JP2005281051A - 断熱材 - Google Patents
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Abstract
【課 題】 吸水防止性に優れ、断熱性能に優れた工業的有利に製造できる断熱材、特にコンクリート内部打込み用断熱材の提供。
【解決手段】(i)セメント、(ii)シラスバルーン、及び(iii)発泡ウレタン又は発泡ポリスチレンからなる混合物を、(iv)連続繊維、布帛または連続繊維強化樹脂材とともに硬化させてなる断熱材であって、断熱材の表面に吸水防止剤が固着していることを特徴とする断熱材。
【選択図】なし
【解決手段】(i)セメント、(ii)シラスバルーン、及び(iii)発泡ウレタン又は発泡ポリスチレンからなる混合物を、(iv)連続繊維、布帛または連続繊維強化樹脂材とともに硬化させてなる断熱材であって、断熱材の表面に吸水防止剤が固着していることを特徴とする断熱材。
【選択図】なし
Description
本発明は断熱材、特にコンクリート内部打込み用断熱材に関する。
従来から、断熱性に優れた発泡合成樹脂及びシラスバルーンの混合材料等が断熱材として検討され(特許文献1、2)、セメント、発泡有機樹脂粉粒体、有機バインダーからなる断熱材等が報告されている(特許文献3)。
しかしながら、シラスバルーンは吸水性材料である。シラスバルーンからなる成型体を断熱材として用いた場合、シラスバルーンが吸湿し、断熱性能が低下すると言う欠点がある。
また、上記のセメント、発泡有機樹脂粉粒体、有機バインダーからなる断熱材は、有機バインダーとして酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合エマルジョン又はメチルセルロースが用いられており、その断熱材の製造において、上記有機バインダーの均一混合や成型に手間と時間がかかり、断熱材の製造コストが高くなるなどの問題があった。そのため、容易に製造でき、製造コストが低く抑えられ、断熱性能に優れたかつ、曲げ強さの高い断熱材が求められていた。
実開昭57−185535号公報
実開昭58−1538号公報
特開2000−16882号公報
また、上記のセメント、発泡有機樹脂粉粒体、有機バインダーからなる断熱材は、有機バインダーとして酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合エマルジョン又はメチルセルロースが用いられており、その断熱材の製造において、上記有機バインダーの均一混合や成型に手間と時間がかかり、断熱材の製造コストが高くなるなどの問題があった。そのため、容易に製造でき、製造コストが低く抑えられ、断熱性能に優れたかつ、曲げ強さの高い断熱材が求められていた。
本発明は、吸水防止性に優れ、断熱性能に優れた工業的有利に製造できる断熱材、特にコンクリート内部打込み用断熱材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討し、断熱材に含まれているシラスバルーン等の吸水性を抑制する目的で実験等を繰り返し行ったが、いずれも断熱材の製造コストが高くなったり、断熱性能が劣ったり、吸水防止性が良好でなかったりして満足のいく断熱材が得られなかった。本発明者らは、さらに鋭意検討を重ねた結果、ついに、セメント、シラスバルーン、及び発泡ウレタン又は発泡ポリスチレンからなる混合物を連続繊維、布帛または連続繊維強化樹脂材とともに固めて、その表面に吸水防止剤が固着していることを特徴とするコンクリート内部打込み用断熱材の創製に成功し、かかる断熱材が、吸水防止性に優れ、断熱性に優れ、曲げ強さの高い工業的有利に製造できる断熱材であることを見出し、上記問題点を一挙に解決するものであることを知見した。本発明者らは、かかる種々の知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
本発明の骨子は次の(1)〜(8)の通りである。
(1) (i)セメント、(ii)シラスバルーン、及び(iii)発泡ウレタン又は発泡ポリスチレンからなる混合物を、(iv)連続繊維、布帛または連続繊維強化樹脂材とともに硬化させてなる断熱材であって、該断熱材の表面に吸水防止剤が固着していることを特徴とする断熱材。
(1) (i)セメント、(ii)シラスバルーン、及び(iii)発泡ウレタン又は発泡ポリスチレンからなる混合物を、(iv)連続繊維、布帛または連続繊維強化樹脂材とともに硬化させてなる断熱材であって、該断熱材の表面に吸水防止剤が固着していることを特徴とする断熱材。
(2) 連続繊維の強度が、1000MPa以上、弾性率が50GPa以上である上記(1)記載の断熱材。
(3) 布帛がアラミド繊維からなるメッシュシートである上記(1)記載の断熱材。
(4) 連続繊維強化樹脂材を構成する繊維の強度が、1000MPa以上、弾性率が50GPa以上である上記(1)記載の断熱材。
(5) 発泡ウレタン又は発泡ポリスチレンが粒子状であって、その粒径が0.3〜5mmである上記(1)〜(4)のいずれかに記載の断熱材。
(6) セメント100質量部に対して、シラスバルーン30〜90重量部、及び発泡ウレタン又は発泡ポリスチレン5〜45重量部,補強繊維0.01〜2重量部であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の断熱材。
(7) 混合物がさらに短繊維を含有している上記(1)〜(6)のいずれかに記載の断熱材。
(8) コンクリート内部打込み用断熱材である上記(1)〜(7)のいずれかに記載の断熱材。
本発明によって、断熱性能に優れ、曲げ強さが高く、平滑で、工業的有利に製造できる断熱材、特にコンクリート内部打込み用断熱材を提供することができる。
本発明は、(i)セメント、(ii)シラスバルーン、及び(iii)発泡ウレタン又は発泡ポリスチレンからなる混合物を、(iv)連続繊維、布帛または連続繊維強化樹脂材とともに硬化させてなる断熱材であって、断熱材の表面に吸水防止剤が固着している断熱材である。
本発明で使用されるセメントは、水又は空気と接触すると硬化性を示す無機物質であればどのようなものでもよい。例えば、水硬性セメント等が挙げられ、より具体的には、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント若しくは耐硫酸塩ポルトランドセメント等のポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント若しくはシリカセメント等の混合セメント、又は膨張セメント、2若しくは3成分系の低発熱セメント、白色ポルトランドセメント、セメント系固化材、超微粒子セメント、高ビーライト系セメント、超速硬セメント、アルミナセメント、エコセメント若しくはりん酸セメント等の特殊セメントなどが挙げられるが、上記セメントがポルトランドセメントであるのが好ましい。上記セメントの製造方法としては、例えば、石灰石等を焼成させて製造する方法などが挙げられる。
本発明で使用されるシラスバルーンは、南九州に広く分布する白色の火山噴出物又はそれに由来する二次堆積物(シラス)焼成して製造される。上記シラスバルーンの配合割合は、上記セメント100質量部に対して、約40〜70重量部であるのが好ましく、約50〜60重量部であるのがより好ましい。
本発明において、発泡体を添加する理由は断熱材の気泡率を高くし、断熱性能を向上させることにある。
本発明で使用される発泡ウレタンとしては、例えば、軟質発泡ウレタン又は硬質発泡ウレタンなどが挙げられる。発泡ウレタンの形態は粒子状であるのが好ましく、その粒径は約0.3〜5mmであるのが好ましく、約1〜3mmであるのがより好ましい。上記発泡ウレタンは、公知の方法で製造され得る。例えば、脱水縮合法等が挙げられるが、廃材を再利用した発泡ウレタンであるのが環境保護に寄与し得る点で好ましい。上記発泡ウレタンの配合割合は、上記セメント100質量部に対して、約10〜35重量部であるのが好ましく、約20〜25重量部であるのがより好ましい。
本発明で使用される発泡ウレタンとしては、例えば、軟質発泡ウレタン又は硬質発泡ウレタンなどが挙げられる。発泡ウレタンの形態は粒子状であるのが好ましく、その粒径は約0.3〜5mmであるのが好ましく、約1〜3mmであるのがより好ましい。上記発泡ウレタンは、公知の方法で製造され得る。例えば、脱水縮合法等が挙げられるが、廃材を再利用した発泡ウレタンであるのが環境保護に寄与し得る点で好ましい。上記発泡ウレタンの配合割合は、上記セメント100質量部に対して、約10〜35重量部であるのが好ましく、約20〜25重量部であるのがより好ましい。
本発明で使用される発泡ポリスチレンは、例えば、軟質発泡スチロール又は硬質発泡スチロールなどが挙げられる。発泡ポリスチレンの形態は粒子状であるのが好ましく、その粒径は約0.3〜5mmであるのが好ましく、約1〜3mmであるのがより好ましい。上記発泡ポリスチレンの製造方法としては、例えば、スチレンモノマーと発泡剤(ペンタン等)を原料として重合し製造する方法、ポリスチレンに発泡剤を含浸させて製造する方法等の公知の製造方法が挙げられる。また、本発明においては、上記発泡ポリスチレンが、廃材を再利用した発泡スチロールであるのが環境保護に寄与し得る点で好ましい。上記発泡ポリスチレンの配合割合は、上記セメント100質量部に対して、約10〜35重量部であるのが好ましく、約20〜25重量部であるのがより好ましい。
本発明で使用される連続繊維、および布帛若しくは連続繊維強化樹脂材を構成する繊維の強度は1000MPa(100kg/mm2)以上、弾性率は50GPa(5000kg/mm2)以上であるのが好ましい。このような性状の繊維としては、例えば、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ビニロン繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、液晶ポリエステル繊維、PBO繊維等の高強度繊維が挙げられる。これらの高強度繊維は公知の方法により製造される。繊維の強度は、JIS L 1013:1999 化学繊維フィラメント糸試験方法8.5.1に従って測定することにより求められる。弾性率は、JIS L 1013:1999 化学繊維フィラメント糸試験方法8.9に従って測定することにより求められる。
上記布帛または連続繊維強化樹脂材の形態としては、編み物、織物、メッシュシートなどが挙げられるが、これらの形態に限定されず、断熱材の曲げ強さを向上させるものであればよい。上記布帛は、通常、原料繊維(好ましくは、上記高強度繊維)から公知の方法を用いて製造される。また、上記連続繊維強化樹脂材は、通常、連続繊維(好ましくは、上記高強度繊維)と熱硬化性樹脂とから公知の方法を用いて製造される。
上記連続繊維、布帛または連続繊維強化樹脂補強材の量は、上記セメント100質量部に対して、約0.01〜2.0重量部であるのが好ましく、約0.05〜0.5重量部であるのがより好ましい。
上記布帛または連続繊維強化樹脂材の形態としては、編み物、織物、メッシュシートなどが挙げられるが、これらの形態に限定されず、断熱材の曲げ強さを向上させるものであればよい。上記布帛は、通常、原料繊維(好ましくは、上記高強度繊維)から公知の方法を用いて製造される。また、上記連続繊維強化樹脂材は、通常、連続繊維(好ましくは、上記高強度繊維)と熱硬化性樹脂とから公知の方法を用いて製造される。
上記連続繊維、布帛または連続繊維強化樹脂補強材の量は、上記セメント100質量部に対して、約0.01〜2.0重量部であるのが好ましく、約0.05〜0.5重量部であるのがより好ましい。
本発明で使用される吸水防止剤は、上記混合物表面に固着し得るものであって、上記断熱材の吸水を防止できるものであればどのようなものであってもよい。例えば、不透水性樹脂又は撥水性物質等が挙げられ、より具体的には、シラン系吸水防止剤、ウレタン系吸水防止剤、フッ素樹脂系吸水防止剤、ロジン系吸水防止剤(例えばロジン等)、パラフィン系吸水防止剤(例えばパラフィンワックス等)、アクリル系吸水防止剤(例えばアクリル樹脂等)、レシチン系吸水防止剤(例えばレシチン等)、ラテックス系吸水防止剤(例えばラテックス等)、反応性サイズ剤(例えばアルキルケテンダイマー又はアルケニル無水コハク酸等)、ステアリン酸系吸水防止剤(例えばステアリン酸カルシウム等)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、エポキシ樹脂、スチレン系吸水防止剤(例えばポリスチレン樹脂等)、ポリイミド系吸水防止剤(例えばポリイミド樹脂等)、ポリエステル系吸水防止剤(例えばポリエステル樹脂等)などが挙げられるが、これらの中で、シラン系吸水防止剤、ウレタン系吸水防止剤又はフッ素樹脂系吸水防止剤であるのが好ましい。
上記シラン系吸水防止剤としては、例えば有機シラン化合物等が挙げられ、より具体的には、ポリメチルシロキサン、ポリエチルシロキサン若しくは変性アルキルシロキサン等の有機シロキサン、又はシラン系オリゴマー等が挙げられ、市販品を使用することができる。このような市販品としては、例えば、住友精化株式会社から入手可能な商品名アクアシール1100W若しくは商品名アクアシール200S、又は東亞合成株式会社から入手可能な商品名アロンウォーターシャット若しくは商品名アクアプルーフ等が挙げられる。
上記ウレタン系吸水防止剤としては、例えばウレタン結合を少なくとも1個含む樹脂等が挙げられ、より具体的には、塗膜形成可能な熱硬化性ウレタン樹脂等が挙げられ、市販品を使用することができる。このような市販品としては、例えば、宇部興産株式会社から入手可能な商品名ユーテックス又は旭硝子ポリウレタン建材株式会社から入手可能な商品名サラセーヌなどが挙げられる。
上記フッ素樹脂系吸水防止剤としては、例えば、フッ素を少なくとも1個有する樹脂等が挙げられ、より具体的には、フッ化ビニリデンを少なくとも1個含む樹脂又は三フッ化塩化エチレンを少なくとも1個含む樹脂などが挙げられ、市販品を使用することができる。このような市販品としては、例えば住友精化株式会社から入手可能な商品名アクアトップ(R)又は菊水化学工業株式会社から入手可能な商品名キクスイFC等が挙げられる。
上記吸水防止剤の配合割合は、上記断熱材の表面に対して、約40〜70g/平米であるのが好ましく、約50〜65g/平米であるのがより好ましい。
上記混合物は、セメント、シラスバルーン、及び発泡ウレタン又は発泡ポリスチレンの均一な混合物であればよい。本発明においては、混合物が更に短繊維を含有するが好ましい。上記短繊維は、その種類、繊維長、繊度等は特に限定されず、公知の短繊維であってよい。本発明においては、上記短繊維がポリアミド短繊維であるのが好ましく、脂肪族ポリアミド短繊維であるのがより好ましい。上記短繊維の使用量は、通常、上記セメント100質量部に対して、0.01〜2.0重量部、好ましくは0.1〜1.0重量部である。
本発明においては、通常、上記混合物に、さらに水を加え、混合してから次の工程が実施される。
本発明においては、通常、上記混合物に、さらに水を加え、混合してから次の工程が実施される。
本発明の断熱材は、上記混合物を、上記連続繊維、布帛または連続繊維強化樹脂材とともに乾燥することにより、成型される。生産性を上げる場合には、加熱・加圧成型方法がとられ、例えば、布帛を用いる場合は、型枠に上記混合物を約半分入れ、その上に布帛を敷き、次いで残りの上記混合物を流し込んだ後、乾燥することにより成型される。このような方法としては、例えば押し出し成型法、圧縮成型法等が挙げられる。この場合、加熱温度は好ましくは120℃以下であり、より好ましくは100℃以下である。加圧圧力は、好ましくは約0.5〜10kg/cm2であり、より好ましくは約1〜5kg/cm2である。
成型後の断熱材表面に上記吸水防止剤を好ましくは全面に固着させる。そのための手段として、例えば、浸漬塗布、ローラー塗布、吹き付け塗布、流し塗布又はスプレー塗布等が挙げられる。
上記塗布後、塗布物を乾燥させるのが好ましい。かかる乾燥方法としては、例えば、自然乾燥、又はドライヤーを用いる乾燥等が挙げられる。
シラスバルーンから構成される従来の断熱材は、コンクリート施工時に吸水したり、高湿度により吸水すると、断熱性能が低下する。しかしながら、本発明の断熱材は、このような断熱性能が低下する問題を、表面に吸水防止剤を固着させることによって克服することができる。
上記塗布後、塗布物を乾燥させるのが好ましい。かかる乾燥方法としては、例えば、自然乾燥、又はドライヤーを用いる乾燥等が挙げられる。
シラスバルーンから構成される従来の断熱材は、コンクリート施工時に吸水したり、高湿度により吸水すると、断熱性能が低下する。しかしながら、本発明の断熱材は、このような断熱性能が低下する問題を、表面に吸水防止剤を固着させることによって克服することができる。
上記断熱材は、成型やカッティング等によって、任意の形状をとりうる。形状としては、例えば、平面状、L字型、三角形等の多角形等が挙げられる。しかし、これらの形状に限られるものではなく、所望によりさまざまな形状に曲げたもの等を使用し得る。
上記断熱材を種々の用途に用い得るが、建築材料用途に用いるのが好ましく、コンクリート内部打込み用断熱材として用いるのがより好ましい。また、建築物の内壁材に用いることが可能である。
(実施例1)
ポルトランドセメント1000g、シラスバルーン(粒子系0.18mm )500g、発泡ウレタン(粒子系2mm)25g、短繊維(東レ(株)製、商品名タフバインダー)2.5gをオムニミキサーで5分混合し、さらに水3リットル加え、さらに5分混合した。得られた混合物を25cm角で厚さ5cmの型枠にまず2.5cm流し込み、東レ・デュポン株式会社製のアラミド繊維ケブラーからなる目あきが7mm、目付が70g/m2のメッシュシートを敷き、さらに残りの2.5cm分を流し込み、厚さ5cmとし、3日間自然乾燥させた。そのあと、120℃の熱風下で2時間乾燥後、成型体の表面に吸水防止剤(恒和化学社製、商品名コンフィックス)を刷毛で塗布し、その後自然乾燥することにより断熱材1を得た。また、上記と同様にして断熱材2及び断熱材3を得た。
ポルトランドセメント1000g、シラスバルーン(粒子系0.18mm )500g、発泡ウレタン(粒子系2mm)25g、短繊維(東レ(株)製、商品名タフバインダー)2.5gをオムニミキサーで5分混合し、さらに水3リットル加え、さらに5分混合した。得られた混合物を25cm角で厚さ5cmの型枠にまず2.5cm流し込み、東レ・デュポン株式会社製のアラミド繊維ケブラーからなる目あきが7mm、目付が70g/m2のメッシュシートを敷き、さらに残りの2.5cm分を流し込み、厚さ5cmとし、3日間自然乾燥させた。そのあと、120℃の熱風下で2時間乾燥後、成型体の表面に吸水防止剤(恒和化学社製、商品名コンフィックス)を刷毛で塗布し、その後自然乾燥することにより断熱材1を得た。また、上記と同様にして断熱材2及び断熱材3を得た。
(実施例2)
実施例1と同じ条件の混合物を同じ形状の型枠に同じように成型し、1日間自然乾燥させた後、80℃×1時間、1kg/cm2の圧力で加圧し、表面を平滑にした。その後、120℃の熱風下で2時間乾燥し、成型体の表面に吸水防止剤(恒和化学社製、商品名コンフィックス)を刷毛で塗布し、その後自然乾燥することにより断熱材4を得た。上記と同様にして断熱材5及び断熱材6を得た。
実施例1と同じ条件の混合物を同じ形状の型枠に同じように成型し、1日間自然乾燥させた後、80℃×1時間、1kg/cm2の圧力で加圧し、表面を平滑にした。その後、120℃の熱風下で2時間乾燥し、成型体の表面に吸水防止剤(恒和化学社製、商品名コンフィックス)を刷毛で塗布し、その後自然乾燥することにより断熱材4を得た。上記と同様にして断熱材5及び断熱材6を得た。
(比較例1)
吸湿防止剤を塗布しなかったこと以外、実施例2と同様にして、吸湿防止剤を塗布しない断熱材7〜9を製作した。
吸湿防止剤を塗布しなかったこと以外、実施例2と同様にして、吸湿防止剤を塗布しない断熱材7〜9を製作した。
(試験例1)
実施例1、2及び比較例1で得られた断熱材を常態で2ヶ月放置して吸湿させ、その後の断熱性をJISA1412に従って試験し、結果を表1に示す。
実施例1、2及び比較例1で得られた断熱材を常態で2ヶ月放置して吸湿させ、その後の断熱性をJISA1412に従って試験し、結果を表1に示す。
(比較例2)
メッシュシートを敷かなかったこと以外、実施例2と同様にして断熱材を製作した。
メッシュシートを敷かなかったこと以外、実施例2と同様にして断熱材を製作した。
(試験例2)
実施例2で得られた断熱材と比較例2で得られた断熱材とを用いて、両者の曲げ強さを手で曲げることにより比較し、結果を表2に示した。
実施例2で得られた断熱材と比較例2で得られた断熱材とを用いて、両者の曲げ強さを手で曲げることにより比較し、結果を表2に示した。
(試験例3)
実施例1及び2で得られた断熱材の平滑性を測定し、結果を表3に示す。
実施例1及び2で得られた断熱材の平滑性を測定し、結果を表3に示す。
本発明の断熱材は、土木・建築分野における断熱材として有用である。
Claims (8)
- (i)セメント、(ii)シラスバルーン、及び(iii)発泡ウレタン又は発泡ポリスチレンからなる混合物を、(iv)連続繊維、布帛または連続繊維強化樹脂材とともに硬化させてなる断熱材であって、該断熱材の表面に吸水防止剤が固着していることを特徴とする断熱材。
- 連続繊維の強度が、1000MPa以上、弾性率が50GPa以上である請求項1記載の断熱材。
- 布帛がアラミド繊維からなるメッシュシートである請求項1記載の断熱材。
- 連続繊維強化樹脂材を構成する繊維の強度が、1000MPa以上、弾性率が50GPa以上である請求項1記載の断熱材。
- 発泡ウレタン又は発泡ポリスチレンが粒子状であって、その粒径が0.3〜5mmである請求項1〜4のいずれかに記載の断熱材。
- セメント100質量部に対して、シラスバルーン30〜90重量部、及び発泡ウレタン又は発泡ポリスチレン5〜45重量部、補強繊維0.01〜2重量部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の断熱材。
- 混合物がさらに短繊維を含有している請求項1〜6のいずれかに記載の断熱材。
- コンクリート内部打込み用断熱材である請求項1〜7のいずれかに記載の断熱材。
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