタッチメント540の下面544に当接させたときに、ガラス管510の上端512が損傷せず、しかも、ガラス管510の上端512の端面に沿って下面544が変形するような弾性率及び硬度を有している。
これにより、ガラス管510の上端512の端面に凸凹が少々あっても、アタッチメント540の下面544にガラス管510の上端512の面が略全範囲で当接することになり、ガラス管510の内部を吸引したり乾燥ガスを吹き込んだりするのを効率良く行える。
そして、ガラス管510をアタッチメント540に押し当てた状態で、ガラス管510の下端514を液浴522に入った懸濁液520中に浸漬させて、貫通孔542を介してガラス管510内を吸引して、懸濁液520をガラス管510内へと吸い上げる。図6は

、この状態を示している。
次に、懸濁液520をガラス管510内の所定位置まで吸い上げると、今度は、アタッチメント540の貫通孔542を介して乾燥ガスをガラス管510の内部に吹き込んで、懸濁液526の排出と乾燥を行う(この工程の図示は省略している。)。
蛍光体の塗布が完了したガラス管510はアタッチメント540から離され、次のガラス管がアタッチメント540に押し当てられ、蛍光体が塗布される。なお、アタッチメント540は、吸排管530に対して着脱可能であり、ガラス管510の押し当てによる変形が酷くなると交換される。
特開平4−280031号公報
最近、大型液晶ディスプレイが急速に普及し、そのバックライト光源として用いられる冷陰極蛍光ランプのガラス管の長さも、それに伴い600mm以上が主流となり、長尺化している。このように長尺化し、且つ外径が細いガラス管に、上記従来の方法で懸濁液を塗布すると、ガラス管の下部に蛍光体の塗布むらが生じ易いという問題がある。
さらに、アタッチメント540は、ガラス管510の上端512が押し当てられた際に、変形可能な弾性率を有しているため、ガラス管510が押し当てられると、貫通孔542が変形してしまい、これに起因して蛍光体の膜厚が不均一となり、蛍光体の塗布むらが発生するという問題もある。
図7は貫通孔が変形していない場合及び変形した場合におけるガラス管内の懸濁液の排出・乾燥の様子を示す説明図である。
先ず、アタッチメント540の貫通孔542aが、図7の(1−a)に示すように横断面形状が略円形状となっている場合について説明する。この形状の貫通孔542aから吹き出された、ガラス管510内における乾燥エアの流速分布は、図7の(2−a)に示すように、ガラス管510の軸心510aと一致する箇所が最も大きくなる。
このため、乾燥エアで押圧される懸濁液526の上面526aと、また、乾燥エアにより乾燥した部分と乾燥していない部分との境界線527aとが、図7の(3−a)に示すように、略水平な状態で下降していく。このようにして塗布された蛍光体528aは、図7の(4−a)に示すように、略均一となる。
次に、アタッチメント540の貫通孔542bが、図7の(1−b)に示すように横断面形状が、その一部(図では右側に位置する周面)が内側に入り込む形状となっている場合について説明する。この形状の貫通孔542bから吹き出された、ガラス管510内における乾燥エアの流速分布は、図7の(2−b)に示すように、貫通孔542bが変形しているために、その変形部分の流速が遅く、変形していない部分の流速が早く、ガラス管510の軸心510bに対して非対称となっている。
このため、乾燥エアで押圧される懸濁液526の上面526bと、また、乾燥エアにより乾燥した部分と乾燥していない部分との境界線527bとが、図7の(3−b)に示すように、貫通孔542bの変形していない側(左側)が下側となる傾斜した状態となる。
このようにして塗布された蛍光体528bは、図7の(4−b)に示すように、貫通孔542bの変形していない側が薄く、逆に変形している側(右側)が厚くなる。つまり、蛍光体528bの塗布むらが生じるのである。なお、懸濁液526の上面526bが傾斜して下降すると、懸濁液526の乾燥後でもガラス管510の下端に傾斜した線が残るという問題もある。
このような蛍光体の塗布むらは、アタッチメント540の交換を頻繁に行えば改善されるが、その交換に時間を要すると共にアタッチメント自身の費用も必要となり、蛍光体塗布の大幅なコストアップを招くのである。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、蛍光体の塗布むらの生じ難い蛍光ランプの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、垂下姿勢にある直管状のガラス管の内周面に蛍光体塗布用の懸濁液を塗布する工程と、前記ガラス管の上端から内部にガスを吹き込んで前記懸濁液を排出しながら乾燥する工程とを含む蛍光ランプの製造方法であって、前記ガラス管の長さが350mm以下の場合には、前記懸濁液の乾燥速度を0.5mm/sec以上とし、前記ガラス管の長さが350mmを超える場合には、前記懸濁液の乾燥速度を0.5mm/sec以上1mm/sec以下とすることを特徴とする蛍光ランプの製造方法である。
また、本発明は、上下方向に貫通孔を有する吸排管アタッチメントの下面と、垂下姿勢にある直管状のガラス管の上端とを、前記貫通孔の下端開口が前記ガラス管の上端縁の内側に位置するように押し当てる押当工程と、前記貫通孔から、押し当てられたガラス管の内部を吸引してガラス管内に蛍光体塗布用の懸濁液を吸い上げた後、前記貫通孔からガスを吹き込んでガラス管内の前記懸濁液の排出・乾燥を行う塗布工程とを含む蛍光ランプの製造方法であって、前記吸排管アタッチメントは、その下面における前記貫通孔の周辺部分が、前記貫通孔を形成する内周部分の弾性率より低い低弾性部となっており、前記押当工程では、前記低弾性部に前記ガラス管が押し当てられており、前記ガラス管の長さが350mm以下の場合には、前記懸濁液の乾燥速度を0.5mm/sec以上とし、前記ガラス管の長さが350mmを超える場合には、前記懸濁液の乾燥速度を0.5mm/sec以上1mm/sec以下とすることを特徴とする蛍光ランプの製造方法である。
本発明は請求項1に記載の工程を有することにより、ガラス管の下部における蛍光体の塗布むらの発生を防止できる。
また、本発明は請求項2に記載の工程を有することにより、ガラス管の下部における蛍光体の塗布むらの発生を防止でき、且つ貫通孔におけるガラス管が押し当てられた際に、低弾性部がガラス管の上端面にそって変形するものの、貫通孔を形成する内周部分は低弾性部よりも変形し難い。つまり、貫通孔の変形が少ないため、アタッチメントの交換頻度も少なくできると共に、さらに蛍光体の塗布むらが生じにくくなる。
以下、本発明を冷陰極蛍光ランプに適用した例について図面を参照しながら説明する。
1.冷陰極蛍光ランプの構成について
図1は、冷陰極蛍光ランプの一部を切り欠いた正面図である。
冷陰極蛍光ランプ10は、図1に示すように、ガラス管100と、このガラス管100の両端部110,120に取り付けられた電極140,150とを備える。
ガラス管100の内周面には、蛍光体(例えば3波長型。)160が塗布されている。また、ガラス管100の内部には、水銀、希ガス等が所定の封入圧で封入されている。
電極140,150は、有底円筒状の電極本体142,152と、電極本体142,152の底に取着された電極棒144,154とを備え、ビーズガラス130によりガラス管100の両端部110,120に封着されている。なお、図1では、電極150側のビーズガラスの図示を省略している。
2.アタッチメントについて
ガラス管100の内周面への蛍光体160の塗布は、「背景技術」の欄で説明したように、ガラス管100の内部に懸濁液を吸い上げた後、ガラス管100内に乾燥エアを吹き込んで懸濁液の排出と乾燥とを行うことによりなされる。
本発明に係るランプの製造方法における蛍光体の塗布も、「背景技術」の欄で説明したように、ガラス管の上端をアタッチメントの下面に当接させている。
図2は、本発明に係る製造方法に用いるアタッチメントの斜視図を示している。
アタッチメント200は、軸心方向に貫通する第2の貫通孔212を略中心に備える柱状の弾性体210と、この弾性体210の第2の貫通孔212に内設される円筒部(本発明の筒体に相当する)222を有する内設体220とを備える。
弾性体210は、ガラス管を押し当てた際に当該ガラス管の損傷を防ぎ、且つ、ガラス管の上端の端面の形状に合せて変形してガラス管の上端と弾性体210の下面とが密着するような弾性率(本発明の第1の弾性率に相当する)を有している。この弾性体210には、例えば、シリコンゴムが用いられている。なお、ここで用いているシリコンゴムのゴム硬度は、例えば、55°〜60°程度である。
内設体220は、弾性体210の弾性率よりも高い材料、例えば、ステンレスが用いられ、上述の円筒部222の他に、円筒部222の一端(上端)に径方向に張り出すつば部224が設けられている。
この円筒部222におけるつば部224を除いた長さ(軸方向の寸法)は弾性体210の高さ(軸方向の寸法)と略一致しており、弾性体210の第2の貫通孔212内に円筒部222を内設した状態では、円筒部222の下面(つば部224と反対側の端面)と弾性体210の下面とが略面一となる。
内設体220の中央には、つまり、円筒部222とつば部224との平面視における略中央には、横断面形状が円形状であって、円筒部222の軸心方向に貫通孔226が設けられている。なお、この貫通孔226は、内設体220に形成されているが、以下の説明では、アタッチメント200の貫通孔226というときもある。
図3は、吸排管に取着されたアタッチメントの下面にガラス管の上端が当接している状態を示す図である。ここで一例として説明するアタッチメント200は、外径D4が2.4[mm]、内径D3が2.0[mm]のガラス管240用である。
アタッチメント200は、図外の真空ポンプ及びコンプレッサと選択的に接続されている吸排管230の一端に取り付けられている。なお、アタッチメント200は、ガラス管の塗布本数が多くなると、弾性体210の下面が変形してしまうので、着脱可能となっている。また、排気管230には、例えば、ステンレス材料が用いられている。
アタッチメント200の取り付けは、ここでは、図3に示すように、吸排管230の端部側の嵌合部にアタッチメント200(図3で正確にいうと、つば部224の外周と弾性体210のつば部224側の外周と)を嵌着することで行っている。
なお、アタッチメント200の取り付けは、上述の嵌着に限定するものではなく、例えば、吸排管230の外周に、内周まで進入するねじを設け、前記アタッチメント200を螺着するようにしても良い。
内設体220の円筒部222は、その内径D1が0.7[mm]、外径D2が、0.8[mm]で、ガラス管240の内径D3より小となっている。また、内設体220の貫通孔226は、この中心軸と、弾性体210の第2の貫通孔212の中心軸とが略一致(一致した中心軸を「A」で示す。)するように形成されている。
一方、ガラス管240は、その軸心Bと内設体220の貫通孔226の中心軸Aとが同軸上となるように、把持部材250により把持されている。つまり、把持部材250は、ガラス管240の軸心Bと、アタッチメント200の貫通孔226の中心軸Aとが同一線上となるように、アタッチメント200に対して位置調整されている。
3.ガラス管の蛍光体の塗布方法について
次に、ガラス管の内周面に蛍光体を塗布する方法について説明する。
図4は、ガラス管の製造工程を説明するための図であり、以下、この図を用いて説明する。
先ず、蛍光体の塗布工程は、ガラス管240の上端242を弾性体210の下面214に押し当てる押当て工程(図4の(a))と、アタッチメント200の貫通孔226を介して、ガラス管240の内部を吸引してガラス管240の下端から懸濁液262を吸い上げる吸上工程(図4の(b))と、ガラス管240内の吸引を停止してガラス管240を移動させる移動工程(図4の(c))と、アタッチメント200の貫通孔226から乾燥エアを吹き込んでガラス管240内の懸濁液262を排出・乾燥させる排出乾燥工程(図4の(d))とを含む。なお、吸上工程、移動工程及び排出乾燥工程を合せて塗布工程とする。
ここで、簡単に、懸濁液262について説明する。
使用する蛍光体は、三波長域用で、赤、緑、青発光の3種類を用いている。具体的には、赤色にユーロピウム付活酸化イットリウム(Y23:Eu3+)を、緑色にセリウム・テルビウム付活りん酸ランタン(LaPO4:Ce3+、Tb3+)を、また青色にユーロピウム付活バリウムマグネシウムアルミネート(BaMg2Al1017:Eu2+)を使用している。
また、懸濁液262として、酢酸ブチルベースのものを使用し、増粘剤(例えば、ニトロセルロース)、結着剤(例えば、ホウ素・リン酸カルシウム・バリウム)等を添加して、その粘度が略30mPa・secとなるように調製されている。
(1)押当て工程について
ガラス管240の内部に懸濁液262を吸い上げるための真空ポンプやガラス管240の内部に乾燥エアを吹き込むためのコンプレッサに接続された吸排管230の下端に、図4の(a)に示すように、アタッチメント200が取着されている。
次に、蛍光体を塗布するガラス管240を用意し、このガラス管240を、その軸心が垂直となるように把持部材250で把持する。そして、把持部材250に把持された垂下姿勢のガラス管240を上昇させて、ガラス管240の上端242をアタッチメント200(弾性体210)の下面214に押し当てる(図4の(a))。
(2)塗布工程について
把持部材250により把持されているガラス管240の下端が液浴260内の懸濁液262中に浸漬するように、液浴260を配置(上昇)し、図外の真空ポンプにより、図4の(b)に示すように、アタッチメント200の貫通孔226を介してガラス管240内部を真空状態にして懸濁液262を吸い上げる。
そして、ガラス管240内に吸い上げられている懸濁液262が所定位置に達すると、ガラス管240内の吸引を停止して、懸濁液262の吸い上げた状態を保持する。そして液浴260を下降させた(図4の(c))後、懸濁液262を吸い上げた状態を保持したまま所定位置まで移動させる。
この所定位置には、移動後のガラス管240の下方に、ガラス管240内の懸濁液262を受けるためのトレー264が配されており、ガラス管240が所定位置に到達すると、トレー264が上昇して、ガラス管240の下端がトレー264内に位置するようになっている。
そして、ガラス管240内の真空状態をゆっくり開放し、次に、図外のコンプレッサにより、アタッチメント200の貫通孔226を介してガラス管240の内部に乾燥エアを吹き込む。乾燥エアは、例えば、所定温度の空気であり、アタッチメント200からの吹き込み量は、ガラス管240の内周面における乾燥エアにより懸濁液262が乾燥した部分と乾燥していない部分との境界線266が下降する速度(以下、単に「乾燥速度」という。)が下記の所定の範囲内になるように、ガラス管240の長さに応じて調整されている。
即ち、ガラス管240の長さが350mm以下の場合には、懸濁液262の乾燥速度を0.5mm/sec以上6mm/sec以下、好ましくは0.5mm/sec以上1.5mm/sec以下とし、ガラス管240の長さが350mmを超える場合には、懸濁液262の乾燥速度を0.5mm/sec以上1mm/sec以下とする。これにより、ガラス管240の長さが600mm以上となっても、蛍光体の塗布むらの発生を防止できる。
このとき、アタッチメント200の貫通孔226は、ステンレス製の内設体220における円筒部222の内部により構成されているので、ガラス管240の上端242を弾性体210に押し当てても、円筒部222の形状、つまり貫通孔226の横断面形状は変化することはない。
このため、ガラス管240内に吹き込む乾燥ガスの流速分布が、「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、ガラス管240の軸心Bと一致する箇所が最も大きくなる(図7の(2−a)参照)。
したがって、ガラス管240内で乾燥エアで押圧される懸濁液262の上面264と、また、ガラス管240の内周面における乾燥エアにより乾燥した部分と乾燥していない部分との境界線266とが、図4の(d)に示すように、略水平な状態で下降し、ガラス管240の内周面に塗布された蛍光体は略均一となる。
以上の工程により、ガラス管240の内周面に蛍光体が塗布されるが、従来の方法では、ガラス管を6本塗布すると、貫通孔542が変形し、蛍光体の厚みむらが目視により明確に認識できるようになり、アタッチメント540の交換を余儀なくされていた。しかしながら、上述の方法では、ガラス管240を1000本塗布したが、蛍光体の厚みむらは目視では確認できていない。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の内容が、上記の実施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を実施することができる。
1.筒体について
上記実施の形態では、本発明における筒体に相当する円筒部222の一端側につば部224が設けられていたが、つば部が設けられていなくても良い。以下、筒体を用いた例を、変形例1及び変形例2として以下説明する。
(1)変形例1
図5の(a)は、変形例1におけるアタッチメントの下面にガラス管の上端が当接している状態を示す図である。
アタッチメント420は、上記実施の形態と同様に中央に第2の貫通孔212を有する弾性体210と、この弾性体210の第2の貫通孔212に内設された円筒体425とを備える。この円筒体425の長さは(軸心方向の寸法)は、弾性体210の長さ(軸心方向の寸法)より長くなっている。なお、本変形例においても、円筒体425の下端と弾性体210の下面とが略面一となるようにしている。
これは、円筒体の下端が弾性体の内側に入り込んでいる場合は、ガラス管の上端を弾性体に押付けた際に、弾性体の第2の貫通孔の下端の開口形状が変形してしまい、蛍光体の膜厚が不均一になってしまうからである。
逆に、円筒体の下端が、弾性体210の下面から突出していると、ガラス管240を弾性体210に押し当てる際に、円筒体425と接触する惧れがあり、作業上好ましくないのである。
(2)変形例2
図5の(b)は、変形例2におけるアタッチメントの下面にガラス管の上端が当接している状態を示す図である。
上記変形例1では、円筒体425の長さが弾性体210の長さよりも長くなっているが、本変形例2では、円筒体435の長さが弾性体210の長さよりも短くなっている。但し、本例においても、上述の理由により、円筒体435の下端と弾性体210の下面とを略面一としている。
2.筒体の形状について
上記実施の形態における円筒部222及び変形例における円筒体425,435は、横断面形状が円形状をしているが、円筒部の内周の横断面形状が円形状であれば、外周の形状は、円形状でなくても良い。
例えば、筒体は、その横断形状において、外周が正方形状で、内周が円形状をしていても良い。但し、弾性体と筒体との間に隙間があると、この隙間からエア漏れが生じるので、弾性体の第2の貫通孔の横断面形状と、筒体の外周の横断面形状とが一致する方が好ましい。
さらに、上記実施の形態における円筒部222及び変形例における円筒体425,435は直管を用いているが、円筒部の内周の横断面形状が円形状であれば、筒体として、例えば、テーパ管を用いても良い。
3.筒体の材料について
実施の形態では、円筒部222にステンレスを用いたが、ガラス管を弾性体に押し当てた際に、弾性体がガラス管の端面に沿って変形したときに、その変形に伴って筒体が変形し難いものであれば、他の材料を用いても良い。つまり、筒体の弾性率が弾性体の弾性率よりも高ければ、ガラス管を弾性体に押し当てたときの筒体の変形量も小となるので、筒体の材料は、弾性体よりも変形し難くいものであれば良いことになる。このような他の材料としては、例えば、真鍮、ガラス、合成樹脂材料等がある。
4.弾性体の材料について
実施の形態では、弾性体にシリコンゴムを用いたが、ガラス管を弾性体に押し当てた際に、ガラス管が損傷せず、弾性体がガラス管の端面に沿って変形できるような弾性率を有するものであれば、他の材料を用いても良い。他の材料としては、例えば、ゴム材料、ポリウレタンなど合成樹脂材料等がある。
なお、弾性体の弾性率については、弾性体に押し当てるガラス管の端面の直角度が高ければ、弾性体とガラス管の端面とが密着しやすいので、ガラス管を押し当てた際に損傷しない範囲内であれば、高めの弾性率でも問題はない。
逆に、弾性体に押し当てるガラス管の端面の直角度が低くければ、弾性体とガラス管との間に隙間が生じやすいので、低めの弾性率のものを使用する必要がある。なお、弾性体に低弾性な材料を用いても、アタッチメントの貫通孔は筒体により構成されているので、貫通孔が変形するような惧れはない。
これに対し、従来の方法では、弾性体として弾性率の低い材料を使うと、ガラス管の端面に沿って変形するものの、当然弾性体に形成されている貫通孔も変形してしまい、蛍光体の塗布むらが顕著に表れるので、実際のところそのような低弾性の材料は使用できなかった。
5.ガラス管について
上記の実施の形態では、冷陰極蛍光ランプのガラス管に蛍光体を塗布する場合について説明したが、他のランプ、例えば、直管状の蛍光ランプにも適用することができる。
さらには、本発明は、蛍光体を塗布する時のガラス管の形状が直管であれば適用でき、例えば、蛍光体を塗布した後、直管状のままガラス管を用いても良いし、直管状のガラス管を環状に湾曲させても構わない。
6.蛍光体の塗布方法について
上記実施の形態では、懸濁液をガラス管内に塗布する際には、ガラス管は把持され、その内部に懸濁液が吸い上げられ且つ内部の懸濁液を乾燥させている。しかしながら、ガラス管は、その軸芯が上下方向と平行に保持されておればよく、例えば、この状態で、ガラス管の軸心を回転軸として回転させても良く、或いは、所定の軸の周りを回転させても良い。
また、実施の形態では、塗布工程にガラス管に移動工程が含まれていたが、ガラス管を移動させずに、液浴あるいはトレーを移動させて、ガラス管内の懸濁液を受けるようにしても良い。
以下、実施例に基づき本発明を説明する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
内径2.0mm、長さ350mmのガラス管を用いて前述の実施の形態と同様にして懸濁液を塗布して乾燥した。乾燥条件は、下記のとおりとした。
(1) 懸濁液の乾燥速度:0.5mm/sec、1mm/sec、1.5mm/secの3種類
(2) 乾燥エアの温度:常温
(3) ガラス管の周囲温度:25℃
(4) 懸濁液の粘度:略30mPa・sec
なお、乾燥速度は、乾燥エアの流量を調整することにより制御した。また、前述のアタッチメントは新品を使用し、ガラス管は回転させなかった。
ガラス管の長さを611mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして懸濁液を塗布して乾燥した。
ガラス管の長さを708mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして懸濁液を塗布して乾燥した。
ガラス管の長さを783mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして懸濁液を塗布して乾燥した。
<蛍光体の塗布むらの観察>
上記実施例1〜4で塗布したガラス管の蛍光体の塗布むらの有無を目視により観察した。その結果を表1に示す。表1では、塗布むらが認められなかったものを○印、やや認められたものを△印、認められたものを×印、かなり認められたものを××印で表示した。
Figure 2005285644
表1から、ガラス管の長さが350mm以下の場合には、懸濁液の乾燥速度を0.5mm/sec以上1.5mm/sec以下とし、ガラス管の長さが350mmを超える場合には、懸濁液の乾燥速度を0.5mm/sec以上1mm/sec以下とすることにより、蛍光体の塗布むらの発生を防止できることが分かる。
本発明に係る製造方法は、ガラス管内に塗布された蛍光体の膜厚の均一性が要求されるような蛍光ランプに利用できる。
冷陰極蛍光ランプの一部を切り欠いた正面図である。 本発明に係る製造方法に用いるアタッチメントの斜視図である。 吸排管に取着されたアタッチメントの下面にガラス管の上端が当接している状態を示す図である。 ガラス管の製造工程を説明するための図である。 変形例におけるアタッチメントの下面にガラス管の上端が当接している状態を示す図である。 冷陰極蛍光ランプ用のガラス管における従来の蛍光体塗布方法を示す図である。 貫通孔が変形していない場合及び変形した場合におけるガラス管内の懸濁液の排出・乾燥の様子を示す説明図である。
符号の説明
10 冷陰極蛍光ランプ
100 ガラス管
140,150 電極
160 蛍光体
200 アタッチメント
210 弾性体
220 内設体
222 円筒部
224 つば部
226 貫通孔
240 ガラス管
250 把持部材
262 懸濁液
420,430 アタッチメント
425,435 円筒部

Claims (6)

  1. 垂下姿勢にある直管状のガラス管の内周面に蛍光体塗布用の懸濁液を塗布する工程と、前記ガラス管の上端から内部にガスを吹き込んで前記懸濁液を排出しながら乾燥する工程とを含む蛍光ランプの製造方法であって、
    前記ガラス管の長さが350mm以下の場合には、前記懸濁液の乾燥速度を0.5mm/sec以上とし、
    前記ガラス管の長さが350mmを超える場合には、前記懸濁液の乾燥速度を0.5mm/sec以上1mm/sec以下とすることを特徴とする蛍光ランプの製造方法。
  2. 上下方向に貫通孔を有する吸排管アタッチメントの下面と、垂下姿勢にある直管状のガラス管の上端とを、前記貫通孔の下端開口が前記ガラス管の上端縁の内側に位置するように押し当てる押当工程と、前記貫通孔から、押し当てられたガラス管の内部を吸引してガラス管内に蛍光体塗布用の懸濁液を吸い上げた後、前記貫通孔からガスを吹き込んでガラス管内の前記懸濁液の排出・乾燥を行う塗布工程とを含む蛍光ランプの製造方法であって、
    前記吸排管アタッチメントは、その下面における前記貫通孔の周辺部分が、前記貫通孔を形成する内周部分の弾性率より低い低弾性部となっており、
    前記押当工程では、前記低弾性部に前記ガラス管が押し当てられており、
    前記ガラス管の長さが350mm以下の場合には、前記懸濁液の乾燥速度を0.5mm/sec以上とし、
    前記ガラス管の長さが350mmを超える場合には、前記懸濁液の乾燥速度を0.5mm/sec以上1mm/sec以下とすることを特徴とする蛍光ランプの製造方法。
  3. 前記吸排管アタッチメントは、前記ガラス管が押し当てられる際に当該ガラス管を損傷させない第1の弾性率を有すると共に上下方向に貫通する第2の貫通孔が形成された弾性体と、当該弾性体の第2の貫通孔における少なくともガラス管側に内設されると共に前記第1の弾性率よりも高い第2の弾性率を有する筒体とからなり、前記低弾性部は、前記弾性体における下面に構成されている請求項2に記載の蛍光ランプの製造方法。
  4. 前記筒体の横断面における内周形状が円形状である請求項2又は3に記載の蛍光ランプの製造方法。
  5. 前記筒体の下面と前記弾性体の下面とが略面一となっている請求項2〜4の何れか1項に記載の蛍光ランプの製造方法。
  6. 前記筒体の上端部につば部が形成されており、当該つば部が、ガラス管内部を吸引し且つガスを吹き込む吸排管に取り付けられている請求項2〜5の何れか1項に記載の蛍光ランプの製造方法。
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