JP2005279583A - 食用油浄化方法及び食用油濾過装置 - Google Patents

食用油浄化方法及び食用油濾過装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 食用油の品質を良好な状態に維持しつつ、長期間にわたって繰り返し使用することができる。
【解決手段】 フライヤーから回収した食用油を濾過材を用いて濾過する食用油濾過装置である。濾過材として、角閃石を含む花こう斑岩の粉砕物を用いる。角閃石を含む花こう斑岩は、食用油に対して良好な抗酸化作用を示し、これを食用油と接触させることによって食用油が再生され、食用油の劣化が抑制される。装置構造としては、例えば角閃石を含む花こう斑岩の粉砕物を収容した濾過カートリッジを備え、濾過カートリッジ上に、メッシュ状のバスケット及びペーパーフィルターが配される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、食用油を循環浄化する食用油浄化方法及び食用油濾過装置に関する。
レストラン等の外食店や総菜店等の厨房においては、天ぷらやフライといった揚げ物の調理のために毎日大量の食用油を使用しているが、使用時間の経過に伴って食用油は酸化して悪臭を発生したり、過酸化物等を発生したりするようになり、食用には適さなくなってくる。品質が劣化した食用油からは揮発成分も多く発生し、厨房に充満して作業者の体調に影響を及ぼすこともある。このように劣化した食用油は、様々な不都合を引き起こすが、1回の調理ごとにその都度廃棄処分するのでは廃油量が多く不経済であり、且つ環境汚染の原因となる。このため、通常は、揚げ物を調理するためのフライヤーの近傍に食用油の濾過装置を配置し、使用済み食用油を濾過して繰り返し利用するといった対策がとられている。
例えば一般的な食用油濾過装置では、フライヤーから回収した食用油を貯留するオイルタンク内に、様々なサイズの異物(揚げカス等)を効率的に濾過するための濾過手段が多段階設置され、濾過手段によって濾過した食用油をポンプ等によってフライヤーに戻す構成とされている。このような食用油濾過装置としては、従来から様々なものが提案されており、例えば濾過材としてセピオライトを充填したカートリッジを用いた業務用食用油濾過装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、食用油の再生能を落とすことなく、濾過材を減量することができるとされている。
特開平11−35970号公報
しかしながら、上述の技術は、濾過材としてセピオライト(マグネシウムの含水イノケイ酸塩鉱物)を用いる技術であって、他の天然石や天然鉱物を用いることについては全く記載されていない。また、再生能の持続期間や食用油浄化機能等の点で、かならずしも十分とは言えない。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、食用油の品質を良好な状態に維持しつつ、長期間にわたって繰り返し使用することができる食用油浄化方法及び食用油濾過装置を提供することを目的とする。
上述の問題を解決するために、本発明に係る食用油浄化方法は、使用済み食用油を、角閃石を含有する花こう斑岩の粉砕物を含む濾過材用いて濾過することを特徴とするまた、本発明に係る食用油濾過装置は、フライヤーから回収した食用油を濾過材を用いて濾過する食用油濾過装置であって、角閃石を含有する花こう斑岩の粉砕物を含む濾過材を用いたことを特徴とする。
本発明者が食用油の濾過材として好適な材料について探索及び検討した結果、角閃石を含む花こう斑岩が極めて優れていることがわかった。花こう斑岩、特に花こう斑岩に含まれる角閃石が食用油に対して抗酸化作用を示すことから、角閃石を含む花こう斑岩と食用油とを接触させることによって食用油を再生して、食用油の劣化を抑制することができる。
本発明の食用油浄化方法及び食用油濾過装置によれば、濾過材として角閃石を含む花こう斑岩を用いているので、食用油の劣化を抑制して長期間の繰り返し使用が可能であり、食用油の交換時期を延ばすことができ、廃油量を大幅に削減することができる。したがって、本発明によれば、環境保護に貢献するとともに、食用油にかかる経費を削減することができる。また、本発明によれば、食用油中の過酸化物発生を抑制して、食用油を高品質な状態で維持できるので、調理品の味や香りを向上させることができる。
以下、本発明に係る食用油濾過装置について、図面を参照しながら説明する。
本発明を適用した食用油濾過装置は、図1に示すように、フライヤーで使用された食用油を収容するオイルタンク等を収容するオイルタンク1と、ポンプやモータ等が収容される機械室2とを備え、キャスター3が取り付けられることによって容易に移動可能とされている。
フライヤーから回収される食用油を貯留するオイルタンク1の上部には、例えばメッシュ状のステンレス等が箱形に成型されたバスケット11が取り付けられている。バスケット11は、使用済み食用油を濾過して比較的大きな揚げカス等の異物を捕集し、後段のペーパーフィルター12及び濾過カートリッジ14での目詰まりを防止する。バスケット11で捕集した揚げカス等は次の使用までに廃棄しておく。
オイルタンク1の下方には、濾過材の1種であるペーパーフィルター12がフィルター押さえ13によって押さえられ、所定の位置に固定されている。ペーパーフィルター12は、バスケット11よりさらに細かい孔を多数有し、食用油の劣化の原因となる微細な揚げカス等を回収することができる。また、ペーパーフィルター12は、使用ごとに新しいペーパーフィルター12をセットするだけでよく、洗浄等の手間が掛からないので取り扱いが際めて容易であるという利点もある。ペーパーフィルター12としては、この種の食用油濾過装置に用いられる通常の紙製フィルター等を使用できる。フィルター押さえ13は、パンチング加工されたステンレスからなり、オイルタンク1内の所定の位置に取り付けられてペーパーフィルター12を固定する。
また、ペーパーフィルター12のさらに下方であってオイルタンク1の底面には、例えばステンレス製のメッシュからなる平板状の箱体内に濾過材が収納された、濾過カートリッジ14が載置される。
本発明では、濾過材として、角閃石を含む花こう斑岩を適当な大きさに粉砕したものを用いる。中でも、岩手県遠野市で採掘した花こう斑岩は、他の地域産の一般的な花こう斑岩とは異なり、様々な鉱物、特に角閃石を含み、また、成分として酸化チタンを含み、食用油の濾過材として極めて有用な効果を発揮する。
岩手県遠野産の角閃石を含む花こう斑岩は、食用油中の極めて微細な物質(例えば銅イオン等の遷移金属イオン)を吸収することによって油脂の酸化を抑制する。すなわち、抗酸化作用を示す。また、この岩手県遠野産の角閃石を含む花こう斑岩は、消臭効果を示すことから、食用油と接触させることで異臭の発生を抑制することができる。また、岩手県遠野産の角閃石を含む花こう斑岩は、他の遠赤外線の放射率が極めて高いことから、フライヤー中に投入しておくことで低温で調理可能であり、揚げ物をべたつきなくからっと仕上げられるという利点もある。
上記角閃石を含む花こう斑岩は、適当な大きさに粉砕してそのまま濾過材として用いてもよいし、粘土等と混合してセラミックとしたものを用いてもよい。さらには、粉砕したものとセラミックとしたものを混合して用いることも可能である。
なお、本発明で用いた岩手県遠野産の花こう斑岩についてX線回折分析を行った結果、角閃石の他に、石英、曹長石、灰長石、シャモス石等が検出された。また、本発明で用いた岩手県遠野産の花こう斑岩の定量分析の結果は、ケイ酸60.27%、酸化アルミニウム17.02%、酸化第二鉄6.70%、酸化チタン0.72%、酸化カルシウム6.23%、酸化マグネシウム2.68%、酸化ナトリウム3.26%、酸化カリウム1.16%、強熱減量1.15%であった。また、有害物質であるカドミウム、鉛、水銀及びヒ素は検出されなかった。以上の分析は、食品衛生法第10条に基づく「食品、添加物等の規格基準」第3、器具及び容器包装、において定められる方法に従った。
また、この岩手県遠野産の花こう斑岩において、特異的なことは、微弱磁気エネルギー(いわゆる波動)の測定において、他の岩石等に比べて格段に高い値を示すことが挙げられる。波動は、電流と同じ方向へ進む縦波の磁気(疎密波又は圧縮波)であり、縦波の磁気は電子の運動を支えている素粒子群が共鳴して出すエネルギーであると考えられている。波動に由来する微弱磁気エネルギーは、超高感度統合振動態解析装置によって測定することができる。中でも、特開2000−55881号公報等に開示されるようなQRS(Quantum Resonans Spectrometer)による測定が好適である。上記花こう斑岩や各種鉱物等における微弱磁気エネルギーの測定結果を表1に示す。上記濾過材として使用する材料は、この微弱磁気エネルギーの測定値(免疫機能)が48000以上であることが好ましく、1000000以上であることがより好ましい。表1から明らかなように、上記花こう斑岩の微弱磁気エネルギーは、200000以上である。
本発明の食用油濾過装置では、これらペーパーフィルター12及び濾過カートリッジ14は、フィルター押さえ13のロックを解除することによってオイルタンク1内から取り出すことができ、劣化度合いに応じて簡単に交換できる。
オイルタンク1の底部にはオイル排出口15が形成されており、バルブを開放することによって、オイルタンク1内の食用油をオイル排出口15に接続された配管16へ排出する。オイル排出口15に接続された配管16の他端は、機械室2内のポンプ21に連結される。
機械室2内には、オイルタンク1のオイル排出口15から排出された濾過済みの食用油を吸い上げるためのポンプ20を有している。ポンプ20の吐出側は配管を介して、機械室2の側面に設けられた吐出口21と接続されている。吐出口21には、所定長さのホース22の基部が着脱可能に取り付けられている。ホース22の先端には、略U字状に湾曲し、ポンプ20から送油された食用油を先端から放出するノズル23が取り付けられている。
上記の構成の食用油濾過装置を使用した濾過作業は、以下のように実施する。先ず、上蓋16を取り外し、濾過カートリッジ14、ペーパーフィルター12、フィルター押さえ13及びバスケット11をオイルタンク1の所定の位置にセットする。図2に示すように、食用油濾過装置をフライヤー30の下方に移動させるとともに、ノズル23をフライヤー30上に配置する。次に、フライヤー30の底部に設置されたバルブ31を開放すると、フライヤー30内の食用油がバスケット11に流れ込み、バスケット11で比較的大きな油かす等の異物を捕集された後、オイルタンク1内に貯留される。ポンプ20を作動させると、食用油がペーパーフィルター12で濾過され、続いて濾過カートリッジ14内の濾過材である、角閃石を含む花こう斑岩と接触し、濾過されることによって、食用油中の微細な揚げカスや微量金属等が捕集される。濾過が終了した食用油は、ポンプ20によってオイルタンク1からオイル排出口15、配管16、ポンプ20、吐出口21、ホース22の順に吸い上げられ、ノズル23からフライヤー30へ戻される。以上のようにして、食用油を下水に流すことなく、食用油の劣化の原因となる揚げカスや微量金属等を除去することができる。
このような食用油濾過装置では、濾過材として用いる角閃石を含む花こう斑岩の抗酸化作用によって、食用油の酸化の進行を抑制するので、食用油を高品質に維持することができる。また、食用油の劣化及び異臭の発生を抑制するので、おいしく且つ健康的な調理品を提供できる。また、食用油を下水に流すことなく、フライヤーと食用油濾過装置装置との間を循環させるだけで、簡単に食用油を再生することができる。
ここで、花こう斑岩に含まれる角閃石の食用油に対する抗酸化作用について、実際に食用油の酸価、過酸化物価、カルボニル価を測定した実験結果を参照しながら説明する。
食用油としては、市販のサラダ油(日清社製)、ごま油(かどや社製)及びコーン油(味の素社製)を用意した。各食用油を試験管に5gずつ入れ、これに天然角閃石0.5gを添加したものを5群、添加しないものを5群作り、180℃のオイルバス中で0時間、12時間、24時間、48時間又は72時間加熱した。冷却後のサンプルを、以下の酸価測定、過酸化物価測定、カルボニル価測定実験に供した。なお、ここでは、花こう斑岩に含まれる角閃石の食用油に対する抗酸化作用を明らかにするために、天然ARS角閃石を粉砕することにより5mm〜10mm程度の大きさに揃えたものを用いた。
(過酸化物価測定)
サンプル1gを共栓三角フラスコにとり、これに酢酸・クロロホルム(体積比3:2)25mlを加え、必要があれば緩やかに加温して溶かした。いったんフラスコ内の空気をNガスで置換した後、飽和KI溶液1mlを加えて直ちに栓をしてゆるく振り混ぜ、暗所に10分間放置した。これに水30mlを加え激しく振とうした後、でんぷん溶液1mlを指示薬として加え、0.01N NaSO溶液で滴定した。測定値は別に空試験を行って補正した。結果を図3に示す。なお、以下の図中、角閃石を添加したものを黒四角、角閃石を添加しないものを白四角として表した。
図3に示すように、角閃石の加熱油脂への添加によって、過酸化物価の上昇が顕著に抑制された。過酸化物価は油脂中の二重結合の酸化の程度(過酸化物量)を表す値であることから、角閃石の添加によって二重結合の酸化抑制効果を得られることがわかる。
(カルボニル価測定)
サンプル10mg〜100mgを50ml用メスフラスコにとり、ベンゼン10mlを加えて溶解後、4%トリクロロ酢酸・ベンゼン溶液4ml及び0.05%2,4−ジニトロフェニルヒドラジンベンゼン溶液5mlを加えて、ゆるく栓をして60℃の水浴中で30分間加温した。放置冷却後、4%KOH・エタノール溶液10mlを加えて呈色させ、エタノールで50mlにメスアップした。30分間放置後、440nmにおける吸光度を測定した。カルボニル価は油脂1gあたりの吸光度で表し、同時に空実験を行い補正した。結果を図4に示す。
図4に示すように、角閃石の加熱油脂への添加によって、油脂のカルボニル価の上昇が顕著に抑制された。カルボニル価は、油脂中の二重結合の酸化により生じたアルコールの酸化の程度(アルデヒド生成)を表すものであり、油脂劣化の代表的指標であることから、角閃石はこのアルコールの酸化に至るまでの油脂酸価を防止する作用を有していることがわかった。
(酸価)
サンプル2.5gを中性のエーテル・エタノール溶液(1:1)100mlに溶かし、これに指示薬として1%フェノールフタレイン・エタノール溶液を加えた後、30秒間淡紅色が持続するようになるまで0.01N KOH・エタノール溶液で滴定した。なお、滴定中、混濁を生じるときにはエーテル・エタノール(1:1)溶液を追加し、溶解した。結果を図5に示す。
図5に示すように、角閃石の添加によって酸価の上昇についても抑制することができた。酸価は加水分解や酸化による遊離脂肪酸の量(いわゆる酸敗)を表すものであることから、角閃石の存在によって油の酸敗を抑制できることがわかった。
一般に油脂の酸化は、励起状態の一重項酸素分子( ・)、スーパーオキシドラジカル(O ・)、過酸化水素(H)、ハイドロキシラジカル(OH・)等の活性酸素によって開始されると考えられるが、本発明で用いる角閃石は、式(1)に示すように、過酸化物ラジカル(ROO・)、ハイドロパーオキサイド(ROOH)を捕捉して、油脂の酸化を抑制していると考えられる。
脂質 → ROO・ → ROOH → ROH ...(1)
活性酸素の生成機構として最も可能性が高いのは、下記式(2)(3)に示すように、O が遷移金属イオン(Mn+)を還元し、還元されたM(n−1)+がO の不均化反応で生じたHを還元し、OH・を生じる反応である。
ところで、角閃石による活性酸素の生成及び消去は、下記式(5)に示すように、O と銅、マンガン、鉄等の遷移金属(Mn+)との反応によるHの生成抑制によるか、式(6)(7)に示すように、O 過剰に生成されたHを式(8)に示すようにHスカベンジャー的に捕捉することによるか、又はパーオキシダーゼ的に消去することによると考えられる。
実際に、180℃に加熱された食用油中に角閃石を72時間投入すると、カルシウム、銅、マグネシウムの含有量が角閃石なしの場合に比べて著しく低下すること、すなわち、活性酸素生成促進作用を持つ銅イオンが減少することが、実験で確認された。
このことから、角閃石の抗酸化作用は主として、角閃石が銅イオン(Cu2+)等の金属イオンを吸収することによって、(9)〜(11)に示す反応の進行が抑制され、且つ、一方では、式(8)に示すように食用油中のMg2+やCa2+によってHの不均化反応が触媒促進されることにより、式(11)により一部残存するHが消去されるためであると考えられる。
以上の実験結果から、本発明の角閃石を含む花こう斑岩を濾過材として用いた食用油濾過装置の食用油劣化抑制効果は、角閃石の抗酸化作用によってもたらされるものと考えられる。
また、本発明の食用油濾過装置を使用して、実際の厨房で調理に使用された食用油を濾過し、各種品質値の評価を行った。
先ず、営業時間中にフライヤーで揚げ物調理を行い、岩手県遠野産の花こう斑岩を粉砕した濾過材を収納した濾過カートリッジを備える食用油濾過装置を用いて閉店後に使用済み食用油を濾過し、再びフライヤーに戻すといった操作を行った。これを10日間繰り返した後の食用油について、水分、夾雑物、不けん化物、酸価、過酸化物価及び着色の測定を行った。その結果、カールフィッシャー法による水分は0.04%、夾雑物は0.01%以下、不けん化物は0.68%、酸価は2.90、過酸化物価は1.00meq/kg、ロビボンド法1cmセルによる色は、黄色が40.0、赤色が4.3であった。これらの値は、既に10日間繰り返し使用されていることを考慮すると良好な値であり、このことから、本発明の食用油濾過装置を用いることによって食用油の品質を長期にわたって良好な状態で維持することが可能であることが確認された。
これに対して、ネットに電圧を印加する従来タイプの食用油濾過装置で同様な操作を行ったところ、10日後の食用油において、カールフィッシャー法による水分は0.21%、夾雑物は0.46%、不けん化物は0.87%、酸価は3.09、過酸化物価は0.90meq/kg、ロビボンド法1cmセルによる色は、黄色が45.0、赤色が4.7であった。特に、水分や夾雑物において顕著な差が認められ、従来装置では食用油の品質維持機能が不十分であることがわかった。
さらに、スーパーマーケットの協力を得て、より過酷な条件で使用される食用油に対する品質維持能力について検討した。スーパーマーケットフライヤーでは、例えば天ぷら、コロッケ、唐揚げというように、食用油を順次使い回しており、最後の唐揚げで使用された後の食用油は、かなりの頻度で廃棄されている。そこで、この唐揚げに使用される食用油に対する品質維持能力を調べた。使用したフライヤーは、天ぷら槽、コロッケ槽A,B、唐揚げ槽A,Bの構成であり、この順に食用油の劣化が激しい。最も厳しい条件は、唐揚げ槽Bである。
実験では、唐揚げ槽A,Bの食用油について、色度、酸化、粘度上昇について調べた。結果を表2に示す。
本発明の食用油濾過装置を用いた場合、濾過装置なしの場合に比べて色度、酸化、粘度上昇のいずれもが小さいことがわかる。濾過装置なしで7日後の食用油と、本発明の食用油濾過装置を用いた10日後の食用油とで、ほとんど変わらない結果が得られており、本発明の濾過装置が長期間の品質維持に有効であることが実証された。
本発明を適用した食用油濾過装置の一例を示す分解斜視図である。 本発明を適用した食用油濾過装置を用いて食用油を濾過する方法について説明するための概略構成図である。 角閃石の有無による過酸化物価の経時変化を示す特性図である。 角閃石の有無によるカルボニル価の経時変化を示す特性図である。 角閃石の有無による酸価の経時変化を示す特性図である。
符号の説明
1 オイルタンク
2 機械室
11 バスケット
12 ペーパーフィルター
13 フィルター押さえ
14 濾過カートリッジ
20 ポンプ
22 ホース
23 ノズル
30 フライヤー

Claims (12)

  1. 使用済み食用油を、角閃石を含有する花こう斑岩の粉砕物を含む濾過材用いて濾過することを特徴とする食用油浄化方法。
  2. 上記角閃石を含有する花こう斑岩は、微弱磁気エネルギーが48000以上であることを特徴とする請求項1記載の食用油浄化方法。
  3. 上記微弱磁気エネルギーが100000以上であることを特徴とする請求項2記載の食用油浄化方法。
  4. 上記角閃石を含有する花こう斑岩は、酸化チタンを含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の食用油浄化方法。
  5. フライヤーから回収した食用油を濾過材を用いて濾過する食用油濾過装置であって、角閃石を含有する花こう斑岩の粉砕物を含む濾過材を用いたことを特徴とする食用油濾過装置。
  6. 上記角閃石を含有する花こう斑岩は、微弱磁気エネルギーが48000以上であることを特徴とする請求項5記載の食用油濾過装置。
  7. 上記微弱磁気エネルギーが100000以上であることを特徴とする請求項6記載の食用油濾過装置。
  8. 上記角閃石を含有する花こう斑岩は、酸化チタンを含有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項記載の食用油濾過装置。
  9. 上記濾過材は、角閃石を含有する花こう斑岩の粉砕物を含むセラミックからなることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項記載の食用油濾過装置。
  10. 上記セラミックからなる濾過材は、粒状、あるいはボール状であることを特徴とする請求項9記載の食用油濾過装置。
  11. 上記濾過材を収容した濾過カートリッジを備えることを特徴とする請求項5乃至10のいずれか1項記載の食用油濾過装置。
  12. 上記濾過カートリッジ上に、メッシュ状のバスケット及びペーパーフィルターが配されていることを特徴とする請求項11記載の食用油濾過装置。
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