JP2005282488A - 車両用エンジンの吸気装置 - Google Patents

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伸 佐々木
Hideo Kuniki
英夫 國木
Toshitaka Suzuki
敏隆 鈴木
Hiroshi Inatomi
洋 稲富
Hideaki Akaboshi
英明 赤星
Koji Asaumi
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Abstract

【課題】
この発明は、後方排気レイアウトを採用した横置きの車両用エンジンの吸気装置において、排気管の熱気が滞留する場合であっても、吸気管周りの雰囲気温度を下げて、吸気温度の上昇を抑えることで、ノッキングの発生を未然に防止できる車両用エンジンの吸気装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
吸気マニホールド21…の上方空間を、カバー部材40で仕切ることにより、導風空間Zを構成し、その導風空間Zを利用して、吸気マニホールド21…の後端部分まで車両前方の走行風を案内する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、車両に搭載されるエンジンの吸気温度を低減する吸気装置、特に、吸気管周辺の温度上昇を抑えてエンジンの吸気温度の低減を図る吸気装置に関する。
近年、厳しい環境基準を満たすため、車両において様々な対応が求められている。その一つとして排ガス規制の対応がある。
車両前部にエンジンの長手方向を車幅方向に向けて配置する、横置きエンジンタイプの車両においても、この排ガス規制の対応のため、車両後方側から排気を行う、所謂「後方排気」レイアウトが採用されつつある。なぜなら、この後方排気レイアウトによれば、排気管の直下流に設けた排気浄化装置(キャタライザー)を、走行風の影響を受けにくくすることができるため、触媒の早期活性化を図る上で有利となるからである。
ところで、「後方排気」のエンジンでは、吸気管をエンジン前方側に接続することになるが、衝突安全の観点からバンパーとエンジンとの間には、できるだけ大きなクラッシュスペースを設けなければならないため、エンジン前方には、所定長さを有する吸気管を配置することが困難である。
そこで、吸気管をエンジンの上方側に配置することが考えられる。下記特許文献にも、吸気管をエンジンの上方側に配置したものが開示されている。
ただし、エンジンの上方側もドライバーの視認性を確保するためボンネット高をあまり高くできない。このため、吸気管の長さを確保するためには、吸気管を車両後方側まで突出させる必要がある。前述の特許文献1でも、吸気管を車両後方側まで突出したものを開示している。
特許第4463621号公報
もっとも、このように吸気管を車両後方側まで突出させた構造を採用すると、大きな問題が生じることになる。それは、走行停止時などに排気管から上昇する熱気が直接に吸気管に接触してしまうことになり、このことが吸気温度を上昇させ、エンジンにノッキングを生じさせてしまうといった問題である。
この対策としては、排気管の上方に遮熱板を設け、その上方の吸気管に排気管から上昇する熱気が直接接触しないように構成することが考えられる。
しかし、この問題は、エンジンとダッシュパネルの間という狭い空間に排気管の熱気が滞留することによって生じるものであることから、単に遮熱板で遮熱するだけでは、吸気管周りの雰囲気温度を下げることはできず、吸気温度の上昇を抑えるには十分ではなかった。
そこで、この発明は、後方排気レイアウトを採用した横置きの車両用エンジンの吸気装置において、排気管の熱気が滞留する場合であっても、吸気管周りの雰囲気温度を下げて、吸気温度の上昇を抑えることで、ノッキングの発生を未然に防止できる車両用エンジンの吸気装置を提供することを目的とする。
この発明による車両用エンジンの吸気装置は、車両前部に、長手方向を車幅方向に向けて多気筒のエンジンを配置した車両用エンジンの吸気装置であって、エンジンの車両後方側に接続され、車両後方に延びる排気管と、エンジンの車両前方側に接続され、エンジンの上方を延び、前記排気管の上方位置まで車両後方側に突出する吸気管と、該吸気管の上方に位置して所定の導風空間を形成し、前端を車両の前後方向で見て吸気管の前端近傍まで延ばして走行風導入部とし、後端を車両の前後方向で見て吸気管の後端を覆うように後方まで延ばし、吸気管の下方まで廻り込ませて走行風案内部としたカバー部材とを備えたものである。
上記構成によれば、排気管をエンジンの車両後方側に接続する一方、吸気管をエンジンの車両前方側に接続し、エンジンの上方を延びて排気管の上方位置まで車両後方側に突出させる。そして、カバー部材を吸気管の上方に位置させて導風空間を形成し、前端の走行風導入部から走行風を取り入れ、後端の走行風案内部によって、吸気管の後端下方部分まで走行風を導くことになる。
このように、カバー部材によって、車両前方の走行風を、吸気管の後端下方部分まで導くことができるため、エンジンとダッシュパネルの間という狭い空間に排気管の熱気が滞留したとしても、走行風により吸気管周りの雰囲気温度を下げることができる。
また、走行停止時には、カバー部材により、上昇する排気管の熱気が直接吸気管に作用するのを抑制することができる。
なお、このカバー部材は、吸気管の後端下方部分まで走行風を導くものであれば、吸気管と一体構造として構成するものであってもよい。
この発明の一実施態様においては、前記カバー部材の走行風排出口を、排気管の上方位置領域外に設定したものである。
上記構成によれば、排気管の上方位置領域外の走行風排出口からカバー部材内の走行風が排出される。
このように、排気管の上方位置領域外に走行風排出口を設けたことで、車両停車時等に、排気管から上昇する熱気が走行風排出口からカバー部材内に逆流することはない。このため、確実に吸気管周りの雰囲気温度を下げることができ、吸気温度の上昇を防ぐことができる。
この発明の一実施態様においては、前記吸気管が各気筒に接続される吸気分岐管を、車幅方向に複数有し、該吸気分岐管のうち隣接する吸気分岐管の間を繋いでエアガイド板部を構成したものである。
上記構成によれば、隣接する吸気分岐管の間をエアガイド板部で繋ぐことにより、吸気管自体を一体のエアガイド部材とすることができる。すなわち、吸気分岐管の間から走行風が漏れないので、吸気管の上方空間を確実に導風空間とすることができるのである。
このように、吸気管自体を一体のエアガイド部材とするため、前述のカバー部材と相俟って、確実に吸気管の後端下方部分まで走行風を案内することができる。
よって、より確実に吸気管周りの雰囲気温度を下げることができ、吸気温度の上昇を防ぐことができる。
この発明の一実施態様においては、前記カバー部材の上面を、エンジン本体を覆う化粧カバーとして兼用したものである。
上記構成によれば、カバー部材をエンジン本体を覆う化粧カバーとして兼用することができるため、一つの部材で、吸気管周りの雰囲気温度を下げるという機能を持たせつつも、エンジンルーム内の見栄え向上を図る機能も果たさせることができる。よって、別途、別の部材を設けなくても、それぞれの機能を得ることができる。
この発明の一実施態様においては、前記カバー部材を、樹脂成形品で構成したものである。
上記構成によれば、カバー部材を樹脂製とすることで、金属製のように熱を持つおそれがない。このため、走行風を導く際に、その走行風を加熱してしまうおそれもない。よって、確実に走行風による冷却効果を確保することができる。
この発明によれば、カバー部材によって、車両前方の走行風を、吸気管の後端下方部分まで導くことができるため、エンジンとダッシュパネルの間という狭い空間に排気管の熱気が滞留したとしても、走行風により吸気管周りの雰囲気温度を下げることができる。
また、走行停止時には、カバー部材により、上昇する排気管の熱気が直接吸気管に作用するのを抑制することができる。
よって、後方排気レイアウトを採用した横置きの車両用エンジンの吸気装置において、排気管の熱気が滞留する場合であっても、吸気管周りの雰囲気温度を下げて、吸気温度の上昇を抑えることで、ノッキングの発生を未然に防止できる車両用エンジンの吸気装置を提供することができる。
以下、図面に基づいてこの発明の実施形態を詳述する。
図1は、本実施態様の車両用エンジンの吸気装置を採用したエンジン1の全体平面図、図2は図1のA−A線矢視断面部分を含んだ全体側面図、図3はエンジン1の車両前方からの正面図である。
本実施態様の吸気装置を採用したエンジン1は、車両前部の設けたエンジンルームE内に設置され、長手方向、すなわちクランク軸を車幅方向に向けて横置きに配置している。また、このエンジン1の車両前方側には、ラジエータユニット2を配設し、エンジン冷媒等を冷却するように構成している。
また、エンジン1の側部上方には、エンジン1に取り込む空気(吸気)を浄化するエアクリーナ3を配置し、このエアクリーナ3のエンジン1側には吸気音を低減するレゾネータ4を配設している。
さらに、図2でエンジン1の上方に破線で示しているのは、前下がりに傾斜したボンネットライン5であり、また、ラジエータユニット2の前方に示しているのは、エンジンルームE内に車両前方の外気を導入するラジエータグリル6と車両前端に装着されるバンパー7であり、そして、エンジン1の後方に示しているのは、キャビンCとエンジンルームEを上下方向に延びて仕切るダッシュパネル8である。
本実施態様のエンジン1は、直列4気筒エンジン1であり、シリンダーが内部に設けられたシリンダーブロック11、動弁系や吸排気ポート等が内部に設けられたシリンダーヘッド12、このシリンダーヘッド12を封鎖するヘッドカバー13、さらにシリンダーブロック11の下部でエンジンオイルを受けるオイルパン14によって構成している。
このうち、シリンダーヘッド12には、車両前方側面に吸気管20を、車両後方側面に排気管30をそれぞれ接続し、所謂「前方吸気後方排気」レイアウト構造を採用している。
車両前方側面に接続した吸気管20は、各気筒ごとに対応して設けられた4本の吸気マニホールド21…(吸気分岐管)と、吸気を一時溜めておくサージタンク22(吸気集合部)とから構成され、このうち4本の吸気マニホールド21…は、シリンダーヘッド12の前方側面から上方に向かって湾曲し、ヘッドカバー13の上方を車両後方側に向かって延び、排気管30の上方位置まで突出した後、再度下方に湾曲して、サージタンク22に合流するように構成している。
このようにして、吸気マニホールド21…の長さを確保することで、吸気管長を長くすることができるため、エンジン1の低中速回転域の吸気慣性にうまく適合させることができ、低中速域において適切な駆動トルクを確保することができる。
また、サージタンク22は車幅方向に延びる細長い箱状をなしており、各吸気マニホールド21…に吸気を供給している。
なお、この4本の吸気マニホールド21…とサージタンク22は、樹脂で成形された樹脂成形品であり、複数の分割パーツを組み合わせることで構成されるものである。
さらに、このサージタンク22の上流の長手方向端部には、スロットル弁を収容したスロットルボディ23が連結されており、このスロットルボディ23は吸気ダクト24を介して、前述のエアクリーナ3に連なっている。
車両後方側面に接続した排気管30は、各気筒ごとに対応して設けられた4本の排気マニホールド31…(図2では1本のみを開示)と、その合流部に設けられ排気ガスを浄化するキャタライザー(触媒)32と、その下流で車両後方に延びる排気パイプ33とから構成される。なお、この排気マニホールド31…や排気パイプ33等の排気管30側には、周辺部品(ハーネス、パイピング等)を輻射熱から保護するために遮熱部材を設けてもよい。
このうち、キャタライザー32は、排気マニホールド31…の直下流に設けることで、走行風の影響を受けにくくして、触媒の早期活性化を図っている。
しかし、このキャタライザー32は、加熱されることで浄化性能が向上するため、必然的に大きな発熱量をもつことになる。特に、排気マニホールド31…から流出する燃焼直後の排気ガスは高温であるため、その発熱量は大きなものとなる。
このように高温に発熱する排気管30を、エンジン1の車両後方側に配置することで、エンジン1とダッシュパネル8との間の狭い空間S内には、熱気が滞留することになる。このように熱気が滞留すると、その上方位置に突出した吸気マニホールド21…やサージタンク22に対して、上昇した熱気が接触することになる。
そこで、本実施態様では、吸気マニホールド21…の上方に、吸気マニホールド21…やサージタンク22に対して、車両前方からエンジンルームE内に取込まれる走行風を導くカバー部材40を設けている。
このカバー部材40は、図1に示すように、車幅方向に配置された4つの吸気マニホールド21…をほぼ全て覆うように車幅方向に延び、且つそれらの吸気マニホールド21…の車両前方側から、吸気マニホールド21…の車両後方側まで延びて、これら吸気マニホールド21…との間で上下方向に所定の導風空間Zを構成して、車両前方の走行風を吸気マニホールド21…の後端下方部分まで案内している。
すなわち、吸気マニホールド21…の上方空間を、カバー部材40で仕切ることにより、導風空間Zを構成し、その導風空間Zを利用して、吸気マニホールド21…の後端下方部分まで車両前方の走行風を案内しているのである。
このカバー部材40の具体的構造について、図4、図5を利用して、さらに説明する。図4は図3のB−B線矢視断面図。図5はカバー部材40の全体斜視図である。
図5に示すように、本実施形態のカバー部材40は、その前端に矩形形状の走行風導入部41を設け、その後端に吸気マニホールド後端21aを覆うように湾曲形成した走行風案内部42を設けている。この走行風案内部42は、装着した際、吸気マニホールド21…の後端下方部分まで廻り込むように構成している(図2参照)。
前述の走行風導入部41は、吸気マニホールド前端の屈曲部21bより前方に延びるリブ部43でその周囲を構成し、走行風をカバー部材40内に案内するように構成している。また、下側のリブ部43の後端には、吸気マニホールド形状に一致させた凹部43aを形成し、下側のリブ部43の後端が吸気マニホールド21…に密着するように構成している。
また、カバー部材40の本体部44は、上方に膨出するように形成され、内部で吸気マニホールド21…との間で所定間隔をもって前述の導風空間Zを構成している。
さらに、この本体部44の両側端には、4つの吸気マニホールド21…のうち両側端の吸気マニホールド21A、21Bに沿って立設する側壁部45を形成し、カバー部材40内からエンジンルーム側方への走行風の漏れを防止している。
前述の走行風案内部42は、前述のように、吸気マニホールド21…の後端下方部分まで廻り込み、図2に示すように、ヘッドカバー13の取付け位置まで延びて吸気マニホールド21…の下部にその端部42aを当接させている。このように、走行風案内部42の端部42aを当接させることにより、吸気マニホールド21…周囲に排気管30から上昇する熱気が接触しないようできるため、吸気マニホールド21…やサージタンク22の雰囲気温度の上昇を防止することができる。
また、このカバー部材40の車両後方側の側部には、案内した走行風をエンジンルームE内の側方に排出する走行風排出口46を設けている。このように走行風排出口46を設けたことにより、カバー部材40内の走行風を円滑に流動させることができ、走行風の案内をより促進することができる。
もっとも、本実施態様では、この走行風排出口46をカバー部材40の側部に設けている。それも、図1に示すように排気管30の上方位置領域αから外れた位置に設けている。
このように、排気管30の上方位置領域αから外れた位置に走行風排出口46を設けることにより、排気管30から上昇する熱気が、カバー部材40内に逆流することがない。よって、カバー部材40内の温度上昇を防いで、確実に吸気マニホールド21…の雰囲気温度を低減することができる。
また、カバー部材40の前部下方には、吸気マニホールド21…の下側に位置して吸気マニホールド21…の間からヘッドカバー13側に漏れる走行風を、吸気マニホールド21…の上方に案内する下側カバー部材50を設けている。
この下側カバー部材50も、前述の下側のリブ部43と同様に、吸気マニホールド形状に一致させた凹部51…をその前端に形成し、下側カバー部材50の前端が吸気マニホールド21…に密着するように構成している。
また、下側カバー部材50の両側端にも吸気マニホールド21…に沿って立設する側壁部52を形成し、カバー部材40内から走行風が漏れるのを防止している。
この吸気マニホールド21…に対するカバー部材40及び下側カバー部材50の立設状態を示したのが、図4の断面図である。
この図に示すように、両側端に位置する吸気マニホールド21A、21Bに対して、上方からカバー部材40の側壁部45を、シール部材47を介して当接させ、下方から同様にシール部材53を介して下側カバー部材50の側壁部52を当接させ両部材40,50を立設させている。
このように吸気マニホールド21A,21Bも利用して、カバー部材40や下側カバー部材50を立設することで、吸気マニホールド21A,21B自体も、導風空間Zを構成する部材として有効利用できる。
また、この図に示すように、下側カバー部材50を別途設けたことにより、その他の吸気マニホールド21…の全周を走行風に接触させることができるため、吸気温度をさらに低下させることが可能となる。
また、このカバー部材40や下側カバー部材50は、樹脂成形によって成形される樹脂成形品で構成され、金属製のように熱を持つおそれもないため、走行風を導く際に、その走行風を加熱してしまうおそれもない。
このように構成されたカバー部材40と下側カバー部材50は、図1、図2に示すような経路で走行風を吸気マニホールド21…後端まで導いている。
すなわち、車両前方のラジエータグリル6からエンジンルームE内に導入された走行風は、カバー部材40の走行風導入部41からカバー部材40と吸気マニホールド21…との間の導風空間Zに導かれ、その導風空間Zに導かれた走行風は、車両後方側に延びる走行風案内部42によって、吸気マニホールド後端21a、及びその下方部分まで導かれる。そして、吸気マニホールド後端21aまで導かれた走行風は、走行風排出口46から、エンジンルーム内に排出される。
こうした経路で、走行風を吸気マニホールド後端下方部分まで導くため、吸気管20周りの雰囲気温度を下げることができ、吸気温度の上昇を抑えることができる。
次に、以上のように構成した本実施態様の作用及び効果について詳述する。
このように、本実施態様の車両用エンジン1の吸気装置は、車両前部に、長手方向を車幅方向に向けて配置した車両用エンジン1の吸気装置であって、エンジン1の車両後方側に接続され、車両後方に延びる排気管30と、エンジン1の車両前方側に接続され、エンジン1の上方を延び、前記排気管30の上方位置まで車両後方側に突出する吸気管20と、該吸気管20の上方に位置して所定の導風空間Zを形成し、前端を吸気管20の前端近傍まで延ばして走行風導入部41とし、後端を吸気管20の後端を覆うように後方まで延ばし、吸気管20の下方まで廻り込ませて走行風案内部42としたカバー部材40とを備えたものである。
上記構成によれば、排気管30をエンジン1の車両後方側に接続する一方、吸気管20をエンジン1の車両前方側に接続し、エンジン1の上方を延びて排気管30の上方位置まで車両後方側に突出させる。そして、カバー部材40を吸気管20の上方に位置させて導風空間Zを形成し、前端の走行風導入部41から走行風を取り入れ、後端の走行風案内部42によって、吸気管20の後端下方部分まで走行風を導くことになる。
このように、カバー部材40によって、車両前方の走行風を、吸気管20の後端下方部分まで導くことができるため、エンジン1とダッシュパネル8の間という狭い空間Sに排気管30の熱気が滞留したとしても、走行風により吸気管20周りの雰囲気温度を下げることができる。
また、走行停止時には、カバー部材40により、上昇する排気管30の熱気が直接吸気管20に作用するのを抑制することができる。
よって、後方排気レイアウトを採用した横置きの車両用エンジン1の吸気装置において、排気管30の熱気が滞留する場合であっても、吸気管20周りの雰囲気温度を下げて、吸気温度の上昇を抑えることで、ノッキングの発生を未然に防止できる。
また、この実施態様では、前記カバー部材40の走行風排出口46を、排気管30の上方位置領域α外に設定したものである。
上記構成によれば、排気管30の上方位置領域α外の走行風排出口46からカバー部材40内の走行風が排出される。
このように、排気管30の上方位置領域α外に走行風排出口46を設けたことで、車両停車時等に、排気管30から上昇する熱気が走行風排出口46からカバー部材40内に逆流するおそれをなくすことができる。このため、確実に吸気管20周りの雰囲気温度を下げることができ、吸気温度の上昇を防ぐことができる。
また、この実施態様では、前記カバー部材40を、樹脂成形品で構成したものである。
上記構成によれば、カバー部材40を樹脂製とすることで、金属製のように熱を持つおそれがない。このため、走行風を導く際に、その走行風を加熱してしまうおそれもない。よって、確実に走行風による冷却効果を確保することができる。
次に、図6〜図9に示す他の実施形態について説明する。図6は、本実施態様の車両用エンジン1の吸気装置を採用したエンジン1の全体平面図、図7はエンジン1の車両前方からの正面図、図8は図6のC−C線矢視断面を含んだ側面図、図9は図6のD−D線矢視断面を含んだ側面図である。
本実施形態の車両用エンジン1の吸気装置は、カバー部材140の形態が前述の実施態様と異なり、エアクリーナ3等その他の補機類も覆うように構成し、カバー部材140にエンジンルームE内の化粧カバーとしての機能も持たせたものである。
すなわち、吸気温度の上昇を防ぐという機能を有するカバー部材140に、エンジンルームE内の見栄え向上を図る化粧カバーとしての機能も持たせることにより、部品点数の削減を図り、コストダウンを図るものである。
なお、前述の実施態様と同様の構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態のカバー部材140は、図6に示すように、エンジン1及びエアクリーナ3等を覆うように、一部整備を行うために形成した切欠部140a,140bを除いて、エンジンルームEのほぼ全域を覆う略四角形状のカバー体で構成している。
このカバー部材140の前端部分には、図7に示すように、吸気マニホールド21…に走行風を導く走行風導入部141を車両前方に延びるように設け、その両側にも、車両後方側に走行風を導く第一外気導入部151及び第二外気導入部152を設けている。
そして、これらの導入部の側部にはそれぞれ側壁部141a,151a,152aを設け、できるだけ車両前方から取込んだ走行風を、エンジンルームE側方に漏らさないように構成している。
また、カバー部材140の上面の各吸気マニホールド21…間に対応する部分には、車両前後方向に延びる凹部152…を形成し、できるだけ吸気マニホールド21…に沿って、走行風を車両後方側まで案内できるように構成している。
さらに、カバー部材140の走行風案内部142も、前述の実施形態と同様、吸気マニホールド後端21aを覆うように後方まで延ばし、吸気マニホールド21…の下方まで廻り込むように構成している。
もっとも、その端部は吸気マニホールド21…には当接せず、この端部から走行風をエンジンルームE内に排出するように構成している。
また、車幅方向に配置された各吸気マニホールド21…間には、隣接する吸気マニホールド21…間を繋ぐエアガイド板部154…を設けている。
このエアガイド板部154…は、図8にも示すように、吸気マニホールド前端の屈曲部21bから上方に向かって設けられ、吸気マニホールド21…の間からエンジン1のヘッドカバー13側に走行風が漏れるのを防止して、吸気マニホールド21…上方の導風空間Zに走行風を案内するように構成している。
このようにエアガイド板部154…を構成することにより、走行風を効果的にカバー部材140内の導風空間Zに案内することができるため、よりカバー部材140による吸気温度上昇の防止の効果を促進できる。
なお、図9で吸気マニホールド21…の間のヘッドカバー13上方に設けているのは、点火プラグ(図示せず)に高圧電流を供給するプラグキャップ15である。
この実施態様においても、前述の実施態様と同様、図8、図9に示すように車両前方の走行風を、走行風導入部141からカバー部材140内の導風空間Zに導き、その導風空間Zに導かれた走行風を、車両後方側に延びる走行風案内部142によって、吸気マニホールドの後端21a及びその下方部分まで導く。そして、吸気マニホールド後端21aまで導かれた走行風を、そのカバー部材140の端部からエンジンルームE内に排出する。
こうした経路で、走行風を吸気マニホールド後端21aまで導くため、本実施態様でも吸気管20周りの雰囲気温度を下げることができ、吸気温度の上昇を抑えることができる。
次に、以上のように構成した本実施態様の作用及び効果について詳述する。
このように、本実施態様の車両用エンジン1の吸気装置は、カバー部材140の上面を、エンジン1本体を覆う化粧カバーとして兼用したものである。
上記構成によれば、カバー部材140をエンジン1本体を覆う化粧カバーとして兼用することができるため、一つの部材で、吸気管20周りの雰囲気温度を下げるという機能を持たせつつも、エンジン1ルーム内の見栄え向上を図る機能も果たさせることができる。よって、別途、別の部材を設けなくても、それぞれの機能を得ることができ、部品点数の削減を図ることができる。
また、この実施態様では、前記吸気管20を車幅方向に複数設け、該吸気管のうち隣接する吸気管20の間を繋いでエアガイド板部154を構成したものである。
上記構成によれば、隣接する複数の吸気管20の間をエアガイド板部154で繋ぐことにより、吸気管20自体を一体のエアガイド部材とすることができる。すなわち、吸気管20の間から走行風が漏れないので、吸気管20の上方空間を確実に導風空間Zとすることができるのである。
このように、吸気管20自体をエアガイド部材とするため、前述のカバー部材140と相俟って、確実に吸気管20の後端下方部分まで走行風を案内することができる。
よって、より確実に吸気管20周りの雰囲気温度を下げることができ、吸気温度の上昇を防ぐことができる。
なお、その他の構成は、前述の実施態様と同様であるため、その他の作用効果については、前述の実施態様と同様である。
なお、以上の実施態様では、カバー部材40、140と吸気管20を別体としているが、吸気管20の後端部分まで走行風を導くものであれば、吸気管20と一体構造として構成するものであってもよい。
この発明は、前述の実施態様の構成のみに限定されるものではなく、その他様々な実施態様を含むものである。
本発明の車両用エンジンの吸気装置を採用したエンジンの全体平面図。 図1のA−A線矢視断面部分を含んだ全体側面図。 エンジンの車両前方からの正面図。 図2のB−B線矢視断面図。 カバー部材の全体斜視図。 他の実施態様のエンジンの全体平面図。 他の実施態様のエンジンの車両前方からの正面図。 図6のC−C線矢視断面を含んだ側面図。 図6のD−D線矢視断面を含んだ側面図。
符号の説明
1…エンジン
20…吸気管
30…排気管
40,140…カバー部材
41,141…走行風導入部
42,142…走行風案内部
Z…導風空間

Claims (5)

  1. 車両前部に、長手方向を車幅方向に向けて多気筒のエンジンを配置した車両用エンジンの吸気装置であって、
    エンジンの車両後方側に接続され、車両後方に延びる排気管と、
    エンジンの車両前方側に接続され、エンジンの上方を延び、前記排気管の上方位置まで車両後方側に突出する吸気管と、
    該吸気管の上方に位置して所定の導風空間を形成し、前端を車両の前後方向で見て吸気管の前端近傍まで延ばして走行風導入部とし、後端を車両の前後方向で見て吸気管の後端を覆うように後方まで延ばし、吸気管の下方まで廻り込ませて走行風案内部としたカバー部材とを備えた
    車両用エンジンの吸気装置。
  2. 前記カバー部材の走行風排出口を、排気管の上方位置領域外に設定した
    請求項1記載の車両用エンジンの吸気装置。
  3. 前記吸気管が各気筒に接続される吸気分岐管を、車幅方向に複数有し、該吸気分岐管のうち隣接する吸気分岐管の間を繋いでエアガイド板部を構成した
    請求項1又は2記載の車両用エンジンの吸気装置。
  4. 前記カバー部材の上面を、エンジン本体を覆う化粧カバーとして兼用した
    請求項1〜3記載の車両用エンジンの吸気装置。
  5. 前記カバー部材を、樹脂成形品で構成した
    請求項1〜4記載の車両用エンジンの吸気装置。
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