JP2005279136A - 人工透析における廃液配管の洗浄方法および洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】人工透析の廃液配管、特に複数の人工透析装置より発生する廃液を排出する配管内の沈着した老廃物を確実に除去し、かつ薬品を使用することなく、作業者の負担、危険性の少ない人工透析の廃液配管の洗浄方法および洗浄装置を提供する。
【解決手段】洗浄方法として、複数の透析廃液注入口を持つ廃液配管の少なくとも1つの透析廃液注入口に、水と共に圧縮空気を断続的に供給する洗浄液製造装置を接続し、他の透析廃液注入口を密閉し、洗浄液製造装置から洗浄液を廃液配管に注入して廃液配管内の老廃物を除去する。また、洗浄装置として、複数の透析廃液注入口を持つ廃液配管と、該廃液配管の少なくとも1つの透析廃液注入口に接続され、透析廃液注入口に水と共に断続的に圧縮空気を供給する洗浄液製造装置と、該洗浄液製造装置に接続された透析廃液注入口以外の透析廃液注入口を密閉する手段と、を設ける。
【選択図】 図2
【解決手段】洗浄方法として、複数の透析廃液注入口を持つ廃液配管の少なくとも1つの透析廃液注入口に、水と共に圧縮空気を断続的に供給する洗浄液製造装置を接続し、他の透析廃液注入口を密閉し、洗浄液製造装置から洗浄液を廃液配管に注入して廃液配管内の老廃物を除去する。また、洗浄装置として、複数の透析廃液注入口を持つ廃液配管と、該廃液配管の少なくとも1つの透析廃液注入口に接続され、透析廃液注入口に水と共に断続的に圧縮空気を供給する洗浄液製造装置と、該洗浄液製造装置に接続された透析廃液注入口以外の透析廃液注入口を密閉する手段と、を設ける。
【選択図】 図2
Description
本発明は、人工透析の廃液配管の洗浄に関する。
人工透析の廃液中には、患者の血液に由来する蛋白質、脂質、電解液、細菌などよりなる老廃物が含まれ、それらが廃液配管の管壁に沈着する。
従来は、その沈着物を除去し、配管内を清浄化するために、例えば、次亜塩素酸ナトリウムの水溶液や過酸化酢酸の水溶液などの酸化性の酸およびアルカリ液を交互に管内に注入し、これらの沈着物を溶解除去していた。
近年、人工透析治療の進歩により、多くの患者は一般的な社会生活が送れるようになり、それとともに人工透析の需要が著しく増加している。また、その設備は、利用が容易な場所に多数の患者の治療を効率よく、経済的に行えることが要求されている。
人工透析は、図1に示すような構成部分からなるシステムであるが(システムは後述する)、上記のような要求を満たすため、多数のシステムを多きな部屋に設置し、一度に多数の患者の治療にあたるようになってきている。
その場合、人工透析の廃液は、図2に示すような廃液配管によって集中的に排除される(後述する)。この場合、排出される廃液の量も多くなり、配管中に沈着する老廃物も多くなる。老廃物の除去は、前述のように、酸化性の酸、アルカリ性の洗浄液を配管中に流すことによって多量の洗浄液を使用する必要があり、下水処理の負担を著しく増大する。
また、洗浄液は劇薬や有毒物質よりなっており、その作業は、作業者の大きな負担を必要とする。また、従来の洗浄液による方法によると、配管の複雑さなどにより、沈着している老廃物の除去の確認が困難であり、施設によっては、廃液の漏出などが見出された。漏出の場合には、衛生的にも大きな問題となり、また、その復旧には多大の費用と人手を要するものである。
したがって、本発明の目的は、人工透析の廃液配管、特に複数の人工透析装置より発生する廃液を排出する配管内の沈着した老廃物を確実に除去し、かつ薬品を使用することなく、作業者の負担、危険性の少ない人工透析の廃液配管の洗浄方法および洗浄装置を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、廃液配管に一端より水と圧縮空気を導入し、配管内に沈着した老廃物を粉砕し、固形物の形で配管の他端より除去するものである。特に、内径30〜100mmの実用的な廃液配管において、導入する水の体積に比較して、導入する圧縮空気の体積(常圧:約0.1Mp)が10倍以上であり、しかも圧縮空気は1秒以内で断続的に導入した場合特に効果的に配管内の沈着老廃物が除去されることを実際の治療施設の廃液配管での実験により見出したものである。
本発明によると、人工透析の廃液配管、特に複数の人工透析装置より発生する廃液を排出する配管内の沈着した老廃物を確実に除去し、かつ薬品を使用することなく、作業者の負担、危険性の少ない人工透析の廃液配管の洗浄方法および洗浄装置が得られる。
また、本発明では、水と空気のみを使用し、薬品を一切使用しないので、下水処理にかける負担は少ない。また、沈着老廃物は固形物として(溶解されることなく)、配管の一端より流出するので、洗浄の効果および洗浄の終結が目視で判断できる。
本発明は、複数の透析廃液注入口を持つ廃液配管の少なくとも1つの透析廃液注入口に、水と共に圧縮空気を断続的に供給する洗浄液製造装置を接続し、他の透析廃液注入口を密閉し、洗浄液製造装置から洗浄液を廃液配管に注入して廃液配管内の老廃物を除去することを特徴とする洗浄方法である。
また、本発明は、複数の透析廃液注入口を持つ廃液配管と、該廃液配管の少なくとも1つの透析廃液注入口に続され、透析廃液注入口に水と共に断続的に圧縮空気を供給する洗浄液製造装置と、該洗浄液製造装置に接続された透析廃液注入口以外の透析廃液注入口を密閉する手段と、を有することを特徴とする洗浄装置である。
本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は人工透析装置の構成を示すブロック図である。この人工透析装置は公知のものであり、概略すると、図1において、透析液は透析液供給システム1から透析液管理システム2を通し、さらに透析液供給配管3を通して透析器7に供給され、透析廃液排管5を通して排気される。一方、患者に接続された血液導入管4から患者からの血液は透析器7に流入され、血液戻し管6を通して患者に戻される。透析器7において、患者の血液が透析されて、老廃物が透析廃液配管5に取り出される。
図2は本発明の透析医療施設の廃液配管の全体を示す。図2において、廃液配管(主横廃液配管9と主縦廃液配管10)は、例えば、内径40mmの硬質ビニール管であり、普通の配管施工法により作られている。主横廃液配管9の上部には透析廃液注入口8が設けられている。透析廃液注入口8を通して主横廃液配管9により集められた老廃物は主縦廃液配管10を通して廃液処理装置11に集められ、そこで処理されて下水溜マス12に移送され、下水への流出口13から下水に排出される。
図3は透析廃液注入口の拡大断面図を示す。図3において、透析廃液排管5は、例えば、内径9mmのフレキシブルなホースで作られており、透析配管の排管取付蓋14は透析配管9と同様な硬質塩化ビニール管で作られており、主横廃液配管9に嵌めこまれており、さらに、排管取付蓋14に透析廃液排管5が嵌め込まれる構造となっている。
図4は洗浄液製造装置を示すブロック図である。図4において、空気取り入れ口15、空気フィルタ16、空気圧縮機17、圧縮空気タンク18は空気コンプレッサを構成している。ここで、空気圧縮機17は0.75KWのモータで駆動され、圧縮空気タンク18は約30リットルの容積を持つ。電磁弁ブロック19により圧縮空気の開閉を制御しており、すなわち、断続的に圧縮空気が排出されることになり、この制御はプログラムにより自動的に行われる。圧縮空気は水・空気混合噴射ノズル22に導入され、それとともに水がフレキシブル水道管20を通して水・空気混合噴射ノズル22に導入される。
図5は、水・空気混合噴射ノズルの詳細図である。図5において、内径9mmφのフレキシブル耐圧ホース21より水逆流防止弁24を経て水・空気混合噴射ノズル(洗浄ノズル)22に至る。水道水は、内径15mmφのホース20より、止水弁25を経て洗浄ノズルに至る。洗浄ノズル22は洗浄する配管の1つの透析廃液注入口8を気密状態で取付けできるように接続カップリング26が設けられている。
図6は廃液配管の洗浄作業時の状態を示す。図6において、廃液処理装置11に最も遠い方の透析廃液注入口8に洗浄ノズル22に接続し、その他の透析廃液注入口8には密閉蓋28で密閉する。
図7は、廃液配管と洗浄ノズルの、図3の実施例とは異なる他の実施例の接合状態を示す。図7において、接合は一般の配管工事で使われるLAユニオンなどを使用し、洗浄ノズルの接続カップリング26によって気密状態での接続が行われる。
図8に廃液配管の透析廃液注入口8の密閉状態を示す。図8において、市販の硬質ビニール管の密閉蓋28を用い、ゴムパッキン29を介して、透析廃液注入口8に蓋をして粘着テープ30で固定したものである。
洗浄の際には、図4に示す洗浄液製造装置が図2に示す透析廃液注入口8の1つ、好ましくは、主縦廃液配管10より最も遠い透析廃液注入口8に接続され、図8で示したような方法で密閉される。この状態で、洗浄液製造装置から水と圧縮空気が主横廃液配管9に供給され、主横廃液配管9の管壁に沈着した老廃物を洗浄して除去する。
次に、具体的な実験例を説明する。約0.2MPの水圧を有する上水道より、水道水を洗浄ノズル22に供し、止水弁25を全開した場合、洗浄ノズル22よりの流出量は、11リットル/minであることを確認した。
図6〜図8に示すようにセットした後、止水弁25を全開にして、10分間廃液配管内に流水した。一方、空気圧縮機の運転を始め、圧縮空気タンク18の圧力を0.5MPとした。電磁弁19の開閉はプログラム化が可能である。
電磁弁19を10分の数秒開くと、圧縮空気タンク18の圧力は0.1MP減少し0.4MPになる。空気圧縮機を運転状態にしておけば、約2秒で圧縮空気タンク内の圧力は0.5MPに復帰する。つまり、2秒毎に1回電磁弁24を開くようにプログラムして、1分間圧縮空気と水を配管内に導入した。
その後、水道水を約10分導入して、老廃付着物を含む流水を配管の廃液処理装置11の上方から観察した結果、多量の固形老廃物を含む流水を確認した。
同様の洗浄操作を5回繰り返したところ、老廃物の流出は全く見られなくなった。さらに、洗浄前に見られた老廃付着物は全て除去されていることが、ファイバースコープで確認できた。以上の実施例は本発明の具体的な実験例であって、本発明の洗浄方法と洗浄装置を用いれば、種々の形状の人工透析の廃液配管に対応できる。また、圧縮空気タンクの圧力を変更し、電磁弁の開閉時間、その間隔を変えれば、種々の配管システムに最適な条件で対応できる。
さらに、本発明の洗浄方法および洗浄装置によれば、洗浄による医療現場の環境を汚染することはない。また、用いるパッキンや密閉蓋、カップリングを袋に入れて消毒すれば、全ての汚染はなくなり、極めて安全に作業が行える。
8 透析廃液注入口
9 主横廃液配管
10 主縦廃液配管
11 廃液処理装置
22 洗浄ノズル
28 密閉蓋
9 主横廃液配管
10 主縦廃液配管
11 廃液処理装置
22 洗浄ノズル
28 密閉蓋
Claims (2)
- 複数の透析廃液注入口を持つ廃液配管の少なくとも1つの透析廃液注入口に、水と共に圧縮空気を断続的に供給する洗浄液製造装置を接続し、他の透析廃液注入口を密閉し、洗浄液製造装置から洗浄液を廃液配管に注入して廃液配管内の老廃物を除去することを特徴とする洗浄方法。
- 複数の透析廃液注入口を持つ廃液配管と、
該廃液配管の少なくとも1つの透析廃液注入口に接続され、透析廃液注入口に水と共に断続的に圧縮空気を供給する洗浄液製造装置と、
該洗浄液製造装置に接続された透析廃液注入口以外の透析廃液注入口を密閉する手段と、を有することを特徴とする洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004101779A JP2005279136A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 人工透析における廃液配管の洗浄方法および洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004101779A JP2005279136A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 人工透析における廃液配管の洗浄方法および洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005279136A true JP2005279136A (ja) | 2005-10-13 |
Family
ID=35178132
Family Applications (1)
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JP2004101779A Pending JP2005279136A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | 人工透析における廃液配管の洗浄方法および洗浄装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005279136A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006012087A1 (de) * | 2006-03-14 | 2007-09-20 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Verfahren zum zumindest teilweise Entleeren eines extrakorporalen Blutkreislaufs und Hämodialysegerät zur Anwendung des Verfahrens |
DE102007009269A1 (de) * | 2007-02-26 | 2008-08-28 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Vorrichtung und Verfahren zum Befüllen und/oder Entleeren eines Dialysegerätes |
-
2004
- 2004-03-31 JP JP2004101779A patent/JP2005279136A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102006012087A1 (de) * | 2006-03-14 | 2007-09-20 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Verfahren zum zumindest teilweise Entleeren eines extrakorporalen Blutkreislaufs und Hämodialysegerät zur Anwendung des Verfahrens |
DE102006012087B4 (de) * | 2006-03-14 | 2008-10-02 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Verfahren zum zumindest teilweise Entleeren eines extrakorporalen Blutkreislaufs und Hämodialysegerät zur Anwendung des Verfahrens |
DE102007009269A1 (de) * | 2007-02-26 | 2008-08-28 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Vorrichtung und Verfahren zum Befüllen und/oder Entleeren eines Dialysegerätes |
JP2010518997A (ja) * | 2007-02-26 | 2010-06-03 | フレゼニウス メディカル ケアー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 透析器を満たすための、及び/又は、空にするための装置及び方法 |
DE102007009269B4 (de) * | 2007-02-26 | 2010-11-11 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Vorrichtung und Verfahren zum Befüllen und/oder Entleeren eines Dialysegerätes |
US8671996B2 (en) | 2007-02-26 | 2014-03-18 | Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh | Method and device for filling and/or emptying a dialysis machine |
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