JP2005281785A - 塗膜密着性と加工性に優れた高強度冷延鋼板 - Google Patents

塗膜密着性と加工性に優れた高強度冷延鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】 塗膜密着性と加工性に優れた引張強度が340MPa以上の高強度冷延鋼板を提供する。
【解決手段】 規定する成分を満たし、フェライト単相組織である鋼板であって、
(I)鋼板表面において、MnとSiの原子比(Mn/Si)が0.5以上である長径0.01μm以上5μm以下のMn−Si複合酸化物が10個/100μm以上存在すると共に、Siを主体とする酸化物の鋼板表面被覆率が10%以下であること、および/または
(II)SEMを用いて2000倍で鋼板表面近傍の断面を観察したときに、任意の10視野において幅3μm以下で深さ5μm以上のクラックが存在しないこと、を満足する冷延鋼板である。

Description

本発明は、塗膜密着性と加工性に優れた高強度冷延鋼板に関するものであり、殊に、優れた塗膜密着性を有すると共に、引張強度が340MPa以上で優れた加工性(特に深絞り性)を発揮する自動車部品用鋼板等として最適な冷延鋼板に関するものである。
自動車の燃費向上や軽量化を背景に鋼材の高強度化が求められており、冷延鋼板の分野でもハイテン化(高強度化)が進んでいる。一方、冷延鋼板は部品製造時にプレス成形が施されるため、高強度化に際しては、深絞り性等の加工性を十分確保することが前提となる。高強度化を図るには合金元素の添加が有効であるが、該合金元素量の増加に伴い、延性(加工性)は低下する傾向にある。
しかし上記合金元素の中でも、Siは延性低下の比較的小さい元素であり、延性を確保しつつ高強度化を図るのに有効な元素である。ところがSi含有量が増加すると、化成処理性が劣化して塗装後の塗膜密着性が低下する。そのため化成処理性が重視される場合にはSi含有量の低減を余儀なくされていた。またSi含有量が増加すると、鋼板表面に生成するSi含有粒界酸化物を原因とするクラックが発生し易くなり、これが塗膜密着性を劣化させる要因となっていた。
これまで機械的特性と化成処理性を両立させる技術としては、クラッド材を鋼板表面に被覆し、鋼板表面に低Si濃度層を設けることで化成処理性を高め、内部の高Si濃度層で機械的特性を確保する技術がある(例えば特許文献1)。しかしクラッド構造としなければならないため、製造工程が複雑になりコストアップにつながるという問題点がある。また上記クラッド材は、化成処理性の確保を優先して成分設計が行われており、機械的特性を高めたものでなく、鋼板全体が機械的特性に十分優れているとは言い難い。
化成処理性を阻害するSiが表面に濃化しないよう特殊な合金元素を添加する従来技術もある(例えば特許文献2や特許文献3)。この方法では、NiやCuを添加することで鋼板表層へのSi濃化を抑制し、化成処理性を確保している。しかし該方法では、高価なNiやCuを使用するためコストアップを招くという問題がある。
特許文献4では、NbCを多数析出させ、これをりん酸亜鉛結晶の核生成サイトとして活用することで化成処理性と高強度化の両立を図っている。しかしこの技術は、C濃度が0.006%以上と極低炭素鋼板としては比較的C濃度が高く、集合組織を制御することによって深絞り性は確保されているが、NbCの析出量が非常に多いためYRが高いと考えられ、成形時の寸法精度に悪影響を及ぼすという問題がある。
特許文献5では、表層のSiO/MnSiO比率を規定することで化成処理性を確保した残留オーステナイト含有鋼板が提案されている。この技術では、表層酸化物を制御したりSi/Feの元素比率を制御するため、連続焼鈍後の表面を酸洗またはブラシ処理してSi酸化物を除去するか、またはAc変態点以上の温度で露点を−30℃以上に調整し、Si酸化物の生成量を抑える必要がある。
しかし上記酸洗やブラシ処理を行うと、工程数の増大により製造コストの上昇を招く。また露点制御は、連続焼鈍炉内で行われるが、文献に示された実施例を見る限り、該露点を制御したとしても最表層におけるSiO/MnSiO比率は1.0程度であり、化成処理皮膜結晶の生成を阻害するSiOがMnSiOと同程度生じていることから、化成処理性が十分に改善されているとは言い難い。
特許文献6では、XPSで鋼板表面を観察し、酸化物を構成するSiとMnの比(Si/Mn)を1以下に抑えて化成処理性を高める技術が提案されている。
Si/Mn比が1以下である鋼として、例えばSi量がほぼゼロの軟鋼やSi量が0.1%以下の鋼板が化成処理性に優れていることは一般に知られている。しかし上述の通り、強度と延性を共に高めるにはSiをある程度含有させる必要があり、Si量を低減してSi/Mn比を1以下にするには限界がある。また適量のSi量を確保しつつMn量を制御してSi/Mn比を1以下にした場合でも、良好な化成処理性を発揮する鋼板が安定して得られるとは限らない。
特開平5−78752号公報 特許第2951480号公報 特許第3266328号公報 特許第3049147号公報 特開2003−201538号公報 特開平4−276060号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、優れた塗膜密着性を有すると共に、引張強度が340MPa以上で優れた加工性(特に深絞り性)を発揮する冷延鋼板を提供することにある。
本発明に係る高強度冷延鋼板とは、質量%で(化学成分について以下同じ)、C:0.005%以下、N:0.01%以下、S:0.01%以下に抑えられ、Mn:0.1〜4%、Si:0.2〜1%、P:0.001〜0.2%、Si/Mn≦0.4を満たすと共に、Ti:0.005〜0.1%及び/又はNb:0.005〜0.1%を含み、金属組織がフェライト単相組織の鋼板であって、
引張強度が340MPa以上で、引張強度(TS:単位MPa)と伸び(El:単位%)が下記式(1)を満たし、かつランクフォード値(r値)が1.2以上であると共に、
(I)鋼板表面(平面視する場合をいう)において、MnとSiの原子比(Mn/Si)が0.5以上である長径0.01μm以上5μm以下のMn−Si複合酸化物が10個/100μm以上存在し、かつSiを主体とする酸化物の鋼板表面被覆率が10%以下であるところに特徴を有する(以下「本発明鋼板1」ということがある)。
TS×El≧13000 …(1)
尚、上記Siを主体とする酸化物とは、酸化物を構成する酸素以外の元素のうちSiが原子比で67%超を占めるものをいう。また当該酸化物は、分析の結果、非晶質であると考えられる。
Siを主体とする酸化物の鋼板表面被覆率は、後述する実施例で示す通り、抽出レプリカ法で処理したサンプルをTEM(transmission electron microscope)で観察し、EDX(Energy Dispersive X-ray)分析でSi、O(酸素)、Mn、Feのマッピングおよび定量分析を行い、このデータを用いて画像解析法により求めた。尚、抽出レプリカのTEM観察が煩雑であれば、AES(auger electron spectroscopy)を用いて倍率:2000〜5000倍でSi、O、MnおよびFeについて表面マッピングを行い、そのデータを画像解析してもよい。
上記課題を解決し得た本発明の別の鋼板は、C:0.005%以下、N:0.01%以下、S:0.01%以下に抑えられ、Mn:0.1〜4%、Si:0.2〜1%、P:0.001〜0.2%、Si/Mn≦0.4を満たすと共に、Ti:0.005〜0.1%及び/又はNb:0.005〜0.1%を含み、金属組織がフェライト単相組織の鋼板であって、
引張強度が340MPa以上で、引張強度(TS:単位MPa)と伸び(El:単位%)が上記式(1)を満たし、かつランクフォード値(r値)が1.2以上であると共に、
(II)SEM(scanning electron microscope)を用いて2000倍で鋼板表面近傍の断面を観察したときに、任意の10視野において幅3μm以下で深さ5μm以上のクラックが存在しないところに特徴を有している(以下「本発明鋼板2」ということがある)。
尚、上記クラックの幅および深さとは、SEM(日立製作所製 S−4500)を用いて2000倍で鋼板断面の表面近傍を観察したときの、図1(鋼板断面概略図)に示す部分をいうものとする。
上記課題を解決し得た本発明の更に別の鋼板は、C:0.005%以下、N:0.01%以下、S:0.01%以下に抑えられ、Mn:0.1〜4%、Si:0.2〜1%、P:0.001〜0.2%、Si/Mn≦0.4を満たすと共に、Ti:0.005〜0.1%及び/又はNb:0.005〜0.1%を含み、金属組織がフェライト単相組織の鋼板であって、
引張強度が340MPa以上で、引張強度(TS:単位MPa)と伸び(El:単位%)が上記式(1)を満たし、かつランクフォード値(r値)が1.2以上であると共に、上記要件(I)および(II)を満たすところに特徴を有している(以下「本発明鋼板3」ということがある)。
上記本発明の鋼板は、更に他の元素として、B:0.005%以下(0%含まない)を含有していてもよい。
本発明によれば、優れた塗膜密着性を発揮すると共に、引張強度が340MPa以上で優れた加工性(特に深絞り性)を発揮する自動車用に最適な鋼板を、クラッドを構成したり、NiやCuといった高価な元素を添加したり、ブラシ処理などの後処理を行うことなく効率良く実現できる。
塗膜密着性と加工性(特に深絞り性)に優れた引張強度が340MPa以上の鋼板を得るべく検討したところ、特に、優れた塗膜密着性を確保するには、下記要件(I)および/または(II)を満足させればよいことを見出し本発明に想到した。更にこれらの要件を満足させると共に、340MPa以上の引張強度において優れた加工性(特に深絞り性)を確保するための成分組成や製造条件についても検討を行った。
(I)鋼板表面(平面視する場合をいう)において、
(i)MnとSiの原子比(Mn/Si)が0.5以上である長径0.01μm以上5μm以下のMn−Si複合酸化物を10個/100μm以上存在させ、かつ
(ii)Siを主体とする酸化物(酸化物を構成する酸素以外の元素のうちSiが原子比で67%超を占める酸化物)の鋼板表面被覆率を10%以下とする。
(II)SEMを用いて2000倍で鋼板表面近傍の断面を観察したときに、任意の10視野において、幅3μm以下で深さ5μm以上のクラックが存在しないようにする。
以下、まず上記要件(I),(II)を規定した理由について詳述する。
<鋼板表面におけるMnとSiの原子比(Mn/Si)が0.5以上である長径0.01〜5μmのMn−Si複合酸化物:10個/100μm以上>
本発明者らは、塗膜密着性に優れた高強度鋼板を得るべく以前から研究を進めており、Siを比較的多く含む鋼板の化成処理性向上技術について、既に提案している(特願2003−106152号)。この技術は、焼鈍雰囲気を制御することで、化成処理性に悪影響を及ぼす非晶質のSi酸化物を細かく分散させることにより化成処理性の向上を図ったものである。しかしSi濃度の比較的低い領域では、主な酸化物として、非晶質のSi酸化物ではなくMn−Si複合酸化物が生成する。この複合酸化物も、非晶質のSi酸化物と同様に塗膜密着性を低下させると考えられる。そこで、該Mn−Si複合酸化物を化成処理性の向上に積極的に活用することはできないかと考え、その線に沿って研究を進めてきた。
その結果、鋼板表層部に形成される鉄系酸化物基地中に、該Mn−Si複合酸化物を微細分散させて、後述する通り、りん酸亜鉛結晶の核生成サイトとして作用する「酸化物界面の電気化学的不均一場」を形成することで、化成処理性を高めることができた。本発明で規定するMn−Si複合酸化物が、りん酸亜鉛結晶の生成核に有効である理由は明確ではないが、次の様に考えられる。
化成処理工程において、りん酸亜鉛結晶は、例えば結晶粒界や予め表面調整処理時に鋼板表面に付着させたTiコロイド周辺などに形成される「電気化学的不均一場」に生成し易いことが知られている。そして本発明においても、Mn−Si複合酸化物の周辺に電気化学的な不均一場が形成されることで、化成処理時にりん酸亜鉛結晶が付着しやすくなり、良好な化成処理性が発揮されるものと考えられる。
化成処理後のりん酸亜鉛結晶は、塗膜密着性の観点から数μm以下であることが好ましいとされている。よって上述の電気化学的不均一場も、数μmオーダーまたはそれ以下であることが望ましいと考えられる。そこでMnとSiの原子比(Mn/Si)が0.5以上である長径0.01μm以上5μm以下のMn−Si複合酸化物を100μmに10個以上存在させて(平均して10μmに1個以上存在させて)、該複合酸化物粒子の平均粒子間隔が数μmとなるようにし、上記サイズの電気化学的不均一場が形成されやすい状態とした。
尚、存在する全てのMn−Si複合酸化物において、電気化学的不均一場が有効に形成されるとは限らないので、好ましくは100μmあたり50個以上、より好ましくは100個以上、さらに好ましくは150個以上の上記Mn−Si複合酸化物を存在させるのがよい。該Mn−Si複合酸化物としては、例えばMnSiOが挙げられる。また観察できるMn−Si複合酸化物のサイズは、50nm程度が限界であると思われる。
<Siを主体とする酸化物の鋼板表面被覆率:10%以下>
りん酸亜鉛結晶の生成核として有効なMn−Si複合酸化物を適量存在させても、化成処理を阻害するその他の物質が存在すれば、優れた化成処理性は発揮されず、結果として塗膜密着性に劣るものとなる。
上述した様に、Siを主体とする酸化物(酸化物を構成する酸素以外の元素のうちSiが原子比で67%超を占める酸化物)が鋼板表面に存在すると、当該部位には、りん酸亜鉛結晶が生成せず化成処理性が著しく低下する。そこで、Siを主体とする酸化物の鋼板表面被覆率を10%以下とした。
尚、本発明者らは、上述の通りSiを主体とする酸化物を細かく分散させて化成処理性を高める技術を提案しているが、Mn−Si複合酸化物の前記作用を活用する本発明においては、Siを主体とする酸化物を極力存在させない方が好ましいことがわかった。よってSiを主体とする酸化物の鋼板表面被覆率は、5%以下に抑えることがより好ましく、最も好ましくは0%である。
<SEMを用いて2000倍で鋼板表面近傍の断面を観察したときに、任意の10視野において、幅3μm以下で深さ5μm以上のクラックが存在しないこと>
鋼板表面に鋭利なクラックが存在すると、化成処理時に当該部位にりん酸亜鉛結晶が付着せず、その結果、当該部位の腐食が進行しやすくなり、塗膜密着性が低下すると考えられる。つまり塗膜密着性を高めるには、りん酸亜鉛結晶の付着しない鋭利なクラックを極力抑制することが重要となる。
本発明者らは、既に、Siと酸素を含む線状化合物(幅300nm以下)の存在深さを10μm以下にすることで塗膜密着性を高める技術を提案している。該技術では、連続焼鈍後に酸洗を施さないことを前提としているが、鋼板にはむしろ連続焼鈍後に酸洗を施す場合の方が多く、その場合には、線状酸化物が除去されてクラックが生じる。
クラック深さと線状酸化物の定量的な関係は明確でないが、線状酸化物が、上記の通り酸溶解されるか、又は機械的に脱落してクラックが生じると考えられ、上記線状酸化物が除去されたあとも、酸等によりクラック部分の溶解が進むので、線状酸化物の存在深さよりも該酸化物の除去後に形成されるクラックの方が深いと考えられる。
そこで本発明では、上記提案済の技術のように線状酸化物の存在深さを規定するよりも、クラックを制御する方が塗膜密着性をより確実に高めることができると考え、制御すべきクラックの形態について調べたところ、クラックの幅が、りん酸亜鉛結晶粒径と同程度かそれ以下であると、該クラックにりん酸亜鉛結晶が付着し難く、また、特に深さが5μm以上のクラックにりん酸亜鉛結晶が付着し難いことから、幅3μm以下でかつ深さが5μm以上のクラックを抑制の対象とした。
そして上記クラックが、SEMを用いて2000倍で鋼板表面近傍の断面を観察したときに、任意の10視野において存在しないことを要件とした。
本発明では、上記Mn−Si複合酸化物を効率良く析出させると共に規定するクラックを抑制し、また高強度鋼板としての特性を備えるため化学成分を下記の通り規定した。
<Si(質量%)/Mn(質量%)≦0.4>
上述の通り、Siを主体とする酸化物は、化成処理性に悪影響を及ぼすため、該酸化物を細かく分散させるよりも極力抑制する方が好ましい。そこで本発明者らは、鋼中Si含有量(質量%)と鋼中Mn含有量の比率(Si/Mn)を0.4以下とすることで、Siを主体とする酸化物を抑制し、化成処理性を高めることとした。尚、上記クラックを抑制する観点からも、Si/Mnを0.4以下とするのがよい。上記Si/Mnは好ましくは0.3以下である。
<C:0.005%以下>
本発明の鋼板は、固溶Cを極力低減して優れた深絞り性を実現するものである。C量が0.005%を超えると、時効による悪影響が表れない程度まで固溶Cを低減させるべくTi、Nbを多量に添加する必要があり、析出物が増加して機械的特性が低下する。よってC量は0.005%以下、好ましくは0.003%以下に抑える。尚、経済性や生産性の観点からは、C量の下限を0.0003%とするのがよい。
<N:0.01%以下>
本発明は、固溶Cと共に固溶Nも極力低減することによって、優れた深絞り性を発揮する鋼板を対象としており、Nが過剰に含まれると、上記Cの場合と同様に、固溶Nを低減させるべく窒化物形成元素(TiやB、Al)を多量に添加する必要があり、コストアップとなるだけでなく、析出物が増大して機械的特性への悪影響が顕著になる。よってNは、0.01%以下に抑える必要があり、好ましくは0.004%以下である。
<S:0.01%以下>
本発明の鋼板は、上記CやNと同様に固溶Sも極力低減する。Sが過剰に含まれると、上記CやNの場合と同様に、固溶Sを低減させるべく硫化物形成元素(TiやMn)の添加量が増大し、コストアップとなるだけでなく析出物量が増大して機械的特性が顕著に低下する。よってSは0.01%以下、好ましくは0.005%以下に抑える。
<Mn:0.1〜4%>
Mnは、鋼の脆化を招くS(硫黄)をMnSとして固定するのに有効な元素であり、このような効果を発揮させるには、0.1%以上、好ましくは0.2%以上含有させる。しかしMn量が過剰になると、延性と溶接性が共に劣化するため、4%以下、好ましくは2%以下に抑える。
<Si:0.2〜1%>
Siは、優れた強度−延性バランスを確保するのに有効な元素であり、この様な効果を十分に発揮させるには、Siを0.2%以上、好ましくは0.3%以上含有させる。一方、Si含有量が過剰になると、固溶強化作用が過大となって圧延負荷が増大するため1%以下に抑える。好ましくは0.6%以下である。
<P:0.001〜0.2%>
Pは、強度確保に有効な元素であり、0.001%以上含んでいてもよいが、P含有量が過剰になると、鋼が脆化し易くなるので0.2%以下に抑える。好ましくは0.15%以下である。
<Ti:0.005〜0.1%及び/又は
Nb:0.005〜0.1%>
TiやNbは、上述した固溶Cや固溶N、固溶Sを低減すべく析出物として固定するのに有効な元素であり、この様な効果を発揮させるには、Tiを0.005%以上(好ましくは0.01%以上)及び/又はNbを0.005%以上(好ましくは0.01%以上)添加するのがよい。一方、これらの元素を過剰に添加すると、再結晶温度が上昇して機械的特性が劣化しやすくなる傾向があり、また、本発明で規定するC量やN量、S量の範囲では効果が飽和して経済的に無駄であるので、TiとNbはそれぞれ0.1%以下(好ましくは0.05%以下)の範囲で添加するのがよい。
本発明で規定する含有元素は上記の通りであり、残部成分は実質的にFeであるが、鋼中に、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる元素として、0.01%以下のO(酸素)、0.1%以下のAl等の不可避不純物が含まれることが許容されるのは勿論のこと、前記本発明の作用に悪影響を与えない範囲で、更に他の元素としてBを積極的に含有させることも可能である。
Bは、粒界を強化して、二次加工脆性を抑制するのに有効な元素であり、この様な効果を発揮させるには、0.0003%以上添加させることが好ましい。しかし、過剰に含まれると深絞り性が劣化するので、0.005%以下の範囲で添加するのがよい。
本発明は、金属組織がフェライト単相組織の鋼板を対象とするものである。尚、本発明における「フェライト」とは、ポリゴナルフェライト、即ち、転位密度の少ないフェライトを意味する。
本発明の鋼板は、上記フェライトの他、製造過程で必然的に残存し、本発明の作用を損なわない範囲で含まれる組織として、極微量の炭化物等を含む場合があるが、これらの組織は合計で3%以下に抑えるのがよく、好ましくは0%である。
本発明の鋼板は、前記基本成分を満たす鋼板であって、前記金属組織を有し、かつ特性として、
・引張強度が340MPa以上(特に、390MPa以上)、
・引張強度(TS:単位MPa)と伸び(El:単位%)が下記式(1)を満足するものであり、下記式(1)の右辺が特に15000以上であるものは、強度と加工性のバランスに優れており好ましい。
TS×El≧13000 …(1)
・更には、r値が1.2以上と優れた深絞り性を有する。
化成処理性を高めるべく、上記要件(I)として規定する通り鋼板表面に析出する酸化物の形態を制御するには、成分組成を満足させる他、製造工程において、熱間圧延後に、液温が65〜90℃で1〜18質量%の塩酸に40秒間以上(好ましくは60秒間以上)浸漬し、かつ連続焼鈍時の露点を−40℃以下(好ましくは−45℃以下)に抑えることが有効である。尚、塩酸への浸漬時間は、塩酸浴が複数設置され、断続的に浸漬する場合には、浸漬時間の合計が40秒間以上であればよい。
また上記要件(II)として規定する通り、クラックを発生させないようにするには、成分組成を満足させる他、製造工程において、熱間圧延の巻取温度を500℃以下(好ましくは480℃以下)とし、かつ熱間圧延後、液温が70〜90℃で1〜18質量%の塩酸に40秒間以上(好ましくは60秒間以上)浸漬し、連続焼鈍時の露点を−40℃以下(好ましくは−45℃以下)とすることが有効である。更に、連続焼鈍の冷却工程で鋼板が水蒸気雰囲気に曝される場合には、予め、鋼板温度を550℃以下(好ましくは400〜450℃)にまで徐冷しておくことが有効である。
本発明は、その他の製造条件まで規定するものでなく、通常行われている通り、溶製後に鋳造し熱間圧延を行えばよい。また後述する実施例では連続焼鈍後に酸洗を行っているが、該酸洗の有無も問わない。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
表1に示す化学成分組成の鋼材を溶製し、鋳造して得られたスラブを用いて熱間圧延を行いその後酸洗を行った。製造条件として、熱間圧延後の巻き取り温度と熱間圧延後の酸洗時間を表2に示す。尚、酸洗は、温度が70〜90℃で濃度が5〜15質量%の塩酸水溶液を用いて行った。その後、冷間圧延(冷延率:70%)を行って、金属組織がフェライト単相組織である板厚1.2mmの鋼板を得た。そして図2または図3に示す方法で得られた鋼板に連続焼鈍を施した。連続焼鈍における均熱・徐冷後の冷却が汽水(ミスト)冷却、ガス吹き付けによる冷却(GJ)、水冷ロール抜熱による冷却(RQ)の場合には図2の方法で行い、該冷却が水焼入れ(WQ)の場合には図3に示す方法で行った。該冷却後には図2または図3に示す通り焼き戻しを行った。尚、汽水(ミスト)冷却を行った場合および水焼入れ(WQ)を行った場合には、焼き戻し後に、液温:50℃で濃度:5質量%の塩酸に5秒間浸漬(酸洗)して表面スケールを除去した。表2の加熱温度、徐冷終点温度、焼戻温度は、図2,3に示す箇所での温度を示している。また露点は連続焼鈍炉の雰囲気露点である。
得られた鋼板を用いて、機械的特性および塗膜密着性を評価した。機械的特性は、JIS5号試験片を採取して測定し、引張強度(TS)、El(全伸び)、降伏点(YP)、r値を求め、引張強度(TS)が340MPa以上で、引張強度と伸びの積(TS×El)が13000以上であり、かつr値が1.2以上の場合を、機械的特性に優れていると評価した。
塗膜密着性として、化成処理性とクラックの有無を調べた。化成処理性は、鋼板表面の酸化物の状態を下記の様にして調べ、かつ下記条件で化成処理を行って化成処理後の鋼板表面を1000倍でSEM観察し、10視野のりん酸亜鉛結晶の付着状態を調べた。そして10視野全てにおいてりん酸亜鉛結晶が均一に付着している場合を「○」、りん酸亜鉛結晶の付着していない部分が1視野でも存在する場合を「×」と評価した。その結果を表3に示す。
・化成処理液:日本パーカライジング社製 パルボンド L 3020
・化成処理工程:脱脂 → 水洗 → 表面調整 → 化成処理
Mn−Si酸化物の個数は、鋼材表面の抽出レプリカ膜を作製し、これを15000倍でTEM観察し(日立製作所製 H−800)、任意の20視野の平均個数(100μmあたり)を調べた。
Siを主体とする酸化物の鋼板表面被覆率は、抽出レプリカ法で処理したサンプルをTEMで観察し、画像解析法で被覆率を求めた。尚、抽出レプリカ法は、下記(a)〜(d)の手順に添って行った。
(a)鋼材の表面にカーボンを蒸着させる。
(b)サンプル平面上に2〜3mm角の碁盤目状の切れ目を入れる。
(c)10%アセチルアセトン−90%メタノールエッチング液で腐食させてカーボンを浮上させる。
(d)アルコール中に保存して観察に用いる。
この様に処理したサンプルを用いてTEMにて、倍率15000倍で10視野分の写真(13cm×11cm)を撮影し、Siを主体とする酸化物(酸化物を構成する酸素以外の元素のうちSiが原子比で67%超を占めるもの)の面積を測定し、Siを主体とする酸化物の被覆率を求めた。
またクラックの有無は、SEM(日立製作所製 S−4500)を用いて2000倍で、鋼板断面の表面近傍における任意の10視野(1視野:13cm×11cm)を観察して調べた。これらの測定結果を表3に示す。
Figure 2005281785
Figure 2005281785
Figure 2005281785
表1〜3から、以下の様に考察できる(尚、下記No.は実験No.を示す)。即ち、No.30は、本発明鋼板1としての規定要件を満たしているため化成処理性に優れており、塗膜密着性に優れている。該実施例において、クラックを抑制してより優れた塗膜密着性を確保するには、製造条件として特に巻取温度や徐冷終了温度を制御するのがよいことがわかる。
No.31は、本発明鋼板2として規定する要件を満たしているため、クラックが発生しておらず、塗膜密着性に優れた鋼板が得られている。該実施例において、化成処理性を確保して塗膜密着性をより高めるには、成分組成を制御して鋼板表面に析出する酸化物の形態を規定の通りにするのがよい。
またNo.1〜13、24は、本発明鋼板3で規定する表面酸化物とクラックに関する要件(即ち、本発明鋼板1で規定する表面酸化物に関する要件、および本発明鋼板2で規定するクラックに関する要件)を満足しているため、優れた化成処理性を確保でき、かつクラックの発生が抑制されて優れた塗膜密着性を発揮する。
これらに対し、No.14〜23、25〜29は、本発明鋼板1〜3の要件をいずれも満たしておらず、塗膜密着性に優れていないか、強度−延性バランスに優れておらず、高強度でかつ優れた加工性を発揮するものが得られていない。
No.14〜20、27〜29は、本発明で規定する成分組成を満足しないため、機械的特性に劣るか塗膜密着性に劣る結果となった。即ち、No.14はSi量が少ないため、No.17はMn量が多過ぎるため、No.19はC量が上限を超えており炭化物が過度に析出して伸びが低いため、またNo.20はN量が過剰であるため、いずれも強度−延性バランスに劣るものとなった。尚、No.17はr値が小さく、深絞り性にも劣っている。
No.15はSi量が過剰であり、Si/Mn比も上限を超えているため、規定する鋼板表面とならず、塗膜密着性に劣る結果となった。No.16は、Si量およびMn量はそれぞれ規定範囲内にあるが、Si/Mn比が上限を超えているため塗膜密着性に劣っている。No.18は、Si量は規定範囲内にあるがMn量が少なすぎてSi/Mn比が上限を超えているため、規定のMn−Si複合酸化物が少なく、Si主体の酸化物が多量に生成して化成処理性に劣る結果となった。また表層粒界部にクラックも認められた。
No.27はS量が過剰であるため、強度−延性バランスに劣る結果となった。またNo.28はTi量が過剰であり、No.29はNb量が過剰であるため、強度−延性バランスの好ましくないものとなった。
No.21〜23、25、26は、推奨する条件で製造せず、本発明で規定する酸化物の形態でないため化成処理性に劣っており、またクラックも発生して塗膜密着性に劣っている。
即ち、No.21は、熱間圧延後の巻取温度が高いため熱延でのSi表面濃化が助長され、No.22は、酸洗時間が短いため濃化Si層の除去が不足し、またNo.23は露点が高いため焼鈍段階でSiの表面濃化が促進されて、いずれもSi主体の酸化物が多量に存在しているため、化成処理性に劣っており、また粒界にSi酸化物が生成して酸洗後にクラックが発生したため、塗膜密着性に劣る結果となった。
No.25、26では、焼鈍後の冷却までの条件をより好適な範囲にコントロールすることなく、No.25では焼鈍後にミスト冷却を行い、またNo.26では焼鈍後に水冷を行って高温かつ水分の多い雰囲気に曝したため、表面と粒界のどちらにもSi主体の酸化物が多量に生成し、化成処理性に劣る結果となった。また、その後の酸洗工程で上記酸化物が溶解してクラックも発生した。
参考までに、本実施例で得られた鋼板の抽出レプリカをTEM観察した顕微鏡写真、及び化成処理後の鋼板表面のSEM観察写真を示す。図4は、比較例であるNo.15の鋼板表面におけるTEM観察写真であるが、この図4から、鋼板表層領域がSiを主体とする酸化物層で覆われていることがわかる。
また図5は、上記鋼板を化成処理した後の表面をSEMで観察した顕微鏡写真である。該図5から、No.15ではりん酸亜鉛結晶が大きく隙間も大きいことがわかる。
これに対し図6は、本発明例であるNo.6の鋼板断面におけるTEM観察写真であるが、鋼板表層領域に上記No.15の様な層は形成されておらず、代わりにMn主体のMn−Si複合酸化物が微細に分散している。つまりNo.6の鋼板表層領域には、化成処理性を低下させるSi主体の酸化物はほとんどなく、化成処理性の向上に有効なMn−Si複合酸化物が多数存在していることを確認できる。
図7は、上記鋼板を化成処理した後の表面をSEMで観察した顕微鏡写真であるが、該図7から、No.6ではりん酸亜鉛結晶が小さく隙間がないことがわかる。
鋼板断面におけるクラックを模式的に示した図である。 実施例における製造工程(一部)を示す図である。 実施例における別の製造工程(一部)を示す図である。 実施例におけるNo.15(比較例)のTEM観察写真(抽出レプリカ,倍率:15000倍)である。 実施例におけるNo.15(比較例)の鋼板表面(化成処理後)のSEM観察写真である。 実施例におけるNo.6(本発明例)のTEM観察写真(抽出レプリカ,倍率:15000倍)である。 実施例におけるNo.6(本発明例)の鋼板表面(化成処理後)のSEM観察写真である。

Claims (4)

  1. 質量%で(化学成分について以下同じ)、
    C :0.005%以下、
    N :0.01%以下、
    S :0.01%以下に抑えられ、
    Mn:0.1〜4%、
    Si:0.2〜1%、
    P :0.001〜0.2%、
    Si/Mn≦0.4を満たすと共に、
    Ti:0.005〜0.1%及び/又はNb:0.005〜0.1%を含み、
    金属組織がフェライト単相組織の鋼板であって、
    鋼板表面において、MnとSiの原子比(Mn/Si)が0.5以上である長径0.01μm以上5μm以下のMn−Si複合酸化物が10個/100μm以上存在すると共に、Siを主体とする酸化物の鋼板表面被覆率が10%以下であり、
    引張強度が340MPa以上で、引張強度(TS:単位MPa)と伸び(El:単位%)が下記式(1)を満たし、かつランクフォード値(r値)が1.2以上であることを特徴とする塗膜密着性と加工性に優れた高強度冷延鋼板。
    TS×El≧13000 …(1)
  2. C:0.005%以下、
    N :0.01%以下、
    S :0.01%以下に抑えられ、
    Mn:0.1〜4%、
    Si:0.2〜1%、
    P :0.001〜0.2%、
    Si/Mn≦0.4を満たすと共に、
    Ti:0.005〜0.1%及び/又はNb:0.005〜0.1%を含み、
    金属組織がフェライト単相組織の鋼板であって、
    SEMを用いて2000倍で鋼板表面近傍の断面を観察したときに、任意の10視野において幅3μm以下で深さ5μm以上のクラックが存在せず、
    引張強度が340MPa以上で、引張強度(TS:単位MPa)と伸び(El:単位%)が下記式(1)を満たし、かつランクフォード値(r値)が1.2以上であることを特徴とする塗膜密着性と加工性に優れた高強度冷延鋼板。
    TS×El≧13000 …(1)
  3. C:0.005%以下、
    N :0.01%以下、
    S :0.01%以下に抑えられ、
    Mn:0.1〜4%、
    Si:0.2〜1%、
    P :0.001〜0.2%、
    Si/Mn≦0.4を満たすと共に、
    Ti:0.005〜0.1%及び/又はNb:0.005〜0.1%を含み、
    金属組織がフェライト単相組織の鋼板であって、
    (I)鋼板表面において、MnとSiの原子比(Mn/Si)が0.5以上である長径0.01μm以上5μm以下のMn−Si複合酸化物が10個/100μm以上存在すると共に、Siを主体とする酸化物の鋼板表面被覆率が10%以下であり、かつ
    (II)SEMを用いて2000倍で鋼板表面近傍の断面を観察したときに、任意の10視野において幅3μm以下で深さ5μm以上のクラックが存在せず、
    引張強度が340MPa以上で、引張強度(TS:単位MPa)と伸び(El:単位%)が下記式(1)を満たし、かつランクフォード値(r値)が1.2以上であることを特徴とする塗膜密着性と加工性に優れた高強度冷延鋼板。
    TS×El≧13000 …(1)
  4. 更に他の元素として、B:0.005%以下(0%含まない)を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の高強度冷延鋼板。
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