JP2005281460A - リワーク性が優れた粘着剤および粘着フイルム - Google Patents

リワーク性が優れた粘着剤および粘着フイルム Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス表面などに貼付したとき、リワーク性(貼り直し性)があり、しかも製造工程が終了した頃、あるいは流通段階など経時後、粘着力の上昇により強固で安定した粘着力を示す粘着剤およびそれを使用した粘着フイルムを提供する。
【解決手段】アルキル基の炭素数が3〜8であるアルキル(メタ)アクリレート37〜83質量部と、メチルアクリレート7〜20質量部と、エチルアクリレート10〜30質量部と、カルボキシル基含有ビニルモノマー0.5〜10質量部と、ヒドロキシル基含有アルキル(メタ)アクリレート0.05〜3質量部とを含む100質量部の混合モノマー成分を溶液重合した共重合体組成物100質量部に対して、シランカップリング剤0.05〜3.0質量部を添加した粘着剤を基材フイルムに塗布する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粘着剤およびそれを基材フイルム表面に塗布した粘着フイルムに関し、さらに詳しくは、ガラス表面など無機質表面への粘着フイルムとして使用する場合、リワーク性(貼り直し性)があり、しかも経時後は、強固で安定した粘着力を示す粘着剤およびそれを基材フイルムに塗布した粘着フイルムに関する。
例えば、ディスプレイ装置の前面板などガラスを使用した工業製品の被着体表面に粘着フイルムを貼付して種々の特性を付与することが多い。粘着フイルムを被着体表面に貼付する際、貼付する位置決めが必ずしも正確に定まるとは限らず、仮に位置がずれた場合は、一旦剥離して、正しい位置を狙って再度貼付することになる。上記の剥離の際、貼付直後の粘着力が強すぎる場合は、基材フイルム自体が引き伸ばされて引っ張りじわを生じ、再貼付した粘着フイルムの皺の原因となる。
上記の問題点を回避するために、粘着フイルムの初期粘着力を、剥離する際にフイルム自体が伸びない程度に非常に低く設定した場合は、通常、当該工業製品を製造したり、製品として出荷した後の流通段階でわずかな力により剥離してトラブルとなり易い。本発明者らは、かかる問題点を避けるため、貼付作業工程で貼付した当初は容易に剥離できる程度の小さ粘着力を呈し、従って貼り直し性即ちリワーク性が優れ、且つ製造工程が終了した頃、あるいは流通段階など経時後は粘着力上昇により強固で安定した粘着力を示す粘着剤およびこれを基材フイルムに塗布した粘着フイルムを求め、種々検討した結果、本発明に想到したものである。
なお、特許文献1には、アクリル系粘着剤にシランカップリング剤を配合した装飾用粘着シートが記載されている。この粘着シートは、ガラス板に貼り付けて使用され、高温高湿下で剥がれを起こさず且つ再剥離可能な装飾用粘着シートを目標としたものであり、その目標とする粘着力は、実施例に記載されているように、40℃環境下において3ヶ月経過後の粘着力水準が950及び1105g重/25mm(=約3.7及び4.3N/cm)であり、再剥離性を求めるため経過後の粘着力が比較的小さいものである。
特開平07−003221号公報
本発明は、ガラス表面など無機質表面への粘着フイルムとして使用する場合、リワーク性(貼り直し性)があり、しかも経時後は、強固で安定した粘着力を示す粘着剤およびそれを基材フイルムに塗布した粘着フイルムを提供することにある。
本発明の第一の要旨は、アルキル基の炭素数が3〜8であるアルキル(メタ)アクリレート37〜83質量部と、メチルアクリレート7〜20質量部と、エチルアクリレート10〜30質量部と、カルボキシル基含有ビニルモノマー0.5〜10質量部と、ヒドロキシル基含有アルキル(メタ)アクリレート0.05〜3質量部とを含む100質量部の混合モノマー成分を溶液重合した共重合体組成物に対して、シランカップリング剤0.05〜3.0質量部を添加した粘着剤であって、これを基材フイルムに塗布したものを23℃条件下において、ガラス面に貼付して5分後の初期粘着力が3〜4N/cmであり、24時間経過後の粘着力が10N/cm以上であることを特徴とするリワーク性が優れた粘着剤に存する。
そして本発明の第二の要旨は、上記の粘着剤を基材フイルムに塗布してなる粘着フイルムに存する。
本発明の粘着フイルムは、粘着剤層中のアクリル系共重合体組成物に基づく粘着力が低水準であるため、ガラス表面など無機質表面への粘着フイルムとして使用する場合、貼付した当初は剥離しても基材フイルムの伸びによる引っ張りじわは生じないで容易に剥離でき、従って、剥離後再度貼付しても皺が生じず、すなわち、リワーク性(貼り直し性)があり、しかも製造工程が終了した頃、あるいは流通段階など経時後、例えば24時間後は、高温処理しなくとも、上記のアクリル系共重合体のモノマー成分とシランカップリング剤の相互作用による粘着力の上昇により強固で安定した粘着力を示す。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の粘着剤は、アルキル基の炭素数が3〜8であるアルキル(メタ)アクリレート(以下、アクリレート及び/又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと表す。)と、メチルアクリレートと、エチルアクリレートと、カルボキシル基含有ビニルモノマーと、ヒドロキシル基含有アルキル(メタ)アクリレートとを含む混合モノマー成分を溶液重合した共重合体組成物に対して、シランカップリング剤を添加して得られる。
上記のアルキル基の炭素数が3〜8であるアルキル(メタ)アクリレートは、粘着剤の主成分であり、かかるモノマーとしては、例えば、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。かかるモノマーの配合量は、共重合に供される混合モノマー成分100質量部の内、通常37〜83質量部、好ましくは52〜79質量部とされる。
また、上記のメチルアクリレートは、粘着剤の密着性を向上させるのに有効であり、かかるメチルアクリレートの配合量は7〜20質量部、好ましくは7.5〜15質量部とされる。また、上記のエチルアクリレートは粘着剤の粘着性を向上させるのに有効であり、かかるエチルアクリレートの配合量は通常10〜30質量部、好ましくは12.5〜25質量部である。
また、上記のカルボキシル基含有ビニルモノマーは粘着力の向上に有効であり、かかるカルボキシル基含有ビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水フマル酸などが挙げられ、これらの2種以上を併用してもよい。これらのモノマーの配合量は、通常0.5〜10質量部、好ましくは1〜6質量部とされる。
また、上記のヒドロキシル基含有アルキル(メタ)アクリレートは、後工程で添加される架橋剤と併用されて粘着剤の凝集性の向上に有用であり、かかるヒドロキシル基含有アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、アルキル基部分の炭素数が1〜12のものが好ましく、例えば、1−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等があげられる。これらのモノマーの配合量は、通常0.05〜3質量部であり、好ましくは0.1〜2.0質量部とされる。
前記の混合モノマーを構成する各モノマーは、反応溶液中で混合され、有機溶媒に溶解して重合用溶液とされ、溶液重合により共重合体組成物とされる。上記の重合反応容器は、通常、還流装置、攪拌装置、不活性ガス供給管、および温度計を装着することができるものが使用される。係る反応容器としては、実験室においては、例えば四口の丸底フラスコが挙げられる。また、上記の有機溶媒としては、公知のものが使用されるが、例えば、n−ペンタン、トルエン、ベンゼン、n−ヘキサン、ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等、及びこれらの混合物が挙げられ、通常、酢酸エチル、トルエンなどが汎用される。必要により本発明の目的に支障がない範囲でメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類を10質量%程度以下の範囲で混合することができる。上記の重合用溶液のモノマー成分の濃度は、通常20〜70質量%、好ましくは30〜50質量%とされる。
上記の溶液重合においては、反応を促進するために重合開始剤を併用することができる。上記の重合開始剤としては、公知のものを使用することができるが、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、クメンパーオキサイド等のパーオキサイド類、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等のアゾ化合物などを例示することができる。
上記の重合反応条件は、特に限定されるものではないが、通常、反応系内を不活性ガスで置換し、反応温度は、溶媒の還流温度条件の下に行われる。例えば有機溶媒として酢酸エチルを使用した場合は約77℃である。上記の不活性ガスとしては、経済性の観点から、通常、窒素ガスが汎用される。反応時間は通常8時間程度続けられる。なお、上記の重合反応は、通常、生成する共重合体の質量平均分子量が80万〜120万となるように調節される。かかる調節は、随時反応液成分をモニターしつつ、溶液濃度、重合開始剤添加量、連鎖移動剤添加量、反応温度、反応時間などの条件を調節して行うことができる。
上記の重合により得られる共重合体組成物を粘着剤として使用する場合は、必要によりさらに有機溶媒を追加して、例えば20〜40質量%程度に希釈される。そして、上記の共重合組成物溶液には、さらに、シランカップリング剤が添加され、好ましくは、さらに架橋剤が併用される。
上記のシランカップリング剤は、一般式RSiXと表される化学構造を有し、同一分子中に、有機材料と結合しうる置換基をもつ有機官能性基Rと、無機材料と反応しうる加水分解性基Xとをもっている化合物である。上記のRとしては、ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基などをもつ有機官能性基が挙げられる。また、上記のXとしては、塩素や、メトキシ基およびエトキシ基などのアルコキシ基などが挙げられる。そして上記のシランカップリング剤としては、特に制限されるものではないが、具体的には、例えば、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。これらのシランカップリング剤の添加量は、通常、上記の共重合体100質量部当たり0.05〜3.0質量部、好ましくは0.15〜1.5質量部、さらに好ましくは0.3〜1.0質量部とされる。
また、上記の架橋剤としては、多官能イソシアネート化合物、多官能エポキシ化合物、多価金属キレート化合物、多官能アジリジン化合物などを挙げることができる。さらにその他、必要に応じて、本発明の目的を阻害しない範囲で、光安定剤、酸化防止剤、可塑剤、軟化剤、染料などの添加剤を添加してもよい。
上記の多官能イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などの芳香族ジイソシアネート化合物や芳香族ポリイソシアネート化合物;トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物、トリフェニルメタントリイソシアネートなどのトリイソシアネート化合物を挙げることができる。かかる多官能イソシアネート化合物の添加量は、得られる粘着剤の架橋度、ひいては、凝集力の観点から、上記の共重合体100質量部対して通常0.3〜3質量部とされる。
また、上記の多官能エポキシ化合物としては、エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、N,N,N´,N´−テトラグリシジル−m−キシレンジアミンなどを挙げることができる。また、上記の多価金属キレート化合物としては、アルミニウム、鉄、錫、亜鉛、チタンなどの多価金属がアセチルアセトンやアセト酢酸エステルに配位している化合物等を挙げることができる。また、上記の多官能アジリジン化合物としては、N,N´−ヘキサメチレン−1,6−ビス−(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート等を挙げることができる。
これらの多官能エポキシ化合物、多価金属キレート化合物または多官能アジリジン化合物の添加量は、上記の共重合体100質量部に対し、通常0.01〜1質量部、好ましくは0.05〜0.5質量部である。これらの化合物の配合割合が0.01〜1質量部の場合、必要な凝集力を有し、黄変することがない耐光性の粘着剤とすることができる。
本発明の粘着フイルムは、上記のようにして調合された粘着剤を基材フイルムに塗布して製造される。上記の基材フイルムとしては、例えば、ポリエチレン類、ポリプロピレン類、ポリエステル類、ポリアミド類などのプラスチックスからなるフイルム、及びセロハン、トリアセテートフイルム等の再生セルロース系フイルムが挙げられ、本発明においては、さらにパルプ紙なども含むものとする。かかる基材フイルムの厚さの範囲は、素材の種類によって異なるが、通常500μm以下であり、実用的には5〜200μm、ポリエチレン等のように引っ張りにより伸びやすいフイルムの場合は比較的厚いものとし、例えば20〜300μmとし、さらに50〜300μmとするのが好ましい。なお、上記の基材フイルムは、前記の粘着剤との粘着性を考慮して、必要により、コロナ処理などの表面処理を行うことができる。
上記の基材フイルム表面に塗布される粘着剤の塗布量は、特に制限されるものではないが、乾燥後の厚さとして、通常、10〜200μm、より実用的には20〜50μmとされる。塗布方法も特に制限されるものではなく、公知の方法を適用することができ、例えば、メイヤーバー、リバースコーター、コンマコーター、バーコーターなどを挙げることができる。塗布後の乾燥条件は、塗布量が25μmの場合、例えば、140℃で1分程度であり、塗布量が厚い場合、適宜、乾燥時間を長くするのが好ましい。
上記のようにして得られる本発明の粘着フイルムは、初期粘着力、即ち、被着体に貼付して5分後における粘着力が3〜4N/cmの範囲内に調節されたものである。この粘着力の範囲は、前記のように共重合モノマーに配合されるモノマー成分の配合比率、中でも特にメチルアクリレート、エチルアクリレート、ヒドロキシル基含有アルキル(メタ)アクリレート及びカルボキシル基含有ビニルモノマーの配合量の増減により調節することができる。
上記の初期粘着力の範囲が4N/cmを超える場合は、被着体表面に一旦貼付した粘着フイルムを剥離するときの張力により、基材フイルムが引き伸ばされて引っ張りじわが生じて再び貼付したとき皺が生じやすい。また、3N/cm未満の場合は工程中での剥離の不安がある。
また、本発明の粘着フイルムは、経時後の粘着力、即ち、被着物体表面に貼付後24時間経過したときの粘着力が10N/cm以上、実用的には、10〜15N/cmとなるように調節される。24時間経過後の粘着力が10N/cm未満の場合は、製品として運搬などの流通過程における外力により隔離が生じ易い。なお、上記の粘着力の経時による上昇があまりに速すぎると手直しが可能なタイミングが狭く制限されるため、貼付して30分後の粘着力が4〜7N/cm程度となるように微調節するのが好ましい。上記の30分経時後、24時間経時後の粘着力の範囲は、主に粘着剤に添加されるシランカップリング剤の添加量により調節することができる。
上記の粘着フイルムの粘着剤層表面には、必要により離型シート層を積層することができる。上記の離型シートを構成する材料としては、公知のものが利用でき、例えば、表面にシリコーン系離型剤が塗布されたポリプロピレンフイルム、ポリエステルフイルム等が好適に挙げられ、市販の離型シートとしてはSP−PET−01−25BU(東セロ株式会社製)が例示される。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって制限されるものではない。なお、粘着フイルムの粘着力は、以下の条件により評価した。
粘着力評価方法:
評価すべき粘着シートを幅25.4mm、長さ300mmの短冊形に裁断して試験片とし、その離型層を剥離して除去し、粘着面を幅25.4mm、長さ300mm、厚さ0.7mmのソーダガラス板の表面に貼付する。その際、一方の端は剥離口として約10mm長部分は粘着剤層とガラス板との界面に離型シートを介在させて粘着しないように配慮した。この試験片を23℃×65%RH条件下において試験条件としての所定時間を経過させた後、引張試験機(オリエンテック社製テンシロンRTC−1250A型使用)により剥離角度180゜により剥離速度300mm/分の剥離速度で剥離したときの最大応力を1cm当たりに換算(単位:N/cm)し、5試験片についての評価結果を平均した平均値を粘着力とした。
[実施例1]
ブチルアクリレート59.5gと、メチルアクリレート10gと、エチルアクリレート25gと、アクリル酸4.25gと、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.25gとを1L容の三口丸底フラスコ中に投入し、酢酸エチル150質量部に溶解し、上記フラスコの内部の空気を40℃において窒素ガスによりパージした後、重合開始剤としてAIBN0.07質量部を添加し、攪拌しつつ溶媒の還流温度約77℃まで昇温した後、攪拌および還流しつつ8時間共重合反応を続けた。次いで、室温まで冷却後、得られた共重合体組成物に酢酸エチルを追加して共重合体濃度が30質量%になるよう調整し、さらにシランカップリング剤(SH6040=γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、東レ・ダウコーニング株式会社製品)0.3gおよび架橋剤として多官能イソシアネート系架橋剤(CK−101、日本カーバイド工業株式会社製)1質量部を添加し均一に混合して、シランカップリング剤添加粘着剤を得た。
得られた粘着剤を、片面がコロナ処理された厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフイルムのコロナ処理面に、乾燥後の厚さが25μmとなるように塗布し、120℃の熱風中で1分間乾燥し、さらにその粘着剤層の表面に離型シート(SP−PET−O1−25BU、東セロ株式会社製)を貼り合わせて、離型シート層を含む粘着シートを得た。
上記の粘着シートを前記の粘着力評価方法により、試験片を作製し、ソーダガラス板表面に貼付した後、23℃×65%RHの環境下に所定時間としての5分間経過させたもの、30分間経過させたもの及び24時間経過させたものについて、それぞれ粘着力を評価した。それらの結果を、粘着剤の共重合体のモノマー組成、添加剤の添加量などの条件と共に、表1に示した。
[実施例2]
実施例1において、共重合モノマー組成、シランカップリング剤および架橋剤の添加量を表位置の実施例2の欄に記載の条件に変更した以外は、実施例1の場合と同様にして粘着剤を製造し、粘着力を評価した。それらの結果を、粘着剤の共重合体のモノマー組成、添加剤の添加量などの条件と共に、表1に示した。
[実施例3]
実施例1において、共重合モノマー組成、シランカップリング剤および架橋剤の添加量を表位置の実施例3の欄に記載の条件に変更した以外は、実施例1の場合と同様にして粘着剤を製造し、粘着力を評価した。それらの結果を、粘着剤の共重合体のモノマー組成、添加剤の添加量などの条件と共に、表1に示した。
[比較例1]
実施例1において、共重合モノマー組成、シランカップリング剤および架橋剤の添加量を表位置の比較例1の欄に記載の条件に変更した以外は、実施例1の場合と同様にして粘着剤を製造し、粘着力を評価した。それらの結果を、粘着剤の共重合体のモノマー組成、添加剤の添加量などの条件と共に、表1に示した。
[比較例2]
実施例1において、共重合モノマー組成、シランカップリング剤および架橋剤の添加量を表位置の比較例2の欄に記載の条件に変更した以外は、実施例1の場合と同様にして粘着剤を製造し、粘着力を評価した。それらの結果を、粘着剤の共重合体のモノマー組成、添加剤の添加量などの条件と共に、表1に示した。
Figure 2005281460
[実施例結果のまとめ]
実施例1、2および3は、いずれも初期(5分後)、30分および24時間経時後の粘着力がそれぞれ3〜4N/cm、4〜7N/cm、10N/cm以上の範囲に入る例である。また、比較例1は、5分後および30分後の粘着力がそれぞれ3〜4、4〜7N/cmは所定の範囲に入るが、24時間後の粘着力はシランカップリング剤が無く、目標の10N/cm以上に達しない例であり、比較例2は、シランカップリング剤が添加されていても、5分後および24時間後の粘着力が所定の範囲に達しない例である。
ガラス表面など無機質表面への粘着フイルムとして使用する場合、リワーク性(貼り直し性)があり、しかも製造工程が終了した頃、あるいは流通段階など経時後、例えば24時間後は、高温処理しなくとも、粘着力の上昇により強固で安定した粘着力を示す粘着剤およびそれを使用した粘着フイルムを供給することができ、産業上の効果は大である。

Claims (4)

  1. アルキル基の炭素数が3〜8であるアルキル(メタ)アクリレート37〜83質量部と、メチルアクリレート7〜20質量部と、エチルアクリレート10〜30質量部と、カルボキシル基含有ビニルモノマー0.5〜10質量部と、ヒドロキシル基含有アルキル(メタ)アクリレート0.05〜3質量部とを含む100質量部の混合モノマー成分を溶液重合した共重合体組成物に対して、シランカップリング剤0.05〜3.0質量部を添加した粘着剤であって、これを基材フイルムに塗布したものを23℃条件下において、ガラス面に貼付して5分後の初期粘着力が3〜4N/cmであり、24時間経過後の粘着力が10N/cm以上であることを特徴とするリワーク性が優れた粘着剤。
  2. 被着面に貼付して30分後の粘着力が4〜7N/cmであることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤。
  3. アルキル基の炭素数が3〜8であるアルキル(メタ)アクリレート37〜83質量部と、メチルアクリレート7〜20質量部と、エチルアクリレート10〜30質量部と、カルボキシル基含有ビニルモノマー0.5〜10質量部と、ヒドロキシル基含有アルキル(メタ)アクリレート0.05〜3質量部とを含む100質量部の混合モノマー成分を溶液重合した共重合体組成物に対して、シランカップリング剤0.05〜3.0質量部を添加した粘着剤を基材フイルムに塗布して成り、23℃条件下において、ガラス面に貼付して5分後の初期粘着力が3〜4N/cmであり、24時間経過後の粘着力が10N/cm以上であることを特徴とするリワーク性が優れた粘着フイルム。
  4. 被着面に貼付して30分後の粘着力が4〜7N/cmであることを特徴とする請求項3に記載の粘着フイルム。

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