JP2005279898A - 表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法及び製造設備 - Google Patents

表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法及び製造設備 Download PDF

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Abstract

【課題】 連続通板ライン内で熱延鋼帯の表面欠陥部を除去する際に、欠陥除去手段を長寿命化し、かつ良好な表面性状の欠陥除去痕を得ることにより、表面欠陥の少ない良好な表面品質を有する鋼帯を製造する方法及び設備を提供する。
【解決手段】 通板する熱延鋼帯1の表面欠陥部を検出して、この表面欠陥部を欠陥除去手段により除去し、しかる後、冷間圧延等を施す鋼帯の製造方法において、欠陥除去手段として、鋼帯パスラインと略平行な平面内に回転軸心を有するロータリー切削工具2を用い、このロータリー切削工具で鋼帯表面を切削して表面欠陥部を除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱延鋼帯の表層部に存在する製鋼性の介在物や疵などの表面欠陥を除去し、これらに起因した表面欠陥が少ない冷延鋼帯や表面処理鋼帯を安定して製造するための、鋼帯の製造方法及び製造設備に関する。
スラブから冷延鋼帯が得られるまでの通常の薄板製造プロセスでは、鋳造されたスラブを熱間圧延工程にて減厚して所定の板厚の熱延鋼帯とし、次いで、各々バッチ式の酸洗ラインと冷間圧延ラインにおいて、若しくは酸洗工程と冷間圧延工程とが連続化された酸洗・冷延連続ラインにおいて、まず、熱延鋼帯表面の酸化スケール層を酸洗(塩酸等の強酸による酸洗)で溶解除去し、しかる後、冷間での複数回の圧延パスを経て所定の板厚の冷延鋼帯に減厚される。また、用途によっては、冷延鋼帯に亜鉛めっき、錫めっきなどの表面処理が施される。
上記のようにして製造される冷延鋼帯や表面処理鋼帯には、鋳造スラブ自体に起因するもの、熱間圧延工程に起因するもの、酸洗、冷間圧延、表面処理などの工程に起因するものなど、様々な要因に基づく様々な形態の表面欠陥が発生する。このように発生要因が種々多様である表面欠陥に対し、根本的にはその発生要因を断つことが重要であるが、一方において、一旦発生した表面欠陥を冷間圧延以前のプロセスにおいて除去することができれば、それも有効な欠陥防止対策になり得る。従来、この種の欠陥防止対策として、冷間圧延ラインの入側において、鋼帯に生じている表面欠陥、特にヘゲと呼ばれるラップ状の欠陥を検出し、この検出情報にもとづいてヘゲ部分のみをインラインで切削除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。この方法は、切削手段として切削バイト、フライス形式の回転式切削装置、超音波切削装置などを用い、冷間圧延機群の直前にて冷延原板の表層を数十〜数百μm除去するものである。また、切削装置はボールネジ等を用いて幅方向送りを行うことにより、鋼帯全面について欠陥除去が可能であるとしている。また、鋼帯表面上に部分的に生成された切削痕は、その直後の冷間圧延工程での減厚により完全に消去するとしている。
特開2001−191206号公報
しかし、特許文献1で提案されている欠陥除去手段には、以下のような問題がある。
まず、特許文献1では、表面欠陥の除去を冷間圧延ラインの上流側においてオンラインで行うことから、通常、欠陥除去位置での鋼帯の通板速度は毎分50〜200m程度となる。このような高速度で通板中の鋼帯の表層を、切削バイトを使用して部分的に除去することは、加工条件として非常に過酷なものであり、このため工具の寿命がかなり短くなるという大きな問題がある。オンラインにて欠陥除去を行う理由は、生産工程の増加を防ぐこと、すなわち生産性を落とさないことであるが、工具寿命が短い場合、工具交換のためのライン停止が頻繁に行われ、生産性を大きく阻害することとなる。また、切削バイトを用いた場合には、構成刃先の生成により加工面粗度が大きくなりやすく、欠陥除去後に冷間圧延を施しても、切削痕が外観ムラとして残存しやすいという問題もある。また、特許文献1では超音波切削の適用も提案しているが、その中でも指摘されているように、超音波切削は低通板速度の場合にのみ有効であり、上記のように鋼帯が高速通板する冷間圧延ライン上流でのオンライン切削には全く適さない加工法である。
また、特許文献1では、フライス加工による欠陥除去方法も提案されているが、フライス加工法は加工面粗さと設備構造上で問題を生じる。すなわち、フライス加工のような多刃による断続切削では、各切刃の切削痕が重畳するため、加工面上に工具の回転マーク、すなわち周期的な表面凹凸が生成することが避けられず、このような回転マークは、冷間圧延後にも外観ムラとして残存しやすい。ここで、回転マークの凹凸の大きさと凹凸間のピッチは、鋼帯の通板速度とフライス工具の回転速度に依存しており、回転マークを低減させるためには、鋼帯の通板速度に対してフライス工具の回転速度を極度に早めることが有効である。しかしながら、例えば毎分200mの通板速度で移動している鋼帯に対して、回転マークのピッチを1mm以内にするためには、工具ホルダー周上に8つのチップを有するフライス工具を使用しても、毎分25000回転以上で回転させる必要があり、現状のフライス加工速度から考えると非現実的と言わざるを得ない。このような問題に鑑み、特許文献1では、切削加工の後に磁気加工法を用いて加工面粗さを調整するとしているが、設備コストやランニングコストなどの点で実用化は難しい。
また、特許文献1では、欠陥除去装置を横行用ボールネジにて板幅方向に移動可能な機構としており、欠陥検出装置の検出信号に基づき、欠陥の存在する位置まで欠陥除去装置を板幅方向で移動させ、欠陥除去を行うこととしている。この場合、ランダムに多数存在している欠陥に対応するためには、欠陥除去装置の板幅方向での移動速度が非常に重要であり、この観点から欠陥除去装置はコンパクトな構造であることが望ましい。しかしながら、フライス加工では回転切削動力源として大きなモータが必要であり、このため欠陥除去装置全体が大重量のものとなり、板幅方向での高い移動速度が確保できないという問題がある。
さらに、特許文献1の別の問題は、欠陥除去により生じる切削屑の処理に関するものである。すなわち、フライス加工等で発生した切削屑は切削屑吸引装置を使用した場合でも完全に回収することは困難であり、このため飛散した切削屑は、設備保全上、大きな問題となる。また、同特許文献では磁気加工で発生した切削屑が磁石及び磁性粉により保持されるとしているが、劣化した磁性粉や切削屑の脱落を完全に防止することは困難であり、残存した切削屑はその後の冷間圧延にてロールバイト内に噛み込まれ、鋼帯表面と圧延ロール表面に大きな損害を与えてしまう。
また、欠陥除去手段として研削加工の適用も考えられるが、毎分50〜200m程度の速度で通板している鋼帯に対し、欠陥除去のために表層を数十〜数百μm除去するという条件は、通常の研削加工の範囲を逸脱した条件である。また、本発明者らが様々な研削砥石を用いて行った実験の結果では、研削加工では研削面粗さがRa4〜10μm程度と劣悪となる上に、50〜100μm程度の厚さの加工変質層の生成が不可避であった。このように劣悪な性状の欠陥除去痕を冷間圧延にて無害化することは困難であり、冷間圧延後にも非欠陥除去部との凹凸差が残存し、甚しい場合には線状疵の集合体として外観ムラとなる場合もある。そして、このような研削加工による欠陥除去痕を冷間圧延で無害化するには、欠陥除去幅や深さ、さらには冷間圧延条件までも制限した特殊な操業が必要となる。また、加工変質層は表面処理性にも大きく影響すると考えられ、極力低減することが好ましい。本発明者らの検討では、欠陥除去痕を冷間圧延にて無害化するためには、欠陥除去後の表面粗さをRa1.0μm程度以下、加工変質層厚みを5μm程度以下とすることが必要であることが判った。
したがって本発明の目的は、連続通板ライン内で熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、この欠陥検出信号に基づき表面欠陥部を除去し、この鋼帯を冷間圧延等を経て製品とする鋼帯の製造方法において、欠陥除去手段を長寿命化できるとともに、良好な表面性状の欠陥除去痕を得ることにより、表面欠陥の少ない良好な表面品質を有する鋼帯を高い生産性で製造することができる、鋼帯の製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、コンパクトな設備構成で高精度の欠陥除去を行うことができる鋼帯の製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、欠陥除去により生じる切削屑の処理性を高めることが可能な鋼帯の製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、以上のような製造方法の実施に好適な鋼帯の製造設備を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の鋼帯の製造方法及び製造設備は、以下のような特徴を有する。
[1] 連続通板ライン内で通板する熱延鋼帯の表面欠陥部を欠陥検出装置により検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置のライン下流側に設置された欠陥除去手段により前記表面欠陥部を除去し、しかる後、熱延鋼帯を冷間圧延する鋼帯の製造方法、又は冷間圧延した後、表面処理を施す鋼帯の製造方法において、前記欠陥除去手段として、鋼帯パスラインと略平行な平面内に回転軸心を有するロータリー切削工具を用い、該ロータリー切削工具で熱延鋼帯表面を切削することにより表面欠陥部を除去することを特徴とする、表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[2] 上記[1]の製造方法において、ロータリー切削工具は、その回転軸心が鋼帯進行方向に対して傾きを有し、切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力により回転して熱延鋼帯表面を切削することを特徴とする、表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[3] 上記[1]の製造方法において、ロータリー切削工具は、駆動装置による駆動力で回転して熱延鋼帯表面を切削することを特徴とする、表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[4] 上記[1]の製造方法において、ロータリー切削工具は、その回転軸心が鋼帯進行方向に対して傾きを有し、熱延鋼帯の切削開始前に駆動装置による駆動力で回転するとともに、切削開始後は、切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力により回転して熱延鋼帯表面を切削することを特徴とする、表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれかの製造方法において、ロータリー切削工具による表面欠陥部の除去を、連続通板ライン内に設置されたブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して実施することを特徴とする、表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法
[6] 上記[1]〜[5]のいずれかの製造方法において、欠陥検出装置による表面欠陥部の検出を、連続通板ライン内に設置されたブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して実施することを特徴とする、表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[7] 連続通板ライン内に、該ライン内を通板する熱延鋼帯の表面欠陥部を検出する欠陥検出装置と、該欠陥検出装置のライン下流側に設置され、欠陥検出装置の欠陥検出信号に基づき前記表面欠陥部を除去する欠陥除去手段とを備えた鋼帯の製造設備において、前記欠陥除去手段が、鋼帯パスラインと略平行な平面内に回転軸心を有するロータリー切削工具であることを特徴とする鋼帯の製造設備。
[8] 上記[7]の製造設備において、ロータリー切削工具が、その回転軸心が鋼帯進行方向に対して傾きを有し、切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力により回転して鋼帯表面を切削する従動型ロータリー切削工具であることを特徴とする鋼帯の製造設備。
[9] 上記[7]の製造設備において、ロータリー切削工具が、駆動装置による駆動力で回転して鋼帯表面を切削する駆動型ロータリー切削工具であることを特徴とする鋼帯の製造設備。
[10] 上記[7]の製造設備において、ロータリー切削工具が、その回転軸心が鋼帯進行方向に対して傾きを有するものであって、駆動装置による駆動力で回転することができ、かつ切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力により回転して鋼帯表面を切削することができる従動・駆動切り替え型ロータリー切削工具であることを特徴とする鋼帯の製造設備。
[11] 上記[7]〜[10]のいずれかの製造設備において、ロータリー切削工具が、連続通板ライン内に設置されたブライドルロールに面して設けられ、該ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分で表面欠陥部の除去が行われるようにしたことを特徴とする鋼帯の製造設備。
[12] 上記[7]〜[11]のいずれかの製造設備において、欠陥検出装置が、連続通板ライン内に設置されたブライドルロールに面して設けられ、該ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分で表面欠陥部の検出が行われるようにしたことを特徴とする鋼帯の製造設備。
なお、本発明において、ロータリー切削工具による表面欠除の除去が、曲面状の鋼帯通板部(一般には、ロールに巻き付いた鋼帯部分)に対して実施される場合には、ロータリー切削工具の回転軸心が位置する「鋼帯パスラインと略平行な平面」とは、「工具による切削位置を通過する接線を含む平面と略平行な平面」を意味するものとする。
本発明によれば、熱延鋼帯の表層部に存在する製鋼性の介在物や疵などの表面欠陥を適切に除去して無害化できるとともに、欠陥除去手段を長寿命化でき、しかも良好な表面性状の欠陥除去痕が得られるため、表面欠陥が少ない良好な表面品質を有する鋼帯を高い生産性で製造することができる。
また、請求項2、4、8、10に係る発明によれば、特にコンパクトな設備構成で高精度の欠陥除去を行うことができる。
また、請求項5、11に係る発明によれば、特に高精度の欠陥除去を行うことができるとともに、切削屑の処理性を高めることができる。
また、請求項6、12に係る発明によれば、特に高精度の欠陥検出を行うことができる。
本発明の鋼帯の製造方法では、連続通板ライン内で通板する熱延鋼帯の表面欠陥部を欠陥検出装置により検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置のライン下流側に設置された欠陥除去手段により前記表面欠陥部を除去し、しかる後、この熱延鋼帯を冷間圧延にて所定の厚さまで減厚して冷延鋼帯を製造し、若しくはその後に表面処理を施して表面処理鋼帯を製造する。
前記欠陥除去手段としては、鋼帯パスラインと略平行な平面内に回転軸心を有するロータリー切削工具(回転刃型切削工具)を用い、鋼帯の表面欠陥の除去を行う。
図1及び図2(a)〜(c)は、上記ロータリー切削工具の一実施形態とこの工具による鋼帯表面の切削(表面欠陥除去)状況を示すもので、1は鋼帯、2はロータリー切削工具であり、このロータリー切削工具2は、切削刃20とこの切削刃20を支持する回転軸21を備えている。なお、図1は従動・駆動切り替え型ロータリー切削工具の例を示しているため、さらに、回転軸駆動用の駆動モータ3と減速機4とを備えている。
ロータリー切削工具2は、鋼帯パスラインpと略平行な平面内に回転軸心Aを有するとともに、この回転軸心Aは鋼帯進行方向に対して傾きθを有している。また、このロータリー切削工具2を構成する切削刃20は円錐台形状であり、円錐台形状の周面が逃げ面を構成している。このようなロータリー切削工具2を用いて熱延鋼帯表面を切削し、表面欠陥の除去を行う。
上記のようなロータリー切削工具2による切削は連続切削であるため、フライス加工のように被加工面に工具の回転マークが生成することがなく、加工面(切削痕)を平滑に仕上げることが可能である。図3に、ロータリー切削工具2による切削痕の断面形状を示す。
また、ロータリー切削工具2は切削刃20が回転することにより、切刃上での切削位置が常に移動することから、切削刃20の温度上昇が抑制される利点があるが、本発明のように鋼帯表面を薄く切削する方法では、切削刃20の径を十分に大きくすることができ、このため切削位置から離れた切刃が冷却される時間を稼ぐことができ、また、切削油などの冷却用流体で切削刃を冷却する場合でも、非切削位置に移動した切刃部分を冷却する時間(非切削時間)を十分確保することができ、冷却用流体によって極めて効率よく冷却することができる。このため工具の寿命を高めることができる。また、ロータリー切削工具2は、他の切削工具に比べて工具−切削屑間の摩擦力が小さいため、工具−切削屑間の凝着が大幅に抑制され、これにより被削材片が工具すくい面上に堆積して生成する構成刃先の生成も防止され、構成刃先により加工面粗さが悪化することがない。
また、ロータリー切削工具2による切削は、連続切削でかつ工具温度の上昇が抑制されることから、加工変質層の生成も極めて少ない利点がある。
本発明で使用するロータリー切削工具2は、その回転軸心Aが鋼帯パスラインpと平行な平面内に位置する。ここで、回転軸心Aは鋼帯パスラインpと完全に平行である必要はなく、鋼帯パスラインpに対して若干の傾きを有していてもよい。その程度は、工具系と鋼帯の干渉による幾何学的な制約、切削の安定性、切削屑の処理性、工具や回転系の寿命等を考慮して適宜設定すればよいが、一般には、鋼帯パスラインpに対する角度が±10°程度以内の略平行状態とするのが好ましい。
また、ロータリー切削工具2が以下に述べるような従動型や従動・駆動切り替え型である場合には、工具−切削屑間の摩擦力により回転力を生じさせるため、その回転軸心Aは鋼帯進行方向に対して傾きθを有する必要がある。一方、ロータリー切削工具2がモータなどの駆動源で回転する駆動型である場合には、回転軸心Aが鋼帯進行方向に対して傾きθを有する必要はない。但し、以下のような別の理由により、駆動型の場合でも傾きθを有することが好ましい。すなわち、ロータリー切削工具の回転軸心Aに、鋼帯パスラインpに略平行な面内で鋼帯進行方向に対する傾きθを与えると、切削屑の流出角が増大し、有効すくい角が大きくなる。一般に切削では、有効すくい角を大きくすることにより切削屑が薄くなり、切削温度が低下することが知られている。これにより、加工変質層の低減、工具寿命の改善が図れることから、駆動型ロータリー切削工具においても、その回転軸心Aを鋼帯パスラインpと略平行な面内で鋼帯進行方向に対して或る程度傾斜させる(すなわち、傾きθを付ける)ことが好ましい。
ロータリー切削工具2としては、(1)モータなどの駆動手段を備え、これを駆動源として回転する駆動型ロータリー切削工具、(2)回転用の駆動手段を持たず、工具−切削屑間の摩擦力を利用して回転する従動型ロータリー切削工具、(3)回転用の駆動手段を有するが、鋼帯面の切削時には従動型ロータリー切削工具と同様に工具−切削屑間の摩擦力を駆動源として回転することができる、従動・駆動切り替え型ロータリー切削工具、のうちのいずれかを用いることができる。
以下、これら各方式のロータリー切削工具2について説明すると、まず、ロータリー切削工具2として駆動型ロータリー切削工具を用いる場合には、例えば図1に示すような駆動モータ3などの駆動源を備えたものが用いられ、回転軸21及びこれに保持された切削刃20は駆動源の動力で回転駆動し、鋼帯表面を切削する。
一方、ロータリー切削工具2として従動型ロータリー切削工具を用いる場合には、その回転軸心Aが鋼帯進行方向に対して傾きθを有していることが必要であり、これによりロータリー切削工具はモータなどの駆動力を用いることなく、切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力だけで回転し、鋼帯表面の切削を行うことができる。
ここで、図2に示すように、ロータリー切削工具2の回転軸心Aが鋼帯進行方向に対して傾きθを有し、切削屑5が鋼帯面に対して角度ηで排出されるものとすると、ロータリー切削工具2には、切削屑との間でη方向に摩擦力Fが作用し、この摩擦力Fは主分力F、送り分力F、背分力Fの切削三分力を用いて下記(1)式で表される。したがって、ロータリー切削工具2にはF sinηで表される回転駆動力が付与され、この回転駆動力で回転して鋼帯表面の切削を行うことができる。
=(F cosθ−F sinθ)sinη+F cosη … (1)
このような従動型ロータリー切削工具を用いた場合には、工具を回転させるための機器や動力が不要であるため設備コストやランニングコストが低減できるだけでなく、工具−切削屑間の摩擦力が小さいため、工具に流入する熱流束が大幅に低減され、工具の長寿命化を図ることができる利点がある。工程の増加による生産性の低下を防ぐためには、欠陥除去装置は既存製造ライン内に設置することが好ましいが、欠陥除去装置の工具交換がライン停止を伴う場合には、鋼帯の生産性が大きく低下してしまう。このため工具交換頻度は極力少なくすることが好ましく、この観点から工具の長寿命化は重要であり、工具の長寿命化が実現される従動型ロータリー切削工具を使用するメリットは大きい。
また、鋼帯表面にランダムに多数存在している欠陥に対応するためには、欠陥検出結果に基づき欠陥除去装置(工具)を板幅方向で高速移動させ、欠陥位置にて停止させて欠陥除去加工を行う必要があるが、上述した駆動型ロータリー切削工具の場合には、モータなどの駆動源の重量のために、高速移動性や位置決め精度(移動による慣性力に影響されない位置決め精度)の面で不利がある。これに対して従動型ロータリー切削工具の場合には、そのような問題がなく、高速移動性や位置決め精度が十分に確保され、特に高精度の欠陥除去を行うことができる。
また、ロータリー切削工具として、図1に示すような従動・駆動切換え型ロータリー切削工具を用いる場合には、次のような利点がある。すなわち、従動型ロータリー切削工具を用いた場合には、切削開始時(切削刃20が鋼帯面に接触した時)に停止している切削刃が鋼帯から衝撃を受け、切削刃が破損する危険性がある。このような切削開始時の衝撃を緩和するため、従動・駆動切換え型ロータリー切削工具では、切削開始前にロータリー切削工具(切削刃)を予め鋼帯速度と同期回転させておき、この状態で切削を開始した後、直ちに従動方式に切換え、従動型ロータリー切削工具と同様に、切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力だけで回転させ、鋼帯表面の切削を行うものである。なお、切削開始前のロータリー切削工具の回転動作は、欠陥検出装置からの欠陥検出信号に基づき開始されるようにすればよい。
この従動・駆動切換え型ロータリー切削工具の駆動源(モータなど)は、上記のような目的で利用されるだけであるため小容量のもので足り、したがって、先に述べたような欠陥除去装置の高速移動性や位置決め精度は十分に確保することができる。
以上のような3タイプのロータリー切削工具のいずれを用いるかは、対象とする熱延鋼帯や加工条件などに応じて適宜選択すればよい。例えば、通板速度があまり速くなく、且つ加工条件がそれほど厳しくない場合には、上述した理由からして従動型ロータリー切削工具または従動・駆動切換え型ロータリー切削工具を用いるのが有利である。一方、加工条件が厳しい場合には、駆動型ロータリー切削工具を用いるのが有利であることが多い。
次に、ロータリー切削工具2の好ましい構成及び使用条件について説明する。
ロータリー切削工具2の回転軸心Aの鋼帯進行方向に対する傾きθは、あまり大きいと切削幅が狭くなるため、表面欠陥の除去に支障をきたすおそれがある。
また、従動形式で回転するロータリー切削工具(従動型ロータリー切削工具、従動・駆動切換え型ロータリー切削工具)の場合には、傾きθが小さすぎると十分な回転駆動力が得られなくなり、一方、大きすぎる場合にも切削幅が狭くなることによって切削屑との摩擦力に基づく回転駆動力が低減する。
以上の観点から、従動型ロータリー切削工具、従動・駆動切り換え型ロータリー切削工具の場合には、回転軸心Aの鋼帯進行方向に対する傾きθは10〜30°程度とするのが適当である。また、上述したように駆動型ロータリー切削工具の場合にも傾きθを有することが好ましいが、上記と同様の理由で、その傾きθは30°以下とすることが好ましい。
一般に、ロータリー切削工具に正のすくい角を付与すると切削厚みが薄くなり、切削温度や加工変質層厚を低減化することができ、これらは工具の長寿命化、仕上げ面品位の向上につながるため、本発明で用いるロータリー切削工具2の切削刃20にも適度なすくい角を付与することが好ましい。また、ロータリー切削工具2による切削痕の断面形状は、図3に示すような円弧形状となるが、冷間圧延後の凹み深さの低減化という観点からも切削厚みは薄い方が好ましく、この観点からも切削刃20に適度なすくい角を付与することが好ましい。切削刃20に付与するすくい角は、0〜20°程度が適当である。図1及び図2の切削刃20は、すくい角を0°としてある。
また、切削刃20の径に特別な制限はないが、以下のような理由により直径(切刃直径)が100〜300mm程度のものが適当である。ロータリー切削工具2による切削幅w(図3参照)は、切削刃20のすくい角αを0°とすると、切削刃径D、切削深さd、傾き角θから下記(2)式で表される。
w=2・SQRT(d・(D−d))・cosθ … (2)
通常、ヘゲ等の表面欠陥の幅は3mm程度以下であり、また、介在物等は熱延鋼帯の表面から100μm程度以内の深さ位置に存在しているものが大半である。図4は、切削深さdを50μm、100μmとした場合の切削刃径Dと上記(2)式による切削幅wとの関係を示したものであり、これからして対象とするヘゲ等の表面欠陥を除去するためには、直径が100〜300mm程度の切削刃20を用いればよいことが判る。
切削刃20の材質は特に制限はなく、超硬合金、サーメット、セラミック、高速度鋼などを材質とするものや各種コーテッド工具などを用いればよい。また、ロータリー切削工具2による切削は、連続切削でかつ工具温度の上昇が抑制されることから、通板速度が200m/min程度の高速切削であっても、上記高速度鋼の使用が可能である。
また、切削刃20の構造も任意であり、例えば図5に示すように、切削刃20を、回転軸21が連結される円盤状の支持部材23と、その外側に取り付けられるリング状の切削刃本体22とにより構成したり、或いは図6に示すように、軽量化のために支持部材23をスポーク状にするなど、適宜な構造とすることができる。
ロータリー切削工具2による鋼帯面の切削では、潤滑効果の高い切削油の使用は必ずしも必要でないが、何らかの冷却用流体で切削刃20を冷却することが好ましい。この冷却用流体としては、上記切削油のほか、防錆剤を添加した水などを用いることができる。
図7は、本発明のより具体的な実施形態の一例を示すものであり、入側に酸洗設備を備えた鋼帯の連続冷間圧延ラインを示している。
図において、9,10はコイラー、11は酸洗槽、12は冷間圧延機群、13は酸洗槽11の入側に設けられたブライドルロール装置である。このような冷間圧延ラインでは、コイラー9から巻き戻された熱延鋼帯1はブライドルロール装置13を経て酸洗槽11で酸洗された後、冷間圧延機群12で冷間圧延され、コイラー10で巻き取られる。
前記ブライドルロール装置13は複数(4本)のブライドルロール131〜134により構成されており、この実施形態では入側の2本のブライドルロール131,132に面して欠陥検出装置7a,7bが設けられ、各ブライドルロール131,132に巻き付いた鋼帯部分の表裏面の表面欠陥を検出するようにしている。また、出側の2本のブライドルロール133,134に面して欠陥除去装置8a,8bが設けられ、各ブライドルロール133,134に巻き付いた鋼帯部分の表裏面の表面欠陥を除去するようにしている。各欠陥除去装置8a,8bは、鋼帯幅方向で複数のロータリー切削工具2を備えている。
上記欠陥検出装置7a,7bとしては、光学式、画像処理方式、磁気方式などの任意の方式のものを適用できるが、特にヘゲ疵は熱延鋼帯の表層下に異物を噛み込んだものであるため光学式や画像処理方式などでは検出しにくく、このため、例えば漏洩磁束方式、渦流方式などの磁気方式センサーを用いるのが望ましい。
欠陥検出装置7a,7bが設置されたブライドルロール131,132と欠陥除去装置8a,8bが設置されたブライドルロール133,134間には、鋼帯に接するトラッキングロール15が設けられている。
本実施形態のように、欠陥検出装置や欠陥除去装置をブライドルロールの位置に設け、ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分で表面欠陥の検出や切削除去を行うことにより、次のような利点が得られる。すなわち、ブライドルロールでは、鋼帯がロールに巻き付いて適度な張力を付与されながら通板するため、板形状不良などによる板面の変動が小さく、欠陥検出及び欠陥除去を安定的且つ高精度に行うことができる利点があり、かつ鋼帯の表裏面が交互にブライドルロールに巻き付くため、鋼帯表裏面の欠陥検出と欠陥除去処理が行いやすい。また、連続ラインでの切削では発生する切削屑の処理も重要であるが、ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分(非水平通板部)で切削除去を行うことにより、切削屑の流出方向を考慮し、切削屑が下方向に落下する位置で切削を行うことができ、これにより切削屑の回収が容易になるとともに、鋼帯面上に切削屑が残存するようなこともなくなる。本実施形態では、ブライドルロール133,134のほぼ真横で切削を行うことにより切削屑を下方向に落下させ、この切削屑を切屑受16で回収している。
以上のような実施形態においては、ブライドルロール装置13の入側の2本のブライドルロール131,132に巻き付いた鋼帯部分の表裏面に対して、欠陥検出装置7a,7bによる表面欠陥の検出が行われ、この欠陥検出信号(欠陥の大きさ、位置などの情報)が制御装置14送られる。また、トラッキングロール15にて鋼帯1の搬送方向位置が測定され、その位置情報も制御装置14に送られる。制御装置14では、上記欠陥検出信号に基づき、各欠陥除去装置8a,8bが板幅方向で装備している複数のロータリー切削工具2のなかから、検出された欠陥に対して動作させる工具を選出するとともに、工具の板幅方向移動量、切り込み量などを算出し、さらに、前記鋼帯の位置情報に基づき、工具の切削開始及び切削完了などの動作タイミングを算出し、それぞれの欠陥除去装置8a,8bに指令を行う。各欠陥除去装置8a,8bのロータリー切削工具2は、この指令された動作タイミングで板幅方向への移動と上下方向の移動を行ない、ブライドルロール133,134に巻き付いた鋼帯部分で欠陥除去を行なう。
以上のようにして表面欠陥の除去が行われた鋼帯1は、酸洗槽11で酸洗処理された後、冷間圧延機群12にて所定の厚さに減厚され、コイラー10に巻き取られる。
先に述べたように、ロータリー切削工具2による表面欠除の除去が、ロールに巻き付いた鋼帯部分に対して実施される場合には、ロータリー切削工具2の回転軸心Aが位置する「鋼帯パスラインと略平行な平面」とは、「工具による切削位置を通過する接線を含む平面と略平行な平面」である。したがって、本実施形態では、回転軸心Aがブライドルロール133,134に巻き付いた鋼帯部分の切削位置を通過する接線を含む平面と略平行な平面内に位置するよう、ロータリー切削工具2が配置される。
図7の実施形態では、欠陥検出装置7a,7bを設置したブライドルロール131,132の直下流のブライドルロール133,134の位置に欠陥除去装置8a,8bを配置しているが、その下流側にもブライドルロールが配置されている場合には、欠陥検出装置7a,7bからの信号伝達、欠陥除去装置8a,8bの板幅方向及び鋼帯との接近−離間方向での移動時間等を考慮して、欠陥除去装置8a,8bを設置するブライドルロールを適宜選択することができる。
なお、ロータリー切削工具2を構成する切削刃のすくい面の形状を適正化することにより、切削屑に適度のカールを付与することが可能であり、また、切削刃のすくい面上にチップブレーカーを付与することにより、切削屑を適当な長さに連続的に分断することも可能である。このような切削屑の形状の制御によって、より効率的な切削屑の処理を行うことができる。
図7に示す鋼帯の製造設備において冷延鋼帯を製造し、さらに、この冷延鋼帯を原板として合金化亜鉛めっき鋼板を製造した。
欠陥検出装置7a,7bとしては渦流式センサーを用い、また、欠陥除去装置8a,8bのロータリー切削工具2としては、高速度鋼からなる直径200mmのリング状切削刃20を備え、傾き角θ:10°、切削刃すくい角:20°の従動・駆動切り替え型ロータリー切削工具を用い、このロータリー切削工具を切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力により回転させ、欠陥部の切削除去を行った。原板である熱延鋼帯は、板厚3.2mm、板幅1500〜1800mmの自動車外板用のIF鋼であり、欠陥除去装置8a,8bでの欠陥除去深さを50μmとし、欠陥除去の位置での通板速度は毎分50〜200mとした。なお、別に冷間圧延を施さない熱延鋼帯の欠陥除去痕を調査した結果、欠陥除去部の表面粗さはRa0.4〜0.8μm程度であった。
上記条件で熱延鋼帯の表面欠陥を除去した後、酸洗槽11で酸洗処理し、次いで、冷間圧延機群12で5パスの冷間圧延を行って板厚0.8mmまで減厚した後、コイラー10にて巻き取った。次いで、合金化亜鉛めっき処理を行ない、亜鉛めっき処理ラインの出側に設置した欠陥検出計にて表面欠陥の検出を行なったところ、ヘゲや線状の外観ムラ等は検出されず、別途目視での検査を行った結果でも、ヘゲや外観ムラが大きく低減されており、表面品質に優れた鋼帯が得られた。
本発明で用いるロータリー切削工具の一実施形態とこれによる鋼帯の切削状況の一例を示す斜視説明図 本発明で用いるロータリー切削工具による鋼帯の切削状況の一例を示す図であって、(a)は平面図、(b)は鋼帯進行方向から見た正面図、(c)はライン側方から見た側面図 本発明におけるロータリー切削工具による切削痕断面形状を示す説明図 本発明で用いるロータリー切削工具の切削刃径と切削深さ及び切削幅との関係を示すグラフ 本発明で用いるロータリー切削工具が有する切削刃の他の実施形態を示す説明図 本発明で用いるロータリー切削工具が有する切削刃の他の実施形態を示す説明図 本発明の一実施形態に供される鋼帯製造ラインを示す説明図
符号の説明
1 鋼帯
2 ロータリー切削工具
3 駆動モータ
4 減速機
5 切削屑
6 切削痕
7a,7b 欠陥検出装置
8a,8b 欠陥除去装置
9,10 コイラー
11 酸洗槽
12 冷間圧延機群
13 ブライドルロール装置
14 制御装置
15 トラッキングロール
16 切屑受
20 切削刃
21 回転軸
22 切削刃本体
23 支持部材
131〜134 ブライドルロール

Claims (12)

  1. 連続通板ライン内で通板する熱延鋼帯の表面欠陥部を欠陥検出装置により検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置のライン下流側に設置された欠陥除去手段により前記表面欠陥部を除去し、しかる後、熱延鋼帯を冷間圧延する鋼帯の製造方法、又は冷間圧延した後、表面処理を施す鋼帯の製造方法において、
    前記欠陥除去手段として、鋼帯パスラインと略平行な平面内に回転軸心を有するロータリー切削工具を用い、該ロータリー切削工具で熱延鋼帯表面を切削することにより表面欠陥部を除去することを特徴とする、表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
  2. ロータリー切削工具は、その回転軸心が鋼帯進行方向に対して傾きを有し、切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力により回転して熱延鋼帯表面を切削することを特徴とする、請求項1に記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
  3. ロータリー切削工具は、駆動装置による駆動力で回転して熱延鋼帯表面を切削することを特徴とする、請求項1に記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
  4. ロータリー切削工具は、その回転軸心が鋼帯進行方向に対して傾きを有し、熱延鋼帯の切削開始前に駆動装置による駆動力で回転するとともに、切削開始後は、切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力により回転して熱延鋼帯表面を切削することを特徴とする、請求項1に記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
  5. ロータリー切削工具による表面欠陥部の除去を、連続通板ライン内に設置されたブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して実施することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法
  6. 欠陥検出装置による表面欠陥部の検出を、連続通板ライン内に設置されたブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して実施することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
  7. 連続通板ライン内に、該ライン内を通板する熱延鋼帯の表面欠陥部を検出する欠陥検出装置と、該欠陥検出装置のライン下流側に設置され、欠陥検出装置の欠陥検出信号に基づき前記表面欠陥部を除去する欠陥除去手段とを備えた鋼帯の製造設備において、
    前記欠陥除去手段が、鋼帯パスラインと略平行な平面内に回転軸心を有するロータリー切削工具であることを特徴とする鋼帯の製造設備。
  8. ロータリー切削工具が、その回転軸心が鋼帯進行方向に対して傾きを有し、切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力により回転して鋼帯表面を切削する従動型ロータリー切削工具であることを特徴とする請求項7に記載の鋼帯の製造設備。
  9. ロータリー切削工具が、駆動装置による駆動力で回転して鋼帯表面を切削する駆動型ロータリー切削工具であることを特徴とする請求項7に記載の鋼帯の製造設備。
  10. ロータリー切削工具が、その回転軸心が鋼帯進行方向に対して傾きを有するものであって、駆動装置による駆動力で回転することができ、かつ切削加工時に発生する工具−切削屑間の摩擦力により回転して鋼帯表面を切削することができる従動・駆動切り替え型ロータリー切削工具であることを特徴とする請求項7に記載の鋼帯の製造設備。
  11. ロータリー切削工具が、連続通板ライン内に設置されたブライドルロールに面して設けられ、該ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分で表面欠陥部の除去が行われるようにしたことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の鋼帯の製造設備。
  12. 欠陥検出装置が、連続通板ライン内に設置されたブライドルロールに面して設けられ、該ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分で表面欠陥部の検出が行われるようにしたことを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の鋼帯の製造設備。
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