JP2005276773A - 導電性ペースト - Google Patents
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Abstract
【課題】 優れた耐マイグレーション性と高固形分濃度化を達成することのできる導電性ペーストを提供する。
【解決手段】 バインダー樹脂(A)に導電性フィラー(B)を含む導電性ペーストにおいて、導電性フィラー(B)の一部又は全部がX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)および粒子径が0.5μm以下の貴金属粉(D)であることを特徴とする導電性ペーストに関する。好ましくはバインダー樹脂(A)がエポキシ樹脂(E)を含むことを特徴とする導電性ペーストに関する。
【選択図】 なし
【解決手段】 バインダー樹脂(A)に導電性フィラー(B)を含む導電性ペーストにおいて、導電性フィラー(B)の一部又は全部がX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)および粒子径が0.5μm以下の貴金属粉(D)であることを特徴とする導電性ペーストに関する。好ましくはバインダー樹脂(A)がエポキシ樹脂(E)を含むことを特徴とする導電性ペーストに関する。
【選択図】 なし
Description
本発明は導電性ペーストに関するものであり、さらに詳しくは電気回路用あるいは導電性を有する各種電子部品の素子、配線基板、金属などへの導電性塗布剤や導電性接着剤に関する。
従来、各種電子部品の素子や配線基板の組み立て、接続に対しては、導電性、高信頼性の観点からSn−Pb共晶半田が広く使用されてきた。
近年においては、電気電子機器の軽薄短小化や高機能化に伴い、接続端子の幅や間隔の狭いファインピッチ化と接続端子の多配線化が要求されるようになってきた。しかしながら、半田付け工程においてファインピッチの接続端子では接続時にブリッジ現象が発生しやすくなる技術的問題がある。さらに、半田はリフロー温度が高温であることから、電子部品や部材などにダメージを与える危険性があり、環境安全性より半田に含まれる鉛も問題化している。
近年においては、電気電子機器の軽薄短小化や高機能化に伴い、接続端子の幅や間隔の狭いファインピッチ化と接続端子の多配線化が要求されるようになってきた。しかしながら、半田付け工程においてファインピッチの接続端子では接続時にブリッジ現象が発生しやすくなる技術的問題がある。さらに、半田はリフロー温度が高温であることから、電子部品や部材などにダメージを与える危険性があり、環境安全性より半田に含まれる鉛も問題化している。
鉛フリー化の方法としては、鉛フリー半田や導電性ペーストなどが挙げられる。鉛フリー半田はSn−Pb半田よりもさらに融点が高く、使用できる部材がより限定される。
一方、導電性ペーストは半田より使用温度がより低く、バインダー樹脂を含むことから接合部に柔軟性があり、接合部分にクラックなどが生じにくいメリットがある。しかし、従来の導電性ペーストはマイグレーション性に劣る課題があった。マイグレーションとは、水分の存在化で電圧を印加した場合、導電性金属フィラーがイオン化して析出後、デンドライト状に成長して電極間を短絡してしまう現象である。特許文献1では導電性フィラーとして形状がフレーク状の銀粉を分散させた導電ペーストと形状が樹枝状(デンドライト状)の銀粉を分散させた導電性ペーストが開示されているがいずれも耐マイグレーション性に劣る。従来のマイグレーション対策としては、コーティングや封止により防水保護層を形成したり、グラファイトやカーボンブラックなどの非金属性の導電性ペーストで保護したりする方法などが考えられているが、近年のさらなるファインパターン化、電子部品、素子の小型化により対応が困難になってきた。
また、導電性ペーストは回路細線化に伴う回路抵抗アップを補うために厚膜印刷や導電接着剤用途での体積収縮を小さくするために溶剤量を少なくする高固形分濃度化も要求されている。
一方、導電性ペーストは半田より使用温度がより低く、バインダー樹脂を含むことから接合部に柔軟性があり、接合部分にクラックなどが生じにくいメリットがある。しかし、従来の導電性ペーストはマイグレーション性に劣る課題があった。マイグレーションとは、水分の存在化で電圧を印加した場合、導電性金属フィラーがイオン化して析出後、デンドライト状に成長して電極間を短絡してしまう現象である。特許文献1では導電性フィラーとして形状がフレーク状の銀粉を分散させた導電ペーストと形状が樹枝状(デンドライト状)の銀粉を分散させた導電性ペーストが開示されているがいずれも耐マイグレーション性に劣る。従来のマイグレーション対策としては、コーティングや封止により防水保護層を形成したり、グラファイトやカーボンブラックなどの非金属性の導電性ペーストで保護したりする方法などが考えられているが、近年のさらなるファインパターン化、電子部品、素子の小型化により対応が困難になってきた。
また、導電性ペーストは回路細線化に伴う回路抵抗アップを補うために厚膜印刷や導電接着剤用途での体積収縮を小さくするために溶剤量を少なくする高固形分濃度化も要求されている。
本発明は導電ペーストにおいて優れた耐マイグレーション性と高固形分濃度化を達成することを目的としたものである。一般に使用されている導電性金属フィラーはフレーク状粉末、球状粉末、樹枝状(デンドライト状)粉末などが知られているが耐マイグレーション性に劣り、また、分散性の観点からペースト粘性が高くなりがちであり、導電性ペーストの高固形分濃度化が難しい。
本発明者らは、発明の目的を達成すべく鋭意検討した結果、導電性ペーストにおいて導電性フィラーがX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉と粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子を分散させることで、導電性が良好で、耐マイグレーション性を著しく改善し、フィラーの分散性も良好で高固形分濃度化できることを見いだし本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下の導電性ペーストである。
(1)バインダー樹脂(A)に導電性フィラー(B)を含む導電性ペーストにおいて、導電性フィラー(B)の一部又は全部がX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)および粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子(D)であることを特徴とする導電性ペースト。
(1)バインダー樹脂(A)に導電性フィラー(B)を含む導電性ペーストにおいて、導電性フィラー(B)の一部又は全部がX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)および粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子(D)であることを特徴とする導電性ペースト。
(2)粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子(D)が、銀微粒子であることを特徴とする(1)に記載の導電性ペースト。
(3)バインダー樹脂(A)が、エポキシ樹脂(E)を含むことを特徴とする(1)又は(2)に記載の導電性ペースト。
本発明の導電性ペーストは、バインダー樹脂とX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の結晶性の高い銀粉と粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子を含むことにより、導電性が良好で、優れた耐マイグレーション性、耐熱性、接着性を示し、分散性良好であることから高固形分濃度のまま低粘度化できるので優れた作業性を実現した。本発明の導電性ペーストは、リジット基板、ポリイミドフィルム、PETフィルムなどのフレキシブル基板の回路用はもちろんのこと、各種電子部品の導電性接着剤や導電性塗布剤、スルーホール用導電性ペースト、ビルドアップ多層基板用導電性ペーストとして好適であり、さらには高周波時の導電性に優れるため固体電解コンデンサ用導電性ペーストとして特に好適である。
本発明に用いられる導電性フィラー(B)としては、X線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)を含むことが必要である。一般に銀粉は生成時に微細な金属結晶が多数集まった多結晶体であるが、本発明に用いるX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉は核形成の後、結晶の成長過程を制御することで高結晶化されており、単結晶体又は単結晶体に近似したものである。微粒子の形成過程では体積に対する表面績の割合が大きくなるので、表面積をできるだけ小さくして系のエネルギーを減らそうとする作用が働き、形状が多面体状になる。さらに、多面体状の銀粉は高結晶化されていることから、表面が平滑なので比表面積が小さくなる特長がある。この半値幅の上限は0.26以下がより好ましい。下限は特に定めるものではないが0.05以上である。
尚、本発明で言う「X線回折法」は以下の方法により行うことができる。測定は広角X線回折反射法により行う。すなわちX線発生器リガク製ガイガーフレックスを用い、銅耐陰極のX線管球を出力40kV、38mAで運転しX線(CuKα線)を発生させる。光学系は広角反射法を用い、カウンターの前にモノクロメーターをおいて単色化する。スリット系は発散スリット1°、散乱スリット1°、受光スリット0.3mm、走査スピードは2°/分(データサンプリング取り込み間隔0.01°)で測定する。ここで試料の銀粉はガラス製のサンプル板につけて測定に供するものとする。得られたデータはリガク製リントシステムに取り込み解析する。
X線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)としては、6個以上の平面からなる多面体状の銀粉、アスペクト比の高い2次元的な六角板状、八角板状などの多角板状銀粉などが挙げられる。形状が多面体状あるいは多角板状の銀粉は単位体積当りの表面積が小さいことから水分との接触を抑えることができるので耐マイグレーション性良好となる。同様に低表面積であることから分散性良好となり、導電性ペーストを高固形分濃度化することができる。また、6個以上の平面からなる多面体状の銀粉をボールミル、ビーズミル、アトライターなど公知の方法で粉砕して板状化してもよく、これは粉砕前の平面の平滑性を維持したまま、板状化したものである。これより得られた6個以上の平面からなる多面体状の銀粉を粉砕して板状化した銀粉は同じ平均粒子径で比較した場合、従来のフレーク粉よりも比表面積が極めて小さく、表面に凹凸がなく平滑であるため、高固形分濃度化を維持しながら、さらに低抵抗化が可能となる。
X線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)の平均粒子径(50%D)は接着性、導電性の面から0.1μm以上が好ましく、より好ましくは0.5μm以上である。分散性、印刷性の面より上限は20μm以下が好ましく、より好ましくは10μm以下である。
本発明に使用する粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子(D)の種類としては、金、白金、パラジウム、銀などが挙げられ、これらの1種類以上を単独又は混合して使用できる。これらの内、コストと性能面より銀微粒子を用いることが特に好ましい。これらの貴金属微粒子(D)の粒子径は微細なほど好ましく、0.2μm以下が好ましい。下限は特に定めるものではないが、通常0.001μm以上である。貴金属微粒子(D)の粒子径が0.5μm以下、好ましくは0.2μm以下、より好ましくは0.1μm以下になると150〜180℃程度の比較的低温において焼結が起こり、さらに本発明のX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)と併用することにより、銀粉(C)の粒子間に存在、焼結するため、非常に高周波時の導電性が良くなり、また、耐マイグレーション性が大きく向上する。貴金属微粒子(D)の粒子径が0.5μmを超えると低温では焼結しにくくなり、また、銀粉(B)に対する充填効果も少なくなり、導電性や耐マイグレーション性が低下する傾向にある。貴金属微粒子(D)が粒子径が0.001μm未満では、分散性が低下し、貯蔵安定性が悪くなる傾向にある。
粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子(D)の表面は酸化されていても良い。とくに、銀粉の場合、このような微細な粒子径になると表面が酸化されやすいが、必要により還元剤を存在させれば、180℃以下の比較的低温で還元され、粒子同士が融着する性質を持つものであるので問題はない。
この還元反応を促進する目的で還元剤を併用することが好ましい。還元剤としては、エチレングリコール、ホルマリン、ヒドラジン、アスコルビン酸、各種アルコール、亜硫酸、亜硫酸塩、アルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、亜鉛など金属、鉄(II)およびスズなどの塩、ギ酸、シュウ酸等が挙げられる。この内、還元反応後の副生成物が気体や揮発性の高い液体となり、生成された導電性被膜内に残留しにくい、エチレングリコール、ホルマリン、ヒドラジン、アスコルビン酸、各種アルコールなどが好ましい。
粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子(D)の分散安定性を向上する目的で、分散剤を配合することが好ましい。分散剤としては、シリコーン系、有機高分子系、脂肪酸塩系、シランカップリング剤、アルミ系カップリング剤、ポリアマイド、アミノ基含有ポリマー、スルホン酸金属塩基含有ポリマーなど公知のものが使用できる。この内、3級アミン含有の高分子タイプの分散剤が特に好ましく、例えば、ディスパービック161(ビックケミー(株)製)などが挙げられる。これらの分散剤を使用することにより、貯蔵安定性が向上し、より良好な導電性が得られる。
本発明に使用する導電性フィラー(B)としては、特性を低下しない範囲で公知の導電性フィラーを併用できる。フレーク状(リン片状)、球状、粟状、樹枝状(デンドライト状)、球状の一次粒子が3次元状に凝集した金属粉、銀などの貴金属でめっき、合金化した卑貴金属粉、樹脂ビーズに金属コートを覆った導電粉、カーボンブラック、グラファイト粉などのカーボン系フィラーなどが挙げられる。また、必要により、シリカ、タルク、マイカ、硫酸バリウム、酸化インジウムなどの無機フィラーなどを少量配合しても良い。この内、信頼性、接着性の面より、本発明で使用するX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)および粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子(D)と公知のフレーク状の銀粉を併用することが好ましい。また、導電性の面より導電性カーボンブラックを併用することが特に好ましい。
X線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)と粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子(D)の合計量は、導電性フィラー(B)の全量に対して耐マイグレーション性、高固形分濃度化の面より、15重量%以上配合することが好ましく、より好ましくは20重量%以上である。上限は特に制限はなく100重量%でも良い。
導電性フィラー(B)とバインダー樹脂(A)の配合比は、導電性フィラー(B)とバインダー樹脂(A)の合計量を100重量部としたとき、導電性フィラーの下限は導電性の面より75重量部以上が好ましく、より好ましくは80重量部以上である。上限は接着性、インキの粘性の面より99重量部以下が好ましい。
バインダー樹脂(A)の種類としては、特に限定されないが、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂などの各種変性ポリエステル樹脂、ポリエーテルウレタン樹脂、ポリカーボネートウレタン樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ニトロセルロース、セルロース・アセテート・ブチレート(CAB)、セルロース・アセテート・プロピオネート(CAP)などの変性セルロース類などが挙げられる。耐熱性の要求されるコンデンサ素子電極などの塗布剤としてはポリアミドイミド系樹脂が好ましい。また、耐熱性と高固形分濃度化を向上できることから、導電性接着剤、スルーホール用途などには、エポキシ樹脂を使用することが好ましい。より好ましくはエポキシ樹脂(E)とフェノール樹脂の併用であり、導電性ペーストの高固形分濃度化と耐熱性を向上できる。さらに接着性の面より末端にカルボン酸を有するブタジエンアクリロニトリル共重合体などの柔軟成分を適量配合することが接着性などの面より特に好ましい。一般に耐熱性とは、熱履歴前後の接着力、密着性などの物性変化を意味するが、ここでいう耐熱性とは、これら以外に導電性ペーストで接着後の抵抗値の変化が少ないことも含む。チップ部品素子などへの導電性ペーストの塗布、基板への搭載、リードフレームへの接着など用途においては、特に重要な特性として、接着後の導電性の変化が挙げられる。本発明の導電性ペーストは、初期の導電性に優れ、熱履歴後の導電性の安定性に特に優れるものである。
本発明に用いるエポキシ樹脂(E)としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型ノボラックエポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有したエポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、日本化薬(株)製NC−3000などのビフェノール骨格を含有したノボラック型エポキシ樹脂、日本化薬(株)製CER−3000Lなどのビフェノール骨格を含有したエポキシ樹脂、高分子量のフェノキシ樹脂、水添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ダイマー酸変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、キレート変性エポキシ樹脂、アクリルウレタン変性エポキシ樹脂、ブロム化エポキシ樹脂、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。耐熱性、硬化性の面より、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール骨格を含有したノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール骨格を含有したエポキシ樹脂が好ましい。さらに好ましくは、これらの内のノボラック型エポキシ樹脂である。
また、エポキシ樹脂(E)と反応し得る樹脂又は硬化剤を配合してもよい。これらの化合物としてはノボラック型フェノール樹脂、フェノールレゾール系樹脂、アルキルエーテル化アミノ樹脂、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、酸無水物などが挙げられる。硬化性、耐熱性の面よりノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
接着性、可撓性を向上させる目的でバインダー樹脂(A)としてポリエステル樹脂を使用してもよい。ポリエステル樹脂は公知の方法により常圧または減圧下で重縮合して得られたものを使用できる。また、後述するような変性をしても良い。
ポリエステル樹脂に共重合するジカルボン酸は、耐熱性、接着力、耐久性の面より、全酸成分中、芳香族ジカルボン酸を50モル%以上共重合することが望ましく、より好ましくは60モル%以上、最も好ましくは70モル%以上である。上限は特に制限はなく、100モル%でも良い。芳香族ジカルボン酸が50モル%未満では、耐熱性、接着力、耐久性などが低下する場合がある。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。この内、耐熱性、接着性などの特性と溶剤溶解性より、テレフタル酸とイソフタル酸を併用することが好ましい。
その他のジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、炭素数12〜28の2塩基酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、2−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールA、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールS、ダイマー酸、水素添加ダイマー酸、水素添加ナフタレンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸が挙げられ、芳香族ジカルボン酸と共重合することができる。
この内、耐久性の面より、脂肪族ジカルボン酸としては、アゼライン酸、セバシン酸などの主鎖の炭素数が9以上のものが好ましい。その他のジカルボン酸としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸が好ましい。
ポリエステル樹脂に用いられるアルキレングリコールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、ダイマージオールなどが挙げられる。また、発明の内容を損なわない範囲でトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリグリセリンなどの多価ポリオールを併用してもよい。
このうち、耐久性の面より、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、炭素数5〜10の長鎖脂肪族ジオールが特に好ましく、全グリコール成分中20モル%以上が好ましく、より好ましくは30モル%以上である。上限は特に定めるものではなく100モル%でも良い。尚、本明細書で言う組成比は1H−NMR分析により決定することが出来る。
このうち、耐久性の面より、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、炭素数5〜10の長鎖脂肪族ジオールが特に好ましく、全グリコール成分中20モル%以上が好ましく、より好ましくは30モル%以上である。上限は特に定めるものではなく100モル%でも良い。尚、本明細書で言う組成比は1H−NMR分析により決定することが出来る。
ポリエステル樹脂の好ましい数平均分子量は、下限が2,000以上が好ましく、より好ましくは3,000以上、最も好ましくは4,000以上である。上限は特に限定しないが、本発明の導電性ペーストを導電性接着剤として使用する場合は、溶剤の影響を少なくするために高固形分濃度化が好ましく、高固形分濃度化を達成するために15,000以下が好ましく、より好ましくは10,000以下である。分子量が2,000未満では、耐屈曲性、耐ヒートサイクル性が低下する傾向にある。
また、ポリエステル樹脂を重合後、180〜230℃でε−カプロラクトンなどの環状エステルを後付加(開環付加)してブロック状としてもよい。
また、発明の内容を損なわない範囲で、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの多価のカルボン酸を共重合して分岐構造を導入したり、フマール酸などの不飽和ジカルボン酸、さらに、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩などのスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸を併用してもよい。
本発明に用いるポリエステル樹脂は変性して使用できる。変性方法としては、ウレタン変性、エポキシ変性、アクリル変性などが挙げられる。
ポリエステル樹脂をウレタン変性する場合は上述のポリエステルポリオールと必要に応じて鎖延長剤をイソシアネート化合物と反応させて合成したものを使用できる。鎖延長剤としては分子量500未満のポリオールを用いることが好ましく、例えばネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、HPN(ネオペンチルグリコールのヒドロキシピバリン酸エステル)、トリメチロールプロパン、グリセリンなどの公知のポリオールが挙げられる。さらに、ジメチロールプロピオン酸のようなカルボキシル基含有ポリオールを鎖延長剤として使用することもできる。
ウレタン変性に使用するジイソシアネート化合物は、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。
ウレタン変性ポリエステル樹脂のウレタン基濃度は密着性、耐屈曲性の面から500〜4000当量/106gが好ましい。数平均分子量は耐屈曲性およびペースト粘性から8、000〜20、000が好ましい。
ポリエステル樹脂をエポキシ変性する場合は、上述したように無水トリメリット酸、無水フタル酸などの酸無水物を後付加して酸価を付与したポリエステルを用い、溶液中、トリフェニルホスフィンなどの触媒の存在下でエポキシ樹脂と反応して製造できる。
これらの変性ポリエステル樹脂の内、耐熱性の面よりエポキシ変性が好ましい。
本発明の導電性ペーストにはイミダゾール系化合物、酸無水物、トリフェニルホスフィンなどの硬化触媒を配合することが出来る。この内、硬化性が良好で腐食性が少ないことよりイミダゾール系化合物が特に好ましい。イミダゾール系化合物の例としては、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾリウムトリメリテート、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾリンなどが挙げられる。この内、硬化性と貯蔵安定性の面より、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物が好ましい。
本発明の導電ペーストに使用される溶剤はその種類に制限はなく、エステル系、ケトン系、エーテルエステル系、塩素系、アルコール系、エーテル系、炭化水素系などが挙げられる。このうち、作業性の面より沸点140℃以上の高沸点溶剤が好ましい。高沸点溶剤としては、エチルカルビトールアセテート、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチルカルビトール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、イソホロン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
本発明の導電性ペーストを導電性接着剤として使用する場合は、溶剤の悪影響を低減する意味で、固形分は75%以上が好ましく、より好ましくは80%以上である。この場合の導電性ペーストの粘度は、ブルックフィールドBH型回転粘度計、20rpm、25℃において、1000dPa・s以下が好ましく、より好ましくは800dPa・s以下である。下限は、100dPa・s以上が好ましく、より好ましくは200dPa・s以上である。この範囲を超えると印刷性やディスペンサーでの作業性が悪化する傾向にある。
また、揺変度(チキソ性)も重要であり、後述する測定方法においては1.5以上が好ましく、より好ましくは2.0以上である。上限は7.0以下が好ましく、より好ましくは6.0以下である。揺変度が1.5未満ではディスペンサー塗布時にタレる傾向にあり、7.0を超えると逆にフローしなくなる傾向にある。
以下、本発明を実施例を用いて説明する。実施例中、単に部とあるものは質量部を示す。また、各測定項目は以下の方法に従った。
1.分子量
GPCによりポリスチレン換算の数平均分子量を測定した。
GPCによりポリスチレン換算の数平均分子量を測定した。
2.ガラス転移点温度(Tg)
示差走査熱量計(DSC)を用いて、20℃/分の昇温速度で測定した。サンプルは試料5mgをアルミニウム押え蓋型容器に入れ、クリンプした。
示差走査熱量計(DSC)を用いて、20℃/分の昇温速度で測定した。サンプルは試料5mgをアルミニウム押え蓋型容器に入れ、クリンプした。
3.酸価
試料0.2gを精秤し20mlのクロロホルムに溶解した。ついで、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタレイン溶液を用いた。単位は、当量/tで表した(t=1000kg)。
試料0.2gを精秤し20mlのクロロホルムに溶解した。ついで、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタレイン溶液を用いた。単位は、当量/tで表した(t=1000kg)。
4.導電性ペーストの粘度および揺変度(チキソ性)の測定
粘度は、ブルックフィールドBH型回転粘度計を用いて20rpmで測定した。揺変度は同様に2rpmで粘度を測定し、次式にて算出した。測定は25℃で行った。
揺変度=粘度(2rpm)/粘度(20rpm)
粘度は、ブルックフィールドBH型回転粘度計を用いて20rpmで測定した。揺変度は同様に2rpmで粘度を測定し、次式にて算出した。測定は25℃で行った。
揺変度=粘度(2rpm)/粘度(20rpm)
5.比抵抗の測定
導電性ペーストを厚み50μmのポリイミドフィルムに乾燥後の膜厚が8〜10μmになるように25mm幅で長さ50mmのパターンをスクリーン印刷した。これを熱風オーブンで170℃で1時間加熱硬化した。作成したテストピースを用い、膜厚と4深針抵抗測定器を用いてシート抵抗と別途膜厚を測定し、これらより比抵抗を算出した。
導電性ペーストを厚み50μmのポリイミドフィルムに乾燥後の膜厚が8〜10μmになるように25mm幅で長さ50mmのパターンをスクリーン印刷した。これを熱風オーブンで170℃で1時間加熱硬化した。作成したテストピースを用い、膜厚と4深針抵抗測定器を用いてシート抵抗と別途膜厚を測定し、これらより比抵抗を算出した。
6.初期抵抗の測定および耐熱性の評価
厚み100μmの銅箔をスコッチブライトで水中で研磨し、イオン交換水で洗浄、乾燥した。この銅箔を10×25mmに切断し、長手方向の先端から10mmの部分に導電性ペーストを乾燥厚みが50±5μmになるように塗布し、同じ銅箔を重なる部分が10×10mmになるようにして、接着しない部分が反対方向になるようにして貼り合わせた。接着後、熱風オーブンで170℃で1時間加熱硬化した。ついで、4深針抵抗測定器を用いて、上下のそれぞれ接着していない(銅箔が重なっていない)銅箔の部分に端子を接続して初期抵抗(R0)を測定した。ついで、半田リフローを想定した250℃×1分の加熱1回をかけた後に抵抗値(R1)を測定し、R0に対するR1の抵抗変化率で評価した。繰り返し測定回数(以下Nと表す)=5の平均値で表した。計算式を以下に示す。
抵抗変化率(%)={(R1−R0)/R0}×100
厚み100μmの銅箔をスコッチブライトで水中で研磨し、イオン交換水で洗浄、乾燥した。この銅箔を10×25mmに切断し、長手方向の先端から10mmの部分に導電性ペーストを乾燥厚みが50±5μmになるように塗布し、同じ銅箔を重なる部分が10×10mmになるようにして、接着しない部分が反対方向になるようにして貼り合わせた。接着後、熱風オーブンで170℃で1時間加熱硬化した。ついで、4深針抵抗測定器を用いて、上下のそれぞれ接着していない(銅箔が重なっていない)銅箔の部分に端子を接続して初期抵抗(R0)を測定した。ついで、半田リフローを想定した250℃×1分の加熱1回をかけた後に抵抗値(R1)を測定し、R0に対するR1の抵抗変化率で評価した。繰り返し測定回数(以下Nと表す)=5の平均値で表した。計算式を以下に示す。
抵抗変化率(%)={(R1−R0)/R0}×100
7.剪断接着力の測定
6.で作成した接着テストピースを用いて、20℃、引っ張り速度10mm/分で初期の剪断接着力(F0)を測定した。N=5の平均値で表した。
6.で作成した接着テストピースを用いて、20℃、引っ張り速度10mm/分で初期の剪断接着力(F0)を測定した。N=5の平均値で表した。
8.耐マイグレーション性
厚み100μmのアニール処理ポリエステルフィルム上に導電性ペーストを図1に示す中央に1.5mmのギャップのある線幅2.0mm、長さ85.5mmのパターンを乾燥膜厚が6〜8μmになるようにスクリーン印刷し、170℃/1時間加熱硬化(加熱乾燥)したものを試料とした。ついで上記ギャップ間に注射器(ニプロシリンジ1ml(ニプロ(株)製)で蒸留水0.4mlをゆるやかに滴下し、定電圧電源(高砂製作所(株)製)で10V印加し、デジタルマルチメーター(武田理研(株)製)で電流値を測定し、電流値が0.1mAになるまでの時間を測定し、5回の測定値の平均値で評価した。数値が大きいほど耐マイグレーション性は良好である。
厚み100μmのアニール処理ポリエステルフィルム上に導電性ペーストを図1に示す中央に1.5mmのギャップのある線幅2.0mm、長さ85.5mmのパターンを乾燥膜厚が6〜8μmになるようにスクリーン印刷し、170℃/1時間加熱硬化(加熱乾燥)したものを試料とした。ついで上記ギャップ間に注射器(ニプロシリンジ1ml(ニプロ(株)製)で蒸留水0.4mlをゆるやかに滴下し、定電圧電源(高砂製作所(株)製)で10V印加し、デジタルマルチメーター(武田理研(株)製)で電流値を測定し、電流値が0.1mAになるまでの時間を測定し、5回の測定値の平均値で評価した。数値が大きいほど耐マイグレーション性は良好である。
9.比表面積
金属粉15gをサンプル管に採り、比表面積自動測定装置(マイクロネリティクス2300島津製作所;BET法装置N2ガス吸着1点法)において、60±5℃、60±5分の条件で前処理をしてから、総表面積を測定した。総表面積をサンプル量で徐して1g当りの比表面積を算出した。
金属粉15gをサンプル管に採り、比表面積自動測定装置(マイクロネリティクス2300島津製作所;BET法装置N2ガス吸着1点法)において、60±5℃、60±5分の条件で前処理をしてから、総表面積を測定した。総表面積をサンプル量で徐して1g当りの比表面積を算出した。
10.タップ密度
金属粉100gを秤量し、ロートで100ccメスシリンダーに静かに落とした。タップ密度測定機にのせ、落下距離20mm・60回/分の速さで600回落下させ、圧縮した金属粉の容積を測定し、金属粉の重量と容積より算出した。
金属粉100gを秤量し、ロートで100ccメスシリンダーに静かに落とした。タップ密度測定機にのせ、落下距離20mm・60回/分の速さで600回落下させ、圧縮した金属粉の容積を測定し、金属粉の重量と容積より算出した。
11.レーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)の測定
金属粉をミクロスパテラで1〜2杯、100mlト−ルビーカーに採り、イソプロピルアルコールを約60ml入れ、超音波ホモジナイザーで1分間分散し、粒度分布計(マイクロトラックFRA型(日機装(株))で測定した。測定条件は、
粒子の光透過性(T、P);YES
粒子の形状 (S、P);NO
粒子屈折率 (Pri);2.25
分散剤屈折率 (Cri);1.37
金属粉をミクロスパテラで1〜2杯、100mlト−ルビーカーに採り、イソプロピルアルコールを約60ml入れ、超音波ホモジナイザーで1分間分散し、粒度分布計(マイクロトラックFRA型(日機装(株))で測定した。測定条件は、
粒子の光透過性(T、P);YES
粒子の形状 (S、P);NO
粒子屈折率 (Pri);2.25
分散剤屈折率 (Cri);1.37
12.X線回折の測定方法
広角X線回折反射法により銀粉の結晶性を検討した。X線発生器リガク製ガイガーフレックスを用い、銅耐陰極のX線管球を出力40kV、38mAで運転しX線(CuKα線)を発生させた。光学系は広角反射法を用い、カウンターの前にモノクロメーターを
おいて単色化した。スリット系は発散スリット1°、散乱スリット1°、受光スリット0.3mm、走査スピードは2°/分(データサンプリング取り込み間隔0.01°)で測定した。試料の銀粉はガラス製のサンプル板につけて測定に供した。得られたデータはリガク製リントシステムに取り込み解析した。
広角X線回折反射法により銀粉の結晶性を検討した。X線発生器リガク製ガイガーフレックスを用い、銅耐陰極のX線管球を出力40kV、38mAで運転しX線(CuKα線)を発生させた。光学系は広角反射法を用い、カウンターの前にモノクロメーターを
おいて単色化した。スリット系は発散スリット1°、散乱スリット1°、受光スリット0.3mm、走査スピードは2°/分(データサンプリング取り込み間隔0.01°)で測定した。試料の銀粉はガラス製のサンプル板につけて測定に供した。得られたデータはリガク製リントシステムに取り込み解析した。
13.X線回折のデータ解析方法
X線の回折理論に従えば、ピークの半値幅は結晶のみかけサイズや秩序度と関係がある(参考文献例.アレキサンダー著、浜田・梶訳 高分子のX線回折 化学同人刊)。この評価の目的のために、回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅を評価した。
X線の回折理論に従えば、ピークの半値幅は結晶のみかけサイズや秩序度と関係がある(参考文献例.アレキサンダー著、浜田・梶訳 高分子のX線回折 化学同人刊)。この評価の目的のために、回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅を評価した。
14.走査型電子顕微鏡(SEM)による粒子径の測定方法
粒子径が0.5μm以下の金属微粒子の粒子径は、SEMにより測定した。金属微粒子懸濁液を0.1ml取り、アセトンで10倍に希釈して60分間超音波処理を行った。カーボン製のSEM試料台の表面を鏡面研磨し、上記懸濁液を滴下、乾燥させ、SEM観察用の試料とした。日立製S4500走査型電子顕微鏡で加速電圧5kVあるいは10kVで、倍率50,000倍で観察、写真撮影を行った。SEMで撮影した粒子100個について1次粒子の粒子径を測定し、その平均値で表した。
粒子径が0.5μm以下の金属微粒子の粒子径は、SEMにより測定した。金属微粒子懸濁液を0.1ml取り、アセトンで10倍に希釈して60分間超音波処理を行った。カーボン製のSEM試料台の表面を鏡面研磨し、上記懸濁液を滴下、乾燥させ、SEM観察用の試料とした。日立製S4500走査型電子顕微鏡で加速電圧5kVあるいは10kVで、倍率50,000倍で観察、写真撮影を行った。SEMで撮影した粒子100個について1次粒子の粒子径を測定し、その平均値で表した。
合成例.1(ポリエステル樹脂a)
グビリュー精留塔を具備した四口フラスコにジメチルテレフタル酸97部、ジメチルイソフタル酸78部、エチレングリコール93部、ネオペンチルグリコール73部、テトラブチルチタネート0.068部を仕込み、180℃、3時間エスエル交換を行なった。ついで、セバシン酸20部を仕込み、エステル化反応を行った。次に、1mmHg以下まで徐々に減圧し、240℃、約1時間重合した。得られた共重合ポリエステルbの組成は、テレフタル酸/イソフタル酸/セバシン酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=50/40/10//55/45(モル比)で、数平均分子量8,000、酸価35当量/t、Tg=45℃であった。
グビリュー精留塔を具備した四口フラスコにジメチルテレフタル酸97部、ジメチルイソフタル酸78部、エチレングリコール93部、ネオペンチルグリコール73部、テトラブチルチタネート0.068部を仕込み、180℃、3時間エスエル交換を行なった。ついで、セバシン酸20部を仕込み、エステル化反応を行った。次に、1mmHg以下まで徐々に減圧し、240℃、約1時間重合した。得られた共重合ポリエステルbの組成は、テレフタル酸/イソフタル酸/セバシン酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=50/40/10//55/45(モル比)で、数平均分子量8,000、酸価35当量/t、Tg=45℃であった。
銀粉A
市販の6個以上の平面からなる形状が多面体状の銀粉(RDSF11000−06、フェロ・ジャパン(株)製)を使用した。レーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)は1.9μm、比表面積0.51m2/g、タップ密度は4.2g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.18であった。形状を図2に示す。粉末特性を表1に示す。
市販の6個以上の平面からなる形状が多面体状の銀粉(RDSF11000−06、フェロ・ジャパン(株)製)を使用した。レーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)は1.9μm、比表面積0.51m2/g、タップ密度は4.2g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.18であった。形状を図2に示す。粉末特性を表1に示す。
銀粉B
金属粉Aと同様の形状で粒径の大きい銀粉を使用した。レーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)は5.8μm、比表面積0.20m2/g、タップ密度は4.6g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.23であった。粉末特性を表1に示す。
金属粉Aと同様の形状で粒径の大きい銀粉を使用した。レーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)は5.8μm、比表面積0.20m2/g、タップ密度は4.6g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.23であった。粉末特性を表1に示す。
銀粉C
市販のレーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)が1.0μm、比表面積が0.85m2/g、タップ密度が4.0g/cm3であった6個以上の平面からなる形状が多面体状の銀粉100重量部、エチレングリコール60重量部、滑剤としてオレイン酸を0.3重量部添加し、予備混合後、直径1mmのジルコニアビーズを用いてアトライターミルで3時間粉砕を行った。粉砕後のスラリーをジルコニアビーズと分離後、吸引濾過し、80℃で10時間真空乾燥を行って6個以上の平面からなる形状が多面体状の銀粉を粉砕により板状化した銀粉を得た。レーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)は5.0μm、比表面積0.30m2/g、タップ密度は4.0g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.29であった。形状を図3に示す。粉末特性を表1に示す。
市販のレーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)が1.0μm、比表面積が0.85m2/g、タップ密度が4.0g/cm3であった6個以上の平面からなる形状が多面体状の銀粉100重量部、エチレングリコール60重量部、滑剤としてオレイン酸を0.3重量部添加し、予備混合後、直径1mmのジルコニアビーズを用いてアトライターミルで3時間粉砕を行った。粉砕後のスラリーをジルコニアビーズと分離後、吸引濾過し、80℃で10時間真空乾燥を行って6個以上の平面からなる形状が多面体状の銀粉を粉砕により板状化した銀粉を得た。レーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)は5.0μm、比表面積0.30m2/g、タップ密度は4.0g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.29であった。形状を図3に示す。粉末特性を表1に示す。
銀粉D
銀粉Cと同様の形状で粒径の大きい銀粉を使用した。レーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)は4.0μm、比表面積0.31m2/g、タップ密度は6.1g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.27であった。粉末特性を表1に示す。
銀粉Cと同様の形状で粒径の大きい銀粉を使用した。レーザー光散乱法による平均粒子径(50%D)は4.0μm、比表面積0.31m2/g、タップ密度は6.1g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.27であった。粉末特性を表1に示す。
比較銀粉E
市販のフレーク状銀粉(SF70、フェロ・ジャパン(株)製)を使用した。光散乱法による平均粒子径は2.0μm、比表面積1.47m2/g、タップ密度3.3g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.32であった。粉末特性を表2に示す。
市販のフレーク状銀粉(SF70、フェロ・ジャパン(株)製)を使用した。光散乱法による平均粒子径は2.0μm、比表面積1.47m2/g、タップ密度3.3g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.32であった。粉末特性を表2に示す。
比較銀粉F
市販の不定形粒状銀粉(K-ED、フェロ・ジャパン(株)製)を使用した。光散乱法による平均粒子径は0.8μm、比表面積1.89m2/g、タップ密度2.8g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.35であった。粉末特性を表2に示す。
市販の不定形粒状銀粉(K-ED、フェロ・ジャパン(株)製)を使用した。光散乱法による平均粒子径は0.8μm、比表面積1.89m2/g、タップ密度2.8g/cm3であった。広角X線回折反射法による回折角38.05°の位置に現れた回折ピークの半値幅は0.35であった。粉末特性を表2に示す。
銀微粒子G
市販のナノサイズ銀微粒子のメチルエチルケトン懸濁液(銀粉の含有量50重量%)100重量部を撹拌装置のついた4つ口フラスコに仕込み、撹拌しながらブチルセロソルブ21.4重量部を加え、アスピレーターで減圧しながらMEKを除去して溶剤置換したものを用いた。この銀粉の分散液の固形分は70%、外観は焦げ茶色で、1次粒子の平均粒子径を前述した透過型電子顕微鏡(SEM)により測定したところ、0.04μmであった。
市販のナノサイズ銀微粒子のメチルエチルケトン懸濁液(銀粉の含有量50重量%)100重量部を撹拌装置のついた4つ口フラスコに仕込み、撹拌しながらブチルセロソルブ21.4重量部を加え、アスピレーターで減圧しながらMEKを除去して溶剤置換したものを用いた。この銀粉の分散液の固形分は70%、外観は焦げ茶色で、1次粒子の平均粒子径を前述した透過型電子顕微鏡(SEM)により測定したところ、0.04μmであった。
実施例.1
銀粉A84.5部、銀微粒子G4.5固形部、エポキシ当量450g/当量のビスフェノールA型エポキシ樹脂9.0部、フェノール樹脂としてPSM−4327(群栄化学工業(株)製)2.0部、イミダゾール系触媒として2MA−OK(四国化成工業(株)製)0.2部、レベリング剤としてポリフローS(共栄社化学(株)製)0.5部、分散剤としてディスパービック161(ビックケミー(株)製)、溶剤としてのブチルセロソルブを配合し、固形分87.0%に調整した。充分プレミックスした後、チルド3本ロール混練り機で、3回通して分散した。得られた導電性ペーストは耐マイグレーション性350秒で良好だった。比抵抗は1.5×10-4Ω・cmであった。初期剪断接着力は290N/cm2であった。耐熱性は、抵抗変化率+5%と良好であった。粘度は205dPa・sで良好であった。表3に結果を示す。
銀粉A84.5部、銀微粒子G4.5固形部、エポキシ当量450g/当量のビスフェノールA型エポキシ樹脂9.0部、フェノール樹脂としてPSM−4327(群栄化学工業(株)製)2.0部、イミダゾール系触媒として2MA−OK(四国化成工業(株)製)0.2部、レベリング剤としてポリフローS(共栄社化学(株)製)0.5部、分散剤としてディスパービック161(ビックケミー(株)製)、溶剤としてのブチルセロソルブを配合し、固形分87.0%に調整した。充分プレミックスした後、チルド3本ロール混練り機で、3回通して分散した。得られた導電性ペーストは耐マイグレーション性350秒で良好だった。比抵抗は1.5×10-4Ω・cmであった。初期剪断接着力は290N/cm2であった。耐熱性は、抵抗変化率+5%と良好であった。粘度は205dPa・sで良好であった。表3に結果を示す。
実施例.2〜6
実施例.1と同様に評価した。結果を表3、表4に示す。実施例.2は銀粉の充填量、固形分共に高くした例であるが、適正なペースト粘度が保たれ、各特性も良好である。実施例.3は少量のカーボンブラックを配合した例であるが、耐マイグレーション性が良好で、比抵抗、初期抵抗R。もカーボンブラックを配合しない系より低い値となっている。実施例.4は、柔軟成分としてブタジエンアクリロニトリル共重合体を配合したものであるが、より強い接着力が得られている。実施例.5は、本発明の多面体状の銀粉をミリングにより粉砕したものを検討しているが、高固形分においても適性な粘度が得られ、塗膜物性も良好である。実施例.6は、バインダーに共重合ポリエステルを用いたものであるが、柔軟性に優れ、特に耐ヒートサイクル性が良好で、−25℃×30分←→120℃×30分のサイクルを1000サイクル行ったが、初期抵抗R。の増大は認められず、また、剪断接着力の低下も認められなかった。
実施例.1と同様に評価した。結果を表3、表4に示す。実施例.2は銀粉の充填量、固形分共に高くした例であるが、適正なペースト粘度が保たれ、各特性も良好である。実施例.3は少量のカーボンブラックを配合した例であるが、耐マイグレーション性が良好で、比抵抗、初期抵抗R。もカーボンブラックを配合しない系より低い値となっている。実施例.4は、柔軟成分としてブタジエンアクリロニトリル共重合体を配合したものであるが、より強い接着力が得られている。実施例.5は、本発明の多面体状の銀粉をミリングにより粉砕したものを検討しているが、高固形分においても適性な粘度が得られ、塗膜物性も良好である。実施例.6は、バインダーに共重合ポリエステルを用いたものであるが、柔軟性に優れ、特に耐ヒートサイクル性が良好で、−25℃×30分←→120℃×30分のサイクルを1000サイクル行ったが、初期抵抗R。の増大は認められず、また、剪断接着力の低下も認められなかった。
実施例.7
片面に銅箔をラミネートした厚み50μmの液晶ポリマー(LCP)積層物にあらかじめエッチングにより回路形成した後、所定の部分にレーザーで直径80μmの穴を50個開けて底面の銅箔を露出させた。この穴に表3の実施例2に記載の導電性ペーストをメタルマスクで印刷塗布した。これを120℃で60分乾燥した後、穴を開けていない銅箔をラミネートしたLCP積層体を320℃で3分真空プレスして2層基板を作成した。この基板の導通性をデジタルマルチメーターで測定したところ、50個の全てにおいて良好であった。これを280℃×1分の条件で半田リフロー工程を実施したところ、不良は発生しなかった。さらに−25℃×30分、150℃×10分のサイクルでヒートショック試験を500サイクル行ったが不良は発生しなかった。このように本発明の導電性ペーストは多層基板用途に好適である。
片面に銅箔をラミネートした厚み50μmの液晶ポリマー(LCP)積層物にあらかじめエッチングにより回路形成した後、所定の部分にレーザーで直径80μmの穴を50個開けて底面の銅箔を露出させた。この穴に表3の実施例2に記載の導電性ペーストをメタルマスクで印刷塗布した。これを120℃で60分乾燥した後、穴を開けていない銅箔をラミネートしたLCP積層体を320℃で3分真空プレスして2層基板を作成した。この基板の導通性をデジタルマルチメーターで測定したところ、50個の全てにおいて良好であった。これを280℃×1分の条件で半田リフロー工程を実施したところ、不良は発生しなかった。さらに−25℃×30分、150℃×10分のサイクルでヒートショック試験を500サイクル行ったが不良は発生しなかった。このように本発明の導電性ペーストは多層基板用途に好適である。
実施例.8
表3の実施例3に記載の導電性ペーストをスクリーン印刷し、オーブンで150℃、
30分硬化させることで幅0.5mm、厚さ30μmの特性インピーダンス50Ωのコプレナ信号線路を作成した。1GHzの信号減衰量を測定した結果、4dB/cmで銅箔からなる回路とほとんど同じ高周波特性が得られた。このように本発明の導電性ペーストは高周波用途に好適である。
表3の実施例3に記載の導電性ペーストをスクリーン印刷し、オーブンで150℃、
30分硬化させることで幅0.5mm、厚さ30μmの特性インピーダンス50Ωのコプレナ信号線路を作成した。1GHzの信号減衰量を測定した結果、4dB/cmで銅箔からなる回路とほとんど同じ高周波特性が得られた。このように本発明の導電性ペーストは高周波用途に好適である。
比較例.1〜6
実施例と同様に導電性ペーストを作成して評価した。比較例.1、比較例.2、比較例.5と比較例.6では、導電性フィラーにフレーク状銀粉を検討したが、粘度が高くなったので作業性に問題が生じ、耐マイグレーション性は悪くなった。比較例.4はフレーク状銀粉と不定形粒状銀粉の組み合わせを検討したが、同様に高粘度で耐マイグレーション性が悪くなった。比較例.3はフレーク状銀粉と不定形粒状銀粉にグラファイトとカーボンブラックの配合を検討したが、著しく粘度が上昇した。耐マイグレーション性も悪くなった。表5、表6に結果を示す。
実施例と同様に導電性ペーストを作成して評価した。比較例.1、比較例.2、比較例.5と比較例.6では、導電性フィラーにフレーク状銀粉を検討したが、粘度が高くなったので作業性に問題が生じ、耐マイグレーション性は悪くなった。比較例.4はフレーク状銀粉と不定形粒状銀粉の組み合わせを検討したが、同様に高粘度で耐マイグレーション性が悪くなった。比較例.3はフレーク状銀粉と不定形粒状銀粉にグラファイトとカーボンブラックの配合を検討したが、著しく粘度が上昇した。耐マイグレーション性も悪くなった。表5、表6に結果を示す。
比較例.7
実施例.7と同様に表5の比較例2に記載の導電性ペーストを評価したところ、高粘度のために穴への埋め込みが悪く、プレス後の導通性は50個中の32個が不良であった。また、導通性良好なものについてヒートショック試験を実施したところ、50サイクル以下で導通不良になった。
実施例.7と同様に表5の比較例2に記載の導電性ペーストを評価したところ、高粘度のために穴への埋め込みが悪く、プレス後の導通性は50個中の32個が不良であった。また、導通性良好なものについてヒートショック試験を実施したところ、50サイクル以下で導通不良になった。
比較例.8
実施例8と同様に表5の比較例1に記載の導電性ペーストを評価したところ、1GHzの信号減衰量は15dB/cmで高周波特性が悪くなった。
実施例8と同様に表5の比較例1に記載の導電性ペーストを評価したところ、1GHzの信号減衰量は15dB/cmで高周波特性が悪くなった。
本発明の導電性ペーストは、バインダー樹脂と導電性フィラーとしてX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉および粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子を含むことにより、優れた耐マイグレーション性、耐熱性、接着性を示し、分散性良好であることから高固形分濃度のまま低粘度化できるので優れた作業性を実現した。本発明の導電性ペーストは、リジット基板、ポリイミドフィルム、PETフィルムなどのフレキシブル基板の回路用はもちろんのこと、各種電子部品の導電性接着剤や導電性塗布剤、スルーホール用導電性ペースト、ビルドアップ多層基板用導電性ペーストとして好適であり、さらには高周波時の導電性に優れるため固体電解コンデンサ用導電性ペーストとして特に好適である。
1.PETフィルム
2.スクリーン印刷パターン
2.スクリーン印刷パターン
Claims (3)
- バインダー樹脂(A)に導電性フィラー(B)を含む導電性ペーストにおいて、導電性フィラー(B)の一部又は全部がX線回折法で2θ=38.05°のピークの半値幅が0.31以下の銀粉(C)および粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子(D)であることを特徴とする導電性ペースト。
- 粒子径が0.5μm以下の貴金属微粒子(D)が銀微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト。
- バインダー樹脂(A)が、エポキシ樹脂(E)を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性ペースト。
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2004
- 2004-03-26 JP JP2004092313A patent/JP2005276773A/ja active Pending
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