JP2005285169A - 情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置 - Google Patents

情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】情報記録媒体用基材からスペーサ層が剥離される事態を回避しつつ、情報記録部位に樹脂材料屑を付着させることなくスペーサ層を形成する。
【解決手段】ディスク基材101の一面側に2層の情報層がスペーサ層を介して積層された情報記録媒体を製造する際に、一面側に形成したL0情報層102を覆うようにして紫外線硬化型の樹脂材料103aを塗布する樹脂材料塗布処理と、ディスク基材101の中心部に向けて紫外線20を照射して中心部の上に塗布されている樹脂材料103aを硬化させる第1硬化処理とをこの順で実行した後に、樹脂材料103aの表面にスタンパーを貼付して、その後に、スタンパーを透過させて樹脂材料103aの全域に紫外線20を照射して硬化させる第2硬化処理を実行することによってL0情報層102とスタンパーとの間にスペーサ層を形成する。
【選択図】図8

Description

本発明は、複数の情報層が積層された多層構造型の情報記録媒体(光ディスク等)を製造する情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置に関するものである。
この種の情報記録媒体(光ディスク)を製造する製造方法が特開2003−331481号公報に開示されている。この製造方法では、まず、ディスク基材の表面にスパッタリング法などによって第1光学記録層を形成する。次に、マグネットステージ上に載置したスタンパーにおける凹凸形成面の上に紫外線硬化型樹脂を塗布する。次いで、センターピンによって中心を一致させるようにして位置合わせしつつ、第1光学記録層がスタンパーの上の紫外線硬化型樹脂と密着するようにディスク基材をスタンパーに被せる。この状態で紫外線を照射することによって紫外線硬化型樹脂をディスク基材に密着させた状態で硬化させてディスク基材およびスタンパーの間に中間層を形成する。次いで、センターピンのガス供給口からディスク基材およびスタンパーの間に5kg/cm程度のガスを供給する。この際には、供給したガスの圧力によって中間層とスタンパーとの界面で剥離がなされる。この後、中間層の上にスパッタリング法などによって第2光学記録層を形成し、形成した第2光学記録層を覆うようにして紫外線硬化型樹脂を塗布して硬化させて保護層を形成することにより、光ディスクが製造される。
特開2003−331481号公報
ところが、従来の製造方法には、以下の問題点がある。すなわち、この従来の製造方法では、スタンパーおよびディスク基材(第1光学記録層)の間の紫外線硬化型樹脂を硬化させて中間層を形成した後に中間層およびスタンパーの間に高圧のガスを供給して、そのガスの圧力によってスタンパーと中間層(スペーサ層)とを剥離させている。この場合、スタンパーの上に紫外線硬化型樹脂を塗布する際に(紫外線硬化型樹脂の滴下時や展延処理時)、紫外線硬化型樹脂がセンターピンの周囲やスタンパーにおける中心孔の口縁部等に付着することがある。このため、付着した紫外線硬化型樹脂が硬化して樹脂材料屑が生じ、この樹脂材料屑が、スタンパーから中間層を剥離する際に供給されたガスによって吹き飛ばされて中間層の情報記録部位(第2光学記録層を形成する部位)に付着する。したがって、従来の製造方法には、剥離処理時において、樹脂材料屑が情報記録部位に付着することに起因して、記録データの記録エラーや再生エラーが光ディスクに生じるおそれがあるという問題点が存在する。また、従来の製造方法では、剥離処理時において、ガスの圧力によって中間層とディスク基材との界面で剥離が生じて、中間層がスタンパーと共にディスク基材(第1光学記録層)から剥離されるおそれがあるという問題点も存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、情報記録媒体用基材からスペーサ層が剥離される事態を回避しつつ、情報記録部位に樹脂材料屑を付着させることなくスペーサ層を形成し得る情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく本発明に係る情報記録媒体製造方法は、情報記録媒体用基材の一面側にN層(Nは2以上の自然数)の情報層がスペーサ層を介して積層されて少なくとも当該各情報層に記録された記録データの再生が可能に構成された情報記録媒体を製造する際に、前記一面側に形成したM番目(Mは(N−1)以下の自然数)の情報層を覆うようにして紫外線硬化型の樹脂材料を塗布する樹脂材料塗布処理と、前記情報記録媒体用基材の中心部に向けて紫外線を照射して当該中心部の上に塗布されている前記樹脂材料を硬化させる第1硬化処理とをこの順で実行した後に、当該樹脂材料の表面にスタンパーを貼付して、その後に、前記スタンパーを透過させて前記樹脂材料の全域に前記紫外線を照射して硬化させる第2硬化処理を実行することによって前記M番目の情報層と前記スタンパーとの間に前記スペーサ層を形成する。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法は、前記樹脂材料塗布処理を完了してから前記スタンパーを貼付するまでの間において、前記情報記録媒体用基材の全域に前記紫外線を照射して前記樹脂材料を半硬化させる第3硬化処理を実行する。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法は、前記スタンパーの貼付を完了してから前記第2硬化処理において前記樹脂材料が硬化するまでの間において、前記情報記録媒体用基材における外周部の上に塗布されている前記樹脂材料を除去する。
また、本発明に係る情報記録媒体製造装置は、上記の情報記録媒体製造方法に従って前記情報記録媒体を製造可能に構成されて、前記樹脂材料塗布処理を実行する樹脂材料塗布装置と、前記第1硬化処理を実行する第1紫外線照射装置と、前記第2硬化処理を実行する第2紫外線照射装置と、前記樹脂材料塗布装置、前記第1紫外線照射装置および前記第2紫外線照射装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記樹脂材料塗布装置を制御して前記樹脂材料塗布処理を実行させた後に、前記第1紫外線照射装置を制御して前記第1硬化処理を実行させ、その後に、前記スタンパーを貼付した前記情報記録媒体用基材に対して前記第2紫外線照射装置を制御して前記第2硬化処理を実行させることによって前記M番目の情報層と前記スタンパーとの間に前記スペーサ層を形成させる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造装置は、前記第1硬化処理時に前記樹脂材料を硬化させるべき前記中心部の広さに対応する領域に前記紫外線を照射可能なスポットUV照射装置で前記第2紫外線照射装置が構成されている。
本発明に係る情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置によれば、情報記録媒体用基材における中心部の上に塗布されている樹脂材料を硬化させた後にスタンパーを貼付して樹脂材料の全域に紫外線を照射して硬化させることでスペーサ層を形成することにより、スタンパーの貼付に先立って硬化させた部位(情報記録媒体用基材の中心部上のスペーサ層)とスタンパーの中心部との間の密着力を十分に弱くすることができる。このため、この部位から小さな力でスタンパーを確実かつ容易に剥離することができる。したがって、高圧のガスを用いることなくスタンパーを剥離することができるため、樹脂材料屑が吹き飛ばされて情報記録部位などに付着する事態を回避することができる。また、スタンパーの剥離時にスペーサ層が情報記録媒体用基材から引き剥がされる事態を回避することができる。さらに、スタンパーに大きなストレスを与えることなくスペーサ層から剥離することができるため、剥離したスタンパーを、他の情報記録媒体を製造する際に再利用することができる。この結果、情報記録媒体の製造コストを十分に低減することができる。この場合、第1硬化処理時に中心部の上に塗布されている樹脂材料を半硬化させておくことでスタンパーの中心部との間の密着力を十分に弱くすることができるが、確実かつ容易にスタンパーを剥離可能とするためには、第1硬化処理時に樹脂材料を完全に硬化させておくのが好ましい。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法によれば、樹脂材料塗布処理が完了してからスタンパーを貼付するまでの間において樹脂材料の全域に紫外線を照射して半硬化させることにより、樹脂材料の塗布が完了した情報記録媒体用基材をスタンパー貼付作業位置等に搬送する際や、樹脂材料にスタンパーを貼付する際に、樹脂材料が情報記録媒体用基材上で流動してその塗布厚にばらつきが生じる事態を回避することができる。この結果、厚みが均一なスペーサ層を形成することができる。
さらに、本発明に係る報記録媒体製造方法によれば、スタンパーの貼付が完了してから第2硬化処理において樹脂材料が硬化するまでの間において情報記録媒体用基材における外周部の上に塗布されている樹脂材料を除去することにより、N番目の情報層を覆うようにして樹脂層を形成する際に情報記録媒体用基材の外縁部に樹脂材料を密着させることができる。したがって、この樹脂層やスペーサ層等の情報記録媒体用基材における外縁部側からの剥がれを防止し得る情報記録媒体を構成することができる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造装置によれば、スポットUV照射装置で本発明における第2紫外線照射装置を構成したことにより、所望するビーム径の紫外線を照射可能なスポットUV照射装置を採用することで、情報記録媒体用基材上の樹脂材料における所望する領域(中心部)のみを確実かつ容易に硬化させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置の最良の形態について説明する。
最初に、本発明に係る情報記録媒体製造方法に従って情報記録媒体を製造する光記録媒体製造装置(本発明に係る情報記録媒体製造装置の一例、以下、「製造装置」ともいう)1の構成、および製造装置1によって製造される光記録媒体100の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す製造装置1は、本発明に係る情報記録媒体製造方法に従って図2に示す光記録媒体100(本発明における情報記録媒体の一例)を製造する装置であって、L0情報層形成装置2、スペーサ層形成装置3、スタンパー剥離装置4、L1情報層形成装置5、光透過層形成装置6、中心孔形成装置7、搬送装置8および制御装置9を備えている。この場合、図2に示すように、光記録媒体100は、L0情報層102、スペーサ層103、L1情報層104および光透過層105がディスク基材101の一面(同図における上面)にこの順で積層されて構成されている。この光記録媒体100は、L0情報層102およびL1情報層104の2層(本発明におけるN層の一例)が形成された多層光ディスクであって、記録再生装置に装着するための直径15mm程度の装着用中心孔100aがその中心部に形成されると共に、一例として、記録データの記録および再生が可能に構成されている。
また、ディスク基材101は、ポリカーボネイト等の樹脂材料を用いて射出成形されて、図3に示すように、裏面側(同図における下面側)に円形凹部110が形成されると共に、表面側(本発明における一面側:同図における上面側)に突起部111が形成されている。この場合、円形凹部110は、例えば、その直径が装着用中心孔100aの直径よりも僅かに大径となるように形成されている。また、円形凹部110は、ディスク基材101上にL0情報層102から光透過層105までの各層が形成された後に中心孔形成装置7によってその底面が打ち抜かれることによって装着用中心孔100aの一部を構成する。突起部111は、全体として円筒状に形成されて、その中心部には、位置決め用孔112が形成されている。この場合、位置決め用孔112は、直径5mm程度に形成されて、スペーサ層形成装置3によってディスク基材101にスタンパー201(図9参照)を貼付する際にディスク基材101に対してスタンパー201を位置決めし、かつ中心孔形成装置7による装着用中心孔100aの形成時において中心孔打抜き用刃部(図示せず)に対してディスク基材101を位置決めするために使用される。
L0情報層102は、本発明におけるM番目(「M=1」の例)の情報層に相当し、反射層や記録層などが積層されて構成されている。スペーサ層103は、紫外線硬化型の樹脂材料103a(図5,6参照)を塗布して硬化させることによって、一例として、その厚みが25μm程度となるように形成されている。L1情報層104は、L0情報層102に対する記録データの記録再生時にレーザービームを透過可能に記録層等が積層されて構成されている。光透過層105は、L0情報層102およびL1情報層104に対する記録データの記録再生時にレーザービームを透過させると共に、両情報層102,104の傷付き、酸化および熱変形等を防止するための層であって、光透過層形成装置6によって紫外線硬化型の樹脂材料が塗布されて硬化させられることにより、一例として、その厚みが100μm程度に形成されている。
一方、L0情報層形成装置2は、ディスク基材101の表面に各種光学材料を例えばスパッタリングすることによってL0情報層102を形成(成膜)する。なお、本発明についての理解を容易とするために、L0情報層102を構成する各薄膜についての構成や形成方法についての説明を省略する。スペーサ層形成装置3は、図1に示すように、塗布装置11、紫外線照射装置12およびスタンパー貼付装置13を備えている。塗布装置11は、L0情報層形成装置2によってL0情報層102が形成されたディスク基材101上に樹脂材料103aを滴下してスピンコートする。また、塗布装置11は、ディスク基材101における外周部の上に塗布されている樹脂材料103aをディスク基材101とスタンパー201との間から除去するための吸引用ノズル11a(図10参照)を備えている。
紫外線照射装置12は、照射装置12a(図7参照)と、スポットUV照射装置12b(図8参照)と、照射装置12aおよびスポットUV照射装置12bを移動させる移動機構(図示せず)とを備えている。照射装置12aは、本発明における第1紫外線照射装置に相当し、樹脂材料103aが塗布されたディスク基材101上に移動させられて、制御装置9の制御下でディスク基材101上における樹脂材料103aの全域に紫外線20を照射する。スポットUV照射装置12bは、本発明における第2紫外線照射装置に相当し、樹脂材料103aが塗布されたディスク基材101における中心部の上に移動させられて、制御装置9の制御下でディスク基材101における中心部の上の樹脂材料103aにのみ紫外線20を照射する。この場合、スポットUV照射装置12bは、一例として、そのビーム径が40mm程度のスポットビーム(紫外線20)を射出可能に構成されている。スタンパー貼付装置13は、塗布装置11によって樹脂材料103aが塗布されたディスク基材101とスタンパー201とを収容可能な真空容器(図示せず)と、真空容器内でスタンパー201を搬送してディスク基材101上の樹脂材料103aにスタンパー201を貼付する搬送機構(図示せず)とを備えている。
スタンパー剥離装置4は、樹脂材料103aが硬化させられて形成されたスペーサ層103からスタンパー201を剥離する装置であって、図11に示すように、ディスク基材101における突起部111の先端部を下向き(矢印Aの向き)に押圧するためのロッド31と、スタンパー201の上面に密着してスタンパー201を上向き(矢印Bの向き)に引き上げてスペーサ層103から剥離させるための複数の吸盤32,32・・とを備えている。L1情報層形成装置5は、スペーサ層103の表面に各種光学材料を例えばスパッタリングすることによってL1情報層104を形成(成膜)する。なお、本発明についての理解を容易とするために、L1情報層104を構成する各薄膜についての構成や形成方法についての説明を省略する。光透過層形成装置6は、L1情報層104を覆うようにして例えば紫外線硬化型の樹脂材料を塗布して硬化させることにより、光透過層105を形成する。
中心孔形成装置7は、円筒状の中心孔打抜き用刃部を備えて、ディスク基材101、スペーサ層103および光透過層105を連通する装着用中心孔100aを打ち抜き形成する。搬送装置8は、制御装置9の制御に従い、ディスク基材101を各装置間において搬送する。制御装置9は、製造装置1を総括的に制御する。また、制御装置9は、後述するように、スペーサ層形成装置3の塗布装置11を制御してディスク基材101上に樹脂材料103aをスピンコートさせる樹脂材料塗布処理と、紫外線照射装置12(照射装置12a)を制御してディスク基材101上の樹脂材料103aを全域に亘って半硬化させる硬化処理(本発明における第3硬化処理)と、紫外線照射装置12(スポットUV照射装置12b)を制御してディスク基材101における中心部の上の樹脂材料103aを硬化させる硬化処理(本発明における第1硬化処理)と、スタンパー貼付装置13によってスタンパー201が貼付された樹脂材料103aを全域に亘って完全硬化させる硬化処理(本発明における第2硬化処理)とをこの順で実行して、ディスク基材101(L0情報層102)およびスタンパー201の間にスペーサ層103を形成する。
次に、製造装置1による光記録媒体100の製造方法について、図面を参照して説明する。
まず、図4に示すように、制御装置9が、L0情報層形成装置2を制御してディスク基材101の上にL0情報層102を形成させる。次に、制御装置9は、搬送装置8を制御してL0情報層102の形成が完了したディスク基材101をスペーサ層形成装置3における塗布装置11のターンテーブル(図示せず)の上に搬送させる。次いで、制御装置9は、塗布装置11を制御して、L0情報層102を覆うようにして樹脂材料103aを塗布させる。この際に、塗布装置11は、図5に示すように、ターンテーブルを低速回転させつつディスク基材101の中心部(突起部111の周囲)に樹脂材料103aを滴下した後に、ターンテーブルを高速回転させて樹脂材料103aをディスク基材101の外周部に向けて展延させる。これにより、図6に示すように、L0情報層102を覆うようにしてディスク基材101の上に樹脂材料103aが塗布される(本発明における樹脂材料塗布処理が完了する)。
次に、図7に示すように、制御装置9は、紫外線照射装置12の移動機構を制御してディスク基材101の上方に照射装置12aを移動させた後に、照射装置12aを制御して、紫外線20をディスク基材101上の樹脂材料103aにおける全域に所定時間照射させて流動性が十分に低下する程度に樹脂材料103aを半硬化させる。これにより、ディスク基材101上における樹脂材料103aの流動性が低下させられる(本発明における第3硬化処理)。次いで、制御装置9は、移動機構を制御して照射装置12aをディスク基材101上から退避させた後に、図8に示すように、ディスク基材101における中心部の上にスポットUV照射装置12bを移動させる。次に、制御装置9は、スポットUV照射装置12bを制御して、ディスク基材101における中心部の上の樹脂材料103aにのみ紫外線20(スポットビーム)を照射させる(本発明における第1硬化処理)。これにより、ディスク基材101の中心部上(突起部111の周囲)の樹脂材料103aが完全硬化させられる。
続いて、制御装置9は、搬送装置8を制御してディスク基材101を真空容器内に搬送させると共に、図9に示すように、スタンパー貼付装置13を制御してディスク基材101(樹脂材料103a)にスタンパー201を貼付させる。この際に、スタンパー貼付装置13は、ディスク基材101の突起部111がスタンパー201の中心部に形成されている中心孔201aを挿通し、かつ、スタンパー201の凹凸パターン形成面(同図における下面)が樹脂材料103aの表面に密着するようにスタンパー201を貼付する。次に、制御装置9は、図10に示すように、スタンパー201を貼付した状態のディスク基材101を回転させつつ、ディスク基材101における外縁部の上に塗布されている樹脂材料103aをディスク基材101とスタンパー201との間から吸引用ノズル11aによって吸引して除去する。同時に、制御装置9は、照射装置12aを制御してディスク基材101およびスタンパー201間の樹脂材料103aの全域に紫外線20を照射させて完全硬化させる(本発明における第2硬化処理)。これにより、樹脂材料103aが硬化してディスク基材101(L0情報層102)とスタンパー201との間にスペーサ層103が形成される。
次に、制御装置9は、スペーサ層103が形成されたディスク基材101およびスタンパー201の積層体をスタンパー剥離装置4の位置に搬送させる。次いで、制御装置9は、スタンパー剥離装置4を制御してディスク基材101上のスペーサ層103からスタンパー201を剥離させる。この際に、スタンパー剥離装置4は、図11に示すように、制御装置9の制御に従ってロッド31を矢印Aの向きに移動させてディスク基材101の突起部111を押し下げると共に、スタンパー201の表面に吸着させた吸盤32,32を矢印Bの向きに移動させてスタンパー201をスペーサ層103から引き剥がす。この場合、この製造装置1では、前述したように、樹脂材料103aにスタンパー201を貼付して照射装置12aによって樹脂材料103aの全域を硬化させるのに先立ってスポットUV照射装置12bによってディスク基材101の中心部上の樹脂材料103aを硬化させている。このため、スペーサ層103の中心部とスタンパー201の中心部との間の密着力が十分に弱くなっている。したがって、図12に示すように、ロッド31によって突起部111を押し下げつつ、スタンパー201に吸着させた吸盤32,32を上動させるだけで、スタンパー201の中心部がスペーサ層103から確実かつ容易に離間する。また、その中心部においてスペーサ層103から離間したスタンパー201については、比較的小さな力でスペーサ層103から全域に亘って引き剥がすことができる。これにより、図13に示すように、スペーサ層103からのスタンパー201の剥離処理が完了する。
次いで、図14に示すように、制御装置9は、L1情報層形成装置5を制御してスペーサ層103の上にL1情報層104を形成させる。続いて、制御装置9は、搬送装置8を制御してL1情報層104の形成が完了したディスク基材101を光透過層形成装置6の位置に搬送させて、光透過層形成装置6を制御して、図15に示すように、L1情報層104を覆うようにして光透過層105を形成させる。この場合、この製造装置1では、スペーサ層103の形成時にディスク基材101の外縁部側の樹脂材料103aが吸引用ノズル11aによって吸引されて除去されているため、L1情報層104を覆うようにしてスピンコートした光透過層105形成用の樹脂材料がディスク基材101の外縁部に密着する。次に、制御装置9は、搬送装置8を制御して光透過層105の形成が完了したディスク基材101を中心孔形成装置7の位置に搬送させ、図15に破線で示す部位を打ち抜かせる。これにより、図2に示すように、装着用中心孔100aが形成されて光記録媒体100が完成する。
このように、この光記録媒体100の製造方法および製造装置1によれば、ディスク基材101における中心部の上に塗布した樹脂材料103aを硬化させた後にスタンパー201を貼付して樹脂材料103aの全域に紫外線20を照射して硬化させることでスペーサ層103を形成することにより、スタンパー201の貼付に先立って硬化させた部位(ディスク基材101の中心部上のスペーサ層103)とスタンパー201の中心部との間の密着力を十分に弱くすることができる。このため、この部位から小さな力でスタンパー201を確実かつ容易に剥離することができる。したがって、高圧のガスを用いることなくスタンパー201を剥離することができるため、樹脂材料屑が吹き飛ばされて情報記録部位などに付着する事態を回避することができる。また、スタンパー201の剥離時にスペーサ層103がディスク基材101から引き剥がされる事態を回避することができる。さらに、スタンパー201に大きなストレスを与えることなくスペーサ層103から剥離することができるため、剥離したスタンパー201を、他の光記録媒体100を製造する際に再利用することができる。この結果、光記録媒体100の製造コストを十分に低減することができる。
また、この光記録媒体100の製造方法および製造装置1によれば、樹脂材料103aの塗布が完了してからスタンパー201を貼付するまでの間(この例では、樹脂材料103aの塗布が完了した直後)において樹脂材料103aの全域に紫外線20を照射して半硬化させることにより、樹脂材料103aの塗布が完了したディスク基材101を搬送装置8によってスタンパー貼付装置13に搬送する際や、樹脂材料103aにスタンパー201を貼付する際に、樹脂材料103aがディスク基材101上で流動してその塗布厚にばらつきが生じる事態を回避することができる。この結果、厚みが均一なスペーサ層103を形成することができる。
さらに、この光記録媒体100の製造方法および製造装置1によれば、スタンパー201の貼付が完了してから第2硬化処理において樹脂材料103aが硬化するまでの間においてディスク基材101における外周部の上に塗布されている樹脂材料103aを吸引用ノズル11aによって吸引して除去することにより、光透過層105の形成時にディスク基材101の外縁部に樹脂材料を密着させることができる。したがって、光透過層105やスペーサ層103等のディスク基材101における外縁部側からの剥がれを防止し得る光記録媒体100を構成することができる。
また、この光記録媒体100の製造方法および製造装置1によれば、スポットUV照射装置12bで本発明における第2紫外線照射装置を構成したことにより、所望のビーム径の紫外線20を照射可能なスポットUV照射装置12bを採用することで、ディスク基材101上の樹脂材料103aにおける所望の領域(中心部)のみを確実かつ容易に硬化させることができる。
なお、本発明に係る情報記録媒体製造方法および製造装置1は、上記の方法や構成に限定されない。例えば、L0情報層102およびL1情報層104の2層の情報層を有する光記録媒体100を形成する例について上記したが、本発明はこれに限定されず、3層以上の情報層を有する光記録媒体の製造に際して各情報層間のスペーサ層を形成する際に本発明を適用することができる。また、上記の製造装置1では、ディスク基材101の中心部の上に塗布されている樹脂材料103aを硬化させる際(本発明における第1硬化処理の際)に、スポットUV照射装置12bを使用して中心部のみに紫外線20(スポットビーム)を照射しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、複数の絞り羽根を備えて構成された絞り機構と照射装置12aとを使用して、各絞り羽根のスライド量を調整することによって照射装置12aから射出した紫外線20の照射領域を縮小して、硬化させるべき部位にのみ照射する構成や、その孔径が固定的な遮蔽板を用いて、照射装置12aから射出した紫外線20を遮ることで照射領域を縮小する構成を採用することができる。
さらに、上記の製造装置1では、塗布装置11によってディスク基材101上に樹脂材料103aを塗布した後に、樹脂材料103aの全域を半硬化させてからディスク基材101の中心部上の樹脂材料103aを完全硬化させているが、本発明はこれに限定されず、ディスク基材101の中心部上の樹脂材料103aを硬化させてから樹脂材料103aの全域を半硬化させてもよい。
製造装置1の構成を示すブロック図である。 製造装置1によって製造された光記録媒体100の断面図である。 光記録媒体100を製造するためのディスク基材101の断面図である。 ディスク基材101上にL0情報層102を形成した状態の断面図である。 図4の状態におけるディスク基材101上に樹脂材料103aを滴下した状態の断面図である。 図5の状態におけるディスク基材101を高速回転させて樹脂材料103aを展延させた状態の断面図である。 図6の状態におけるディスク基材101(樹脂材料103a)の全域に紫外線20を照射して半硬化させている状態の断面図である。 ディスク基材101(樹脂材料103a)の中心部に紫外線20を照射して硬化させている状態の断面図である。 ディスク基材101上の樹脂材料103aにスタンパー201を貼付した状態の断面図である。 スタンパー201を透過させてディスク基材101上の樹脂材料103aに紫外線20を照射して硬化させている状態の断面図である。 突起部111の先端にロッド31を当接させると共に、スタンパー201の表面に吸盤32,32を当接させた状態の断面図である。 ロッド31によって突起部111(ディスク基材101の中心部)を押し下げつつ、吸盤32,32を上動させてスペーサ層103からスタンパー201を剥離している状態の断面図である。 スタンパー201の剥離が完了した状態の断面図である。 スペーサ層103上にL1情報層104を形成した状態の断面図である。 L1情報層104を覆うようにして光透過層105を形成した状態の断面図である。
符号の説明
1 光記録媒体製造装置
2 L0情報層形成装置
3 スペーサ層形成装置
4 スタンパー剥離装置
5 L1情報層形成装置
6 光透過層形成装置
7 中心孔形成装置
8 搬送装置
9 制御装置
11 塗布装置
11a 吸引用ノズル
12 紫外線照射装置
12a 照射装置
12b スポットUV照射装置
13 スタンパー貼付装置
20 紫外線
31 ロッド
32 吸盤
100 光記録媒体
101 ディスク基材
102 L0情報層
103 スペーサ層
103a 樹脂材料
104 L1情報層
105 光透過層
201 スタンパー

Claims (5)

  1. 情報記録媒体用基材の一面側にN層(Nは2以上の自然数)の情報層がスペーサ層を介して積層されて少なくとも当該各情報層に記録された記録データの再生が可能に構成された情報記録媒体を製造する際に、
    前記一面側に形成したM番目(Mは(N−1)以下の自然数)の情報層を覆うようにして紫外線硬化型の樹脂材料を塗布する樹脂材料塗布処理と、前記情報記録媒体用基材の中心部に向けて紫外線を照射して当該中心部の上に塗布されている前記樹脂材料を硬化させる第1硬化処理とをこの順で実行した後に、当該樹脂材料の表面にスタンパーを貼付して、その後に、前記スタンパーを透過させて前記樹脂材料の全域に前記紫外線を照射して硬化させる第2硬化処理を実行することによって前記M番目の情報層と前記スタンパーとの間に前記スペーサ層を形成する情報記録媒体製造方法。
  2. 前記樹脂材料塗布処理を完了してから前記スタンパーを貼付するまでの間において、前記情報記録媒体用基材の全域に前記紫外線を照射して前記樹脂材料を半硬化させる第3硬化処理を実行する請求項1記載の情報記録媒体製造方法。
  3. 前記スタンパーの貼付を完了してから前記第2硬化処理において前記樹脂材料が硬化するまでの間において、前記情報記録媒体用基材における外周部の上に塗布されている前記樹脂材料を除去する請求項1または2記載の情報記録媒体製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の情報記録媒体製造方法に従って前記情報記録媒体を製造可能に構成されて、
    前記樹脂材料塗布処理を実行する樹脂材料塗布装置と、前記第1硬化処理を実行する第1紫外線照射装置と、前記第2硬化処理を実行する第2紫外線照射装置と、前記樹脂材料塗布装置、前記第1紫外線照射装置および前記第2紫外線照射装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記樹脂材料塗布装置を制御して前記樹脂材料塗布処理を実行させた後に、前記第1紫外線照射装置を制御して前記第1硬化処理を実行させ、その後に、前記スタンパーを貼付した前記情報記録媒体用基材に対して前記第2紫外線照射装置を制御して前記第2硬化処理を実行させることによって前記M番目の情報層と前記スタンパーとの間に前記スペーサ層を形成させる情報記録媒体製造装置。
  5. 前記第2紫外線照射装置は、前記第1硬化処理時に前記樹脂材料を硬化させるべき前記中心部の広さに対応する領域に前記紫外線を照射可能なスポットUV照射装置で構成されている請求項4記載の情報記録媒体製造装置。
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