JP2005279894A - バリ取り装置およびバリ取り方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の開口穴が開口する表面に対して切削加工が施されることで各開口穴の開口周縁部に加工面に沿って突出するように発生したバリを有効に且つ安定して除去することができる、新規なバリ取り装置およびバリ取り方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 複数の開口穴86のそれぞれの開口周縁部において加工面82,87に沿って突出するバリ94が発生した金属製品14を保持する保持手段12と、保持手段12によって保持された金属製品14に向けて処理液を面状で扇形に広がるようにして加工面82,87に略直交する方向から高圧噴射するノズル16の何れか一方が一軸回りに回転せしめられることで、ノズル16から金属製品14に向けて平形で広がるようにして高圧噴射された処理液が複数の開口穴86のそれぞれに発生したバリ94に対して加工面82,87に略直交する方向から当たるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属製品の製造工程において発生したバリを除去するためのバリ取り装置およびバリ取り方法に係り、特に、複数の開口穴が開口する表面に対して切削加工が施されることで各開口穴の開口周縁部において加工面に沿って突出するようにして発生したバリを効率的に除去することができる、バリ取り装置およびバリ取り方法に関するものである。
従来から、各種機械製品を構成する金属部品に代表される金属製品には、多種多様な形状や大きさのものがあり、プレスや型鍛造,焼結,切削などの各種の成形方法によって製造されている。
ところで、このような金属製品では、要求される面精度を得ること等を目的として、成形後に表面に対してNC旋盤等を用いた切削加工が施される。
ところが、金属製品が、切削加工を施す面に開口する穴を備えていると、表面が切削加工されることに起因して、穴の開口周縁部において加工面に沿って突出するバリが発生し易いという問題があった。即ち、表面の切削加工によって穴の開口周縁部に発生したバリは、金属製品の表面に突出していないことから、その除去が難しいのであり、それ故、かかるバリの効率的で且つ安定した除去技術は、未だ提供されていなかったのである。
すなわち、このようなバリを除去する一つの方法として、ボール盤を利用することが考えられるが、ボール盤を利用してバリを除去する場合、バリが発生した穴毎にドリルを高精度に位置決めしてゆく必要があり、現実的ではない。
また、ナイロン等の合成樹脂材やステンレス等の金属材によって形成されたブラシを回転させながら、金属製品に押し当てることによって、複数の穴のそれぞれに発生したバリをまとめて除去することが考えられる。ところが、このようにブラシを回転させながら金属製品に押し当てることによってバリを除去する方法では、ナイロン等の合成樹脂材によって形成されたブラシを用いる場合およびステンレス等の金属材によって形成されたブラシを用いる場合の何れであっても、ブラシに変形や磨耗が発生し易いことから、安定したバリ取りが実現され難く、ブラシの頻繁な交換も必要となるという問題があったのである。
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであり、その解決課題とするところは、複数の開口穴が開口する表面に対して切削加工が施されることで各開口穴の開口周縁部において加工面に沿って突出するように発生したバリを有効に且つ安定して除去することができる、新規なバリ取り装置およびバリ取り方法を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することができる発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
本発明の第一の態様は、複数の開口穴が開口する表面に対して切削加工が施されることで各開口穴の開口周縁部に加工面に沿って突出するようにしてバリが発生した金属製品を保持する保持手段と、該保持手段によって保持された該金属製品に向けて処理液を高圧噴射するノズルを備えたバリ取り装置において、前記処理液が平形で扇形に広がるようにして前記ノズルから前記金属製品における前記加工面に対して略直交する方向に高圧噴射されるようになっており、該ノズルおよび該金属製品を保持する前記保持手段の何れか一方が一軸回りに回転せしめられることで、該ノズルから該金属製品に向けて平形で扇形に広がるようにして高圧噴射された該処理液が前記複数の開口穴のそれぞれに発生した前記バリに対して該加工面に略直交する方向から当たるようになっていることを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされたバリ取り装置においては、複数の開口穴が開口する表面に対して切削加工が施されることで各開口穴の開口周縁部において加工面に沿って突出するようにしてバリが発生した金属製品を保持する保持手段と、該保持手段によって保持された金属製品に向けて処理液を平形で扇形に広がるようにして加工面に略直交する方向から高圧噴射するノズルの何れか一方が一軸回りに回転せしめられることで、ノズルから金属製品に向けて所定厚さの平形(扁平形状)で扇形に拡幅して広がる平射状で高圧噴射された処理液が複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して加工面に略直交する方向から当たるようになっていることから、バリに対してその立ち上がり方向に略直交する方向から外力が及ぼされることとなり、それによって、バリが、その基端部において効率的に折り曲げられることとなる。
そこにおいて、本態様のバリ取り装置では、処理液がノズルから金属製品に向けて平形で扇形に広がるようにして高圧で平射されるようになっていることから、金属製品の加工面における処理液の当たる部分が略帯状となり、しかも、かかる金属製品の加工面において略帯状に処理液の当たっている部分が、ノズルおよび保持手段の何れか一方が一軸回りに回転することに起因して、ノズルおよび保持手段の何れか一方の回転方向に移動していくようになっており、それによって、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して処理液が満遍なく当たることとなる。
また、このように金属製品の加工面において処理液の当たる部分が移動していくことによって、各開口穴に発生したバリに対して処理液が一定時間だけ当たることとなる。このように各開口穴に発生したバリに対して処理液が当たる時間と当たらない時間があることで、処理液が当たったことによって基端部において折り曲げられたバリは、処理液が当たっていない間に、それ自身が有する弾性によって元の位置まで戻ろうと変形する。その後、再び処理液が当たるようになる。これにより、バリは、元の位置に戻ろうとする方向の変形と反対の方向、即ち、先程処理液が当たって曲げられた方向と同じ方向に再び曲げられることとなる。
その結果、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリは、何れも、基端部において繰り返し折り曲げられることとなり、かかる繰り返し折り曲げられた基端部において、バリが金属製品から効率的に分断されて除去されることとなる。
従って、本態様に係るバリ取り装置においては、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリを有効に且つ安定して除去することが可能となる。
また、本態様においては、処理液が平射されることから、同時に全面に当たるように円錐形に広がる標準ノズルに比して、バリに対する当接圧の実効値を確保したままで全体の噴出圧を下げることが可能となる。それ故、バリ取り装置の機器に要求される耐圧性等を抑えることが出来、構造の簡略化が図られ得る。
更にまた、本態様においては、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して処理液が当たったり当たらなかったりすることから、各開口穴に発生したバリが基端部において繰り返し折り曲げられることとなり、物理的な疲労破壊を利用して効率的にバリが分断されるようにした。それによって、各開口穴に発生したバリに対して処理液を一回だけ当てて各開口穴に発生したバリを除去する場合よりも低い圧力で処理液を噴射することが可能となり、その結果、バリ取り装置において要求される、処理液が高圧噴射される際の耐圧性を必要以上に高度なものにしないようにすることが可能となる。
また、本態様においては、高圧噴射された処理液をバリに当てることによって、バリを除去するようになっていることから、バリを除去するための各種条件(例えば、処理液を噴射する際の圧力,ノズルの先端面から金属製品における加工面までの距離,ノズルおよび保持手段の何れか一方を回転せしめる際の回転速度,所定時間当たりに加工面に向けて噴射される処理液の量等)の変動が小さい。即ち、それらの条件を予め適当なものに設定してしまうことで、安定した条件下でバリ取りを実施することが出来るのであり、従来のブラシを用いたバリ取りなどに比して、バリ取りの精度を長期間に亘って安定させることが可能となる。
なお、本態様において、ノズルおよび保持手段の何れか一方が回転せしめられている際に、各開口穴に発生したバリに処理液が当たる回数、即ち、バリが基端部において繰り返し折り曲げられる回数というのは、特に、限定されるものではないが、2回以上であることが望ましく、それによって、ノズルから高圧噴射される処理液の圧力が必要以上に高圧とならないようにしながら、各開口穴に発生したバリを有効に且つ安定して除去することが可能となる。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係るバリ取り装置において、前記ノズルおよび前記保持手段の何れか一方が少なくとも一回転せしめられるようになっていることを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたバリ取り装置においては、各開口穴に発生したバリに対して処理液が当たる回数、即ち、バリが基端部において繰り返し折り曲げられる回数を十分に確保することが可能となり、それによって、複数の開口穴のそれぞれに形成されたバリを有効に且つ安定して除去することが可能となる。
本発明の第三態様は、前記第一又は第二の態様に係るバリ取り装置において、前記ノズルおよび前記保持手段の何れか一方が一回転するのに要する時間が2〜15秒とされていることを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたバリ取り装置においては、バリを有効に且つ安定して除去することが可能となる。蓋し、ノズルおよび保持手段の何れか一方が一回転するのに要する時間が2秒よりも短いと、バリの折り曲げストローク、即ち、処理液が当たって最も折り曲げられた位置から元の位置へ戻ろうとしているバリに対して再び処理液が当たるまでの間にバリが移動する距離乃至は揺動角度を十分に確保することが困難となり、それによって、処理液を当ててバリを繰り返し折り曲げる回数が多くなってしまい、その結果、バリ取り作業に要する時間が多くなってしまうおそれがある一方、ノズルおよび保持手段の何れか一方が一回転するのに要する時間が15秒よりも長いと、バリの折り曲げストロークは十分に確保することが可能であるが、バリに対して処理液が当たってから再び処理液が当たるまでの間隔が必要以上に長くなってしまい、それによって、バリ取り作業に要する時間が多くなってしまうおそれがある。
本発明の第四の態様は、前記第一乃至第三の何れかの態様に係るバリ取り装置において、前記複数の開口穴が異なる径方向寸法を有するものを含んで構成されていることを、特徴とする。
本発明の第五の態様は、前記第一乃至第四の何れかの態様に係るバリ取り装置において、前記複数の開口穴のそれぞれに発生したバリには、前記ノズルまでの距離が異なるものが含まれていることを、特徴とする。
本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係るバリ取り装置において、前記加工面において前記ノズルの先端と向き合っている部分を中心とする略円形の領域内に前記複数の開口穴が位置せしめられており、該略円形の領域の中心を通って該加工面に略直交する直線を回転中心軸として該ノズルおよび前記保持手段の何れか一方が回転せしめられることで、該複数の開口穴のそれぞれに発生した前記バリに対して該ノズルから平形で扇形に広がるようにして高圧噴射された前記処理液が該加工面に略直交する方向から当たるようになっていることを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたバリ取り装置においては、複数の開口穴が加工面においてノズルの先端と向き合っている部分を中心とする略円形の領域内に位置せしめられていると共に、ノズルおよび保持手段の何れか一方が、複数の開口穴が位置せしめられている略円形の領域の中心を通って加工面に略直交する直線を回転中心軸として回転せしめられることで、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対してノズルから平形で扇形に広がるようにして高圧噴射された処理液が加工面に対して略直交する方向から当たるようになっていることから、加工面において処理液が当たる略帯状の部分が、その長手方向中央を中心にして回転せしめられるようになっており、それによって、例えば、複数の開口穴のうち略円形の領域の中心を挟んで両側に位置せしめられた開口穴のそれぞれに発生したバリに対して一度に処理液を当てることが可能となり、その結果、ノズルおよび保持手段の何れか一方が一回転する間に、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して2回処理液を当てることが可能となる。
従って、本態様においては、ノズルおよび保持手段の何れか一方が回転せしめられる回数を少なくしつつ、ノズルから噴射される処理液が複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して当たる回数を多くすることが可能となり、それによって、バリ取り作業に要する時間を一層短くすることが可能となる。
本発明の第七の態様は、前記第一乃至第六の何れかの態様に係るバリ取り装置において、前記処理液が、前記金属製品の前記表面に切削加工を施す際に用いられる水溶性の切削液を含んで構成されていることを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたバリ取り装置においては、表面に切削加工が施された後の金属製品に対して、かかる切削加工を行う際に用いられた切削液を洗い落とすための洗浄処理を行わずに、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリを除去することが可能となり、それによって、金属製品の製造に要する時間を短くすることが可能となる。
また、本態様においては、金属製品の表面に切削加工を施す際に用いられる水溶性の切削液を含んで構成された処理液が金属製品の加工面に向けて噴射されるようになっていることから、かかる処理液が噴射されることで、金属製品の加工面に対する防錆効果を得ることも可能となる。
本発明の第八の態様は、前記第一乃至第七の何れかの態様に係るバリ取り装置において、前記ノズルから前記金属製品に向けて高圧噴射された前記処理液を回収して再利用する再利用手段を備えていることを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたバリ取り装置においては、ノズルから金属製品に向けて高圧噴射された処理液が、再利用手段によって回収されて再利用されるようになっていることから、バリ取り作業を行う際に要するコスト、特に、処理液に要するコストを抑えることが可能となる。
本発明の第九の態様は、前記第八の態様に係るバリ取り装置において、前記再利用手段が、回収された前記処理液を濾過する濾過手段を含んで構成されていることを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたバリ取り装置においては、回収された処理液に含まれているバリを濾過手段によって取り除くことで処理液のみを高圧噴射することが可能となり、それによって、ノズル内にバリが詰まってしまう不具合や、バリが含まれた処理液を高圧噴射することで加工面にバリが当たってしまい、それによって、加工面に傷がつくという不具合等を有利に回避することが可能となる。
本発明の第十の態様は、前記第一乃至第九の何れかの態様に係るバリ取り装置において、前記複数の開口穴のそれぞれに発生した前記バリが除去された場合に前記金属製品における前記加工面にエアを吹き付けるエア吹付手段を備えており、該エア吹付手段が該加工面にエアを吹き付けることで該加工面に付着した前記処理液を吹き飛ばすようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたバリ取り装置においては、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリが除去された場合に、エア吹付手段によって金属製品における加工面にエアが吹き付けられて、加工面に付着した処理液が吹き飛ばされるようになっていることから、金属製品が保持手段によって保持された状態で、加工面に処理液が付着していないようにすることが可能となり、それによって、金属製品の製造に要する時間を短縮することが可能となる。
本発明の第十一の態様は、前記第一乃至第十の何れかの態様に係るバリ取り装置において、前記ノズルが取り付けられた筒体の外周面に係止歯を形成すると共に、該係止歯に対して噛合せしめられるラックを設け、該ラックをエアシリンダによって駆動変位せしめることで、該ノズルを一軸回りに回転せしめるようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたバリ取り装置においては、ノズルが取り付けられた筒体の外周面に形成された係止歯に対して噛合せしめられるラックがエアシリンダによって駆動変位せしめられるようになっていることから、ノズルを一軸回りに一回転するのに要する時間を長くすることが可能となり、それによって、バリの折り曲げストロークを有利に確保することが可能となる。
また、本発明は、複数の開口穴が開口する表面に対して切削加工が施されることで各開口穴の開口周縁部に該加工面に沿って突出するようにしてバリが発生した金属製品を保持する保持手段と、該保持手段によって保持された該金属製品に向けて平形で扇形に広がるようにして該加工面に略直交する方向から処理液を高圧噴射するノズルを用意し、該ノズルおよび該保持手段の何れか一方を一軸回りに回転せしめることで、該ノズルから該金属製品に向けて平形で扇形に広がるようにして高圧噴射された該処理液が該複数の開口穴のそれぞれに発生した該バリに対して該加工面に略直交する方向から当たるようにしたバリ取り方法も、特徴とする。
このような本態様に従えば、複数の開口穴が開口する表面に対して切削加工が施されることで各開口穴の開口周縁部において加工面に沿って突出するようにしてバリが発生した金属製品を保持する保持手段と、該保持手段によって保持された金属製品に向けて処理液を平形で扇形に広がるようにして加工面に略直交する方向から高圧噴射するノズルの何れか一方を一軸回りに回転せしめることで、ノズルから金属製品に向けて平形で広がるようにして高圧噴射された処理液を複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して加工面に略直交する方向から当てるようになっていることから、バリに対して加工面に略直交する方向から外力を及ぼすこととなり、それによって、バリが、その基端部において折り曲げるようになっている。
そこにおいて、本態様のバリ取り方法では、処理液をノズルから金属製品に向けて平形で広がるようにして高圧発射するようになっていることから、金属製品の加工面における処理液の当たる部分が略帯状となり、しかも、かかる金属製品の加工面において略帯状に処理液の当たっている部分が、ノズルおよび保持手段の何れか一方を一軸回りに回転せしめることで、ノズルおよび保持手段の何れか一方の回転方向に移動せしめられるようになっており、それによって、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して処理液が満遍なく当たることとなる。
また、このように金属製品の加工面において処理液の当たる部分が移動せしめられることによって、各開口穴に発生したバリに対して処理液が当たったり当たらなかったりすることとなる。このように各開口穴に発生したバリに対して処理液が当たったり当たらなかったりすることで、処理液が当たったことで基端部において折り曲げられたバリは、処理液が当たっていない間に、それ自身が有する弾性によって元の位置まで戻ろうとするが、その途中で、再び処理液が当たることとなる。これにより、バリは、元の位置に戻ろうとする方向とは反対の方向、即ち、先程処理液が当たって曲げられた方向と同じ方向に再び曲げられることとなる。
その結果、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリは、何れも、基端部において繰り返し折り曲げることになり、かかる繰り返し折り曲げられた基端部において、バリが金属製品から分断されて除去されることとなる。
従って、本態様に係るバリ取り方法においては、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリを有効に且つ安定して除去することが可能となる。
また、本態様においては、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリの幾つかに対して一度に処理液を当てるようになっていることから、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して一斉に処理液を当てる場合よりも低い圧力で処理液を噴射することが可能となる。
更にまた、本態様においては、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して処理液が当たったり当たらなかったりすることから、各開口穴に発生したバリが基端部側において繰り返し折り曲げることとなり、それによって、各開口穴に発生したバリに対して処理液を一回だけ当てて各開口穴に発生したバリを除去する場合よりも低い圧力で処理液を噴射することが可能となる。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされたバリ取り装置においては、平形で扇形に広がるようにして処理液が高圧噴射されることで略帯状とされた加工面における処理液が当たる部分が、ノズルおよび保持手段の何れか一方の回転に基づいて移動するようになっていることから、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して、ノズルから噴射された処理液が当たったり当たらなかったりすることとなる。これにより、一度処理液が当たった後で元の位置に戻ろうとするバリに対して、再び処理液が当たるようにすることとなる。その結果、各開口穴に発生したバリが基端部において繰り返し折り曲げられることとなり、バリが基端部において金属製品から分離されるようにして除去されることとなる。従って、本発明に従う構造とされたバリ取り装置においては、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリを有効に且つ安定し除去することが可能となる。
また、本発明のバリ取り方法に従えば、加工面における処理液が当たる略帯状の部分を、ノズルおよび保持手段の何れか一方の回転に基づいて移動せしめるようになっていることから、複数の開口穴のそれぞれに発生したバリに対して、ノズルから噴射された処理液が当たったり当たることとなる。これにより、一度処理液が当たった後、元の位置に戻ろうとするバリに対して、再び処理液が当たることとなる。その結果、各開口穴に発生したバリが基端部において繰り返し折り曲げられて、バリが基端部において金属製品から分離されるようにして効率的に除去される。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図1乃至5には、本発明の一実施形態としてのバリ取り装置10が示されている。このバリ取り装置10は、保持手段としてのチャック12によって保持された金属製品としてのワーク14に向けてノズルとしての噴射ノズル16から処理液を噴射するようになっている。
より詳細には、チャック12は、従来から公知の機械式チャックや磁気チャック,真空チャック等によって有利に構成される。因みに、本実施形態では、チャック12として、2つ爪の空圧チャックが採用されている。そして、本実施形態では、このようなチャック12によるワーク14の保持は、投入シュート18を通って所定位置まで誘導されたワーク14をチャック12が2つの爪で掴むことによって実現されるようになっている一方、チャック12による保持が解除されたワーク14は、排出シュート20を通って排出されるようになっている。なお、図1および図2では、投入シュート18および排出シュート20の図示は省略してある。また、チャック12は、保持したワーク14が噴射ノズル16のほうに向くようにしてアーム22に取り付けられている。
アーム22は、工場の床等の上に水平配置される第一のベース24の上面に配設されたアーム駆動機構26によって往復移動可能とされており、それによって、アーム22に取り付けられたチャック12で保持されているワーク14が噴射ノズル16に対して接近/離隔方向に変位可能とされている。
アーム駆動機構26は、ボールねじ28に螺合されるナット(図示せず)を備えたテーブル30が、駆動モータ(図示せず)によってボールねじ28が回転せしめられることで、往復移動可能とされているものであり、かかるテーブル30に対してアーム22が取り付けられることで、アーム22が往復移動可能とされている。そこにおいて、駆動モータとしてステッピングモータを採用する場合には、ステッピングモータを駆動するためのパルス信号を出力した回数でもってテーブル30の位置、延いては、ワーク14の位置を検出することが可能となる。また、駆動モータとしてサーボモータも採用する場合には、例えば、テーブル30に対してインダクトシンスケールや磁気スケール等のセンサを取り付けておき、かかるセンサによってテーブル30の位置、延いては、ワーク14の位置を検出することが可能となる。
一方、噴射ノズル16は、図6にも示されているように、第一のベース24に対して固定的に支持された支持部32によって一軸回りに回転可能に支持された噴射筒体34の軸方向一方の端部に取り付けられている。より詳細には、噴射ノズル16は、図7および図8に示されているように、軸方向一方の端面の中央部分において、噴射口36が形成されていると共に、かかる噴射口36の外側において、それぞれ、軸直角方向に延びる溝38が形成されている。
そこにおいて、本実施形態では、噴射口36の断面は、軸方向一方の端面側において、長手方向両端がそれぞれ外方に向かって凸となるように円弧状に湾曲せしめられているが、全体として、略長方形状とされている。そして、噴射口36の断面は、噴射ノズル16の軸方向一方の側から他方の側に行くに従って次第にその長手方向の寸法が小さくなることによって、小さくなっていき、最終的には、略一定の円形の断面となっている。特に、本実施形態では、噴射ノズル16の軸方向一方の端部における噴射口36の断面は、長辺方向(図7中の上下方向)の寸法が短辺方向(図7中の左右方向)の寸法よりも十分大きくされている。また、本実施形態では、噴射ノズル16の軸方向他方の端部における噴射口36の断面は、噴射筒体34に形成されている流路孔40の断面よりも十分に小さくされている。更に、本実施形態では、噴射口36において噴射ノズル16の軸方向他方から一方に行くに従って次第に断面が大きくなっている部分の広がり角:αは略30度とされている。そして、噴射ノズル16は、軸方向他方の端部の外周面に形成されたねじ山が噴射筒体34の軸方向一方の端部の内周面に形成されたネジ溝に螺着されることによって、噴射筒体34の軸方向一方の端部に対して固定的に取り付けられるようになっている。
このように噴射ノズル16が取り付けられる噴射筒体34には、その軸方向中間部分において、外周面に係止歯が形成された駆動筒体42が固定的に組み付けられている。そして、支持部32に対して設けられたエアシリンダ44によって往復移動可能とされたラック46が駆動筒体42の外周面に形成された係止歯に噛合されており、エアシリンダ44によってラック46が移動せしめられることで、駆動筒体42、延いては、噴射筒体34が中心軸回りに回転せしめられるようになっており、それによって、噴射筒体34に螺着された噴射ノズル16が一軸回り(中心軸回り)に回転せしめられるようになっている。特に、本実施形態では、エアシリンダ44によってラック46が突出端(引込端)から引込端(突出端)まで駆動変位せしめられることに基づいて、噴射ノズル16が一回転するようになっている。
また、噴射筒体34の軸方向他方の端部には、後述する供給ホース80が接続されるようになっており、かかる供給ホース80を通って、後述する高圧ポンプ78から処理液が送られてくるようになっている。これにより、噴射ノズル16から処理液が高圧噴射されるようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、上述の如く、噴射口36の断面が次第に変化する特定構造の噴射ノズル16が採用されていることから、噴射ノズル16から噴射される処理液48は、図9に示されているように、所定厚さの平形で前方に向かって扇形に広がる形態で平射されるようになっており、それによって、噴射ノズル16から噴射された処理液48がワーク14に当たる部分は、略帯状とされている。因みに、本実施形態における処理液34の広がり角度:βは、略30度とされている。
更にまた、支持部32とアーム駆動機構26の間には、縦壁部50が配設されている。そして、アーム駆動機構26によって噴射ノズル16側に向かって駆動せしめられたチャック12は、縦壁部50に形成された導入孔52を通って縦壁部50よりも噴射ノズル16側に位置せしめられるようになっており、それによって、チャック12に固定されたワーク14が噴射ノズル16の噴射口36に対向位置せしめられるようになっている。また、縦壁部50には、導入孔52を通って縦壁部50よりも噴射ノズル16側に位置せしめられたワーク14に対してエアを吹き付けるためのエア吹付ノズル54が設けられている。なお、図面上では必ずしも明らかではないが、エア吹付ノズル54は中心軸回りに回転可能とされている。また、エア吹付ノズル54には、ワーク14に吹き付けるためのエアを供給するエア供給タンク(図示せず)が接続されるようになっている。
さらに、縦壁部50と支持部32の対向面間には、透明な合成樹脂材によって形成された全体として門形状の保護ケース56が配設されており、縦壁部50と支持部32の間において保護ケース56によって覆われた領域が処理スペースを構成している。そして、縦壁部50と支持部32の間において保護ケース56で覆われた領域(処理スペース)内において噴射ノズル16からワーク14に向けて処理液が高圧噴射されるようになっており、その結果、処理液が保護ケース56の外側に飛散することが防止されるようになっている。また、第一のベース24における上面には、保護ケース14が配設されている部分、即ち、縦壁部50と支持部32の間において落下孔58が形成されており、かかる落下孔58の下方には、第一のベース24内に収容されるようにして、受皿60が配設されている。これにより、噴射ノズル16からワーク14に向けて高圧噴射された処理液は、落下孔58から落ちて受皿60に集められるようになっている。そして、受皿60に集められた噴射済みの処理液は、処理液案内流路62を通って一次タンク64に案内されるようになっている。
この一次タンク64は、第一のベース24とは別に設けられて、工場の床等に水平配置される第二のベース66内に設けられており、かかる一次タンク64に集められた処理液の液面の高さが一次タンク用センサ68によって検出されるようになっている。そして、一次タンク64に集められた処理液は、第二のベース66の上面に設けられたフィルタポンプ70によって、第二のベース66内に設けられた二次タンク72に移動されるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、一次タンク64と二次タンク72の間にフィルタ74が配設されており、かかるフィルタ74によって異物が除去された処理液が二次タンク72に案内されるようになっている。また、二次タンク72に集められた処理液の液面を検出する二次タンク用センサ76が第二のベース66に設けられており、それによって、二次タンク72に集められた処理液の量が検出されるようになっている。
このようにして二次タンク72に集められてきた処理液は、高圧ポンプ78によって吸い上げられて、かかる高圧ポンプ78の吐出口に接続される供給ホース80を通って噴射筒体34に向けて送り出されるようになっており、それによって、処理液が噴射ノズル16から高圧噴射されるようになっている。
このような構造とされたバリ取り装置10は、アーム駆動機構26,エアシリンダ44,フィルタポンプ70,高圧ポンプ90等が図示しない制御盤によって適宜駆動せしめられるようになっており、それによって、ワーク14に発生したバリを除去するようになっている。
続いて、このような構造とされたバリ取り装置10を用いたバリ取り方法について説明することにするが、その前に、かかるバリ取り装置10によって除去されるバリ94の発生したワーク14について、図10および図11に基づいて説明する。
このワーク14は、焼結や型鍛造によって成形された金属製品であって、全体として厚肉の円板形状とされている。また、ワーク14には、厚さ方向一方の端面82に開口する凹所84が形成されていると共に、厚さ方向に貫通する複数の貫通孔86も形成されている。これら複数の貫通孔86は、凹所84の底面87の略中央に形成された貫通孔86(以下、中央貫通孔88と称する)を中心とする二つの同心円上に位置せしめられている。そこにおいて、本実施形態では、二つの同心円のうち内側の同心円上に位置せしめられた貫通孔86(以下、内側貫通孔90と称する)は、凹所84の底面87に開口位置せしめられている一方、外側の同心円上に位置せしめられた貫通孔86(以下、外側貫通孔92と称する)は、ワーク14の厚さ方向一方の端面82に開口位置せしめられている。また、本実施形態では、内側貫通孔90よりも外側貫通孔92のほうが多くなっている。更にまた、本実施形態では、中央貫通孔88よりも内側貫通孔90のほうが内径寸法が小さくなっていると共に、内側貫通孔90よりも外側貫通孔92のほうが内径寸法が小さくなっている。そして、このような構造とされたワーク14は、厚さ方向一方の端面82および凹所84の底面87に対して切削加工が施されており、それによって、各貫通孔86の開口周縁部には、切削加工された後の厚さ方向一方の端面82又は凹所84の底面87に沿って突出するバリ94が発生しているのである。
このような構造とされたワーク14は、投入シュート18を通って所定位置まで誘導されてきた後、チャック12によって保持される。具体的には、例えば、ワーク14が投入シュート18を通って所定位置まで誘導されてきたことを検出するセンサを設けておき、かかるセンサによってワーク14が所定位置まで誘導されてきたことを検出すると、チャック12がアーム駆動機構26によって噴射ノズル16側に向かって前進していき、所定位置にあるワーク14を2つの爪96,96で掴むこと等によって有利に実現される。そこにおいて、本実施形態では、ワーク14は、凹所84が形成されたほうと反対側の端面からチャック12によって保持されるようになっており、それによって、各貫通孔86においてバリ94が形成されたほうの開口周縁部が噴射ノズル16側に位置せしめられるようになっている。
このようにしてワーク14を保持したチャック12は、アーム駆動機構26によって、噴射ノズル16側に向けて前進せしめられるようになっており、かかるチャック12の前進は、チャック12が導入孔52を通って保護ケース56内の所定位置に達することによって終了するようになっている。具体的には、例えば、アーム駆動機構26に対してチャック12が所定位置に達した際のテーブル30の位置を検出するセンサを取り付けておき、かかるセンサによってチャック12が所定位置に達したことを検出した場合に、チャック12の前進を終了することで有利に実現される。また、このようにしてワーク14が噴射ノズル16に対向位置せしめられた状態下において、ワーク14に形成された中央貫通孔88は、噴射ノズル16における噴出口36と同一中心軸上に位置せしめられており、それによって、噴射ノズル16から噴射される処理液が各貫通孔86に形成されたバリ94に対して凹所84の底面87乃至は厚さ方向一方の端面82に直交する方向から当たるようになっている。
そして、チャック12の前進が終了すると、エアシリンダ44が作動せしめられて、噴射ノズル16が一軸回りに一方と他方に向かってそれぞれ一回ずつ回転せしめられるようになっており、このように噴射ノズル16が一軸回りに回転せしめられている状態で高圧ポンプ78から処理液が送られてくるようになっている。これにより、噴射ノズル16が一軸回りに回転しながら処理液を高圧噴射するようになっている。そこにおいて、本実施形態では、ワーク14に形成された中央貫通孔88の中心軸上に噴射ノズル16が位置せしめられており、噴射ノズル16は、かかる中央貫通孔88の中心軸を回転中心軸として一軸回りに回転せしめられるようになっている。また、本実施形態では、処理液は、ワーク14に対して切削加工を施す際の水溶性の切削液を20倍に希釈したものによって構成されている。
更にまた、本実施形態では、上述の如く特定構造の噴射ノズル16が採用されていることから、噴射ノズル16から平形で扇形に広がるようにして高圧噴射された処理液がワーク14に当たる部分というのは、図12に示されているように、ワーク14を軸直角方向に横断するようにして延びる略帯状とされている。そして、ワーク14において処理液が当たる略帯状の部分98は、噴射ノズル16が一軸回りに回転せしめられることで、その長手方向中央部分を中心として回転せしめられることとなる。これにより、各貫通孔86に発生したバリ94に対して、噴射ノズル16が1/2回転する毎に、噴射ノズル16から噴射された処理液が当たるようになっている。即ち、本実施形態では、噴射ノズル16が一軸回りに一回転する間に、バリ94に対して噴射ノズル16から噴射された処理液が2回当たるようになっているのである。
そして、図13に示されているように、バリ94に対して処理液48が当たると、バリ94は、図13において矢印で示された方向(貫通孔86の内周面側)に向かって、その基端部で折り曲げられる。このようにして一度処理液48が当たったバリ94は、噴射ノズル16が1/2回転して再び処理液48が当たるまでの間において、それ自身が有する弾性に基づいて、図14中に示された矢印の方向に向かって移動する。即ち、一度処理液48が当たったバリ94は、再び処理液48が当たるまでの間、それ自身が有する弾性によって元の位置に戻ろうとするのである。そして、このように元の位置に戻ろうとしているバリ94に対して、図15に示されているように、再び処理液48が当たると、バリ94は、その基端部において、再び貫通孔86の内周面側に向かって折り曲げられることとなる。
そこにおいて、本実施形態では、噴射ノズル16の一軸回りの回転が一方向と他方向にそれぞれ一回ずつ行われるようになっていることから、先程説明した現象、即ち、処理液が当たって折り曲げられたバリ94が元の位置に戻ろうとする間において、バリ94に対して再び処理液が当たるという現象が、あと2回繰り返されるようになっている。
このようにして、バリ94が基端部において繰り返し折り曲げられた結果、図16に示されているように、バリ94は、その基端部において、貫通孔86の開口周縁部から分離除去される。そして、噴射ノズル16の往復回転が終了すると、噴射ノズル16からの処理液の噴射も終了するようになっている。
そこにおいて、噴射ノズル16が一回転して処理液が2回当たることでバリが除去されるようにするためには、噴射ノズル16とワーク14の距離は、8〜80mmであることが望ましい。即ち、噴射ノズル16とワーク14の距離が80mmよりも長いとバリ94に対して基端部で折り曲げるために必要な大きさの外力を及ぼすことが難しくなってしまい、処理液を噴射する際の圧力が必要以上に大きくなってしまう一方、噴射ノズル16とワーク14の距離が8mmよりも短いとバリ94に対して必要以上に大きな圧力が及ぼされてしまうこととなり、バリ94が基端部において貫通孔86の開口周縁部からきれいに除去され難くなってしまうおそれがある。因みに、本実施形態では、噴射ノズル16とワーク14の距離は52mmとされている。なお、本実施形態では、噴射ノズル16の先端面からワーク14における厚さ方向一方の端面82までの距離を、噴射ノズル16とワーク14の距離としている。
また、処理液を噴射ノズル16の噴射口36から噴射する際の圧力は、8〜20MPaであることが望ましい。即ち、処理液を噴射ノズル16の噴射口336から噴射する際の圧力が8MPaよりも小さいとバリ94に対して基端部で折り曲げるために要する外力を確保できないおそれがある一方、処理液を噴射ノズル16の噴射口36から噴射する際の圧力が20MPaよりも大きいと噴射ノズル16等に対して高度な耐圧性が要求されることになってしまう。因みに、本実施形態では、処理液を噴射ノズル16の噴射口36から噴射する際の圧力は10MPaとされている。なお、本実施形態では、処理液を噴射ノズル16の噴射口35から噴射する際の圧力は、高圧ポンプ78の設定圧である。
さらに、1分間に噴射される処理液の量は、5〜30リットルであることが望ましい。即ち、1分間に噴射される処理液の量が5リットルよりも少ないとワーク14における処理液が当たる部分を十分に広く確保することが困難になってしまうおそれがある一方、1分間に噴射される処理液の量が30リットルよりも多いと処理液に要するコストが嵩んでしまうからである。因みに、本実施形態では、1分間に噴射される処理液の量は17リットルとされている。
また、噴射ノズル16が一回転するのに要する時間は、2〜15秒であることが望ましい。即ち、噴射ノズル16が一回転するのに要する時間が2秒よりも短いと一度処理液が当たったバリ94に対して再び処理液が当たるまでの時間が短くなってしまい、それによって、一度処理液が当たってから再び処理液が当たるまでの間にバリ94が元に戻ろうとする際の移動距離(回動量)を十分に確保することが困難になってしまうおそれがある一方、噴射ノズル16が一回転するのに要する時間が15秒よりも長いとバリ取り作業に要する時間が長くなってしまうのである。因みに、本実施形態では、噴射ノズル16が一回転するのに要する時間は2.4秒とされている。
そして、噴射ノズル16からの処理液の噴射が終了してから所定時間(本実施形態では、1秒)経過した後、エア吹付ノズル54からワーク14に対してエアが吹き付けられるようになっており、それによって、ワーク14に付着した処理液が吹き飛ばされるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、エア吹付ノズル54は、エアを吹き付ける際に、一軸回りに一方と他方にそれぞれ一回転せしめられるようになっており、一回転に要する時間は3秒とされている。
また、エア吹付ノズル54がワーク14に対してエアを吹き付ける時間は、2〜15秒が望ましい。即ち、エア吹付ノズル54がワーク14に対してエアを吹き付ける時間が2秒よりも短いとワーク14に付着した処理液を十分に吹き飛ばすことが難しくなってしまうおそれがある一方、エア吹付ノズル54がワーク14に対してエアを吹き付ける時間が15秒よりも長いとワーク14に付着した処理液を吹き飛ばす作業に要する時間が必要以上に長くなってしまうおそれがある。
さらに、エア吹付ノズル54から噴射されるエアの圧力は、0.3〜1.0MPaであることが望ましい。即ち、エア吹付ノズル54から噴射されるエアの圧力が0.3MPaよりも小さいとワーク14に付着した処理液を吹き飛ばすことが困難になってしまうおそれがある一方、エア吹付ノズル54から噴射されるエアの圧力が1.0MPaよりも大きいとエア吹付ノズル54等に対して高度な耐圧性が要求されることとなり、製造コストが嵩んでしまう問題がある。なお、本実施形態において、エア吹付ノズル54から噴射されるエアの圧力は、エア噴射ノズル54に接続されるエア供給タンクの設定圧である。
このようなエア吹付ノズル54からのエアの吹き付けが終了すると、ワーク14を保持したチャック12は後退せしめられるようになっており、かかるチャック12の後退は、排出シュート20が配設された位置にワーク14が到達するまで行われるようになっている。具体的には、例えば、アーム駆動機構26に対して排出シュート20が配設された位置までワーク14が到達したことを検出するセンサを設けておき、かかるセンサによって排出シュート20が配設された位置までワーク14が到達したことが検出されると、ワーク14の後退を終了させること等によって有利に実現できる。
そして、排出シュート20が配設された位置までワーク14が到達した後、チャック12によるワーク14の保持が解除されて、ワーク14が排出シュート20から排出されるようになっており、それによって、各貫通孔86に発生したバリ94が除去されたワーク14が得られるようになっている。また、このようにしてワーク14が排出シュート20から排出された後、投入シュート18から次のバリ取り処理に供されるワーク14が投入されるようになっている。
一方、ワーク14に向けて噴射された処理液は、受皿60で受けとめられた後、処理液案内流路62を通って一次タンク64に回収されるようになっている。そして、一次タンク64に集められた処理液は、フィルタポンプ70を経て二次タンク72に案内された後、高圧ポンプ78によって再びワーク14に向けて噴射されるようになっている。その際、回収された処理液は、一次タンク64と二次タンク72の間に配設されたフィルタ74によって、バリ等の異物が除去されてから、高圧ポンプ78によって高圧噴射されるようになっている。なお、本実施形態では、かかるフィルタ74として、フィルタ圧が0.01〜0.02Mpsのものが採用されている。
また、本実施形態では、一次タンク用センサ68によって一次タンク64に回収された処理液の量が多すぎたり少なすぎたりしていることが検出された場合、或いは、二次タンク用センサ76によって二次タンク72に収容された処理液が少なすぎることが検出された場合には、バリ取り装置10によるバリ取り作業が中止されるようになっている。
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、切削処理が施された後のワーク14における凹所84の底面87および切削処理が施された後のワーク14における厚さ方向一方の端面82によって加工面が構成されている。また、本実施形態では、受皿60,処理液案内流路62,一次タンク64,フィルタポンプ70,フィルタ74,二次タンク72および高圧ポンプ78を含んで再利用手段が構成されている。更に、本実施形態では、フィルタ74によって濾過手段が構成されている。更にまた、本実施形態では、エア吹付ノズル54を含んでエア吹付手段が構成されている。
このような構造とされたバリ取り装置10においては、噴射ノズル16から平形で扇形に広がるようにして高圧噴射された処理液が、チャック12によって保持されているワーク14に形成された各貫通孔86の開口周縁部において凹所84の底面87又は厚さ方向一方の端面82に沿って突出するように発生したバリ94に対して、ワーク14における凹所84の底面87および厚さ方向一方の端面82の両方に対して略直交する方向から当たるようになっており、しかも、噴射ノズル16が処理液を高圧噴射しながら中心軸回りに回転せしめられるようになっていることから、ワーク14において処理液が当たる略帯状の部分98が長手方向中央部分を中心として回転せしめられるようになっており、それによって、各貫通孔86の開口周縁部に発生したバリ94は、処理液に当たったり当たらなかったりするようになっている。その結果、一度処理液が当たって基端部において折り曲げられたバリ94が元の位置に戻ろうとしている際に再び処理液を当たることとなり、それによって、バリ94が基端部において繰り返し折り曲げられるようになっている。このように基端部において繰り返し折り曲げられることでバリ94が基端部において貫通孔86の開口周縁部から分離されて除去されるようになっている。
従って、本実施形態のバリ取り装置10においては、各貫通孔86の開口周縁部に発生したバリ94を有効に且つ安定して除去することが可能となる。
特に、本実施形態では、噴射ノズル16が一回転する間に各貫通孔86の開口周縁部に発生したバリ94に対して処理液が2回当たるようになっていると共に、噴射ノズル16が一方向と他方向にそれぞれ一回転せしめられるようになっており、しかも、このように噴射ノズル16が往復回転せしめられている間にバリ94が除去されるようになっていることから、バリ取り作業を速やかに実施することが可能となる。
また、本実施形態では、処理液を噴射する際の圧力,噴射ノズル16からワーク14までの距離,噴射ノズル16が一回転するのに要する時間,1分間に噴射される処理液の量を適当に設定することで、長期間に亘って安定したバリ取りを実施することが可能となる。
更にまた、本実施形態では、ワーク14に形成された中央貫通孔88の中心軸上に噴射ノズル16が位置せしめられていると共に、かかる中央貫通孔88の中心軸回りに噴射ノズル16が回転せしめられるようになっているのであり、しかも、中央貫通孔88の中心軸上に中心がある二つの同心円上に中央貫通孔88以外の貫通孔86(内側貫通孔90および外側貫通孔92)が位置せしめられていることから、噴射ノズル16を一回転するだけで各貫通孔86に発生したバリ94に対して処理液を2回当てることが可能となる。
また、本実施形態では、外側貫通孔92に形成されたバリ94と、内側貫通孔90又は中央貫通孔88に形成されたバリ94,94は、噴射ノズル16との離隔距離が異なっているが、処理液がバリ94に当たることによってバリ94が除去されるようになっていることから、このように噴射ノズル16までの距離が異なるバリ94があったとしても、有効に且つ安定してバリ94を除去することが可能となる。
さらに、本実施形態では、処理液をバリ94に当てることによって、バリ94が除去されるようになっていることから、ブラシを回転させながらワーク14に押し当ててバリ94を除去する場合に比して、微粉末が発生することもなく、また、かかる微粉末によってワーク14が汚れるようなこともなくなる。即ち、本実施形態では、バリ94が基端部から分断されるようにして除去されることとなるのであり、ブラシによる除去のように少しずつかじり取るようなバリ除去に比して、全体として大きな破片状のバリ除去が可能となると共に、ブラシ自体の破断屑が発生することもない。しかも、高圧噴射される処理液によって、分断したバリ94が速やかに除去されることから、バリ取りによって発生した破片等のワーク14への付着が可及的に防止されるのである。
更にまた、本実施形態では、ワーク14に対して異なる内径寸法の貫通孔86が形成されているが、処理液をバリ94に当てることによって、バリ94が除去されるようになっていることから、異なる内径寸法の貫通孔86にそれぞれ発生したバリ94を有利に且つ安定して除去することが可能となる。
また、本実施形態では、ワーク14に対して切削加工を施す際に用いられる水溶性の切削液が希釈されたものによって処理液が構成されていることから、切削加工が施された後のワーク14に対して洗浄処理を施すことなく、バリ取り処理を実施することが可能となり、それによって、ワーク14の製造に要する時間を短縮することが可能となる。更にまた、エア吹付ノズル54によってエアを吹き付けた際に、処理液が吹き飛びやすくなっている。また、ワーク14がべたつくことがなく、それによって、その後の洗浄処理を不要にすることが可能となる。更に、処理液が水のみによって構成されている場合に比して、ワーク14をさび難くすることが可能となる。更にまた、ワーク14に対して切削加工を施す際に用いられる水溶性の切削液とは異なる液体を含んで構成された処理液を採用する場合に比して、切削加工の際に用いられた水溶性の切削液と該水溶性の切削液と異なる液体が化学反応を起こして有毒なガスが発生する等の不具合を回避することが可能となる。
さらに、本実施形態では、噴射ノズル16から噴射された処理液が回収されて再利用されるようになっていることから、処理液を有効利用することが可能となり、それによって、処理液に要するコストを抑えることが可能となる。
更にまた、本実施形態では、回収された処理液がフィルタ74を通ってから噴射されるようになっていることから、回収された処理液に含まれているバリ94等の異物が除去されてから処理液が噴射されることとなり、それによって、バリ94が含まれた処理液が噴射されて、処理液に含まれているバリ94がワーク14に当たってワーク14に傷がつけられる等といった不具合を有利に回避することが可能となる。
また、本実施形態では、噴射ノズル16が取り付けられた噴射筒体36に対して固定的に組み付けられた駆動筒体42の外周面に形成された係止歯に対して噛合されるラック46がエアシリンダ44によって駆動変位せしめられるようになっていることから、噴射ノズル16の中心軸回りの回転を緩やかにすることが可能となり、それによって、一度処理液が当たったバリ94の折り曲げストロークを十分に確保することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記実施形態では、駆動筒体42の外周面に形成された係止歯に対して噛合されたラック46がエアシリンダ44によって往復移動せしめられることで、噴射ノズル16が中心軸回りに回転せしめられるようになっていたが、噴射筒体34に対してウォームホイールを固定的に組み付けると共に、かかるウォームホイールに対して噛合されるウォームを出力軸に備えたモータを採用し、モータに電源を供給して出力軸を回転せしめることによって、噴射筒体34、延いては、噴射ノズル16を中心軸回りに回転せしめるようにしても良い。
また、前記実施形態では、噴射ノズル16は中心軸回りに一方向と他方向にそれぞれ一回転せしめられるようになっていたが、バリ94に対して少なくとも2回処理液が当たるのであれば、噴射ノズル16の回転は、前記実施形態のものに限定されることなく、例えば、中心軸回りに一回だけ回転させるようにしても良い。更にまた、噴射ノズル16の回転は、1/4回転や1/3回転,1/2回転,2/3回転,3/4回転等であっても良いし、或いは、一方向に1/2回転した後、他方向に1/2回転するようにしても良い。勿論、一方向への回転および往復の回転の両方において、複数回回転せしめられるようになっていても良い。
さらに、前記実施形態では、処理液が水溶性の切削液が希釈されたものによって構成されていたが、処理液が水のみによって構成されていても良い。
更にまた、前記実施形態では、ワーク14が厚肉円板形状とされていたが、ワーク14の形状は前記実施形態のものに限定されるものではない。また、ワーク14に形成された貫通孔86の数や形成位置も前記実施形態のものに限定されるものではない。
また、前記実施形態では、噴射ノズル16における噴射口36の広がり角:αおよび噴射ノズル16から噴射された処理液の広がり角度:βは何れも30度とされていたが、かかる噴射口36の広がり角:αおよび処理液の広がり角度:βは、何れも、前記実施形態のものに限定されるのではなく、ワーク14の大きさ等によって適宜変更されるものである。
また、前記実施形態における噴射ノズル16とワーク14の距離や処理液を噴射ノズル16の噴射口36から噴射する際の圧力,1分間に噴射される処理液の量,噴射ノズル16が一回転するのに要する時間,エア吹付ノズル54がワーク14に対してエアを吹き付ける時間,エア吹付ノズル54から噴射されるエアの圧力,フィルタ74のフィルタ圧等は、ワーク14の大きさや形状,除去すべきバリ94の形状や大きさ等によって、適宜変更されるものであり、前記実施形態のものに限定されることはない。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
本発明の一実施形態のバリ取り装置における第一のベース側のみを示す正面図である。 図1に示されたバリ取り装置における第一のベース側のみを示す平面図である。 図1に示されたバリ取り装置における第一のベース側のみを示す左側面図である。 本発明の一実施形態としてのバリ取り装置における第二のベース側のみを示す正面図である。 図4に示されたバリ取り装置における第二のベース側のみを示す平面図である。 噴射筒体の駆動機構を説明するための断面図であって、図2におけるIV−IV方向に相当する断面図である。 噴射ノズルの正面図である。 図7におけるVIII−VIII断面図である。 噴射ノズルから噴射された処理液を説明するための図面である。 ワークの平面図である。 図10におけるXI−XI断面図である。 ワークにおける処理液が当たる部分を説明するための図面である。 処理液が当たった際のバリの動きを説明するための断面図である。 一度処理液が当たったバリの動きを説明するための断面図である。 一度処理液が当たったバリに対して再び処理液が当たった際のバリの動きを説明するための断面図である。 貫通孔の開口周縁部からバリが除去された状態を示す断面図である。
符号の説明
10 バリ取り装置
12 チャック
14 ワーク
16 噴射ノズル
82 厚さ方向一方の端面
86 貫通孔
87 底面
94 バリ

Claims (12)

  1. 複数の開口穴が開口する表面に対して切削加工が施されることで各開口穴の開口周縁部に加工面に沿って突出するようにしてバリが発生した金属製品を保持する保持手段と、該保持手段によって保持された該金属製品に向けて処理液を高圧噴射するノズルを備えたバリ取り装置において、
    前記処理液が平形で扇形に広がるようにして前記ノズルから前記金属製品における前記加工面に対して略直交する方向に高圧噴射されるようになっており、該ノズルおよび該金属製品を保持する前記保持手段の何れか一方が一軸回りに回転せしめられることで、該ノズルから該金属製品に向けて平形で扇形に広がるようにして高圧噴射された該処理液が前記複数の開口穴のそれぞれに発生した前記バリに対して該加工面に略直交する方向から当たるようになっていることを特徴とするバリ取り装置。
  2. 前記ノズルおよび前記保持手段の何れか一方が少なくとも一回転せしめられるようになっている請求項1に記載のバリ取り装置。
  3. 前記ノズルおよび前記保持手段の何れか一方が一回転するのに要する時間が2〜15秒とされている請求項1又は2に記載のバリ取り装置。
  4. 前記複数の開口穴が異なる径方向寸法を有するものを含んで構成されている請求項1乃至3の何れかに記載のバリ取り装置。
  5. 前記複数の開口穴のそれぞれに発生したバリには、前記ノズルまでの距離が異なるものが含まれている請求項1乃至4の何れかに記載のバリ取り装置。
  6. 前記加工面において前記ノズルの先端と向き合っている部分を中心とする略円形の領域内に前記複数の開口穴が位置せしめられており、該略円形の領域の中心を通って該加工面に略直交する直線を回転中心軸として該ノズルおよび前記保持手段の何れか一方が回転せしめられることで、該複数の開口穴のそれぞれに発生した前記バリに対して該ノズルから平形で扇形に広がるようにして高圧噴射された前記処理液が該加工面に略直交する方向から当たるようになっている請求項1乃至5の何れかに記載のバリ取り装置。
  7. 前記処理液が、前記金属製品の前記表面に切削加工を施す際に用いられる水溶性の切削液を含んで構成されている請求項1乃至6の何れかに記載のバリ取り装置。
  8. 前記ノズルから前記金属製品に向けて高圧噴射された前記処理液を回収して再利用する再利用手段を備えている請求項1乃至7の何れかに記載のバリ取り装置。
  9. 前記再利用手段が、回収された前記処理液を濾過する濾過手段を含んで構成されている請求項8に記載のバリ取り装置。
  10. 前記複数の開口穴のそれぞれに発生した前記バリが除去された場合に前記金属製品における前記加工面にエアを吹き付けるエア吹付手段を備えており、該エア吹付手段が該加工面にエアを吹き付けることで該加工面に付着した前記処理液を吹き飛ばすようにした請求項1乃至9の何れかに記載のバリ取り装置。
  11. 前記ノズルが取り付けられた筒体の外周面に係止歯を形成すると共に、該係止歯に対して噛合せしめられるラックを設け、該ラックをエアシリンダによって駆動変位せしめることで、該ノズルを一軸回りに回転せしめるようにした請求項1乃至10の何れかに記載のバリ取り装置。
  12. 複数の開口穴が開口する表面に対して切削加工が施されることで各開口穴の開口周縁部に該加工面に沿って突出するようにしてバリが発生した金属製品を保持する保持手段と、該保持手段によって保持された該金属製品に向けて平形で扇形に広がるようにして該加工面に略直交する方向から処理液を高圧噴射するノズルを用意し、該ノズルおよび該保持手段の何れか一方を一軸回りに回転せしめることで、該ノズルから該金属製品に向けて平形で扇形に広がるようにして高圧噴射された該処理液が該複数の開口穴のそれぞれに発生した該バリに対して該加工面に略直交する方向から当たるようにしたことを特徴とするバリ取り方法。
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JP7442927B2 (ja) 2019-08-06 2024-03-05 株式会社ディスコ チップの製造方法

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