JP2005279640A - 排ガスの処理方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】石炭焚きボイラ、製鉄所における高炉、コークス炉、転炉等から排出される排ガスから、有害ガス成分を効率よく除去し、かつ、二酸化炭素を効率よく回収することができる排ガスの処理方法を提供する。
【解決手段】石炭焚きボイラ、製鉄所における高炉、コークス炉、転炉等から排出される排ガスを冷却媒体に流通させて、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させる第1の温度に冷却することにより前記排ガスに有害ガス成分として含まれる窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させて前記排ガスから分離し、 前記排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却することにより前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離するようにする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、排ガスの処理方法及びシステムに関し、特に、石炭焚きボイラ、製鉄所における高炉、コークス炉、転炉等から排出される排ガスに含まれる有害ガス成分を効率よく除去し、かつ、二酸化炭素を効率よく回収するための技術に関する。
発電所や化学プラント等における石炭焚きボイラ、製鉄所における高炉、コークス炉、転炉等から排出される排ガス中に含まれる硫黄酸化物、窒素酸化物等の有害ガス成分は、例えば、湿式脱硫処理装置や脱硝触媒による脱硝処理装置等を用いて分離・除去されている。また、より効率の高い有害ガス成分の分離・除去方法として、活性炭を用いる、いわゆる物理吸着法が知られている。
他方、昨今では大気中の二酸化炭素量が増加し、温室効果と呼ばれている大気温度の上昇との関係が問題となってきている。二酸化炭素発生量の増加の原因は、化石燃料の燃焼により生ずるものが大半である。このため、発電所や化学プラント等においては、環境面から排ガス中に含まれる二酸化炭素をなるべく大気中に排出させないようにすることが求められている。
特開2000−317302号公報
このような中で、例えば石炭焚きボイラ、製鉄所における高炉、コークス炉、転炉等から排出される排ガスの処理に関しては、窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害ガス成分を効率よく除去するとともに、二酸化炭素については効率よく回収する必要があり、有害ガス成分の除去と二酸化炭素の回収とを一連の処理として効率よく連続的に行うことができる排ガスの処理システムが必要とされている。
本発明は以上のような背景に鑑みてなされたものであって、石炭焚きボイラ、製鉄所における高炉、コークス炉、転炉等から排出される排ガスから、有害ガス成分を効率よく除去し、かつ、二酸化炭素を効率よく回収することができる排ガスの処理方法及びシステムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、排ガスの処理方法であって、排ガスを冷却媒体に流通させて、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物を液化または固化させる第1の温度に冷却することにより前記排ガスに有害ガス成分として含まれる前記窒素酸化物を液化または固化させて前記排ガスから分離する第1のプロセスと、前記排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却することにより前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離する第2のプロセスとを含むこととする。
ここで上記第1の温度は、二酸化炭素を液化もしくは固化させないが、水分、二酸化窒素については液化または固化させる温度である。また、上記第2の温度は、二酸化炭素が固化させる温度である。
本発明では、有害ガス成分を含んだ排ガスを、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物を液化または固化させる第1の温度に冷却することにより、排ガスに含まれる窒素酸化物を液化または固化させて排ガスから分離し(第1のプロセス)、その後、さらに排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却して排ガス中の二酸化炭素を固化させて排ガスから分離する(第2のプロセス)ようにしている。ここで第1のプロセスでは、排ガスに含まれる二酸化炭素については分離されずに排ガス中に残留することになるため、続く第2のプロセスにおいて確実に二酸化炭素を回収することができる。また、窒素酸化物を有害ガス成分として含む排ガスについて、有害ガス成分を除去しつつ二酸化炭素を効率よく回収することができる。
本発明の請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の排ガスの処理方法であって、排ガスを冷却媒体に流通させて、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させる第1の温度に冷却することにより前記排ガスに有害ガス成分として含まれる窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させて前記排ガスから分離する第1のプロセスと、前記排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却することにより前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離する第2のプロセスと、を含むこととする。
ここで上記第1の温度は、二酸化炭素を液化または固化させないが、水分、窒素酸化物、及び硫黄酸化物については液化または固化させる温度である。また、上記第2の温度は、二酸化炭素が固化させる温度である。
本発明では、有害ガス成分を含んだ排ガスを、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物及び硫黄酸化物については液化または固化させる第1の温度に冷却することにより、排ガスに含まれる窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させて排ガスから分離し(第1のプロセス)、その後、さらに排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却して排ガス中の二酸化炭素を固化させて排ガスから分離する(第2のプロセス)ようにしている。ここで第1のプロセスでは、排ガスに含まれる二酸化炭素については分離されず、排ガスに二酸化炭素が残留することとなり、続く第2のプロセスにおいて確実に二酸化炭素を回収することができる。また、有害ガス成分として窒素酸化物及び硫黄酸化物を含んだ排ガスについて、有害ガス成分を除去しつつ二酸化炭素を効率よく回収することができる。
本発明の請求項3にかかる発明は、請求項2に記載の排ガスの処理方法において、前記第1のプロセスにより前記排ガスから分離される前記有害ガス成分を、前記冷却媒体は気化させるが前記有害ガス成分は気化させない温度に昇温することにより、前記有害ガス成分と前記冷却媒体とを分離するプロセスを含むこととする。
本発明によれば、前記有害ガス成分から確実に冷却媒体を回収することが可能となり、これにより冷却媒体を有効に利用することができる。
本発明の請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の排ガスの処理方法において、前記有害ガス成分から分離される前記冷却媒体を、前記排ガスを流通させる前記冷却媒体として循環させるプロセスを含むこととする。
このように冷却媒体を循環させて用いることで、冷却媒体が有効に利用されることとなる。
本発明の請求項5にかかる発明は、請求項2〜4のいずれかに記載の排ガスの処理方法において、前記第1のプロセスにより前記排ガスから分離される前記有害ガス成分を、硫黄酸化物は気化させるが窒素酸化物は気化させない温度に昇温することにより、前記有害ガス成分に含まれる硫黄酸化物と窒素酸化物とを分離するプロセスを含むこととする。
これにより前記有害ガス成分に含まれる窒素酸化物を排ガスから分離することができ、前記有害ガス成分に含まれる硫黄酸化物と窒素酸化物とを分離することができる。
本発明の請求項6にかかる発明は、請求項2〜5のいずれかに記載の排ガスの処理方法において、前記冷却媒体は、ジメチルエーテル、メタノール、エタノール、トルエン、エチルベンゼンのいずれかを含むこととする。
上記第1のプロセスにおいて、液化又は固化した有害ガス成分と冷却媒体とを分離するために、上記冷却媒体には、有害ガス成分を液化又は固化させる温度においても冷却媒体自身が固化してしまわない性質であることが要求される。また、冷却媒体によって効率よく有害ガス成分を液化または固化させるべく、上記冷却媒体には、有害ガス成分を吸収しやすい性質であることが求められる。さらに、上記第2のプロセスにおいて排ガスに含まれる二酸化炭素を効率よく回収するために、上記冷却媒体は、二酸化炭素を吸収しにくい性質であることが要求される。本発明におけるジメチルエーテル、メタノール、エタノール、トルエン、エチルベンゼンは、いずれもこのような条件を満たしている。
本発明の請求項7にかかる発明は、請求項2〜6のいずれかに記載の排ガスの処理方法において、前記第1のプロセスは、前記排ガスに含まれる水分を前記排ガスから分離するプロセスを含むこととする。
第1のプロセスにおいて排ガスに含まれる水分が分離されることで、第2のプロセスにおいて二酸化炭素を効率よく回収することができる。
本発明の請求項8にかかる発明は、請求項2〜7のいずれかに記載の排ガスの処理方法において、前記第2のプロセスは、固化させた二酸化炭素(ドライアイス)をさらに液化させるプロセスを含むこととする。
このように二酸化炭素(ドライアイス)を液化することで、二酸化炭素の貯留性や運搬性が向上し、二酸化炭素の取扱い性を向上させることができる。
本発明の請求項9にかかる発明は、請求項2〜8のいずれかに記載の排ガスの処理方法において、前記第1のプロセスの前に、前記排ガスを室温程度に冷却した後に水と熱交換させることにより前記排ガスに含まれる水分、有害ガス成分および煤塵を除去する前プロセスを行うこととする。
このような前プロセスを行うことで、排ガスから水分、有害ガス成分および煤塵を確実に除去することが可能となる。
本発明の請求項10にかかる発明は、排ガスを冷却媒体に流通させて、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物を液化または固化させる第1の温度に冷却することにより前記排ガスに有害ガス成分として含まれる窒素酸化物を液化または固化させて前記排ガスから分離するプロセスを行う第1の装置と、前記排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却することにより前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離するプロセスを行う第2の装置と、を含むこととする。
本発明の請求項11にかかる発明は、請求項10に記載の排ガスの処理システムであって、排ガスを冷却媒体に流通させて、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させる第1の温度に冷却することにより前記排ガスに有害ガス成分として含まれる窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させて前記排ガスから分離するプロセスを行う第1の装置と、前記排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却することにより前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離するプロセスを行う第2の装置と、を含むこととする。
本発明の請求項12にかかる発明は、請求項11に記載の排ガスの処理システムにおいて、前記第1の装置により前記排ガスから分離される前記有害ガス成分を、前記有害ガス成分に含まれる前記冷却媒体については気化させるが前記有害ガス成分については気化させない温度に昇温することにより前記有害ガス成分と前記冷却媒体とを分離する装置を含むこととする。
本発明の請求項13にかかる発明は、請求項11に記載の排ガスの処理システムにおいて、前記有害ガス成分から分離される前記冷却媒体を、前記排ガスを流通させる前記冷却媒体として循環させる装置を含むこととする。
本発明の請求項14にかかる発明は、請求項11〜13のいずれかに記載の排ガスの処理システムにおいて、前記第1の装置により前記排ガスから分離される前記有害ガス成分を、硫黄酸化物は気化させるが窒素酸化物は気化させない温度に昇温することにより前記有害ガス成分に含まれる硫黄酸化物と窒素酸化物とを分離する装置を含むこととする。
本発明の請求項15にかかる発明は、請求項11〜14のいずれかに記載の排ガスの処理システムにおいて、前記冷却媒体は、ジメチルエーテル、メタノール、エタノール、トルエン、エチルベンゼンのいずれかを含むこととする。
本発明の請求項16にかかる発明は、請求項11〜15のいずれかに記載の排ガスの処理システムにおいて、前記第1の装置は、前記排ガスに含まれる水分を前記排ガスから分離する装置を含むこととする。
本発明の請求項17にかかる発明は、請求項11〜16のいずれかに記載の排ガスの処理システムにおいて、前記第2の装置は、固化させた二酸化炭素(ドライアイス)をさらに液化させる装置を含むこととする。
本発明の請求項18にかかる発明は、請求項11〜17のいずれかに記載の排ガスの処理システムにおいて、前記第1の装置により行われるプロセスの前に、前記排ガスを室温程度に冷却した後に水と熱交換させることにより前記排ガスに含まれる水分、有害ガス成分および煤塵を除去する前プロセスを行う装置を含むこととする。
本発明によれば、石炭焚きボイラ、製鉄所における高炉、コークス炉、転炉等から排出される排ガスから、有害ガス成分を効率よく除去し、かつ、排ガスに含まれる二酸化炭素を効率よく回収することが可能となる。
以下に、本発明にかかる排ガスの処理システム(以下、排ガス処理システムと称する)の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
===概略説明===
図1に本発明の第1実施形態にかかる排ガス処理システムの概略的な構成を示している。本実施形態の排ガス処理システムは、発電所や化学プラント等における、石炭焚きボイラ・重油焚きボイラ、製鉄所における高炉、コークス炉、転炉等の排ガス発生源10から排出される窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害ガス成分を含んだ排ガスについて、当該排ガスに含まれる水分や有害ガス成分を効率よく除去するとともに、排ガスに含まれる二酸化炭素を効率よく回収するための仕組みを提供するものである。
本実施形態の排ガス処理システムにおいては、まず前プロセスとして、排ガス発生源10から排出される、窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害ガス成分を含んだ排ガスを、熱交換器11及び凝縮器(コンデンサ)13に収容される工業用水に導入することにより室温程度に冷却する。次に第1のプロセスとして上記のように室温程度に冷却された排ガスを脱水塔17において二酸化炭素を固化させない第1の温度に冷却することにより、排ガスに含まれる水分、窒素酸化物、及び硫黄酸化物を液化または固化させて、これらを排ガスから分離する。次に第2のプロセスとして、水分、窒素酸化物、及び硫黄酸化物を分離した前記排ガスを、ドライアイスサブリメータ24において前記第1の温度よりもさらに低い第2の温度に冷却することにより、前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離する。
ここで上記第1のプロセスにおいて分離された上記有害ガス成分には、分離された上記有害ガス成分と、上記冷却媒体が混在しているが、排ガスの処理システムを効率よく運用するためには上記冷却媒体は循環させて有効に利用することが好ましい。そこで本実施形態では、冷却媒体及び有害ガス成分の気化温度差を利用する蒸発法により有害ガス成分から冷却媒体を分離して回収し、回収した冷却媒体を再び冷却媒体として用いるようにしている。なお、蒸発法では、加熱のためのエネルギーが必要であるが、冷却媒体として沸点の低いものを採用することによって、前記エネルギーを低減させることができる。
排ガスに含まれている二酸化炭素を上記第2のプロセスにおいて効率よく回収するには、水分や有害ガス成分を液化もしくは固化させる際に、二酸化炭素が液化又は固化してしまわないようにすることが必要である。ここで火力発電所排ガス中の二酸化炭素は、所定の温度以下で固化してドライアイスとなる。そこで、二酸化炭素を固化させてしまわないようにするために、脱水塔17の出口におけるガス温度は上記所定温度よりも高温とする。
上記第1のプロセスにおいて、上記冷却媒体には、液化又は固化した有害ガス成分と冷却媒体とを分離するために、有害ガス成分を液化又は固化させる温度においても冷却媒体自身が固化してしまわない性質であることが要求される。また有害ガス成分を効率よく液化または固化させるべく、上記冷却媒体には、有害ガス成分を吸収しやすい性質であることが要求される。さらに、排ガスに含まれる二酸化炭素を効率よく上記第2のプロセスで回収するために、上記冷却媒体には、二酸化炭素が溶けにくい性質であることが要求される。
これらの要求を満たす具体的な冷却媒体としては、ジメチルエーテル(以下、DMEと称する)があげられる。なお、DME以外の物質についても、上述した上記冷却媒体としての上記の各要求を満たしていれば、上記冷却媒体として用いることができる。例えば、無機塩類(塩化ナトリウム、塩化カリウム等)、臭素化合物(臭化リチウム、臭化ブロム等)、エーテル類(ジメチルエーテル、メチルエーテル等)、アルコール類(メタノール、エタノール等)、シリコンオイル類、パラフィン系炭化水素(プロパン、正ブタン等)、オレフィン系炭化水素等、上記の各要求を満たす物質であれば、上記冷却媒体として用いることができる。具体的にはメタノール、エタノール、トルエン、エチルベンゼン等を上記冷却媒体として用いることができる。上記冷却媒体から、液化もしくは固化した有害ガス成分を分離するためには、冷却媒体となる物質と有害ガス成分との沸点の差が大きい方が有利である。このような観点からは、上記冷媒としては、エーテル類、アルコール類が好適である。
図2Aに二酸化炭素濃度が10%の模擬ガスをDMEに流通させた場合における、模擬ガス中の二酸化炭素の濃度変化の測定結果を示している。同図に示すように、模擬ガス中の二酸化炭素の濃度は、模擬ガスのDMEへの流通開始時は模擬ガスがDMEに溶け込むために一時的に低下する。その後は時間とともに次第にDMEに流通させる前の濃度(10%)に近づく。これはDME中の二酸化炭素が飽和状態となると、それ以上DME中に二酸化炭素が溶けにくくなるからである。なお、DMEが窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害ガス成分を吸収しやすいことを確認すべく、本発明者らは有害ガス成分を含んだ模擬ガス(二酸化窒素:60ppm、二酸化硫黄:80ppm、アンモニア:10ppm)をDME中に流通させる試験を行った。その結果、模擬ガスのDMEへの流通開始後、1時間ほどで模擬ガス中の有害ガス成分は全て1ppm以下となることが確認できた。
===詳細説明===
次に本実施形態の排ガスの処理システムの具体的な仕組みについて詳述する。まず前プロセスにおいて、石炭焚きボイラや重油焚きボイラ等の排ガス発生源10から排出される窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害ガス成分を含んだ排ガスが熱交換器11に導入される。熱交換器11には、海水ポンプ12によって供給される海水(例えば25℃)、及び、冷凍機40から循環されるエチレングリコール等の冷媒が導かれている。排ガス発生源10から導かれる排ガス(例えば55℃)は、熱交換器11を通過することにより、これら海水や冷媒によって室温程度に冷却される。
熱交換器11において、室温程度に冷却された排ガスは、次に凝縮器(コンデンサ)13へと導かれる。凝縮器13に導かれた排ガスは、当該凝縮器13に収容されている工業用水に導入される。これにより当該排ガスに含まれている水分、有害ガス成分、煤塵等が除去される。排ガスから除去された水分、有害ガス成分、煤塵等を含んだ液化水は、一旦、排水槽14に貯留された後、排水ポンプ15により排水処理装置50へと導かれる。凝縮器13を通過した後の排ガスは排ガスファン16によって次に脱水塔17へと導かれる。なお、凝縮器13において工業用水と熱交換されることにより、排ガスは室温程度から例えば5℃に冷却される。
脱水塔17では、排ガスについて更に脱水(除湿)及び有害ガス成分の除去が行われる。なお、排ガスに含まれる水分が脱水されることで、後に行われる排ガスに含まれる二酸化炭素の回収プロセスにおいて、二酸化炭素を効率よく回収することができる。
脱水塔17では、排ガスが脱水塔17の下方側から導入される。脱水塔17に導入された排ガス(例えば5℃)は、排ガスを冷却するための冷却媒体として脱水塔17内に満たされているDMEにバブリング方式により流通される。脱水塔17に導入された排ガスは、DMEと熱交換されることにより冷却される。このときの冷却温度は、排ガス中の水分や窒素酸化物、硫黄酸化物等の有害ガス成分については液化もしくは固化させるが、二酸化炭素については固化させない温度である。このような温度に排ガスを冷却することで、有害ガス成分については液化または固化されて排ガスから分離されるが、二酸化炭素については気体のまま排ガス中に残留することになる。
ここで脱水塔17における、有害ガス成分の排ガスからの除去機能を確認すべく、二酸化硫黄(SO)、一酸化窒素(NO)についての冷却媒体への溶解量を測定した。図2Bにこの測定に用いた装置の構成を示している。同図に示すように、この装置210は、模擬排ガスを生成する混合器211、脱水塔17に見立てた模擬排ガスを冷却するための冷却容器212(例えば、試験管やビーカ)、模擬排ガスを冷却容器212に導入するガス導入管213、冷却容器212の上方に溜まったガスを冷却容器212の外に排出するためのガス排出管214を、同図に示すが如く接続したものである。
冷却容器212には、冷却媒体として、トルエン(0〜5℃、液量100cc)が入っている。ガス導入管の開口部は、トルエンの液面よりも下に位置するようにセットされている。また、模擬排ガスとしては、二酸化炭素(CO)、二酸化硫黄(SO)、一酸化窒素(NO)、窒素(N)を混合器によって混合したものを用いた。図2Cに模擬排ガスの組成を示す。測定は、模擬排ガスを一定速度(1l/h)で冷却媒体に流通させることにより行った。
図2Dに測定結果を示す。同図では測定結果を冷却媒体(トルエン)の温度と、二酸化硫黄(SO)、一酸化窒素(NO)の溶解量(ppm)との関係をグラフで示している。グラフに記載されている2つの曲線は、夫々、二酸化硫黄(SO)の溶解量(ppm)、及び、一酸化窒素(NO)の溶解量(ppm)を、SRK(Soave-Redlich-Kwong)法による計算により求めた理論値である。また、同グラフに「○」印でプロットした部分は上記測定により取得された実測値であり、二酸化硫黄(SO)についての溶解量の実測値は48(ppm)、一酸化窒素(NO)についての溶解量の実測値は0.1(ppm)である。ここでこれらプロット部分の温度に対応する二酸化硫黄(SO)の溶解量の理論値は36(ppm)、一酸化窒素(NO)の溶解量の実測値は0.07(ppm)であり、いずれの実測値についても理論値とほぼ一致していることがわかる。
以上の測定によって、冷却媒体の温度に応じた二酸化硫黄(SO)及び一酸化窒素(NO)の溶解量を理論的に求めることができることが確認できた。また脱水塔17において、排ガスから有害ガス成分を効率よく分離できることを検証することができた。
脱水塔17内のDMEは、DME冷却塔18において冷却されて循環的に供給されている。ここでDME冷却塔18には、冷凍機40において冷却された冷媒(液体窒素)が、循環ポンプ19によって循環されている。DMEは、前記冷媒と熱交換されることにより冷却される。
脱水塔17において排ガスが流通されることにより、液化または固化した水分及び有害ガス成分を含むこととなったDMEは、再利用のためにDME分離塔20へと導かれる。DME分離塔20に導かれたDMEは、海水と間接的に熱交換されることによりに昇温される(例えば−20℃)。この温度において、水分及び有害ガス成分は液体または固体であるがDMEは気体となる。このため、DMEはDME分離塔20の上方に浮上して他の成分と分離されることになる。DME分離塔20の上方に浮上してくるDMEは、次にDME分離塔20の上方から回収されてDME冷却塔18に導かれた後、脱水塔17に導かれる。このようにしてDMEは循環されて有効に利用されることとなる。またこのように冷却媒体としてのDMEが循環的に再利用されることで、本実施形態の排ガス処理システムは、系全体として冷却媒体が効率よく利用されて運用されることになる。
脱水塔17からDME分離塔20内に残留した液体または固体の水分及び有害ガス成分は、輸送ポンプ21によって成分分離塔22に導かれる。成分分離塔22に導かれた水分及び有害ガス成分は、成分分離塔22内で海水と間接的に熱交換されて昇温される(例えば5℃)。この温度において、水分及び二酸化窒素は液体であり、二酸化硫黄は気体である。そして気体となった二酸化硫黄は、成分分離塔22の上方から排出されて熱交換器11へと導かれ、排ガス発生源10から導かれる排ガス(例えば55℃)を冷却するための冷媒として利用されることになる。このように、二酸化硫黄が冷媒として利用されることで、冷却のために必要となる系全体としてのエネルギー消費量が抑えられ、効率的な処理が実現されることとなる。
なお、冷媒として利用された後の排ガスは熱交換されることにより昇温され(例えば45℃)、煙突51に導かれて系外に排出される。一方、成分分離塔22内に残留する二酸化硫黄以外の液化水や二酸化窒素等の有害ガス成分については排水処理装置50へと導かれる。
脱水塔17の上方に浮上してくる二酸化炭素を含んだ排ガスは、リバーシブル熱交換器23へと導かれる。リバーシブル熱交換器23に導かれた排ガスは、このリバーシブル熱交換器23において、後述するサイクロン25から導かれる、排ガスとの間での熱交換により冷却された後、ドライアイスサブリメータ24に導かれる。ドライアイスサブリメータ24に導かれた排ガスは、ドライアイスサブリメータ24内に冷凍機40を通って循環されている冷媒(液体窒素)と間接的に熱交換されて冷却される。
ここでドライアイスサブリメータ24における二酸化炭素(CO)の回収率を確認すべく、模擬ガスの温度に対する二酸化炭素(CO)の回収率を測定した。この測定において用いたドライアイスサブリメータ24の構成を図2E及び図2Fに示している。なお、図2Eはドライアイスサブリメータ24の側面図であり、一方、図2Fは、図2Eにおける矢印Aで示す方向から見たドライアイスサブリメータ24の側面図である。これらの図に示すように、ドライアイスサブリメータ24は、鉛直に配置される2つの第1の円筒管241(材質は、例えばSUS304)と、これら第1の円筒管241の下方に水平に(すなわち、第1の円筒管241に対して垂直に)配置され、第1の円筒管241の夫々の内部と連通する、第2の円筒管242とを含んで構成されている。第1の円筒管241の内部には、その内部に冷媒(例えば液体窒素)が流通される冷媒流通管244(材質:銅、長さ900mm、20本、外側面の表面積7.1m)が挿入されている。冷媒流通管244の外側面には、二酸化炭素(CO)との接触面積を稼ぐべく、図示しないスクリュー状のフインが形成されている。第1の円筒管241及び第2の円筒管242の端部は、いずれも封止栓246によって封止されている。
模擬ガスとしては、二酸化炭素(CO)15%、窒素(N)85%からなるものを用いた。測定は、模擬ガスを一方の第1の円筒管241の所定位置に設けられた導入口248から670(l/分)の流通速度で導入し、他の第1の円筒管241の所定位置に設けられた排出口249から排出することにより流通させて行った。ドライアイスサブリメータ24の内部空間247に導入された模擬ガスは、冷媒流通管244の外側面に接触することにより、二酸化炭素(CO)は固化するが、窒素(N)は固化しない温度まで冷却される。これにより模擬ガス中の二酸化炭素はドライアイスとなって第2の円筒管242内に堆積する。また模擬ガス中の窒素成分は排出口249から排出される。
図2Gに測定結果を示す。同図では、二酸化炭素(CO)濃度が15%の模擬ガスを用いた場合における排出口249から排出される模擬ガスの温度と、二酸化炭素(CO)の回収率との関係をグラフで示している。この測定結果に示すように、ドライアイスサブリメータ24によって二酸化炭素(CO)を効率よく回収できることが確認できた。
ドライアイスサブリメータ24で生成されたドライアイスは、次にサイクロン25へと導かれる。サイクロン25では、ドライアイスと排ガスとが分離される。このうちの排ガスは、上述したようにリバーシブル熱交換器23に導かれて冷媒として利用される。このように、ドライアイスサブリメータ24で冷却された排ガスがリバーシブル熱交換器23において冷媒として利用されることで、冷却のために必要となる系全体としてのエネルギー消費量が抑えられ、効率的な処理が実現されることとなる。なお、リバーシブル熱交換器23において冷媒として利用された排ガスは、熱交換器11へと導かれる。そして、排ガスは熱交換器11において再び冷媒として利用され、その後は煙突51から系外に排出される。なお、大気への排ガスの放出については、系内での排ガスの蓄積を緩和するためにその一部を系外に逃がすものである。従って、大気放出される排ガス中の二酸化炭素の濃度は非常に低いものとなる。
サイクロン25にて分離されたドライアイスは、次にドライアイス溶融機26へと導かれる。ドライアイス溶融機26に導かれたドライアイスは、ここで加圧されて液化される。ここでドライアイスが液化されることで、二酸化炭素の貯留性や運搬性が向上し、かつ、取り扱いやすくなる。なお、大量に生成されるドライアイスを効率よく液化すべく、ドライアイス溶融機26には、例えば、特開2000−317302号公報等に開示されるスクリュー型押出機構によるもの等が用いられる。液化された二酸化炭素は液化炭酸貯槽27に貯留され、液化炭酸として様々な目的に利用される。
なお、図1に示したドライアイスサブリメータ24、サイクロン25、及びドライアイス溶融機26からなる構成については、図2Eに示した構成からなるドライアイスサブリメータ24の構成を採用することもできる。またこの場合において、第1の円筒管241は必ずしも2つに限られず、3つ以上とすることができる。
ところで、上述した冷凍機40は、冷媒としての窒素ガスを冷却する。冷凍機40は、例えば電気エネルギー等のエネルギーによって繰り返し圧縮・膨張させることにより窒素ガスを冷却する。冷却により製造された液体窒素は、熱交換器11に循環されるエチレングリコールの冷却や、DME冷却塔18、ドライアイスサブリメータ24などに循環される当該液体窒素とは別の系統で流通される液体窒素等の冷媒の冷却に用いられる。冷凍機40は、タービン式の圧縮機41(窒素昇圧機)、循環窒素圧縮機42、冷媒を膨張させて低温を得る冷凍装置43、冷媒である液体窒素とエチレングリコールや別系統で流通される液体窒素とを熱交換させる熱交換器44、等を備える。
以上に説明したように、本実施形態の排ガス処理システムにあっては、石炭焚きボイラ・重油焚きボイラ、製鉄所における高炉、コークス炉、転炉等から排出される、窒素酸化物や硫黄酸化物等の有害ガス成分を含んだ排ガスについて、当該排ガスに含まれる水分や有害ガス成分を効率よく除去することができる。またこのように水分や有害ガス成分を効率よく除去しつつ、排ガスに含まれる二酸化炭素を効率よく回収することができる。
なお、以上の説明において、排ガスからの除去対象となる有害ガスとしては、例えば、一酸化炭素、一酸化窒素等の他の窒素酸化物(NO)、一酸化硫黄等の他の硫黄酸化物(SO)、フッ化水素などのハロゲン化合物等があり、二酸化炭素の固化温度及び有害ガス成分の液化又は固化温度を適切に設定し、上記の冷却媒体として適切なものを選択することにより、これらの有害ガス成分を効率よく除去することができる。すなわち、これら以外の種類の有害ガスを含む排ガスを冷却媒体に流通させて第1の温度に冷却することにより、排ガスに含まれる有害ガスを液化または固化させて排ガスから分離し、排ガスを前記第1の温度よりも低い第2の温度に冷却することにより、前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離する構成からなる排ガスの処理システムを実現することができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態の説明は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
本発明の一実施形態よる排ガス処理システムの概略的な構成を示す図である。 本発明の一実施形態による二酸化硫黄濃度が80ppmの模擬ガスをDME中に流通させた場合における模擬ガス中二酸化硫黄の濃度変化の測定結果を示す図である。 本発明の一実施形態による二酸化硫黄、一酸化窒素についての冷却媒体への溶解量の測定に用いた装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態による模擬排ガスの組成を示す図である。 本発明の一実施形態による二酸化硫黄、一酸化窒素についての冷却媒体への溶解量の測定結果を示す図である。 本発明の一実施形態による模擬ガスの温度に対する二酸化炭素の回収率の測定に用いたドライアイスサブリメータ24の構成を示す図である。 本発明の一実施形態による図2Eにおける矢印Aで示す方向から見たドライアイスサブリメータ24の側面図である。 本発明の一実施形態による模擬ガスの温度に対する二酸化炭素の回収率の測定結果を示す図である。
符号の説明
10 排ガス発生源
11 熱交換器
13 凝縮器(コンデンサ)
14 排水槽
17 脱水塔
18 DME冷却塔
20 DME分離塔
22 成分分離塔
23 リバーシブル熱交換器
24 ドライアイスサブリメータ
25 サイクロン
26 ドライアイス溶融機
27 液化炭酸貯槽
40 冷凍機
50 排水処理装置
51 煙突

Claims (18)

  1. 排ガスを冷却媒体に流通させて、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物を液化または固化させる第1の温度に冷却することにより前記排ガスに有害ガス成分として含まれる前記窒素酸化物を液化または固化させて前記排ガスから分離する第1のプロセスと、
    前記排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却することにより前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離する第2のプロセスと、
    を含むこと
    を特徴とする排ガスの処理方法。
  2. 請求項1に記載の排ガスの処理方法であって、
    排ガスを冷却媒体に流通させて、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させる第1の温度に冷却することにより前記排ガスに有害ガス成分として含まれる窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させて前記排ガスから分離する第1のプロセスと、
    前記排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却することにより前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離する第2のプロセスと、
    を含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理方法。
  3. 請求項2に記載の排ガスの処理方法において、
    前記第1のプロセスにより前記排ガスから分離される前記有害ガス成分を、前記冷却媒体は気化させるが前記有害ガス成分は気化させない温度に昇温することにより前記有害ガス成分と前記冷却媒体とを分離するプロセスを含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理方法。
  4. 請求項3に記載の排ガスの処理方法において、
    前記有害ガス成分から分離される前記冷却媒体を、前記排ガスを流通させる前記冷却媒体として循環させるプロセスを含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理方法。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載の排ガスの処理方法において、
    前記第1のプロセスにより前記排ガスから分離される前記有害ガス成分を、硫黄酸化物は気化させるが窒素酸化物は気化させない温度に昇温することにより、前記有害ガス成分に含まれる硫黄酸化物と窒素酸化物とを分離するプロセスを含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理方法。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載の排ガスの処理方法において、
    前記冷却媒体は、ジメチルエーテル、メタノール、エタノール、トルエン、エチルベンゼンのいずれかを含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理方法。
  7. 請求項2〜6のいずれかに記載の排ガスの処理方法において、
    前記第1のプロセスは、前記排ガスに含まれる水分を前記排ガスから分離するプロセスを含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理方法。
  8. 請求項2〜7のいずれかに記載の排ガスの処理方法において、
    前記第2のプロセスは、固化させた二酸化炭素(ドライアイス)をさらに液化させるプロセスを含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理方法。
  9. 請求項2〜8のいずれかに記載の排ガスの処理方法において、
    前記第1のプロセスの前に、前記排ガスを室温程度に冷却した後に水と熱交換させることにより前記排ガスに含まれる水分、有害ガス成分および煤塵を除去する前プロセスを行うこと、
    を特徴とする排ガスの処理方法。
  10. 排ガスを冷却媒体に流通させて、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物を液化または固化させる第1の温度に冷却することにより前記排ガスに有害ガス成分として含まれる窒素酸化物を液化または固化させて前記排ガスから分離するプロセスを行う第1の装置と、
    前記排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却することにより前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離するプロセスを行う第2の装置と、
    を含むことを特徴とする排ガスの処理システム。
  11. 請求項10に記載の排ガスの処理システムにおいて、
    排ガスを冷却媒体に流通させて、二酸化炭素を固化させないが窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させる第1の温度に冷却することにより前記排ガスに有害ガス成分として含まれる窒素酸化物及び硫黄酸化物を液化または固化させて前記排ガスから分離するプロセスを行う第1の装置と、
    前記排ガスを二酸化炭素を固化させる第2の温度に冷却することにより前記排ガスに含まれる二酸化炭素を固化させて前記排ガスから分離するプロセスを行う第2の装置と、
    を含むことを特徴とする排ガスの処理システム。
  12. 請求項11に記載の排ガスの処理システムにおいて、
    前記第1の装置により前記排ガスから分離される前記有害ガス成分を、前記有害ガス成分に含まれる前記冷却媒体については気化させるが前記有害ガス成分については気化させない温度に昇温することにより前記有害ガス成分と前記冷却媒体とを分離する装置を含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理システム。
  13. 請求項11に記載の排ガスの処理システムにおいて、
    前記有害ガス成分から分離される前記冷却媒体を、前記排ガスを流通させる前記冷却媒体として循環させる装置を含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理システム。
  14. 請求項11〜13のいずれかに記載の排ガスの処理システムにおいて、
    前記第1の装置により前記排ガスから分離される前記有害ガス成分を、硫黄酸化物は気化させるが窒素酸化物は気化させない温度に昇温することにより前記有害ガス成分に含まれる硫黄酸化物と窒素酸化物とを分離する装置を含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理システム。
  15. 請求項11〜14のいずれかに記載の排ガスの処理システムにおいて、
    前記冷却媒体は、ジメチルエーテル、メタノール、エタノール、トルエン、エチルベンゼンのいずれかを含むこと、
    特徴とする排ガスの処理システム。
  16. 請求項11〜15のいずれかに記載の排ガスの処理システムにおいて、
    前記第1の装置は、前記排ガスに含まれる水分を前記排ガスから分離する装置を含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理システム。
  17. 請求項11〜16のいずれかに記載の排ガスの処理システムにおいて、
    前記第2の装置は、固化させた二酸化炭素(ドライアイス)をさらに液化させる装置を含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理システム。
  18. 請求項11〜17のいずれかに記載の排ガスの処理システムにおいて、
    前記第1の装置により行われるプロセスの前に、前記排ガスを室温程度に冷却した後に水と熱交換させることにより前記排ガスに含まれる水分、有害ガス成分および煤塵を除去する前プロセスを行う装置を含むこと、
    を特徴とする排ガスの処理システム。

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