JP2005277278A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボディコンタクト領域を有するSOI構造のトランジスタへの配線接続構造が最適化され、明るく高画質の表示を得られるようにした電気光学装置を提供する。
【解決手段】 本発明の液晶装置(電気光学装置)は、互いに交差する方向に延びる走査線3a及びデータ線6aと、前記走査線3a及びデータ線6aに接続されたTFT30と、該TFT30と接続された画素電極とを具備し、前記TFT30が、絶縁層上に設けられた半導体層1aと、該半導体層1aに設けられたチャネル領域1a’と、該チャネル領域1a’の近傍に設けられたボディコンタクト領域1fとを有しており、前記ボディコンタクト領域1fと電気的に接続されたコンタクト配線7が、前記半導体層1aの厚さ方向において前記データ線6aと前記画素電極との間に配置されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電気光学装置及び電子機器に関するものである。
絶縁体上に単結晶シリコン層からなる半導体層を形成し、その半導体層にトランジスタ素子等の半導体デバイスを形成するSOI(Silicon on Insulator)技術は、素子の高速化や低消費電力化、高集積化等の利点を有しており、例えば、液晶装置等の電気光学装置に適用することが可能である。
ところで、一般的なバルク半導体デバイスでは、下地基板を通じてトランジスタのチャネル領域を所定の電位に固定することができるため、チャネル領域の電位変化によって起こる寄生バイポーラ現象などによって素子の耐圧などの電気的特性を劣化させることがない。これに対して、SOI構造のトランジスタでは、チャネル下部が下地絶縁膜により完全に分離されているため、チャネル領域を上記のように所定の電位に固定することができず、チャネル領域が電気的に浮いた状態となる。
この時、ドレイン領域近傍の電界で加速されたキャリアと結晶格子との衝突によるインパクトイオン化現象によって余剰キャリアが発生し、この余剰キャリアがチャネルの下部に蓄積する。このようにしてチャネル下部に余剰キャリアが蓄積してチャネル電位が上昇すると、ソース−チャネル−ドレインのNPN(Nチャネル型の場合)構造が見かけ上のバイポーラ素子として動作するため、異常電流により素子のソース−ドレイン間耐圧が劣化するなど、電気的な特性が悪化するという問題がある。これらのチャネル部が電気的に浮いた状態であることに起因する一連の現象を基板浮遊効果と呼ぶ。
そこで、従来から、チャネル領域と所定の経路で電気的に接続されたボディコンタクト領域を設け、チャネル領域に蓄積された余剰キャリアをこのボディコンタクト領域から引き抜くことで基板浮遊効果を抑制する技術が採用されている。この種のボディコンタクト領域を有するSOI構造のトランジスタを含む半導体装置は、例えば下記特許文献1に開示されている。
特開平9−246562号公報
上述のボディコンタクト領域を有するSOI構造のトランジスタによれば、基板浮遊効果が抑制され、トランジスタを安定に動作させることが可能である。しかしながら、係る構成のトランジスタを液晶装置等の電気光学装置に適用する場合、その表示開口率を維持するために限られた領域内で配線を引き回す必要があるが、さらにボディコンタクト領域を有するトランジスタでは、それに接続するコンタクト配線をも引き回す必要が生じる。そこで本発明者は、係る電気光学装置における配線の配置形態につき検討を重ね、表示開口率を保持しつつ、高画質表示に有効な配線配置を見出し、本発明を完成するに到った。従って本発明の目的は、ボディコンタクト領域を有するSOI構造のトランジスタへの配線接続構造が最適化され、明るく高画質の表示を得られる電気光学装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、基材上に、互いに交差する方向に延びる走査線及びデータ線と、前記走査線及びデータ線に対応して形成された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに対応して形成された画素電極とを具備した電気光学装置であって、前記薄膜トランジスタが、絶縁層上に設けられた半導体層と、該半導体層に設けられたチャネル領域と、該チャネル領域の近傍に設けられたボディコンタクト領域とを有しており、前記ボディコンタクト領域と電気的に接続されたコンタクト配線が、前記半導体層の厚さ方向において前記データ線と前記画素電極との間に配置されていることを特徴とする電気光学装置を提供する。
この電気光学装置によれば、前記薄膜トランジスタにボディコンタクト領域が設けられ、そこにコンタクト配線が接続されていることで、薄膜トランジスタのチャネル領域に蓄積する電荷を引き抜くようになっており、これにより移動度の高い単結晶シリコン等により半導体層を構成した際に特に顕著なものとなる基板浮遊効果を効果的に防止し得るものとなっている。また、係るコンタクト配線が、基材断面方向でデータ線と画素電極との間に配置されているので、データ線と画素電極との間の容量カップリングを係るコンタクト配線によって防止することができる。これによりデータ線への画像信号の供給に伴うデータ線の電位変動による画素電極の電位変動に起因するコントラストの低下やフリッカの発生が防止され、高画質の表示を得ることができる。
本発明の電気光学装置では、前記コンタクト配線と前記データ線、及び前記コンタクト配線と前記画素電極とが、それぞれ層間絶縁膜を介して離間されている構成とすれば、データ線とコンタクト配線と画素で極とを平面的に重ねて配置することができ、画素開口率を向上させ、明るい表示を得ることができる。
本発明の電気光学装置では、前記コンタクト配線が、前記データ線を平面的に覆って形成されていることが好ましい。この構成によれば、より効果的に画素電極とデータ線との容量カップリングを防止でき、表示の高画質化を図ることができる。
本発明の電気光学装置では、前記コンタクト配線が、前記データ線及び走査線の双方に沿って延びる平面視略格子状である構成とすることもできる。この構成によれば、走査線と画素電極との容量カップリングも効果的に防止されるとともに、コンタクト配線の電位を安定に保持することができる。
次に、本発明は、先に記載の本発明の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。この構成によれば、高画質の表示部を備えた電子機器が提供される。
次に、本発明に係る実施形態について詳細に説明する。
<液晶装置>
以下、本発明に係る電気光学装置の一形態である液晶装置の構成について図1ないし図3を参照して説明する。本実施形態の液晶装置は、スイッチング素子としてTFT(Thin-Film Transistor;薄膜トランジスタ)を用いたアクティブマトリクス型の透過型液晶装置である。また、本実施形態では、表示モードとしてTNモードを採用した場合を例示している。
図1は本実施形態の透過型液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数の画素におけるスイッチング素子、信号線等の等価回路図、図2はデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の構造を示す平面図、図3は本実施形態の透過型液晶装置の構造を示す断面図であって、図2のA−A’線に沿う断面図である。各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
本実施形態の透過型液晶装置において、図1に示すように、画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数の画素には、画素電極9と当該画素電極9を制御するためのスイッチング素子であるTFT30がそれぞれ形成されており、Xドライバ(データ線駆動回路)201から出力される画像信号をTFT30に供給するデータ線6aが、前記TFT30のソースに電気的に接続されている。Xドライバ201からデータ線6aに書き込まれる画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給されるか、あるいは相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給される。
また、データ線6aに沿ってコンタクト配線7がXドライバ201から延びており、これらのコンタクト配線7は、TFT30のボディコンタクト領域に電気的に接続されている。コンタクト配線7は、TFT30の種類に応じて適宜所定の電位(例えばNチャネルTFTの場合には接地電位)に保持されるようになっている。なお、このコンタクト配線7は、走査線3aに沿って延びるように形成されていてもよく、データ線6aと走査線3aの双方に沿った格子状に延びていてもよい。また、コンタクト配線7はYドライバ204から延びる構成としてもよく、これらの駆動回路ではなく容量線300と接続された構成とすることもできる。
また、Yドライバ(走査線駆動回路)204から出力される操作信号をTFT30に供給する走査線3aがTFT30のゲートに電気的に接続されており、Yドライバ204から複数の走査線3aに対して走査信号G1、G2、…、Gmが所定のタイミングでパルス的に線順次で印加される。また、画素電極9はTFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオンすることにより、データ線6aを介して供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する共通電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリークすることを防止するために、画素電極9と共通電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。この蓄積容量70には、走査線3aと並んで延びる容量線300が接続されており、この容量線300は、Yドライバ204と接続され、Yドライバ204により任意の電圧ないし電気信号を印加可能に構成されている。
次に、図2に基づいて、本実施形態の透過型液晶装置の平面構造について説明する。
図2に示すように、TFTアレイ基板上に、平面矩形状の複数の画素電極9が、マトリクス状に配列されており、画素電極9の縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3a及び容量線300が延在している。本実施形態において、1つの画素電極9と、この画素電極9を囲むように配設されたデータ線6a、走査線3a、容量線300等が形成された領域が画素であり、マトリクス状に配置された各画素毎に表示を行うことが可能な構造になっている。また、データ線6aと走査線3aとが交差する領域にTFT30が形成されている。
データ線6aは、TFT30を構成する例えば単結晶シリコン膜からなる半導体層1a(図中右上がりの斜線領域)のうち、後述のソース領域にコンタクトホール81を介して電気的に接続された中継導電層71bにコンタクトホール91を介して接続されている。一方、半導体層1aのうち、後述のドレイン領域には、コンタクトホール83を介して容量電極71aが電気的に接続されており、画素領域の周縁に沿う平面視略L形を成す容量電極71aに、コンタクトホール8を介して画素電極9が電気的に接続されている。
また、半導体層1aと走査線3aとは、半導体層1aの後述のチャネル領域1a’にて対向するように互いに交差して配置されており、係る構成のもと走査線3aはチャネル領域に対向する部分でTFT30のゲート電極として機能する。走査線3aは、ポリシリコンやアモルファスシリコン、単結晶シリコン膜等のシリコン膜により形成できる。
容量線300は、走査線3aに沿って略直線状に延びる本線部と、この本線部がデータ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中上向き)に突出した突出部とを有する。
また、データ線6a、走査線3aの双方に沿って平面視格子状に、遮光膜11aが設けられている。遮光膜11aは、半導体層1aのチャネル領域を含むTFT30をTFTアレイ基板側(図示背面側)から見て覆うように形成されている。この遮光膜11aと前記容量線300とは、例えば表示領域の外側にて互いに電気的に接続しておくこともでき、このように接続すれば遮光膜11aの電位変動がTFT30に影響するのを防止できる。
上記データ線6a及び走査線3aの双方に沿う平面視格子状に、コンタクト配線7が形成されている。コンタクト配線7は、平面的に見て図面手前側からデータ線6a及び走査線3aを覆うように形成されており、データ線6aと走査線3aとの交差点近傍に設けられたコンタクトホール82を介して、半導体層1aのうち、後述のボディコンタクト領域と電気的に接続されている。
次に、図3に基づいて、本実施形態の液晶装置の断面構造について説明する。
図3に示すように、本実施形態の液晶装置は、TFTアレイ基板(アクティブマトリクス基板)10と、これに対向配置された対向基板20と、前記両基板10,20に挟持された液晶層50とを備えて構成されている。TFTアレイ基板10は、石英等の透光性材料からなる基板本体(基材)10Aとその液晶層50側表面に形成された画素電極9、TFT30等を主体として構成されており、対向基板20はガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体20Aとその液晶層50側表面に形成された共通電極21とを主体として構成されている。
TFTアレイ基板10において、基板本体10Aの液晶層50側表面には画素電極9が設けられ、各画素電極9に隣接する位置に、各画素電極9をスイッチング制御するTFT30が設けられている。TFT30は、図3に示す如くLDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線(ゲート電極)3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜2、半導体層1aの低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを備えている。
基板本体10Aの液晶層50側表面において、基板本体10A側から入射する光が、半導体層1aのチャネル領域1a’及び低濃度ソース、ドレイン領域(LDD領域)1b、1cに入射するのを防止するための遮光膜11aが、各TFT30を基板本体10A側から覆うように形成されている。この遮光膜11aとTFT30との間には下地絶縁膜(絶縁層)12が設けられている。この下地絶縁膜12は、TFT30を構成する半導体層1aと遮光膜11aとを電気的に絶縁する機能を奏するのに加え、後続の工程にて遮光膜11aが酸化されたり、遮光膜11aの成分が拡散して半導体層1aを汚染するのを防止するようになっている。
このように、本実施形態に係るTFTアレイ基板10は、基板本体10A上に下地絶縁膜12を介して半導体層1aが形成された複合基板(SOI基板)を用いて構成されたアクティブマトリクス基板である。
上記走査線3a上、ゲート絶縁膜2上を含む基板本体10A上には、高濃度ソース領域1dへ通じるソースコンタクトホール81、及び高濃度ドレイン領域1eへ通じるドレインコンタクトホール83が開孔した第1層間絶縁膜41が形成されている。そして、この第1層間絶縁膜41上には容量電極71aと、第2中継導電層71bとが形成されており、容量電極71aは、図2に示した平面図では走査線3aとデータ線6aとの交差する位置を基点として走査線3a及びデータ線6aに沿って延在する略L形に形成されている。中継導電層71bは、データ線6aの延在方向で隣接する半導体層1a、1a間の領域に形成されている。そして、上記容量電極71aは、ドレインコンタクトホール83を介して半導体層1aの高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続され、第2中継導電層71bは、ソースコンタクトホール81を介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続されている。
前記第1層間絶縁膜41上に形成された容量電極71a、及び第2中継導電層71bを覆うように、容量絶縁膜75が形成されている。この容量絶縁膜75を介して容量電極71aと対向するように、容量線300が形成されている。本実施形態では、TFT30の高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9に接続された画素電位側容量電極としての容量電極71aと、固定電位側容量電極としての容量線300の一部とが、容量絶縁膜75を介して対向配置されることにより、蓄積容量70を形成している。画素電位側容量電極としての容量電極71aは導電性を有するドープトポリシリコン膜等からなる。固定電位側容量電極としての容量線300は、導電性を有するドープトポリシリコン膜や非晶質、単結晶からなるシリコン膜等からなる第1膜72と、高融点金属を含む金属シリサイド膜などからなる第2膜73とが積層形成された多層膜からなる。
前記蓄積容量70は、本液晶装置において第2の遮光膜としても機能している。すなわち、ドープトポリシリコン膜からなる容量電極71aは、容量線300の第2膜73と比較して光吸収性が強く、第2膜73とTFT30との間に配置された光吸収層としての機能を有する。また、容量線300は、それ自体で遮光膜として機能し、ポリシリコン膜等からなる第1膜72は第2膜73とTFT30との間に配置された光吸収層としての機能を持ち、高融点金属を含む金属シリサイド膜等からなる第2膜73はTFT30の図示上側から入射する光からTFT30を遮光する遮光層として機能を持つ。すなわち、対向側の基板本体20A側から入射する光は、第2膜73で遮光され、第2膜73とTFT30との間に入った光は容量電極71aと第1膜72とによって効果的に吸収されるようになっている。
なお、上記の積層構造を有する容量線300は、その第1膜72が導電性のポリシリコン膜から構成されているので、遮光膜として機能する第2膜73については、導電性を有しない材料で構成することもできるが、この第2膜73を導電性材料で構成するならば、容量線300をより低抵抗化することができる。
本実施形態の液晶装置において、TFT30の遮光膜として機能する遮光膜11a、及び容量線300の第2膜73は、例えばCr,Ti,W,Ta,Mo,Pb等の高融点金属、あるいはこれらの金属を含む金属シリサイド、ポリシリサイドや、これらを積層したものにより構成することが好ましく、場合によってはAl等からなる構成としてもよい。
また、上記容量電極71aと容量線300との間に介在して蓄積容量70を構成する容量絶縁膜75は、例えば膜厚5〜200nm程度の比較的薄いHTO膜、LTO膜などの酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、窒化酸化膜や、それらの積層膜で構成される。蓄積容量を増大させる観点からは、膜の信頼性が十分に得られる限りにおいて容量絶縁膜75は薄い程良い。
光吸収層として機能するのみならず容量線300の一部を構成する第1膜72は、例えば膜厚50〜150nmのポリシリコン膜又は非晶質、単結晶からなるシリコン膜からなる。また、遮光膜として機能するのみならず容量線300の一部を構成する第2膜73は、例えば膜厚150nm程度のタングステンシリサイド膜からなる。容量電極71aは、第1膜72と同様のポリシリコン膜で構成されている。このように、容量絶縁膜75と接する側に配置される第1膜72及び容量電極71aをポリシリコン膜から構成することで、容量絶縁膜75の劣化を防止し、液晶装置の信頼性を向上させることができる。すなわち、蓄積容量を構成する場合に、容量絶縁膜75と金属シリサイド膜が当接するように構成すると、容量絶縁膜75へ金属シリサイド膜に含まれる金属成分が拡散して容量絶縁膜75の絶縁性を劣化させるおそれがあるが、上記ポリシリコン膜を容量絶縁膜75側に設けておくことで上記金属成分が容量絶縁膜に拡散するのを効果的に抑えることができる。
上記容量線300は、実際には画像表示領域の外側に配設されたYドライバ204の定電位源と電気的に接続されており、容量線300を任意の電位に保持するようになっている。容量線300に導電接続される定電位源としては、TFT30の走査信号を走査線3aに供給するためのYドライバ(走査線駆動回路)204のみならず、画像信号をデータ線6aに供給するためのサンプリング回路を制御するXドライバ(データ線駆動回路)201に供給される正電源や負電源の定電位源を利用することもできる。さらには、対向基板20の電極21に定電位を供給する定電位源を利用しても構わない。
前記容量絶縁膜75上、容量線300を含む基板本体10A上には、容量電極71aへ通じる第1画素コンタクトホール8aの一部と、第2中継導電層71bへ通じる第2ソースコンタクトホール91とが開孔した第2層間絶縁膜42が形成されている。この第2層間絶縁膜42上には、走査線3aと直交する方向に延在するデータ線6aが形成されている。データ線6aは第2ソースコンタクトホール91を介して第2中継導電層71bに電気的に接続されており、第2中継導電層71bを介して半導体層1aの高濃度ソース領域1dに電気的に接続されている。
前記データ線6aを含む第2層間絶縁膜42上には、第3層間絶縁膜43が形成されており、この第3層間絶縁膜43と先の第2層間絶縁膜42とを貫通して第1画素コンタクトホール8aが形成されている。そして、この第3層間絶縁膜43上には、コンタクト配線7と、一部を第1画素コンタクトホール8a内に埋設された画素中継電極7bとが形成されている。これらコンタクト配線7及び画素中継電極7bは、例えばAl等の材料を用いて形成できる。
コンタクト配線7は、実際には画像表示領域の外側に配設されたXドライバ201(図1参照)の定電位源と接続されており、データ線6aに信号を供給するサンプリング回路の正負の電源をこれに用いることができる。なお、このコンタクト配線は、先の容量線300と同様にYドライバ204や共通電極21用の定電位源と接続することもでき、配線経路中で容量線300や共通電極21と接続されていてもよい。
上記第3層間絶縁膜43上、コンタクト配線7及び画素中継電極7bを含む基板本体10A上には、画素中継電極7bに通じる第2画素コンタクトホール8bが開孔した第4層間絶縁膜44が形成されている。上記第1画素コンタクトホール8aと第2画素コンタクトホール8bとは、図2に示したように平面視略同一位置に形成されて画素コンタクトホール8を構成している。そして、第2画素コンタクトホール8bを介して画素中継電極7bと導電接続された画素電極9が第4層間絶縁膜44の表面に形成されている。この導電接続構造により、画素電極9は、画素中継電極7bと、容量電極71aとを中継して半導体層1aの高濃度ドレイン領域1eと電気的に接続されている。また画素電極9は、平面的には図2に示すように画像表示領域を含む矩形状の領域に形成されている。
このように、容量電極71aは蓄積容量70の画素電位側容量電極としての機能、及び光吸収層としての機能のほかに、画素電極9と高濃度ドレイン領域1eとの電気的接続を中継する機能を有している。このような容量電極71aを設けることで、層間距離が例えば1000〜2000nmと長くなる場合にも、両者間を一つのコンタクトホールで接続する技術的困難性を回避しつつ、比較的小径の直列なコンタクトホールで両者間を良好に接続でき、コンタクトホールの小径化による画素開口率の向上を実現することができる。また、コンタクトホール開孔時にも、開孔深さが比較的小さくなるので、エッチング時の突抜けが起こり難くなるという効果も得られる。
TFTアレイ基板10の液晶層50側最表面、すなわち、画素電極9を含む第4層間絶縁膜44上には、電圧無印加時における液晶層50内の液晶分子の配向を規制するための配向膜16が形成されている。TFTアレイ基板10の液晶層50と反対側の面には、偏光子17が設けられている。
他方、対向基板20においては、基板本体20Aの液晶層50側表面に、そのほぼ全面に渡って、インジウム錫酸化物(ITO)等からなる共通電極21が形成され、その液晶層50側には、電圧無印加時における液晶層50内の液晶分子の配向を規制するための配向膜22が形成されている。また対向基板20の液晶層50と反対側の面にも偏光子24が設けられている。
尚、TFTアレイ基板10の基板本体10Aの液晶層50側の面には、平面視格子状の溝を設けることもでき、この溝内に走査線3a、データ線6a、TFT30等の配線や素子を形成することで、配線や素子などが形成されている領域と、これらが形成されていない領域との間に段差が形成されるのを緩和することができ、前記段差に起因する液晶の配向不良等を防止できるという利点が得られる。
次に、図4及び図5を参照してTFT30の詳細構成について説明する。図4は、図2に示すTFT30の要部を拡大して示す平面構成図であり、図5は、図4のB−B’線に沿う断面構成図である。なお、図4では図面を見易くするために遮光膜11aの図示を省略している。
TFT30を構成する半導体層1aは、図4に示すように平面視で横向きの略T形を成して形成されており、走査線3aとの交差点から図示左側へ分岐した部位(符号1f)を有している。この符号1fで示される領域がTFT30のボディコンタクト領域となっている。また、走査線3aは、図示左右方向に延びる本線部から、データ線6aとの交差点においてデータ線6aが延びる方向に分岐された分岐部31,31を有しており、この分岐部31,31の一部も半導体層1aと平面的に重なる位置に配置されている。そして、半導体層1aを走査線3a方向に延出してなるボディコンタクト領域1fには、コンタクトホール82が設けられている。
また本実施形態において、半導体層1aは、例えば、p型のチャネル領域1a’のチャネル長方向両側にn++(n)型のソース領域1d(1b)及びドレイン領域1e(1c)を有し、チャネル領域1a’とチャネル幅方向で隣接するp型のボディコンタクト領域1fを有して構成されている。p型のチャネル領域1a’は、半導体層1aへの不純物導入時に半導体層1aと平面的に重なった走査線3aの本線部及び分岐部31,31によって自己整合的に形成することができ、本実施形態では、分岐部31,31によって形成されたチャネル長の大きい領域がボディコンタクト領域1f側に形成されている。このようにボディコンタクト領域1fとの接合部においてチャネル長が大きくなっていることで、P型のボディコンタクト領域1fを設けることによる短絡を防止するようになっている。
図5に示すように、半導体層1a上には、走査線3aやデータ線6a、コンタクト配線7等が順次積層されている。半導体層1aのボディコンタクト領域1fには、ゲート絶縁膜2、第1層間絶縁膜41、容量絶縁膜75、及び第2層間絶縁膜42を貫通するコンタクトホール82aが設けられており、係るコンタクトホール82aには、データ線6aと同層に設けられた中継電極6bが埋設されている。そして、データ線6a及び中継電極6bを覆う第3層間絶縁膜43に開孔されたコンタクトホール82bを介して、コンタクト配線7が中継電極6bに電気的に接続されている。このようにして、コンタクト配線7は、平面視略同一位置に設けられた2つのコンタクトホール82a、82bにより構成されるコンタクトホール82と、その内部に埋設された中継電極6bとを介してTFT30のボディコンタクト領域1fに電気的に接続されている。
このように本実施形態に係るTFT30では、半導体層1aにボディコンタクト領域1fが設けられ、コンタクト配線7に電気的に接続されているので、移動度の高い単結晶シリコン等により半導体層1aが形成されている場合に顕著に生じる基板浮遊効果(チャネル領域1a’への電荷の蓄積によるドレイン破壊電圧の低下や電流電圧特性でのキンクの発生等)を効果的に防止することができ、安定に高速動作するTFTとなっている。
そして、本実施形態に係る液晶装置では、図5に示すように、第3層間絶縁膜43上に形成されたコンタクト配線7が、その下層側のデータ線6aを、第4層間絶縁膜44上に形成された画素電極9側からみて覆う領域に形成されている。この構成により、本液晶装置は、画素電極9とデータ線6aとの容量カップリングを防止することができる。すなわち、画素駆動時におけるデータ線6aへの画像信号の供給に伴う電位変動によって画素電極9の電位が変動し、コントラストが低下したり、フリッカが生じるのを防止することができる。従って本実施形態の液晶装置によれば、高コントラストで視認性に優れる高画質表示が可能である。
また本実施形態の場合、コンタクト配線7がデータ線6a延在方向のみならず、走査線3a延在方向にも延びて形成されている。このように平面視格子状にコンタクト配線7を設けることで、走査線3aの電位変動による画素電極9への影響も効果的に遮蔽することができるとともに、コンタクト配線7の電位を安定に保持することができる。
(電子機器)
このような構成の液晶装置を用いた電子機器として、図6に示す投射型表示装置(液晶プロジェクタ)を挙げることができる。図6に示す投射型液晶表示装置1100では、上記実施形態の液晶装置を含む液晶モジュールが、RGB用のライトバルブ100R、100G、100Bとして採用されている。
この液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプなどの白色光源のランプユニット1102から光が出射されると、3枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの3原色に対応する光成分R、G、Bに分離され(光分離手段)、対応するライトバルブ100R、100G、100B(液晶装置100/液晶ライトバルブ)に各々導かれる。この際に、光成分Bは、光路が長いので、光損失を防ぐために入射レンズ1122、リレーレンズ1123、および出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。
そして、ライトバルブ100R、100G、100Bによって各々変調された3原色に対応する光成分R、G、Bは、ダイクロイックプリズム1112(光合成手段)に3方向から入射して再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120などにカラー画像として投射される。
上記構成の液晶プロジェクタによれば、本発明の液晶装置を備えているため、投射型表示装置により表示される画像のコントラストや視認性を改善することができ、高画質の表示を得ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、この発明による液晶装置を投射型表示装置に適応して説明したが、この発明は投射型表示装置への適応に限られることなく、液晶装置を用いた携帯電話やPDAなど、その他各種の液晶装置を備えた電子機器に適応できるものである。
図1は、実施形態に係る液晶装置の回路構成図。 図2は、同、画素領域の平面構成図。 図3は、図2のA−A’線に沿う断面構成図。 図4は、TFTを拡大して示す平面構成図。 図5は、図4のB−B’線に沿う部分断面構成図。 図6は、電子機器の一例を示す構成図。
符号の説明
1a…半導体層、1a’…チャネル領域、1f…ボディコンタクト領域、3a…走査線、6a…データ線、7…コンタクト配線、30…TFT、201…Xドライバ、204…Yドライバ、300…容量線

Claims (4)

  1. 基材上に、互いに交差する方向に延びる走査線及びデータ線と、前記走査線及びデータ線に対応して形成された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに対応して形成された画素電極とを具備した電気光学装置であって、
    前記薄膜トランジスタが、絶縁層上に設けられた半導体層と、該半導体層に設けられたチャネル領域と、該チャネル領域の近傍に設けられたボディコンタクト領域とを有しており、
    前記ボディコンタクト領域と電気的に接続されたコンタクト配線が、前記半導体層の厚さ方向において前記データ線と前記画素電極との間に配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記コンタクト配線が、前記データ線を平面的に覆って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記コンタクト配線が、前記データ線及び走査線の双方に沿って延びる平面視略格子状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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