JP2005279519A - 電解水生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 貯水槽に外部から導入される水道水について変化が生じた場合でも、貯水槽における水道水の遊離残留塩素濃度を一定範囲に維持することのできる電解水生成装置を提供する。
【解決手段】 貯水槽30に導入された被処理水は、電解槽20で電解処理を施された後、再度、貯水槽30に送られる。制御盤1は、流量計6の検出する流量が多くなるほど、および/または、残留塩素濃度センサ7の検出する遊離残留塩素濃度が低いほど、電解槽20における電解処理の電気量を多くするために、単位時間あたりの電極対に電力を供給する時間を長くし、かつ/または、上記の電極対の電解の際のアノード電極とカソード電極の間に流れる電流値を大きくするように、制御を行なう。
【選択図】 図1
【解決手段】 貯水槽30に導入された被処理水は、電解槽20で電解処理を施された後、再度、貯水槽30に送られる。制御盤1は、流量計6の検出する流量が多くなるほど、および/または、残留塩素濃度センサ7の検出する遊離残留塩素濃度が低いほど、電解槽20における電解処理の電気量を多くするために、単位時間あたりの電極対に電力を供給する時間を長くし、かつ/または、上記の電極対の電解の際のアノード電極とカソード電極の間に流れる電流値を大きくするように、制御を行なう。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電解水生成装置に関し、特に、被処理水中に電極対を浸し、当該電極対を用いた電解反応により、被処理水を所望の成分を含む電解水へと変換させる電解水生成装置に関する。
水道水、プール水、および、公衆浴場等の浴槽の水の殺菌・脱臭に、以前から、遊離残留塩素が使用されてきた。また淡水中に含まれる塩素イオンを電解によって遊離残留塩素に変換できることも、以前から知られている。塩素イオンの、電解による遊離残留塩素への変換は、たとえば、水道水等を貯蔵するための貯水槽に、電極対が浸水される電解槽を連結させ、当該電解槽で電解処理された後の水が、貯水槽に送られ、当該貯水槽から水道の蛇口等に供給される技術に利用されてきた。
なお、このような、電解による塩素イオンの遊離残留塩素への変換についての技術の中で、特に、特許文献1には、貯水槽における水道水の遊離残留塩素濃度を一定範囲に維持するための技術が開示されている。具体的には、特許文献1には、貯水槽内または貯水槽と電解槽の間の循環経路での水道水の遊離残留塩素濃度を検出し、この検出出力に基づいて、電解槽や当該電解槽に水道水を送るポンプを運転および停止する技術、および、貯水槽への水道水の流入量や貯水槽からの水道水の流出量に基づいて、電解槽や当該電解槽に水道水を送るポンプを運転および停止する技術が開示されている。
特開2002−153877号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたように、貯水槽内または貯水槽と電解槽の間の循環経路での水道水の遊離残留塩素濃度に基づいて電解槽やポンプの運転が制御されても、貯水槽における水道水の総量の変化に対応できない事態が考えられる。つまり、たとえば、貯水槽における水道水の総量が急激に増加した場合には、短時間に多くの水道水に対して電解処理を施すことが必要となるにと考えられるが、特許文献1に記載された技術では、このような貯水槽における水道水の総量の変化に応じた対応を取ることは困難である。
また、特許文献1に記載されたように、貯水槽における水道水の流入量や流出量に基づいて電解槽やポンプの運転が制御されても、なんらかの理由で貯水槽に導入される水道水の水質が変化する等して電解処理後の被処理水における遊離残留塩素濃度が所望の値とならなかった場合であっても、その点を認識することができたかった。このようなことから、特許文献1に記載された技術では、特に貯水槽に導入される水道水の水質等の変化に柔軟に対応することが困難であったと言える。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、貯水槽に外部から導入される水道水について、その総量が急激に変化したり水質が急激に変化する等の変化が生じた場合でも、貯水槽における水道水の遊離残留塩素濃度を一定範囲に維持することのできる電解水生成装置を提供することである。
本発明に従った電解水生成装置は、外部から導入される被処理水を貯水する貯水槽と、電極対と、前記電極対を収容する電解槽と、前記貯水槽に導入された被処理水を前記貯水槽と前記電解槽の間で循環させる被処理水循環手段と、前記貯水槽に導入される被処理水の流量である流入量を検出する流量検出手段と、前記貯水槽に導入される被処理水の遊離残留塩素濃度である流入側遊離残留塩素濃度を検出する流入側遊離残留塩素濃度検出手段と、前記流入量および前記流入側遊離残留塩素濃度とに基づいて、前記電極対への電力の供給態様を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によると、電解水生成装置は、貯水槽に導入される被処理水に対して、その流入量と遊離残留塩素濃度とに応じた電解処理を施すことができる。
また、本発明に従った電解水生成装置では、前記制御手段は、前記電極対への電力の供給態様として、前記電極対に電力を供給する時間、または、前記電極対を構成する電極間を流れる電流値を制御することが好ましい。
また、本発明に従った電解水生成装置は、前記貯水槽に導入される被処理水の塩素イオン濃度を検出する塩素イオン濃度検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記塩素イオン濃度に基づいて、前記電極対への電力の供給態様を制御することが好ましい。
これにより、電解水生成装置は、貯水槽に導入された被処理水に対して、その塩素イオン濃度に応じた電解処理を施すことができる。
また、本発明に従った電解水生成装置は、前記塩素イオン濃度に基づいて、前記貯水槽に導入される被処理水に塩素を含む物質を供給する塩素供給手段をさらに備えることが好ましい。
これにより、電解水生成装置は、貯水槽に導入される被処理水の塩素イオン濃度が低い場合、それを補うことができる。
また、本発明に従った電解水生成装置では、前記貯水槽から外部に流出する被処理水の遊離残留塩素濃度である流出側遊離残留塩素濃度を検出する流出側遊離残留塩素濃度検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記流出側遊離残留塩素濃度に基づいて、前記電極対への電力の供給態様を制御することが好ましい。
これにより、電解水生成装置は、流出側遊離残留塩素濃度に基づいて、電極対への電力の供給態様を補正することができる。
また、本発明に従った電解水生成装置では、前記流出側遊離残留塩素濃度検出手段は、前記貯水槽から流出する被処理水についての複数の吐水口のそれぞれに設置されていることが好ましい。
これにより、吐水口が複数設けられている場合でも、各吐水口における被処理水の遊離残留塩素濃度を認識できる。
また、本発明に従った電解水生成装置では、前記制御手段は、前記複数の吐水口のそれぞれに設置されている前記流出側遊離残留塩素濃度検出手段の検出する流出側遊離残留塩素濃度の相加平均値に基づいて、前記電極対への電力の供給態様を制御することが好ましい。
これにより、複数の吐水口のそれぞれから流出する被処理水の遊離残留塩素濃度を所望の値に近づけることができる。
また、本発明に従った電解水生成装置は、前記複数の吐水口のそれぞれにおける取水の有無を検出するフロースイッチをさらに備え、前記制御手段は、前記複数の吐水口のそれぞれに設置されている前記流出側遊離残留塩素濃度検出手段の中で、前記フロースイッチによって取水を検出された吐水口に設置されている前記流出側遊離残留塩素濃度検出手段の検出する流出側遊離残留塩素濃度の相加平均値に基づいて、前記電極対への電力の供給態様を制御することが好ましい。
これにより、複数の吐水口の中で、実際に使用されている吐水口から流出する被処理水の遊離残留塩素濃度を、確実に、所望の値に近づけることができる。
本発明によると、電解水生成装置は、貯水槽における被処理水の流入量に基づいて電解処理を施すことにより、貯水槽内の被処理水の総量の変化に応じた対応を取ることができ、かつ、貯水槽に導入される被処理水の遊離残留塩素濃度に基づいて電解処理を施すことにより、当該被処理水の水質の変化に応じた対応を取ることができる。つまり、電解水生成装置は、貯水槽に導入される被処理水において種々の変化が生じた場合でも、当該貯水槽における被処理水の遊離残留塩素濃度を一定範囲に維持することができる。
また、本発明によると、貯水槽に導入された被処理水は、その塩素イオン濃度に応じた電解処理を施されるため、電解水生成装置は、塩素イオン濃度の変化に応じた電解効率の差異も考慮して、被処理水の電解処理を行なうことができる。したがって、電解水生成装置は、より確実に、貯水槽における被処理水の遊離残留塩素濃度を一定範囲に維持することができる。
また、本発明によると、電解水生成装置は、貯水槽に導入された被処理水の塩素イオン濃度が低い場合に、塩素を含む物質を供給することにより、当該被処理水の塩素イオン濃度を、電解処理を施されることにより十分な遊離残留塩素濃度を有する電解水とされる程度に、高めることができる。
また、本発明によると、電解水生成装置は、流出側遊離残留塩素濃度に基づいて電極対への電力の供給態様を補正できるため、適切な遊離残留塩素濃度を有する被処理水を外部へ供給できる。
以下、本発明に従った電解水生成装置の実施の形態について、図を参照しつつ説明する。なお、特記する場合を除いて、各図において同じ符号を付した部材は、同じ作用効果を奏するものとして、説明を繰り返さない。
[第1の実施の形態]
図1に、本発明の第1の実施の形態である電解水生成装置の構成を模式的に示す。
図1に、本発明の第1の実施の形態である電解水生成装置の構成を模式的に示す。
図1を参照して、電解水生成装置は、水道水(以下、被処理水とも言う)を導入される貯水槽30と、貯水槽30に導入された被処理水に対して電解処理を施す電解槽20と、電解水生成装置における種々の構成要素の動作を制御するための制御盤1とから、主に構成される。
電解水生成装置では、電解槽20と貯水槽30の間に、被処理水を循環するための水路が形成されている。具体的には、電解水生成装置は、貯水槽30から電解槽20へ送られる被処理水の水路である配管16と、電解槽20から貯水槽30へ送られる被処理水の水路である配管15とを備えている。配管16によって構成される水路上には、バルブ39、電磁弁13、および、ポンプ11が設置されている。また、配管15によって構成される水路上には、エア抜き弁4、逆止弁3、バルブ38が設置されている。
貯水槽30は、外部から導入される被処理水を受け入れる流入口33、オーバーフロー管に接続されるオーバーフロー口34、外部に給水する被処理水を流出するための開口である流出口35、電解槽20へ被処理水を送り出すための流出口37、電解槽20から送られてきた被処理水を導入するための流入口36、および、内圧を調整するための通気管32を備えている。ポンプ11が制御盤1によって駆動するよう制御されることにより、貯水槽30内の被処理水は、流出口37から、バルブ39、電磁弁13、および、ポンプ11を介して電解槽20へと送られる。また、電解槽20内の被処理水は、ポンプ11が駆動することにより、逆止弁3、および、バルブ38を介して、貯水槽2内へと送られる。
なお、配管16には、被処理水をドレンへと送るための配管18が接続され、当該配管にはバルブ14が取り付けられている。バルブ14は、常時閉じられている。そして、メンテナンス等の場合には、必要に応じてバルブ14が開けられる。これにより、配管16中および電解槽20内の被処理水は、ドレンへと排出される。
また、電解水生成装置は、貯水槽30に導入される被処理水について、その単位時間あたりの流量を検出する流量計6と、その遊離残留塩素濃度を検出する残留塩素濃度センサ7とを備えている。これらの検出出力は、制御盤1に入力される。
電解槽20は、少なくとも1対の電極対を収容している。当該電極対は、制御盤1の制御に基づいて電力を供給されることにより、被処理水に対して電解処理を施し、これにより、塩素イオンを含む被処理水は、遊離残留塩素を含む電解水へと変換される。
制御盤1は、電解槽20における被処理水の電解処理の態様を、流量計6および残留塩素濃度センサ7の検出出力に基づいて制御している。具体的には、制御盤1は、電解槽20に収容される電極対に電力を供給することにより、当該電極対に被処理水の電解処理を行なわせる。そして、流量計6の検出する流量が多くなるほど、および/または、残留塩素濃度センサ7の検出する遊離残留塩素濃度が低いほど、制御盤1は、電解槽20における電解処理の電気量を多くするために、単位時間あたりの上記の電極対に電力を供給する時間を長くし、かつ/または、上記の電極対の電解の際のアノード電極とカソード電極の間に流れる電流値を大きくするように、制御を行なう。なお、制御盤1は、上記の電極対に対して電力を供給する際、定電流制御を行なうことが好ましい。
また、制御盤1は、貯水槽30に導入される被処理水の流量と遊離残留塩素濃度に基づき、電解槽20における電解処理の電気量を、貯水槽30における被処理水の遊離残留塩素濃度が0.1mg/L以上となるように、好ましくは、0.3〜0.5mg/Lとなるように、調整する。
なお、周知の通り、電解槽20における電解によって被処理水中で発生した遊離残留塩素は、当該被処理水が貯水槽30内で滞留することにより、消費されていく。このことに基づき、周知の技術等によって貯水槽30に貯蔵される被処理水が一定に保たれる場合、制御盤1は、流量計6の検出する流量に基づいて、貯水槽30の中のどの程度の量の被処理水がどの程度の時間だけ当該貯水槽30内で滞留しているかを算出し、これに基づいて、電解槽20における電解で被処理水中で発生した遊離残留塩素がどの程度滞留により消費されたかを算出するように構成されることが好ましい。そして、制御盤1は、さらに、当該滞留による遊離残留塩素の消費を補うために、電解槽20における電解処理の電気量を多くする制御を行なうことが好ましい。
また、本実施の形態の電解水生成装置は、流出口35から流出する被処理水の遊離残留塩素濃度を検出する残留塩素濃度センサ8をさらに備えている。残留塩素濃度センサ8の検出出力は、制御盤1に入力される。そして、制御盤1は、残留塩素濃度センサ8の検出出力に基づいて、電解槽20における電解処理の電気量を補正する。
[第2の実施の形態]
図2は、本発明の第2の実施の形態である電解水生成装置の構成を模式的に示す図である。本実施の形態の電解水生成装置は、図1に示された電解水生成装置に加えて、貯水槽30に導入される被処理水の塩素イオン濃度を検出する塩素イオン濃度センサ5、塩化ナトリウム水溶液貯蔵槽40、および、ポンプ41を備えている。また、本実施の形態の電解水生成装置では、貯水槽30は、図1に示された貯水槽30に加えて、塩化ナトリウム水溶液貯蔵槽40に貯蔵される塩化ナトリウム水溶液を導入されるための流入口31を備えている。
図2は、本発明の第2の実施の形態である電解水生成装置の構成を模式的に示す図である。本実施の形態の電解水生成装置は、図1に示された電解水生成装置に加えて、貯水槽30に導入される被処理水の塩素イオン濃度を検出する塩素イオン濃度センサ5、塩化ナトリウム水溶液貯蔵槽40、および、ポンプ41を備えている。また、本実施の形態の電解水生成装置では、貯水槽30は、図1に示された貯水槽30に加えて、塩化ナトリウム水溶液貯蔵槽40に貯蔵される塩化ナトリウム水溶液を導入されるための流入口31を備えている。
本実施の形態の電解水生成装置では、制御盤1は、第1の実施の形態において説明したような制御を行なうとともに、さらに、塩素イオン濃度センサ5の検出出力に基づいた制御も行なう。
具体的には、塩素イオン濃度センサ5の検出する被処理水の塩素イオン濃度に基づいて、電解槽20における電解処理の電気量を補正する。これは、水溶液中の塩素イオン濃度が変化することによって、電解処理による遊離残留塩素の生成効率が変化するからである。このことを、図3を用いて具体的に説明する。
図3は、2つの異なる塩素イオン濃度(14mg/Lと1.9mg/L)の水溶液に対して電解処理を施した際の、電解時間(電極対に継続して電力が供給された時間)に対する遊離残留塩素濃度の変化を示す図である。なお、図3は、30Lの水溶液に対して2Aの定電流が流された場合の結果を示している。
図3を参照して、まず、水溶液の塩素イオン濃度が14mg/Lである場合も1.9mg/Lである場合も、電解開始時には遊離残留塩素濃度が0mg/Lであり、そして、電解が開始されることによって遊離残留塩素が生じ、そして、電解時間が長くなるに従って遊離残留塩素濃度が高くなっている。図3に示された結果の中で、電解時間10分、20分、30分における遊離残留塩素濃度を表1に示す。
表1に示されるように、電解時間が10分の場合、塩素イオン濃度が14mg/Lの水溶液では、遊離残留塩素濃度は0.60mg/Lであり、塩素イオン濃度が1.9mg/Lの水溶液では、遊離残留塩素濃度は0.06mg/Lであった。つまり、塩素イオン濃度は、約7.4倍であるのに対し、10分の電解による遊離残留塩素濃度の増加量は10倍となっている。
また、電解時間が20分の場合、塩素イオン濃度が14mg/Lの水溶液では、遊離残留塩素濃度は1.00mg/Lであり、塩素イオン濃度が1.9mg/Lの水溶液では、遊離残留塩素濃度は0.12mg/Lであった。つまり、塩素イオン濃度は、約7.4倍であるのに対し、20分の電解による遊離残留塩素濃度の増加量は約8.6倍となっている。
また、電解時間が30分の場合、塩素イオン濃度が14mg/Lの水溶液では、遊離残留塩素濃度は1.44mg/Lであり、塩素イオン濃度が1.9mg/Lの水溶液では、遊離残留塩素濃度は0.16mg/Lであった。つまり、塩素イオン濃度は、約7.4倍であるのに対し、30分の電解による遊離残留塩素濃度の増加量は約8.9倍となっている。
このことから、塩素イオン濃度が高くなると、電解による遊離残留塩素の生成効率が高くなると考えられる。
本実施の形態では、制御盤1には、予め実験によって求められた塩素イオンの濃度と遊離残留塩素の生成効率との関係が記憶されている。そして、本実施の形態の制御盤1は、第1の実施の形態において説明した処理内容に加えて、塩素イオン濃度センサ5の検出する塩素イオン濃度が変化した場合、当該変化に基づいて電解槽20で予想される遊離残留塩素の生成効率の変化を算出し、当該遊離残留塩素の生成効率の変化に基づいて、電解槽20における電解処理の電気量を補正する処理を行なう。
また、本実施の形態の制御盤1は、貯水槽30に導入される被処理水の塩素イオン濃度が変化した場合、上記したような電解槽20における電解処理の電気量の補正に代えて、または、当該電気量の補正とともに、被処理水の塩素イオン濃度自体を調整する制御を行なうこともできる。
塩化ナトリウム水溶液貯蔵槽40には、予め定められた濃度の塩化ナトリウム水溶液が貯蔵されている。これにより、制御盤1は、ポンプ41の駆動量を制御することにより、貯水槽30に供給する塩素イオン(または塩化物イオン)の量を制御できる。このことから、制御盤1は、塩素イオン濃度センサ5の検出出力と、貯水槽30、配管15,16および電解槽20内の被処理水の量に基づいて、貯水槽30に対し、当該貯水槽30内の塩素イオン濃度を予め定められた特定の濃度にするための塩化ナトリウム水溶液の導入量を算出し、当該導入量だけ塩化ナトリウム水溶液を導入させることができる。
なお、塩化ナトリウム水溶液貯蔵槽40は、最終的に貯水槽30内の被処理水の塩素イオン濃度を調整するためのものであるため、配管15,16または電解槽20等の電解槽30以外の部位に塩化ナトリウム水溶液を導入するように構成されても良い。
また、本実施の形態では、被処理水に塩素イオンを供給するための物質として、塩化ナトリウム水溶液が、貯水槽30内の被処理水に導入されたが、被処理水に塩素イオンを供給する物質であれば、これの代わりに、塩化カリウム等の他の物質が導入されても良い。
[第3の実施の形態]
図4は、本発明の第3の実施の形態の電解水生成装置を模式的に示す図である。
図4は、本発明の第3の実施の形態の電解水生成装置を模式的に示す図である。
本実施の形態の電解水生成装置では、貯水槽30に導入された被処理水は、ポンプ11が駆動することにより、流出口37から流出し、配管16上のバルブ、電磁弁13、およびポンプ11を介して電解槽20に導入される。電解槽20には、電極対21が収容されており、当該電極対21に電力が供給されることにより、電解槽20に導入された被処理水は、電解処理を施される。電解槽20内の被処理水は、ポンプ11が駆動することにより配管15上のエア抜き弁4、フィルタ50、バルブ51、流量計52、逆止弁3、および、バルブ38を介して、流入口36を介して貯水槽30に戻される。
なお、配管15には、バルブ19を取り付けられた配管17が接続されている。流量計52によって検出される被処理水の流量が所定量を超えた場合等には、バルブ19が開かれることにより、配管15上の被処理水は、配管17を介してドレンに流される。
本実施の形態の電解水生成装置は、流出口35から流出する被処理水が最終的に利用される複数の吐水口のそれぞれに、当該吐水口から流出する被処理水の遊離残留塩素濃度を検出する残留塩素濃度センサ101,111,121,131,141,151が設置されている。また、各吐水口には、当該吐水口から被処理水の流出が有ったことを検出するためのフロースイッチ102,112,122,132,142,152が設置されている。
図4に示された電解水生成装置においても、図示は省略されているが、第1および第2の実施の形態において説明した制御盤1と同様の、電解槽20内の電極対21への電力の供給態様等を制御する制御盤が備えられてる。そして、残留塩素濃度センサ101,111,121,131,141,151およびフロースイッチ102,112,122,132,142,152の各検出出力は、当該制御盤に入力される。
本実施の形態の電解水生成装置では、上記の制御盤は、残留塩素濃度センサ101,111,121,131,141,151の各々が検出する遊離残留塩素濃度に基づいて、電解槽20における電解処理の電気量を調整する。
なお、当該制御盤は、残留塩素濃度センサ101,111,121,131,141,151のすべての検出結果の相加平均を算出して、電解処理の電気量の調整を行なっても良いし、残留塩素濃度センサ101,111,121,131,141,151の中の一部の検出結果を選択して、電解処理の電気量の調整を行なっても良い。なお、一部を選択する場合、フロースイッチ102,112,122,132,142,152の中で、所定時間以内に、または、或る一定時間以内に特定の時間以上継続して、被処理水の流出を検出したものに対応する残留塩素濃度センサを選出することが考えられる。この場合、各フロースイッチが対応する残留塩素濃度センサとは、同じ吐出口に取り付けられている残留塩素濃度センサを意味する。
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態は、可能な限り、単独でも、組合されても、実施可能なものである。
1 制御盤、5 塩素イオン濃度センサ、6 流量計、7,8,101,111,121,131,141,151 残留塩素濃度センサ、11 ポンプ、13 電磁弁、20 電解槽、21 電極対、30 貯水槽、33,36 流入口、35,37 流出口。
Claims (8)
- 外部から導入される被処理水を貯水する貯水槽と、
電極対と、
前記電極対を収容する電解槽と、
前記貯水槽に導入された被処理水を前記貯水槽と前記電解槽の間で循環させる被処理水循環手段と、
前記貯水槽に導入される被処理水の流量である流入量を検出する流量検出手段と、
前記貯水槽に導入される被処理水の残留塩素濃度である流入側残留塩素濃度を検出する流入側残留塩素濃度検出手段と、
前記流入量および前記流入側残留塩素濃度とに基づいて、前記電極対への電力の供給態様を制御する制御手段とを備える、電解水生成装置。 - 前記制御手段は、前記電極対への電力の供給態様として、前記電極対に電力を供給する時間、または、前記電極対を構成する電極間を流れる電流値を制御する、請求項1に記載の電解水生成装置。
- 前記貯水槽に導入される被処理水の塩素イオン濃度を検出する塩素イオン濃度検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記塩素イオン濃度に基づいて、前記電極対への電力の供給態様を制御する、請求項1または請求項2に記載の電解水生成装置。 - 前記塩素イオン濃度に基づいて、前記貯水槽に導入される被処理水に塩素を含む物質を供給する塩素供給手段をさらに備える、請求項3に記載の電解水生成装置。
- 前記貯水槽から外部に流出する被処理水の残留塩素濃度である流出側残留塩素濃度を検出する流出側残留塩素濃度検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記流出側残留塩素濃度に基づいて、前記電極対への電力の供給態様を制御する、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電解水生成装置。 - 前記流出側残留塩素濃度検出手段は、前記貯水槽から流出する被処理水についての複数の吐水口のそれぞれに設置されている、請求項5に記載の電解水生成装置。
- 前記制御手段は、前記複数の吐水口のそれぞれに設置されている前記流出側残留塩素濃度検出手段の検出する流出側残留塩素濃度の相加平均値に基づいて、前記電極対への電力の供給態様を制御する、請求項6に記載の電解水生成装置。
- 前記複数の吐水口のそれぞれにおける取水の有無を検出するフロースイッチをさらに備え、
前記制御手段は、前記複数の吐水口のそれぞれに設置されている前記流出側残留塩素濃度検出手段の中で、前記フロースイッチによって取水を検出された吐水口に設置されている前記流出側残留塩素濃度検出手段の検出する流出側残留塩素濃度の相加平均値に基づいて、前記電極対への電力の供給態様を制御する、請求項7に記載の電解水生成装置。
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