JP2005281556A - 熱硬化性バイオマス樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

熱硬化性バイオマス樹脂組成物およびその成形品 Download PDF

Info

Publication number
JP2005281556A
JP2005281556A JP2004098905A JP2004098905A JP2005281556A JP 2005281556 A JP2005281556 A JP 2005281556A JP 2004098905 A JP2004098905 A JP 2004098905A JP 2004098905 A JP2004098905 A JP 2004098905A JP 2005281556 A JP2005281556 A JP 2005281556A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biomass
biomass resin
resin composition
thermosetting
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004098905A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4402499B2 (ja
Inventor
Youkou You
耀廣 姚
Motonobu Fujimori
源信 藤森
Kaoru Fujimori
薫 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUJI CARBON KK
Original Assignee
FUJI CARBON KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FUJI CARBON KK filed Critical FUJI CARBON KK
Priority to JP2004098905A priority Critical patent/JP4402499B2/ja
Publication of JP2005281556A publication Critical patent/JP2005281556A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4402499B2 publication Critical patent/JP4402499B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】吸湿性や吸水性が低く、吸水後の強度および外観変化が少ないバイオマス樹脂成形品を提供する。また、このような成形品の製造に用いられる熱硬化性バイオマス樹脂組成物を提供する。
【解決手段】フェノール化バイオマス樹脂、硬化剤、および紙基材積層板の粉砕物である充填材からなる熱硬化性バイオマス樹脂組成物、および該熱硬化性バイオマス樹脂組成物からなる成形品である。
【選択図】なし

Description

本発明は、木材などのバイオマスから得られる、成形性、強度物性、耐水性などに優れる熱硬化性樹脂組成物およびその成形品に関する。
フェノール樹脂は安価であり、さらに成形性、機械的特性、耐熱性、電気絶縁性、耐化学薬品性などに優れる特性を有することから、各種成形材料、電気部品、機械部品用途の樹脂として産業上広い分野で用いられている。
成形品の製造に用いられるノボラックタイプのフェノール樹脂は、通常、フェノール類とホルムアルデヒド類を酸性触媒の存在下で加熱反応させることにより製造される。得られる樹脂に、硬化剤、充填材などを配合したのち、加熱硬化させることにより、成形品が得られる。
ところで、ホルムアルデヒド類の代わりに、木粉をフェノール類と反応させることにより、ノボラックタイプのフェノール樹脂と同様に、ヘキサメチレンテトラミンなどにより硬化することのできる樹脂が得られることが知られている。この樹脂の製造には、豊富に存在する木質廃材が使用されるため、ホルムアルデヒド類を使用する必要がないとともに、フェノール類の使用量も大幅に低減することができるので、環境および資源両面において、大いに意義がある。木質廃材とフェノール類とを反応させる方法としては、無触媒高温法(たとえば、特許文献1、特許文献2および特許文献3参照)および酸触媒法(たとえば、特許文献4および特許文献5参照)が報告されている。
無触媒高温法は、耐圧反応装置の使用など設備面で不利であるとともに、反応中に木材の熱分解が起こりやすいために生成物の樹脂収率が低く、樹脂原料としての反応性も低かった。一方、酸触媒法においては、触媒の作用による木材の加溶媒分解および木質成分とフェノール類との反応が主に起こり、フェノール核の導入により高い反応性をもつ樹脂生成物が得られる。したがって、酸触媒法に関しては、多くの研究がなされてきた。
しかしながら、木材などのバイオマスとフェノール類との化学反応(木材のフェノール化)により得られるフェノール化バイオマス樹脂およびその硬化生成物は、バイオマス固有の親水性の影響で、吸水性が強く、吸水による物性、外観の劣化が大きかった。
また、フェノール化バイオマス樹脂の硬化時に添加される充填材としては、成形性、コストおよび廃棄時の処理の容易性などの点より、木粉が一般的に用いられている。しかし、木粉を充填材として用いたフェノール化バイオマス樹脂成形品には、吸湿や吸水により、強度が大きく低下するとともに、成形品表面に充填材が浮かび上がったり、小フクレが発生するなどの問題があった。また、このようなフェノール化バイオマス樹脂には、従来の合成系フェノール/ホルムアルデヒド樹脂に比べて、流動性、成形性が不充分であるという問題点もあった。
特開昭61−261358号公報 特開平3−59035号公報 特開平3−126728号公報 特公昭61−2697号公報 特願平2−175578号公報
本発明は、吸湿性や吸水性が低く、吸水後の強度および外観変化が少ないバイオマス樹脂成形品を提供することを目的とする。また、本発明は、このような成形品の製造に用いられる熱硬化性バイオマス樹脂組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、木粉を充填材として用いたバイオマス樹脂成形品の吸湿性および吸水性の原因を検討した。その結果、成形品の耐水性低下の原因は、親水性のバイオマス樹脂を介して成形品内部に浸透した水分を充填材である木粉が吸収し、木粉が吸湿/吸水により膨張するため、成形品の外面に木粉粒子の浮かび上がりやフクレが発生するとともに、成形品の強度物性が低下するということがわかった。
また、木粉を充填材として用いたバイオマス樹脂の流動性が不充分である原因については、バイオマス樹脂が、木粉などのバイオマス物質から調製されているため、充填材である木粉との親和性が高く、バイオマス樹脂が容易に木粉の内部に浸透し、その分流動性を発現させる成形材料中の有効樹脂量が低減するため、成形材料の流動性および成形加工性の低下につながることも見出した。
さらに研究を重ねた結果、熱硬化性樹脂を含む紙基材積層板の粉砕物を充填材として用いると、成形品の吸水性が大幅に減少し、吸水後の強度物性の変化および外観の変化とも著しく低減することを見出した。また、このような紙基材積層板の粉砕物を使用することにより、バイオマス樹脂成形材料の流動性、成形性も大きく向上することも見出し、本発明にいたったものである。
すなわち、本発明は、フェノール化バイオマス樹脂、硬化剤、および紙基材積層板の粉砕物である充填材からなる熱硬化性バイオマス樹脂組成物に関する。該熱硬化性バイオマス樹脂組成物は成形性が良好であり、また、該熱硬化性バイオマス樹脂組成物を用いることにより、耐水性および吸水後の外観とも良好な成形品を得ることができる。
フェノール化バイオマス樹脂が、酸触媒の存在下、バイオマス物質をフェノール類でフェノール化させることにより得られる生成物であることが好ましい。
また、フェノール化バイオマス樹脂が、酸触媒および乾性油の存在下、バイオマス物質をフェノール類でフェノール化させることにより得られる生成物を含むことが、より好ましい。乾性油により、一層成形性および耐水性の優れたバイオマス樹脂組成物を得ることができる。
乾性油が、桐油、亜麻仁油およびカシュー油からなる群より選択される1種以上の物質であることが、さらに耐水性向上効果が大きいために、好ましい。
また、バイオマス物質が、リグノセルロースであることが、安価で入手しやすいとともに、得られるバイオマス樹脂の性能が優れているために、好ましい。
紙基材積層板中の熱硬化性樹脂の含有量が、該紙基材積層板の25重量%以上であることが、耐水性向上効果が大きいために、好ましい。
充填材の粒径が150μm以下であることが、強度物性が優れ、かつ外観が美観な成形品を得られるために、好ましい。
さらに、本発明は、前記熱硬化性バイオマス樹脂組成物からなる成形品に関する。該成形品は、耐水性に優れ、吸水後の物性、外観ともに良好である。
本発明のバイオマス樹脂組成物を用いることにより、成形性や強度物性に優れ、吸湿や吸水による性能低下および外観変化の少ない成形品を得ることができる。本発明の成形品は、優れた強度物性および耐水性を有するので、とくに、機械・自動車部品、漆器、食器などの日用雑貨、家庭雑貨などの用途に効果を発揮するものである。
本発明の熱硬化性バイオマス樹脂組成物は、フェノール化バイオマス樹脂、硬化剤、および紙基材積層板の粉砕物である充填材からなる熱硬化性バイオマス樹脂組成物である。
本発明において、フェノール化バイオマス樹脂とは、バイオマス物質とフェノール類とを化学反応させて得られる生成物であり、バイオマス物質自体の分解物、またはバイオマス物質由来成分とフェノール類との結合体などを含む。
本発明で用いられるバイオマス物質としては、とくに限定されるものではないが、たとえば、樹木、竹、ケナフ、バガス、稲わらなどのリグノセルロース物質およびこれらに由来する木材繊維、木材チップ、単板くず、パルプ類、古紙などの紙;米、小麦、トウモロコシなどの穀類、ジャガイモ、サツマイモなどの芋類またはこれらの加工製品としてのデンプン;ショ糖、ブドウ糖などの糖類などがあげられる。これらの中では、原料の豊富さ、原料品質の安定性および生成樹脂の耐水性の面から、木材を主とするリグノセルロース物質がより好ましい。リグノセルロース物質の中では、木材はその入手の容易さおよび品質の安定性から、さらに好ましい。バイオマス物質の形状はとくに限定されるものではないが、作業性および処理速度の面から適宜粉砕されたものが好ましい。
本発明で用いられるフェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、ビスフェノールA、ハイドロキノン、レゾルシノール、アルキルレゾルシノール、アルキルフェノールなどのフェノール性水酸基を有する化合物があげられる。これらは、1種で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中では、コストおよび反応性の面でフェノールが好ましい。
また、バイオマス物質とフェノール類との反応(フェノール化反応)には、各種の添加剤、変性剤を併用してもよい。たとえば、反応系の粘度を調整するためのトルエン、キシレンなどの溶媒類や、フェノール化バイオマス樹脂の融点を低減させるためのベンジルアルコールなどの反応性物質などを用いることができる。
バイオマス物質のフェノール化反応は、バイオマス物質の主要構成成分である炭水化物、リグニンなどの分子内結合が種々な度合で開裂し、その生成物に、さらにフェノール類の導入が行なわれるものである。この結果得られる生成物は熱可塑性を有し、高い反応性を示す。バイオマス物質のフェノール化反応は、触媒なしで、単にバイオマス物質とフェノール類とを加熱することによっても進行するが、この場合には、200〜250℃といったかなり高い温度が必要となる。また、このような高温条件では、フェノール化反応と同時にバイオマス物質の熱分解も激しく起こるので、フェノール化バイオマス樹脂の収率が低く、生成物の反応性も低い。バイオマス物質のフェノール化反応をより容易かつ選択的に起こさせるためには、硫酸、塩酸、リン酸などの鉱酸、トルエンスルホン酸、フェノールスルホン酸などの有機酸、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、三フッ化ホウ素などのルイス酸などの酸の存在下で反応させることが好ましい。酸の存在下でのフェノール化反応は、100〜180℃の温度で行なうことが好ましい。100℃未満では、フェノール化反応に長時間を要し、実用的ではない。180℃をこえると、バイオマス物質の高温熱分解反応が激しくなり、反応生成物の反応性が低下するとともに、収率が低下する傾向がある。
バイオマス物質のフェノール化反応において、フェノール類は、バイオマス物質に対して、重量比で好ましくは0.5〜10倍、より好ましくは1〜5倍、さらに好ましくは1.5〜4倍用いられる。0.5倍未満では、バイオマス物質を充分にフェノール化させることができず、反応生成物の熱可塑性と反応性が不充分になる傾向がある。10倍をこえると、反応には問題がないが、生成するフェノール化バイオマス樹脂の収率が低くなるので作業効率上好ましくない。
バイオマス物質のフェノール化反応を酸触媒の存在下で行なう場合、酸触媒は、バイオマス物質100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.2〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部用いられる。酸触媒量が0.1重量部未満では、充分な触媒効果が得られず、反応生成物の熱可塑性と反応性が不充分となる傾向がある。20重量部をこえると、バイオマス物質の高分子化、架橋反応が起こり、熱流動性が低下する傾向がある。
バイオマス物質のフェノール化反応の反応時間は、とくに限定されるものではないが、要求されるバイオマス物質の反応率、フェノール化バイオマス樹脂の流動性および反応性に応じて、10〜300分の範囲にすればよい。
バイオマス物質のフェノール化反応においては、必ずしもバイオマス物質を100%反応させる必要はなく、未反応のバイオマス物質が、未反応残渣としてバイオマス樹脂中に残留していてもよい。未反応残渣の量は、反応後、得られるフェノール化バイオマス樹脂をメタノールに溶解し、ろ過により不溶解分を分離したのち、乾燥、秤量することにより測定される。この未反応残渣は、通常、バイオマス樹脂から分離する必要がなく、充填材として使用してよい。しかし、反応生成物中の樹脂率を高めるとともに、成形品の耐水性を高めるために、フェノール化反応は、フェノール化バイオマス樹脂中の未反応残渣量が、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下になるまで行なわれる。
本発明においては、フェノール化バイオマス樹脂の耐水性を向上させるとともに、流動性を向上させるために、バイオマス物質のフェノール化反応を、乾性油の存在下で行なうことが好ましい。乾性油とフェノール類または乾性油とフェノール化バイオマス樹脂との反応により、変性による効果を得ることができる。
使用できる乾性油は、とくに限定されるものではなく、桐油、亜麻仁油、大豆油、菜種油、脱水蓖麻子油、カシュー油などの天然乾性油、または脂肪族不飽和結合を有する合成乾性油などがあげられる。これらの中でも、桐油、亜麻仁油、カシュー油は安価で入手しやすいとともに、耐水性向上効果も優れているので、とくに好ましい。
乾性油の配合量は、バイオマス物質100重量部に対して10〜300重量部であることが好ましく、20〜200重量部であることがより好ましい。配合量が10重量部未満では、耐水性向上効果が不充分であり、300重量部をこえると、バイオマス樹脂の反応性や耐熱性などの物性が低下する傾向がある。
乾性油とフェノール類または乾性油とフェノール化バイオマス樹脂との反応は、酸性条件下で70〜180℃、より好ましくは80〜160℃で行なわれる。乾性油がフェノール化バイオマス樹脂と分離することなく、全体が均一な混合物になるように反応すればよいため、反応時間はとくに限定されるものではなく、通常30〜180分でよい。
フェノール類とバイオマス物質との反応系に、乾性油を添加する時期は、とくに限定されるものではなく、フェノール類とバイオマス物質との反応前、反応中または反応後のいずれでもよい。木材などのバイオマス物質のフェノール化反応は、通常硫酸、フェノールスルホン酸などの強酸の存在下、100℃以上の温度下で行なわれるため、乾性油による変性も、同条件下、バイオマス物質のフェノール化反応と並行して行なうことができる。また、先に乾性油とフェノール類とを反応させてから、バイオマス物質を加えて引き続きフェノール化反応を行なってもよい。さらに、バイオマス物質のフェノール化反応後に乾性油を添加し、より穏やかな条件下で反応させることもできる。乾性油の反応は、酸性条件下で行なう必要がある。したがって、バイオマス物質のフェノール化(バイオマス液化)に硫酸やフェノールスルホン酸などの強酸が使われている場合には、乾性油の反応のために、さらに酸を添加しなくても充分であるが、場合によっては、硫酸やトルエンスルホン酸などの酸をさらに添加して、乾性油を反応させればよい。
本発明においては、フェノール化バイオマス樹脂を調製したのち、反応系内に通常未反応の遊離フェノール類が存在する。多量の遊離フェノール存在下では、フェノール化バイオマス樹脂の成形性、物性が低下するので、遊離フェノールは除去することが好ましい。遊離フェノールの除去方法は、とくに限定されるものではなく、水洗、溶剤抽出、水蒸気蒸留、減圧蒸留などの方法を用いて除去することができるが、減圧蒸留法が、作業性およびコストの面において好ましい。減圧蒸留は、通常温度120〜200℃、圧力20〜100mmHg(2.6×10-3〜1.3×10-2MPa)の条件下で行なうことができる。減圧蒸留による精製後のバイオマス樹脂中の遊離フェノール量は、とくに限定されるものではないが、5%以下にすることが好ましく、2%以下にすることがより好ましい。
得られるフェノール化バイオマス樹脂の軟化点は、80〜120℃であることが好ましく、85〜110℃であることがより好ましい。軟化点が80℃未満では流れ性が高すぎて成形しにくい傾向があり、120℃をこえると流れ性が不充分で成形不良となる傾向がある。
本発明の熱硬化性バイオマス樹脂組成物に用いられる硬化剤としては、ヘキサメチレンテトラミン、エポキシ樹脂などがあげられるが、ヘキサメチレンテトラミンは反応性に優れるとともに安価であるので、より好ましい。たとえば、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを用いる場合、ヘキサメチレンテトラミンの配合量は、フェノール化バイオマス樹脂100重量部に対し、12〜25重量部であることが好ましい。ヘキサメチレンテトラミンの配合量が12重量部未満では、バイオマス樹脂組成物の硬化時間が長くなって生産性が低下するとともに、成形品の物性が低下する傾向がある。また、ヘキサメチレンテトラミンの配合量が25重量部をこえると、硬化反応中に多量のガスが発生して硬化物中に欠陥が生じ、同様に、成形品の物性が良好でないおそれがある。また、反応速度が速すぎ、成形不良になる傾向がある。
本発明のバイオマス樹脂組成物に用いられる充填材は、紙基材積層板の粉砕物である。紙基材積層板としては、化粧板、電気機器や電子機器などに利用されるプリント配線板の基板、配線板などに穴あけするときに使用されるあて板などがあげられる。紙基材積層板は、紙基材にフェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などを主成分とした熱硬化性樹脂組成物を含浸してプリプレグを作製し、このプリプレグを加熱加圧して樹脂を硬化させて得られる積層板である。紙基材としては、クラフト紙、リンター紙またはそれらの混抄紙などがあげられる。使用できる積層板の種類は、とくに限定されるものではないが、熱硬化性樹脂組成物の主成分がフェノール樹脂またはメラミン樹脂であり、かつ紙基材積層板重量の25%以上、好ましくは30重量%以上が樹脂成分であることが、紙基材積層板の粉砕性および粉砕物の耐水性が良好である点より、好ましい。
紙基材積層板の粉砕物の粒径は、好ましくは150μm以下である。粒径が150μmをこえると、バイオマス樹脂組成物を成形して得られる成形品が粗く、外観の美観が低下するとともに、強度物性も低下する傾向がある。
バイオマス樹脂組成物中の紙基材積層板の粉砕物の配合量は、フェノール化バイオマス樹脂100重量部に対し、60〜150重量部が好ましい。粉砕物が60重量部未満では、成形品の物性が低下する傾向があり、また、粉砕物が150重量部をこえると、成形の際の流動性が低下する傾向がある。
本発明のバイオマス樹脂組成物には、フェノール化バイオマス樹脂、硬化剤、充填材以外に、必要に応じて、無機充填材、硬化促進剤、離型剤、着色剤などを添加することもできる。無機充填材としては、炭酸カルシウム、タルクなどが、硬化促進剤としては、水酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどが、離型剤としては、たとえば、脂肪族系ステアリン酸エステル、ステアリン酸の金属塩などが、着色剤としては、たとえば、顔料、ジアゾ化合物、カーボンブラックなどがあげられる。これらの配合量は、とくに限定されるものではなく、通常のフェノール樹脂成形材料に使われる範囲で配合すればよい。
本発明の熱硬化性バイオマス樹脂組成物は、フェノール化バイオマス樹脂、硬化剤、充填材および必要な添加剤などを混合して、成形用コンパウンドとして得ることができる。たとえば、フェノール化バイオマス樹脂、硬化剤、充填材および必要な添加剤などをミキサー、ブレンダーなどで均一に混合したのちに、80〜100℃に調整された熱ロール機または二軸混練機などで加熱混練し、室温に戻して粉砕することにより、成形用コンパウンドとすることができる。なお、加熱混練せず、室温で混合のみする方法、またはメタノールなどの溶媒を使用して、ミキサーなどを用いて各成分を湿式混合し、混合後に乾燥するといった方法を使用しても、成形用コンパウンドを得ることができる。
本発明の熱硬化性バイオマス樹脂組成物から得られる成形用コンパウンドを成形することにより、本発明の成形品を製造することができる。成形方法は、とくに限定されるものではなく、従来公知のさまざまな樹脂成形手段によって成形することができる。樹脂成形手段としては、たとえば、圧縮成形、射出成形、トランスファー成形などをあげることができる。成形条件としては、成形温度160〜190℃、成形圧力50〜250kgf/cm2(4.9〜24.5MPa)、成形時間1〜10分の範囲で、成形品の形状および肉厚などに応じて適宜選択することができる。
本発明の成形品は、機械、自動車、電気・電子、通信機器などの部品、合成漆器などの雑貨などの用途に用いられる。
以下に本発明を詳しく説明するために実施例を示すが、これらをもって本発明を限定するものではない。
製造例1
撹拌器、温度計、還流コンデンサーおよび仕込口を備えたセパラブルフラスコに、まず100重量部の乾燥米マツ木粉を仕込み、ついで1重量%の硫酸を含有するフェノール300重量部を添加し、さらに20重量部のベンジルアルコールを添加した。添加終了後、撹拌を続けながら145〜150℃で還流下2時間反応させた。つぎに酸化マグネシウムで中和し、減圧にして最高160℃の温度で未反応フェノールを溜去したところ、遊離フェノール0.2%、軟化点94.6℃のバイオマス樹脂(1)が220重量部が得られた。未液化木粉残渣量は1.2%であった。
製造例2
撹拌器、温度計、還流コンデンサーおよび仕込口を備えたセパラブルフラスコに、まず100重量部の乾燥米マツ木粉を仕込み、ついで1重量%の硫酸を含有するフェノール300重量部を添加した。添加終了後、撹拌を続けながら145〜150℃で還流下1時間反応させたのち、桐油(ナカライテスク(株)提供)100重量部を添加して、同温度でさらに60分反応させた。次に、酸化マグネシウムで中和したのち、減圧にして最高160℃の温度まで未反応フェノールを留去したところ、遊離フェノール0.8%、軟化点96.6℃のバイオマス樹脂(2)が336重量部が得られた。未液化木粉残渣量は1.7%であった。
実施例1
バイオマス樹脂(1)100重量部に対して、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミン(三菱化学(株)製)15重量部、硬化促進剤として水酸化カルシウム4重量部、離型剤としてステアリン酸亜鉛2重量部を添加してミックスマラー(新東工業(株)製)で混合したのち、充填材として粒径が150μm以下の化粧板粉砕物(三州フリット(株)製、フェノール樹脂とメラミン樹脂との合計含有量は35重量%)120重量部を添加混合した。得られた混合物をL/D=24の2軸混練機(東芝機械(株)製)を用いて100℃、60rpmで混練したのち、室温まで冷却し、パワーミルで粉砕して成形用バイオマス樹脂組成物を得た。
実施例2
バイオマス樹脂(1)に代えてバイオマス樹脂(2)を用いた以外は、実施例1と同様にしてバイオマス樹脂組成物を得た。
実施例3
充填材である化粧板粉砕物の配合量を100重量部にした以外は、実施例2と同様にしてバイオマス樹脂組成物を得た。
実施例4
充填材である化粧板粉砕物の配合量を140重量部にした以外は、実施例2と同様にしてバイオマス樹脂組成物を得た。
実施例5
充填材として、最大粒径が250μmの化粧板粉砕物(三州フリット(株)製、フェノール樹脂とメラミン樹脂との合計含有量は35重量%)を用いた以外は、実施例1と同様にしてバイオマス樹脂組成物を得た。
比較例1
充填材として、化粧板粉砕物に代えて木粉(セルロシンNo.100、(株)カジノ製)を用いた以外は、実施例1と同様にしてバイオマス樹脂組成物を得た。
比較例2
バイオマス樹脂(1)に代えてバイオマス樹脂(2)を用いた以外は、比較例1と同様にしてバイオマス樹脂組成物を得た。
実施例1〜5および比較例1〜2で得られたバイオマス樹脂組成物の成形性を、円板流れを測定することにより評価した。また、得られたバイオマス樹脂組成物から作製される成形品の耐水性、耐煮沸性、曲げ強度、曲げ弾性率および破断ひずみを評価した。評価方法は以下のとおりとし、評価結果を表1に示した。
<試験片の作製>
圧縮成形用金型およびホットプレスを用いて、175℃、300kgf/cm2(29.4MPa)で5分間加熱加圧成形することにより、JISK6911−1995規格に準じた試験片(4mm×10mm×100mm)を作製する。
<円板流れ>
バイオマス樹脂組成物の円板流れを、JISK6911−1995に準じて測定する。
<耐水性>
試験片を23℃の水中に72時間浸漬し、浸漬前と浸漬後の重量変化率、および浸漬後の外観で評価する。外観については、次の評価基準で評価する。
○: 光沢があり、かつフクレなどがない。
△: 光沢がなくなったり、充填材の浮かび上がりがある。
×: 小フクレが発生している。
<耐煮沸性>
試験片を1時間煮沸し、煮沸前と煮沸後の重量変化率を測定するとともに、煮沸後の試験片を70℃の送風乾燥器で乾燥した後の曲げ強度保持率を測定する。また、煮沸後の試験片の外観も観察し、評価する。外観については、次の評価基準で評価する。
○: 光沢があり、かつフクレなどがない。
△: 光沢がなくなったり、充填材の浮かび上がりがある。
×: 小フクレが発生している。
<曲げ強度、曲げ弾性率、曲げ破断ひずみ>
JISK6911−1995に準じて行なう。
表1に示したとおり、いずれの実施例で得られるバイオマス組成物を用いた場合も、成形品の物性は良好であり、かつ耐水性、耐煮沸性も良好であった。とくに桐油を用いて変性させたバイオマス樹脂(2)を用いた成形品は、耐水性、曲げ強度、破断ひずみがさらに高かった。円板流れ性については、実施例4の充填材を多く含有したもの以外は100mm以上と良好であった。実施例4で得られたものについても、円板流れ性は93mmであるので、成形性は充分であった。
実施例5では、充填材として、粒径の大きい化粧板粉砕物を使用した。得られた成形品は、表面から充填材粒子が見られるなど美観性に欠けるものであった。また、強度物性面においても、低下傾向が認められた。浸漬吸水率および煮沸吸水率に関しては、実施例1〜4に類似した値を示したが、煮沸後の強度保持率は83.6%と低かった。これは形状の大きな充填材の影響と考えられる。
一方、充填材として木粉を用いた比較例1の成形品は、72時間水浸漬による吸水率が2.86%であり、充填材として化粧板粉砕物を用いた実施例1〜4の4倍以上であった。72時間水浸漬後、成形品の表面には、充填材である木粉が浮かび上がっていた。1時間煮沸後の吸水率は2.29%と高く、曲げ強度も煮沸前の75.2%と大きく低下した。また、比較例1で得られたバイオマス樹脂組成物の円板流れは85mmであり、圧縮成形には、とくに問題はないが、実施例1〜5と比べると劣っていた。
比較例2では、耐水性を向上させたバイオマス樹脂2を用いた。比較例1と比べると、円板流れ、曲げ強度、耐水性など、すべての特性が向上したが、充填材として化粧板粉砕物を使用した実施例2と比べると、吸水率が高く、1時間煮沸後の強度保持率は82.4%と、かなり劣っている。煮沸後の外観に関しても、充填材である木粉が成形品表面に浮かび上がっている様子が見られる。
Figure 2005281556
以上の結果より、紙基材積層板の粉砕物を、フェノール化バイオマス樹脂の充填材とすることにより、熱硬化性バイオマス樹脂組成物の成形性、該熱硬化性バイオマス樹脂組成物から得られる成形品の物性および耐水性が大きく向上することがわかった。

Claims (8)

  1. フェノール化バイオマス樹脂、硬化剤、および紙基材積層板の粉砕物である充填材からなる熱硬化性バイオマス樹脂組成物。
  2. フェノール化バイオマス樹脂が、酸触媒の存在下、バイオマス物質をフェノール類でフェノール化させることにより得られる生成物である請求項1記載の熱硬化性バイオマス樹脂組成物。
  3. フェノール化バイオマス樹脂が、酸触媒および乾性油の共存下、バイオマス物質をフェノール類でフェノール化させることにより得られる生成物を含む請求項1または2記載の熱硬化性バイオマス樹脂組成物。
  4. 乾性油が、桐油、亜麻仁油およびカシュー油からなる群から選択される1種以上の物質である請求項3記載の熱硬化性バイオマス樹脂組成物。
  5. バイオマス物質が、リグノセルロースである請求項1、2、3または4記載の熱硬化性バイオマス樹脂組成物。
  6. 紙基材積層板が、熱硬化性樹脂を該紙基材積層板の25重量%以上含有する請求項1、2、3、4または5記載の熱硬化性バイオマス樹脂組成物。
  7. 充填材の粒径が150μm以下である請求項1、2、3、4、5または6記載の熱硬化性バイオマス樹脂組成物。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7記載の熱硬化性バイオマス樹脂組成物からなる成形品。
JP2004098905A 2004-03-30 2004-03-30 熱硬化性バイオマス樹脂組成物およびその成形品 Expired - Fee Related JP4402499B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004098905A JP4402499B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 熱硬化性バイオマス樹脂組成物およびその成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004098905A JP4402499B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 熱硬化性バイオマス樹脂組成物およびその成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005281556A true JP2005281556A (ja) 2005-10-13
JP4402499B2 JP4402499B2 (ja) 2010-01-20

Family

ID=35180298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004098905A Expired - Fee Related JP4402499B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 熱硬化性バイオマス樹脂組成物およびその成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4402499B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009167306A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Panasonic Corp モールド材およびモールド成形体
JP2015048360A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 住友ベークライト株式会社 リグニン樹脂組成物、樹脂成形体および成形材料
JP2017082056A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 株式会社白石バイオマス バイオマスフェノール液化樹脂
WO2018169840A1 (en) * 2017-03-16 2018-09-20 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Wet friction material having increased pressure cycle life

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009167306A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Panasonic Corp モールド材およびモールド成形体
JP2015048360A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 住友ベークライト株式会社 リグニン樹脂組成物、樹脂成形体および成形材料
JP2017082056A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 株式会社白石バイオマス バイオマスフェノール液化樹脂
WO2018169840A1 (en) * 2017-03-16 2018-09-20 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Wet friction material having increased pressure cycle life
US10260584B2 (en) 2017-03-16 2019-04-16 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Wet friction material having increased pressure cycle life

Also Published As

Publication number Publication date
JP4402499B2 (ja) 2010-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hussin et al. Latest advancements in high-performance bio-based wood adhesives: A critical review
US11505655B2 (en) Modified lignin manufacturing method, modified lignin, and modified lignin-including resin composition material
KR102678222B1 (ko) 레졸 페놀 수지, 상기 수지의 합성 방법 및 이의 용도
JP3911614B2 (ja) バイオマス樹脂組成物、その製造方法および該バイオマス樹脂組成物からなる成形材料
EP0693090A1 (en) Lignin-based formulations for wood composites
US9458298B2 (en) Methods for making lignocellulose containing composite products
US5260405A (en) Lignin modified binding agents
JP2023024830A (ja) 改質リグニン及び改質ポリフェノールの製造方法、並びに改質リグニンを用いた樹脂組成材料
WO2012046482A1 (ja) リグニン添加熱硬化性樹脂
AU4596193A (en) Lignin in wood composites
Qiao et al. Preparation and characterization of a Phenol-formaldehyde resin Adhesive obtained From Bio-ethanol Production residue
US7276591B2 (en) Biomass resin composition, process for preparing the same and molding material using the biomass composition
Shah et al. Effect of alkali treated walnut shell (Juglans regia) on high performance thermosets. Study of curing behavior, thermal and thermomechanical properties
JP7215046B2 (ja) フェノール変性リグニン樹脂を含有する樹脂材料の製造方法、それを用いた構造体の製造方法
JP4402499B2 (ja) 熱硬化性バイオマス樹脂組成物およびその成形品
JP2020050814A (ja) フェノール変性リグニン樹脂を含む樹脂材料、それを用いたフェノール変性リグニン樹脂組成物および構造体
JP5920069B2 (ja) リグニン樹脂組成物およびリグニン樹脂成形材料
US20220119575A1 (en) Method for producing polyphenol derivative, polyphenol derivative, and polyphenol derivative-containing resin composition material
JP6163761B2 (ja) 樹脂組成物および樹脂成形体
JP2015048361A (ja) リグニン樹脂組成物、樹脂成形体、プリプレグおよび成形材料
JP6624884B2 (ja) バイオマスフェノール液化樹脂
STUECKER et al. Organosolv Lignin in Phenol-Formaldehyde Resins-Effect of Molecular Weight and Lignin Methylolation
CN117120498A (zh) 木质素改性酚醛清漆型酚醛树脂及其制造方法以及成型材料、树脂组合物和磨具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090804

A521 Written amendment

Effective date: 20090821

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20090929

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091029

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

R255 Notification of exclusion from application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R2525

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees