JP2005278916A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 十分な量の情報を遊技者に提供することができる上、遊技者からの視認性が良好な状態で該情報を表示する遊技機を提供すること。
【解決手段】 化粧パネル110の背面側の間隙115に液晶表示装置105を折り畳んだ状態で収納し、遊技者がスロットマシン10を選択する時期(遊技者による遊技が実行される前)には、化粧パネル110の前面に表示された機種などを示す視覚情報を遊技者に視認させることができる。また、化粧パネル110を開放した場合には、液晶表示装置105を遊技機の前面側に露出させ、液晶表示装置105にて遊技に必要な情報を遊技者に見やすい態様で表示することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】 化粧パネル110の背面側の間隙115に液晶表示装置105を折り畳んだ状態で収納し、遊技者がスロットマシン10を選択する時期(遊技者による遊技が実行される前)には、化粧パネル110の前面に表示された機種などを示す視覚情報を遊技者に視認させることができる。また、化粧パネル110を開放した場合には、液晶表示装置105を遊技機の前面側に露出させ、液晶表示装置105にて遊技に必要な情報を遊技者に見やすい態様で表示することができる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、スロットマシンなどの遊技機に関するものである。
スロットマシンは、回転可能に形成された回胴をメダルの投入に起因して回転させた後、スロットマシン本体の前面に設けられたストップボタンの押下に基づいて回転を停止させ、停止した回胴の前面側に表示されている図柄(停止図柄)の組み合わせにより大当たり状態に遷移したか否かを遊技者に通知する遊技機である。大当たり状態は、通常より遊技者に有利な遊技状態であり、メダルの払出確率が通常より高くなったり、メダルの払出が実行される状態である。
かかるスロットマシンの前面には、回胴の停止図柄を目視できるように、回胴の大きさに応じた開口が穿設され、かかる開口には透明な保護部材が嵌め込まれている。ストップボタンなどが配設された操作部分は、かかる開口部分の下方に設けられており、操作部分の下方には、機種の判別や装飾性を高めるためのデザイン(図柄や絵など)や機種名などの文字が表示された化粧パネルが設けられている(特許文献1参照)。
また、スロットマシンの筐体のいずれかの箇所には、遊技のルールなどが表記されたシールなどが貼着されており、遊技者にルールなどの必要な情報が提供されている。上記の化粧パネルには光源が内蔵されており、また、化粧パネルの前面は光を透過する光透過性部材で形成されている。このため、遊技場内が暗い場合でも化粧パネルの表示は視認可能となり、遊技者に、化粧パネルに表示される文字や図柄を目印として、機種の判別や選定を行わせることができる。
特開2003−245396号公報
しかしながら、ルールが表記されたシールは、ストップボタンの操作性や回胴の視認性を阻害しない領域であって、スロットマシンの筐体に設けられた様々な装置や部材を避けて貼着されなくてはならない。このため、ルールを表記したシールを貼着する領域(ルールなどの情報を提示するための領域)を大きく確保することは困難であり、提供する情報を少なくするか、或いは、提供する情報を増やすためには表記の文字を小さくして視認性を犠牲にしなくてはならないという問題点があった。
特に、近年、ゲーム性の向上を図って遊技が複雑化しているため、その遊技の内容やルールを遊技者に理解させるためには多くの情報を遊技者に提供する必要がある。このため、表示領域に表示するべき情報が増大し、ますます、必要な情報を十分に表示することを困難にしている。
更に、遊技者は、スロットマシンの前面に対向して着座し、回胴を注視しつつ遊技を行う。表示する情報量が多くなると、スロットマシンの至る所に表示領域が形成されることとなってしまい、表示領域の場所によっては、遊技者は回胴から大きく視線をはずさなければ、表示領域を確認することができない。つまり、遊技中の遊技者からの視認性が不良となるという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、十分な量の情報を遊技者に提供することができる上、遊技者からの視認性が良好な状態で該情報を表示する遊技機を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の遊技機は、有価物体の投入に起因して実行される遊技の制御を行う制御手段を有する本体と、その本体の前面側において、前記制御手段にて制御される遊技状態を現出させる遊技領域と、その遊技領域の下方に設けられ操作者により遊技に関する操作がなされる操作領域と、前記遊技領域と前記操作領域とを除く他の領域に設けられると共に目視にて視認し得る視覚情報がその前面に表示された装飾パネルとを備え、前記装飾パネルを前記本体の前面側を覆う閉鎖位置と前記本体の前面側を開放する開放位置とに移動可能に支持する支持手段と、前記支持手段により前記閉鎖位置に支持される前記装飾パネルの背面側に設けられる収納部に収納され視覚情報を表示する表示手段と、前記装飾パネルが前記開放位置側へと移動した場合に、前記収納部に収納される前記表示手段を前記本体の前面側に移送し前記本体から前方に突出させる移送手段と、その移送手段により移送された前記表示手段を前記遊技領域に向かって傾斜した状態に保持する保持手段とを備えている。
この請求項1記載の遊技機によれば、有価物体の投入に起因して遊技が実行され、かかる遊技は、制御手段により制御される。この制御手段は本体に備えられており、その本体の前面側において、制御手段にて制御される遊技状態は遊技領域に現出される。また、本体の前面側に設けられる操作領域において、操作者により遊技に関する操作がなされる。かかる遊技領域と操作領域とを除く他の領域には、装飾パネルが設けられている。
装飾パネルは、支持手段により、本体の前面側を覆う閉鎖位置と本体の前面側を開放する開放位置とに移動可能に支持されている。この支持手段により閉鎖位置に支持される装飾パネルの背面側には収納部が設けられ、該収納部には表示手段が収納されている。装飾パネルが開放位置側へと移動されると、収納部に収納される表示手段は、移送手段により本体の前面側に移送され、本体から前方に突出される。移送手段により移送された表示手段は、保持手段により、遊技領域に向かって傾斜した状態に保持される。
請求項1記載の遊技機によれば、装飾パネルが開放位置側へと移動されると、収納部に収納される表示手段は、移送手段により本体の前面側に移送され、本体から前方に突出される。移送手段により移送された表示手段は、保持手段により、遊技領域に向かって傾斜した状態に保持される。
よって、装飾パネルを開放することにより、その奥に収納される表示手段に表示される視覚情報を遊技者側に露出させ、遊技者に視認させることができるという効果がある。つまり、装飾パネルを移動させることにより視覚情報を表示し得る表示領域を新たに創出することができるのである(表示領域の拡大)。
また、収納部および収納部に収納される表示手段は、装飾パネルの背面側に設けられるので、その形状(大きさ)に対する自由度が高い。表示手段以外に装飾パネルの背面側に配設する部品が数少ない(無い)からである。従って、表示手段を、本体の大きさに基づいて許容される限界まで大きく設計することができるという効果がある。表示手段(表示領域)が大きくなるほど大量の視覚情報を表示することができ、また、同じ情報量であれば情報を大きく表示できるので、遊技者に十分な量の情報を視認容易な態様で提供することができるという効果がある。
更に、表示手段は、保持手段により、遊技領域に向かって傾斜した状態に保持されるので、例えば、遊技領域の下方に表示手段を配設すれば、本体側から前方へ下り勾配に傾斜した状態とすることができる。遊技機の前面側にて遊技機に対向して遊技を行う遊技者は、遊技領域を注視して遊技を行っていても僅かに視野を変更すれば表示手段に表示される視覚情報を読取ることができる。つまり、遊技中の遊技者からの視覚情報の視認性を良好とすることができるという効果がある。
以下、スロットマシン遊技機(以下、単に「スロットマシン」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、スロットマシン10の前面扉3が閉じた状態を示した斜視図であり、図2は、そのスロットマシン10の前面扉3が開いた状態を示した斜視図である。図1及び図2を参照して、スロットマシン10の全体構成について説明する。スロットマシン10は、図1に示すように、本体2(本体基部)と前面扉3(本体開閉部)とから正面視略矩形状の箱状体に構成されている。本体2は、図2に示すように、スロットマシン10の骨格をなす部材であり、回胴L,M,Rやホッパ47等を収納するために、前面側が開放した中空状の箱状体に形成されている。
本体2の内部には、図2に示すように、各種の図柄等が表示され回転可能に構成された回胴L,M,Rと、スロットマシン10の遊技を制御する制御装置40、電源スイッチ41とリセットスイッチ42と設定キー挿入孔43とを備える電源ボックス44、メダルを貯留する補助タンク45とこの補助タンク45内のメダルを(制御装置40からのコマンドに基づいて)払出用通路61に通じる開口62を介してメダル払出口32へ払い出す払出装置46とを備えるホッパ47等が収納されている。
補助タンク45の筐体の前面内側には、右下がりに傾斜する金属製の傾斜部材45bが取着されている。傾斜部材45bの長手方向の左端は、補助タンク45の上面から所定距離下がった位置に配置されている。この傾斜部材45bの幅(前面側から背面側へ向かう長さ)は、補助タンク45の上面の奥行きの半分以下であり、且つ、メダルの直径よりも広く形成されている。
補助タンク45の筐体の右側側面には、傾斜部材45bの左端よりも低い位置に過剰メダル排出口45cが穿設されている。上記の傾斜部材45bの右端は、この過剰メダル排出口45cに当接されている。
補助タンク45に貯留されるメダルが多量になると、傾斜部材45bより上方にもメダルが蓄積され、傾斜部材45bの上面にも積載されることとなる。傾斜部材45bに積載されたメダルは、傾斜部材45b上を滑動し、過剰メダル排出口45cから放出されて下方に落下する。落下したメダルは、過剰メダル排出口45cの右側下方の本体2の底面に蓄積される。
払出用通路61の上方には、メダル投入口30と連通するメダル識別装置63から流入するメダルを、補助タンク45に導入するガイド64が備えられている。ここで、メダル識別装置63は、使用できるメダルと否であるメダルとをメダル直径に応じて選別する周知の振分機構を有する一般的な装置である。メダル投入口30から投入されたメダルが本スロットマシン10に不適合のメダルであった場合には、このメダル識別装置63にて選別され、メダル識別装置63の底部の開口から、その下方に位置する払出用通路61へ排出される。
一方、メダル投入口32から投入されたメダルが本スロットマシン10に適合するメダルであった場合には、このメダル識別装置63にて選別されたメダルは、ガイド64側へと排出される。このガイド64は、前面扉3から奥方(本体2の背面側)にむかって延出されており、前面扉3が閉状態となると、補助タンク45の上方にその先端部が位置するように構成されている。これにより、本スロットマシン10に適合するメダルは、メダル識別装置63とガイド64とにより導かれて、補助タンク45へと貯留される。
また、各回胴L,M,Rの内周部には、各回胴L,M,Rの裏面側から前面扉3側へ向けて発光して各回胴L,M,Rに表示される図柄をそれぞれライトアップする9つの回胴バックランプ70が設けられている。
前面扉3は、上述した本体2の前面側開放部分に覆設される部材であり、図2に示すように、その前面扉3の裏面側辺部に取着されたヒンジ部材90により本体2に開閉可能に連結されている。よって、前面扉3を閉じることにより本体2の前面側開放部分を閉封することができ、図1に示すように、本体2内に収納される回胴L,M,Rやホッパ47等をその本体2と共に被包することができる。一方、前面扉3を開くことにより本体2の前面側を開放することができ、メダル詰まりの解消やバックランプ70の交換作業など、スロットマシン10の保守点検操作を行うことができる。なお、前面扉3には、図1に示すように、施錠装置9が配設されており、かかる施錠装置9により本体2と前面扉3とを図1に示す状態で施錠することができる。
前面扉3は前面枠4によりその外形が形成されており、前面枠4は、枠部材視認部4aと枠部材操作部4bと枠部材貯留部4cとに3分割されて構成されている。前面扉3の上段部(前面枠4の枠部材視認部4a)には、図1に示すように、遊技の進行に伴って点灯・点滅する上部ランプ11及びサイドランプ80、遊技の進行に伴って種々の効果音等を発生するスピーカ12,12、左回胴Lと中回胴Mと右回胴Rとをそれぞれ透視可能な露出窓14L,14M,14R、メダルのベット数(賭け数)に応じて点灯する5つのベットランプ15,16,16,17,17、クレジット数表示部18、ゲーム数表示部19、払出枚数表示部20などが設けられている。
また、前面扉3の下段部(前面枠4の枠部材貯留部4c)には、図1に示すように、メダル払出口32から払い出されたメダルを受けて貯留するメダル受け皿33、タバコの吸い殻等を入れる灰皿34などが設けられている。
前面扉3の中段部(前面枠4の枠部材操作部4b)には、図1に示すように、メダルを貯球するか否かを切り替えるクレジットボタン21と、左中右の各回胴L,M,Rの停止を指示する左・中・右回胴用ストップボタン22〜24と、メダルの詰まりを解消するメダル詰まり解消ボタン25と、貯球されたメダルから1枚のメダルを賭けるための1枚ベットボタン26と、2枚のメダルを賭ける2枚ベットボタン27と、最大である3枚のメダルを賭けるマックスベットボタン28と、各回胴L,M,Rの回転を開始させるスタートレバー29と、メダル投入口30等とが設けられている。
また、前面扉3の中段部(前面枠4の枠部材操作部4b)には、前面扉3を装飾する化粧パネル110が連設されている。化粧パネル110は、機種名や遊技に関わるキャラクタ等(目視にて視認することのできる視覚情報)が表示された表示プレート31と、該表示プレート31の周縁に周設された枠体100とを備えている。枠体100の上方側の表面は、枠部材操作部4bと面一となるように形成されている。枠部材操作部4bの前面側は、前面側の周縁部から奥方に向かって凹となる矩形状に形成されており、化粧パネル110は、枠部材操作部4bの矩形状の内側に嵌め込まれている。
化粧パネル110の裏面には、表示プレート31に所定の間隔をあけて対向する裏面プレート111が配設されており、この裏面プレート111は、枠体100の裏面側の周縁よりも手前側(表示プレート31側)となる位置において枠体100に組み付けられている。このため、化粧パネル110の裏面側は、枠体100の周縁と裏面プレート111との間に段差を有する矩形形状となっている(図4参照)。
化粧パネル110は、裏面プレート111が前面扉3に対向する閉状態において前面扉3を被覆する。詳細には、枠部材操作部4bの矩形状の基底部分4b1は段差を有する2の平面が連設されて形成されており、かかる基底部分4b1が、化粧パネル110にて被覆される。基底部分4b1は化粧パネル110にて被覆される被覆領域となる。この閉状態では、表示プレート31が前面側(遊技者側)に配置されて、表示プレート31に表示された機種名や遊技に関わるキャラクタ等(目視にて視認することのできる視覚情報)が遊技者によって視認し得る状態となる。
この化粧パネル110の外形寸法は、枠部材操作部4bの基底部分4b1を被覆する大きさに規定されており、その幅方向(長辺方向)においては、スロットマシン10の幅と略同寸となる略470mmで形成され、幅方向に直交する短辺方向は、略220mmに形成されている。
一方で、化粧パネル110は、前面扉3(前面枠4の枠部材操作部4b)に対し揺動可能に取着されている。化粧パネル110は、枠体100の裏面側下側端部において左右2カ所にそれぞれ配置され前面扉3(前面枠4の枠部材操作部4b)に固定された2つのヒンジ部材101,102に軸支されている。化粧パネル110は、該ヒンジ部材101,102にて前面扉3(前面枠4の枠部材操作部4b)に対して揺動(回動)可能に取着されており、該ヒンジ部材101,102を支点(スロットマシン10の正面からみて左右に延びる開閉軸線を軸心)として、前方側へ開放できるようになっている。開放された化粧パネル110は、本体2(前面扉3)に対して略90°の角度で保持される。尚、化粧パネル110(表示プレート31,裏面プレート111,枠体100)の「上側」および「下側」とは、化粧パネル110が閉状態にある場合における上側および下側をそれぞれ示すものとする。
上記のように、枠部材操作部4bの前面側は奥方に向かって凹となる矩形状に形成され、また、化粧パネル110の裏面側についても矩形形状となっている。故に、化粧パネル110を閉状態とした場合には、枠部材操作部4bの基底部分4b1と裏面プレート111との対向面とには、間隙115が形成されることとなる。後述する液晶表示装置105は、化粧パネル110が閉状態となると、折り畳まれた状態で該間隙115に収容される(図4参照)。
枠体100の上方には、揺動可能に形成された化粧パネル110を、表示プレート31を前面に配置した状態(裏面プレート111が前面扉3に対向する閉状態)でロックするロック部材106が設けられている。ロック部材106は、枠体100の前面に凸設された枠体100上を摺動する操作レバー106aを備えており、操作レバー106aの長手方向の中心部には、裏面プレート111の方向に延出された円柱状の軸106bの端部が固着されている。軸106bは、化粧パネル110に内包されており、枠体100の上側側面(内側)に設けられた非図示の固定部材にて、軸106bの長手方向を軸心として回転可能に取着されている(図3、図4参照)。
軸106の後端(操作レバー106aと反対側の端部)には、軸心に直交する方向に沿って延出された掛止部材106cが固設されている。掛止部材106cは、その延出方向が、操作レバー106aの長手方向と直交するように配設されており、また、その延出先端側においてU字型に屈曲されている。軸心に直交する方向に延出された掛止部材106cは、軸106bよりも大きな回転半径を有する。このため、化粧パネル110の枠体100の上側側面には、回転する掛止部材106cが貫入される2の貫通口109(109a,109b)が、掛止部材106cの回転軌道上に貫通形成されて並設されている(図3、図4参照)。
また、図示を省略しているが、前面扉3(前面枠4の枠部材操作部4b)には、化粧パネル110を閉状態とした場合に、枠体100の上側側面に対向する部分であって掛止部材106cの回転軌道に対応する位置には、軸106bから上側に起立した状態の掛止部材106cを収容するための溝が、前面扉3の上方に向かって凹設されている。かかる溝の幅(スロットマシン10の前面側から奥方へ向かう方向に沿った長さ)は、収容する掛止部材106cの厚みより僅かに(例えば略1mmなど)広幅に形成されている。
更に、化粧パネル110は、裏面プレート111と表示プレート31との隙間に2本の蛍光灯103(103a,103b)を内包している。該蛍光灯103は、蛍光灯103の長手方向の両端部に取着された治具104(104a,104b)にて、表示プレート31の裏側に固定されている。各蛍光灯103a,103bの左方の端部には、電流を供給するケーブル108がそれぞれ接続されている。かかるケーブル108により各蛍光灯103a,103bに設けられた電極に電流が供給され、蛍光灯103a,103bは発光する。
蛍光灯103には、化粧パネル110内に内包されるコンパクトな大きさのものであって、表示プレート31表示される視覚情報の読取りに十分な明るさを提供でき、且つ、場内全体の明るさに大きな影響を与えない光度のものが用いられている。
また、表示プレート31は、光透過性を有する樹脂材料、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニール系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリスチレン系樹脂や、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ABS樹脂などを用いて形成されている。光透過性が小さい材料が用いられる場合には、透光性を増加させるために微少な貫通口が形成される。この表示プレート31の前面には、上記したように、機種名や遊技に関わるキャラクタ等(視覚情報)が表示されている。
この表示プレート31に表示される視覚情報は、表示プレート31を透過する蛍光灯103(103a,103b)からの光にて照らし出される。視覚情報の内容を読取る(遊技者に視認させる)場合にはある程度の光量が必要となるが、遊技場では、演出効果を高めるために、往々にして場内の照明を暗くしている。かかる場合には、遊技場内の照明設備によっては、視覚情報の視認性が低下してしまう。そこで、スロットマシン10に蛍光灯103を設け、かかる蛍光灯103からの光を表示プレート31に照射することにより、表示プレート31の視覚情報の視認性を向上させているのである。
尚、表示プレート31に表示される視覚情報は、遊技者がスロットマシン10を選択する場合に必要な機種名等であるので、遊技者が遊技を開始した場合、即ちスロットマシン10の選択が終了することにより不要な情報となる。このため、化粧パネル110が開放され、表示プレート31が下側に配設されても、何ら問題が生じることはない。そして、本実施の形態のスロットマシン10では、遊技を開始する遊技者にとってより必要性の高い情報であるスロットマシン10のルールや役の表示や、遊技者に興趣を付与するべく遊技の演出が実行される(遊技の演出に関する情報が表示される)液晶表示装置105が、化粧パネル110の開放により本体の前面側に現出する。
図3は、化粧パネル110が本体2(前面扉3)に対し90°開放されているスロットマシン10の部分拡大図である。化粧パネル110は、裏面プレート111が上面側に配置され、下面側即ち裏面プレート111の反対側に表示プレート31が配置されている。
裏面プレート111は、液晶表示装置105の荷重が負荷されても撓みが発生しない強度を有する材料、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニール系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂、ポリスチレン系樹脂や、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ABS樹脂などの樹脂材料を用いて形成されている。尚、裏面プレート111および上記の表示プレート31は、樹脂単体で形成されていても良く、強度を向上させるための各種フィラーを添加した樹脂にて形成されたものであっても良い。また、裏面プレート111は、金属材料や、木材などにより形成されても良く、部分的に異なる材料を用いて裏面プレート111を形成しても良い。
間隙115に収納される液晶表示装置105は、樹脂製のケース体に液晶画面と、その液晶画面に対する光源であるバックライトと、表示する画像(視覚情報)を制御する制御装置(表示用制御装置210、図4参照)とを備えた一般的な液晶表示装置である。この液晶表示装置105は、スロットマシン10の幅方向が長辺となる正面視略長方形に形成された2の画面部201,202を備えている。各画面部201,202のそれぞれには、液晶画面が(化粧パネル110が開放された場合)ケース体の前面側に露出するように配設されている。
上側画面部201は、化粧パネル110が開放された場合に液晶表示装置105の上側に配置される画面部である。この上側画面部201の図3における上方側の縁部の両端部には、中央側に向かって凹設された貫入口が各1ずつ設けられている。
また、上側画面部201において、図3における下方側の縁部には、短辺方向に突出すると共に長辺方向の両端部にそれぞれ開口する2の嵌入口を有する上側連結部203が、上側画面部201の下方側の長辺に沿って設けられている。上側連結部203は、上側画面部201の長辺の中央から両端部側へ延出されており、延出方向の長さは上側画面部201の長辺よりも短く形成されている。
一方、下側画面部202は、化粧パネル110が開放された場合に、液晶表示装置105の下側に配置される画面部である。この下側画面部202の図3における下方側の縁部の両端部には、中央側に向かって凹設された貫入口が各1ずつ設けられている。
また、下側画面部202には、図3における上方側の縁部において、短辺方向に突出すると共に長辺方向に沿って貫通口が穿設された2の下側連結部204が形成されている。各下側連結部204は、下側画面部202の上方側の長辺の両端部から中央側に向かってそれぞれ延出されており、2の下側連結部204の対向面間隔は、上記の上側画面部201の上側連結部203を収容する長さに設計されている。
下側連結部204の間に上側連結部203を配置した場合、上側画面部201の嵌入口と下側画面部202の貫通口とは同軸上に配置されるようになっている。上側画面部201と下側画面部202とは2の貫通口から2の嵌入口にそれぞれ嵌入される2のロッドにて、ロッドの軸方向を軸心に回転可能に組み付けられている。
また、下側画面部202の前面側であってケース体の左方端部には、液晶表示装置105をオンとオフとに切替える切替スイッチ114のスイッチ可動片116が立設されている。スイッチ可動片116は、絶縁性の樹脂材料により円柱形状に形成されている。一方、上側画面部201において、化粧パネル110を閉状態とした場合に、スイッチ可動片116が対向する位置には、スイッチ可動片116が貫入される(切替スイッチ114の)貫入口117が凹設されている。
貫入口117の内部には、液晶表示装置105に電源ボックス44からの電源を供給する電源供給回路を開閉する接点(非図示)が設けられている。該接点は貫入口117の奥行き方向にスライド可能に形成されたスライド部材を備えると共に、該スライド部材は貫入口117の入口方向に付勢されている。かかる付勢力によりスライド部材は、スイッチ可動片116の非貫入時には、貫入口117の内壁に露出して形成され直径方向に対向する2の導通部のそれぞれに接触する位置に配置される。これにより、2の導通部が導通して電源供給回路が閉じ(切替スイッチ114のオン)、電源供給回路から液晶表示装置105に電流が供給されて液晶表示装置105がオンされる。
一方、スイッチ可動片116が貫入口117に貫入されると、接点のスライド部材は付勢力に抗して貫入口117の奥方へとスライドされる。これにより、2の導通部は不導通となり、電源供給回路が開放されて(切替スイッチ114のオフ)電源供給回路から液晶表示装置105への電流が遮断され、液晶表示装置105はオフされる。従って、化粧パネル110を閉状態とすると液晶表示装置105はオフされ、化粧パネル110を開放すると液晶表示装置105はオンされる。
液晶表示装置105の内部に搭載される表示用制御装置210は、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU、MPUにて実行されるプログラムや固定値などを記憶したROM、ROM内に記憶されるプログラムの実行に際して各種のデータを一時的に記憶するための揮発性のメモリであるRAM、画像コントローラ、出力する画像情報(視覚情報)を予め記憶した画像メモリ、タイマ回路などを備えている。
また、表示用制御装置210には、制御装置40と切替スイッチ114とが接続されており、切替スイッチ114のオンとオフとは、表示用制御装置210のMPUにて検出される。表示用制御装置210のMPUは、切替スイッチ114のオンを検出すると、画像メモリに記憶されているスロットマシン10のルールや役に関する情報(視覚情報)を読み出し液晶画面に出力する。
また、遊技が開始されると制御装置40からは、該表示用制御装置210に該遊技に対応する演出を指示するコマンドが送信される。切替スイッチ114がオンである場合に、表示用制御装置210は制御装置40からコマンドを受信すると、受信したコマンドに基づいて、画像メモリから対応する視覚情報(遊技の演出に関する情報)を読み出して液晶画面に出力する。これにより、表示画面が、ルールや役に関する情報から遊技の演出に切り替わる。
液晶画面に出力する視覚情報の表示のタイミングは、画像コントローラにより調整される。これにより、実行される遊技毎に液晶表示装置105で対応する演出が実行される。所定時間以上遊技が非実行となると、液晶表示装置105は、ルールや役に関する情報が表示される表示画面に復帰する。
また画像メモリに記憶される遊技の演出に関する情報においては、その遊技状態の演出に対応する複数の視覚情報、例えば、遊技状態にあることを通知する開始演出情報や、大当たり状態(通常よりも遊技者に有利な遊技状態)を演出する大当たり演出情報、遊技状態が大当たり状態に遷移することを示唆するための示唆演出情報、ストップボタン22〜24の押下のタイミングや、ストップボタン22〜24の押下順を通知する通知演出情報が記憶されており、かかる視覚情報の中から制御装置40からのコマンドに対応する情報が出力される。
尚、遊技の演出に関する情報は、液晶表示装置105の上側画面部201,下側画面部202の両画面を使用して表示しても良く、いずれか一方を使用して表示しても良い。上側画面部201、下側画面部202の一方のみに遊技の演出に関する情報を表示する場合には、他方には、継続してルールや役に関する情報が表示されることとされる。
基底部分4b1の上方側には、液晶表示装置105の上側画面部201の2の貫入口にそれぞれ対向するように、貫通口を有する2の上側保持部材205が前方側へ突設されている。上側保持部材205の貫通口から上側画面部201の対応する貫入口には、それぞれロットが嵌入されており、上側画面部201は、2の上側保持部材205にてロッドの軸方向を軸心として揺動可能に保持される。
また裏面プレート111の上方側(図3における手前側)には、液晶表示装置105の下側画面部202の2の貫入口にそれぞれ対向するように、貫通口を有する2の下側保持部材206が裏面プレート11の表面から外方側へ凸設されている。下側保持部材206の貫通口から下側画面部202の対応する貫入口にはロットが嵌入されており、下側画面部202は、2の下側保持部材206にてロッドの軸方向を軸心として揺動可能に保持される。
このように、液晶表示装置105は、2の表示部(上側画面部201、下側画面部202)が可動可能に連結され、また、上側保持部材205と下側保持部材206とにより揺動可能に保持されている。故に、化粧パネル110を閉状態とした場合には、液晶表示装置105を折り畳んで収納でき、また、化粧パネル110を開放した場合には、液晶表示装置105を手前側に傾斜させた状態でセットすることができる。
ルールや役に関する情報は、回胴L,M,Rの前面側を避けて表示される。回胴L,M,Rの前面側が視覚情報にて被覆されると、回胴L,M,Rの視認性が低下し、遊技の実行に支障を来しかねないからである。更に、化粧パネル110の前面には、機種を遊技者に宣伝する或いは判別させるために、デザイン性に優れ、特徴のある視覚情報を表示することが望ましい。また、回胴L,M,Rまたはストップボタン22〜24を注視する遊技中の遊技者には、化粧パネル110の前面は見づらい。故に、化粧パネル110の前面にルールや役に関する情報を表示することは好まれない。
ここで、回胴L,M,Rの前面側と化粧パネル110とは、スロットマシン10の前面において大きな位置を占めているので、回胴L,M,Rの前面側においては、視覚情報を表示するためのスペースは、僅かしか確保できない。このため、かかる前面側の残りスペースにルールや役に関する視覚情報を表示する従来のスロットマシンでは、視覚情報を小さく表示しなければならず、その判別や認識を高度にしてしまう。また、表示できる情報量も著しく制限されてしまう。
本実施の形態においては、上記のように、前面扉3の背面に出し入れ可能な液晶表示装置105に視覚情報を表示することができるので、スロットマシン10の前面側の限られたスペースに規制されることなく、視覚情報を表示することのできる表示領域を大きく確保することができる。また、液晶表示装置105を、前面方向へ向かって下り勾配を付与した傾斜状態にセットすることができるので、回胴L,M,Rを注視しつつ遊技を行う遊技者からの液晶表示装置105に対する視認性を向上させることができる。
多くの一般的なスロットマシンには遊技者の興趣を高めるための演出を行う液晶表示装置が設けられている。かかる液晶表示装置は、スロットマシンの前面側に常設されているものであるので、回胴や化粧パネルなどの多くの部材によりその大きさが規制されて、小型のものしか設けることができない。ゲーム性を向上させると、液晶表示装置にて実行される演出の内容が高度なものとなるが、小型の液晶表示装置にて高度な演出を実行する、即ち多量の情報を表示するとその視認性が低下してしまう。その結果、視認性と演出の内容の高度化との両立が困難となっていた。
本実施の形態においては、折り畳み可能で且つ間隙115からの出し入れ可能な液晶表示装置105を備えているので、液晶表示装置105を大型化することができ、演出内容が高度なものとなっても、その視認性を低化させることはない。
特に、スロットマシン10では、一般的なスロットマシンと同様に、液晶表示装置105において行われる演出(遊技の演出に関する情報の表示)の一部において、ストップボタン22〜24の押下のタイミングや、ストップボタン22〜24の押下順を通知する通知演出が実行される。かかる通知演出は、スロットマシン10の制御装置40が行う当たりか否かの内部抽選の結果において、大当たり状態が抽選された場合に実行される演出である。遊技者が演出(表示)に従ってストップボタン22〜24を操作すると、大当たり状態が確定され所定数のメダルが払い出される。
通知演出に対しては、他の演出以上に視認性が良好なことが求められるが、本実施の形態においては、一般的なスロットマシンに比べて大画面を有する液晶表示装置105にて演出を実行できるので、情報の視認性を向上させ、通知演出に基づく操作を遊技者に的確に実行させることができる。
図4は、側面視にて化粧パネル110の開閉動作を示したスロットマシン10の部分拡大図である。図4(a)においては、操作レバー106aの長手方向は水平方向に位置しており、操作レバー106aの長手方向と直交する方向に延出される掛止部材106cは、枠体100の上側側面から上方に突出されている。具体的には、図4(a)の拡大図Xに示すように、掛止部材106cは、一方の貫通口109aから上方に突出されると共に、U字型に屈曲した先端側が他方の貫通口109bから下方に向かって挿嵌されている。つまり、枠体100の上側から突出した掛止部材106cの部分によってアーチが形成されており、かかるアーチ部分が前面扉3側に設けられた溝に収容されている。溝に収容された掛止部材106cは、前方側への可動が規制される。このため、化粧パネル110は、掛止部材106cにて前面扉3に掛止されて前方側への可動(回動)が規制され、ロックされた状態で保持される。
液晶表示装置105は、化粧パネル110が閉状態にあると化粧パネル110の背面側の間隙115に収納されている。収納された液晶表示装置105は、上側画面部201と下側画面部202とが連結部203,204を中心に液晶画面(前面)側を内側として折り畳まれている。
図4(b)、図4(c)は、図4(a)の状態から、操作レバー106aを180°回転させた状態を示しており、掛止部材106cは、軸106bから鉛直方向下側に向かって下垂されており、ロックが解除された状態を示している。ロックが解除された場合、化粧パネル110は、ヒンジ部材101,102を回転中心として下側へ回動される。これに伴い、化粧パネル110の裏面プレート111に取着された液晶表示装置105の一端(下側画面部202の端部)が、化粧パネル110の移動に応じて前方へ牽引され、2つ折りの状態に折り畳まれた液晶表示装置105を伸長しつつ、化粧パネル110は回動する(図4(b))。
上側画面部201と下側画面部202とは、上記のように、それぞれ、上側保持部材205と下側保持部材206とにて揺動可能に保持されており、また、連結部203,204にて回動可能とされている。下側画面部202の前方側への牽引に伴って、連結部203,204も前面上方へ牽引される。
化粧パネル110が前面扉3に対し90°に開放された場合には、化粧パネル110の下側の側面、即ちヒンジ部材101,102が設けられた側の側面は、基底部分4b1に当接する。これにより、化粧パネル110の回動は停止され、化粧パネル110は、前面扉3(本体2)の側から反回動方向へ作用する力(化粧パネル110を押し上げる力)を受けることとなる。その結果、化粧パネル110は、本体側から支えられることとなる。
また、液晶表示装置105の短辺方向の長さは、化粧パネル110が前面扉3に対し90°に開放された場合に、上側保持部材205と下側保持部材206とを結ぶ直線距離を基準として設計されている。そして、化粧パネル110が前面扉3に対し90°に開放された場合には、上側画面部201と下側画面部202とは、前方側へ向かって略直線状の下り勾配となる形状に配置されるようになっている。このため、回胴L,M,Rを注視しつつ遊技を行う遊技者は、僅かに視線を移動させるだけで、容易に液晶表示装置105に表示される視覚情報を視認することができる(図4(c))。
このように、本実施の形態のスロットマシン10によれば、化粧パネル110の背面側に出入可能な液晶表示装置105を備えているので、遊技者がスロットマシン10を選択する時期(遊技者による遊技が実行される前)には、液晶表示装置105を間隙115に収納することにより化粧パネル110の前面に表示された機種などを示す視覚情報を遊技者に視認させることができる。また、遊技が開始された場合には、化粧パネル110を開放して液晶表示装置105を間隙115から取り出し、液晶表示装置105にて遊技に必要な情報を遊技者に見やすい態様で表示することができる。
図4(c)の状態に開放された化粧パネル110は、上側方向へ持ち上げられると、図4(b)の状態を経過して、図4(a)の状態、つまり、液晶表示装置105が間隙115に収納され化粧パネル110にて前面扉3を被覆する閉状態に復帰する。
このように、本実施の形態のスロットマシン10においては、視覚情報を十分に表示するスペースを確保することができる。このため、視覚情報の表示スペースを従来よりも拡大でき、多くの視覚情報を遊技者に視認されやすい態様で表示することができる。
尚、上記各実施の形態において、請求項1および後述する遊技機1記載の「本体」としては、本体基部である本体2と本体開閉部である前面扉3とが該当する。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施の形態では、液晶表示装置105は、化粧パネル110が開放された場合に略直線状となるように、液晶表示装置105の短辺方向の長さが、化粧パネル110が前面扉3に対し90°に開放された場合に、上側保持部材205と下側保持部材206とを結ぶ直線距離を基準として設計された。これに代えて、上側保持部材205と下側保持部材206とを結ぶ直線距離に所定長さを付加して液晶表示装置105の短辺方向の長さを設計し、化粧パネル110が前面扉3に対し90°に開放された場合に、液晶表示装置105がくの字状となるように液晶表示装置105を形成しても良い。これによれば、液晶表示装置105の両端がそれぞれ表示プレート31と裏面プレート111とに取着されていても、化粧パネル110が90°に開放された場合に液晶表示装置105に大きな張力が負荷されることを回避することができる。
また、開放時の液晶表示装置105への衝撃性を緩和する機構としては、上記の機構に限られるものではなく、例えば、化粧パネル110のヒンジ部材101,102側の側面または、90°開放時に該側面が当接する基底部分4b1に衝撃を吸収する緩衝材を貼着してもよい。また、モータとモータを正逆回転にオンするスイッチとギアとを設け、モータの駆動力にて(自然落下の速度よりも遅く)化粧パネル110を開閉するように構成しても良い。
加えて、一端を裏面パネル111に取着すると共に、他端を基底部分4b1に取着し、化粧パネル110を90°に開放した状態で保持する液晶表示装置105とは別の部材を設けても良い。これによれば、化粧パネル110の90°開放時における衝撃は、該部材にて吸収し得、液晶表示装置105が直接的なダメージを受けることを回避できる。
更に、化粧パネル110は、前面扉3に取着された状態にて、前面扉3に対する閉状態と開放状態とに遷移するように構成された。これに代えて、化粧パネル110を前面扉3に対し着脱可能に構成すると共に、脱着した化粧パネル110を保持する保持部を設け、かかる保持部に化粧パネル110を装着することにより、化粧パネル110を開放状態にセットするように構成しても良い。
また、上記実施の形態においては、開放された化粧パネル110は、基底部分4b1と液晶表示装置105にて保持されたが、化粧パネル110をメダル受け皿33および灰皿34の上面に当接させて、メダル受け皿33および灰皿34にても支持するように構成しても良い。かかる場合には、表示プレート31および裏面プレート111を必ずしも枠体100の内側全面に形成する必要はなく、例えば、メダル受け皿33および灰皿34の開口に応じた穿設口を表示プレート31および裏面プレート111に適宜設けてもよい。これによれば、化粧パネル110がメダル受け皿33および灰皿34に当接していても、穿設口を利用してメダル受け皿33および灰皿34を容易に使用することができ、その使い勝手を向上させることができる。
また、上記実施の形態においては、液晶表示装置105においては、ルールや役に関する情報から遊技の演出に関する情報の表示に切り替えるタイミングは、遊技が開始されるタイミングとされた。これに代えて、開始された遊技が所定の状態、例えば回胴L,M,Rの2のリールの停止図柄が揃った場合や、内部抽選の結果において通常より大当たりが発生する確率が高い状態などに遷移した場合に、液晶表示装置105における表示をルールや役に関する情報から遊技の演出に関する情報に切り替えても良い。
更に、液晶表示装置105の画像メモリに、ルールや役に関する情報と遊技の演出に関する情報以外に、デモンストレーション用の画像情報(視覚情報)を記憶させ、遊技の非実行時にはかかる画像情報を出力するよう液晶表示装置105を構成しても良い。
また、液晶表示装置105とは別に、スロットマシン10の前面側に常に露出する液晶ディスプレイ(以下「LCD」と略す)を設けても良い。これによれば、液晶表示装置105が収納されている場合であっても、該LCDにて各種の内容を表示することができる。故に、遊技者が、液晶表示装置105のセットを怠った場合であっても遊技に支障が出ることはない。更に、液晶表示装置105がスロットマシン10の前面側に露出している場合においては、該LCDに、液晶表示装置105に表示される情報とは異なる情報を表示することより、多くの情報を表示することができる。
加えて、各種情報を表示する表示装置は液晶表示装置105に限られるものではなく、一般的な各種の表示装置を適宜用いても良い。一般的な表示装置としては、例えば、プラズマディスプレイ、ブラウン管、LED、更には無機または有機ELを用いた表示装置などが例示される。
本発明をスロットマシン10以外の遊技機、例えば、第1から3種のパチンコ機に用いるようにしても良い。
本発明を上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体(有価物体)はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。一般的なスロットマシンでは、遊技領域と操作領域とを除く他の領域であって、操作領域の下方に大型の装飾パネル(化粧パネル)が設けられていることが多い。故に、装飾パネルを移動させることにより、大きな表示領域の創出、即ち大型の表示手段の収納を容易に行うことができる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以下に本発明の遊技機およびその変形例を示す。
有価物体の投入に起因して実行される遊技の制御を行う制御手段を有する本体と、その本体の前面側において、前記制御手段にて制御される遊技状態を現出させる遊技領域と、その遊技領域の下方に設けられ操作者により遊技に関する操作がなされる操作領域と、前記遊技領域と前記操作領域とを除く他の領域に設けられると共に目視にて視認し得る視覚情報がその前面に表示された装飾パネルとを備えた遊技機において、前記装飾パネルを前記本体の前面側を覆う閉鎖位置と前記本体の前面側を開放する開放位置とに移動可能に支持する支持手段と、前記支持手段により前記閉鎖位置に支持される前記装飾パネルの背面側に設けられる収納部に収納され視覚情報を表示する表示手段と、前記装飾パネルが前記開放位置側へと移動した場合に、前記収納部に収納される前記表示手段を前記本体の前面側に移送し前記本体から前方に突出させる移送手段と、その移送手段により移送された前記表示手段を前記遊技領域に向かって傾斜した状態に保持する保持手段とを備えていることを特徴とする遊技機1。
尚、「遊技領域に向かって傾斜した状態」とは、遊技領域と表示手段との位置関係にて規定される状態であり、例えば、移送手段により移送された表示手段が遊技領域の下方に配設される場合には、表示手段の突出方向先端側が突出方向後端部よりも下方に位置する下り勾配に傾斜した状態を意味しており、また、移送手段により移送された表示手段が遊技領域の上方に配設される場合には、表示手段の突出方向先端側が突出方向後端部よりも上方に位置する昇り勾配に傾斜した状態を意味するものである。
遊技機1において、前記表示手段に電源を供給する電源供給回路を備え、前記表示手段は、その電源供給回路から供給される電源にて動作して視覚情報を表示する液晶表示装置を備えていることを特徴とする遊技機2。
電源供給回路から供給される電源にて表示手段に備えられる液晶表示装置は動作され、視覚情報が表示される。このため、表示手段には静止した視覚情報のみならず、動画にて視覚情報を表示することや、表示する視覚情報を状況に応じて変更することができる。従って、多くの視覚情報を遊技者に提供することができる。また、提供する視覚情報が多量であっても、かかる情報を順次、表示装置に表示することができるので、遊技者に情報の内容を容易に理解させることができる。
また、例えば、スロットマシンには、近年、ゲーム性の向上を図り、また、多様な演出により遊技者の興趣を高めることを目的として、スロットマシンに必須の構成である回胴以外に、演出の一環として画像を表示する液晶表示装置が搭載されている。かかる液晶表示装置では、実行される遊技に関連して画像(視覚情報)による演出が行われる。かかる液晶表示装置における演出において、遊技者にストップボタンの停止順や停止のタイミングを通知する演出がある。一部の遊技においては、この液晶表示装置に表示されるストップボタンの停止順や停止のタイミングに従ってストップボタンが操作されると、回胴の停止図柄が揃うように制御がなされている。このため、遊技者は、通常は、回胴を注視しつつ、回胴に表示される図柄が揃うようにストップボタンを操作するが、特定の期間においては、遊技者は回胴よりも液晶表示装置を注視しつつストップボタンを操作して遊技を行う。この液晶表示装置は、(回胴に比べて)補助的な装置であり、回胴の視認性を著しく低下させない大きさと配置であることが重要とされる。従って、従来においては、遊技者からの視認性が良好な領域において、高度な演出を行うために十分な画面サイズを有する液晶表示装置を設けることが難しく、液晶表示装置にて高度で複雑な趣向を凝らした演出を行うと、その視認性が不十分になってしまい、演出の醍醐味を十分に遊技者に伝えることができなかった。
しかし、遊技機2においては、表示手段に液晶表示装置を設けることにより、大型の液晶表示装置を備えることができる。その結果、液晶表示装置を、遊技者からの視認性が良好な領域において高度な演出を行うために十分な画面サイズを有するものとすることができ、高度で複雑な趣向を凝らした演出であっても視認性が不十分とならず、演出の醍醐味を十分に遊技者に伝えることができる。
遊技機2において、前記装飾パネルが前記開放位置側に移動した場合に前記電源供給回路を閉じ、前記装飾パネルが前記閉鎖位置に配置された場合に前記電源供給回路を開放する電源スイッチを備えていることを特徴とする遊技機3。
装飾パネルが閉鎖位置に配置されている場合は、装飾パネルの背面側に表示手段(液晶表示装置)が配置されている。このため、遊技者の側(遊技機の前面側)には表示手段が露出しておらず、遊技者は表示手段に表示される視覚情報を閲覧することができない。一方で、装飾パネルが開放位置側に移動すると、表示手段を遊技機の前面側に移送することができ、該表示手段(液晶表示装置)に表示される視覚情報を遊技者に閲覧させることができる状態となる。遊技機3においては、液晶表示装置に表示された視覚情報を遊技者が閲覧不能な場合には、液晶表示装置への電源供給を遮断することができる。つまり、必要な場合にのみ液晶表示装置に電源を供給することができ、消費電力を低減してランニングコストを削減することができる。
遊技機2または3において、前記液晶表示装置に表示する視覚情報であって遊技内容に関する内容情報と遊技を演出する演出情報とを記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶される視覚情報の内、遊技が非実行である期間においては前記内容情報を選択し、遊技が実行されている期間においては前記演出情報を選択して、前記液晶表示装置に出力する選択出力手段とを備えていることを特徴とする遊技機4。
遊技が非実行である期間においては、記憶手段に記憶される視覚情報の内、内容情報が選択出力手段により選択されて液晶表示装置に出力される。遊技が実行されている期間においては、記憶手段に記憶される視覚情報の内、演出情報が選択出力手段により選択されて液晶表示装置に出力される。
遊技の開始前後において、遊技者に必要な情報は変化する。遊技者は、遊技の開始前においては、遊技の内容(ルールや役など)を理解する必要があるので、遊技の内容に対する知見を遊技者に提供する必要がある。一方、遊技が開始されると、遊技者は、遊技にて興趣がかき立てられる状況を所望するので、遊技者の興趣を高めるような演出、即ち演出情報の現出が必要となる。
遊技機4においては、遊技が実行されている期間であるか否かに応じて、内容情報または演出情報を適宜選択して液晶表示装置に表示することができるので、効果的なタイミングで、必要性の高い視覚情報を遊技者に提供することができる。
尚、内容情報は遊技の内容を遊技者に示すための情報であり、例えば、デモンストレーション用の画像情報、遊技のルールや役、遊技の進行などを説明する説明情報などが例示される。演出情報は、遊技を演出するためのものであって、例えば、遊技状態にあることを通知する開始演出情報や、大当たり状態を演出する大当たり演出情報、遊技状態が大当たり状態に遷移することを示唆するための示唆演出情報、遊技に対する遊技者の技術をサポートするためのサポート演出情報などが例示される。また、記憶手段は、内容情報と演出情報とのそれぞれに対応して設けられる複数の記憶手段であっても良く、両者の情報を記憶する1の記憶手段であっても良い。
遊技機4において、前記有価物体が投入される投入口を備えており、前記選択出力手段は、前記投入口からの前記有価物体の投入に起因する遊技が開始された場合に、前記演出情報を選択して前記液晶表示装置に出力するものであることを特徴とする遊技機5。
遊技機5においては、遊技が開始されると直ちに、液晶表示装置の表示を内容情報から演出情報に切替えることができる。このため、遊技が開始されると直ちに演出が開始され、遊技者の興趣を遊技の開始当初から高めることができる。
遊技機4または5において、前記有価物体の投入に起因して開始される遊技に対応する遊技状態を抽選する抽選手段を備えており、前記記憶手段は、複数の遊技状態のそれぞれに対応する前記演出情報を記憶するものであり、前記選択出力手段は、前記抽選手段により抽選された遊技状態に対応する演出情報を選択して前記液晶表示装置に出力するものであることを特徴とする遊技機6。
一般的なスロットマシンなどの遊技機では、例えば、図柄などの識別情報が揃うことによって一定期間、遊技者に有利な状態に遷移させる遊技状態や、識別情報が不揃いであっても(所定の条件の成立によって)一定期間遊技者に有利な状態に遷移させる遊技状態、遊技者に有利な状態とならないハズレの遊技状態など、複数種類の遊技状態が、遊技が取り得る状態とされている。
また、一般的なパチンコ機などの遊技機では、図柄などの識別情報が揃うことにより一定期間遊技者に有利な状態となる遊技状態(大当たり状態や確率変動状態など)や、遊技者に有利な状態とならないハズレの遊技状態などが、遊技が取り得る遊技状態として設計されている。
かかる遊技機においては、同じ種類の遊技状態であっても、演出の内容が違うもの(遊技者に有利な状態となることを期待させる示唆演出やリーチの有無)など、複数の演出態様にて遊技が実行されるように構成されているものもある。
ここで、遊技状態が異なる場合に演出の内容(態様)が同じであると、遊技者に遊技状態の(価値の)違いを把握させ難く、結果として、遊技者の興趣を大きく向上させることができない。また、同じ遊技状態に対し異なる演出情報がでたらめに出力されると、遊技者に混乱を与えてしまう。
遊技機6においては、抽選された遊技状態に対応する演出情報を液晶表示装置に出力するので、遊技状態と演出の内容との整合がとれ、遊技者に違和感や混乱を与えることがない上、遊技者の興趣を向上させることができる。
遊技機1から6のいずれかにおいて、前記表示手段は、複数の表示部と、互いに隣設する前記表示部を可動可能に連結する連結部とを備え、その連結部を中心に屈伸可能に形成されると共に前記収納部に折り畳まれて収納されるものであり、前記支持手段は、前記装飾パネルを回動可能に支持する軸支部を有し、その軸支部を支点として前記装飾パネルを下側に回動させた場合に前記装飾パネルを開放位置側に移動させ、前記軸支部を支点として前記装飾パネルを上側に回動させることにより前記装飾パネルを閉鎖位置側へ移動させるものであり、前記保持手段は、複数の前記表示部の内の折り畳まれた場合に最も後方側に配置される表示部の端部であって、前記連結部の形成側とは反対側の端部を可動可能に持着する保持持着部を前記収納部に備えており、前記移送手段は、複数の前記表示部の内の折り畳まれた場合に最も前面側に配置される表示部の端部であって、前記連結部の形成側とは反対側の端部を可動可能に持着する移送持着部を前記装飾パネルの背面に備えており、前記装飾パネルの下側への回動に伴う前記移送持着部の移動により、前記移送持着部および前記保持持着部に持着される前記表示部を伸展させ、前記本体の前面側へ前記表示手段を移送するものであることを特徴とする遊技機7。
収納部に折り畳まれて収納される表示手段の表示部の内、最も後方側に配置される表示部は、連結部と反対側の端部が保持持着部に持着されている。また、表示部の内、最も前面側に配置される表示部は、連結部と反対側の端部が移送持着部に持着されているので、表示手段の両端が、保持持着部と移送持着部とにそれぞれ持着されていることとなる。
軸支部を支点として装飾パネルを下側に回動させ、装飾パネルを開放位置側に移動させると、装飾パネルの背面に設けられる移送持着部は、装飾パネルに従動して開放位置側に移動される。その結果、最も前面側に配置された表示部の端部が牽引され、折り畳まれた表示手段が伸展されると共に、かかる伸展に伴って表示手段が前面側に移送され、本体から前方に突出される。
一般に、遊技機においては、遊技を行うために必須の構成がある。例えば、遊技を制御する制御装置や、有価物体を払い出すための払出装置、有価物体の流路や貯留部、更にはパチンコ機における遊技盤、スロットマシンにおけるは回胴などである。かかる必須の構成を組み込みながら、装置の外形は、取り扱いやすい大きさに設計しなくてはならないので、表示手段の大きさに制限が加えられる。一方で、近年、遊技の内容やゲーム性が高度化、多様化しており、遊技が複雑となって、遊技者が遊技を理解することを困難にしている。
遊技機7においては、大型の表示手段を設けることができる上、収納時にはコンパクトな形状で収納部に収容することができる。その上、装飾パネルを開放位置側に移動させることにより折り畳まれた表示手段を伸展できるので、表示手段を収納部から簡便に取り出して使用状態にセットすることができる。従って、多くの情報を、視認が容易な態様で表示することができ、遊技の内容を容易に遊技者に理解させることができる。
遊技機7において、前記表示部は、前記移送持着部に持着される第1表示部と、前記保持取着部に持着される第2表示部とにより形成されており、前記表示手段は、前記装飾パネルの下側への回動に伴う前記移送持着部の移動により、前記移送持着部および前記保持持着部にそれぞれ持着される前記第1表示部と前記第2表示部とを伸展させ、前記本体の前面側へ移送されるものであることを特徴とする遊技機8。
収納部に折り畳まれて収納される表示手段の第2表示部は、保持持着部に持着されている。また、第1表示部は、移送持着部に持着されているので、表示手段の両端は、保持持着部と移送持着部とにそれぞれ持着されていることとなる。軸支部を支点として装飾パネルを下側に回動させ、装飾パネルを開放位置方向に移動させると、装飾パネルの背面に設けられる移送持着部は、装飾パネルに従動して開放位置方向に移動する。その結果、前面側に配置された一方の表示部の端部が牽引され、折り畳まれた表示手段が伸展されると共に、かかる伸展に伴って表示手段が前面側に移送され、本体から前方に突出される。
遊技機8においては、表示手段を2画面構成とすることができ、簡素な構成で表示手段の大型化を図ることができる。特に、表示手段の複数の表示部に液晶表示装置が備えられている場合には、表示部の数が増加するほど、配線の取り回しや製造工程を複雑化してしまうが、遊技機8においては、複数であって最小数である2の表示部にて表示手段を形成しているので、最も単純な折り畳み構造とすることができ、配線の取り回しや製造工程の複雑化を最小限にすることができる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機9。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の出力時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれる情報等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機10。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の出力に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機11。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を出力させる特別遊技状態出力手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
装飾パネルは装飾のために設けられるパネルであり、遊技の制御や実行に直接的な影響を与えない部材である。一般的なスロットマシンでは、遊技領域と操作領域とを除く他の領域であって、操作領域の下方に大型の装飾パネルが設けられていることが多い。故に、この装飾パネルを移動させることにより、大きな表示領域の創出、即ち大型の表示手段の収納を容易に行うことができる。
10 スロットマシン(遊技機)
2 本体(本体の一部)
3 前面扉(本体の一部)
4a 枠部材視認部(遊技領域)
4b 枠部材操作部(操作領域)
40 制御装置(制御手段)
101,102 ヒンジ部材(支持手段)
105 液晶表示装置(表示手段)
110 化粧パネル(装飾パネル)
111 裏面プレート(移送手段の一部)
115 間隙(収納部)
205 上側保持部材(保持手段)
206 下側保持部材(移送手段の一部)
2 本体(本体の一部)
3 前面扉(本体の一部)
4a 枠部材視認部(遊技領域)
4b 枠部材操作部(操作領域)
40 制御装置(制御手段)
101,102 ヒンジ部材(支持手段)
105 液晶表示装置(表示手段)
110 化粧パネル(装飾パネル)
111 裏面プレート(移送手段の一部)
115 間隙(収納部)
205 上側保持部材(保持手段)
206 下側保持部材(移送手段の一部)
Claims (1)
- 有価物体の投入に起因して実行される遊技の制御を行う制御手段を有する本体と、その本体の前面側において、前記制御手段にて制御される遊技状態を現出させる遊技領域と、その遊技領域の下方に設けられ操作者により遊技に関する操作がなされる操作領域と、前記遊技領域と前記操作領域とを除く他の領域に設けられると共に目視にて視認し得る視覚情報がその前面に表示された装飾パネルとを備えた遊技機において、
前記装飾パネルを前記本体の前面側を覆う閉鎖位置と前記本体の前面側を開放する開放位置とに移動可能に支持する支持手段と、
前記支持手段により前記閉鎖位置に支持される前記装飾パネルの背面側に設けられる収納部に収納され視覚情報を表示する表示手段と、
前記装飾パネルが前記開放位置側へと移動した場合に、前記収納部に収納される前記表示手段を前記本体の前面側に移送し前記本体から前方に突出させる移送手段と、
その移送手段により移送された前記表示手段を前記遊技領域に向かって傾斜した状態に保持する保持手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004097803A JP2005278916A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004097803A JP2005278916A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 遊技機 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2004
- 2004-03-30 JP JP2004097803A patent/JP2005278916A/ja active Pending
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