JP2005281619A - エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 成形性および流動性に優れ、更に、硬化物がそのTgを上回る温度領域での弾性率の低下が少ないエポキシ樹脂組成物、およびそれを用いた半導体装置を提供する。
【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び一般式(1)で表せられる化合物と一般式(2)で表される化合物からなり、一般式(1)で表せられる化合物と一般式(2)で表される化合物の比率が100/0〜20/80の範囲にあり平均重合度が2〜50の縮合体(C)を必須成分とするエポキシ樹脂組成物。
【化1】
[式中、R1はC1〜C6の低級アルキル基またはフェニル基を示し、R2はC1〜C4の低級アルキル基を示す。]
【化2】
[式中、R3はC1〜C4の低級アルキル基を示す。]
【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び一般式(1)で表せられる化合物と一般式(2)で表される化合物からなり、一般式(1)で表せられる化合物と一般式(2)で表される化合物の比率が100/0〜20/80の範囲にあり平均重合度が2〜50の縮合体(C)を必須成分とするエポキシ樹脂組成物。
【化1】
[式中、R1はC1〜C6の低級アルキル基またはフェニル基を示し、R2はC1〜C4の低級アルキル基を示す。]
【化2】
[式中、R3はC1〜C4の低級アルキル基を示す。]
Description
本発明は、エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置に関するものである。
情報技術化の進展に伴って、電気・電子機器、通信機器およびコンピューターなどの機器における部品の小型化および情報伝達の高速化が急速に進み、これらに用いる集積回路(IC)パッケージは、高密度化や高集積化が進展している。また、ICパッケージの封止に使用されている半導体封止材料としては、エポキシ樹脂が一般的であるが、最近のIC実装においては、鉛フリー半田を用いているのに伴い、半田接合時の加熱温度が高くなり、半導体封止材料用エポキシ樹脂組成物から得られる硬化物には、更なる高耐熱・高弾性率化や線膨張係数(以下αと略す)の低減等の高信頼性化と優れた成形性が求められることになった。
従来、エポキシ樹脂組成物の耐熱化の要求においては、耐熱性の高い樹脂構造を有するエポキシ樹脂の構造を用いたり、他の熱硬化性樹脂との変性が行われたり、また、硬化剤に耐熱性の高い構造を有するフェノール樹脂を用いるのが一般的であった。
しかし、他の熱硬化性樹脂との変性エポキシ樹脂、例えば、ポリイミド樹脂変性エポキシ樹脂を用いた場合は、成形温度が高くなり過ぎて、封止するICを破壊する欠点があり、また、耐熱性の高い樹脂構造を有するエポキシ樹脂や、耐熱性の高いフェノール樹脂を用いることは一時的に効果があったが、更なる高耐熱化に対応できていない。
しかし、他の熱硬化性樹脂との変性エポキシ樹脂、例えば、ポリイミド樹脂変性エポキシ樹脂を用いた場合は、成形温度が高くなり過ぎて、封止するICを破壊する欠点があり、また、耐熱性の高い樹脂構造を有するエポキシ樹脂や、耐熱性の高いフェノール樹脂を用いることは一時的に効果があったが、更なる高耐熱化に対応できていない。
一方、エポキシ樹脂組成物から得られる硬化物の欠点を改良する目的で、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とテトラエチレンペンタミン(以下TEPAと略す)の樹脂系に、アルコキシシランをゾルゲル反応を用いて化学結合させる手法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この手法は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂にTEPAとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを一度に作用させる所謂In−Situ法により反応させたものが、動的粘弾性測定に於いてガラス転移温度(Tg)が消滅し、弾性率の減少が殆どない硬化物が得られるものである。しかし、一般に、TEPAを含む脂肪族アミン類は、常温でもエポキシ樹脂との反応性が高く、それ故に保存安定性と成形性及び流動性に難点が有り、半導体封止材料への適用が非常に困難という欠点を有する。
また、テトラアルコキシシラン縮合体を用いて耐熱性に優れた硬化物複合体を用いる方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)が、テトラアルコキシシランの縮合体を使用した場合、縮合体中のアルコキシ基の量が多く、反応制御が困難となり流動性が低下するという欠点を有している。
特開平10−298405号公報
特開平2002−155127号公報
本発明は、この様な事情に鑑み、成形性および流動性に優れ、更に、硬化物がそのガラス転移温度を上回る温度領域での弾性率の低下が少ないエポキシ樹脂組成物、およびそれを用いた半導体装置を提供することにある。
即ち、本発明は、エポキシ樹脂、硬化剤、及びシラン化合物を含むエポキシ樹脂組成物であって、前記シラン化合物は、一般式(1)で表わされる化合物を含んで縮合してなり、平均重合度が2〜50の縮合体であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物であり、さらに、前記シラン化合物は、一般式(2)で表される化合物を含んで縮合してなるものであってもよい。また、前記シラン化合物は、前記一般式(1)で表される化合物と前記一般式(2)で表される化合物とを、100/0〜20/80の比率の範囲で縮合されたものであることが好ましい。
[式中、R1はC1〜C6の低級アルキル基またはフェニル基を示し、R2はC1〜C4の低級アルキル基を示す。]
[式中、R3はC1〜C4の低級アルキル基を示す。]
本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記シラン化合物と、前記エポキシ樹脂および/または前記硬化剤とを、予め加熱溶融混合して得ることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、前記硬化剤は、一分子内に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有する化合物であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、成形性および流動性、更に、硬化物がそのTgを上回る温度領域での弾性率を維持する上で、前記シラン化合物は、前記エポキシ樹脂と前記硬化剤およびシラン化合物の合計100重量部に対し、シリカ(SiO2)成分として5〜15重量部の割合で含有することがより好ましい。
前記エポキシ樹脂組成物は、充填剤を含むことができる。
本発明は、前記充填剤を含むエポキシ樹脂組成物の硬化物によって、電子部品を封止してなることを特徴とする半導体装置である。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、前記硬化剤は、一分子内に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有する化合物であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、成形性および流動性、更に、硬化物がそのTgを上回る温度領域での弾性率を維持する上で、前記シラン化合物は、前記エポキシ樹脂と前記硬化剤およびシラン化合物の合計100重量部に対し、シリカ(SiO2)成分として5〜15重量部の割合で含有することがより好ましい。
前記エポキシ樹脂組成物は、充填剤を含むことができる。
本発明は、前記充填剤を含むエポキシ樹脂組成物の硬化物によって、電子部品を封止してなることを特徴とする半導体装置である。
本発明によれば、硬化物の作製において、成形性および流動性に優れるエポキシ樹脂組成物が得られ、しかも、硬化物のガラス転移温度を上回る温度領域でも弾性率の低下が少ない硬化物が得られるエポキシ樹脂組成物を提供でき、これを用いた半導体装置は、耐熱性と電子部品実装における接合信頼性とを有するものである。
本発明に用いるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、アルキル置換型ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、アルキル置換型ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂およびシクロペンタジエン型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
本発明に用いる硬化剤としては、エポキシ樹脂組成物に用いられる硬化剤であれば限定されないが、電子部品の封止において半導体装置の耐湿信頼性等の観点から、1分子内に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有する化合物が好ましく、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ターシャリー−ブチルフェノールノボラック樹脂およびノニルフェノールノボラック樹脂などのノボラック型フェノール樹脂と、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ポリパラオキシスチレンなどが挙げられる。これらは、1種または2種以上で用いることができる。
本発明に用いるシラン化合物としては、前記一般式(1)で表される化合物を含んで縮合されたものであり、さらに、前記一般式(2)で表される化合物を含んで縮合されたものであっても良い。
前記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシランおよびエチルトリエトキシシランなどが挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
前記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシランおよびエチルトリエトキシシランなどが挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
前記一般式(2)で表される化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラキスメトキシエトキシシラン、テトラキスエトキシエトキシシランおよびテトラキスブトキシエトキシシランなどが挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
本発明に用いるシラン化合物において、前記一般式(1)で表される化合物と前記一般式(2)で表される化合物の比率としては、100/0〜20/80の範囲で縮合することが好ましい。前記範囲内の場合、特にエポキシ樹脂組成物の流動性が良好である。
本発明に用いるシラン化合物は、前記一般式(1)で表される化合物または前記一般式(1)で表される化合物と前記一般式(2)で表される化合物に、水および/または触媒を加え、加熱反応を行うことにより縮合することにより得ることができる。前記触媒としては、縮合体中のアルコキシ基を重縮合させ無機シラン重縮合体とすることができる触媒であればよく、特に限定はないが、例えば、無機酸類、有機アルミニウム化合物類、有機錫化合物類およびアミン系化合物類等が挙げられる。
本発明に用いるシラン化合物の平均重合度としては2〜50が好ましい。平均重合度が1、即ちモノマーを使用した場合は、沸点が低いため樹脂に混合して取り扱う上での作業性、安定性の点で問題がある。また、平均重合度が50を超える縮合体を用いた場合は、粘度が著しく高くなり取り扱う上での作業性が悪くなるとともに、樹脂組成物中での分散が悪くなり良好な硬化物特性が得られにくくなる。
本発明のエポキシ樹脂組成物における前記シラン化合物の含有量としては、硬化物のガラス転移温度を上回る温度領域における弾性率の維持及び樹脂組成物の成形性と流動性の観点から、エポキシ樹脂、硬化剤およびシラン化合物との合計100重量部に対し、シリカ(SiO2)成分として5〜15重量部の割合で含むことが好ましく、更に好ましくは、8〜12重量部である。
また、エポキシ樹脂と硬化剤との含有量としては、硬化剤が一分子内に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有する化合物である場合、そのフェノール性水酸基当量1に対し、エポキシ基当量が0.8〜1.4当量倍が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、更に、充填剤を含むことができ、その具体例としては、シリカ粉末、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、クレーおよびマイカなどが挙げられ、特にシリカ粉末は、溶融シリカが好ましい。
また、本発明における充填剤の含有量としては、全樹脂組成物100重量部に対して60〜95重量部が好ましいが、特に、65〜90重量部の範囲とするのが好ましい。
また、本発明における充填剤の含有量としては、全樹脂組成物100重量部に対して60〜95重量部が好ましいが、特に、65〜90重量部の範囲とするのが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、上記成分以外に、更に必要に応じて天然ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪族酸の金属酸化物、酸アミド類、エステル類及びパラフィン類などの離型剤、カーボンブラック及びベンガラなどの着色剤、トリスジメチルアミノメチルフェノール(TAP)、イミダゾール誘導体、トリフェニルフォスフィン(TPP)及びジブチルウンデカン(DBU)塩等の硬化促進剤、金属水和物、硼酸系化合物及びリン系化合物等の難燃性付与剤、カップリング剤など、当業者において公知の添加剤を配合できる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の製造方法としては、先ず、前記シラン化合物と、エポキシ樹脂および/または硬化剤とを加熱溶融混合を行うことが好ましい。この時、予め、エポキシ樹脂および/または硬化剤を溶融し、これに前記シラン化合物を添加して、加熱溶融混合すると良い。加熱溶融混合温度は、エポキシ樹脂および/または硬化剤の軟化点以上であれば良いが、通常は、軟化点に対して、30℃〜70℃程度高めに設定することが好ましい。
このようにして加熱溶融混合を行うことにより、それぞれの成分が均一に分散し、成形性および流動性に優れるエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
次いで、上記で得た加熱溶融混合物と、充填剤、およびその他の成分とを、所定の組成比で、ミキサーなどにより十分に均一になるように混合した後、熱ロールやコニーダなどにより混練を行い、冷却、固化させ、適当な大きさに粉砕することで、エポキシ樹脂組成物とする方法を挙げることができる。
このようにして加熱溶融混合を行うことにより、それぞれの成分が均一に分散し、成形性および流動性に優れるエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
次いで、上記で得た加熱溶融混合物と、充填剤、およびその他の成分とを、所定の組成比で、ミキサーなどにより十分に均一になるように混合した後、熱ロールやコニーダなどにより混練を行い、冷却、固化させ、適当な大きさに粉砕することで、エポキシ樹脂組成物とする方法を挙げることができる。
本発明の半導体装置は、上記で得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、トランスファー成形や射出成形等の成形方法により、半導体素子等の電子部品を封止して硬化させることにより得ることができる。
以下、本発明実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制約されるものではない。特性評価のため、実施例で得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、流動性、弾性率の温度変化、高温保管特性、を測定したが、測定方法はそれぞれ下記の通りとし、測定結果は、まとめて表1に示した。以下、部は重量部を表すものとする。
(1)流動性
EMMI−1−66に準じた金型を使用し、トランスファー成形機により、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で成形し、スパイラルフローを測定した。得られた測定値は、大きい方が流動性の良いことを示す。
(2)弾性率
成形品(127mm×12.7mm×1.0mm)をトランスファー成形機により、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で成形し、得られた成形品を175℃、8時間でポストキュア処理後、所定の大きさに切断した試験片を用いて、動的粘弾性測定装置(オリエンテック社製レオバイブロン、引っ張り法、周波数:100Mz、測定温度範囲:−150℃〜260℃、昇温速度:2℃/分)を用いて弾性率の変化を測定した。
(3)高温保管特性
トランスファー成形機により、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で、16pDIP(16ピンDual Inline Package、サイズ3.0mm×3.5mmの模擬素子を搭載)を成形し、175℃、8時間でポストキュア処理後、高温保管試験(185℃、1000時間)を行い、配線間の電気抵抗値が初期値に対し20%増加したパッケージを不良と判定した。15個のパッケージ中の不良なパッケージ個数の率(不良率)を百分率で示した。単位は%。
EMMI−1−66に準じた金型を使用し、トランスファー成形機により、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で成形し、スパイラルフローを測定した。得られた測定値は、大きい方が流動性の良いことを示す。
(2)弾性率
成形品(127mm×12.7mm×1.0mm)をトランスファー成形機により、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で成形し、得られた成形品を175℃、8時間でポストキュア処理後、所定の大きさに切断した試験片を用いて、動的粘弾性測定装置(オリエンテック社製レオバイブロン、引っ張り法、周波数:100Mz、測定温度範囲:−150℃〜260℃、昇温速度:2℃/分)を用いて弾性率の変化を測定した。
(3)高温保管特性
トランスファー成形機により、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で、16pDIP(16ピンDual Inline Package、サイズ3.0mm×3.5mmの模擬素子を搭載)を成形し、175℃、8時間でポストキュア処理後、高温保管試験(185℃、1000時間)を行い、配線間の電気抵抗値が初期値に対し20%増加したパッケージを不良と判定した。15個のパッケージ中の不良なパッケージ個数の率(不良率)を百分率で示した。単位は%。
(実施例1)
[縮合体の合成]
500mlのセパラブルフラスコに、メチルトリメトキシシラン100gを投入し、蒸留水26gおよびジラウリル酸ブチル錫1gを滴下し、30分攪拌混合し、その後、120℃に加温したオイルバスに浸漬し、蒸留法にて6時間反応して、メチルトリメトキシシランの平均重合度20である縮合体を得た。
[エポキシ樹脂組成物の製造]
ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬社製、商品名NC−3000P)11.8重量部およびビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成社製、商品名MEH−7851)9.8重量部をセパラブルフラスコに取り、120℃に加熱したオイルバスに浸漬し、溶融後、30分攪拌混合した。次いで、これに、メチルトリメトキシシランの平均重合度20である縮合体4.1重量部(組成中のアルコキシシランのSiO2含有率が6.0wt%)を添加し、10分間攪拌混合して均一分散させた溶融混合物を得た。溶融混合物は、セパラブルフラスコからバットに移しかえて、直ちに冷却して固形物とし、これを粉砕した。
次いで、上記で得た溶融混合物の粉砕品と、破砕シリカ(平均粒径15μm)72.5重量部、トリフェニルフォスフィン0.7重量部、エポキシシラン(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.3重量部、カーボンブラック0.5重量部およびカルナバワックス0.4重量部をミキサーを用いて常温で混合した後、表面温度が80℃と20℃の2本ロールを用いて混練し、冷却後粉砕して、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を上記の方法で評価し、その結果を表1に示す。
[縮合体の合成]
500mlのセパラブルフラスコに、メチルトリメトキシシラン100gを投入し、蒸留水26gおよびジラウリル酸ブチル錫1gを滴下し、30分攪拌混合し、その後、120℃に加温したオイルバスに浸漬し、蒸留法にて6時間反応して、メチルトリメトキシシランの平均重合度20である縮合体を得た。
[エポキシ樹脂組成物の製造]
ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬社製、商品名NC−3000P)11.8重量部およびビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(明和化成社製、商品名MEH−7851)9.8重量部をセパラブルフラスコに取り、120℃に加熱したオイルバスに浸漬し、溶融後、30分攪拌混合した。次いで、これに、メチルトリメトキシシランの平均重合度20である縮合体4.1重量部(組成中のアルコキシシランのSiO2含有率が6.0wt%)を添加し、10分間攪拌混合して均一分散させた溶融混合物を得た。溶融混合物は、セパラブルフラスコからバットに移しかえて、直ちに冷却して固形物とし、これを粉砕した。
次いで、上記で得た溶融混合物の粉砕品と、破砕シリカ(平均粒径15μm)72.5重量部、トリフェニルフォスフィン0.7重量部、エポキシシラン(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.3重量部、カーボンブラック0.5重量部およびカルナバワックス0.4重量部をミキサーを用いて常温で混合した後、表面温度が80℃と20℃の2本ロールを用いて混練し、冷却後粉砕して、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を上記の方法で評価し、その結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1の縮合体の合成において、メチルトリメトキシシランとテトラエトキシシランを50/50の比率とした以外は同様にして縮合し、平均重合度が20である縮合体を得て、これを用いたこと以外は、すべて実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、特性評価に供した。
実施例1の縮合体の合成において、メチルトリメトキシシランとテトラエトキシシランを50/50の比率とした以外は同様にして縮合し、平均重合度が20である縮合体を得て、これを用いたこと以外は、すべて実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、特性評価に供した。
(実施例3)
実施例1の縮合体の合成において、メチルトリメトキシシランとテトラエトキシシランの比率を25/75の比率とした以外は同様にして縮合し、平均重合度が20である縮合体を得て、これを用いたこと以外は、すべて実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、特性評価に供した。
実施例1の縮合体の合成において、メチルトリメトキシシランとテトラエトキシシランの比率を25/75の比率とした以外は同様にして縮合し、平均重合度が20である縮合体を得て、これを用いたこと以外は、すべて実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、特性評価に供した。
(実施例4)
実施例1の縮合体の合成において、蒸留水の量を13gに、反応時間を2時間とした以外は同様にして縮合し、メチルトリメトキシシランの平均重合度が4である縮合体を得て、これを用いたこと以外は、すべて実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、特性評価に供した。
実施例1の縮合体の合成において、蒸留水の量を13gに、反応時間を2時間とした以外は同様にして縮合し、メチルトリメトキシシランの平均重合度が4である縮合体を得て、これを用いたこと以外は、すべて実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、特性評価に供した。
(比較例1)
実施例1において、溶融混合物の粉砕品に代えてビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(NC−3000P)15.9重量部およびビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(MEH−7851)9.8重量部を用いた以外は、すべて実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、特性評価に供した。
実施例1において、溶融混合物の粉砕品に代えてビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(NC−3000P)15.9重量部およびビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(MEH−7851)9.8重量部を用いた以外は、すべて実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、特性評価に供した。
(比較例2)
実施例1において、テトラエトキシシランの平均重合度が20である縮合体を用いたこと以外は、すべて実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、特性評価に供した。
実施例1において、テトラエトキシシランの平均重合度が20である縮合体を用いたこと以外は、すべて実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を作製し、特性評価に供した。
表1にまとめた評価結果から明らかなように、本発明によるエポキシ樹脂組成物は、縮合体をを使用しない比較例1に比べて、高温における弾性率の低下が小さく、テトラエトキシシラン縮合体を用いた比較例2に比べて、流動性に優れている。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、成形性及び流動性に優れ、その硬化物は高温での弾性率の保持率が良好であり、これを用いた半導体装置を搭載する、電気・電子機器分野、通信機器分野、コンピューター分野等の多くの産業分野での利用の可能性が考えられる。
。
。
Claims (8)
- 前記シラン化合物は、前記一般式(1)で表される化合物と前記一般式(2)で表される化合物とを、100/0〜20/80の比率の範囲で縮合されたものである請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記シラン化合物と、前記エポキシ樹脂および/または前記硬化剤とを、予め加熱溶融混合して得られる請求項1乃至3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記硬化剤は、一分子内に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有する化合物である、請求項1乃至4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記シラン化合物は、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤およびシラン化合物の合計100重量部に対し、シリカ(SiO2)成分として5〜15重量部の割合で含有する請求項1乃至5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂組成物は、充填剤を含むものである請求項1乃至6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物によって、電子部品を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004101232A JP2005281619A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008133442A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-06-12 | Nippon Shokubai Co Ltd | 樹脂組成物、光学材料、及び、該光学材料の制御方法 |
US20120168968A1 (en) * | 2010-12-29 | 2012-07-05 | Young Kyun Lee | Epoxy resin composition for encapsulating a semiconductor device, method of encapsulating a semiconductor device, and semiconductor device |
US8524841B2 (en) | 2006-09-29 | 2013-09-03 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Curable resin composition, optical material, and method for controlling optical material |
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2004
- 2004-03-30 JP JP2004101232A patent/JP2005281619A/ja active Pending
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