JP2005284698A - 損益管理情報提示方法、損益管理情報提示装置、及び損益管理情報提示処理プログラム等 - Google Patents

損益管理情報提示方法、損益管理情報提示装置、及び損益管理情報提示処理プログラム等 Download PDF

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Abstract

【課題】 主要出発原料を共通とし製造工程に対応して社内組織を有する素材生産企業にあっても、商品品種毎に適切な損益管理を実現できるようにすること。
【解決手段】 仕様サイズ別の最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られた品種コードを設け、当該品種コードに対応する品種単位で、標準原価方式により原価の計画値を計算する原価計算ステップと、品種単位で立案された売上計画の売上額及び各品種の原価を用いて品種別の損益計画値を計算し、計算結果を損益管理データベースに記憶する損益計算ステップと、品種コードに示される仮想的横断的な組織別かつ品種別の損益計画値を取り出すよう損益管理データベースを検索する検索ステップと、検索ステップにおける検索結果を、仮想的横断的な組織にて損益管理を行うための損益管理情報として提示する損益管理情報提示ステップと、を備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は、素材生産企業における限界利益や経常利益等の損益管理情報を提示する方法及び装置等の技術分野に関する。
素材生産企業(例えば、鉄鋼メーカ)においては共通の出発原料に対して一定の処理を施し、その処理済原料から種々な素材製品を製造していく場合が多い。
図1は、鉄鋼メーカ(鉄鋼業)におけるコスト及び売上構造と対応部署との関係の一例を示す図である。図1に示すように、鉄鋼メーカの場合、先ず主要な出発原料として鉄鉱石及び石炭から銑鉄、引き続いて鋼を生産し、鋼を種々に処理していくことにより、熱延鋼板製品、冷延鋼板製品、表面処理鋼板、電磁鋼板、厚鋼板、鋼管、更には形鋼等を生産していく。このような生産形態から、企業内の組織は、製造設備や製造工程に対応して製銑部、製鋼部、熱延部、冷延部、表面処理鋼板部、電磁鋼板部、厚板部、鋼管部更には形鋼部等といった形態をとっている。
この組織形態は、生産管理等には都合がよいが、鉄鋼製品の品種毎のコスト管理及び価格・数量を行うには必ずしも適切ではない。即ち共通部分の製銑工程及び製鋼工程では、コストのみが発生するのであり、その後の熱延工程等では熱延鋼板等の販売売上と熱延工程におけるコストの双方が発生する。更に各製品の製造全コストを考慮する上では、以前の工程におけるコストを振り分けて加える必要がある。例えば表面処理鋼板の製造においては、製銑工程、製鋼工程、熱延工程及び冷延工程の一部コストと、表面処理工程におけるコストとがかかっている。
例えば、特許文献1には、このような鉄鋼メーカにおいて、製品分類区分の増加や製造から販売までの経路の複雑化に拘わらず、製品の製造及び販売により得られる利益の予測に加え、該利益を拡大するための改善検討をも、より容易に行うことができる利益計画の算定方法が開示されている。
これに対し、商品完結型の企業(例えば電機メーカ)では、製品毎に出発原料が別々であり、出発原料から最終製品への流れを製品毎に分けることができる。
図2は、電気メーカにおけるコスト及び売上構造と対応部署との関係の一例を示す図である。図2に示すように、電気メーカの場合、適宜の製品くくりで事業部制を採用することができ、このような組織形態を利用して商品品種毎の損益管理を容易に行うことができる。
特開平09−305663号公報
共通出発原料型の素材生産企業における課題について、鉄鋼メーカを例にとって更に検討すると次の通りである。
鉄鋼メーカにおいて、収益管理・経営管理を考える上では、製鉄所(日本の高炉一貫鉄鋼メーカでは2〜6製鉄所程度)、営業、商品品種といった要素を考慮しなければならない。
製鉄所は、一般的には上記した製鋼等のすべての工程(設備)を有し、製鉄所全体のコストを低減することに努力する。一方、営業は、売値を中心に収益向上努力を行うことになるが、営業組織自体は必ずしも商品品種と一致しない。まず、国内向けと輸出向けで組織が別れている。また、営業担当は、種々の商品品種を使用する需要家に対応しなければならない。
即ち従来の鉄鋼メーカにおける損益管理体制では、商品品種各々に特化して損益管理を行う組織が存在しない。また、製鉄所及び営業は、商品品種という切り口でも一応の損益管理を行っているものの、それぞれがコスト管理及び価格・数量管理という観点を中心にしているために、総合的な損益管理を行うのは困難である。更に、両者は別組織であるため各商品の損益管理責任が不明確となりがちである。
従来から各鉄鋼メーカにおいても、利益計画の算定(上記特許文献1)や損益管理のためのコンピュータ(計算機)システムが構築され、損益管理処理及び原価計算がなされている。このようなシステムからの損益管理情報は、製鉄所及び営業に提示されてはいたが、上記理由から十分な損益管理がなされているとはいい難かった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、主要出発原料を共通とし製造工程に対応して社内組織を有する素材生産企業にあっても、商品品種毎に適切な損益管理を実現できるよう損益管理情報を提示する損益管理情報提示方法及び損益管理情報提示装置、及び損益管理情報提示処理プログラム、並びに、損益管理方法及び損益管理装置、及び損益管理処理プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造する素材生産企業における、製造部署及び営業部署の双方を含みかつ前記商品を品種別に損益管理する仮想的横断的な組織(このような組織を「セクター」ともいう)での損益管理利用のための損益管理情報を提示する損益管理情報提示方法であって、仕様サイズ別の最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られた品種コードを設け、当該品種コードに対応する品種単位で、標準原価方式により原価の計画値を計算する原価計算ステップと、前記品種単位で立案された売上計画の売上額及び前記原価計算ステップにて計算された各品種の原価を用いて品種別の損益計画値を計算し、計算結果を品種コードに対応付けて損益管理データベースに記憶する損益計算ステップと、前記品種コードに示される仮想的横断的な組織別及び品種別の損益計画値を取り出すよう前記損益管理データベースを検索する検索ステップと、前記検索ステップにおける検索結果を、前記仮想的横断的な組織にて損益管理を行うための損益管理情報として提示する損益管理情報提示ステップと、を備え、各前記ステップがコンピュータにより実行されることを特徴とする。
この発明によれば、仕様サイズ別の最小分類単位を複数括ったものでありかつ複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られた品種コードを設け、この品種コードを用いて、品種別の原価計算を行い損益計画値を計算するようにしたので、品種別セクター別の損益管理を容易に行うことができる。したがって、たとえ商品品種別の管理が行いにくい、主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造するような素材生産企業にあっても、営業、製造両者を含んだ部署横断的なコスト管理及び販価管理が可能となる。したがって、商品品種やセクターの観点から、製造部署に対するコスト改善対策や営業部署に対する価格改善活動や高採算品種へのシフト活動(商品構成の改善)を要求し、これらを一体管理することができ、収益の改善につなげていくことができる。また、最小分類単位を複数括った品種単位で損益管理を行っているので、計画策定〜実績トレース〜解析までのリードタイムの長期化を防止することができる。さらに、速やかに次の収益改善のアクションにつなげることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の損益管理情報提示方法において、原価実績及び売上実績の入力を受け付け、これらの実績値と前記品種別の損益計画値とに基づいて、品種別の損益実績値を計算し、その計算結果を品種コードに対応付けて損益管理データベースに記憶する損益実績計算ステップを更に備え、前記検索ステップは、前記品種コードに示される仮想的横断的な組織別及び品種別の損益実績値を取り出すよう前記損益管理データベースを検索し、前記損益管理情報提示ステップは、損益実績値に関する検索結果をも、前記仮想的横断的な組織にて損益管理を行うための損益管理情報として提示することを特徴とする。
この発明によれば、原価や売上の実績に基づいて、損益実績値を出力できるようにしたので、より精度の高い、またより多様な損益管理を行うことができ、セクターによる損益改善に役立てることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の損益管理情報提示方法において、前記検索ステップ又は損益管理情報提示ステップは、同一の仮想的横断的な組織に属する品種内で検索された品種別の損益計画値及び損益実績値の少なくとも何れか一方を、検索条件に含まれる品種分類の大きさに集計することを特徴とする。
この発明によれば、品種分類の大きさを適宜コントロールして損益情報を出力することができるので、適宜の大きさの品種で損益管理を行うことができる。例えば造船や自動車といった需要別や素材の用途別等の切り口で損益管理することで、素材品種の需要トレンドを知ることができ、将来的な注力品種戦略の立案等につなげていくことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の損益管理情報提示方法において、前記品種コードは、仕様サイズ別の最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られ、更に、販売管理にかかわる情報項目を含む計画品種を示す計画品種コードと、コスト差が生じる情報項目を含むコスト管理区分コードとを含んだ収益品種を示す収益品種コードであり、前記計画品種単位の販売計画数量又は出荷計画数量に対する、歩留りや設備工事等の生産状況を考慮した数量修正値の入力を受け付けて、前記数量修正値により前記販売計画数量又は前記出荷計画数量を修正して計画品種単位の生産計画数量を作成する生産計画作成ステップと、それぞれの計画品種に属する各収益品種の内訳量情報の過去実績値を前記収益品種コードに対応付けて記憶する過去実績記憶手段から、前記内訳量情報を読み出し、当該内訳量情報を用いて前記生産計画作成ステップにて作成された計画品種単位の生産計画数量を収益品種単位の生産計画数量に展開する展開処理ステップと、を更に備え、前記原価計算ステップは、標準原価計算用の原単位と、前記収益品種単位の生産計画数量とを用いて標準原価計算を実行することを特徴とする。
この発明によれば、計画品種単位で一次的な販売計画や出荷計画を立案するようにし、これを自動的に展開して収益品種別の損益管理につなげていくようにしたので、収益品種数が多数であるときには、販売計画や出荷計画の立案容易化を図ることができる。また、収益品種はコスト管理区分を考慮されたものであり、収益品種単位で標準原価計算用の原単位を作成することでより正確な標準原価計算を行うことができる。すなわち計画立案の容易化と原価計算の正確さとを両立させることができる。なお、最小分類単位を括って収益品種単位を作っているので、最小分類単位が多数であるときの原価計算の容易化にも貢献している。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の損益管理情報提示方法において、注文に関する注文情報を入力し、前記注文情報から販売管理にかかわる情報項目を抽出し、販売管理にかかわる情報項目に計画品種コードを対応付けた計画品種テーブルに前記抽出された項目情報をあてはめて、対応する計画品種コードを決定する計画品種決定ステップと、前記注文情報から商品製造にかかわる情報項目を抽出し、商品製造にかかわる情報項目に製造仕様を対応付けた製造仕様テーブルに前記抽出された項目情報をあてはめて、対応する製造仕様を決定する製造仕様決定ステップと、前記決定された製造仕様からコスト差が生じる情報項目を抽出し、製造仕様のコスト差が生じる情報項目にコスト管理区分コードを対応付けたコスト管理区分テーブルに前記抽出された項目情報をあてはめて、対応するコスト管理区分コードを決定するコスト管理区分決定ステップと、前記計画品種コードと前記コスト管理区分コードを含む前記収益品種コードを各前記注文に付与する注文別コード生成ステップと、前記各注文に付与された収益品種コードを用いて各注文の売上実績を集計し、前記損益実績計算ステップにて入力されるべき収益品種別の売上実績を算出する売上実績算出ステップと、を更に備えることを特徴とする。
この発明によれば、各注文に対する収益品種の付与をほぼ自動的に行うことができるようにしたので、注文に対する収益品種付与の手間を大幅に省略できる。これにより収益品種単位での損益管理を実施可能とする。
請求項6に記載の発明は、最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、販売管理にかかわる情報項目を含む計画品種を示す計画品種コードに、コスト差が生じる情報項目を含むコスト管理区分コードを付与してなる収益品種を示す収益品種コードを用いて、商品を品種別に損益管理するための損益管理情報を管理する損益管理方法であって、前記計画品種単位の販売計画数量又は出荷計画数量に対する、歩留りや設備工事等の生産状況を考慮した数量修正値の入力を受け付けて、前記数量修正値により前記販売計画数量又は前記出荷計画数量を修正して計画品種単位の生産計画数量を作成する生産計画作成ステップと、それぞれの計画品種に属する各収益品種の内訳量情報の過去実績値を前記収益品種コードに対応付けて記憶する過去実績記憶手段から、前記内訳量情報を読み出し、当該内訳量情報を用いて前記生産計画作成ステップにて作成された計画品種単位の生産計画数量を収益品種単位の生産計画数量に展開する展開処理ステップと、標準原価計算用の原単位と、前記収益品種単位の生産計画数量とを用いて標準原価計算を実行する原価計算ステップと、を備え、各前記ステップがコンピュータにより実行されることを特徴とする。
この発明によれば、計画品種単位で一次的な販売計画や出荷計画を立案するようにし、これを自動的に展開して収益品種別のコスト管理につなげていくようにしたので、収益品種数が多数であるときには、販売計画や出荷計画の立案容易化を図ることができる。また、収益品種はコスト管理区分を考慮されたものであり、収益品種単位で標準原価計算用の原単位を作成することでより正確な標準原価計算を行うことができる。すなわち計画立案の容易化と原価計算の正確さとを両立させることができる。なお、最小分類単位を括って収益品種単位を作っているので、最小分類単位が多数であるときの原価計算の容易化にも貢献している。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の損益管理方法において、前記計画品種単位で作成された売上計画数量を、過去実績記憶手段から読み出された前記内訳量情報を用いて収益品種単位の売上計画数量に展開する売上計画展開ステップと、前記収益品種単位の売上計画数量と、入力された収益品種単位の計画価格と、前記原価計算ステップにて計算された各収益品種の原価とを用いて収益品種別の損益計画値を計算し、計算結果を収益品種コードに対応付けて損益管理データベースに記憶する損益計算ステップと、を更に備えることを特徴とする。ここで、入力された収益品種単位の計画価格とは、収益品種単位で直接入力された収益品種単位の計画価格と、計画品種単位で入力され、その計画品種単位の計画価格に基いて算出されて、入力された収益品種単位の計画価格の双方を含み、どちらかの方法で入力された収益品種単位の計画価格である。
この発明によれば、請求項6の作用効果に加え、損益情報の管理も行うことができる。
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の損益管理方法において、主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造する素材生産企業における、製造部署及び営業部署の双方を含み、かつ、前記商品を品種別に損益管理する仮想的横断的な組織での損益管理利用のために損益管理情報を管理し、かつ前記計画品種コードは、仕様サイズ別の最小分類単位が複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られていることを特徴とする。
本発明によれば、請求項6,7について、セクター管理のメリットを享受することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の損益管理情報提示方法における各ステップをコンピュータにより実行させることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項6乃至8の何れか一項に記載の損益管理方法における各ステップをコンピュータにより実行させることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造する素材生産企業における、製造部署及び営業部署の双方を含みかつ前記商品を品種別に損益管理する仮想的横断的な組織での損益管理利用のための損益管理情報を提示する損益管理情報提示装置であって、仕様サイズ別の最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られた品種コードを設け、当該品種コードに対応する品種単位で、標準原価方式により原価の計画値を計算する原価計算手段と、前記品種単位で立案された売上計画の売上額及び前記原価計算手段により計算された各品種の原価を用いて品種別の損益計画値を計算し、計算結果を品種コードに対応付けて損益管理データベースに記憶する損益計算手段と、前記品種コードに示される仮想的横断的な組織別かつ品種別の損益計画値を取り出すよう前記損益管理データベースを検索する検索手段と、前記検索手段による検索結果を、前記仮想的横断的な組織にて損益管理を行うための損益管理情報として提示する損益管理情報提示手段と、を備えることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の損益管理情報提示装置において、原価実績及び売上実績の入力を受け付け、これらの実績値と前記品種別の損益計画値とに基づいて、品種別の損益実績値を計算し、その計算結果を品種コードに対応付けて損益管理データベースに記憶する損益実績計算手段を更に備え、前記検索手段は、前記品種コードに示される仮想的横断的な組織別及び品種別の損益実績値を取り出すよう前記損益管理データベースを検索し、前記損益管理情報提示手段は、損益実績値に関する検索結果をも、前記仮想的横断的な組織にて損益管理を行うための損益管理情報として提示することを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項11又は12に記載の損益管理情報提示装置において、前記検索手段又は損益管理情報提示手段は、同一の仮想的横断的な組織に属する品種内で検索された品種別の損益計画値及び損益実績値の少なくとも何れか一方を、検索条件に含まれる品種分類の大きさに集計することを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項11乃至13の何れか一項に記載の損益管理情報提示装置において、前記品種コードは、仕様サイズ別の最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られ、更に、販売管理にかかわる情報項目を含む計画品種を示す計画品種コードと、コスト差が生じる情報項目を含むコスト管理区分コードとを含んだ収益品種を示す収益品種コードであり、前記計画品種単位の販売計画数量又は出荷計画数量に対する、歩留りや設備工事等の生産状況を考慮した数量修正値の入力を受け付けて、前記数量修正値により前記販売計画数量又は前記出荷計画数量を修正して計画品種単位の生産計画数量を作成する生産計画作成手段と、それぞれの計画品種に属する各収益品種の内訳量情報の過去実績値を前記収益品種コードに対応付けて記憶する過去実績記憶手段から、前記内訳量情報を読み出し、当該内訳量情報を用いて前記生産計画作成手段により作成された計画品種単位の生産計画数量を収益品種単位の生産計画数量に展開する展開処理手段と、を更に備え、前記原価計算手段は、前記収益品種単位の生産計画数量から得られるものであり、かつ、標準原価計算用の原単位と、前記収益品種単位の生産計画数量とを用いて標準原価計算を実行することを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、販売管理にかかわる情報項目を含む計画品種を示す計画品種コードに、コスト差が生じる情報項目を含むコスト管理区分コードを付与してなる収益品種を示す収益品種コードを用いて、商品を品種別に損益管理するための損益管理情報を管理する損益管理装置であって、前記計画品種単位の販売計画数量又は出荷計画数量に対する、歩留りや設備工事等の生産状況を考慮した数量修正値の入力を受け付けて、前記数量修正値により前記販売計画数量又は前記出荷計画数量を修正して計画品種単位の生産計画数量を作成する生産計画作成手段と、それぞれの計画品種に属する各収益品種の内訳量情報の過去実績値を前記収益品種コードに対応付けて記憶する過去実績記憶手段から、前記内訳量情報を読み出し、当該内訳量情報を用いて前記生産計画作成手段により作成された計画品種単位の生産計画数量を収益品種単位の生産計画数量に展開する展開処理手段と、前記収益品種単位の生産計画数量から得られるものであり、かつ、標準原価計算用の原単位と、前記収益品種単位の生産計画数量とを用いて標準原価計算を実行する原価計算手段と、を備えることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の損益管理装置において、主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造する素材生産企業における、製造部署及び営業部署の双方を含み、かつ、前記商品を品種別に損益管理する仮想的横断的な組織での損益管理利用のために損益管理情報を管理し、かつ前記計画品種コードは、仕様サイズ別の最小分類単位が複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られていることを特徴とする。
本発明によれば、セクター制度を前提として、主要出発原料を共通とし製造工程に対応して社内組織を有する素材生産企業にあっても、商品品種毎に適切な損益管理を実現できるよう損益管理情報を提示することができる。これにより、素材生産企業において商品品種毎の適切な損益管理活動が実現される。
また、商品の最小分類単位を適切なくくりで損益管理するようにし、また、損益管理レベルと別途の品種単位で販売計画(出荷計画)を行うようにしたので、最終分類単位が非常に多い場合であっても、少ない負荷で販売計画(出荷計画)を立案可能とし、かつ精度の高い損益管理を実施することができる。
発明者等は、品種別損益管理を行うための仮想的な組織としてセクターを設けることを発想し、このセクターに対して適切に損益管理情報を提供できるよう、従来の損益管理等を行うためのシステムを改良することにより本発明を完成した。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、鉄鋼メーカにおいて商品の販売生産計画、受注、及び損益管理等を行うための統合管理システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
始めに、本発明の特徴をより理解しやすくするために、本発明の前提となるセクター制度及び商品品種の考え方について説明するものとし、統合管理システムの構成、機能及び動作については後述する。
[1.セクター制度]
先ず、図3を参照して、セクター制度について詳しく説明する。
図3は、鉄鋼メーカにおけるセクター制度の一例を示す概念図である。
セクターとは、主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造する素材生産企業(ここでは、鉄鋼メーカ)における、製造部署及び営業部署の双方を含みかつ前記商品を品種別に損益管理する仮想的横断的な組織をいう。そして、ある程度の共通性を有する商品品種群が特定のセクターの損益管理対象とされる。なお、以下の説明においては、商品品種を単に「品種」という場合がある。
図3に示すように、ある程度の共通性を有する商品品種群毎にセクターが設けられており、例えば表面処理セクター101では、溶融亜鉛めっき鋼板や錫めっき鋼板等の商品品種がその損益管理対象となり、鋼管セクター104では各種鋼管(UOEやERW等)等の商品品種がその損益管理対象となる。なお、セクターの括りは適宜のものとすることができ、例えば図3に示す表面処理セクター101、冷延鋼板セクター102及び熱延鋼板セクター103をまとめて薄板セクターとすることもできる。
また、各セクターは、商品品種という観点で関連する全ての製造部署(製造管理組織)及び営業部署(営業組織)を含み、更には、研究開発部署(研究組織)を含む場合もある。例えば図3に示す表面処理セクター101には、その製造に必要な表面処理鋼板部、冷延部、熱延部、製鋼部及び製銑部が含まれ、更に国内販売のための薄板営業部及び国外販売のための鋼材輸出営業部が含まれる。また、製銑部及び製鋼部等の共通素材を生産する生産(製造)部署は、他のセクター、例えば鋼管セクター104にも重畳して含まれることになる。この意味で、セクターは、商品品種という観点で必要な製造・営業部員を重複して所属させる仮想的な組織であり、かつ、ものづくりや販売のための現実の人事組織を跨ぐ横断的な組織である。ただし、セクターの全体運用を円滑に行うために、セクター管理室が設けられる。なお、セクターは、製鉄所の枠を越えており全製鉄所における対応部署を含んでいる。
このようなセクター制度を設けることにより、品種別の損益管理を効率的に行うことが可能となる。即ち、セクターには商品品種という切り口で製造部署も営業部署も含むため、統合管理システムからの損益管理情報に基づいて、当該商品品種についてのコスト低減活動も売上向上活動もセクターの責任において実施することができる。更にセクターの活動と並行して製鉄所単位のコスト中心とした損益管理を行えば、製造−商品品種というマトリックスで収益向上活動が実施されることになる。
[2.商品品種]
次に、商品品種について詳しく説明する。
鉄鋼メーカにおける鉄鋼製品は、非常に数多い品種から構成されている。例えば冷延鋼板を取ってみれば、冷延鋼板という品種の中に更に冷延鋼帯焼鈍、冷延鋼帯酸洗等といった品種があり、これらは更にその成分や鋼板特性、サイズ、製造工程等によって分類されていく。最終的には、鉄鋼製品の最小分類単位は、注文(オーダ)に対応する製品仕様や製造仕様等の仕様とその鋼材のサイズとから決まる仕様サイズ別の分類単位(仕様サイズ別単位、最小分類単位ともいう)という形で確定するが、この仕様サイズ別の分類単位は十数万種類に及ぶものである。これだけの種類別に販売生産計画を立て原価計算や損益管理を行ったのでは、計画策定〜実績トレース〜解析までのリードタイムが長期化し、収益改善活動に支障をきたす。また、計算量が膨大なものとなり取扱いも煩雑なものとなる。したがって、企業会計用には最小分類単位をある程度括った単位で品種別管理を行うものとする。
本実施形態では、セクター制度を適切に運用するにあたって、この最小品種の括り方に特徴を有する。なお、仕様サイズ別あるいは最小分類単位という場合と、オーダ別という場合とはほとんど同じであるが、全く同じ仕様サイズの複数注文(リピート注文など)があったときに、仕様サイズ別あるいは最小分類単位ではこれらが区別されず、オーダ別ではこれらが区別される点で異なる。
[3.品種コード]
次に、図4を参照して、セクター制度の運用に適する品種コードについて詳しく説明する。
図4(A)は、セクター制度における商品品種の階層的な分類例を示し、図4(B)は、商品品種を管理するための品種コードのデータ構造例を示す図である。
セクター制度においては、図4(A)に示すように、十数万種類の最小分類単位を括って数千種類程度の収益品種という単位を構成し、更に、収益品種を括って数十種類程度の計画品種という単位を構成している。また、各計画品種は、それより小さな分類レベル(収益品種及び最小分類単位)のすべてが同一セクターに属するように構成されている。
これにより、セクター制度下における品種管理を容易なものとしているが、この計画品種とセクターとの対応関係については後述する。
そして、図4(A)に示すような、セクター−計画品種−収益品種−最小分類単位に至る商品品種管理を効率良く実行するために、本実施形態においては、図4(B)に示すような、収益品種コードと呼ぶコードを設定している。
この収益品種コードは、計画品種との対応付けた計画品種部分(この部分は、計画品種コードで示される)と、コスト管理区分(この区分は、コスト管理区分コードで示される)とからなる。
計画品種コードは、商品の注文情報のみから生成可能なコードであり、販売管理にかかわる(例えば、販売管理を行うのに有意な)情報項目を有するものである。この情報項目は、例えば、大品種分類(熱延、冷延、電気亜鉛、溶融亜鉛、ティンフリー、ラミネート、ブリキ、電磁、厚板、形鋼、スパイラル・・・)及びこれをある程度具体化した中品種分類等の商品分類情報(例えば溶融亜鉛であれば、GI、GA、GF、GL等)を営業が販売管理を行うための販売管理情報(用途、形状又はスペック等)として含む。
一方、コスト管理区分コードは、製品を製造する上でコスト差が生じる情報項目、言い換えれば、コストインパクトの強い情報項目を有するものである。この情報項目は、例えば、鋼種、規格、板厚、板幅、或いは、製鉄所や製造工程等の情報を含んでいる。
また、例えば、計画品種部分(計画品種コード)の情報が同じでも、製品によっては、○○製鉄所の△△設備で製造する場合と、××製鉄所の◇◇設備とで製造コストが変ってくる場合があり、この場合、コスト管理区分コードは異なってくるので、収益品種コードは、異なることになる。
なお、どのような情報項目を計画品種部分に含め、またコスト管理区分に含めるかは各商品の特性によって異なるものであり、ある商品ではコスト管理区分に含めている情報を他の商品では計画品種部分に含める場合も(その逆も)あり得る。
上述したように、セクター制度は、製造部署と営業部署(更には研究等まで)を製造組織や営業組織に関わらず、品種別損益改善という切り口で横断的仮想的に括った組織制度ではあるが、製造部署と営業部署とでは同じ鉄鋼商品を扱うにしてもその扱い方が異なる。営業部署は、主として需要家のニーズに合わせ何をどう販売していくかという点に関心があり、各品種の販売数量の拡大や価格の改善、さらには高採算品種の拡販という切り口で損益管理を行う。
一方、製造部署は、主として製品歩留りの向上や原単位の低減という点に関心があり、担当する設備の効率的稼動(特にコスト)という切り口で損益管理を行う。セクター制度は、これら製造部署、営業部署等を一体運用する制度であるので、製造部署と営業部署双方にとって都合のよい括り(採算情報を共有できる括り)で品種管理、即ち品種コードの情報設定を行う必要がある。
この観点からすれば、計画品種単位(計画品種コード)は、製品情報を含めた販売管理情報からなる括りであるため、本社管理レベル(営業部署等)での販売計画や生産計画を立案するのに都合がよい。収益品種単位では、種類数が多すぎ、本社営業部署での取扱には細かすぎる。
一方、収益品種単位(収益品種コード)には、計画品種部分の有する製品情報と、コスト管理区分の有するコストを管理するための情報の双方を有するため、製造コストまでを考慮した製鉄所での生産計画を立案するのに都合がよい。なお、計画品種単位では、製造側の生産計画のためには粗すぎる。
本実施形態にて導入する収益品種は、計画品種で括られ、更に計画品種毎にセクターに対応している。言い換えれば、収益品種コードには、セクターに対応した計画品種コードが含まれている。従って、この収益品種コードは、営業部署や製造部署等の各部における、即ちセクター全体における共通言語となる。このような収益品種コードを用いた収益管理システムを構築することで、セクターによる損益管理を効率的に実施することができる。
なお、本明細書において、単に品種(商品品種)という場合には、図4(A)等に示される品種分類の大きさの中で何れの大きさの品種分類をも含み、品種分類大きさに限定されない。また、セクター品種或いはセクターに属する品種という場合には、セクター品種自体の品種分類大きさがどの程度であろうとも、特定のセクター品種に含まれるものはその品種分類大きさよりも小さい品種すべてが特定のセクターに所属する品種であることを示す。従って、本明細書において、例えば計画品種や収益品種は、セクター品種である(セクターは計画品種コードにより特定される)。また、最小分類単位の個々もセクター品種であるが、本実施形態では個々のオーダに収益品種コードを付与することで、注文情報を調べることなく、所属するセクターの識別を容易にしている(詳細後述)。
このような品種コードを用いることで、セクター品種別の損益管理を容易に実施することができる。本実施形態では計画品種コードとコスト管理区分コードからなる収益品種コードという概念を導入している。ここでいう品種コードは、計画品種コード及び収益品種コードの何れかに対応してもよいが、これに限定されるものではなく、複数のセクターの取扱にならないように括るものでありかつセクターとの対応関係をつけるものであればどのような品種分類大きさのものであってもよい。
[4.セクター制度対応システム]
次に、図5を参照して、収益品種コードを利用するセクター制度対応システムの概要について説明する。
図5は、収益品種コードを利用するセクター制度対応システムの概要構成例を示す図である。なお、収益品種コードはセクターを構成する製造・営業の共通言語であり、これを用いて商品の損益管理を行うためのシステムを構築するとすれば、図5に示すようなセクター制度対応システムが構築される。
すなわち、セクター制度対応システムSは、販売生産計画支援システム1、売上計画支援システム2、収益品種レベルの損益管理システム3、売上実績管理システム4、オーダ別管理のオーダエントリシステム5、仕様設定システム6、及び損益管理情報出力システム7を備えると共に、収益品種レベルの過去受注実績データベース8、計画品種レベルの在庫情報データベース9、及び受注データベース10を備えて構成される。これらの各システム1乃至7及び各データベース8乃至10は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット等のネットワーク(図示せず)を介して相互に接続されている。なお、損益管理情報出力システム7は、例えばセクター毎にセクター管理室等に設けられる。
これらのシステム1乃至7は、一つ又は複数のコンピュータからなり、それぞれ、演算処理部(CPU,作業用RAM,ROM等から構成)、各種プログラム及び各種データ等を記憶する記憶部(例えば、HDD(Hard Disc Drive)等)、ユーザからの操作指示を入力する操作部(例えば、キーボード,マウス等)、画像や文字等の情報を表示する表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)、及び、ネットワークを介して装置間の通信状態を制御する通信部などを備えている。
なお、損益管理システム3、又は損益管理システム3と損益管理情報出力システム7との組み合わせが、本発明の損益管理情報提示装置に対応することになる。また、損益管理システム3が、本発明の損益管理装置に対応することになる。
このような構成において、販売生産計画支援システム1は、計画品種レベルでの計画立案時に、販売計画の各計画品種に対応した計画品種コードを当該販売計画に付与し、売上計画支援システム2に出力する。また、販売生産計画支援システム1においては、計画品種レベルの生産計画数量が収益品種レベルに展開され、収益品種別製鉄所別の生産計画数量となって損益管理システム3に出力される。
一方、売上計画支援システム2においては、計画品種レベルの販売計画数量及び在庫情報に基づいて計画品種別の売上計画数量及び売上計画価格を含む計画品種別の売上数量価格計画が作成され、これが収益品種別に展開されて損益管理システム3に出力される。なお、計画品種別から収益品種別への展開にあたっては、過去受注実績が利用される。
また、商社等から受け付けた注文(オーダ)は、受注データベース10に保存されるとともに、オーダエントリシステム5及び仕様設定システム6とによって当該オーダに対応した収益品種コードが付与される。各オーダについては出荷実績が入力されることにより売上済みの状態となり、売上実績管理システム4にて収益品種別に集計されて管理されると共に、損益管理システム3における売上実績の情報として用いられる。
また、損益管理システム3は、生産計画(数量)と売上計画(数量及び価格)を入力することで、原価計算及び損益管理(計画値)を実施するとともに、売上実績管理システム4からの売上実績及び各製鉄所からの原価実績を受け取ることで損益管理情報の実績値を生成する。そして、損益管理システム3から損益管理情報出力装置7に、収益品種レベルの損益管理情報が出力され、それが用いられて企業会計及びマクロな損益管理が行われる。
損益管理情報出力装置7に出力された損益管理情報は、例えば収益品種別の半期分利益計画表示とその月次実績追加表示などといった形で操作者等に提示される。
なお、収益品種単位での収益管理表示では、品種単位が細かすぎるということであれば、収益品種別の損益管理システム3のデータを計画品種別や用途別、セクター別等にまとめる演算を施し、これらの品種単位の損益管理情報を損益管理情報出力システム7に出力すればよい。
[4−1.販売生産計画支援システムの構成、機能、及び動作]
以上の構成において、先ず、図6及び図7を参照して、販売生産計画支援システム1の構成、機能、及び動作について詳しく説明する。なお、図6は、販売生産計画支援システム1の機能ブロック例を示す図であり、図7は、販売生産計画支援システム1における処理を示すフローチャートである。
販売生産計画支援システム1は、ネットワーク101を介して各営業室(あるいは営業支社)の端末102と、過去受注実績データベース8が接続され、各営業室の端末102から入力された需要家別計画品種別の販売計画数量に基づいて計画品種別の販売計画数量及び収益品種別生産計画数量を生成する。
このために販売生産計画支援システム1には、集計編集処理部11、製造能力データベース12、販売生産計画データベース13、生産計画作成手段としての生産数量計画処理部14、及び展開処理手段としての収益品種別展開処理部15が備えられている。過去受注実績データベース8は、収益品種別及び計画品種別に、各品種における過去の受注数量情報、受注価格情報及び損益情報を蓄積(保存)している。また、製造能力データベース12は、各製鉄所における各計画品種の製造可能数量の情報を蓄積(保存)している。
このような構成において、営業室(支社)の端末102から、各営業室にて次期販売する計画品種別の販売計画数量が入力されると、当該営業室別の販売計画数量は、ネットワーク101を介して販売生産計画支援システム1に送信される。
販売生産計画支援システム1においては、図7に示す処理が実行され、集計編集処理部11は、営業室(支社)の端末102からの上記営業室別の販売計画数量を取得し、これを計画品種別に集計する(ステップS1)。
この集計された計画品種別の販売計画数量は、販売生産計画データベース13に一次保存されるとともに、本社営業本部の端末から表示若しくは印刷出力される。なお、全体の販売数量が多い場合には、営業室と営業本部の間の中間的な部署にて部分集計され(端末からの表示出力及び端末への調整入力が行われる)、営業本部にて最終集計されるようになっていてもよい。そして、営業本部の部員は、上記表示出力若しくは印字出力された計画品種別の販売計画数量を査定し、必要に応じて端末の入力部からデータ修正の入力を集計編集処理部11に対して行う。例えばROSや経常利益の低い品種の販売量を少なくし、その分、利益率の高い品種の販売計画数量を多くしたり、需要家間や営業室間のアンバランスを是正する等である。修正結果の再表示及びデータ修正入力が繰返される。
一応の販売計画数量が完成すると、集計編集処理部11は、製造能力データベース12から各製鉄所における各計画品種の製造可能数量を読み出し、当該製造可能数量と販売計画数量を計画品種別に突き合わせ、その過不足数量を算出する(ステップS2)。こうして算出された過不足数量は、営業本部の端末から出力される。
販売計画数量に対して製造可能数量が不足する計画品種がある場合には、集計編集処理部11は、当該計画品種における各収益品種の過去損益情報を過去受注実績データベース8から読み出し表示する。営業本部部員は、この過去損益情報を参照し、収益性の高い計画品種をより多く作る方向で販売計画数量を修正する。
次いで、集計編集処理部11は、こうして製鉄所別に作成された最終版の計画品種別販売計画数量を販売生産計画データベース13に保存する。
この最終版の計画品種別販売計画数量は、セクターの端末へ送信され、同端末から表示若しくは印刷出力され、セクター部員により損益管理の観点からチェックされる。計画が十分である場合には、その旨が電子メールなどで連絡され、不十分である場合には、セクター端末にて修正入力が施され、再度、販売生産計画支援システム1に送信される。さらに、営業本部部員による再度の確認、修正等が行われて最終確定版が完成する。
最終確定された計画品種別販売計画数量は、売上計画支援システム2に送信されると共に、生産数量計画処理部14によって営業本部部員の端末から表示若しくは印刷出力される。営業本部部員は、各製鉄所における工事計画情報(設備の補修計画等)や過去の各品種の歩留り情報を予め取得しておき、販売計画数量に基づき、生産計画数量を作成する。具体的には、工事予定を考慮した製品の先作り(工事前に作りだめしておくこと)や後作り(製品製造を工事後に後回しすること)の計画を立て、これに生産歩留り分を加味し、販売計画数量からどれだけ余分に製造しなければならないかを修正した上で、生産計画数量を生産数量計画処理部14に対して入力する(ステップS3)。
こうして作成された製鉄所別の計画品種別生産計画数量は、過去受注実績データベース8に蓄積された情報に基づき収益品種別展開処理部15により展開される(ステップS4)。すなわち、収益品種別展開処理部15は、まず過去受注実績データベース8から前期実績を読み出し、各計画品種におけるそれぞれの収益品種の受注実績比率を計算する。さらに、計画品種内の収益品種別受注実績比率を計画品種の生産計画数量に乗算することで各収益品種の生産計画数量を算出する。
収益品種別展開処理部15は、こうして算出した製鉄所別収益品種別の生産計画数量を販売生産計画データベース13に保存すると共に、損益管理システム3に送信する(ステップS5)。なお、最終確定した計画品種別の販売計画数量は、ネットワーク101を介して各営業室の端末102に送信され、各営業室での営業活動に用いられる。
ここで、図8を参照して、販売計画数量、生産計画数量及び売上計画数量の関係について説明する。
図8は、販売計画数量、生産計画数量及び売上計画数量の関係を示す図である。
先ず、販売計画数量は、営業が持つ情報に基づいて当初の販売計画数量として立案されるものである。
次に、生産計画数量は、先ず販売計画数量に歩留り減少分が加えられ、更に、計画期の次期に設備工事(大規模補修等含む)があるような場合には、計画期の次期での生産能力減が予想されるから、計画期に多目に製造する(先作り)などの調整が加えられる。逆に計画期に設備工事がある場合には、データベースに記憶された生産能力が発揮できないので、その分の生産は、計画期の次期に回されることになる(在庫の取り崩し)。歩留り分があるので一般には、生産計画数量は販売計画数量よりも多くなる。
本明細書においては、売上計画数量は、出荷計画数量を意味する。会計上、売上が立つのは製品が製鉄所から出荷された時点であるから両者を同じ意味に捉えて差し支えない。今期末の在庫数量と計画期末の在庫数量とが同じである場合には、販売計画数量と売上計画数量とは同じになる。計画期末の在庫数量が今期末よりも少なくなる場合には、売上計画数量は販売計画数量より多くなり、逆に計画期末の在庫数量が今期末よりも多くなる場合には、売上計画数量は販売計画数量よりも少なくなる。
なお、在庫数量の変更要因としては、経済的な状況等に基づく在庫圧縮(増大)計画や大規模設備工事による先作り在庫取崩し等がある。また、原価計算は生産計画数量に基づいて行われ、損益管理は計算された原価及び売上計画(実績)数量により行われる。
[4−2.売上計画支援システムの構成、機能、及び動作]
次に、図9及び図10を参照して、売上計画支援システム2の構成、機能、及び動作について詳しく説明する。なお、図9は、売上計画支援システム2の機能ブロック例を示す図であり、図10は、売上計画支援システム2における処理を示すフローチャートである。
売上計画支援システム2は、ネットワーク(図示せず)を介して在庫情報データベース9及び過去受注実績データベース8に接続され、計画品種別の販売計画数量と在庫情報と入力される価格情報とに基づいて計画品種別売上数量価格計画情報を生成するとともに、これを展開した収益品種別売上数量価格計画情報を生成し損益管理システム3へ出力するようになっている。
このために、売上計画支援システム2には、売上計画編集処理部21と、売上計画データベース22と、収益品種別展開処理部23と、編集処理部24とが備えられている。
また、在庫情報データベース9には、過去数年分の在庫数量、今期末の予想在庫数量及び在庫計画に基づく計画期末(次期)の在庫数量が、計画品種別に蓄積(保存)されている。
このような構成において、売上計画支援システム2においては、図10に示す処理が実行され、売上計画編集処理部21は、販売生産計画支援システム1からネットワークを介して送信された計画品種別の販売計画数量を取得し、更に、在庫情報データベース9から計画品種別の今期末在庫数量及び計画期末在庫数量を取得する(ステップS11)。
次いで、売上計画編集処理部21は、販売計画数量と、今期末及び計画期末在庫数量とを計画品種別に編集して出荷枠(一次的な出荷計画数量)を生成し(ステップS12)、表示若しくは印刷出力する。営業本部の部員はこの情報を見ながら計画品種別の売上計画数量を算出し、端末を介して売上計画編集処理部21に入力する。売上計画編集処理部21は、入力された計画品種別売上計画数量を計画品種別売上計画数量価格情報として一次保存するとともに、売上計画数量を需要家別に価格入力可能なように編集して営業本部端末に再び表示する。営業本部部員は、端末から各計画品種における各需要家の計画価格を入力、若しくは営業室部員に入力させる。
この計画価格入力は、端末に計画品種別及び需要家別の過去実績価格が表示され、その隣の欄に価格格差を入力することにより行われる。このように入力された計画価格は、売上計画編集処理部21において編集され、売上計画データベース22に確定版の計画品種別売上計画価格が計画品種別売上計画数量価格情報として記憶される。なお、需要家メッシュと計画品種メッシュが一致しない場合には、計画品種別の計画価格となるように平均化処理される。また、計画品種別売上計画数量価格情報には、計画品種の売上数量(計画値)である計画品種別売上計画数量、及び、計画品種別の売上価格(計画値)である計画品種別売上計画価格が含まれる。
計画品種別売上計画数量価格情報は、収益品種別展開処理部23に読み出され、同処理部23により収益品種別に展開される(ステップS13)。すなわち、収益品種別展開処理部23は、先ず過去受注実績データベース8から前期実績を読出し、各計画品種におけるそれぞれの収益品種の受注実績比率を計算する。さらに、計画品種内の収益品種別受注実績比率を計画品種の売上数量(計画値)に乗算することで各収益品種の売上数量(計画値)である収益品種別売上計画数量を算出する。
同様に、計画品種別の売上価格(計画値)は、過去受注実績データベース8からの収益品種別の前期実績価格を用いられて収益品種別に展開される(ステップS14)。このために先ず、収益品種別の前期実績価格が前記過去受注実績データベース8から読み出され、続いて、収益品種に対応する計画品種の過去実績価格と計画価格との価格格差が、前記収益品種別の前期実績価格に加算(あるいは、減算)されて収益品種別計画価格が算出される。
なお、このように、計画品種の価格差を単純に収益品種の価格差とせずに、計画品種内の各収益品種の実績価格の違いを考慮して例えば比例配分するようにしてもよい。すなわち、計画品種内の各収益品種価格の平均値に対する各収益品種価格の比率が計算され、その比率に合わせた重み付けを行う。たとえば、価格が高いもの(比率が大きいもの)ほど大きい重み付けとする。そして、この重み付けが計画品種における価格格差に乗算され、各収益品種実績価格に応じた修正価格格差が計算される。この修正価格格差を先に前記過去受注実績データベース8から読み込んだ収益品種別の前期実績価格に加算(あるいは、減算)され、収益品種別計画価格が算出される。算出された収益品種別の売上数量(計画値)及び売上価格(計画値)は、収益品種別売上数量価格計画情報として売上計画データベース22に記憶される。
記憶された収益品種別売上数量価格計画情報は、セクターの端末に送信され、同端末から表示若しくは印刷出力され、セクター部員により損益管理の観点からチェックされる。計画が十分である場合には、その旨が電子メールなどで連絡され、不十分である場合には、セクター端末にて修正入力が施され、再度、販売生産計画支援システム1に送信される。
セクターからの確認後、収益品種別売上数量価格計画情報は、更に、編集処理部24により読み出され端末から表示若しくは印刷出力される。営業本部部員は、この情報を確認し、必要に応じて修正を入力する。このようなセクター及び営業本部による確認作業を経て最終的な収益品種別売上数量価格計画情報が確定版として売上計画データベース22に記憶され、さらに、損益管理システム3に送信される(ステップS15)。
なお、収益品種の数が少ない場合は、収益品種別売上計画価格は、前記ステップS14の処理をせず、端末等から各収益品種単位での売上計画価格を直接入力してもよいし、前記ステップS14の処理のように、計画品種別売上計画価格を端末等から入力して、その入力された計画品種別売上計画価格に基づき、収益品種別に展開し、算出された収益品種別売上計画価格を入力するようにしてもよい。
[4−3.各オーダへの収益品種コード付与]
次に、図11を参照して、各オーダへ収益品種コードを付与し売上実績を管理する仕組みについて説明する。このような仕組みとして、オーダエントリシステム5、受注データベース10、仕様設定システム6及び売上実績管理システム4が設けられており、売上実績管理システム4、オーダエントリシステム5、及び仕様設定システム6の機能ブロック例を図11に示す。
図11に示すように、オーダエントリシステム5には、オーダ番号発番部51と、計画品種コード決定(設定)部52とが備えられており、その記憶部には、販売管理にかかわる情報項目(例えば、上述した商品分類情報や販売管理情報)と計画品種コードとの対応関係を示すテーブル(以下、「計画品種テーブル」という)が記憶されている。この計画品種テーブルは、注文情報の一部又は全部の情報項目に対応して、計画品種コードを割り振ったテーブルである。
そして、オーダエントリシステム5のオーダ番号発番部51は、例えばユーザ(オーダ入力者)が操作部を操作して入力した商品のオーダの注文情報を取得し、当該オーダに対してオーダ番号を付与する(例えば、オーダの入力順に連続する番号を付与していく)。また、オーダエントリシステム5の計画品種コード決定部52は、上記入力された注文情報から上記販売管理にかかわる情報項目を抽出し、計画品種テーブルを参照して、上記抽出された情報項目に対応する計画品種コードを決定する(つまり、計画品種コード決定部52は、注文情報から品種情報などの製品情報に関する部分及び販売管理に係る項目を取り出し、これを計画品種テーブルにあてはめて計画品種コードを決定する)。そして、オーダエントリシステム5は、上記注文情報、オーダ番号、計画品種コード等の情報を、受注データベース10に記憶する。なお、この段階では、受注データベース10には、対応するコスト管理区分コードや出荷実績情報等は記憶されない。
なお、計画品種コードは、必ずしも計画品種コード決定部52により決定される必要はなく、注文情報に予め含めたり、ユーザ(コード設定者)が操作部を操作してオーダエントリ装置1に直接入力されるように構成してもよい。
ここで、注文情報には、少なくとも、需要家情報としての需要家名、受注製品の品種を特定するための品種情報、その単価、数量、受渡し場所、納期、発注日、用途等を含む。
品種分類の大きな方から品種を例示していくと、まず、最も大きなレベルとして薄板、厚板、鋼管、形鋼・・・といった分類の品種がある。次に薄板をみれば、熱延鋼板、冷延鋼板、電磁鋼板・・・等の品種がある。冷延鋼板を更に小さな品種分類大きさの品種に展開すれば、冷延焼鈍材、冷延酸洗材、溶融亜鉛めっき材、電気亜鉛めっき材、錫めっき材・・・等がある。更に、これらの強度、変形特性といった品種があり、サイズ(厚さ、幅、長さ等)も品種の一種である。また、JIS規格等で鉄鋼製品を特定する場合には、この規格情報も品種となる。本明細書において品種とは、以上のような情報の一部又は全部を含むものである。
次に、仕様設定システム6には、製造仕様決定(設定)部61と、コスト管理区分コード決定(設定)部62と、収益品種コード生成部33とが備えられており、その記憶部には、商品の製造にかかわる情報項目と製造仕様情報との対応関係を示すテーブル(以下、「製造仕様テーブル」という)、及びコスト差が生じる情報項目とコスト管理区分コードとの対応関係を示すテーブル(以下、「コスト管理区分テーブル」という)が記憶されている。このコスト管理区分テーブルは、注文情報の一部又は全部の情報項目に対応して、コスト管理区分を割り振ったテーブルである。
そして、仕様設定システム6の製造仕様決定部61は、受注データベース10から上記オーダの注文情報、オーダ番号及び計画品種コード等の情報を取得(入力)し、当該注文情報から商品の製造にかかわる情報項目を抽出し、製造仕様テーブルを参照して、抽出された情報項目に対応する製造仕様情報を決定する(つまり、製造仕様決定部61は、注文情報から商品の製造にかかわる情報項目を取り出し、これを製造仕様テーブルにあてはめて製造仕様情報を決定する)。なお、製造仕様情報は、必ずしも製造仕様決定部61により決定される必要はなく、例えば、仕様設定システム6の表示部に、注文情報に基づいて対応し得る製造仕様情報を1又は複数表示出力させ、ユーザ(仕様設定者)に操作部から選択入力させて製造仕様情報を設定するように構成してもよい。この場合、ユーザに対して選択肢を提供できるように、予め仕様データが格納された製造仕様データベースが記憶部に構築されることになる。
製造仕様が決定すると、仕様設定システム6のコスト管理区分コード決定(設定)部62は、決定された製造仕様情報からコスト差が生じる情報項目を抽出し、コスト管理区分テーブルを参照して、抽出された情報項目に対応するコスト管理区分コードを決定する(つまり、コスト管理区分コード決定部62は、製造仕様の一部又は全部をコスト管理区分テーブルにあてはめて対応するコスト管理区分コードを決定する)。
こうして、コスト管理区分コードが決定されると、仕様設定システム6の収益品種コード生成部63は、計画品種コード及びコスト管理区分コードに基づいて、収益品種コードを生成する(つまり、計画品種コードとコスト管理区分コードを組み合わせて収益品種コードを生成する)。こうして、収益品種コードが自動的に計算されることが可能となる。
そして、仕様設定システム6は、生成された収益品種コードとオーダ番号を受注データベース10に戻し、記憶させる。これにより、受注データベース10内では、オーダ番号、収益品種コード、注文情報の組みが記憶保持されることになる。
なお、受注したオーダに対応する製品の出荷がなされると、上記オーダに対応付けられて出荷実績情報が受注データベース10に記憶される。この出荷実績有りのオーダが売上実績の対象となる。
次に、売上実績を管理する売上実績管理システム4には、収益品種別集計処理部41と、売上実績データベース42とが備えられている。受注データベース10における出荷実績有りのオーダは、一定期間毎に売上実績管理システム4の収益品種別集計処理部41により読み出される。収益品種別集計処理部41は、読み出された実績有りのオーダについて、収益品種コードを用いて収益品種別に集計計算し、上記一定期間における収益品種別売上実績情報を生成し売上実績データベース42に記憶する。売上実績データベース42に記憶された収益品種別の売上実績情報は、損益管理システム3に読み出され収益品種別の損益管理に用いられる。
[4−4.損益管理システムの構成、機能、及び動作]
次に、図12等を参照して、損益管理システム3の構成、機能、及び動作について詳しく説明する。
図12は、損益管理システム3の機能ブロック例を示す図である。図12に示すように、損益管理システム3は、収益品種レベルにおいて原価計算及び損益管理を行うものであり、原価計算手段としての原価計算部31と、損益管理データベース32と、損益計算手段及び損益実績計算手段としての損益管理部33と、検索手段及び損益管理情報提示手段としての検索処理部34とを備えると共に、セクターや製鉄所にある損益管理情報提示手段としての損益管理情報提示システム7にネットワーク(図示せず)を介して接続されている。
原価計算部31は、収益品種別の生産計画数量に基づいて収益品種単位で標準原価を計算する標準原価計算処理部31aと、原価計画値と原価実績とに基づいて原価差額を計算する差額計算処理部31bと、を備えている。
また、損益管理部33は、収益品種別の売上計画数量価格、売上実績及び損益管理データベース32内の原価情報に基づいて、収益品種単位別に各種利益情報等を算出し損益管理を行うようになっている。
図13は、損益管理データベース32の構造の一例を示す図であり、図示のように、損益管理データベース32は、収益品種単位の原価情報、売上情報、利益情報等の損益情報を蓄積(保存)し、更には、各収益品種に対応してその用途情報や需要別情報(自動車用途や造船用途など)を蓄積(保存)している。
また、検索処理部34は、損益管理情報出力システム7からの検索条件情報に基づき、損益管理データベース32から損益管理情報を読み出し、損益管理情報出力システム7に送信(提供)するようになっている。セクターや製鉄所にある損益管理情報出力システム7は、損益管理データベース32の情報を検索処理部34を介して取り出し(取得し)、解析処理に供するようになっている。
このような構成において、先ず、図14を参照して、損益管理システム3における原価計算及び損益管理処理について説明する。図14は、損益管理システム3における原価計算及び損益管理処理を示すフローチャートである。
損益管理システム3において、図14に示す処理が実行されると、先ず、標準原価計算処理部31aは、販売生産計画支援システム1からの製鉄所別収益品種別の生産計画数量を取得する(ステップS21)。生産計画数量には、収益品種別の製造量をどの製鉄所のどの設備で製造するかという情報が含まれている。各製鉄所においては、製鉄所別かつ収益品種別の生産計画数量に基づき、各設備(工場)毎に、原材料費、設備費(償却費)、労務費、物流費等すべての費用(計画値)に関し、標準原価計算を実行するための原単位(諸元)が作成される。標準原価計算処理部31aは、これらの原単位を取得し保持する。なお、以下、製鉄所単位でのコストを説明するが、これは説明を簡便にするためであり、実際には本社費用や製鉄所外で発生する費用も、何らかの形で計画原価や実績原価等に反映される。
次いで、標準原価計算処理部31aは、生産計画数量と、各種費用の原単位とを用いて、各製鉄所毎の収益品種別の原価積上げ計算を実行する(ステップS22)。すなわち、先ず、各収益品種の製品の最終設備(工程)から上流設備(工程)に向かって数量付加し、各設備(工程)を通過する数量を決定する。各設備(工程)を通過する総数量が決定することから、上記した原単位を作成できる。そして、作成された原単位を用い、最上流工程から下流工程に向けて各収益品種別の原価を積上げていく計算(流し計算、原価計算)を実施し、収益品種別の原価を得る。標準原価計算処理部31aにより計算された収益品種別の原価(計画値)は、損益管理データベース32に記憶される。
次に、損益管理部33は、売上計画支援システム2からの収益品種毎の売上数量(計画値)及び単価(計画値)を収益品種別売上数量価格計画情報として取得する(ステップS23)。そして、損益管理部33は、損益管理データベース32から読み出した各収益品種の計画原価と、売上計画数量及び計画価格とに基づいて、収益品種別に、全部コスト(計画値)、変動コスト(計画値)、経常利益(計画値)及び限界利益(計画値)を算出し(ステップS24)、これらを損益管理情報の計画値として損益管理データベース32に記憶する。
次に、原価計算部31の差額計算処理部31bは、例えば操作部を介して入力された各製鉄所(各設備、各工程)で実際にかかった設備毎の費用等の原価実績情報を取得し、計画値との差異を計算し(ステップS25)、その差額を損益管理データベース32に記憶する。また、為替差額等が発生した場合にも当該差額が損益管理データベース32に記憶される。
また、損益管理部33は、例えば月毎に、売上実績管理システム2の売上実績データベース22から収益品種別の売上実績情報を取得し(ステップS26)、収益品種単位の数量、単価、売上を損益管理データベース32に記憶する。また、損益管理部33は、原価差額や為替差額を、所定のロジック(例えば直課ないし配賦(配賦としては例えば売上比や数量比で割り振る))により各収益品種毎に展開しこれを実績値とみなして収益品種別実績原価を計算し(ステップS27)、損益管理データベース32に記憶する。更に、損益管理部33は、この収益品種別実績原価と実績売上とに基づいて、経常利益(実績値)及び限界利益(実績値)を算出し(ステップS28)、これらを月次の損益管理情報の実績値として損益管理データベース32に記憶する。
こうして、損益管理データベース32には、図13に示すような情報が記憶、蓄積されていく。
次に、図15乃至図17を参照して、損益管理システム3における損益管理情報検索処理について説明する。
図15は、検索処理部34において検索処理等が行われる際の各種情報の流れの一例を示す概念図であり、図16(A)は、その際の損益管理情報出力システム7の入出力処理等を示すフローチャートであり、図16(B)は、その際の検索処理部34の検索処理等を示すフローチャートである。また、図17は、損益管理情報出力システム7の表示部に表示された検索条件入力画面例を示す図である。
先ず、損益管理情報出力システム7において、検索者(例えばセクター管理者)からの操作部を介した損益管理情報提示開始指示より当該処理に係るプログラムが起動されると、図17に示すような検索条件入力画面が損益管理情報出力システム7の表示部に表示される。図17に示す検索条件入力画面81には、検索項目を選択する検索項目選択欄81aや、検索条件式を設定する検索条件式設定欄81b、検索結果表示項目を選択する結果表示項目選択欄81c、及び検索実行するための検索実行ボタン81d等が設けられている。
このような検索条件入力画面81において、検索者は、操作部を操作して、該当するセクター、計画値か実績値か、需要別、品種等の検索項目を検索項目設定欄81aから選択入力し、検索条件式設定欄81bにおける検索条件式に追加していき、続いて、検索条件式設定欄81bにて検索条件式、例えば、各検索項目の結合条件の「AND」条件や「OR」条件等の設定入力をすると、損益管理情報出力システム7は、これらの検索条件を取得する(ステップS31)。例えば、ここでの検索条件の入力方法としては、まず、セクターを指定し、計画値か実績値か或いはその両方かを選択し、更には、出荷期間等を入力した後、損益管理データベース32から検索すべき品種分類の大きさを設定する。
なお、損益管理データベース32自体は、収益品種別の損益管理情報をもっているので、検索者は、これ以上の大きさの品種分類大きさを適宜指定することができる。収益品種別では、マクロな損益管理には大きすぎるということであれば、計画品種別や用途別、需要別、セクター別等に品種分類大きさを指定してもよい。また、ある品種分類大きさのうちの特定の品種を指定してもよい。例えば厚板セクター全体の損益情報の半期利益計画とそれに対応した月次毎実績の情報を検索したり、造船向け(需要別)という品種分類大きさで同様な情報を検索するように指定してもよい。また、溶融亜鉛とかGAとかいった計画品種やそれよりもやや大きな品種分類大きさを指定してもよい。
この分類分け条件は、検索項目設定欄81aに設定されているので、検索者は、その中から、解析したい分類レベルにあわせて選択する。更に、上記のように、同品種分類大きさの具体的な一品種を指定してもよく、全指定(その品種分類大きさでの二次的品種絞りはセクター条件のみとなる)でもよい。これらの入力される検索条件の一部又は全部が品種条件である。
更に、表示・解析するにあたって、検索者は、必要なデータを検索項目設定欄81aから選択して結果表示項目選択欄81cに設定する。
そして、検索条件式や結果表示項目の必要な情報の入力が確定した後、検索者が、例えば検索条件入力画面81に設けられた検索実行ボタン81dを操作部(例えばマウス)で指定(クリック)すると、損益管理情報出力システム7は、これに応じ(ステップS32:Y)、セクター指定情報及び少なくとも品種条件を含む検索条件情報を検索実行指令とともにネットワークを介して損益管理システム3に送信(出力)する(ステップS33)。
これに対し、損益管理システム3では、上記損益管理情報出力システム7からのセクター指定情報、検索条件情報及び検索実行指令等を受け付ける(受信する)と(ステップS41)、検索処理部34は、図15に示すような予め用意(記憶された)された、セクター指定情報と計画品種コードとの対応関係を示すテーブルを参照して、受け付けられたセクター指定情報に対応する計画品種コードを抽出する(ステップS42)。
次いで、検索処理部34は、抽出した計画品種コードをキーとして、損益管理データベース32から該当する損益管理情報を抽出(取得)する(ステップS43)。抽出された収益品種別の損益管理情報は、検索処理部34に備えられた集計計算部34aにより、検索条件に指定される品種分類大きさで集計される(ステップS44)。
図18は、検索条件に示される品種分類大きさに集計される概念の一例を示す図である。図18に示すように、収益品種別の損益管理情報は、検索条件に従い適宜の品種の大きさ(例えば厚板セクターの造船向け鋼材の損益管理情報)の演算し直され、損益管理情報出力システム7に提供されることになる。
次いで、検索処理部34は、上記損益管理情報をネットワークを介して損益管理情報出力システム7に送信する(ステップS45)。これに対し、損益管理情報出力システム7では、上記損益管理システム3からの損益管理情報を受け付け(受信する)と(ステップS34:Y)、かかる損益管理情報を記憶部に記憶する(ステップS35)。そして、記憶された損益管理情報は、表計算ソフト等により、自動的に、若しくは検索者からの表作成入力に応じて、検索結果として例えば損益管理情報出力システム7の表示部に表示出力されることによってユーザに提示される(ステップS36)。
図19は、検索結果として表示された厚板セクターの過去半期損益実績と、次半期の損益計画と月次実績フォローを示す図である。セクター管理室においては、このような損益管理状況等をフォローすることにより、セクター品種別に計画実績管理(マクロな損益管理)を行う。また、半期毎の経常利益やROSを比較したり、過去数半期の損益管理情報の変化を確認することで、経済状況の変化やセクター品種別の需要トレンド等を分析することができる。
図20は、検索結果として表示された厚板セクター造船向け鋼材のある月次の損益計画と実績をその要因毎に比較するための図である。同図では、あるセクター品種について、所定期間内(1ヶ月や3ヶ月)の計画実績の損益差がどのような要因で生じたかを示している。これらの損益差が発生した要因を分析し、対策を検討することで収益改善活動に貢献する。
例えば売上数量差により計画実績差が生じる場合の要因としては、需要が冷えた加熱した等の需要要因や、工場トラブル等の製造要因等が考えられる。需要要因の場合には、例えばさらに需要トレンドを分析し、その結果に基づいて今期の生産計画を修正しあるいは次期の生産計画に反映させる。また、工場トラブルの場合には、工場や研究所にトラブル発生要因を解析させ対策を講じる。
また、売上単価差により計画実績差が生じる場合の要因としては、市況変動や単価不適正等の要因が考えられる。この場合、例えば営業に価格改善活動を行うよう指示する。また、コスト差等の原価差額により計画実績差が生じる場合の要因としては、例えばある工場(設備、工程)の歩留りが悪い場合や良い場合等が考えられる。これらの場合、工場や研究所に原因を究明させ歩留り向上対策を検討実施させる(良い場合も悪い場合も検討実施。良い場合には例えばよりよくするための検討を行う)。また、歩留り向上が困難な場合には、次期計画の諸元作成時に当該歩留りを反映させる(計画をクリアした場合も同様)。
図19及び図20に示すように表示された検索結果は、画面上の印刷ボタンをマウス等でクリックする等で、帳票として出力される。この結果をデータ保存する場合には、保存ボタンをクリックすれば、解析結果としてデータ保存することができる。検索条件を変更して、再検索する場合には、再び検索条件を入力し、再検索をしない場合には、システムを終了させる。
なお、上記の集計処理は、検索処理部34により実行される例を示したが、検索処理部34では特に集計処理を行わずに、収益品種別の情報をすべてセクターの損益管理情報出力システム7に送信し、損益管理情報出力システム7側でこの検索条件に応じた集計処理を実行するように構成してもよい。
以上説明したように、上記実施形態によれば、製造から営業までの横断的かつ仮想的な組織でありかつ品種別損益管理の責任をもつセクターを設け、そのセクターに対して品種別に損益管理情報を提示するように構成したので、セクター品種の損益状態を分析しその分析結果に基づいて、その品種に関係する各部署が一体となって損益改善の対応を取ることができる。セクターのリーダは対策案の実行をセクター内の最適な部署に指示することができる。
また、計画品種単位で一次的な販売計画や売上(出荷)計画を立案するようにし、これを自動的に展開して収益品種別の損益管理につなげていくようにしたので、収益品種数が多数であるにもかかわらず、容易に販売計画や出荷計画を立案することができる。また、収益品種はコスト管理区分を考慮されたものであり、収益品種単位で標準原価計算用の原単位を作成することでより正確な標準原価計算を行うことができる。すなわち計画立案の容易化と原価計算の正確さとを両立させることができる。なお、最小分類単位は収益品種に比べても非常に数が多いが、収益品種単位で損益管理情報を取扱っているので、原価計算や損益管理の容易化を図ることができ、計画策定〜実績トレース〜解析までのリードタイムの長期化を防止することができる。また、速やかに次の収益改善アクションにつなげることができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の具体的な構成は、上記実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明の範囲に含まれる。
以上説明したように、本発明は、主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造する素材生産産業の分野に適用する場合を例とって説明したが、この他にも、上述したようなセクター制度或いはこれに類似する制度を採る分野に対しても適用することも可能である。
鉄鋼メーカ(鉄鋼業)におけるコスト及び売上構造と対応部署との関係の一例を示す図である。 電気メーカにおけるコスト及び売上構造と対応部署との関係の一例を示す図である。 鉄鋼メーカにおけるセクター制度の一例を示す概念図である。 (A)は、セクター制度における商品品種の階層的な分類例を示し、(B)は、商品品種を管理するための品種コードのデータ構造例を示す図である。 収益品種コードを利用するセクター制度対応システムの概要構成例を示す図である。 販売生産計画支援システム1の機能ブロック例を示す図である。 販売生産計画支援システム1における処理を示すフローチャートである。 販売計画数量、生産計画数量及び売上計画数量の関係を示す図である。 売上計画支援システム2の機能ブロック例を示す図である。 売上計画支援システム2における処理を示すフローチャートである。 各オーダへ収益品種コードを付与し売上実績を管理する流れを示す図である。 損益管理システム3の機能ブロック例を示す図である。 損益管理データベース32の構造の一例を示す図である。 損益管理システム3における原価計算及び損益管理処理を示すフローチャートである。 検索処理部34において検索処理等が行われる際の各種情報の流れの一例を示す概念図である。 (A)は、その際の損益管理情報出力システム7の入出力処理等を示すフローチャートであり、(B)は、その際の検索処理部34の検索処理等を示すフローチャートである。 損益管理情報出力システム7の表示部に表示された検索条件入力画面例を示す図である。 検索条件に示される品種分類大きさに集計される概念の一例を示す図である。 検索結果として表示された厚板セクターの過去半期損益実績と、次半期の損益計画と月次実績フォローを示す図である。 検索結果として表示された厚板セクター造船向け鋼材のある月次の損益計画と実績をその要因毎に比較するための図である。
符号の説明
1 販売生産計画支援システム
2 売上計画支援システム
3 損益管理システム
4 売上実績管理システム
5 オーダエントリシステム
6 仕様設定システム
7 損益管理情報出力システム
8 過去受注実績データベース
9 在庫情報データベース
10 受注データベース
11 集計編集処理部
12 製造能力データベース
13 販売生産計画データベース
14 生産数量計画処理部
15 収益品種別展開処理部
21 売上計画編集処理部
22 売上計画データベース
23 収益品種別展開処理部
24 編集処理部
31 原価計算部
32 損益管理データベース
33 損益管理部
34 検索処理部
S セクター制度対応システム

Claims (16)

  1. 主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造する素材生産企業における、製造部署及び営業部署の双方を含み、かつ、前記商品を品種別に損益管理する仮想的横断的な組織での損益管理利用のための損益管理情報を提示する損益管理情報提示方法であって、
    仕様サイズ別の最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られた品種コードを設け、当該品種コードに対応する品種単位で、標準原価方式により原価の計画値を計算する原価計算ステップと、
    前記品種単位で立案された売上計画の売上額及び前記原価計算ステップにて計算された各品種の原価を用いて品種別の損益計画値を計算し、計算結果を品種コードに対応付けて損益管理データベースに記憶する損益計算ステップと、
    前記品種コードに示される仮想的横断的な組織別及び品種別の損益計画値を取り出すよう前記損益管理データベースを検索する検索ステップと、
    前記検索ステップにおける検索結果を、前記仮想的横断的な組織にて損益管理を行うための損益管理情報として提示する損益管理情報提示ステップと、を備え、
    各前記ステップがコンピュータにより実行されることを特徴とする損益管理情報提示方法。
  2. 請求項1に記載の損益管理情報提示方法において、
    原価実績及び売上実績の入力を受け付け、これらの実績値と前記品種別の損益計画値とに基づいて、品種別の損益実績値を計算し、その計算結果を品種コードに対応付けて損益管理データベースに記憶する損益実績計算ステップを更に備え、
    前記検索ステップは、
    前記品種コードに示される仮想的横断的な組織別及び品種別の損益実績値を取り出すよう前記損益管理データベースを検索し、
    前記損益管理情報提示ステップは、
    損益実績値に関する検索結果をも、前記仮想的横断的な組織にて損益管理を行うための損益管理情報として提示することを特徴とする損益管理情報提示方法。
  3. 請求項1又は2に記載の損益管理情報提示方法において、
    前記検索ステップ又は損益管理情報提示ステップは、同一の仮想的横断的な組織に属する品種内で検索された品種別の損益計画値及び損益実績値の少なくとも何れか一方を、検索条件に含まれる品種分類の大きさに集計することを特徴とする損益管理情報提示方法。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の損益管理情報提示方法において、
    前記品種コードは、仕様サイズ別の最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られ、更に、販売管理にかかわる情報項目を含む計画品種を示す計画品種コードと、コスト差が生じる情報項目を含むコスト管理区分コードとを含んだ収益品種を示す収益品種コードであり、
    前記計画品種単位の販売計画数量又は出荷計画数量に対する、歩留りや設備工事等の生産状況を考慮した数量修正値の入力を受け付けて、前記数量修正値により前記販売計画数量又は前記出荷計画数量を修正して計画品種単位の生産計画数量を作成する生産計画作成ステップと、
    それぞれの計画品種に属する各収益品種の内訳量情報の過去実績値を前記収益品種コードに対応付けて記憶する過去実績記憶手段から、前記内訳量情報を読み出し、当該内訳量情報を用いて前記生産計画作成ステップにて作成された計画品種単位の生産計画数量を収益品種単位の生産計画数量に展開する展開処理ステップと、を更に備え、
    前記原価計算ステップは、
    標準原価計算用の原単位と、前記収益品種単位の生産計画数量とを用いて標準原価計算を実行することを特徴とする損益管理情報提示方法。
  5. 請求項4に記載の損益管理情報提示方法において、
    注文に関する注文情報を入力し、前記注文情報から販売管理にかかわる情報項目を抽出し、販売管理にかかわる情報項目に計画品種コードを対応付けた計画品種テーブルに前記抽出された項目情報をあてはめて、対応する計画品種コードを決定する計画品種決定ステップと、
    前記注文情報から商品製造にかかわる情報項目を抽出し、商品製造にかかわる情報項目に製造仕様を対応付けた製造仕様テーブルに前記抽出された項目情報をあてはめて、対応する製造仕様を決定する製造仕様決定ステップと、
    前記決定された製造仕様からコスト差が生じる情報項目を抽出し、製造仕様のコスト差が生じる情報項目にコスト管理区分コードを対応付けたコスト管理区分テーブルに前記抽出された項目情報をあてはめて、対応するコスト管理区分コードを決定するコスト管理区分決定ステップと、
    前記計画品種コードと前記コスト管理区分コードを含む前記収益品種コードを各前記注文に付与する注文別コード生成ステップと、
    前記各注文に付与された収益品種コードを用いて各注文の売上実績を集計し、前記損益実績計算ステップにて入力されるべき収益品種別の売上実績を算出する売上実績算出ステップと、を更に備えることを特徴とする損益管理情報提示方法。
  6. 最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、販売管理にかかわる情報項目を含む計画品種を示す計画品種コードに、コスト差が生じる情報項目を含むコスト管理区分コードを付与してなる収益品種を示す収益品種コードを用いて、商品を品種別に損益管理するための損益管理情報を管理する損益管理方法であって、
    前記計画品種単位の販売計画数量又は出荷計画数量に対する、歩留りや設備工事等の生産状況を考慮した数量修正値の入力を受け付けて、前記数量修正値により前記販売計画数量又は前記出荷計画数量を修正して計画品種単位の生産計画数量を作成する生産計画作成ステップと、
    それぞれの計画品種に属する各収益品種の内訳量情報の過去実績値を前記収益品種コードに対応付けて記憶する過去実績記憶手段から、前記内訳量情報を読み出し、当該内訳量情報を用いて前記生産計画作成ステップにて作成された計画品種単位の生産計画数量を収益品種単位の生産計画数量に展開する展開処理ステップと、
    標準原価計算用の原単位と、前記収益品種単位の生産計画数量とを用いて標準原価計算を実行する原価計算ステップと、を備え、
    各前記ステップがコンピュータにより実行されることを特徴とする損益管理方法。
  7. 請求項6に記載の損益管理方法において、
    前記計画品種単位で作成された売上計画数量を、過去実績記憶手段から読み出された前記内訳量情報を用いて収益品種単位の売上計画数量に展開する売上計画展開ステップと、
    前記収益品種単位の売上計画数量と、入力された収益品種単位の計画価格と、前記原価計算ステップにて計算された各収益品種の原価とを用いて収益品種別の損益計画値を計算し、計算結果を収益品種コードに対応付けて損益管理データベースに記憶する損益計算ステップと、を更に備えることを特徴とする損益管理方法。
  8. 請求項6又は7に記載の損益管理方法において、
    主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造する素材生産企業における、製造部署及び営業部署の双方を含み、かつ、前記商品を品種別に損益管理する仮想的横断的な組織での損益管理利用のために損益管理情報を管理し、かつ前記計画品種コードは、仕様サイズ別の最小分類単位が複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られていることを特徴とする損益管理方法。
  9. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の損益管理情報提示方法における各ステップをコンピュータにより実行させることを特徴とする損益管理情報提示処理プログラム。
  10. 請求項6乃至8の何れか一項に記載の損益管理方法における各ステップをコンピュータにより実行させることを特徴とする損益管理処理プログラム。
  11. 主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造する素材生産企業における、製造部署及び営業部署の双方を含みかつ前記商品を品種別に損益管理する仮想的横断的な組織での損益管理利用のための損益管理情報を提示する損益管理情報提示装置であって、
    仕様サイズ別の最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られた品種コードを設け、当該品種コードに対応する品種単位で、標準原価方式により原価の計画値を計算する原価計算手段と、
    前記品種単位で立案された売上計画の売上額及び前記原価計算手段により計算された各品種の原価を用いて品種別の損益計画値を計算し、計算結果を品種コードに対応付けて損益管理データベースに記憶する損益計算手段と、
    前記品種コードに示される仮想的横断的な組織別及び品種別の損益計画値を取り出すよう前記損益管理データベースを検索する検索手段と、
    前記検索手段による検索結果を、前記仮想的横断的な組織にて損益管理を行うための損益管理情報として提示する損益管理情報提示手段と、を備えることを特徴とする損益管理情報提示装置。
  12. 請求項11に記載の損益管理情報提示装置において、
    原価実績及び売上実績の入力を受け付け、これらの実績値と前記品種別の損益計画値とに基づいて、品種別の損益実績値を計算し、その計算結果を品種コードに対応付けて損益管理データベースに記憶する損益実績計算手段を更に備え、
    前記検索手段は、
    前記品種コードに示される仮想的横断的な組織別及び品種別の損益実績値を取り出すよう前記損益管理データベースを検索し、
    前記損益管理情報提示手段は、
    損益実績値に関する検索結果をも、前記仮想的横断的な組織にて損益管理を行うための損益管理情報として提示することを特徴とする損益管理情報提示装置。
  13. 請求項11又は12に記載の損益管理情報提示装置において、
    前記検索手段又は損益管理情報提示手段は、同一の仮想的横断的な組織に属する品種内で検索された品種別の損益計画値及び損益実績値の少なくとも何れか一方を、検索条件に含まれる品種分類の大きさに集計することを特徴とする損益管理情報提示装置。
  14. 請求項11乃至13の何れか一項に記載の損益管理情報提示装置において、
    前記品種コードは、仕様サイズ別の最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られ、更に、販売管理にかかわる情報項目を含む計画品種を示す計画品種コードと、コスト差が生じる情報項目を含むコスト管理区分コードとを含んだ収益品種を示す収益品種コードであり、
    前記計画品種単位の販売計画数量又は出荷計画数量に対する、歩留りや設備工事等の生産状況を考慮した数量修正値の入力を受け付けて、前記数量修正値により前記販売計画数量又は前記出荷計画数量を修正して計画品種単位の生産計画数量を作成する生産計画作成手段と、
    それぞれの計画品種に属する各収益品種の内訳量情報の過去実績値を前記収益品種コードに対応付けて記憶する過去実績記憶手段から、前記内訳量情報を読み出し、当該内訳量情報を用いて前記生産計画作成手段により作成された計画品種単位の生産計画数量を収益品種単位の生産計画数量に展開する展開処理手段と、を更に備え、
    前記原価計算手段は、
    前記収益品種単位の生産計画数量から得られるものであり、かつ、標準原価計算用の原単位と、前記収益品種単位の生産計画数量とを用いて標準原価計算を実行することを特徴とする損益管理情報提示装置。
  15. 最小分類単位を複数括ったものであり、かつ、販売管理にかかわる情報項目を含む計画品種を示す計画品種コードに、コスト差が生じる情報項目を含むコスト管理区分コードを付与してなる収益品種を示す収益品種コードを用いて、商品を品種別に損益管理するための損益管理情報を管理する損益管理装置であって、
    前記計画品種単位の販売計画数量又は出荷計画数量に対する、歩留りや設備工事等の生産状況を考慮した数量修正値の入力を受け付けて、前記数量修正値により前記販売計画数量又は前記出荷計画数量を修正して計画品種単位の生産計画数量を作成する生産計画作成手段と、
    それぞれの計画品種に属する各収益品種の内訳量情報の過去実績値を前記収益品種コードに対応付けて記憶する過去実績記憶手段から、前記内訳量情報を読み出し、当該内訳量情報を用いて前記生産計画作成手段により作成された計画品種単位の生産計画数量を収益品種単位の生産計画数量に展開する展開処理手段と、
    標準原価計算用の原単位と、前記収益品種単位の生産計画数量とを用いて標準原価計算を実行する原価計算手段と、を備えることを特徴とする損益管理装置。
  16. 請求項15に記載の損益管理装置において、
    主要出発原料を共通とし種々の素材製品を商品として製造する素材生産企業における、製造部署及び営業部署の双方を含み、かつ、前記商品を品種別に損益管理する仮想的横断的な組織での損益管理利用のために損益管理情報を管理し、かつ前記計画品種コードは、仕様サイズ別の最小分類単位が複数の仮想的横断的な組織の取扱にならないように括られていることを特徴とする損益管理装置。
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