JP2005284365A - 自動販売機の商品収納装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動販売機における商品収納装置の静音化を効果的に達成する。
【解決手段】 複数の商品3を下方に払い出し可能な状態で積み重ね収納する商品収納通路Sの下端部に、最下端から二番目に位置する商品3を受止めながら最下端に位置する商品3を一つずつ払い出す商品払出機構Bを設け、この商品払出機構Bとそれに対向させた案内壁部材60とにより商品収納通路Sの下端部を形成する構成において、案内壁部材60を、商品収納通路Sの側のガイド面90Aを形成する前壁部90と、その前壁部90から商品収納通路Sとは反対側に延出させた壁面視格子状配置の複数のリブ92a〜92cとを備える成形品にする。また望ましくは、その案内壁部材60を合成樹脂の成形品にする。
【選択図】 図20

Description

本発明は、複数の商品を下方に払い出し可能な状態で積み重ね収納する商品収納通路の下端部に、最下端から二番目に位置する商品を受止めながら最下端に位置する商品を一つずつ払い出す商品払出機構を設け、この商品払出機構とそれに対向させた案内壁部材とにより商品収納通路の下端部を形成してある自動販売機の商品収納装置に関する。
従来、自動販売機の商品収納装置では、上記案内壁部材60′を商品収納通路Sの両側板にわたらせ状態でそれら側板に連結支持する図28に示す如き単純な板状の板金製部材にしていた。なお、60a′は商品3を商品払出機能Bの側へ寄せ案内するガイド突起である(特許文献1参照)。
また、複数の商品収納通路を形成するコラム本体を樹脂の一体成形品とする自動販売機の商品収納装置も提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−36471号公報 特開平10−247276号公報
しかし、案内壁部材60′を単純な板状の板金製部材とする従来装置では、商品収納通路S内を落下する商品3が案内壁部材60′に衝突したときの衝撃音が大きく、特に、耳障りな高周波音成分が多く発生する問題があった。
また、コラム本体を樹脂製にする従来装置では、樹脂素材が備える音吸収(減衰)性により上記衝撃音を緩和し得るとともに高周波音成分の発生も抑止し得るものの、それでも上記衝撃音が未だ大きい問題があった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、案内壁部材に対する合理的な改良により上記衝撃音を効果的に低減する点にある。
〔1〕本発明の第1特徴構成は、複数の商品を下方に払い出し可能な状態で積み重ね収納する商品収納通路の下端部に、最下端から二番目に位置する商品を受止めながら最下端に位置する商品を一つずつ払い出す商品払出機構を設け、
この商品払出機構とそれに対向させた案内壁部材とにより商品収納通路の下端部を形成する自動販売機の商品収納装置において、
前記案内壁部材を、商品収納通路の側のガイド面を形成する前壁部と、その前壁部から商品収納通路とは反対側に延出させた壁面視格子状配置の複数のリブとを備える成形品にしてあることにある。
つまり、この第1特徴構成によれば、前壁部から商品収納通路とは反対側に延出させた壁面視格子状配置の複数のリブにより、商品が案内壁部材の前壁部に衝突したときの前壁部の全体的な大きな振動を効果的に抑止することができる。
また、商品と案内壁部材との衝突時における衝撃力は、商品の重量(質量)及び案内壁部材の重量(質量)の各々が大きいほど大きくなるが、リブを設ける上記構成によれば、リブに代え案内壁部材を肉厚の板構造にすることで全体的な大きな振動を抑止するのに比べ、案内壁部材を軽量にして商品との衝突時における衝撃力そのものも小さくすることができ、これらことにより、商品と案内壁部材との衝突による衝撃音を効果的に低減するこができる。
〔2〕本発明の第2特徴構成は、前記案内壁部材を合成樹脂製の成形品にしてあることにある。
つまり、この第2特徴構成によれば、合成樹脂が備える音吸収(減衰)性と、前述のリブによる衝撃音低減効果とが相まって、商品と案内壁部材との衝突による衝撃音を一層効果的に低減することができる。また、案内壁部材を合成樹脂製とすることで、耳障りな高周波音成分の発生を効果的に抑止できて、聴感的に一層効果的な静音化が可能になる。
〔3〕本発明の第3特徴構成は、複数の商品を下方に払い出し可能な状態で積み重ね収納する商品収納通路の下端部に、最下端から二番目に位置する商品を受止めながら最下端に位置する商品を一つずつ払い出す商品払出機構を設け、
この商品払出機構とそれに対向させた案内壁部材とにより商品収納通路の下端部を形成する自動販売機の商品収納装置において、
前記案内壁部材を合成樹脂製にするとともに、複数の貫通孔を壁面視で分散させて前記案内壁部材に形成してあることにある。
つまり、この第3特徴構成によれば、合成樹脂が備える音吸収(減衰)性により衝撃音を低減し得ることに加え、複数の貫通孔により案内壁部材における音発生部分の面積を小さくして衝撃音の放射率を小さくし得るとともに、案内壁部材から貫通孔を通過せずに伝播する音と案内壁部材から貫通孔を通じて伝播する音との位相のズレによる消音効果を得ることができ、また、貫通孔の形成による軽量化で商品との衝突時における衝撃力そのものも小さくすることができ、これらのことが相まって商品と案内壁部材との衝突による衝撃音を効果的に低減することができる。
そしてまた、案内壁部材を合成樹脂製にすることで、耳障りな高周波音成分の発生を効果的に抑止できて、聴感的に一層効果的な静音化が可能になる。
〔4〕本発明の第4特徴構成は、前記案内壁部材を、商品収納通路の側のガイド面を形成する前壁部と、その前壁部から商品収納通路とは反対側に延出させた壁面視格子状配置の複数のリブとを備える成形品にし、前記貫通孔を前記前壁部に形成してあることにある。
つまり、この第4特徴構成によれば、前壁部から商品収納通路とは反対側に延出させた壁面視格子状配置の複数のリブにより、商品が案内壁部材の前壁部に衝突したときの前壁部の全体的な大きな振動を効果的に抑止することができ、また、リブに代え案内壁部材を肉厚の板構造にすることで全体的な大きな振動を抑止するのに比べ、案内壁部材を軽量にして商品との衝突時における衝撃力そのものも小さくすることができ、これらのことと前述の合成樹脂による衝撃音の低減効果及び貫通孔による衝撃音の低減効果とが相まって、商品と案内壁部材との衝突による衝撃音を効果的に低減するこができる。
〔5〕本発明の第5特徴構成は、側面視で前記商品払出機構の側に膨出して商品を前記商品払出機構の側へ寄せ案内するガイド突起を前記案内壁部材に形成し、
前記案内壁部材のうち前記ガイド突起の上方近傍部分又は下方近傍部分に形成する前記貫通孔を他部に形成する前記貫通孔よりも開口面積の大きな孔にしてあることにある。
つまり、上記ガイド突起は商品払出機構の側(すなわち、商品収納通路の内方側)に膨出することから案内壁部材における他部に比べ商品との衝突頻度が高くなり、また、衝突の際の衝撃力も他部に比べ集中するが、案内壁部材のうちガイド突起の上方近傍部分又は下方近傍部分に形成する前記貫通孔を他部に形成する貫通孔よりも開口面積の大きな孔にする上記第5特徴構成によれば、その大きな開口面積の貫通孔によりガイド突起の近傍における衝撃音放射率を効果的に小さくすることができて、商品とガイド突起との衝突による衝撃音を効果的に低減することができ、これにより、商品と案内壁部材との衝突による衝撃音を一層効果的に低減することができる。
また、壁面視で分散させて案内壁部材に形成する貫通孔を全て開口面積の大きな孔にするのでは、商品の引っ掛かりを招く虞もあるが、商品を商品払出機能の側へ寄せ案内するガイド突起の上方近傍部分又は下方近傍部分に形成する貫通孔を開口面積の大きな孔にして、他部に形成する貫通孔を開口面積の小さな孔にする上記構成であれば、商品の引っ掛かりなどの派生的な問題も回避することができる。
図1に示す自動販売機の商品収納装置では、断熱壁1で囲繞されるキャビネットAの商品収納庫2内に、飲料缶や飲料瓶、ペットボトル等の複数の商品3を下方に払い出し可能な状態でほぼ上下方向に沿って水平姿勢で積重ね収納するための商品収納通路Sを備えた商品収納コラムを前後方向で複数列形成してある商品収納コラムユニットUの二つが、前後方向から吊下げ状態で脱着可能に組付けられ、各商品収納コラムの前面には、商品収納通路Sの上部に商品3を投入するための商品投入口4が形成され、各商品収納通路Sの下部には、商品払出指令信号(販売指令信号)に基づいて最下端から二番目に位置する商品3を受止めながら最下端に位置する商品3を一つずつ払い出す図20に示す如き商品払出機構Bが設けられている。
また、各商品収納コラムの商品収納通路Sのうち、前から二列目以降に位置する商品収納通路Sの上部とそれに対応する商品投入口4との間には、それらを斜めに接続するための傾斜導入通路S1を形成する商品導入ガイド5が設けられ、各商品導入ガイド5は奥側ほど少し下方に位置する傾斜姿勢に形成され、商品投入口4から投入された商品3は、左右の側板6間に亘って架設される商品導入ガイド5の傾斜底板5A上を滑降又は転動しながら商品収納通路Sの上部に移入し、商品収納通路S内を蛇行降下しながら商品払出機構Bの側へ搬送される。
各商品収納コラムの商品収納通路Sのうち、前から二列目以降に位置する各商品収納通路Sの入口部には、図2,図3に示すように、傾斜導入通路S1に沿って滑降供給される商品3と当接してそれの投入姿勢を矯正する側面視略「く」の字状の姿勢矯正板7が、商品3の通過移動に連れて横向き軸芯X1周りでシーソー揺動する状態に設けられ、各姿勢矯正板7は、板厚方向に貫通する多数の貫通孔7bを備えた合成樹脂製の多孔板から構成され、当該実施形態では、複数の縦桟7Aと横桟7Bを組み合わせた格子形状に弾性を有する合成樹脂(POM)で一体形成されている。
そのため、傾斜導入通路S1に沿って滑降又は転動してきた商品3が姿勢矯正板7に当接したとき衝撃音は発生するが、姿勢矯正板7が弾性を有する合成樹脂で格子形状に成形されているため、板金製に比して音の吸収(減衰)効果が高く、しかも、弾性率が低く靭性が高いためにバネ効果を発揮し易い。また、この衝突によって生じた振動は複数の縦桟7Aと複数の横桟7Bを伝わるが、共鳴振動を起こす平面部が少なく、衝突音の放射率が小さくなるため、衝撃音を効果的に低減することができる。
特に、従来の板金製の姿勢矯正板に比して人の聴感的に耳障りな高周波音成分が少なく、より耳に優しい比較的低い周波数帯域にその成分の主要部が集中するため、音圧測定値以上に人の聴感的な静けさを得ることができる。
商品収納通路Sとしては、図9,図10に示すように、ペットボトルを収納可能な通路幅Wの広い商品収納通路Sと、図11に示すように、缶専用の通路幅Wの狭い商品収納通路Sとの二種類が存在し、通路幅Wの広い商品収納通路Sには、これの通路幅Wを収納商品3(ペットボトル又は缶)の長さに応じて変更するべく、商品収納通路Sの上端近くから下端部にまで及ぶ長さを有する幅調整板(図示せず)が、通路幅方向に平行又は略平行姿勢のまま移動操作自在に配設されている。
商品収納通路Sを形成するガイド板は、図9〜図11に示すように、通路幅Wの広い商品収納通路Sに対応した長尺の固定ガイド板8と、通路幅Wの狭い商品収納通路Sに対応した短尺の固定ガイド板9と、長尺固定ガイド板8の前面の右側又は左側に対して若しくは短尺固定ガイド板9の前面に対して選択的に装備可能な共通部品としての可動ガイド板10とからなり、各ガイド板8,9,10は、板厚方向に貫通する多数の貫通孔8a,9a,10aを備えた合成樹脂製の多孔板から構成され、当該実施形態では、複数の縦桟8A,9A,10Aと横桟8B,9B,10Bを組み合わせた格子形状に弾性を有する合成樹脂(POM)で一体成形されている。
そのため、投入された商品3が商品収納通路Sを構成する固定ガイド板8,9及び可動ガイド板10に衝突したとき、この衝突によって生じた振動は固定ガイド板8,9及び可動ガイド板10を構成する複数の縦桟8A,9A,10Aと横桟8B,9B,10Bに伝播されるため、衝突音の放射率が小さくなるとともに、共鳴振動を起こす平面部が少なくなり、しかも、弾性を有する合成樹脂で格子形状に一体成形されているため、音の吸収(減衰)効果が高く、弾性率が低く靭性が高いためにバネ効果を発揮し易くなり、従来の板金製に比して衝撃音又は打撃音を効果的に低減することができる。
更に、固定ガイド板8,9及び可動ガイド板10を構成する横桟8B,9B,10Bの本数が縦桟8A,9A,10Aの本数よりも少ないため、商品3との衝突や打撃等により発生した振動が横方向に伝播され難く、商品収納コラムを構成する板金製の両側板6全体が振動して音を発生することを効果的に抑制することができる。
長尺固定ガイド板8の上縁部には、図4,図9〜図12に示すように、通路幅Wの広い商品収納通路Sを形成する左右の側板6間に架設される合成樹脂製の横架用取付け部8Cが一体形成され、同じく短尺固定ガイド板9の上縁部にも、通路幅Wの狭い商品収納通路Sを形成する左右の側板6間に架設される合成樹脂性の横架用取付け部9Cが一体形成され、これら横架用取付け部8C,9Cには、左右の側板6に設けられた取付け孔11に対して差し込み自在で、かつ、所定の差込深さまで差し込まれたとき取付け孔11(図19参照)の周縁で側板6に係合して固定ガイド板8,9の左右方向への移動を阻止する差込み連結手段Cが設けられている。
そして、長尺固定ガイド板8、短尺固定ガイド板9、長尺固定ガイド板8の前面右側に可動ガイド板10を揺動自在に装着してあるガイド板ユニット(図9参照)、長尺固定ガイド板8の前面左側に可動ガイド板10を揺動自在に装着してあるガイド板ユニット(図10参照)、短尺固定ガイド板9の前面に可動ガイド板10を揺動自在に装着してあるガイド板ユニット(図11参照)を製作し、その中から商品収納通路Sの形態に応じて選定された部品を、図4〜図8に示す如く、収納予定商品3の最大長さよりも若干大きな間隔で固定連結された左右の側板6間に亘って、前後方向に間隔をおいて対向する状態で、かつ、前後方向で対向するガイド板同士の高さを互いに半ピッチずつ位置齟齬する状態で架設することにより、各商品収納通路Sを蛇行状に形成して、その蛇行により商品補充時の落下衝撃を緩和するようにしてある。
また、各商品収納通路Sの下部側で、かつ、商品払出機構Bの上方近傍箇所には、商品収納通路S内の商品3の存否を検出するべく、幅調整板の通路幅変更操作領域外の商品収納通路部分内に弾性力で突出付勢された売切れ感知板(売切れフラッパー)12がそれの上端側の横向き軸芯周りで揺動自在に設けられている。
上下方向に並設されて商品収納通路Sを形成する複数のガイド板8,9,10のうち、商品投入口4に対面する状態で商品収納通路Sの最上部に位置するガイド板10が、長尺固定ガイド板8又は短尺固定ガイド板9の上端部の横向き軸芯X2周りで揺動自在で、かつ、ネジリバネ16により商品収納通路S内に突出付勢された可動ガイド板であるのに対し、姿勢矯正板7は、その下端部7dが商品収納通路S内に突出付勢されている可動ガイド板10の上下中央部に当接するように配置され、また、板バネ14により可動ガイド板10との当接側に揺動付勢されている。
すなわち、図2,図3に示すように、傾斜導入通路S1に沿って滑降又は転動してきた商品3が姿勢矯正板7の下半側部分を押し込みながら商品収納通路Sに移入案内される際、姿勢矯正板7の下端部7dと当接している可動ガイド板10もネジリバネ16の突出付勢力に抗して引退揺動されるため、その引退揺動による回転減速作用により、商品3が姿勢矯正板7の下半側部分に衝突したときの衝撃力を効果的に減衰することができ、衝撃音の発生を抑制することができる。
商品収納通路Sを形成するガイド板8,9,10及びそれらの取付け構造についてさらに説明すると、長尺固定ガイド板8は、図12に示すように、15本の縦桟8Aと上下2本の横桟8Bとをもって格子形状に合成樹脂で一体成形され、各縦桟8Aのうち、商品収納通路Sの側に臨む商品ガイド端面8bが側面視において略弓形状又は湾曲形状に形成され、背面側の端面8cが側面視において鉛直方向に沿った直線状又は略直線状に形成されている。
また、長尺固定ガイド板8の各縦桟8Aのうち、左右両外側に位置する縦桟8Aを除く他の各縦桟8Aの背面で、下側の横桟8Bとの接合箇所に連続する上側部分には、側面視において三角形状に窪む切込み部8dが形成されており、そのため、長尺固定ガイド板8の左右中間に位置する各縦桟8Aは夫々厚み方向に若干の弾性を有することになり、長尺固定ガイド板8に商品3が衝突したときの衝撃力を緩和して衝撃音の発生を抑制することができる。
図12〜図14に示すように、長尺固定ガイド板8における15本の縦桟8Aのうち、前面視で左側から2本目と5本目と7本目と9本目と10本目と12本目と14本目の各縦桟8Aの上部には、ガイド板背面側にも開口する状態で縦桟8Aを左右方向に貫通する軸受け孔17aが形成され、また、各縦桟8Aの上部におけるガイド板背面寄り部分どうしの間にわたる状態で上側の横桟8Bから下方へ延出させた面状部17bのうち、軸受け孔17aを形成した縦桟8Aに対して前面視で左側に位置する面状部17bには、軸受け孔17a側の先端部を前方へ突出させた平面視略「L」の字状の抜止め片17cが設けられている。
そしてまた、面状部17bのうち、前面視で左側から5本目と6本目の縦桟8Aどうしの間の面状部17bにはバネ設置用の窪み部17dが設けられるとともに、5本目の縦桟8Aとの隅部においてガイド板背面側へ貫通するバネ保持用の切欠き孔17eが形成され、さらに、前面視で左側から2本目と3本目の縦桟8Aどうしの間の面状部17b、7本目と8本目の縦桟8Aどうしの間の面状部17b、8本目と9本目の縦桟8Aどうしの間の面状部17b、並びに、13本目と14本目の縦桟8Aどうしの間の面状部17bには下方へ延出するストッパ片17fが一体形成されている。
短尺固定ガイド板9は、図12、図15、図16に示すように、10本の縦桟9Aと上下2本の横桟9Bとをもって格子形状に合成樹脂で一体成形され、各縦桟9Aのうち、商品収納通路Sの側に臨む商品ガイド端面9bが側面視において略弓形状又は湾曲形状に形成され、背面側の端面9cが側面視において鉛直方向に沿った直線状又は略直線状に形成されている。
また、短尺固定ガイド板9の各縦桟9Aのうち、左右両外側に位置する縦桟9Aを除く他の各縦桟9Aの背面で、下側の横桟9Bとの接合箇所に連続する上側部分には、側面視において三角形状に窪む切込み部9dが形成されており、そのため、短尺固定ガイド板9の左右中間に位置する各縦桟9Aは夫々厚み方向に若干の弾性を有することになり、短尺固定ガイド板9に商品3が衝突したときの衝撃力を緩和して衝撃音の発生を抑制することができる。
長尺固定ガイド板8と同様、短尺固定ガイド板9における10本の縦桟9Aのうち、前面視で左側から2本目と5本目と7本目と9本目の各縦桟9Aの上部には、ガイド板背面側にも開口する状態で縦桟9Aを貫通する軸受け孔17aが形成され、また、各縦桟9Aの上部におけるガイド板背面寄り部分どうしの間にわたる状態で上側の横桟9Bから下方へ延出させた面状部17bのうち、軸受け孔17aを形成した縦桟9Aに対して前面視で左側に位置する面状部17bには、軸受け孔17a側の先端部を前方へ突出させた平面視略「L」の字状の抜止め片17cが設けられている。
そしてまた、面状部17bのうち、前面視で左側から5本目と6本目の縦桟9Aどうしの間の面状部17bにはバネ設置用の窪み部17dが設けられるとともに、5本目の縦桟9Aとの隅部においてガイド板背面側へ貫通するバネ保持用の切欠き孔17eが形成され、さらに、前面視で左側から2本目と3本目の縦桟9Aどうしの間の面状部17b、及び、8本目と9本目の縦桟9Aどうしの間の面状部17bには下方へ延出するストッパ片17fが一体形成されている。
可動ガイド板10は、図17に示すように、9本の縦桟10Aと上下2本の横桟10Bとをもって格子形状に合成樹脂で一体成形され、各縦桟10Aの商品収納通路S側に臨む商品ガイド端面10b及び背面側の端面10cが、側面視において略弓形状又は湾曲形状に形成されている。すなわち、可動ガイド板10は、商品ガイド端面10b及び背面側端面10cを共に略弓形状又は湾曲形状に形成して、上下方向全域での厚みが必要以上に厚くならない状態で略均等化することにより、揺動方向に若干の弾性を有することになり、揺動が止められたときに発生する衝撃振動を減衰することができる。
可動ガイド板10における9本の縦桟10Aのうち、中央の縦桟10Aを除く各縦桟10Aには上側の横桟10Bよりも上方に突出する上方突出部10dが設けられ、そして、縦桟10Aのうち前面視で左側から1本目と4本目と6本目と8本目の縦桟10Aの上方突出部10dには、前面視で右側へ突出する片持ち状の揺動軸部17gが設けられ、中央の縦桟10Aと上側の横桟10Bとの交差部には、ガイド板表面側が窪んだ状態でガイド板背面側へ突出する背面突出部17hが形成されている。
つまり、長尺固定ガイド板8の前面右側に可動ガイド板10を揺動自在に装着してあるガイド板ユニット(図9参照)を形成するには、長尺固定ガイド板8における前面視で右側4つの軸受け用孔17aに対し、可動ガイド板10における4つの揺動軸部17gを前面視で左側から嵌入するとともに、この嵌入の際、長尺固定ガイド板8における前面視で右側2つの抜止め片17cを揺動軸部17gとの当接によりガイド板背面側へ弾性逃げ変形させながら、それら揺動軸部17gを軸受け用孔17aに嵌入することで、その嵌入後における2つの抜止め片17cの弾性復帰により、それら抜止め片17cの先端側における前方突出部をもって揺動軸部17gを抜止めし、これにより、長尺固定ガイド板8の前面右側に対して可動ガイド板10をその上端側の横向き軸芯X2(揺動軸部17gの軸芯)周りで揺動自在に取付ける。
そして、上記嵌入による可動ガイド板10の取付けにあたり、長尺固定ガイド板8における前面視右側のバネ設置用窪み部17dにネジリバネ16を設置して、そのネジリバネ16におけるバネ線材の一端を近傍のバネ保持用切欠き孔17eに挿通するとともに、バネ線材の他端を可動ガイド板10における背面側突出部17hに当接させ、その状態でネジリバネ16を長尺固定ガイド板8と可動ガイド板10との間に挟み込む状態にして、上記嵌入による可動ガイド板10の取付けを行うことで、そのネジリバネ16により長尺固定ガイド板8の前面右側に装備の揺動自在な可動ガイド板10を前方側へ突出付勢する。
これと同様、長尺固定ガイド板8の前面左側に可動ガイド板10を揺動自在に装着してあるガイド板ユニット(図10参照)を形成するには、長尺固定ガイド板8における前面視で左側4つの軸受け孔17aに対し、可動ガイド板10における4つの揺動軸部17gを前面視で左側から嵌入するとともに、この嵌入の際、長尺固定ガイド板8における前面視で左側2つの抜止め片17cを揺動軸部17gとの当接によりガイド板背面側へ弾性逃げ変形させながら、それら揺動軸部17gを軸受け孔17aに嵌入することで、その嵌入後における2つの抜止め片17cの弾性復帰により、それら抜止め片17cの先端側における前方突出部をもって揺動軸部17gを抜止めし、これにより、長尺固定ガイド板8の前面左側に対して可動ガイド板10をその上端側の横向き軸芯X2(揺動軸部17gの軸芯)周りで揺動自在に取付ける。
そして、上記嵌入による可動ガイド板10の取付けにあたり、長尺固定ガイド板8における前面視左側のバネ設置用窪み部17dにネジリバネ16を設置して、そのネジリバネ16におけるバネ線材の一端を近傍のバネ保持用切欠き孔17eに挿通するとともに、バネ線材の他端を可動ガイド板10における背面側突出部17hに当接させ、その状態でネジリバネ16を長尺固定ガイド板8と可動ガイド板10との間に挟み込む状態にして、上記嵌入による可動ガイド板10の取付けを行うことで、そのネジリバネ16により長尺固定ガイド板8の前面左側に装備の揺動自在な可動ガイド板10を前方側へ突出付勢する。
また、短尺固定ガイド板9の前面に可動ガイド板10を揺動自在に装着してあるガイドユニット(図11参照)を形成するには、短尺固定ガイド板9における4つの全ての軸受け孔17aに対し、可動ガイド板10における4つの揺動軸部17gを前面視で左側から嵌入するとともに、この嵌入の際、短尺固定ガイド板9における2つの全ての抜止め片17cを揺動軸部17gとの当接によりガイド板背面側へ弾性逃げ変形させながら、それら揺動軸部17gを軸受け孔17aに嵌入することで、その嵌入後における2つの抜止め片17cの弾性復帰により、それら抜止め片17cの先端側における前方突出部をもって揺動軸部17gを抜止めし、これにより、短尺固定ガイド板9の前面に対して可動ガイド板10をその上端側の横向き軸芯X2(揺動軸部17gの軸芯)周りで揺動自在に取付ける。
そして、上記嵌入による可動ガイド板10の取付けにあたり、短尺固定ガイド板9におけるバネ設置用窪み部17dにネジリバネ16を設置して、そのネジリバネ16におけるバネ線材の一端を近傍のバネ保持用切欠き孔17eに挿通するとともに、バネ線材の他端を可動ガイド板10における背面側突出部17hに当接させ、その状態でネジリバネ16を短尺固定ガイド板9と可動ガイド板10との間に挟み込む状態にして、上記嵌入による可動ガイド板10の取付けを行うことで、そのネジリバネ16により短尺固定ガイド板9の前面に装備の揺動自在な可動ガイド板10を前方側へ突出付勢する。
可動ガイド板10における縦桟10Aの左右並設ピッチp1と、長尺固定ガイド板8及び短尺固定ガイド板9における縦桟8A,9Aの左右並設ピッチp2は互いに等しく(p1=p2)してあり、また、長尺固定ガイド板8及び短尺固定ガイド板9における縦桟8A,9Aの隣接間隔d2(当該実施形態ではスリット状空隙8a,9aの幅)は、可動ガイド板10の縦桟10Aの横幅寸法w1よりも若干大きく(d2>w1)してあり、これにより、前述の各ガイド板ユニット(図9〜図11参照)の何れにおいても、可動ガイド板10の縦桟10Aの大部分が長尺固定ガイド板8又は短尺固定ガイド板9における縦桟8A,9Aどうしの間の空隙8a,9aに対し揺動方向から入り込みことが許容され、そして、その入り込み移動に連れて、長尺固定ガイド板8の商品ガイド端面8b及び短尺固定ガイド板9の商品ガイド端面9bの少なくとも一部(詳しくは、下半側部分)が可動ガイド板10の商品ガイド端面10bと面一になる商品受止め位置に臨むように構成されている。
すなわち、図4〜図8に示すように、商品収納通路S内を落下してくる商品3が可動ガイド板10と衝突すると、可動ガイド板10の縦桟10Aの下半側部分が、ネジリバネ16の突出付勢力に抗して退避揺動しながら長尺固定ガイド板8又は短尺固定ガイド板9における縦桟8A,9Aどうしの間に揺動方向から入り込むことにより、落下商品3を減速すると同時に落下姿勢を設定収納姿勢(水平姿勢)に矯正することができ、しかも、この可動ガイド板10の入り込み移動に連れて、長尺固定ガイド板8又は短尺固定ガイド板9の商品ガイド端面8b,9bの下半側部分が、可動ガイド板10の商品ガイド端面10bと面一となる商品受止め位置に臨むことで、最終的には商品3を充分な縦方向曲げ強度を有する長尺固定ガイド板8又は短尺固定ガイド板9で受け止めることができる。
それ故に、図1に示すように、補充されて商品収納通路S内に積み上げられた商品3の荷重を、長尺固定ガイド板8を形成する縦方向曲げ強度の大きな複数の縦桟8A又は短尺固定ガイド板9を形成する縦方向曲げ強度の大きな複数の縦桟9Aで受止めることができるので、可動ガイド板10の変形破損が確実に防止される。
長尺固定ガイド板8及び短尺固定ガイド板9に設けたストッパ片17fは、長尺固定ガイド板8や短尺固定ガイド板9における縦桟8A,9Aどうしの間に入り込み移動する可動ガイド板10の下側横桟10Bが各固定ガイド板8,9の下側横桟8B,9Bに当接する前に、可動ガイド板10の縦桟10Aの上部に対し背面側から弾性的に当接し、この当接により、長尺固定ガイド板8や短尺固定ガイド板9における縦桟8A,9Aどうしの間への可動ガイド板10の縦桟10Aの最大入り込み位置が規制される。
そのため、同図4〜図8に示すように、商品収納通路S内を落下してくる商品3が可動ガイド板10と衝突したとき、可動ガイド板10の縦桟10Aの下半側部分が、ネジリバネ16の突出付勢力に抗して退避揺動しながら長尺固定ガイド板8や短尺固定ガイド板9における縦桟8A,9Aどうしの間に揺動方向から急速に入り込むことにおいて、可動ガイド板10の下端部が長尺固定ガイド板8や短尺固定ガイド板9の下端部に当接するのを上記ストッパ片17fにより防止することができ、これにより、大きな打撃音が発生することがない。しかも、ストッパ片17fは、可動ガイド板10の縦桟10Aの上部側との当接に連れて弾性変形するため、可動ガイド板10の揺動が止められた時に発生する衝撃振動を効果的に減衰して音の発生を抑制することができる。
長尺固定ガイド板8又は短尺固定ガイド板9における縦桟8A,9Aどうしの間への可動ガイド板10の縦桟10Aの入り込みを可能にするのに、可動ガイド板10における縦桟10Aの隣接間隔d1(スリット状空隙10aの幅)は長尺固定ガイド板8及び短尺固定ガイド板9の夫々における縦桟8A,9Aの横幅寸法w2よりも若干大きくする必要があるが、長尺固定ガイド板8及び短尺固定ガイド板9夫々の縦桟8A,9Aの横幅寸法w2は可動ガイド板10の縦桟10Aの横幅寸法w1よりも小さくしてあり、これにより、可動ガイド板10における縦桟10Aの隣接間隔d1を極力小さくして、可動ガイド板10における9本の縦桟10Aの占有面積を極力大きくするようにしてある。
すなわち、このように可動ガイド板10の縦桟10Aの隣接間隔d1を極力小さくすることにより、商品収納通路S内を降下する商品3の角部(端面と周面の間の角部)が商品収納通路Sの内方側への突出姿勢にある可動ガイド板10の縦桟10Aどうしの間に入り込んで引っ掛かった状態になるのを防止し、その引っ掛かりの為に商品3が商品収納通路S内において斜め縦姿勢の不具合な積み上げ収納状態になるのを効果的に防止することができる。
なお、可動ガイド板10の縦桟10Aの隣接間隔d1を小さくする上で可動ガイド板10の縦桟10Aの横幅寸法w1を大きくすることに対し、図18に示す如く可動ガイド板10の縦桟10Aに円形や角形などの多数の貫通孔10eあるいは縦桟10Aの長手方向に延びるスリット状を貫通孔を形成して、可動ガイド板10の各縦桟10Aにおける音発生部分の面積を小さくし、これにより、商品3との衝突に対する可動ガイド板10の衝撃音放射率を低く維持して静音性を高く保つようにしてよい。
次に、長尺固定ガイド板8及び短尺固定ガイド板9の夫々に一体形成した合成樹脂製の横架用取付け部8C,9Cの差込み連結手段Cについて説明する。
図12,図19に示す如く、長尺固定ガイド板8及び短尺固定ガイド板9夫々の横架用取付け部8C,9Cの両端部には、左右の側板6に形成された横向きU字状又はV字状の取付け孔11に対して横架用取付け部8C,9Cの端部を左右方向(通路幅方向)から差し込んだとき、取付け孔11のU字形状又はV字形状における底頂部側の2箇所の孔周縁部位aで側板6の内面(商品収納通路Sに臨む面)に当接して差込量を規定する上下一対の凸状部18a、及び、それら凸状部18aが上記2箇所の孔周縁部位aで側板6内面に当接した差込状態においてそれら上記2箇所の孔周縁部位aの間の孔周縁部位bで先端が側板6の外面側に位置するように側板6に係合して、凸状部18aとの協働により横架用取付け部8C,9Cの左右方向への移動を阻止する平面視「L」字状の横架用係合片18bが一体形成されている。
そして、取付け孔11に対して横架用取付け部8C,9Cの端部を差し込んだとき、横向きU字状又は横向きV字状の取付け孔11で囲まれた弾性変形可能な側板部分により形成される抜止め用舌片6Aの先端縁6aが横架用係合片18bの背面側に当接又は近接して、横架用係合片18bと側板6の孔周縁部位bとの係合状態が維持される構造にしてある。
また、固定ガイド板8,9の各縦桟8A,9Aのうち、左右両外側に位置する縦桟8A,9Aの外側面の上部には、取付け孔11に対して横架用取付け部8C,9Cの端部を差し込んだとき取付け孔11の近傍で側板6の内面に当接して、上記凸状部18aとともに取付け孔11に対する横架用取付け部8C,9Cの端部の差込量を規定する突起19aが一体形成され、さらに、左右両外側に位置する縦桟8A,9Aの外側面の下部には、左右の側板6に形成された第2取付け孔20に対して差し込む係合突起21a、及び、その係合突起21aを第2取付け孔20に差し込んだ状態において第2取付け孔20の2箇所の孔周縁部位cで側板6の内面に当接する差込規制突起21bが一体形成されている。
そしてまた、固定ガイド板8,9の下側横桟8B,9Bの裏面側には、下方に隣接する他のガイド板ユニットの横架用取付け部8C,9Cの上部前面部に当て付けられる側面視「L」字状の凹部22が形成されるとともに、横架用取付け部8C,9Cの両端部が取付け孔11に差込み連結され、かつ、固定ガイド板8,9の下側横桟8B,9Bに形成された「L」字凹部22が下方に隣接する他のガイド板ユニットの横架用取付け部8C,9Cの上部前面部に当て付けられた状態において、第2取付け孔20で囲まれた弾性変形可能な側板部分により形成される第2抜止め用舌片6Bの先端縁6bと係合突起21aの係合面とが係合するように構成されている。
そのため、固定ガイド板8,9の係合突起21aを側板6の第2取付け孔20に差込み係合させる場合には、縦桟8A,9Aの上下中央部を撓み変形させ、その状態で係合突起21aを第2取付け孔20に差込み係合させることになり、その結果、縦桟8A,9Aの弾性復元力で、固定ガイド板8,9の下側横桟8B,9Bに形成された「L」字状凹部22が下方に隣接する他のガイド板ユニットにおける横架用取付け部8C,9Cの上部前面部に当て付け付勢されるため、取付けガタに起因するガタ付き音などの騒音発生を抑制することができる。
また、固定ガイド板8,9を両側板6間に架設するための横架用取付け部8C,9Cを合成樹脂製の固定ガイド板8,9に一体形成したことにより、それら横架用取付け部を固定ガイド板とは別の板金製部材により形成するのに比べ、部品点数を少なくして製作・組立てを容易にすることができ、また、部品点数の少数化により部材間のガタツキを少なくし得ることと合成樹脂製の横架用取付け部8C,9Cによる振動吸収機能が得られるととで静音化を促進することもできる。
各商品収納通路Sの下端部では、商品払出機構Bとそれに対向させた案内壁部材60を前後の通路壁とする形態で商品収納通路Sを形成してあり、商品払出機構B及び案内壁部材60の夫々は固定ガイド板8,9と同様に左右の側板6にわたらせた状態で両側板6に連結して支持してある。
商品払出機構Bは、最下端の商品3を受止め支持する下部支持手段B1と、その下部支持手段B1が商品支持を解除して商品3を払い出す際、最下端から二番目の商品3を受け止め支持する上部支持手段B2とを払出フレーム61に組み付けてユニット化してあり、商品収納通路Sが隣接する場合には、それら商品収納通路Sの各々に対する商品払出機構Bのユニットを背中合わせ状態に組み付ける構造にしてある。
そして、商品払出機構Bとともに商品収納通路Sを形成する案内壁部材60には、商品3を商品払出機構Bの側へ寄せ案内する三角状のガイド突起60aが商品収納通路Sの側に膨出形成されている。
なお、商品払出機構Bについても固定ガイド板8,9と同様、通路幅Wの広い商品収納通路Sに対応した大きな幅寸法のものと通路幅Wの狭い商品収納通路Sに対応した小さな幅寸法のものとの二種がある。また、案内壁部材60にも、通路幅Wの広い商品収納通路Sに対応した幅寸法の大きな図21〜図23に示す如き長尺案内壁部材60Aと、通路幅Wの狭い商品収納通路Sに対応した幅寸法の小さな図24〜図26に示す如き短尺案内壁部材60Bとがあり、これらは共に合成樹脂製(POM)の一体成形品にしてある。
長尺案内壁部材60A及び短尺案内壁部材60Bは夫々、商品収納通路Sの側のガイド面90Aを形成する板状の前壁部90と、その前壁部90とは直交する姿勢で前壁部90の周縁4辺部の各々から背面側(商品収納通路Sとは反対側)に延びる上外壁部91Aと両横外壁部91Bと下外壁部91Cとからなる前面視矩形状の偏平ボックス状成形品であり、その内部には、前壁部90から背面側へ延びる多数のリブ92a〜92cを一体形成してある。
これらリブ92a〜92cとしては、前壁部90からの延出長を各外壁部91A〜91Cと同じにした主リブ92a,92bと、それら主リブ92a,92bよりも延出長が短い補助リブ92cとの二種を形成してあり、主リブ92a,92bについては、横外壁部91Bと平行な縦主リブ92aを左右方向(商品収納通路Sの幅方向)で間隔を空けて複数形成するとともに、上外壁部91A及び下外壁部91Cと平行な横主リブ92bを上下方向で間隔を空けて複数形成して、前面視(すなわち、壁面視)で主リブ92a,92bを縦横の格子状に配置してある。
また、補助リブ92cは、横外壁部91bと平行な縦リブのみを左右方向で間隔を空けて複数形成して、前面視で補助リブ92cを縦格子状に配置し、これら縦の補助リブ92cは縦主リブ92aどうしの間や縦主リブ92aと横外壁部91Bとの間に2本ないし1本を配置してある。そしてまた、前壁部90には、リブ92a〜92cが不存の箇所に位置させて多数の貫通孔93a,93bを形成してある。
つまり、案内壁部材60A,60Bを合成樹脂製の成形品とすることで、合成樹脂が備える音吸収(減衰)性により商品3と案内壁部材60A,60Bとの衝突による衝撃音を低減するとともに、耳障りな高周波音成分の発生を抑止するのに加えて、格子状配置の上記リブ92a〜92cにより、商品3が案内壁部材60A,60Bの前壁部90に衝突したときの前壁部90の全体的な大きな振動を抑止することと、壁面視で分散させて前壁部90に形成した多数の貫通孔93a,93bにより、前壁部90における音発生部分の面積を小さくして衝撃音の放射率を小さくすることとで、商品3と案内壁部材60A,60Bとの衝突による衝撃音を一層効果的に低減するようにしてある。
前面を商品収納通路Sのガイド面90Aとする前壁部90には、側面視において、鉛直姿勢で上端に位置する第1案内部分90aと、その第1案内部分90aから下方に連なって下側ほど商品収納通路Sの内方側に寄る緩傾斜姿勢の第2案内部分90bと、その第2案内部分90bから下方に連なる鉛直姿勢の第3案内部分90cと、その第3案内部分90cから下方に連なってガイド突起60aを形成する側面視「く」の字状の第4案内部分90dと、その第4案内部分90dから下方に連なって第3案内部分90cと略同じ高さ(商品収納通路Sの側への貼り出し寸法)で鉛直姿勢の第5案内部分90eと、その第5案内部分90eから段部90fを介し連なって第1案内部分90aよりも低い高さで鉛直姿勢の第6案内部分90gとを形成してある。
すなわち、商品3を商品払出機構Bの側に寄せ案内するガイド突起60aとしての第4案内部分90dの上部に上記第2及び第3案内部分90b,90cを設けることで、商品払出機能Bの側への商品3の寄せ案内を一層確実にし、また、ガイド突起60aとしての第4案内部分90dの下方に連ねて上記第5案内部分90eを設けることで、商品払出機構Bによる商品3の受止め支持を一層確実にし、さらに、最下端の第6案内部分90gの高さを低くすることで、商品払出機構Bによる商品3の落下放出を円滑にするようにしてある。
なお、長尺案内壁部材60Aと短尺案内壁部材60Bとでは夫々、ガイド突起60aとしての第4案内部分90dの高さや形状、及び、補助的ガイド突起として機能する第5案内部分90eの高さや形状を対象商品3の径に応じて異ならせてある。
ガイド突起60aとしての第4案内部分90dには、商品3との衝突に対する強度を高く確保するとともに商品3の引っ掛かりを防止するため上記貫通孔93a,93bを形成しておらず、また、その第4案内部分90dと、その下方につらなる第5及び第6案内部分90e,90g(すなわち、落下放出される商品3が衝突する部分)とについては、第1〜第3案内部分90a〜90cに比べ横主リブ92bの配設本数を多くして商品3との衝突に対する強度を大きくしてある。
そしてまた、前壁部90のうちガイド突起60aとしての第4案内部分90dの上方近傍部分及び下方近傍部分を除く他部については円形の貫通孔93aを形成するのに対し、ガイド突起60aとしての第4案内部分90dの上方近傍部分及び下方近傍部分に形成する貫通孔93bは、リブ92a〜92c間の全体を開口させた矩形の大きな開口にして、他部に比べ衝突音の放射率(すなわち、ガイド突起60aと商品3との衝突で生じる衝突音の放射率)を一層低くするようにしてある。
両横外壁部91Bには、側板6に対する連結手段94,95を上下方向に複数形成してあり、これら連結手段94,95のうち、94は固定ガイド8,9における横架用取付け部8C,9Cの両端部と同様の係合連結部であり、95は固定ガイド8,9における差込規定突起19aと同様の差込量規定用の突起である(図27参照)。
〔別の実施形態〕
前述の実施形態では、商品払出機構Bに対向して商品払出機構Bとともに商品収納通路Sの下端部を形成する案内壁部材60を、合成樹脂の一例であるPOM(ポリアセタール)で形成する例を示したが、本発明の第2又は第4特徴構成の実施において、案内壁部材60の形成材にはPOMに限らず、種々の合成樹脂を採用できる。
前述の実施形態では、案内壁部材60の前壁部90から商品収納通路Sとは反対側に延出させる壁面視格子状配置のリブとして、縦横格子状配置の主リブ92a,92bと縦格子状配置の補助リブ92cとを設ける例を示したが、本発明の第1又は第5特徴構成の実施において、案内壁部材60の前壁部90から延出させる壁面視格子状配置のリブは、縦横格子状の配置のリブ、横格子状の配置のリブ、縦格子状の配置のリブ、あるいは、斜め格子状の配置のリブなど、どのような格子状配置形態のものであってもよく、また、全てのリブが主リブと補助リブとの区別のない同構造のリブであってもよい。
本発明の第1特徴構成の実施において、案内壁部材60の形成材は必ずしも合成樹脂に限られるものではなく、前壁部90と格子状配置のリブ92a〜92cとを備える金属製の成形品にしてもよい。
また、本発明の第4特徴構成の実施において、合成樹脂製とする案内壁部材60は前壁部90と壁面視で格子状配置の複数のリブ92a〜92cとを備える構造に限られるものではなく、複数の貫通孔93a,93bを壁面視で分散させて形成した合成樹脂製の単純な板状形状のものであってもい。
自動販売機全体の側面視断面図 姿勢矯正板部分の側面視断面図 姿勢矯正板部分の側面視断面図 商品収納通路の側面視拡大断面図 商品収納通路の側面視拡大断面図 商品収納通路の側面視拡大断面図 商品収納通路の側面視拡大断面図 商品収納通路の側面視拡大断面図 ガイド板を示す正面図 ガイド板を示す正面図 ガイド板を示す正面図 固定ガイド板の構造図 可動ガイド板の組付構造を示す平面視断面図 可動ガイド板の組付構造を示す平面視断面図 可動ガイド板の組付構造を示す平面視断面図 可動ガイド板の組付構造を示す平面視断面図 可動ガイド板の構造部 可動ガイド板の改良構造を示す構造図 側板のガイド板取付部分を示す側面図 商品収納通路の下端部を示す側面図 案内壁部材の正面図 案内壁部材の背面図 案内壁部材の斜視図 案内壁部材の正面図 案内壁部材の背面図 案内壁部材の側面図 側板の案内壁部材取付部分を示す側面図 従来例を示す商品収納通路下端部の側面図
符号の説明
3 商品
60 案内壁部材
60a ガイド突起
90 前壁部
90A ガイド面
92a〜92c リブ
93a,93b 貫通孔
B 商品払出機構
S 商品収納通路

Claims (5)

  1. 複数の商品を下方に払い出し可能な状態で積み重ね収納する商品収納通路の下端部に、最下端から二番目に位置する商品を受止めながら最下端に位置する商品を一つずつ払い出す商品払出機構を設け、
    この商品払出機構とそれに対向させた案内壁部材とにより商品収納通路の下端部を形成してある自動販売機の商品収納装置であって、
    前記案内壁部材を、商品収納通路の側のガイド面を形成する前壁部と、その前壁部から商品収納通路とは反対側に延出させた壁面視格子状配置の複数のリブとを備える成形品にしてある自動販売機の商品収納装置。
  2. 前記案内壁部材を合成樹脂製の成形品にしてある請求項1記載の自動販売機の商品収納装置。
  3. 複数の商品を下方に払い出し可能な状態で積み重ね収納する商品収納通路の下端部に、最下端から二番目に位置する商品を受止めながら最下端に位置する商品を一つずつ払い出す商品払出機構を設け、
    この商品払出機構とそれに対向させた案内壁部材とにより商品収納通路の下端部を形成してある自動販売機の商品収納装置であって、
    前記案内壁部材を合成樹脂製にするとともに、複数の貫通孔を壁面視で分散させて前記案内壁部材に形成してある自動販売機の商品収納装置。
  4. 前記案内壁部材を、商品収納通路の側のガイド面を形成する前壁部と、その前壁部から商品収納通路とは反対側に延出させた壁面視格子状配置の複数のリブとを備える成形品にし、前記貫通孔を前記前壁部に形成してある請求項3記載の自動販売機の商品収納装置。
  5. 側面視で前記商品払出機構の側に膨出して商品を前記商品払出機構の側へ寄せ案内するガイド突起を前記案内壁部材に形成し、
    前記案内壁部材のうち前記ガイド突起の上方近傍部分又は下方近傍部分に形成する前記貫通孔を他部に形成する前記貫通孔よりも開口面積の大きな孔にしてある請求項3又は4記載の自動販売機の商品収納装置。
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CN109533626A (zh) * 2018-12-29 2019-03-29 郑州金域临床检验中心有限公司 一种耗材存取箱

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