JP2005278323A - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】 渋滞路を走行している場合においても、バッテリーの充電状態の低下を防止するものでありながら極力所望の走行駆動力を得ることが可能となるハイブリッド車両を提供する。
【解決手段】 エンジン1及び電動モータ2を動力源として備えて走行装置3を駆動するように構成され、車両の運転状態を制御する制御手段Hが、力行作動及び回生作動を実行するように電動モータの作動を制御するよう構成され、力行作動を行う場合において、走行状態検出手段S4の検出情報に基づいて車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であると判別したときには、電動モータ2が力行作動を行うときの力行用トルクを渋滞路走行状態でないと判別したときに比べて小さい値に制限した低トルク出力状態で、電動モータ2の作動を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジン及び電動モータを動力源として備えて走行装置を駆動するように構成され、車両の運転状態を制御する制御手段が、力行作動及び回生作動を実行するように前記電動モータの作動を制御するよう構成されているハイブリッド車両に関する。
上記構成のハイブリッド車両は、エンジン及び電動モータを動力源として備えて、アクセル操作量に応じて走行駆動力を出力して走行装置を駆動するようになっており、具体的には、車両を発進させるときや加速させるときのように大きな走行駆動力が必要となる場合において、電動モータを力行作動させてエンジンの動力を補助するようになっている。又、車両の走行停止時にエンジンの運転を停止させるようにして、エンジンの燃費を低減させることを行うことが多い。
前記電動モータに対する電力は、車両に搭載されているバッテリーから供給されることになるが、発進した後に車両が定常走行を行っているときには、エンジンの駆動力により電動モータを回生作動させて回生によって得られた電力をバッテリーに充電させるようにしたり、車速が減速されるときには、電動モータを回生作動させることで制動力を生じさせて車速を減速させ、回生によって得られた電力をバッテリーに充電させるようにしている。
このようなハイブリッド車両において、従来では、車速の情報並びにエンジンのスロットル開度の情報に基づいて車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であるか否かを判別するようにして、そのような渋滞路走行状態であることを判別すると、前記電動モータによる前記力行作動の実行を禁止する構成としたものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
説明を加えると、車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であるときには、低速で走行する走行状態と車両を停止させる停止状態とを繰り返すことになり、走行状態から減速させるときに電動モータにより回生作動を行っても回生電力は少ないものになる。しかも、走行状態においてエンジンの駆動力により電動モータを回生作動させるようにしても、エンジンの回転速度が低く出力も小さいので回生作動により発生する電力が少ないものとなってしまう。
このように回生作動により得られる電力は少ないにもかかわらず、停止状態から車両を発進させためにアクセル操作が行われたときに、通常の走行時に必要とされる走行駆動力を出力させるように電動モータにより力行作動を行うと、バッテリーの電力消費量が充電量よりも多い傾向になる。しかも、渋滞路走行状態であるときには車両を停止させる時間が長くなるが、車両を停止させている間においても、車両が走行している場合と同じように、例えば自動変速機用のオイルポンプ等の車両に搭載される補機によってバッテリーの電力は消費されるので、この点からも、前記渋滞路走行状態においては、バッテリーに対する充電量よりも電力消費量の方が多くなってバッテリーの充電状態の低下を招き易いものとなる。
ちなみに、前記バッテリーの充電状態が低下すると、車両の走行停止時にエンジンの動力にて電動モータの回生作動を行ってバッテリーに充電する必要があり、車両の走行停止時にエンジンの運転を停止させることができないので、燃費の悪化を招く不利がある。
そこで、上記従来構成においては、前記渋滞路走行状態であることが判別されると、電動モータによる力行作動の実行を禁止する構成として、バッテリーの充電状態の低下を防止するようにしたものである。
特開2001−128311号公報参照。
上記従来構成においては、前記渋滞路走行状態であることが判別されると、電動モータによる力行作動の実行を禁止する構成としているので、バッテリーの充電状態の低下を防止することはできるが、次のような不利な点がある。
すなわち、上記従来構成では、車両が渋滞路を走行している場合には、車両が停止している状態から車両を発進させる際に電動モータによる力行作動が行われないので、アクセル操作に対応した走行駆動力が出力されないことになる。そうすると、運転者は、渋滞路走行状態でない場合、つまり、通常の走行状態におけるアクセル操作に対する走行駆動力に比べて、車両を発進させるときの走行駆動力が大きく不足していると感じる等、車両を加速させるときに駆動力不足に起因した加速感の悪化を招く不利がある。
本発明の目的は、渋滞路を走行している場合においても、バッテリーの充電状態の低下を防止するものでありながら、駆動力不足に起因した加速感の悪化を防止することが可能となるハイブリッド車両を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、エンジン及び電動モータを動力源として備えて走行装置を駆動するように構成され、車両の運転状態を制御する制御手段が、力行作動及び回生作動を実行するように前記電動モータの作動を制御するよう構成されているハイブリッド車両であって、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段が備えられ、前記制御手段が、前記力行作動を行う場合において、前記走行状態検出手段の検出情報に基づいて車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であると判別したときには、前記電動モータが前記力行作動を行うときの力行用トルクを前記渋滞路走行状態でないと判別したときに比べて小さい値に制限した低トルク出力状態で、前記電動モータの作動を制御するよう構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、走行状態検出手段の検出情報に基づいて車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であると判別すると、力行作動を行う場合において、前記力行用トルクを渋滞路走行状態でないと判別したときに比べて小さい値に制限した低トルク出力状態で、電動モータの作動を制御することになる。
つまり、車両が渋滞路を走行している場合であっても、前記力行用トルクを渋滞路走行状態でないと判別したときに比べて小さい値にした状態で、電動モータによる力行作動を実行してエンジンの動力の補助を行うことにより、例えば、車両を発進させる場合等において、電動モータによる力行作動によって走行駆動力を得ることができ、車両を加速させるときに運転者が駆動力不足を感じることを回避させ易いものにできる。説明を加えると、渋滞路の走行状態においては、充分大きな加速力は必要としないものであるが、通常の走行状態よりも小さな値の力行用トルクで補助することにより、運転者が駆動力不足を感じ難いものとすることができる。
そして、前記力行用トルクを渋滞路走行状態でないと判別したときに比べて小さい値に制限しているから、渋滞路走行状態でないと判別したときと同じように大きい力行用トルクで力行作動を実行する場合に比べて、バッテリーの電力消費量を少なくすることができ、バッテリーの充電状態の低下を防止することが可能となる。
従って、渋滞路を走行している場合においても、バッテリーの充電状態の低下を防止するものでありながら、車両を加速させるときにおける駆動力不足に起因した加速感の悪化を防止することが可能となるハイブリッド車両を提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記制御手段が、前記低トルク出力状態において、前記走行状態検出手段の検出値より求められる平均車速が大であるほど前記力行用トルクを小さい値にするように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、車両の平均車速が大であるほど力行用トルクを小さい値にした状態、言い換えると、平均車速が小であるときには平均車速が大であるときよりも大きめの力行用トルクにて力行作動を行うことになる。
車両が渋滞路を走行しているときは、車両が低速で走行している走行状態と、道路状況に応じて走行を停止する停止状態とを繰り返しており、平均車速が小である状態というのは、車両が停止状態になる頻度が大きい場合であると考えられるが、停止状態から車両を発進させて加速させる時には大きめの走行駆動力が必要とされる。一方、平均車速が大になる状態というのは、車両が走行停止状態になる頻度が少なく走行状態を継続している状態が多いと考えられるが、このような状態においては、加速するときに必要とされる走行駆動力は小さいものである。
そこで、平均車速が小であるときには大きめの力行用トルクにて力行作動を行うようにして、車両を発進させるときに運転者が駆動力不足を感じることを回避させ易いものにできる。一方、平均車速が大であるときには小さめの力行用トルクにて力行作動を行うようにして、バッテリーの充電状態の低下を防止することを可能としているのである。
本発明の第3特徴構成は、エンジン及び電動モータを動力源として備えて走行装置を駆動するように構成され、車両の運転状態を制御する制御手段が、力行作動及び回生作動を実行するように前記電動モータの作動を制御するよう構成されているハイブリッド車両であって、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段が備えられ、前記制御手段が、前記力行作動を行う場合において、前記走行状態検出手段の検出情報に基づいて車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であると判別したときには、力行開始条件が満たされてから前記力行作動を継続して行う操作時間を設定時間に制限した時間制限状態で、前記電動モータの作動を制御するよう構成されている点にある。
第3特徴構成によれば、走行状態検出手段の検出情報に基づいて車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であると判別すると、力行作動を行う場合において、力行開始条件が満たされてから力行作動を継続して行う操作時間を設定時間、例えば数秒間程度の時間に制限した時間制限状態で、電動モータの作動を制御することになる。前記力行開始条件とは、制御手段が電動モータによる力行作動を行う必要があると判断した場合であり、例えば、車両を発進させるためにアクセル操作が行われたような場合である。
力行開始条件が満たされると力行作動を行うことになるから、車両が渋滞路を走行している場合であっても、例えば通常の走行状態と同じ又はそれよりも小さい力行用トルクで力行作動させる等、電動モータによる力行作動を実行してエンジンの動力の補助を行うことにより、例えば、車両を発進させる場合等において、電動モータによる力行作動によって走行駆動力を得ることができ、車両を加速させるときに、運転者が駆動力不足を感じることを回避させ易いものにできる。
しかも、力行開始条件が満たされて力行作動を継続して行う操作時間を設定時間に制限するようにしているので、渋滞路走行状態でないと判別して力行作動が設定時間を越えて長い時間にわたって行われるような場合に比べてバッテリーによる電力消費量が少なくなり、バッテリーによる電力消費量を抑制してバッテリーの充電状態の低下を防止することが可能となる。
従って、渋滞路を走行している場合においても、バッテリーの充電状態の低下を防止するものでありながら、車両を加速させるときにおける駆動力不足に起因した加速感の悪化を防止することが可能となるハイブリッド車両を提供できるに至った。
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成に加えて、前記制御手段が、前記時間制限状態において、前記走行状態検出手段の検出値より求められる平均車速が小であるほど前記設定時間を短い時間にするように構成されている点にある。
第4特徴構成によれば、車両の平均車速が小であるほど前記設定時間が短い時間となる。説明を加えると、車両の平均車速が小であるときには、力行開始条件が満たされてから力行作動を継続して行う操作時間が、短かめに設定された設定時間に制限されることになり、車両の平均車速が大であるときには、力行開始条件が満たされてから力行作動を継続して行う操作時間が、平均車速が小であるときに比べて長めに設定された設定時間に制限されることになる。
車両が渋滞路を走行しているときは、車両が低速で走行している走行状態と、道路状況に応じて走行を停止する停止状態とを繰り返しており、平均車速が小である状態というのは、停止状態になる頻度が大きく走行状態における車速も低速になると考えられ、減速時における電動モータにて発生する回生電力が少なくなる。これに対して、平均車速が大になる状態というのは、車両が走行停止状態になる頻度が少なく走行状態を継続しており、平均車速が小であるときに比べて、走行状態における車速が高速になり、減速時における電動モータにて発生する回生電力が多くなると考えられる。
そこで、平均車速が小であるときには、回生電力が少ないので、力行作動を継続して行う時間を短くした状態で電動モータによる力行作動を行うことにより、バッテリーの充電状態の低下を抑制するようにして、平均車速が大であるときには、平均車速が小であるときに比べて回生電力が多くなるので、力行作動を継続して行う時間を長くさせる状態で電動モータによる力行作動を行うことで、車両を発進して加速させるときに運転者が駆動力不足を感じることを回避させ易いものにできる。
本発明の第5特徴構成は、第1特徴構成〜第4特徴構成のいずれかに加えて、前記制御手段が、前記走行状態検出手段の検出値より求められる平均車速が設定値を下回ると前記渋滞路走行状態であると判別するように構成されている点にある。
上述したように、車両が渋滞路を走行しているときは、車両が低速で走行している走行状態と、道路状況に応じて走行を停止する停止状態とを繰り返しており、渋滞路ではない通常の走行状態のときに比べると平均車速が小さくなるので、平均車速が設定値を下回ると渋滞路走行状態であると判別するようにしている。
従って、車両の走行状態を適切に表す情報である車速の情報を用いて、渋滞路を走行している状態であるか否かを適切に判別することができるのである。
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係るハイブリッド車両の第1実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ハイブリッド車両は、走行駆動用のエンジン1と走行駆動用の電動モータ2とが一体回転するように直結されている。つまり、走行駆動用のエンジン1の出力軸1aに直結される状態で走行駆動用の電動モータ2を備えて、これらの動力により走行装置としての左右の車輪3を駆動して走行するように駆動手段としての駆動ユニットKUが構成されている。前記電動モータ2は、エンジン1の出力軸1aにロータ2aが同一軸芯で一体回動するように連結され、そのロータ2aの外周部を囲うステータ2bが位置固定状態で図示しない車体支持部に支持される構成となっている。
そして、この電動モータ2は、エンジン1の作動が停止している状態においてその出力軸1aに対して駆動力を与えてエンジン1を始動させたり、エンジン1が始動した後は、出力軸1aに対してエンジン回転方向と同方向の駆動力を与えて動力の補助つまりアシストを行う力行状態に切り換えたり、前記出力軸1aから駆動力が与えられて発電する回生状態に切り換えることができる構成となっている。つまり、電動モータ2がエンジン1にて回転駆動される出力軸1aに対してその回転方向と同一方向にトルクを出力させる力行状態に切り換えることで、所望の走行駆動力を出力しながらエンジン1が低燃費状態となるように、エンジン1の出力に対するアシスト、つまり、動力の補助を行うことができる構成となっている。この作動状態が力行作動に対応する。又、走行速度を減速させているとき等において電動モータ2が回生状態となって、出力軸1aから駆動力が与えられて発電して得られた回生電力をバッテリー4に充電することができる構成となっている。この作動状態が回生作動に対応する。
前記駆動ユニットKUの動力は、トランスミッション6に伝えられ、このトランスミッション6内部のギア式の自動変速機構により変速された後に差動機構7を介して左右の車輪3に伝えられる構成となっている。
次に、このハイブリッド車両における制御構成について説明する。
図1及び図2に示すように、車両全体の動作を統括して管理する車両制御部8、この車両制御部8からの制御情報に基づいて電動モータ2の動作を制御するモータ制御部9、車両制御部8からの制御情報に基づいてエンジン1の出力、具体的には、電子スロットル弁10のスロットル開度及びインジェクタ11による燃料噴射量を自動調節するエンジン制御部12夫々が備えられ、アクセル操作具13の操作量を検出するポテンショメータ式のアクセル操作量検出センサS1、ブレーキ操作具14が踏み込み操作されているか否かを検出するスイッチ式のブレーキ操作検出センサS2、電動モータ2の回転速度、言い換えると、エンジン1の出力軸1aの回転速度を検出する回転速度検出手段としての回転速度センサS3、車輪3の車軸の回転速度に基づいて、車両の走行状態としての車速を検出する走行状態検出手段の一例である車速センサS4、シフトポジションレバー17の位置を検出するシフトポジションセンサS5、バッテリー4の充電状態SOCを検出する充電状態検出部S6等による各種の検出情報が車両制御部8に入力される構成となっている。
前記モータ制御部9は、図3に示すように、バッテリー4から供給される直流電力を三相交流電力に変換して電動モータ2に供給する駆動用電力を制御したり、回生作動により電動モータ2にて発生してバッテリー4に供給される回生電力を制御するインバータ28と、車両制御部8からの制御情報に基づいてパルス幅変調(PWM)されたパルス駆動信号をインバータ28における各スイッチングトランジスタの各ベース端子に供給するPWM制御回路29等を備えて構成され、電動モータ2に通流する電流の大きさや交流電流の周波数を変更させることにより駆動トルクや回転速度を調整したり、前記バッテリー4に充電される回生電力を調整することができる構成となっている。
前記ブレーキ操作具14により機械式制動手段KSを作動させて機械的な制動力を発生させるための構成について説明を加えると、運転者の足踏み操作にてブレーキ操作具14が操作されると、その足踏み操作力に対応させて制動用の油圧操作力を発生させる周知構成のマスターシリンダ15が備えられ、このマスターシリンダ15から作動油供給路15aを通して出力される油圧操作力にて前記車輪3の近傍に設けられた摩擦式の制動装置16を作動させて車体を制動させる構成となっている。このような機械式制動手段KSは、ブレーキ操作具14に対する運転者の操作力が大きくなるほど、その油圧操作力、すなわち、機械的な制動力が大となるように変更調節自在に構成されている。
前記シフトポジションレバー17の位置としては、「P」(駐車位置)、「R」(後進走行位置)、「N」(中立位置)、「D」(前進走行位置)があり、運転者により運転状況に応じて適宜切り換え操作されることになる。
前記車両制御部8は、シフトポジションセンサS5の検出情報、アクセル操作量検出センサS1の検出情報、車速センサS4の検出情報、及び、充電状態検出部S6にて検出されるバッテリー4の充電状態の情報等に基づいて、モータ制御部9およびエンジン制御部12に制御情報を指令するように構成され、モータ制御部9およびエンジン制御部12はその指令情報に基づいて電動モータ2及びエンジン1の作動を制御するように構成されている。従って、車両制御部8、モータ制御部9、エンジン制御部12の夫々により、車両の運転状態を制御する制御手段Hが構成される。
次に、制御手段Hによるエンジン1及び電動モータ2の制御について説明する。
シフトポジションレバー17が「P」(駐車位置)や「N」(中立位置)にあるときは、基本的にはエンジン1を停止し電動モータ2による力行作動や回生作動は行わない。しかし、バッテリー4の充電状態が設定量以下にまで低下してバッテリー4を充電する必要があるような場合には、エンジン1を作動させてエンジン1の動力を電動モータ2の回生作動により発電した電力をバッテリー4に充電するように、エンジン1及び電動モータ2の作動を制御するように構成されている。
又、制御手段Hは、シフトポジションレバー17が「D」(前進走行位置)に操作されて、車体進行方向として前進方向が指令されている場合には、アクセル操作具13が踏み込み操作されて車体を発進させるときは、そのときエンジン1が停止していれば電動モータ2を回転させてエンジン1を始動させ、車体が前進走行すると、アクセル操作量に応じてエンジン1の出力を調整するとともに、後述するように電動モータ2が力行作動や回生作動を実行するように制御を実行するよう構成されている。シフトポジションレバー17が「D」(前進走行位置)に操作されていても、アクセル操作が行われていない状態で車両が走行を停止しており、しかも、バッテリー4の充電状態が設定値以上の高い状態であるときには、エンジン1を停止させるアイドルストップ制御を実行するように構成されている。このようにアイドルストップ制御を実行することでエンジン1の燃料消費をできるだけ少なくするようにしている。
そして、シフトポジションレバー17が「R」(後進走行位置)に操作されて、車体進行方向として後進方向が指令されている場合には、アクセル操作量に応じてエンジン1の出力を調整することになるが、電動モータ2については力行作動及び回生作動のいずれも行わないようになっている。
次に、制御手段Hによる電動モータ2の力行作動および回生作動について説明する。
電動モータ2の力行作動や回生作動は、後述するような各種の情報に基づいて目標トルクを求めて、その求めた目標トルクを発生させるように電動モータ2の作動を制御することにより行われる。説明を加えると、力行作動においては、エンジン1の回転方向と同じ方向に電動モータ2が力行用の目標トルクを出力するように、その力行用の目標トルクに対応する制御情報がPWM制御回路29に与えられ、PWM制御回路29からその力行用の目標トルクに対応するパルス信号がインバータ28の各スイッチングトランジスタのベース端子に印加され、電動モータ2が目標トルクにてエンジン1をアシストすることになる。又、回生作動においては、電動モータ2がエンジン1の回転方向とは反対方向に回生用の目標トルクを出力するように、その回生用の目標トルクに対応する制御情報がPWM制御回路29に与えられ、PWM制御回路29がその回生用の目標トルクに対応するパルス信号がインバータ28の各スイッチングトランジスタのベース端子に印加され、電動モータ2がエンジン1に対して逆向きのトルク、つまり、回生制動力を付与するように作用することになる。そうすると、電動モータ2がエンジン1の動力によって駆動されて発電機として作用して、インバータ28によって前記回生制動力に対応する回生電力に変更調整される状態でバッテリー4に充電されることになる。
前記制御手段Hは、アクセル操作量がエンジンの回転速度に応じて予め設定されている開始判定用閾値ACHを上回ると力行作動を実行するように構成され、アクセル操作量がエンジン1の回転速度に応じてエンジン1の回転速度が同じときの開始判定用閾値ACHよりも低く設定される停止判定用閾値ACLを下回ると力行作動を停止させるように構成されている。
そして、前記制御手段Hは、前記車速センサS4の検出値より求められる平均車速が設定値を下回ると車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であると判別するように構成され、前記力行作動を行う場合において、車速センサS4の検出情報に基づいて渋滞路走行状態であると判別したときには、電動モータ2が力行作動を行うときの力行用トルクを渋滞路走行状態でないと判別したときに比べて小さい値に制限した低トルク出力状態で、電動モータ2の作動を制御するよう構成されている。又、前記低トルク出力状態において、車速センサS4の検出値より求められる平均車速が大であるほど前記力行用トルクを小さい値にするように構成されている。
以下、図4、図5、図6に示す制御フローチャートに基づいて、シフトポジションレバー17が「D」(前進走行位置)に操作されている状態における制御手段Hの制御動作について説明する。
先ず、車速センサS4の検出情報に基づいて車両の平均車速を求める(ステップ1)。この平均車速を求める処理について説明すると、演算処理を行う単位時間毎に車速センサS4の検出値を読み込み、その車速センサS4の検出値が読み込まれる毎に設定時間(約1分間)が経過する間での移動平均値を前記平均車速として求める構成となっている。
そして、前記平均車速に基づいて車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であるか否かを判定する渋滞路判定処理を行う(ステップ2)。この渋滞路判定処理について説明すると、前記平均車速が設定値(例えば10Km/h)を下回ると車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であると判別するようになっている。又、一旦、渋滞路走行状態であると判別した後に平均車速が設定値を越えると直ちに渋滞路走行状態でないと判別するのではなく、設定値よりも高めに設定された解除用の設定車速(例えば15Km/h)を越えるか、または、アクセル操作量が予め設定されている解除用設定値を超えて大きくなると、渋滞路走行状態でないと判別するようになっている。そして、平均車速による判別に加えて、アクセル操作量が予め設定されている解除用設定値を越えて大きくなると、渋滞路走行状態でないと判別するようになっている。
前記渋滞路判定処理において渋滞路走行状態であると判別した場合には渋滞路走行用モータ制御を実行し、渋滞路走行状態でないと判別した場合には通常走行用モータ制御を実行することになる(ステップ3、4、5)。
前記制御手段Hは、車両が発進してから車速が上昇するのに伴って、予め設定された変速マップに基づいて自動変速機に対する自動変速操作を実行して、低速側の第1速から、第2速、第3速、第4速と順次変速状態を自動で切り換えてシフトアップする変速操作を実行するが、上述したような渋滞路走行用モータ制御を実行したときには、第1速から第2速、第3速、第4速と順次変速状態を自動で切り換える処理ではなく、例えば、第1速及び第2速でのみ走行を継続する時間を長くして第3速以上の変速段に切り換えることを禁止する等のシフトアップ禁止処理を実行することで、力行用トルクを小さい値に制限することによる走行駆動力の不足を補うようにしている(ステップ6)。
次に、通常走行用モータ制御について説明する。
すなわち、図6に示すように、通常走行用モータ制御においては、電動モータ2により力行作動を行うか回生作動を行うかについてのモータ作動条件を判断する(ステップ41)。このモータ作動条件の判断について説明を加えると、アクセル操作量検出センサS1にて検出されるアクセル操作量が、図7に示すように、そのときのエンジン回転速度に対して予め設定されている力行開始用閾値ACHを越えると、力行作動条件が成立していると判断する構成となっている。そして、アクセル操作量検出センサS1にて検出されるアクセル操作量が、図7に示すように力行開始用閾値ACHよりも設定量だけ少ない量として設定されている力行解除用閾値ACLよりも低い状態になると力行作動条件が解除されて回生作動を行う状態であると判断する構成となっている。
ステップ42にて力行作動条件が成立していると判断すると、そのとき回生作動が行われているときには回生用トルクの出力処理を停止した後、アクセル操作量の情報に基づいてモータトルク出力率Aを演算する(ステップ43,44)。
次に、このモータトルク出力率Aの求め方について説明する。図8に示すように、アクセル操作量が変化した場合の力行用トルクの変化割合であるモータトルク出力率Aについての変化特性が予めマップデータにより設定されている。図8に示されるラインq1はバッテリー4の充電状態SOCが高い領域にある場合の変化特性であり、ラインq2はバッテリー4の充電状態SOCが中程度の領域にある場合の変化特性であり、ラインq3はバッテリー4の充電状態SOCが低い領域にある場合の変化特性である。アクセル操作量が零であればモータトルク出力率Aは略零であるが、アクセル操作量が増加するほどモータトルク出力率Aは大きな値が設定されることになる。そして、そのときのバッテリーの充電状態がどのような充電状態になっているかに応じて、3本のラインq1、q2、q3の中のいずれかのラインが適用されることになる。
つまり、前記充電状態検出部S6にて検出されるバッテリー4の充電状態SOCの情報に基づいて、3本のラインq1、q2、q3のいずれか対応するラインを特定する。そして、そのラインとアクセル操作量検出センサS1にて検出されるアクセル操作量の情報からモータトルク出力率Aを求める。
次に、そのときの電動モータ2の回転速度に対応する電動モータ2の力行用トルクの最大値である最大トルクTmを求める(ステップ45)。この最大トルクは、モータトルク出力率が100%であるとき力行用トルクの値に対応するものである。図9に示すように、電動モータ2の回転速度に対する前記最大トルクの変化特性が予めマップデータにより設定されており、この変化特性と回転速度センサS3にて検出される回転速度の情報とから、そのときの電動モータ2の回転速度に対応する最大トルクTmを求めるのである。
そして、上述したようにして求めたモータトルク出力率Aと最大トルクTmを掛け合わせて力行用トルクの目標値Tstを求めて(Tst=Tm×A)、電動モータ2がその求めた力行用トルクの目標値Tstを出力するように電動モータ2に対する出力処理を実行する(ステップ46,47)。つまり、力行用トルクの目標値Tstに対応する制御情報がPWM制御回路29に与えられ、PWM制御回路29からパルス信号がインバータ28の各スイッチングトランジスタのベース端子に印加され、電動モータ2が力行作動することになる。
尚、上述したような電動モータ2の力行用トルクを求めるために設定される各種の変化特性(マップデータ)は、エンジン1が燃焼効率が高い状態を維持することができるように、エンジン1の回転速度(電動モータ2の回転速度と同じ)に応じて適切な力行用トルクを出力すべく予め実測データ等に基づいて設定されることになる。
ステップ42にて、力行作動条件が成立していないと判別された場合には、力行用トルクの出力を停止して、回生用トルクの目標値を演算にて求めて、その回生用トルクの目標値を出力するように電動モータ2に対する出力処理を実行する(ステップ59、60、61)。この回生用トルクの目標値の求め方については、ここでは詳述しないが、バッテリーの充電状態、車速、及び、アクセル操作量の夫々の情報に基づいて、そのときの車両の状況に適した回生トルクを得られるように電動モータ2の作動を制御することになる。
次に、ステップ3にて渋滞路走行状態であると判別した場合に行われる渋滞路走行用モータ制御について説明する。尚、この渋滞路走行用モータ制御は、図5に示すように、力行用トルクの目標値Tsjの求め方が異なる他は通常走行用モータ制御と同じであるから異なる点について説明し、同じ点については詳細な説明は省略する。
この渋滞路走行用モータ制御においては、通常走行用モータ制御のときと同様に、電動モータ2により力行作動を行うか回生作動を行うかについてのモータ作動条件を判断して、力行作動条件が成立していると判断すると、そのとき回生作動が行われているときには回生用トルクの出力処理を停止した後に、前記モータトルク出力率A、及び、前記最大トルクTmを夫々求める(ステップ51〜55)。
そして、この渋滞路走行用モータ制御では、力行用トルクの目標値Tsjを求めるにあたり、前記モータトルク出力率Aと前記最大トルクTmを掛け合わせて求めるのではなく、モータトルク出力率A、最大トルクTmに加えて、平均車速の情報に基づいて力行用トルクを制限するためのトルク制限係数Bを用いて力行用トルクの目標値Tsjを求めるようになっている。
前記トルク制限係数Bは、バッテリー4の電力消費量を抑制するために、主に、大きな走行駆動力が必要とされる車両の発進時にのみ電動モータ2による力行作動を行い、発進時以外では力行作動を行わないように、力行用トルクを制限するようにしたものである。説明を加えると、このトルク制限係数Bは、図10に示すように、平均車速が変化した場合の平均車速に対する変化特性が予めマップデータにより設定されている。つまり、平均車速が発進時に相当する低い値である場合にのみ、係数値を例えば1.0として、平均車速が高くなると係数が減少して設定量以上高くなるとほぼ零になるように設定されている。このように設定されている変化特性と平均車速の情報から、そのときのトルク制限係数Bを求める(ステップ56)。
そして、前記モータトルク出力率A、前記最大トルクTm、及び、前記トルク制限係数Bを夫々掛け合わせて(Tm×A×B)、力行用トルクの目標値Tsjを求める構成となっており、電動モータ2がその求めた力行用トルクの目標値Tstを出力するように電動モータ2に対する出力処理を実行する(ステップ57,58)。つまり、力行用トルクの目標値Tsjに対応する制御情報がPWM制御回路29に与えられ、PWM制御回路29からパルス信号がインバータ28の各スイッチングトランジスタのベース端子に印加され、電動モータ2が力行作動することになる。そして、上述した如く、シフトアップ禁止処理を実行することで、力行用トルクを小さい値に制限することによる走行駆動力の不足を補うようにしている(ステップ6)。
従って、通常走行用モータ制御においては、力行用トルクとしてはアクセル操作量に応じて要求される値が制限されることなく出力されることになるが、渋滞路走行用モータ制御においては、上述したように、力行用トルクを通常走行用モータ制御における力行用トルクに比べて小さい値に制限した低トルク出力状態で電動モータ2の作動を制御することになる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明のハイブリッド車両の第2実施形態について図面に基づいて説明する。
この実施形態では、前記制御手段が前記渋滞路走行状態であると判別したときに実行する渋滞路走行用モータ制御の構成以外の他の構成は、上記第1実施形態と同様であるから、ここでは異なる構成についてのみ説明し、同一の構成については説明は省略する。
すなわち、この実施形態では、前記制御手段Hが、前記力行作動を行う場合において、走行状態検出手段としての車速センサS4の検出情報に基づいて車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であると判別したときには、力行開始条件が満たされてから力行作動を継続して行う操作時間を設定時間に制限した時間制限状態で、電動モータ2の作動を制御するよう構成されている。尚、力行開始条件が満たされてから力行作動を継続して行う操作時間が設定時間に達して電動モータによる力行作動を停止させたのちは、車速がクリープ走行状態に対応するような設定車速以下の低速になるまでは力行作動における電動モータの出力が禁止され、車速が設定車速以下の低速になるとその禁止状態が解除される構成となっている。従って、渋滞路走行状態であっても、車速が設定車速以下の低速の状態から加速させるときには設定時間だけ力行作動を行うことができる。
又、前記制御手段Hは、前記時間制限状態において、前記車速センサS4の検出情報に基づいて求められる平均車速が小であるほど前記設定時間を短い時間にするように構成されている。
以下、図11の制御フローチャートに基づいて、この実施形態における渋滞路走行用モータ制御について説明する。
先ず、電動モータ2により力行作動を行うか回生作動を行うかについてのモータ作動条件を判断する(ステップ51)。このモータ作動条件の判断については、基本的には上記第1実施形態の場合と同様なアクセル操作量に基づく判断を実行することになるが、後述するような力行用トルクの出力を禁止する状態になっている場合においては、タイマーがカウントアップした後において解除条件が成立していなければ、力行作動による電動モータの出力を禁止するようになっている。尚、前記解除条件は、タイマーがカウントアップした後において車速がクリープ走行用の速度に対応する設定車速以下の低速の状態になることである。
そして、力行作動条件が成立していると判断すると、そのとき後述するようなタイマーのカウントアップにより力行作動の出力が禁止されている状態でなければ(ステップ53)、そのとき回生作動が行われているときには回生用トルクの出力処理を停止して、力行作動を継続して行うことが可能な最大時間である力行最大時間t(設定時間の一例)を設定する(ステップ54、55)。
前記力行最大時間tの設定について説明すると、図12に示すように、平均車速に対する力行最大時間tの変化特性が予めマップデータにより設定されている。又、図13に示すように、バッテリーの充電状態SOCの変化に対して力行最大時間tを制限するための時間制限係数が予めマップデータにより設定されている。そして、これらの変化特性と平均車速により、そのときの力行最大時間tが求められることになる。
図12に示す例では、平均車速が小側設定値V1(例えば10Km/h)より小さければ力行最大時間tは小側の設定値t1(例えば10秒間)で一定であり、平均車速が大側の設定値V2(例えば15Km/h)より大であれば力行最大時間tは大側の設定値t2(例えば15秒間)で一定である。又、平均車速が小側設定値V1より大であり、大側設定値V2より小であれば、平均車速が小になるほど短い時間となるように、小側の設定値t1と大側の設定値t2との間で漸次変化する構成となっている。この図12に示す時間は図13に示す時間制限係数が1.0である場合の値であり、バッテリー4の充電状態SOCが低くなると時間制限係数に応じて上記力行最大時間tは短い時間に変更されることになる。
次に、ステップ56にて後述するようなタイマーがカウントアップしているか否かを判断するが、制御の開始時にはカウントしないのでステップ57に進み、前記モータトルク出力率Aを演算する処理、及び、前記最大トルクTmを求める処理を実行する(ステップ57、58)。このモータトルク出力率Aを演算する処理と最大トルクTmを求める処理は、第1実施形態の場合と同様である。
そして、上記第1実施形態の通常走行用モータ制御のときと同様に、モータトルク出力率Aと最大トルクTmとを掛け合わせて力行用トルクの目標値Tsj2を求め、そのようにして求めた力行用トルクの目標値Tsj2を出力するように電動モータ2に対する出力処理を実行して力行作動を開始する(ステップ59、60)。この力行作動を開始すると、ステップ54にて設定された力行最大時間tをカウントするタイマーのカウントを行う(ステップ61)。この力行作動を継続して実行する操作時間が力行最大時間tに達して前記タイマーがカウントアップすると、その時点で力行用トルクの出力を停止するようになっている(ステップ56、62)。力行用トルクの出力を停止した後は、上述したように、解除条件が成立するまで、つまり、車速がクリープ走行用の速度に対応する設定車速以下の低速の状態になったことが検出されるまでは、出力禁止状態が維持される。
又、ステップ52にて、力行作動条件が成立していないと判別された場合には、タイマーをリセットして、力行用トルクの出力を停止し、回生用トルクの目標値を演算にて求めて、その回生用トルクの目標値を出力するように電動モータ2に対する出力処理を実行する(ステップ63〜66)。又、前記力行作動を実行している途中で前記タイマーがカウントアップするまでの間に力行作動条件が成立していないと判別されたときにも、ステップ63以降の回生用トルクの出力処理を実行することになる。
そして、この実施形態では、渋滞路走行状態でないことが判別されて通常走行用モータ制御を実行するときには、第1実施形態の場合と同様に、力行作動を継続して行うことが可能な最大時間は設定されていないので、渋滞路走行でない場合には力行作動を実行する操作時間には制限がない構成となっている。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記第1実施形態では、前記電動モータが前記力行作動を行うときの力行用トルクを前記渋滞路走行状態でないと判別したときに比べて小さい値に制限した低トルク出力状態として、平均車速が大であるほど力行用トルクを小さい値にする構成として、渋滞路走行状態においては、主に、車両の発進時にのみ力行作動を行うように前記トルク制限係数Bを設定する構成としたが、このような構成に代えて、例えば、平均車速の大小にかかわらず前記トルク制限係数が1.0よりも小さい一定の値に設定される構成として、どのような車速であっても渋滞路走行状態でないと判別したときに比べて同じ比率で力行用トルクを小さくするようにしてもよい。
(2)上記第2実施形態では、渋滞路走行状態であることが判別されているときに、力行作動を行うときの力行用トルクの目標値を通常走行モータ制御のときと同じ値になるように構成したが、このような通常走行のときと同じ力行用トルクではなく、それよりも小さい値に制限した低トルク状態で力行作動を行うようにしてもよい。
(3)上記第2実施形態では、渋滞路走行状態でないことが判別されているときには、力行作動を継続して行うことが可能な最大時間が設定されず力行作動を実行する操作時間には制限がない構成としたが、このような構成に代えて、次のように構成するものでもよい。
例えば、渋滞路走行状態でないことが判別されているか否かにかかわらず、常に、力行作動を継続して行うことが可能な最大時間が設定される構成として、渋滞路走行状態であることが判別されているときに設定される設定時間としては、渋滞路走行状態でないことが判別されているときの最大時間に比べて短い時間が設定される構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、走行駆動用のエンジンの出力軸と走行駆動用の電動モータとを直結する構成のハイブリッド車両を例示したが、このような構成に限らず、エンジン及び電動モータが遊星ギア機構等を介して変速装置に動力を伝えるような伝動構成を備えるものでもよい。
ハイブリッド車両の概略構成を示す図 制御ブロック図 電動モータ2の制御構成を示す図 制御動作を示すフローチャート 制御動作を示すフローチャート 制御動作を示すフローチャート 力行作動条件を判別するための説明図 モータトルク出力率を示す図 最大トルクを示す図 トルク制限係数を示す図 第2実施形態の制御動作を示すフローチャート 第2実施形態の力行最大時間を示す図 第2実施形態の時間制限係数を示す図
符号の説明
1 エンジン
2 電動モータ
H 制御手段
S4 走行状態検出手段

Claims (5)

  1. エンジン及び電動モータを動力源として備えて走行装置を駆動するように構成され、車両の運転状態を制御する制御手段が、力行作動及び回生作動を実行するように前記電動モータの作動を制御するよう構成されているハイブリッド車両であって、
    車両の走行状態を検出する走行状態検出手段が備えられ、
    前記制御手段が、
    前記力行作動を行う場合において、前記走行状態検出手段の検出情報に基づいて車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であると判別したときには、前記電動モータが前記力行作動を行うときの力行用トルクを前記渋滞路走行状態でないと判別したときに比べて小さい値に制限した低トルク出力状態で、前記電動モータの作動を制御するよう構成されているハイブリッド車両。
  2. 前記制御手段が、前記低トルク出力状態において、
    前記走行状態検出手段の検出値より求められる平均車速が大であるほど前記力行用トルクを小さい値にするように構成されている請求項1記載のハイブリッド車両。
  3. エンジン及び電動モータを動力源として備えて走行装置を駆動するように構成され、車両の運転状態を制御する制御手段が、力行作動及び回生作動を実行するように前記電動モータの作動を制御するよう構成されているハイブリッド車両であって、
    車両の走行状態を検出する走行状態検出手段が備えられ、
    前記制御手段が、
    前記力行作動を行う場合において、前記走行状態検出手段の検出情報に基づいて車両が渋滞路を走行している渋滞路走行状態であると判別したときには、力行開始条件が満たされてから前記力行作動を継続して行う操作時間を設定時間に制限した時間制限状態で、前記電動モータの作動を制御するよう構成されているハイブリッド車両。
  4. 前記制御手段が、前記時間制限状態において、
    前記走行状態検出手段の検出値より求められる平均車速が小であるほど前記設定時間を短い時間にするように構成されている請求項3記載のハイブリッド車両。
  5. 前記制御手段が、
    前記走行状態検出手段の検出値より求められる平均車速が設定値を下回ると前記渋滞路走行状態であると判別するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。

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